JP3703559B2 - 浄水シャワー - Google Patents
浄水シャワー Download PDFInfo
- Publication number
- JP3703559B2 JP3703559B2 JP08904796A JP8904796A JP3703559B2 JP 3703559 B2 JP3703559 B2 JP 3703559B2 JP 08904796 A JP08904796 A JP 08904796A JP 8904796 A JP8904796 A JP 8904796A JP 3703559 B2 JP3703559 B2 JP 3703559B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- cartridge
- shower
- pipe
- dechlorinating agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Bathtubs, Showers, And Their Attachments (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室等で身体の洗浄に使用するシャワーに関する。
【0002】
【従来の技術】
浴室や洗面所等に設置されるシャワーは、全身の洗浄或いは頭髪の洗浄等身体の必要部位の効率的かつ効果的な洗浄装置として従来から広く用いられている。しかしながら、一般に家庭において用いられているシャワーは、水道水を原水としているが、水道水には、殺菌用塩素が残留塩素として溶存しており、この残留塩素は、毛髪の傷み、変色を引き起こしたり、或いはアトピー性皮膚炎に対し悪影響を及ぼす等有害な存在となっている。
【0003】
かかるシャワーにおける残留塩素による問題を解決するため、亜硫酸カルシウム等の脱塩素剤を充填したカートリッジをシャワーに装着し、残留塩素を除去することが実開平3−19596号公報や実開平4−50152号公報等で提案されている。そして一般には脱塩素剤として亜硫酸カルシウムをコンマ数ミリメートルから数ミリメートルの粒径としたものが用いられている。しかしながら、粒径がコンマ数ミリメートル程度の亜硫酸カルシウムをそのままの状態で充填したカートリッジを備えたシャワーは、その通水時の圧力損失が大きく、10リットル/分前後の流量とすることが難しくシャワー状の流水状態に保つことが困難である。
【0004】
そのため、通水性のよい紙や不織布に微粒子状亜硫酸カルシウムを挟み込んでシート化し、それを巻き込んだものをカートリッジに充填する方法がとられるが、カートリッジ容積に対する実質的な亜硫酸カルシウム充填量が小さく、有効期間が短くなる。また、粒径が数ミリメートル程度の微粒子状亜硫酸カルシウムを充填したカートリッジを用いたシャワーは、長期間使用するにつれて、粒子表面が溶解して崩れ、粒子が崩れ細粒化するに従いメッシュや不織布で目詰まりを起こし圧力損失を大きくする。この傾向は、亜硫酸カルシウムの粒径を親水性のバインダーを用いて調節したもの程その傾向は大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、脱塩素剤を用いる際のカートリッジでの圧力損失を抑え、水道水等原水中の残留塩素を長期にわたり除去する浄水シャワーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シャワーヘッド支持体の通水路に少なくとも脱塩素剤が充填されたカートリッジを装着したシャワーにおいて、カートリッジ内に、下流側の先端が閉口し先端部近傍のみの側面に多孔開口部を設けたパイプの先端を脱塩素剤充填層中に配し、パイプ上流側の開口端を脱塩素剤充填層外に配して設けたことを特徴とする浄水シャワーにある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に従い説明する。
図1は、本発明の浄水シャワーの一例の一部断面側面図である。1はシャワーヘッド支持体、2はカートリッジ、3は脱塩素剤、4は通水可能なカートリッジキャップ、5はパイプ、6はカートリッジ筒体、7は不織布、8は多孔開口部、9はシャワーヘッドを表す。
【0008】
本発明において、パイプ5は、下流側の先端が閉口し先端部近傍のみの側面に多孔開口部8が設けられているパイプであり、カートリッジ筒体6の内部に、パイプ先端を脱塩素剤3の充填層中に配し、パイプ上流側の開口端を脱塩素剤3の充填層外に配して設ける。パイプ5は、設置の効果上その先端の位置が脱塩素剤3の充填層のできるだけ下流の位置になるよう配することが好ましい。
【0009】
パイプ5の下流側の先端を閉口状態とするには、パイプ先端を溶着、封着する等により行ってもよいし、またカートリッジ作製時、カートリッジキャップによってパイプ先端を封止することにより行ってもよい。また、パイプ5の先端部近傍の側面に設ける多孔開口部は、通水可能な複数の孔があけられた多孔の開口部であり、孔の数には制限はないが、パイプの円周方向に等間隔に設けることが好ましく、孔はメッシュによって形成されていてもよい。
【0010】
