JP3702939B2 - 高所作業車のレベリング装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、起伏自在なブームの先端部に設けられた作業床をブームの起伏姿勢によらず平衡状態に保たせる高所作業車のレベリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このようなレベリング(平衡取り)装置には従来より種々のものが考案されており、例えば、ブームの起伏に応じて伸縮作動する下部レベリングシリンダと、ブームの先端部に設けられて作業床を水平状態に支持する上部レベリングシリンダとを油路で閉回路で連結して構成したもの等がある。このような構成のレベリング装置では、ブームの起伏に応じて下部レベリングシリンダから上部レベリングシリンダに作動油を給排させることにより、上部レベリングシリンダの伸縮作動をブームの起伏に同期させている。
【0003】
このようなレベリング装置では、下部レベリングシリンダと上部レベリングシリンダとが閉回路に連結されているため、作業床のレベリングがブームの起伏に追従遅れしないという利点がある。また、上部レベリングシリンダ直下の油路にはロッキング回路(例えばダブルホールディングバルブ)が設けられてブーム停止時にレベリングシリンダの固定保持ができるようになっているが、レベリングシリンダへの作動油供給油路の一部が破損した場合、油路内に残圧がある間はロッキング回路がはたらかず、その間作業床の平衡が保てないという欠点もある。
【0004】
このような欠点を補うことのできる別のレベリング装置として、レベリングシリンダの直下にロッキング回路を設け、レベリングシリンダへの作動油の供給制御をコントローラから平衡制御バルブを電磁駆動することにより行うようにするとともに、平衡制御バルブの中立位置をいわゆるABT接続にしたものがある。このような構成では、レベリングシリンダの作動を停止させるには、平衡制御バルブを中立位置にしてロッキング回路より下方の油路をタンクと連通させればよいため、万一油路の一部が破損した場合であってもコントローラからのバルブ制御により瞬時にレベリングシリンダを油圧ロックさせることができ、作業床の平衡状態を失わせないようにすることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成のレベリング装置では、平衡制御バルブを中立位置にしてレベリングシリンダの作動を停止させている状態ではロッキング回路より下方の油路はタンクと連通して圧力が低下した状態となっているため、次にレベリングシリンダを作動させる場合には、先ずその油路内に作動油を供給して圧力を高めてやる必要がある。このため、ブームの起伏が行われていない状態(すなわちレベリングシリンダの作動が停止している状態)から起伏を開始した場合には、ブームの起伏に合わせてレベリングシリンダを作動させる制御値を出力(具体的には作動油を供給)したとしても、レベリングシリンダの作動開始はブームの起伏開始よりも遅れてしまう。このため作業床のレベリングはブームの起伏に遅れてしまい、その間作業床が傾いて作業者や搭載品が不安定な状態になったりするなどの問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、ブームの起伏開始時において作業床のレベリングがブームの起伏に遅れるようなことがなく、またレベリングシリンダへの作動油供給油路の一部が破損した場合であっても作業床の平衡状態を保持することが可能な高所作業車のレベリング装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明に係る高所作業車のレベリング装置は、車体と、車体上に起伏自在に設けられたブームと、ブームの先端部に上下揺動自在に取り付けられた作業床と、ブームを起伏させる第1油圧アクチュエータ(例えば、実施形態における起伏シリンダ16)と、作業床を上下揺動させる第2油圧アクチュエータ(例えば、実施形態におけるレベリングシリンダ23)と、外部操作によりブームの起伏指令を行う起伏指令手段(例えば、実施形態におけるブーム操作レバー27)と、起伏指令手段の操作に応じてブームが起伏するように第1油圧アクチュエータを作動させる制御を行う起伏制御手段(例えば、実施形態におけるコントローラ40及び起伏制御バルブ51)と、作業床が平衡状態に支持されるようにブームの起伏に応じて第2油圧アクチュエータを作動させる平衡制御手段(例えば、実施形態におけるコントローラ40及び平衡制御バルブ55)と、平衡制御手段により第2油圧アクチュエータの作動が停止された状態において第2油圧アクチュエータを油圧ロックするロッキング回路 ( 例えば、実施形態におけるダブルホールディングバルブ56 ) と、第2油圧アクチュエータによる作業床の支持力を検出する支持力検出手段(例えば、実施形態における支持力検出器46)とを備え、平衡制御手段は、ブームの起伏開始時には、第2油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化が第1油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化に近づくような補正作動油流量を支持力検出手段により検出された第2油圧アクチュエータによる作業床の支持力の大きさに応じて設定し、その設定した補正作動油流量の作動油を第2油圧アクチュエータに供給して第2油圧アクチュエータを作動させるようになっている。
【0008】
