JP3703614B2 - 内容液の漏洩検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内容液の漏洩検査装置に関し、例えばビール等の内容液を封入した樽形状の容器の口部から内容液が漏洩しているか否かの不適格品を検査するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、内容液としてビールを収容するための容器には、アルミ板やスチール板を材料として形成された樽形状の容器があった。この樽形状の容器は内容液の収容量が比較的多く、堅牢な構造の容器を必要とする場合に使用するものであり、その容量には7リットル、10リットル、15リットル、20リットル、25リットル、50リットルのものがあった。
そして容器には、内容液を容器内に封入した後に内容液の品質を一定に維持するためと、略筒状の注出口に被冠したキャップを一端開封してからは、内容液の品質が劣化し風味を損なうのを防止するためとから、口部内に封密栓ユニットを備えたものがあった。
この封密栓ユニットは、例えば図9に示すように、ビールB等の内容液Nが封入される容器1′の上面に設けた略筒状の注出口1′Aと、外周に設けたねじ部が容器1′の注出口1′Aの内周に設けたねじ部に螺着する等して注出口1′A内に取付けられるブッシュaと、該ブッシュa内に第1のスプリングbの附勢力を受けて挿入された筒状体cと、前記ブッシュaの上方内面に係合可能に前記筒状体cの上面外周に設けられたガスバルブdと、第2のスプリングeの附勢力によって前記筒状体cの上方内部に開閉可能に設けられ前記ガスバルブdが開かれて圧力気体Gが容器1′内に給気されることにより前記筒状体cを通じて内容液Nを揚液し、容器1′の外部に内容液Nを注出する液体バルブfとよりなり、液体バルブfとガスバルブdとの2つのバルブ部材とを備えた構造のものであった。
【0003】
また図12に示すような他の封密栓ユニット5″がある。すなわち、外周に設けたねじ部a1 が容器1′の注出口1′Aの内周に設けたねじ部1′A1 に螺着されるブッシュaと、該ブッシュa内にガス流路s1 と液体流路s2 とを閉止する上面が平坦面F′となす1つのバルブV′をスプリングb′の附勢力を受けて開閉可能に設けた構造である。
【0004】
またビールの製造ラインにおいて、内容液が封入された容器の注出口から漏れを生じている等の不適格品を検査するという内容液の漏洩検査装置がある。最近では不適格品である場合には、製造ラインのメインラインから外し、経済性を考慮して容器から内容液を廃棄せずに抜取って有効利用するとともに空になった容器は資源保護の観点から再利用される傾向にある。
この漏洩検査装置には従来、図10および図11に示すものがあった。
すなわち、封密栓ユニット5′を備えた略筒状の注出口1′Aが上部に形成された樽形状の容器1′を正立状態(注出口1′Aが上方を向いた状態)にコンベア2′上を搬送させ、前記注出口1′A内に形成される凹部g内に稀釈液Wを所定量注入する給水手段27′と、この稀釈液W内に浸漬されることにより液体の電気伝導度を測定して検知する電極17′と、この電極17′を垂直下向きに支持する止着板22′と、この止着板22′に連結されることにより止着板22′を上下に移動し得るシリンダ等の駆動手段20′を備えたものである。
そして内容液Nが注出口1′Aから外部に漏れ出しているか否かの漏洩を検査するには、先ずコンベア2′上を搬送される容器1′を給水位置Q′において停止させ、略筒状の注出口1′A内に形成された凹部g内に給水手段27′から漏洩検査に要する所定量の稀釈液Wを注水する。次いで凹部g内に注水された注出口1′Aを有する容器1をコンベア2′の後段に移送し、漏洩検査位置K′に停止させる。その後、駆動手段20′を駆動することにより軸方向Tに電極17′を移動させ、電極17′を稀釈液W内に浸漬して電気伝導度を測定することにより内容液Nの漏洩を検知する。この内容液Nの漏洩は、封密栓ユニット5′のガスバルブdまたは液体バルブfの劣化や不完全な開閉により漏洩される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10および図11に示す上記従来の内容液の漏洩検査装置は、稀釈液Wの電気伝導度を検知するためには、容器1′の上部に形成される注出口1′Aが略筒状に形成され、その内部には所定量の稀釈液Wを溜めるための凹部gが形成される必要があること、また注出口1′Aを上方に向けた状態(正立状態)で容器1′はコンベア2′上を搬送されること、さらには電極17′、および該電極17′を駆動させる駆動手段20′、給水手段27′等は容器1′の上方部位に配置されることを必要不可欠な構造になしている。
従って図12に示す封密栓ユニット5″を注出口1′Aに備えた容器1′のように、容器1′が正立状態にコンベアを搬送されるとしてもその注出口1′Aの上面に露出するバルブV′が平坦面F′として形成されている容器1′の場合には、図9に示すように2つのバルブを有する封密栓ユニット5′を容器1の注出口1′A内に設けられた容器1′のように容器1′の注出口1′A内には凹部gが形成されないので、給水手段27′から漏洩検査用の稀釈液Wを溜めることができない。