本発明において、カートリッジに充填される脱塩素剤として、好ましくは粒状の亜硫酸カルシウムが用いられが、使用上有害でなく、脱塩素機能を有するものであれば亜硫酸カルシウムに限定されるものではない。また、カートリッジには、脱塩素剤以外にカプセル化して徐放性を持たせたビタミンC(アスコルビン酸)等他の添加剤が充填されていてもよい。
【0011】
カートリッジは、例えば図1に示すように、カートリッジ筒体6内に、脱塩素剤3が充填され、脱塩素剤充填層を貫通してパイプ5が配置され、カートリッジ筒体6の出口部には脱塩素剤が流出しないよう不織布やメッシュを貼ったカートリッジキャップ4を、またカートリッジ筒体6の入口部には不織布7が貼られて構成されるが、カートリッジ筒体、出口部のカートリッジキャップ、入口部の不織布等については、特に制限はなく、これらは任意に材質、形状等を変更し得る。前記カートリッジは、シャワーヘッド支持体の通水路に装着されて浄水シャワーが構成される。
【0012】
本発明のシャワーは、その使用時、水または温水(以下単に水という)は、カートリッジ内の脱塩素剤充填層中及びパイプ中を流れる。脱塩素剤充填層を流れる水は、脱塩素剤と充分に接触し、パイプ中を流れる水は、パイプ先端部近傍の多孔開口部から噴出し脱塩素剤とは脱塩素剤充填層通過水に比べその流速が極めて高く脱塩素剤充填層による圧力損失の低下を防ぐ。脱塩素剤は、水と接触して水中の残留塩素と反応して塩素を除去する。
【0013】
長期間の通水では、脱塩素剤充填層を流れる水は、脱塩素剤と接触して脱塩素剤の粒子を溶解し、粒子は、細粒化してカートリッジキャップの近傍に堆積されるが、パイプ中を直接流れパイプ先端部近傍の多孔開口部から噴出する水は、その噴出水による攪乱によりカートリッジキャップの近傍に細粒化し堆積した脱塩素剤よる目詰まりを防ぎ、圧力損失の上昇を抑える。
【0014】
カートリッジを構成する各部材は、任意の素材で構成してよく、少なくともシャワーの温水の温度に耐える耐熱性を有するものであれば特に制限はない。
【0015】
【実施例】
本発明の浄水シャワーの実施例を図1に示したが、シャワーヘッド支持体の通水路に脱塩素剤充填のカートリッジが装着された浄水シャワーとして三菱レイヨン(株)製ピュアピュアSAC200を用い、カートリッジとして、#50のナイロンメッシュを貼り付けたカートリッジキャップ、先端が封鎖された外径9mm、長さ130mmのアクリル樹脂製パイプであって、先端から5mmのところに4mm×12mmのたて長の孔を円周方向に等間隔に4個あけ#50のナイロンメッシュを貼り付けたパイプをカートリッジ中央部に設け、その周りに脱塩素剤として粒径1.5mmの亜硫酸カルシウムを35g充填し、他端部に不織布を貼り付けたカートリッジを、前記浄水シャワーのシャワーヘッド支持体の通水路に装着した。
【0016】
比較として、別に前記カートリッジからパイプのみを除いたカートリッジを装着した浄水シャワーを用意した。この2種の浄水シャワーに、水温40℃、残留塩素濃度1ppmの温水を、流量10リットル/分で通水した。5m3、10m3通水時のシャワー水の残留塩素濃度、通水圧力を測定し、その結果を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】
表1によれば、本発明の浄水シャワーは、パイプを設けない浄水シャワーと比べ脱塩素能力の点ではほぼ同じであるが、通水圧力の点で、パイプを設けない浄水シャワーと比べて顕著な差が生じ、通水圧力の上昇が極めて少なく、10m3通水でシャワー状の流水状態を得ることができた。
【0019】
【発明の効果】
本発明の浄水シャワーは、カートリッジでの圧力損失を抑え、しかも水中の塩素除去能力を維持するものであり、残留塩素を長期にわたり除去することができ、快適にかつ安全に使用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄水シャワーの一例のシャワーヘッド支持体の一部断面側面図である。
【符号の説明】
1 シャワーヘッド支持体
2 カートリッジ
3 脱塩素剤
4 カートリッジキャップ
5 パイプ
6 カートリッジ筒体
7 不織布
8 多孔開口部
9 シャワーヘッド
Claims (1)
- シャワーヘッド支持体の通水路に少なくとも脱塩素剤が充填されたカートリッジを装着したシャワーにおいて、カートリッジ内に、下流側の先端が閉口し先端部近傍のみの側面に多孔開口部を設けたパイプの先端を脱塩素剤充填層中に配し、パイプ上流側の開口端を脱塩素剤充填層外に配して設けたことを特徴とする浄水シャワー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08904796A JP3703559B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 浄水シャワー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08904796A JP3703559B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 浄水シャワー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09252987A JPH09252987A (ja) | 1997-09-30 |
