JP5337332B2 - 寝具 - Google Patents

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JP5337332B2
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本発明は、布団に関し、特に患者向けの布団または保温効果の高い布団に関する。
従来、患者向けの布団としては、敷布団の肩部分から外方に延出する肩カバーを設け、この肩カバーを折り返して肩に掛けるものが考えられている。また、保温効果の高い布団としては、内部に遠赤外線を発する詰綿を詰め、外側の身体側に蓄熱性に優れた布を配置したものが考えられている。
実用新案登録3042336号公報 特開2004−8229号公報
しかしながら、肩付近に注射などをするとき、肩カバーを身体から離さなくてはならず、肩カバーを身体保温に使うことができなかった。また、上記の従来のものは、身体側に蓄熱性の布を配置するので、身体そのものが実はそれほど温まらないという問題点があった。
本件発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、注射や点滴などの治療においても、布団の素材を身体保温に有効に使うことができるようにすることにある。また、本発明の目的は、身体への加温性に優れているようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明は、身体の肩部分にあたる付近において、布団の側縁から外方へ延出され、肩を覆う肩延出部と、 この肩延出部の先端付近に設けられた肩連結部と、 上記布団の中央付近に設けられた中央連結部とを備え、 この中央連結部と上記肩連結部とは互いに連結され、当該連結によって上記肩延出部を折り返して、肩を露出させる。
また、本発明は、身体に近い側に配置される遠赤外線を発する遠赤外線発生層と、 この遠赤外線発生層に対して、身体と反対側に重ねられる、熱を吸収しこの吸収した熱を遠赤外線として放射する吸熱再放射層と、 この吸熱再放射層に対して、身体と反対側に重ねられる、臭いを吸収または分解する消臭層とを備えた。
これにより、肩延出部が身体の上に折り返されるので、肩延出部を身体の保温に使うことができ、布団の素材を身体保温に有効に使うことができる。また、身体に近い層から遠赤外線を発するので身体が温められ、身体から遠い層では吸熱再放射されるので、布団の外に放射されようとする熱を吸収して遠赤外線を再放射できて、さらに加温効果が高められる。上記両構造によって、身体の保温・加温が有効かつ相乗的に高められる。
(1)布団1の断面構造
図1は布団1の断面構造を示す。布団の下側つまり身体に近い側/接する側には、遠赤外線を発する遠赤外線発生布(層)2が配置されている。この遠赤外線発生布2に対して、吸熱再放射布(層)3が、身体に遠い側/身体と反対側に重ねられる。
この吸熱再放射布3は、熱を吸収しこの吸収した熱を遠赤外線として放射するものである。この吸熱再放射布3に対して、消臭布(層)4が、身体に遠い側/身体と反対側にさらに重ねられる。消臭布4は、臭いを吸収または分解するものである。
上記遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4が積層された布団1の周縁は、帯状の抗菌縁帯(体)5が縫合などによって取り付けられている。この抗菌縁帯5は長手方向中央で折り曲げられ、上記布団1の周縁を挟むようにして、抗菌縁帯5の上下外側から縫合される。これにより、三層の布団1の周縁がほつれない。
身体に近い層/接する層の遠赤外線発生布2から遠赤外線が発され、遠赤外線発生布2と身体との間には遮蔽するものが無いまたは身体により近いので、身体がこの遠赤外線で直接暖められ加温される。また、この遠赤外線発生布2の外側の吸熱再放射布3では、身体から発散され、布団1の外に逃げようとする熱が吸収され、この吸収した熱が遠赤外線として再度放射される。
これにより、布団1の外へ逃げようとする熱が逃げないように吸熱再放射布3に引き止められ、さらに、上記再放射される遠赤外線によって、身体がさらに温められ加温される。よって、上記遠赤外線発生布2だけでなく、吸熱再放射布3によっても、さらに加温効果が高められる。また、遠赤外線発生布2から発した遠赤外線が身体に到達する前に、吸熱再放射布3に吸収されてしまうことがなく、身体に多くの遠赤外線を放射できる。
通常安静にしていて布団で横になっている身体であっても、発汗はあり、このような発汗によって、場合によって排泄物によって、布団1が汚れたり不快臭が発生したりする。特に上記遠赤外線の身体への放射によって、発汗作用は亢進される。しかし、消臭布4の消臭作用によって、臭い成分は分解されたり吸収されたり無臭化されたりされて、不快臭が消される。
上記抗菌縁帯5は、細菌または雑菌を殺菌またはその繁殖を防止する。これにより、免疫力の低下した患者に対して、細菌または雑菌が増殖するのを防いだり、細菌または雑菌を殺菌したりできる。上記遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4はキルティング加工6が施されている。これにより、遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4が互いにずれないように固定される。
(2)布団1の外観構造
図2、図3及び図4は布団1の外観構造を示す。上記方形状で可撓性があり折りたたみ可能で薄手の布団1の左右の肩部分にあたる付近において、布団1の側縁から外方へ一対の肩延出部11、11が連結されて延出されている。この肩延出部11、11は身体の顔の両側に位置するように延出されており、折り曲げられて肩の下に入れられて、肩を覆って保温している。
この肩延出部11は方形状で先端が丸く延出している。この肩延出部11の基縁の下面には下向メススナップ12(メス型のスナップボタン。以下同じ)が3つ取り付けられ、布団1の左右の肩部分の縁の上面には上向オススナップ13(オス型のスナップボタン。以下同じ)が3つ取り付けられている。これら、下向メススナップ12と上向オススナップ13とが連結されたり離されたりして、布団1に肩延出部11が着脱可能となっている。
したがって、この肩延出部11を布団1から外すと、肩付近が露出して注射などの治療を行うことができる。また、肩延出部11の中央付近(先端付近)やや外側の下面には下向メススナップ14(肩先連結部)が取り付けられている。さらに、布団1の肩付近の角の上面には上向メススナップ15(肩連結部)が取り付けられている。また、この上向メススナップ15からやや脚寄りの位置、つまり布団1の中央付近と肩付近とのほぼ中間の位置の布団1の側縁の下面には下向オススナップ16(中央肩連結部)が取り付けられている。
さらに、この下向オススナップ16からさらに脚寄りの位置の布団1の中央付近の側縁の上面には、上向オススナップ17(中央連結部)が取り付けられている。ここで、肩延出部11の先端の下向メススナップ14(肩先連結部)は、肩の下に入り込んで、さらに上記下向オススナップ16(中央肩連結部)に連結可能及び取り外し可能となっている。これにより、肩延出部11を肩の上縁だけでなく側縁でも布団11に連結したり取り外したりでき、冷えやすい肩部分を上方だけでなく側方からも保温できる。
図3に示すように、この状態において、肩延出部11と布団1との間からは、手や腕などを出すことができ、点滴などの治療を行うことができる。この場合、下向メススナップ14は、布団1中央の下向オススナップ16に連結されるから、手や腕などを出しても、身体の脇の下などの隙間をふさぐことができ、保温・加温に優れている。手や腕を出し入れするときは、下向メススナップ14と下向オススナップ16とを取り外してもよいし、そのまま出し入れしてもよい。
図4に示すように、布団1の肩付近の上向メススナップ15(肩連結部)は、上記上向オススナップ17(中央連結部)に連結可能及び取り外し可能となっている。このとき、肩延出部11は肩の下から引き出され取り出され、布団1の角付近は折られて、肩付近、上腕または/及び下腕が露出可能となり、これらへの注射または点滴などの治療が可能となる。
この場合、肩延出部11の先端の下向メススナップ14は、布団1本体の下向オススナップ16に連結されたままでもよいし、取り外されてもよい。連結されたままであると、図4に示すように、布団1の肩付近、肩延出部11をジグザグに折り重ねて折り返すことができる。取り外されると、布団1の上に肩延出部11全体を重ねることができる。このような肩付近における折り返し・連結は左右個別に行うことができるし、左右同時に行うこともできる。
上記布団1の身体の足部分または脚部分にあたる付近の角の上面には、上向メススナップ18(脚連結部)が取り付けられている。この上向メススナップ18は、上記上向オススナップ17(中央連結部)に連結可能及び取り外し可能となっている。このとき、布団1の足付近または脚付近の角付近は折り返されて、足、下脚または/及び大腿が露出可能となり、これらへの注射または点滴などの治療が可能となる。このような脚付近における折り返し・連結は左右個別に行うことができるし、左右同時に行うこともできる。
肩側の上向メススナップ15(肩連結部)が連結されるスナップと、脚側の上向メススナップ18(脚連結部)が連結されるスナップとは、ともに同じ上向オススナップ17(中央連結部)で共通している。つまり、上向オススナップ17(中央連結部)には、肩側の上向メススナップ15(肩連結部)が連結されるし、脚側の上向メススナップ18(脚連結部)も連結される。これにより、肩を露出するときと、脚を露出するときとで、上向オススナップ17(中央連結部)が共用されて、連結部の数を少なくできる。
上述の肩付近の露出、脚付近の露出では、布団1または/及び肩延出部11は、上記連結にあたり、それぞれの表面側で折り返し可能となっている。これにより、肩付近の露出、脚付近の露出を容易に維持でき、治療に支障が生じない。
また、上記各スナップ12、13、14、15、16、17、18は、布団1の端縁付近に設けられているので、これらを互いに連結するとき、これらのスナップ12、13、14、15、16、17、18の上からだけでなく、下からも挟圧できるので、これらの連結が容易となる。また、布団1の端縁付近に設けられていれば、連結されたこれらのスナップ12、13、14、15、16、17、18の取り外しも容易となる。
(3)布団1の素材
遠赤外線発生布2としては、例えば「ロンウェーブ」(株式会社クラレの製品)が用いられる。この「ロンウェーブ」は、アクリル繊維またはその他の繊維に超微粒子セラミックスが内蔵され/練り込まれている。このセラミックスの働きにより、体温近くの摂氏40度前後において、遠赤外線が外部へと放射されて、人体への加温効果が発揮される。摂氏40度前後において、遠赤外線の発生量が最も多い。
上記「ロンウェーブ」の発する遠赤外線の波長は、5.0μm以上にわたってほぼまんべんなく多く、上記ゼオライトの発する遠赤外線の波長は、1.5乃至6.0μm付近が非常に多く、「ロンウェーブ」の発する遠赤外線の波長は、8乃至16μm付近が非常に多い。遠赤外線発生布2としては、遠赤外線を発生できれば、他のどのような素材でもよいし、中赤外線、中遠赤外線を発生する素材でもよい。
上記吸熱再放射布3としては、例えば「富士山溶岩シーツ」(おとぎの国http://store。shopping.yahoo.co.jp/otogino/ba0612.html)が用いられる。富士さんの溶岩の粉末が繊維に練り込まれて、溶岩の成分が含まれているまたは付着されている。このような溶岩シーツは、身体から出た熱を吸収し、この吸収した熱を遠赤外線として放射する。
吸熱再放射布3としては、他の溶岩シーツ、他の溶岩シートでもよいし、熱を吸収しこの吸収した熱を遠赤外線として放射できれば、他のどのような素材でもよいし、再放射される赤外線は、遠赤外線のほか、中遠赤外線、中赤外線を発生する素材でもよい。
上記消臭布4としては、例えば繊維にカキタンニン成分を含むまたは付着された布が用いられる。これは以下のようにして生産される。まず、消臭布4となる布を毛羽焼きして、苛性ソーダの濃溶液に、摂氏5〜18度ほどの低温で1〜3分ぐらい浸す。これにより、天然撚りがなくなり、繊維断面が円形に近くなって絹のような光沢が出てきて、重量、強伸度も増加する。
次いで、上記加工で縮んだ上記布を引き伸ばして幅出しをし、プリントする。そして、柿渋のカキタンニン成分を溶かした水溶液の中にこの布を浸して染め、カキタンニン成分を繊維に浸透させて含ませ発色させる。次いで、この布を乾燥させて、布内に付着したカキタンニン成分を布に固着/固定させる。次いで、この布をせっけん液などで処理してソーピングし、レジンサンフォする。
なお、レジン加工/樹脂加工によって、繊維にカキタンニン成分を付着、付与してもよい。このようなカキタンニン成分によって、ノネナールなどの身体から発する臭い成分、不快臭成分が分解または吸収される。このような消臭布4としては、消臭できればどのような素材でもよい。例えば二酸化チタンによる光触媒反応を有する布、例えば「シャインアップ」(株式会社クラレの製品)でもよいし、株式会社信州セラミックスから販売されている布などでもよい。上記消臭には、防臭、減臭などの意味が含まれる広義であるが、狭義であってもよい。
上記抗菌縁帯(体)5としては、例えば「サニター30」(株式会社クラレの製品)が用いられる。この「サニター30」は、ポリエステル繊維の溶融紡糸の際に制菌剤を練り込むことによって、繊維上の菌の増殖を抑制するエステル原綿である。抗菌縁帯5としては、抗菌作用を発揮できればどのような素材でもよい。この抗菌には、殺菌、制菌、防菌、除菌などの意味が含まれる広義であるが、狭義であってもよい。
(4)布団1の消臭効果・加温効果
図5〜図10は、各不快臭成分に対する消臭効果の実験結果を示す。従来例Pは、無地のカーゼと通常の綿などの布地を積層し、本発明の布団1と同じ厚さにしたものである。本布団Iは上記実施例の布団1である。
この実験では5リットルのテドラーバック/容器に、本布団1または従来例Pを10cm×10cmの大きさに切って入れ、このテドラーバック/容器内に気体の不快臭成分を100%充填し、濃度100%とし、30分後、60分後、120分後の不快臭成分の濃度をそれぞれ計測した。
図5は、不快臭成分がアンモニア(し尿臭)の例であり、本布団Iでは、30分後にほぼ100%近くまで除去され、60分後、120分後と時間が経過するにしたがって、この100%の除去状態は維持された。一方、従来例Pでは、30分後にほぼ40%近くまで除去されたが、この後60分後、120分後と時間が経過しても、40%以上除去されなかった。
図6は、不快臭成分が硫化水素(卵腐敗臭)の例であり、本布団Iでは、30分後〜60分後にほぼ25〜30%まで除去され、120分後35%ぐらいまで除去された。一方、従来例Pでは、30分後に8〜9%ぐらいまで除去されたが、この後60分後、120分後と時間が経過しても、5〜9%以上除去されなかった。
図7は、不快臭成分がピリジン(タバコ等の臭い)の例であり、本布団Iでは、30分後にほぼ45%まで除去され、60分後にほぼ52〜53%まで除去され、120分後55〜57%ぐらいまで除去された。一方、従来例Pでは、30分後に38〜39%ぐらいまでしか除去されず、60分後にほぼ40%までしか除去されず、120分後でも48〜49%ぐらいまでしか除去されなかった。
図8は、不快臭成分がトリメチルアミン(魚の腐敗臭)の例であり、本布団Iでは、30分後にほぼ68〜69%まで除去され、60分後にほぼ78〜79%まで除去され、120分後89〜90%ぐらいまで除去された。一方、従来例Pでは、30分後に18〜19%ぐらいまでしか除去されず、60分後にほぼ20〜21%までしか除去されず、120分後でも27〜28%ぐらいまでしか除去されなかった。
図9は、不快臭成分がメチルメルカプタン(タマネギ腐敗臭)の例であり、本布団Iでは、30分後にほぼ10%まで除去され、60分後にほぼ10%まで除去され、120分後も10%ぐらいまで除去と変化はなかった。一方、従来例Pでは、30分後に0〜1%ぐらいまでしか除去されず、60分後にほぼ5%までしか除去されず、120分後でも5%ぐらいまで除去と変化はなかった。
図10は、不快臭成分がノネナール(加齢臭)の例であり、本布団Iでは、120分後80%ぐらいまで除去された。一方、従来例Pでは、120分後でも55%ぐらいまでしか除去されなかった。
以上の実験から本発明の布団1は、ノネナール(加齢臭)以外に、メチルメルカプタン(タマネギ腐敗臭)、トリメチルアミン(魚の腐敗臭)、ピリジン(タバコ等の臭い)、硫化水素(卵腐敗臭)、アンモニア(し尿臭)といった不快臭まで除去できることが明らかとなった。
また、加温効果の実験では、本発明の布団1を健康な成人男性の身体に覆い、サーモグラフィー試験を行ったところ、30分経過で大腿部、脇、首などに温度上昇がみられ、60分経過で膝、肘、顔まで温度上昇領域が拡がり、120分経過で、足首、手首、頭部まで温度上昇領域がさらに拡がった。
同じ実験を、本布団1と同じ厚さのタオルケットで行ったところ、120分経過しても、顕著な温度上昇領域の拡がりがみられず、120分経過で大腿部の温度上昇領域がわずかに拡がった。以上のことから、本発明の保温効果・加温効果は高いといえる。
(5)布団1の使用方法
布団1は通常は掛け布団として使用され、身体の上に掛けられる。しかし、敷き布団、肌掛け布団、炬燵布団、座布団、毛布としても使用可能である。この場合、身体側に遠赤外線発生布2が当たるようにされる。したがって、敷き布団として使用されるときには、表裏反転されて使用される。この場合でも、上記の効果は達成される。
本布団1は病人・けが人などの患者の身体用であるが、健康な人間の身体用であってもよいし、幼児、乳幼児用であってもよいし、犬、猫などのペット・動物の身体用であってもよい。
(6)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4、抗菌縁帯5は、単層のほか、複数層になっていてもよい。遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4、抗菌縁帯5、キルティング加工6の一部または全部は省略されてもよい。
また、遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4の積層順番は一部入れ替わっても、全部入れ替わってもよい。さらに、遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4の一部または全部が複数となり、この複数が他の布(層)を挟むように構成されてもよい。キルティング加工6は、遠赤外線発生布2、吸熱再放射布3、消臭布4の全部だけでなく、これらの一部対して行われてもよい。
肩延出部11の形状は、方形状のほか、台形状、三角形状、半円状、円状など、どのような形状でもよいし、長さ、幅、大きさも任意であり、数も一対のほか3つ以上でもよいし1つでもよい。肩延出部11は布団1に縫合されていたり、一体形成されていたりしてもよい。
下向メススナップ12、上向オススナップ13、下向メススナップ14、上向メススナップ(肩連結部)15、下向オススナップ16、上向オススナップ(中央連結部)17、上向メススナップ(脚連結部)18は、布団1または肩延出部11の周縁付近ではなく、布団1または肩延出部11の周縁から内に入った箇所に設けられてもよく、上記連結ができれば、どのような位置に取り付けられていてもよい。
このようなスナップ12、13、14,15、16、17、18は、もっと多く設けられて、布団、肩延出部11が、何重にも折りたたまれてもよいし、布団1または肩延出部11の中央部のいずれに設けられて、布団1または肩延出部11の周縁部だけでなく中央部でも折り畳まれてもよい。
上向オススナップ(中央連結部)17は2つにされ、それぞれに、上向メススナップ(脚連結部)18と上向メススナップ(肩連結部)15とが別々に連結されてもよい。これらのスナップ12、13、14、15、16、17、18は、面状ファスナー、線状ファスナー、ボタンとボタンホール、紐、紐とボタン、クリップなど、連結や取り外しができれば何でもよい。
消臭布4はカキタンニン成分によるもののほか、光触媒によるもの、活性炭などの臭い吸着剤や、エントラント、バイロンまたは/及びサニター30などの抗菌作用を有する素材からなっていてもよい。これにより、排泄物や褥瘡からの剥離片などの汚物や雑菌・細菌などが付着してもこれらが分解され、雑菌の繁殖を押さえるかまたは繁殖を押さえ、抗菌・消臭の効果を発揮し、清潔に保たれる。
上記消臭布4は、他に、シャインアップ、バンブー繊維、キチンキトサン繊維、ディスメルなどでもよい。このシャインアップは、ポリエステル繊維とナイロン繊維とからなる複合繊維に金属含有セラミックス系の特殊消臭剤が練り込まれており、二酸化チタンによる光触媒反応により消臭と抗菌効果が発揮される。株式会社信州セラミックスから販売されている布などでも同様のものがある。
上記バンブー繊維(竹繊維)は、竹からつくられた繊維であり、抗菌、消臭、吸湿(湿気の吸収)、調湿(湿気/湿度の自動調整)、放湿(湿気の排出)、遠赤外線発生、静電気が発生しにくいなどの性質を有する。またバンブー繊維は、光沢性、発色性、熱の放射性にも優れている。さらに、バンブー繊維は、染色性、発色性に優れ、着心地、肌触りもよい。調湿作用は内側の湿度が上がると湿気を外に排出し、内側の湿度が下がると外気の湿気を吸収する作用であって、内側の湿度を一定に保つ作用である。
上記キチンキトサン繊維は、キチンキトサンの成分を繊維表面にコーティングまたは繊維内部に練り込まれている。この繊維表面のコーティングまたは繊維内部の練り込みは、後述するバイオゼストセラまたはセラムAにおけるセラムックスのコーティングまたは練り込みと同様の手法によって行われる。
このキチンキトサンの成分は、カニや海老の甲羅から周波数出された成分である。キチンキトサン繊維の布は、水虫の菌またはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対する抗菌性、殺菌性が非常に強く、他に抗カビ性、防臭性も有している。また、キチンキトサン繊維の布は、水なじみがよく、夏涼しく、冬暖かく感じ、吸湿(湿気の吸収)、調湿(湿気/湿度の調整)、放湿(湿気の排出)の性質を有する。さらに、キチンキトサン繊維の布は、天然繊維なので皮膚へのなじみもよく、静電気が発生しにくく、洗濯耐性もよく、染色性、光沢性に優れている。
このディスメルは、東洋紡績株式会社から販売されている。この布については、有限会社高研他が権利者となっている実用新案権第3056573号、又は第3061324号の公報内に記載されており、これらのものが購入されて本考案の内布2及び外布などに使用される。
このディスメルは、アクリレート系繊維のアンモニア消臭及び抗菌素材である。すなわち、pH緩衝能(pH変化を緩和する能力)を有する架橋アクリル系繊維が配合されている不織布にカルボン基が付着されており、このカルボン基(COOH)にアンモニア(NH3)が作用するとイオン結合により無臭のカルボン酸アンモニウム塩(COOHNH4)が生成されることで、アンモニア臭が除去され、アンモニアによる雑菌繁殖を押さえる。これにより、ディスメルは、消臭作用及び抗菌作用を有する。このディスメルはふんわりとした綿状であり、保温作用がある。