また上記従来の漏洩検査装置は、給水位置Q′から漏洩検査位置K′までの容器1′の移動距離L′が長いので、容器1′内に詰込まれた内容液Nを漏洩検査するために多くの時間がかかり、検査能率が低かった。しかもコンベア2′上を容器1′が移動中に振動が加わったり、容器1′がコンベア2′のガイドG1 ,G1 に衝突して生ずる衝撃等の外力を受けることにより注出口1′A内に給水した稀釈液Wが外部に溢れ出て検査に必要な規定量に満たなかったり、ゴミや異物が稀釈液W内に混入することもあり高精度の漏洩検査を行うことができなかった。
また上記従来の漏洩検査装置は、注出口1′A内に設けられる凹部g内に稀釈液Wを溜めて内容液Nの漏洩検査を行うものであるので、注出口1′A内にガスバルブdと液体バルブfとの2つのバルブを有する封密栓ユニット5′を取付けているものは、ガスバルブdと液体バルブfとの2経路からの内容液Nの漏洩だけしか検査の対象にすることができなかった。従って封密栓ユニット5′の外面とこの封密栓ユニット5′が取付けられる注出口1′Aの内面との間の取付面からの内容液Nの漏洩については上記従来の漏洩検査装置では全く検査を行うことができなかった。
ところで、容器1′の注出口1′Aが容器1′の下方部に位置する倒立状態にてコンベア2′を搬送される場合には、稀釈液Wを注出口1′A内の凹部gに溜めることができないので、上記漏洩検査装置では全く漏洩検査を行うことはできなかったのである。
そのうえ図12に示す封密栓ユニット5″のように、ガス流路s1 と液体流路s2 とを閉止する1つのバルブV′を有し上面が平坦面F′に形成されている場合には、稀釈液Wを溜めるための凹部さえも注出口1′Aに形成されてはいないので、容器1′を天地逆に倒立させてコンベア上を搬送させた場合には、内容液Nの漏洩検査を全く行うことができない。
【0006】
そこで本発明は注出口を下方に向けた天地逆にコンベア上を移送することを基本姿態とし、また容器の注出口の下面には凹部が形成されず平坦面に形成される容器の場合でも、給水される稀釈液が溢れ出て規定量を満たないという不都合がなく短時間に高精度に内容液の漏洩検査を効率良く行える内容液の漏洩検査装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、ガスバルブと液体バルブとの2つのバルブ部材を有するかまたはガス流路と液体流路とを閉止可能な上面が平坦面をなす1つのバルブ部材を有する封密栓ユニットを内部に取付けた注出口から容器内に詰込んだ内容液が漏れ出るのを液体の電気電導度を測定することにより検知する電極と、該電極を前記注出口に対して軸方向に移動させる駆動手段と、内容液の漏洩検査時に前記電極の先端部を囲むように前記注出口の設置側に配置され給水手段から稀釈液の給水がなされる液体収容部材とよりなる内容液の漏洩検査装置において、前記容器は注出口を下方に向けた天地逆にコンベア上を移送され、前記電極は容器に対して上向きに配置されて前記駆動手段により前記注出口に対して軸方向に移動可能に設けられるとともに該電極と容器とは一方が他方に対して前記駆動手段により前記注出口に対して軸方向に相対的に移動可能に設けられ、該電極の先端部を略有底筒状に形成された前記液体収容部材内に底部から突出して液体収容部材内に注出口を挿入するという手段を採用した。
【0008】
また本発明の請求項2は、請求項1において2つのバルブ部材を有する前記封密栓ユニットは、外周に設けたねじ部が容器の注出口の内周に設けたねじ部に螺着されるブッシュと、該ブッシュ内に第1のスプリングの附勢力を受けて挿入される筒状体と、前記ブッシュの下方内面に係合可能に筒状体の下面外周に設けられるガスバルブと、第2のスプリングの附勢力によって前記筒状体の上方内部に開閉可能に設けられ該ガスバルブが開かれて圧力気体が容器内に給気されることにより筒状体を通じて内容液を抜液し容器の外部に内容液を注出する液体バルブとよりなるという手段を採用した。
【0009】
また本発明の請求項3は、請求項1において1つのバルブ部材を有する前記封密栓ユニットは、外周に設けたねじ部が容器の注出口の内周に設けたねじ部に螺着されるブッシュと、該ブッシュ内にガス流路と液体流路とを内周および外周にて閉止する1つのバルブをスプリングの附勢力を受けて開閉可能に設けるという手段を採用した。
【0010】
また本発明の請求項4は、請求項1において天地逆にコンベア上を移送される容器は、内容液の漏洩検査位置においてコンベアの搬送ラインに設けたリフターによりコンベアの搬送面に対して昇降自在に設けられ、液体収容部材および該液体収容部材内に先端部が突出された電極はリフターに設けた開口部を通じて容器の注出口に対して軸方向に移動可能に設けられるという手段を採用した。
【0011】
また本発明の請求項5は、請求項1において前記容器は上縁および下縁が平坦をなす平面略筒状の外縁立壁部を外側に配置し、該外縁立壁部よりも低位置に前記注出口が形成されるという手段を採用した。
【0012】
また本発明の請求項6は、請求項1において前記容器は注出口と該注出口を中心として外周側に設けられる略筒状の外周立壁部との間の下面部が略椀状の曲面部に形成されるという手段を採用した。