JP3703559B2 true JP3703559B2 (ja) | 2005-10-05 |
Family
ID=13959982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08904796A Expired - Lifetime JP3703559B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 浄水シャワー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3703559B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1123743A1 (en) | 1998-10-22 | 2001-08-16 | Yosuke Naito | Showerhead |
WO2014141543A1 (ja) * | 2013-03-11 | 2014-09-18 | 株式会社 Mtg | シャワー用化粧剤及び化粧剤カートリッジ |
JP6207990B2 (ja) * | 2013-11-29 | 2017-10-04 | 株式会社 Mtg | シャワーヘッド用化粧剤カートリッジ |
JP6871753B2 (ja) * | 2017-02-16 | 2021-05-12 | 三菱ケミカル・クリンスイ株式会社 | 水処理カートリッジ及びシャワーヘッド |
-
1996
- 1996-03-19 JP JP08904796A patent/JP3703559B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09252987A (ja) | 1997-09-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2923737B2 (ja) | 温水用シャワーヘッド | |
JP3703559B2 (ja) | 浄水シャワー | |
CN205624596U (zh) | 一种口罩 | |
JP2006015199A (ja) | 水栓内蔵型浄水カートリッジ | |
JP2017197937A (ja) | 水栓及び浄水カートリッジ | |
CN212770207U (zh) | 一种家用自紊流净水器 | |
CN113185041A (zh) | 一种活性炭基复合滤芯 | |
JPH08299855A (ja) | シャワーヘッド | |
JPH105632A (ja) | 浄水シャワー | |
WO2001047818A1 (fr) | Purificateur d'eau | |
JP2001232378A (ja) | 活性浄水製造装置 | |
JP3694041B2 (ja) | ろ過フィルタ | |
JP2518110B2 (ja) | 浄水器 | |
CN202682976U (zh) | 桶装饮用水进气净化器 | |
CN211726214U (zh) | 一种净水效率高的花洒 | |
JPH05220471A (ja) | 浄水器の濾過体 | |
JP2004188236A (ja) | 浄水器 | |
JP3032556B2 (ja) | 逆洗浄水器 | |
JPS5920331Y2 (ja) | 濾過装置 | |
JP3247430B2 (ja) | 浄水器 | |
JP4907778B2 (ja) | 浄水シャワー装置 | |
JP2546315Y2 (ja) | コップ型簡易浄水器 | |
JP4164783B2 (ja) | 浄水カートリッジ及びこれを用いた浄水器 | |
JP3247429B2 (ja) | 浄水器 | |
CN118063044A (zh) | 复合式滤芯、滤芯组件、净水系统 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050412 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050610 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050712 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050720 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080729 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729 Year of fee payment: 7 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130729 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |