JP3703384B2 - 枕 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、枕に関し、寝ている人間の頭が載置される枕に関する。
【0002】
【発明の背景】
睡眠時間というものは、通常一日の3分の1から4分の1、したがって人間の一生の3分の1から4分の1を占めるほど長時間である。この睡眠時間をどのように過ごすかで、その人間の健康度も大きく変化してくる。このため、蒲団や枕をより快適にするため種々の改良がなされてきた。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、枕本体の中を分割して、相互に遮蔽された複数の分割嚢を形成し、この複数の分割嚢の中に充填材を収納し、寝ている人間の頭の首側の分割嚢に収納される充填材と、これ以外の分割嚢に収納される充填材とは異なるものとした。
【0004】
これにより、人間の首部に当たる枕の当接状態と、人間の後頭部に当たる枕の当接状態とを、異なるものとして、人間の首と後頭部との違いに対応した枕を提供することができる。
【0005】
また本発明は、枕本体の中の表側と裏側とは互いに分断分離されて複数の分割層からなる多層構造となっており、この表側の分割層に収納される充填材と、この裏側の分割層に収納される充填材とは異なるものとした。
【0006】
これにより、人間の首部及び後頭部に当たる枕の表側の当接状態と、枕の裏側の当接状態とを、異なるものとして、人間の首及び後頭部と蒲団の表面の違いに対応した枕を提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は枕の表面(表側)及び裏面(裏側)を示す。枕本体1は、長方形状の表布2及び裏布3が周縁で縫合されている。この表布2及び裏布3の間には長方形状の仕切布4が挟まれ、この仕切布4は、表布2及び裏布3とともに周縁で縫合されている。この仕切布4によって、枕本体1の中の表側と裏側とが互いに分断分離され、表分割層5及び裏分割層6の複数の分割層からなる多層構造が形成されている。
【0008】
上記表布2と仕切布4とは、上記周縁のほか、横に延びる3本の表縫合ライン7…で互いに縫合されている。この3本の表縫合ライン7…によって、枕本体1の中の表布2及び裏布3の間が分割されて、4列の細長い分割嚢8…が形成される。この分割嚢8…は、3本の表縫合ライン7…によって、相互に遮蔽されている。
【0009】
図3及び図4は枕本体1の断面を示す。上記分割嚢8…は枕の表側のみに形成されるが、裏側のみに形成されてもよいし、表裏両側に形成されてもよい。この枕の表側には寝ている人間の頭が接する。上記分割嚢8…は、横に分割されて寝ている人間の長手方向に直交する方向に細長く延びている。上記分割嚢8…は、場合によって、縦に分割されて寝ている人間の長手方向に沿って細長く延びることもある。また、上記分割嚢8…は、場合によって、縦及び横に分割され、または斜めに分割される。これに応じて、表縫合ライン7…も縦方向及び横方向に形成され、または斜め方向に形成される。
【0010】
上記裏分割層6の中には柔らかく、弾性のある、撓みやすく、軽い、綿状態の中綿充填材11が収納充填される。この中綿充填材11は、柔らかく、弾性があり、撓みやすく、軽い枕本体1に、寝ている人間の頭が載置されると撓んで凹み、この頭の載置が解除されると、中綿充填材11は、元の大きさ及び形状に復帰する。
【0011】
この中綿充填材11は、内側に対して外側が少し固くなっている。この外側の中綿充填材11の繊維には樹脂がコーティング・吹き付け・含浸され、硬く(固く)なっている。この硬い外側の中綿充填材11は、中綿充填材11全体の10〜80%占める。このように、中綿充填材11の外側が固いと、この枕本体1を洗濯しても型くずれせず、枕本体1を何回使用しても型くずれしにくい。
【0012】