【0013】
また本発明の請求項7は、請求項1または請求項5の何れかにおいて前記容器は注出口の外周の下面部にリブが放射状に形成されるという手段を採用した。
【0014】
また本発明の請求項8は、請求項1または請求項4の何れかにおいて前記液体収容部材は、容器の前記注出口を囲むように大径に形成されるという手段を採用した。
【0015】
また本発明の請求項9は、請求項1、または請求項4、請求項8の何れかにおいて前記液体収容部材は、注出口の外周の下面部に放射状に形成されるリブを横切る程度に大径に前記注出口の周囲に形成されるという手段を採用した。
【0016】
また本発明の請求項10は、請求項1、または請求項4、請求項8の何れかにおいて前記液体収容部材は、注出口の外周の下面部に放射状に形成されるリブよりも大径に形成されるという手段を採用した。
【0017】
さらに本発明の請求項11は、請求項1においてコンベア上における内容液の漏洩検査位置には容器と電極との間を略水平方向に移動される蓋部材が開閉可能に設けられ、内容液の漏洩検査時に使用済の電極を洗浄した後は該蓋部材によって前記電極を覆うという手段を採用した。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態の具体例を図1乃至図8に従って説明する。
1はビールB等の内容液Nが封入され、コンベア2にて製造ライン、いわゆる樽詰ライン3上を搬送される容器であり、この容器1はアルミ板やスチール板を用いて図1、図2、図4に示すように外形が樽形状をなし、上面または下面の一側には注出口1Aを中心として外周側には略円筒状の外縁立壁部1Bが配置される。また前記注出口1Aはこの実施例では該外縁立壁部1Bよりも低位置に形成されている。
1Cは注出口1Aを下方に向けた天地逆(倒立状態)にコンベア2上を容器1が移送される時に、注出口1Aと該注出口1Aを中心として設けられる外周立壁部1Bとの間に形成される下面部(図1における)であり、この下面部1Cは下側に突出する略椀状の曲面部に形成される。図5および図6において1C1 は必要に応じて容器1の注出口1Aの外周の下面部1Cに注出口1Aを中心として放射状に形成されたリブであり、このリブ1C1 は放射方向に複数本、図6では6本が下面部1Cに対して膨出された状態に放射方向に形成されることにより外力を受けた際に容器1の下面部1Cが変形したり、凹むのを防止するようになっている。
またリブ1C1 は図5および図6では下面部1Cの大半を占めるように形成されているが、略円筒状の外縁立壁部1Bの内壁にはリブ1C1 の先端部1C2 が到達しない未加工面部4を残して形成されている。しかしながら、注出口1Aからリブ1C1 の先端部1C2 までの設置長さlは、これに限ることなく容器1の強度と容器1の製作および組立の容易性を考慮して自由に増減変更が行なえる。またリブ1C1 の設置個数は容器1の大きさ、内容液Nの容量の多少に応じて図示するものに限らず、その増減変更は自由に行なえる。
図1において1B1 は前記外縁立壁部1Bの上縁であり、図1において1B2 は同じく外縁立壁部1Bの下縁である。そしてこれらの外縁立壁部1Bの上縁1B1 および下縁1B2 は外縁立壁部1Bの強度と安全性とを確保するために夫々内側に捲回されることにより側面が平坦に形成されてコンベア2上をガタツキなく移送されるようになっている。
また図1において1Dは容器1の上面部であり、この上面部1Dは略筒状の前記外縁立壁部1B内に該外縁立壁部1Bの上縁1B1 よりも低位置に上側に突出する略椀状の曲面部に形成される。
【0019】
5は容器1の前記注出口1A内に取付けられる封密栓ユニットであり、この封密栓ユニット5は例えば図1、図2および図4に示すように外周に設けたねじ部6aが容器1の注出口1Aの内周に設けたねじ部7に螺着されるブッシュ6と、該ブッシュ6内に第1のスプリングb1 の附勢力を受けて挿入される筒状体8と、前記ブッシュ6の下方内面の弁座に係合可能に筒状体8の下面外周に設けられるガスバルブ9と、第2のスプリングe1 の附勢力によって前記筒状体8の下方内部に開閉可能に設けられ該ガスバルブ9が開かれて圧力気体Gが容器1内に給気されることにより筒状体8を通じて内容液Nを容器1の外部に注出するために弁座に係合された液体バルブ10とから形成され、ガスバルブ9と液体バルブ10との2つのバルブ部材を有する。
【0020】
図3においてKは容器1内に詰められた内容液Nの漏洩検査を行うために、コンベア2に設けられる漏洩検査位置である。
11はコンベア2上を天地逆に搬送されて来る容器1を漏洩検査位置Kにおいて停止させるためにコンベア2の樽詰ライン3に設けられたストッパ手段であり、このストッパ手段11は、コンベア2の樽詰ライン3上に搬送されて来る容器1の軸芯Oに向けて伸縮可能なシリンダ・ロッド12を有するシリンダS1 ,S1 を平面所望角度θにて設置することにより形成される。
そして、コンベア2上を容器1が搬送されて来たことがセンサーC1 にて検知されてシリンダS1 ,S1 が駆動されると、シリンダ・ロッド12,12が容器1の軸芯Oに向かって伸長することにより該シリンダ・ロッド12,12の先端に設けた当接部13,13が容器1の外周面に当接することによりコンベア2上を搬送される容器1は内容液Nの漏洩検査のために停止される。
【0021】
14はコンベア2上を漏洩検査位置Kまで搬送されて来た容器1がストッパ手段11のシリンダ・ロッド12,12の先端に設けた当接部13,13が外周面に当接されて停止されたことがセンサーC2 により検知されると、容器1をコンベア2の搬送面15,15に対して昇降可能に設けられるリフターであり、このリフター14は容器1の搬送方向の前後に設けたシリンダS2 ,S2 により昇降される。
そして容器1はリフター14によりコンベア2の搬送面15から持ち上げれら、搬送面15,15からの搬送力が遮断される。この時、内容液Nの容量の多少に伴う容器1のサイズをセンサーC3 によって検知することによりシリンダS2 ,S2 のシリンダ・ロッドのストロークを加減するようにすれば容器1のサイズに応じて容器1の上昇位置を調整することができる。16はリフター14の略中央部に設けられた開口部であり、この開口部16を通じて後記電極17および液体収容部材19は容器1の注出口1Aに対して軸方向Tに移動可能に設けられる。
【0022】
前記コンベア2としては、例えば図では対向するフレーム間に2条のT.T(テーブル・トップ)チェーンコンベアが前記リフター14を収容するための間隙をあけて回動可能に設けられたものが使用されるほか、図には示さないがローラコンベア、ベルトコンベア等の公知形式のものが使用される。
【0023】
17は注出口1Aから容器1内に詰込んだ内容液Nが外部に漏れ出るのを漏洩検査位置Kにおいて液体の電気伝導度を測定することにより検知するための電極である。この電極17はコンベア2の搬送ラインよりも下方部に容器1に対して上向きに配置され、後記駆動手段20により容器1の注出口1Aに対して軸方向Tに移動可能に設けられる。そしてこの電極17は後記取付板26に取付られる。
またこの電極17は、外周面の一側に通水孔18aおよび他側には気体注入孔18bを有する外筒部17Aと、この外筒部17A内に設けられた柱状体17Bとから形成される。そして電極17の先端部17aは略有底筒状に形成された液体収容部材19内にその底部19aから突出されることにより該先端部17aは液体収容部材19の外周壁部19bにより囲まれる(図1参照)。
そして後記給水手段から噴出される稀釈液W(純水)により電極17は外周面が洗浄されるばかりではなく、稀釈液Wの一部が前記通水孔18aを通じて電極17内に勢い良く導入されることにより検査中に表面張力により電極17内に残存する不純物を含む検査水やゴミ等を完全に洗浄する。こうして容器1内の内容液Nが注出口1Aから漏洩しているか否かを検査を行う毎に電極17内を洗浄して検査を毎回、高精度に行うようにする。
【0024】
20は容器1の注出口1Aに対して電極17を軸方向Tに移動可能にする駆動手段であり、この駆動手段20は駆動源としてのシリンダS3 と、該シリンダS3 のシリンダ・ロッド21に固定された止着板22と、適宜複数本のガイド・ボルト23およびナット24とからなる取付部品と、ガイド・ボルト23の外周に捲回されるスプリング25を用いて前記止着板22に対して間隔Hを介して弾力的に保持される取付板26とから形成される。そして駆動源としてのシリンダS3 が駆動してシリンダ・ロッド21が伸縮すると、このシリンダ・ロッド21に取付けられている止着板22、該止着板22にガイド・ボルト23、ナット24等を介して保持、固定された取付板26は上下動する。
C3 は電極17の上昇位置を検知してシリンダS3 を駆動させ、シリンダ・ロッド21を上昇するためのセンサーであり、このセンサーC3 は検査すべき容器1のサイズに応じてその上昇位置の高低が決定される。またC4 は電極17の降下位置を検知してシリンダS3 を駆動させ、シリンダ・ロッド21を上昇するためのセンサーである。
【0025】
前記液体収容部材19は、合成樹脂またはゴムにより容器1の注出口1Aを囲むように底部19aと該底部19aの上面周囲を囲む略円筒状の外周壁部19bとよりなる大径な略有底円筒状に形成され、コンベア2の検査位置Kにおいて注出口1Aの下方部に上向きに配置され、取付板26に複数本のボルト23′とナット24′により取付けられる。そしてこの液体収容部材19は、少なくとも容器1の注出口1Aを囲む程度に大径に形成されることにより注出口1Aの設置側に配置される。この際、容器1の下面部1Cに図5および図6に示すような放射状のリブ1C1 が形成されている場合には、液体収容部材19はその外周壁部19bが放射状のリブ1C1 を横切る程度に大径に注出口1Aの周囲に形成されるか、またはリブ1C1 よりも液体収容部材19を大径に形成することによって電極17を内部に備えた略有底円筒状の液体収容部材19内に注出口1Aを、リブ1C1 等の加工物が形成されている場合でも拘束されずに確実に収容するとともに内容液Nの漏れを確実に受け止めることにより所定量の稀釈液Wを溜め、精度が高い内容液Nの漏洩検査を行うようにしている。