(7)他の発明の効果
[1]身体の上に掛けられる布団において、 身体の肩部分にあたる付近において、布団の側縁から外方へ延出され、肩を覆う肩延出部と、 この肩延出部付近から布団の肩付近にかけて設けられた肩連結部と、 上記布団の中央付近に設けられた中央連結部とを備え、 この中央連結部と上記肩連結部とは互いに連結され、当該連結によって上記肩延出部を取り出して、肩を露出させることを特徴とする布団。これにより、肩延出部が身体の上に折り返されるので、肩延出部の身体の保温に使うことができ、布団の素材を身体保温に有効に使うことができる。
[2]身体の上に掛けられる布団において、 身体の肩部分にあたる付近において、布団の側縁から外方へ延出され、肩を覆う肩延出部と、 この肩延出部の先端付近に設けられた肩先連結部と、 上記布団の中央付近と肩付近とのほぼ中間に設けられた中央肩連結部とを備え、 この中央肩連結部と上記肩先連結部とは互いに連結され、当該連結によって、布団と肩延出部との間から腕または手を出して、上記身体の脇の隙間を塞ぐことを特徴とする布団。これにより、腕や手を布団から出しても脇の隙間などが塞がれ、布団と肩延出部を身体保温に有効に使うことができる。
[3]身体の上に掛けられる布団において、 身体の足部分または脚部分にあたる付近に設けられた脚連結部と、 上記布団の中央付近に設けられた中央連結部とを備え、 この中央連結部と上記脚連結部とは互いに連結され、当該連結によって上記布団の足部分または脚部分を折り返して、足または脚を露出させることを特徴とする布団。これにより、また、身体に近い層から遠赤外線を発するので身体が温められ、身体に遠い層では吸熱再放射されるので、布団の外に放射されようとする熱を吸収して遠赤外線を再放射できて、さらに加温効果が高められる。
[4]請求項1における布団中央付近に設けられた中央連結部と、請求項3における布団中央付近に設けられた中央連結部とは同じもので共通しており、この中央連結部には上記肩連結部と上記脚連結部とともに連結されることを特徴とする布団。これにより、2つの中央連結部を1つで共用できる。
[5]上記中央連結部、肩連結部及び脚連結部は、上記布団または肩延出部の表面に設けられ、上記布団または肩延出部は、上記連結にあたり、それぞれの表面側で折り返し可能となっていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の布団。これにより、肩付近の露出、脚付近の露出などを容易に維持・保持でき、治療などに支障が生じない。
[6]身体に近い側に配置される遠赤外線を発する遠赤外線発生層と、 この遠赤外線発生層に対して、身体と反対側に重ねられる、熱を吸収しこの吸収した熱を遠赤外線として放射する吸熱再放射層と、 この吸熱再放射層に対して、身体と反対側に重ねられる、臭いを吸収または分解する消臭層とを備えたことを特徴とする布団。
これにより、身体に近い層/接する層の遠赤外線発生層から遠赤外線が発され、遠赤外線発生層と身体との間には遮蔽するものが無いまたは身体により近いので、身体がこの遠赤外線で直接暖められ加温される。また、この遠赤外線発生層の外側の吸熱再放射層では、身体から発散され、布団の外に逃げようとする熱が吸収され、この吸収した熱が遠赤外線として再度身体に放射される。
[7]上記布団の周縁には細菌または雑菌を殺菌またはその繁殖を防止する抗菌縁体が取り付けられていることを特徴とする請求項6記載の布団。これにより、免疫力の低下した患者に対して、細菌または雑菌が増殖するのを防いだり、細菌または雑菌を殺菌したりできる。
[8]上記消臭層は、繊維にカキタンニン成分を含むまたは付着された布であることを特徴とする請求項6または7記載の布団。これにより、ノネナールなどの身体から発する臭い成分、不快臭成分が分解または吸収される。