上記表分割層5の各分割嚢8…の中には、粒状の中固体充填材12が収納充填される。この中固体充填材の1粒はパイプ状、球状などで、1粒の大きさは数ミリメートルである。これら各分割嚢8…の中で首に一番近い位置つまり一番下側の下部分割嚢8aの中には、何も収納充填されない。
【0013】
このように、図5及び図6に示すように、寝ている人間の頭の首側の下部分割嚢8aには何も充填されず、これ以外の分割嚢8…に充填材が収納される、つまり寝ている人間の頭の首側の下部分割嚢8aに収納される充填材と、これ以外の分割嚢8…に収納される充填材とは異なっている。こうして、人間の首部に当たる枕の当接状態と、人間の後頭部に当たる枕の当接状態とを異なるものとして、枕本体1を人間の首と後頭部との違いに対応したものとすることができる。
【0014】
人間の後頭部の表面は人間の首の表面より固いので、後頭部に当接する充填材は、首に当接する充填材より固い方がよい。つまり、枕本体1の各部分の硬さは、当接する人体の各部分の硬さに対応して変化していた方がよい。この方が枕を使用している人間にとっては快適である。特に、枕本体1の首側の下部分割嚢8aには何も充填されないので、さらに下の中綿充填材11が首に当接し、この中綿充填材11は柔らかく弾性があり、また首の後ろも柔らかいので快適である。
【0015】
なお、場合によって、首側の下部分割嚢8aに収納される中固体充填材12は、これ以外の分割嚢8…に収納される中固体充填材12より、粒が小さくなるし、柔らかくなるし、量が少なくなるし、軽くなるし、弾性度が大きくなり、または撓みやすくなる。これによっても、人間の首部に当たる枕の当接状態と、人間の後頭部に当たる枕の当接状態とを異なるものとして、枕本体1を人間の首と後頭部との違いに対応したものとすることができる。
【0016】
さらに、場合によって、上記首側の下部分割嚢8aに中固体充填材12が収納充填され、この収納される中固体充填材12と、これ以外の分割嚢8に収納される中固体充填材12とは、同じ材質の充填材であって量若しくは大きさが異なっている。または場合によって、両中固体充填材12の弾性度または材質が異なっている。
【0017】
上述したように、上記表側の表分割層5に収納される粒状の中固体充填材12と、この裏側の裏分割層6に収納される綿状の中綿充填材11とは、硬さ、大きさ、弾性度が異なるものである。これにより、人間の首部及び後頭部に当たる枕の表側の当接状態と、枕の裏側の当接状態とを、異なるものとして、枕本体1を人間の首及び後頭部と蒲団の表面の違いに対応したものとすることができる。
【0018】
上述したように、下部分割嚢8aには何も収納されず、裏分割層6の中綿充填材11が首付近に当接するので、人間の頭の首側に当接する充填材と、枕本体の裏側で当接する充填材とは、同じものとなる。これにより、枕本体1の首付近の当接状態を枕本体1の裏面の当接状態と同じ状態として、首付近の感触を柔軟でソフトな感じにすることができる。
【0019】
裏分割層6つまり枕本体1の裏面全体には、柔らかく、弾性のある、撓みやすく、軽い、綿状態の中綿充填材11が収納充填されるので、枕本体1が柔らかく、弾性のある、撓みやすく、軽いものとすることができる。また、枕本体1の後頭部への当接状態を柔らかくしたければ、枕本体1を裏返して使用すればよい。これにより、枕本体1の表裏を使いわけることができる。
【0020】
上記枕本体1の表布2の右上には上向きの矢印の目印21が形成され、枕本体1の上下の向きが示され、枕本体1の上下が明確に区別されて、枕本体1の上下を過誤しないようになっている。この目印21は、この形の布が表布2の表面に縫いつけられたり、貼付されたり、刺繍で形成されたりする。
【0021】
この上下の区別によって、中固体充填材12が収納充填されていない下部分割嚢8aを首側に位置させることができ、柔らかくて弾性のある下部分割嚢8aを首に当接させることができ、中固体充填材12が収納充填されている分割嚢8を後頭部側に位置させることができ、多少固くてマッサージ作用または揉みほぐし作用のある分割嚢8を後頭部に当接させることができて快適になる。
【0022】
なお、このよう視覚による目印21がなくても、下部分割嚢8aを手で触るだけで、中に中固体充填材12が収納充填されていないことがわかる。よって、下部分割嚢8a自体が触覚による目印自体となる。これは視覚障害の人には有効である。
【0023】
上記目印21は、場合によって、文字、図形または記号等となる。また、上記目印21は、場合によって、表布2の上下の表面デザイン、表面形状、表面模様または/及び表面色彩が異なるように形成される。これにより、枕本体1の上下が明確に区別されて、枕の上下を過誤しないようになっている。
【0024】
上記裏布3は2枚の布が重ねられて多数の斜めの裏縫合ライン22…で縫合されて、キルティング加工されている。これに対して、表布2は、上述したように、横に延びる3本の表縫合ライン7…が形成されている。これにより、枕本体1の表側と裏側の表面デザイン、表面形状が異なっていて、枕本体1の表裏が明確に区別されて、枕本体1の表裏を過誤しないようになっている。
【0025】
この枕本体1の表側の表縫合ライン7…と裏側の裏縫合ライン22…との相違は、手で触ってもわかり、触覚上の感触は異なっていて、表裏が明確に区別されて、表裏を過誤しないようになっている。なお、場合によって、枕本体1の表裏の表面模様または/及び表面色彩は異なっている。これにより、枕本体1の表裏が明確に区別されて、表裏を過誤しないようになっている。
【0026】
上記表布2の材質と裏布3の材質とは異なっている。むろん同じでもよい。表布2(仕切布4)は抗菌作用若しくは殺菌作用を有している。したがって、雑菌・細菌の繁殖を防止して、雑菌・細菌を完全に死滅させ、院内感染を防止することができ、点滴のしずくや食事の汁で不潔になりやすい患者の枕を清潔に保つこともできる。
【0027】
また裏布3(仕切布4)は、消臭作用若しくは防臭作用を有している。したがって、枕本体1に使用者の頭部からの汗などが染み込んでも、発生する臭いを消したり防いだりすることができる。上記表分割層5の分割嚢8…の中の中固体充填材12は、乾燥作用または除湿作用を有している。したがって、後頭部を乾燥させて快適にすることができる。
【0028】
上記裏分割層6の中の中綿充填材11は、防ダニ作用、防ノミ作用、抗菌作用若しくは殺菌作用、消臭作用若しくは防臭作用を有している。したがって、枕本体1内にダニ・ノミなどを発生させないことができるし、雑菌・細菌・病原菌の繁殖を防止して、雑菌・細菌・病原菌を完全に死滅させ、院内感染を防止することができるし、枕本体1に使用者の頭部からの汗などが染み込んでも、発生する臭いを消したり防いだりすることができる。
【0029】
上記表分割層5の分割嚢8…の中の中固体充填材12は、パイプ状のポリカットチューブ及び二酸化チタンシリカゲルからなっている。この二酸化チタンシリカゲルは乾燥作用または除湿作用があり、乾燥・除湿がなされる。また、ポリカットチューブは、パイプ状の粒状であるから、マッサージ作用または揉むほぐし作用を有している。またこのパイプ状の断面が円形から楕円形に撓んで後頭部の重圧を吸収することができる。
【0030】
上記抗菌作用若しくは殺菌作用を持つ布/綿(表布2、裏布3、仕切布4または中綿充填材11)として、エピコモド加工の布/綿などが用いられ、この布/綿には、安全性抗菌剤、第4級アンモニウム塩系の抗菌剤が使用され、布/綿の表面に付いたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の細胞壁を破壊して、当該細菌の増殖機能を完全に消失させる。このメチシリン耐性黄色ブドウ球菌は、病院内の院内感染を起こさせるものとして悪名高いものである。このエピコモド加工布/綿は、実験の結果、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌のほか、他の黄色ブドウ球菌、大腸菌、肺炎カン菌、緑膿菌、O157に対しても、増殖を押さえて、死滅させることが確かめられた。したがって、このエピコモド加工の布/綿には、殺菌/抗菌作用のより高い制菌作用も有している。
【0031】
また、上記抗菌作用若しくは殺菌作用を持つ布/綿、または消臭作用若しくは防臭作用を持つ布/綿(表布2、裏布3、仕切布4または中綿充填材11)として、フィールフレッシュの布/綿などが用いられ、この布/綿がアクリル繊維に抗菌性を有する金属イオンを付与したものである。このフィールフレッシュの布/綿には、付与された金属イオンの働きによって、抗菌作用、殺菌作用を発揮し、防カビ作用、消臭作用、防臭作用、吸水性、制電性も有している。このフィールフレッシュの布/綿は、緑膿菌、その他の菌種などに対しても、増殖を押さえて、死滅させることが確かめられた。上記裏布3は、このフィールフレッシュ布/綿5%、後述するディスメル布/綿60%、ポリエステル35%からなる。
【0032】
上記抗菌作用若しくは殺菌作用を持つ布/綿として、他に抗菌機能処理または殺菌機能処理が施された布/綿で、株式会社信州セラミックスから販売されている布/綿が場合によって使用される。この布/綿に使用されている抗菌作用のある処理剤は、「被着処理剤」として上記株式会社信州セラミックスが権利取得した特許番号2963657号の公報に記載されている。この布/綿の抗菌作用は、先の第2963657号の特許公報に記載されているとおり、光半導体粉末及び金属粉末からなる光触媒と、セラミックス粉末等の吸着材とを組み合わせたものによっておこされている。
【0033】
特に、光半導体粉末の光触媒作用により殺菌・抗菌が行われる。この光触媒作用は、一方の電極が光半導体粉末である光半導体セラミックスで、他方の電極が金属とされる電気化学セルによって化学的作用として発生される。かかる光半導体粉末として、TiO2 、CdS、CdSe、WO3 、Fe2O3 、SrTiO3、KNbO3 等が用いられ、金属粉末としては、金、銀、白金、銅等の種々の金属粉末が用いられる。また、吸着材料として、アパタイト(リン灰石)、ゼオライト又はセピオライト等のセラミックス粉末、活性炭及び絹繊維含有物等が用いられている。
【0034】
細菌、ウィルス、かび又は悪臭物質、有害物質等が、まず吸着材料に吸着保持される。その後又は同時に、光照射を受けた光半導体粉末と金属粉末とによる光触媒作用により、細菌、ウィルス、かび等が死滅または減少させられ、悪臭物質等が分解される。更に、吸着されないようなものの場合でも、光触媒作用により、発育(増殖)防止や忌避効果等が得られる。
【0035】
また、この表布2、裏布3または仕切布4には、羅布麻の布/綿も場合によって使用される。この羅布麻は、接触している人間の体温が35度以上になると、遠赤外線を出し始め、高血圧・心疾患の治療に対しても有効である。この羅布麻は、通気性及び耐久性にすぐれ、抗菌作用または殺菌作用を有している。さらに、この肩胸掛けには、抗菌作用または殺菌作用を持つヒバ油を浸透させた布/綿が場合によって用いられる。
【0036】
また、消臭作用若しくは防臭作用を持つ布/綿(表布2、裏布3、仕切布4または中綿充填材11)として、東洋紡績株式会社の商品名「ディスメル」(又はアンロン、登録商標)と呼称される布/綿が使用される。この布/綿については、有限会社高研他が権利者となっている実用新案権第3056573号、又は第3061324号の公報内に記載されており、これらのものが購入されて本発明の裏布3などに使用される。
【0037】
このディスメルは、アクリレート系繊維のアンモニア消臭素材である。すなわち、pH緩衝能(pH変化を緩和する能力)を有する架橋アクリル系繊維が配合されている不織布/綿にカルボン基が付着されており、このカルボン基(COOH)にアンモニア(NH3)が作用するとイオン結合により無臭のカルボン酸アンモニウム塩(COOHNH4)が生成されることで、アンモニア臭が除去される。この布/綿は上述したように消臭作用若しくは防臭作用を有する。
【0038】
さらに、この枕本体1には、吸湿作用若しくは防湿作用を持つ布/綿も場合によって使用される。この布/綿は人間の蒸発した汗といった細かい水粒子を透過させるが、食事の汁、点滴の薬液、こぼした水などといった粗い水粒子は透過させない。この吸湿作用若しくは防湿作用を持つ布/綿の織られた隙間は、この細かい水粒子を透過させ、粗い水粒子を透過させない。
【0039】
上記保温作用若しくは加温作用を持つ布/綿として、ヤンロン加工布/綿などが用いられ、この布/綿は、遠赤外線を放射し、患者の体を温める。この遠赤外線は人間の体内に深く浸透し、体を内部から温めることができる。したがって、高血圧・心疾患の治療に対しても有効である。このヤンロン加工布/綿は、実験の結果、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌のほか、他の黄色ブドウ球菌、大腸菌、肺炎カン菌、緑膿菌に対しても、増殖を押さえて、死滅させることが確かめられた。したがって、この布/綿は抗菌作用若しくは殺菌作用をも有する。
【0040】
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記表布2、裏布3、中綿充填材11または中固体充填材12は、抗菌作用若しくは殺菌作用を持つ布/綿・材料、消臭作用若しくは防臭作用を持つ布/綿・材料、吸湿作用若しくは防湿作用を持つ布/綿・材料、保温作用若しくは加温作用を持つ布/綿・材料、睡眠作用若しくは鎮静作用を持つ布/綿・材料、マッサージ作用または揉みほぐし作用、睡眠を促す香りの芳香作用を有する布/綿・材料、または/及び、防ダニ・防ノミ効果を持つ布/綿・材料であってもよい。
【0041】
上記睡眠作用若しくは鎮静作用を持つ布/綿・材料、睡眠を促す香りの芳香作用を有する布/綿・材料、または防ダニ・防ノミ効果を持つ布/綿・材料としては、ひのきのチップ、ひのきの成分を含有した粒状素材または布/綿である。ひのきの成分は、睡眠作用、鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用、防ダニ・防ノミ効果を有する。
【0042】
しかも、この枕本体1の表布2と裏布3とは、抗菌作用、殺菌作用、消臭作用、防臭作用、保温作用、加温作用、吸湿作用または防湿作用、マッサージ作用または揉みほぐし作用、睡眠作用若しくは鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用抗菌作用、または防ダニ・防ノミ効果につき、作用が異なっているので、枕本体1の表裏入れ替えて、人体に対して外向きに作用した方がよい効能と、内向きに作用した方がよい効能とを、使い分けることができる。
【0043】
以上のような枕本体1は、丸洗い洗濯できるものであり、耐久性に優れ、洗濯後も効果は変わらず、皮膚障害がなくて人間の肌に優しく、経口毒性もないものである。また、表分割層5と裏分割層6とは、さらに数が多くてもよく、3層以上に多層的でもよい。この場合、各分割層に異なる充填材または同じ充填材が収納充填される。
【0044】
さらに、裏分割層6は省略されて、表分割層5だけで枕本体1が構成されてもよい。この場合、下部分割嚢8aには、上記中綿充填材11が収納充填される。また、この場合、表分割層5が複数層積層されてもよい。また、分割嚢8は4つ以外でもよいし、下部分割嚢8aは2つ以上であってもよい。さらに、下部分割嚢8a以外の分割嚢8の数は、1つ、2つ、4つ以上でもよい。
【0045】
さらに、下部分割嚢8aの内側の仕切布4は省略されてもよい。また、表縫合ライン7は、各分割嚢8及び下部分割嚢8aを分割できれば、どのような機構でもよい。さらに、目印21は、枕本体の表側だけでなく、裏側にも設けられてもよい。また、裏縫合ライン22は、裏布3をキルティング加工できれば、どのような機構であってもよい。
【0046】
さらに、上記表布2、裏布3、仕切布4、中綿充填材11または中固体充填材12は、上記抗菌作用、殺菌作用、消臭作用、防臭作用、保温作用、加温作用、乾燥作用、除湿作用、吸湿作用、防湿作用、マッサージ作用、揉みほぐし作用、睡眠作用、鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用、または防ダニ・防ノミ効果が無くてもよい。
なお本件出願当初の特許請求の範囲は以下の通りであった。
[1]寝ている人間の頭が載置される枕本体と、 この枕本体の中を分割して形成され、相互に遮蔽された複数の分割嚢と、 この複数の分割嚢の中に収納される充填材であって、上記寝ている人間の頭の首側の分割嚢に収納される充填材と、これ以外の分割嚢に収納される充填材とは異なるものであることを特徴とする枕。
[2]上記首側の分割嚢に収納される充填材と、これ以外の分割嚢に収納される充填材とは、同じ材質の充填材であって量若しくは大きさが異なっている、または弾性度または材質が異なっている、または上記首側の分割嚢には何も収納されず、
この首側の分割嚢に収納される充填材は、これ以外の分割嚢に収納される充填材より、粒が小さく、柔らかく、量が少なく、軽く、弾性度が異なり、または撓みやすく、
人間の頭の首側に当接する充填材と、枕本体の裏側で当接する充填材とは、同じものであり、
上記分割嚢は、横に分割されて上記寝ている人間の長手方向に直交する方向に細長く延びる、または縦に分割されて寝ている人間の長手方向に沿って細長く延びる、または縦及び横に分割され、または斜めに分割され、
上記分割嚢は枕の表側のみに、裏側のみに、または表裏両側に形成され、この枕の表側は寝ている人間の頭が接する側であり、
この枕本体の中の表側と裏側とは互いに分断分離されて複数の分割層からなる多層構造となっており、この表側の分割層に収納される充填材と、この裏側の分割層に収納される充填材とは異なるものであり、
この表側の分割層に収納される充填材は、これ以外の分割層に収納される充填材より、粒が大きく、固く、量が多く、重く、弾性度が小さく、または撓みにくく、
上記枕の表側の上下の区別を示す、文字、図形または記号等の目印、枕の表側の上下の区別を示す、表面デザイン、表面形状、表面模様または/及び表面色彩、触覚上の目印が形成されて、枕の上下が明確に区別されて、枕の上下を過誤しないようになっており、
上記枕の表側と裏側の表面デザイン、表面形状、表面模様または/及び表面色彩、触覚上の感触は異なっていて、表裏が明確に区別されて、表裏を過誤しないようになっており、
当該枕の表面または裏面は、抗菌作用若しくは殺菌作用、消臭作用若しくは防臭作用、保温作用若しくは加温作用、乾燥作用若しくは除湿作用、吸湿作用若しくは防湿作用、マッサージ作用または揉みほぐし作用、睡眠作用若しくは鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用、または防ダニ・防ノミ効果を有する布からなり、
上記充填材は、抗菌作用若しくは殺菌作用、消臭作用若しくは防臭作用、保温作用若しくは加温作用、乾燥作用若しくは除湿作用、吸湿作用若しくは防湿作用、マッサージ作用または揉みほぐし作用、睡眠作用若しくは鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用、または防ダニ・防ノミ効果を有する材質からなり、
この枕の表面と裏面とは、抗菌作用、殺菌作用、消臭作用、防臭作用、保温作用、加温作用、乾燥作用、除湿作用、吸湿作用、防湿作用、マッサージ作用、揉みほぐし作用、睡眠作用、鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用、または防ダニ・防ノミ効果につき、作用が異なっていることを特徴とする請求項1記載の枕。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、枕本体の中を分割して、相互に遮蔽された複数の分割嚢を形成し、 この複数の分割嚢の中に充填材を収納し、寝ている人間の頭の首側の分割嚢に収納される充填材と、これ以外の分割嚢に収納される充填材とは異なるものとした。したがって、人間の首部に当たる枕の当接状態と、人間の後頭部に当たる枕の当接状態とを、異なるものとして、人間の首と後頭部との違いに対応した枕を提供することができる等の効果を奏する。
【0048】
また本発明は、枕本体の中の表側と裏側とは互いに分断分離されて複数の分割層からなる多層構造となっており、この表側の分割層に収納される充填材と、この裏側の分割層に収納される充填材とは異なるものとした。したがって、人間の首部及び後頭部に当たる枕の表側の当接状態と、枕の裏側の当接状態とを、異なるものとして、人間の首及び後頭部と蒲団の表面の違いに対応した枕を提供することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 枕本体1の表面を示す。
【図2】 枕本体1の裏面を示す。
【図3】 枕本体1の断面を示す。
【図4】 枕本体1の断面を示す。
【図5】 枕本体1の側面を示す。
【図6】 枕本体1の平面を示す。
【符号の説明】
1…枕本体、2…表布、3…裏布、4…仕切布、5…表分割層、6…裏分割層、7…表縫合ライン、8…分割嚢、8a…下部分割嚢、11…中綿充填材、12…中固体充填材、21…目印、22…裏縫合ライン。
Claims (2)
- 寝ている人間の頭が載置される枕本体と、
この枕本体の表側と裏側とが仕切布で分離された分割層と、
この表側の分割層の中を、さらに分割して形成され、相互に遮蔽された複数の分割嚢であって、この分割嚢は上記人間の頭及び首に直接接するものであり、当該分割嚢は枕本体の表側の表布と上記仕切り布とが直接縫合されることによって形成され、この分割嚢は、上記人間の頭に対して左右方向に延びるものであり、
この表側の分割嚢のうち上記頭の首に接する分割嚢に収納される第1充填材と、この表側の分割嚢のうち上記頭に接し首に接しない複数の分割嚢に収納される第2充填材と、上記裏側の分割層に収納される第3充填材とであって、第3充填材及び第1充填材は第2充填材より軟らかく弾性があって撓みやすく、第2充填材は第3充填材及び第1充填材より粒状で固く弾性度が小さく撓みにくく、枕本体は裏返しても使用可能であることを特徴とする枕。 - 上記第1充填材と、上記第3充填材とは、同じものであり、
上記分割嚢は、横に分割されて上記寝ている人間の長手方向に直交する方向に細長く延びる、または縦に分割されて寝ている人間の長手方向に沿って細長く延びる、または縦及び横に分割され、または斜めに分割され、
上記枕の表側の上下の区別を示す、文字、図形または記号等の目印、または枕の表側の上下の区別を示す、表面デザイン、表面形状、表面模様または/及び表面色彩、触覚上の目印が形成されて、枕の上下が明確に区別されて、枕の上下を過誤しないようになっており、
上記枕の表側と裏側の表面デザイン、表面形状、表面模様または/及び表面色彩、触覚上の感触は異なっていて、表裏が明確に区別されて、表裏を過誤しないようになっており、
上記第1、第2及び第3充填材は、抗菌作用若しくは殺菌作用、消臭作用若しくは防臭作用、保温作用若しくは加温作用、乾燥作用若しくは除湿作用、吸湿作用若しくは防湿作用、マッサージ作用または揉みほぐし作用、睡眠作用若しくは鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用、または防ダニ・防ノミ効果を有する材質からなり、
この枕の表面と裏面とは、抗菌作用、殺菌作用、消臭作用、防臭作用、保温作用、加温作用、乾燥作用、除湿作用、吸湿作用、防湿作用、マッサージ作用、揉みほぐし作用、睡眠作用、鎮静作用、睡眠を促す香りの芳香作用、または防ダニ・防ノミ効果につき、作用が異なっていることを特徴とする請求項1記載の枕。
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