【0026】
図1および図2において27は容器1に詰込んだ内容液Nの漏洩検査を行うために漏洩検査位置Kにおいて液体収容部材19内に所定量の稀釈液W(純水)を給水するための給水手段としての給水ノズルであり、この給水ノズル27は前記取付板26に下方部から貫通される給水管28に接続され、前記通水孔18aへ先端部が向くように液体収容部材19の底部19aから液体収容部材19内に挿入される。そして給水ノズル27から稀釈液Wが勢いよく注出されることにより電極17によって容器1の注出口1Aから内容液Nの漏洩が検査される毎に電極17の内外ともが洗浄されて漏洩検査に備えるようになっている。
29は給水管28に設けられた給水弁であり、給水管28からの稀釈液Wの注水を制御するためのものである。
【0027】
30は給水ノズル27からの稀釈液Wの噴出により洗浄された電極17を乾燥させるための乾燥手段としてのエアーブロー・ノズルであり、このエアーブロー・ノズル30は給気管31に接続され、電極17に設けた気体注入孔18bへその先端が向くように成形されている。そして給水ノズル27からの給水により電極17が洗浄される毎にエアーブロー・ノズル30から乾燥空気や熱風が吹きつけられることにより電極17は乾燥される。
【0028】
32は前記液体収容部材19内に突出された所望長さの尺度バーである。この尺度バー32は漏洩検査位置Kにおいて容器1の注出口1Aの平坦部分、例えば平坦面Fに当接することにより内容液Nの漏洩検査時に容器1の注出口1Aに向けてリフター14に設けた開口部16を通じて上昇する電極17が容器1に衝突することによって注出口1Aを変形したり、その内部に取付けられた封密栓ユニット5や電極17自体が破損されたり、変形が防止されるのが防止される。
【0029】
図2および図3において33は容器1内に詰められた内容液Nの漏洩検査位置Kにおいて容器1と電極17との間のコンベア2の下方部に略水平方向に移動するように設けられた蓋部材であり、この蓋部材33は左右の両側縁部が案内枠34,34により摺動自在に収容され、また一端(後端)が例えばリフター14に固定されるシリンダS4 ,S4 のシリンダ・ロッドに取付けられたことにより内容液Nの漏洩検査を終えた電極17に給水手段からの稀釈液Wを噴出することにより洗浄された電極17を覆い、ゴミや内容液N等が付着して汚れるのを防止し、次回の使用に供するためのものである。
【0030】
RはシリンダS3 の軸芯方向に交叉する方向に回転軸35が配置されたロータリー・アクチュエータであり、このロータリー・アクチュエータRにより電極17を備えた液体収容部材19をシリンダS3 の軸芯方向に対して交叉方向に略90度回動することにより内容液Nの漏洩検査後の稀釈液Wを液体収容部材19から排出するためのものである。
【0031】
36はエアーブロー・ノズルであり、このエアーブロー・ノズル36はロータリー・アクチュエータRにより回動され、稀釈液Wが排水された液体収容部材19および電極17に対して熱風や乾燥空気を吹きつけて乾燥するためのものである。
【0032】
37は内容液Nの漏洩検査を終えた容器1を排出するためのリジェクト用コンベアであり、コンベア2の漏洩検査位置Kの後段に設けられる。S5 は容器1を押圧、排除するためのリジェクトシリンダである。
【0033】
本発明の一実施例は以上の構成からなり、以下容器1に詰込まれた内容液Nの漏洩検査方法を作用と一緒に説明する。
先ず、製造ライン、例えば樽詰ライン3において内容液NとしてのビールBが封入された容器1は、注出口1Aを下方に向けてコンベア2上を倒立状態にて矢印A方向に搬送されて行く。この際、容器1の外周立壁部1Bは上縁1B1 および下縁1B2 が平坦をなす略筒状に形成され、しかも倒立状態にある容器1の下面部1Cの略中心に外周立壁部1Bよりも低位置に封密栓ユニット5を備えた注出口1Aが形成されているので、容器1はコンベア2を搬送されるのに倒立状態でさえも倒れることなく円滑かつ確実に搬送されて行く。また容器1の注出口1Aは図には示さない予備給水手段からの給水により予め洗浄されることにより、汚れや不純物が落とされている。
【0034】
そして容器1内に封入された内容液Nが容器1の注出口1Aから漏洩を生じているか否かを検査するには、コンベア2上を搬送されて来た容器1をセンサーC1 にて検知すると、コンベア2の左右両側に配置されたストッパ手段11の駆動源としてのシリンダS1 ,S1 が駆動されるので、シリンダ・ロッド12,12が伸長される。このように、シリンダS1 ,S1 のシリンダ・ロッド12,12の先端に設けた当接部13,13が容器1の軸芯Oに向けて伸長して容器1の外周に当接するので、容器1はコンベア2上で停止される。そして、内容液Nの漏洩検査に備えて容器1は整列化されてコンベア2の搬送中での混乱は防止される。
【0035】
この際、ストッパ手段11のシリンダ・ロッド12,12の先端に設けた当接部13,13に容器1を当接すると同時にコンベア2の駆動を停止させてもよいが、内容液Nの漏洩検査の効率化および容器1を効率的に搬送するためにはコンベア2を停止することなく駆動したままであってもよい。そして、シリンダS1 ,S1 のシリンダ・ロッド12,12の伸縮量を容器1の大小の種類に応じて加減することにより容器1の軸芯Oをコンベア2の中央線Iに位置する電極17の設置位置に一致させることができる。
【0036】
またコンベア2にローラ・コンベアを使用する場合には、このローラ・コンベアが、回転軸に遊挿されるローラが回転軸との摩擦係合力によって回転軸からの回転を受動して回転することにより容器1を搬送する形式のローラ・コンベアであれば、ストッパ手段11により容器1が停止した時に、ローラに対して回転軸は空転されるので、コンベア2を停止させなくても良く、コンベア2上で容器1を漏洩検査位置Kに停止したり、再びコンベア2上を搬送することができる。
【0037】
次いでコンベア2上で容器1がストッパ手段11によって漏洩検査位置Kにて停止されたことをセンサーC1 にて検知すると、シリンダS2 ,S2 が駆動し、そのシリンダ・ロッドが伸長するので、リフター14はコンベア2の搬送面15,15に対して上昇される(図1、図4参照)。こうして、コンベア2の搬送面15,15からリフター14により持ち上げられる容器1は、搬送面15から搬送力が断たれる。
【0038】
そして容器1がコンベア2の搬送面15よりも上昇されたことをセンサーC2 が検知すると、リフター14に固定されているシリンダS4 ,S4 が駆動してそのシリンダ・ロッドが伸長するので、このシリンダ・ロッドの先端に取付けられている蓋部材33はリフター14に対して略水平方向に移動し、開口部16が開かれる。それからシリンダS3 が駆動し、シリンダ・ロッド21が伸長するので、このシリンダ・ロッド21に取付けられた止着板22に対して複数本のガイド・ボルト23およびナット24等の取付部品やこのガイド・ボルト23の周囲に捲回されるスプリング25等を介して止着板22に対して略平行な取付板26に取付けられた電極17は略有底筒状の液体収容部材19内に先端部17aが突出された状態で開かれた開口部16を通じて容器1の注出口1Aに向けて上方へ移動する。
【0039】
そして尺度バー32が注出口1Aの平坦面Fに当接したことをセンサーC3 が検知すると、シリンダS3 の駆動が停止することにより電極17、液体収容部材19等のそれ以上の上昇は停止するので、電極17の先端部17aが注出口1Aに衝突するのが阻止される。こうして注出口1Aが電極17の先端部17aと衝突されることにより注出口1Aが変形したり、この注出口1A内に取付けられている封密栓ユニット5や電極17が破損されるのが防止される(図1参照)。
【0040】
次いでシリンダS3 の駆動が停止されたのをセンサーC3 が検知すると、給水弁29が開かれるので、給水手段の給水ノズル27から稀釈液Wが略有底筒状の液体収容部材19内に所定量が下方から注水される。従って容器1の注出口1Aの上面が図7および図8に示すように全体的に平坦面Fに形成されることにより凹部を有しない封密栓5を注出口1Aに備えている容器1の場合でも、倒立状態の容器1の注出口1Aの下方に位置する液体収容部材19内に稀釈液Wを溜めることができる。そして液体収容部材19に所定量の稀釈液Wが注水し終えると、給水弁29が閉じられ、液体収容部材19への注水は止まる。
【0041】
そして容器1内に詰込まれた内容液NとしてのビールBが注出口1Aから漏洩されているか否かを液体の電気伝導度を測定することにより検査する。
この検査は、液体収容部材19が容器1の注出口1Aよりも大径に形成されているので、容器1の注出口1A内に取付けられている封密栓ユニット5が図1、図2のようにガスバルブ9と液体バルブ10との2つのバルブ部材を有する場合にはガスバルブ9とその弁座との間、および液体バルブ10とのその弁座との間の2経路から内容液Nが漏洩しているほか、これ以外にも注出口1Aの内周に設けたねじ部7と封密栓ユニット5の外周に設けたねじ部6aとの間から内容液Nが漏洩している場合も発見することができる。同様に図7および図8に示すようにガス流路9aと液体流路10aとを内周および外周において閉止する1つのバルブ部材Vを有する封密栓ユニット5を容器1の注出口1A内に備えている場合にも、ガス流路9aと流体流路10aとの2経路から内容液Nが漏洩しているほか、注出口1Aの内周に設けたねじ部7と封密栓ユニット5の外周に設けたねじ部6aとの間から内容液Nが漏洩している場合も発見することができ、高い精度の漏洩検査が行なえる。
【0042】
そして、水の電気電導度を測定する検査が終わると、シリンダS3 が駆動してシリンダ・ロッド21が縮み、このシリンダ・ロッド21に装着される止着板22、この止着板22に間隔Hをあけてガイド・ボルト23によって取付けられた取付板26に設けた電極17は内容液収容部材19とともにリフター14の開口部16内を降下する。そして電極17が旧位に降下したことがセンサーC4 によって検知されると、ロータリー・アクチュエーターRが駆動し、シリンダS3 の軸芯方向に交叉する回転軸35を中心に電極17と一緒に液体収容部材19は略90度回転されるので、検査に要した稀釈液Wは液体収容部材19から排出される。また給水弁29が開かれて給水手段の給水ノズル27から勢いよく電極17に向けて稀釈液Wが噴射されることにより電極17は洗浄され、漏洩された内容液Nやゴミ等の不純物等の汚れが落とされる。この際、給水ノズル27から注水される稀釈液Wにより電極17の外筒部17Aが洗浄されるばかりではなく、この外筒部17Aに設けられた通水孔18aを通じて外筒部17Aの内面および該外筒部17A内に設けられた柱状体17Bも確実に洗浄される。
洗浄後は、エアーブロー・ノズル30,36から如何なる方向にも電極17に向けて熱風や乾燥空気が吹きつけられることにより洗浄された電極17は乾燥される。
乾燥後にはロータリー・アクチュエーターRが逆回転し、液体収容部材19および電極17はシリンダS3 の軸芯に一致し、旧位に復する。
【0043】
それから、シリンダS4 が駆動してシリンダ・ロッドが伸びるので、蓋部材33はリフター14に対して略水平方向に移動し、開口部16を閉じ、電極17の上方部を覆う。従ってゴミ等が電極17に再び付着して汚れることにより、内容液Nの漏洩検査時に検査精度を欠く等の支障を来すのが防止され、次回の検査に備える。
【0044】
そしてストッパ手段11のシリンダS1 ,S1 が駆動することによってシリンダ・ロッド12,12が縮み、コンベア2の搬送通路が開かれるので、漏洩検査済みの容器1は後端に搬送される。また内容液Nが注出口1Aから漏洩されている不適格品として判断された容器1は、リジェクトシリンダS5 が駆動することによりシリンダ・ロッドが伸長してリジェクト用コンベア37へ排出される。
【0045】
このように本実施例は、内容液Nが詰められた容器1はコンベア2上で倒立状態で搬送され、漏洩検査位置Kにおいてコンベア2の下方に内容液Nを漏洩検査するための電極17、この電極17を収容する液体収容部材19、給水手段、乾燥手段としてのエアーブロー・ノズル30,36等がコンパクトに設けられ、コンベア2上にはストッパ手段11が設けられるのにすぎないので、コンベア2上での作業面積が拡大して作業者の作業の邪魔にはならず、漏洩検査は効率的に行なえる。
【0046】
また内容液Nが詰められる容器1は注出口1Aが上方に配置された正立状態ではなく、注出口1Aが下方に向いた状態でコンベア2上を搬送され、しかもこの容器1の注出口1Aに対して漏洩検査位置Kにおいて先端部17aが内部に突出された電極17を収容する液体収容部材19内に稀釈液Wを収容することにより内容液Nの漏洩検査が行われるので、漏洩検査位置Kと給水位置Qとが一致して容器1は長距離を移動させないで済む。従って、容器1の搬送中に容器1が振動を受けたり、コンベア2の左右両側のガイドG1 ,G1 に給水位置Qと漏洩検査位置Kにおいて容器1が衝突する衝撃等の外力を生ずる不都合がなくなり、内容液Nの漏洩検査のための稀釈液Wが液体収容部材19から溢れることなく確実に所定量の稀釈液Wを液体収容部材19内に収容することができる。しかも、液体収容部材19は必要時以外は蓋部材33によって覆われ、洗浄後にはゴミ等の異物や不純物が液体収容部材19内に侵入して電極17を汚すことないので、内容液Nの漏洩検査を高精度に行なえるとともに検査には多くの時間と手間とがかからず検査能率は向上する。
【0047】
なお上記実施例においては、シリンダS3 が駆動することによってコンベア2上を搬送されて来る容器1の注出口1Aに対して電極17が上下動することにより内容液Nが注出口1Aから漏洩しているか否かの漏洩検査を行うようにしているが、反対に固定された電極17に対して容器1が上下動する場合においても内容液の漏洩検査を行うことができる。
【0048】
また上記実施例では、検査に必要な電極17をコンベア2の樽詰ライン3に1個が図示された1ヘッドについての内容液の漏洩検査装置を設けているが、コンベア2上における電極17の設置数を増して多ヘッド形式にすれば、空いている漏洩検査位置Kの電極17に検査を行う容器1を逐次移送して内容液Nの漏洩検査を短時間に迅速且つ効率良く行うことができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明は、注出口を天地逆にして容器をコンベア上を移送することを基本姿態とし、また容器の注出口には凹部が形成されず平坦面に形成される場合でも略有底筒状の液体収容部材内に稀釈液を確実に給水して規定量を満たない不都合が解消され、短時間に高精度の内容液の漏洩検査を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内容液の漏洩検査装置の一実施例を示す拡大断面図である。
【図2】同じく漏洩検査位置において電極が容器に対して降下した状態の拡大断面図である。
【図3】本実施例で使用される漏洩検査装置をコンベアに組込んだ樽詰ラインを示す平面図である。
【図4】同じく漏洩検査位置における樽詰ラインの全体を示す断面図である。
【図5】本実施例で使用する樽形状に容器の変形例を示す拡大断面図である。
【図6】同じく拡大平面図である。
【図7】1バルブ形式の他の封密栓ユニットを注出口内に備えた樽形状の容器の漏洩検査を示す拡大断面図である。
【図8】同じく1バルブ形式の他の封密栓ユニットを注出口内に備えた樽形状の容器の1立状態を示す拡大断面図である。