[9]上記吸熱再放射層は、繊維に溶岩の成分を含むまたは付着された布であることを特徴とする請求項6、7または8記載の布団。これにより、身体から布団の外に逃げようとする熱が吸収され、この吸収した熱が遠赤外線として再度身体に放射される。
[10] 上記請求項1、請求項2または/及び請求項3の構造と、上記請求項6の構造をともに有することを特徴とする布団。これにより、請求項1、請求項2または請求項3の構造と、上記請求項6の構造の両構造によって、身体の保温・加温が有効かつ相乗的に高められる。
身体の保温・加温が有効かつ相乗的に高められる。肩延出部11付近のメススナップ15(肩連結部)は、布団1の上向オススナップ17(中央連結部)と連結され、肩延出部11は折り返されて、肩が露出され、肩延出部11が身体の上に折り返されるので、肩延出部11を身体の保温に使うことができる。
上向メススナップ(脚連結部)18と脚の露出についても同様である。身体に近い遠赤外線発生2から遠赤外線を発するので身体が温められ、身体から遠い吸熱再放射布3では吸熱再放射されるので、布団1の外に放射されようとする熱を吸収して遠赤外線を再放射できて、さらに加温効果が高められる。
布団1の断面構造を示す。 布団1の外観構造を示す。 布団1の肩延出部11付近を示す。 布団1の肩延出部11付近を示す。 不快臭成分アンモニア(し尿臭)に対する消臭効果の実験結果を示す。 不快臭成分硫化水素(卵腐敗臭)に対する消臭効果の実験結果を示す。 不快臭成分ピリジン(タバコ等の臭い)に対する消臭効果の実験結果を示す。 不快臭成分トリメチルアミン(魚の腐敗臭)に対する消臭効果の実験結果を示す。 不快臭成分メチルメルカプタン(タマネギ腐敗臭)に対する消臭効果の実験結果を示す。 不快臭成分ノネナール(加齢臭)に対する消臭効果の実験結果を示す。
1…布団、2…遠赤外線発生布(層)、
3…吸熱再放射布(層)、4…消臭布(層)、
5…抗菌縁帯(体)、6…キルティング加工、
11…肩延出部、12…下向メススナップ、
13…上向オススナップ、
14…下向メススナップ(肩先連結部)、
15…上向メススナップ(肩連結部)、
16…下向オススナップ(中央肩連結部)、
17…上向オススナップ(中央連結部)、
18…上向メススナップ(脚連結部)。

Claims (3)

  1. 身体の上に掛けられる平坦な布団において、
    身体の肩部分にあたる付近において、布団の側縁から外方向へ延出され、肩に沿って折り曲げられて肩を覆う肩延出部と、
    この肩延出部付近から布団の肩付近にかけての側部の少なくとも一箇所に設けられた肩連結部と、
    上記布団の中央付近の側部の少なくとも一箇所に設けられた中央連結部と、
    身体の足部分または脚部分にあたる付近の上記布団の側部の少なくとも一箇所に設けられた脚連結部と、
    上記中央連結部は上記肩連結部互いに連結され、当該連結によって上記肩延出部を上記肩から移動させて、当該肩延出部を折り返して、肩を露出させ、
    上記中央連結部は上記脚連結部とも互いに連結され、当該連結によって上記布団の足部分または脚部分を折り返して、足または脚を露出させることを特徴とする布団。
  2. 上記布団は、
    上記肩延出部の先端付近の側部の少なくとも一箇所に設けられた肩先連結部と、
    上記布団の中央付近と上記肩付近とのほぼ中間の側部の少なくとも一箇所に設けられた中央肩連結部とを備え、
    上記肩先連結部は、上記肩を覆った状態で、この中央肩連結部と互いに連結され、当該連結によって、上記布団と上記肩延出部との間から腕または手を出すことを特徴とする請求項1記載の布団。
  3. 上記中央連結部、肩連結部及び脚連結部は、上記布団または肩延出部の表面に設けられ、上記布団または肩延出部は、上記連結にあたり、それぞれの表面側で折り返し可能となっていることを特徴とする請求項1または2記載の布団。
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