【図9】封密栓ユニットを注出口に取付けた樽形状の従来の容器を示す拡大断面図である。
【図10】同じくコンベアの樽詰ラインに適用した従来の内容液の漏洩検査装置を示す平面図である。
【図11】同じく拡大断面図である。
【図12】同じく上面全体を平坦面となした1バルブ形式の他の封密栓ユニットを注出口内に備えた従来の樽形状の容器を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 容器
1A 注出口
1B 外縁立壁部
1B2 下縁
1C 下面部
2 コンベア
5 封密栓ユニット
6 ブッシュ
8 筒体部
9 ガスバルブ
10 液体バルブ
11 ストッパ手段
14 リフター
16 開口部
17 電極
19 液体収容部材
19b 外周壁部
27 給水ノズル
30 エアーブロー・ノズル
36 エアーブロー・ノズル
B ビール
N 内容液
K 漏洩検査位置
Q 給水位置
V バルブ
W 稀釈液
Claims (11)
- ガスバルブと液体バルブとの2つのバルブ部材を有するかまたはガス流路と液体流路とを閉止可能な上面が平坦面をなす1つのバルブ部材を有する封密栓ユニットを内部に取付けた注出口から容器内に詰込んだ内容液が漏れ出るのを液体の電気伝導度を測定することにより検知する電極と、該電極を前記注出口に対して軸方向に移動させる駆動手段と、内容液の漏洩検査時に前記電極の先端部を囲むように前記注出口の設置側に配置され給水手段から稀釈液の給水がなされる液体収容部材とよりなる内容液の漏洩検査装置において、前記容器は注出口を下方に向けた天地逆にコンベア上を移送され、前記電極は容器に対して上向きに配置されるとともに該電極と容器とは一方が他方に対して前記駆動手段により前記注出口に対して軸方向に相対的に移動可能に設けられ、該電極の先端部を略有底筒状に形成された前記液体収容部材内に底部から突出して液体収容部材内に注出口を挿入することを特徴とした内容液の漏洩検査装置。
- 2つのバルブ部材を有する前記封密栓ユニットは、外周に設けたねじ部が容器の注出口の内周に設けたねじ部に螺着されるブッシュと、該ブッシュ内に第1のスプリングの附勢力を受けて挿入される筒状体と、前記ブッシュの下方内面に係合可能に筒状体の下面外周に設けられるガスバルブと、第2のスプリングの附勢力によって前記筒状体の上方内部に開閉可能に設けられ該ガスバルブが開かれて圧力気体が容器内に給気されることにより筒状体を通じて内容液を抜液し容器の外部に内容液を注出する液体バルブとよりなることを特徴とする請求項1に記載の内容液の漏洩検査装置。
- 1つのバルブ部材を有する前記封密栓ユニットは、外周に設けたねじ部が容器の注出口の内周に設けたねじ部に螺着されるブッシュと、該ブッシュ内にガス流路と液体流路とを内周および外周にて閉止する1つのバルブをスプリングの附勢力を受けて開閉可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の内容液の漏洩検査装置。
- 天地逆にコンベア上を移送される容器は、内容液の漏洩検査位置においてコンベアの搬送ラインに設けたリフターによりコンベアの搬送面に対して昇降自在に設けられ、液体収容部材および該液体収容部材内に先端部が突出された電極はリフターに設けた開口部を通じて容器の注出口に対して軸方向に移動可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の内容液の漏洩検査装置。
- 前記容器は、上縁および下縁が平坦をなす平面略筒状の外縁立壁部を外側に配置し、該外縁立壁部よりも低位置に前記注出口が形成されることを特徴とする請求項1に記載の内容液の漏洩検査装置。
- 前記容器は注出口と該注出口を中心として外周側に設けられる略筒状の外周立壁部との間の下面部が略椀状の曲面部に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の内容液の漏洩検査装置。
- 前記容器は注出口の外周の下面部にリブが放射状に形成されたことを特徴とする請求項1または請求項5の何れかに記載の内容液の漏洩検査装置。
- 前記液体収容部材は、容器の前記注出口を囲むように大径に形成されることを特徴とする請求項1または請求項4の何れかに記載の内容液の漏洩検査装置。
- 前記液体収容部材は、注出口の外周の下面部に放射状に形成されるリブを横切る程度に大径に注出口の周囲に形成されることを特徴とする請求項1、または請求項4、請求項8の何れかに記載の内容液の漏洩検査装置。
- 前記液体収容部材は、注出口の外周の下面部に放射状に形成されるリブよりも大径に形成されることを特徴とする請求項1、または請求項4、請求項8の何れかに記載の内容液の漏洩検査装置。
- コンベア上における内容液の漏洩検査位置には容器と電極との間を略水平方向に移動される蓋部材が開閉可能に設けられ、内容液の漏洩検査時に使用済の電極を洗浄した後は該蓋部材によって前記電極を覆うことを特徴とする請求項1に記載の内容液の漏洩検査装置。
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