本発明に係る高所作業車のレベリング装置においては、作業床を上下揺動させる第2油圧アクチュエータは、その作動が停止されたときにはロッキング回路によって油圧ロックされるようになっているので、ブームの起伏停止に伴って第2油圧アクチュエータの作動が停止されたときには作業床を確実に平衡状態に保持することができる。また、ブームの起伏開始時には、第2油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化が第1油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化に近づくような補正作動油流量の作動油が第2油圧アクチュエータに供給されるようになっているので、第2油圧アクチュエータの油圧ロック時にロッキング回路よりも下方の油路がタンクに連通され、その油路内の圧力が低下してしまうような場合であっても、その後のブームの起伏開始時において作業床のレベリング(平衡保持)がブームの起伏に遅れるようなことがない。また、上下のレベリングシリンダを油路で連結して構成されるレベリング装置とは異なり、第2油圧アクチュエータの作動は平衡制御手段により直接制御することができるので、第2油圧アクチュエータの作動中に万一油路の一部が破損した場合であっても第2油圧アクチュエータの作動を停止させるようにすればロッキング回路によって第2油圧アクチュエータを油圧ロックすることができ、作業床の平衡状態を保持することが可能である。また、上記補正作動油流量は、支持力検出手段により検出された第2油圧アクチュエータによる作業床の支持力の大きさに応じて設定されるので、作業床に負荷される荷重の大きさによらず、常に精度良いレベリングを行うことが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。図2は本発明に係るレベリング装置を備えた高所作業車10を示している。この高所作業車10の車体11は前方に運転席12を有し、後方に設けられた旋回台13には入れ子式に構成されたブーム14がフートピン15に枢結されている。旋回台13はその下部に設けられた旋回モータ18によって水平旋回が可能であり、ブーム14は自身に内蔵された伸縮シリンダ17により伸縮作動が可能である。また、ブーム14と旋回台13との間には起伏シリンダ16が跨設されており、これによりブーム14は上下に起伏可能になっている。車体11の前後左右には下方へ張り出して車体11を支持するジャッキ19が設けられており、車体11の後方に設けられた図示しないジャッキ操作レバーを手動操作することにより各ジャッキ19を張出格納させることが可能である。
【0011】
ブーム14の先端部には垂直ポスト20を介して作業者搭乗用の作業床21が設けられている。垂直ポスト20はレベリングシリンダ23によりブーム14の起伏姿勢によらず常に垂直に保たれる構成になっており、作業床21の床面を常時水平に保持する(詳細は後述)。作業床21内には首振モータ22が設けられており、これにより作業床21は垂直ポスト20まわりに首振り(水平旋回)することが可能である。
【0012】
作業床21及び車体11の後方には上部操作装置25と下部操作装置26とが設けられており、これら操作装置25,26に備えられたブーム操作レバー27及び作業床操作レバー28を手動操作することにより、ブーム14の起伏、伸縮、旋回及び作業床21の首振りを行うことができるようになっている。ブーム操作レバー27は中立位置から前後、左右への傾動操作及び軸まわりの捻り操作が可能であり、前後傾動によりブーム14の起伏を、左右傾動によりブーム14の伸縮を、また捻りによりブーム14の旋回(旋回台13の旋回)を行うことができるようになっている。また、作業床操作レバー28は中立位置から左右への傾動操作ができるようになっており、これにより作業床21を垂直ポスト20まわりに水平旋回させて首振りを行うことができるようになっている。
【0013】
ブーム操作レバー27の近傍には通常モードと水平垂直移動モードのいずれかを選択可能なモード選択スイッチ29が設けられている。このモード選択スイッチ29により通常モードを選択したときには、上述のようなブーム14の起伏、伸縮及び旋回が可能であるが、水平垂直移動モードを選択したときには、ブーム14の先端部(すなわち作業床21)の水平・垂直移動が可能になる。すなわち、モード選択スイッチ29により水平垂直移動モードが選択されているときには、ブーム操作レバー27を前後左右に傾動操作することにより、作業床21をその操作方向に水平面内で移動させることが可能であり、ブーム操作レバー27を捻り操作することにより、作業床21を上下に垂直昇降移動させることが可能である。
【0014】
このブーム14の起伏、伸縮、旋回作動及び作業床21の首振作動について図3を用いてもう少し詳しく説明する。両操作レバー27,28を操作するとコントローラ40にその操作信号が出力される。コントローラ40はこの操作信号に基づいて起伏制御バルブ51、伸縮制御バルブ52、旋回制御バルブ53(いずれも電磁比例方向流量制御バルブ)を電磁駆動して起伏シリンダ16、伸縮シリンダ17、旋回モータ18への作動油の供給制御を行い、また首振制御バルブ54、平衡制御バルブ55(いずれも電磁比例方向制御バルブ)を電磁駆動して首振モータ22、レベリングシリンダ23への作動油の供給制御を行う。これによりブーム14及び作業床21は両操作レバー27,28の操作に従って作動し、作業床21はレベリングされる(平衡状態に保持される)。
【0015】
ここで、モード選択スイッチ29により水平垂直移動モードが選択されているときには、コントローラ40においてブーム14の先端部の位置情報が必要となるが、これは、ブーム14内に設けられた起伏角度検出器41及び長さ検出器42により検出されるブーム14の起伏角度、長さの情報と、車体11内に設けられる旋回角度検出器43により検出される旋回台13の旋回角度の情報とから算出される。また、作業床21には作業床21のブーム先端部に対する首振り角度を検出する首振角度検出器44と、作業床21の平衡度(平衡状態からのずれ角)を検出する平衡検出器45と、レベリングシリンダ23による作業床21の支持力を検出する支持力検出器46とが設けられており(いずれも図2には図示せず)、これらの検出情報もコントローラ40に入力されるようになっている。なお、このレベリングシリンダ23の支持力は、レベリングシリンダ23内の作動油の圧力やロッドの軸力等を計測することにより検出される。
【0016】
このような構成の高所作業車10により高所作業を行うときには、先ず作業者(運転者)が運転席12内から運転して道路走行を行い、高所作業車10を作業現場へ移動させる。このように道路を走行するときには、ブーム14を全縮にし、且つブーム受け31にまで倒伏させた格納状態とする。作業現場へ到着したら、作業者はジャッキ操作レバー(前述。図示せず)を操作して各ジャッキ19を張り出させ、車体11を支持させる。車体11が全てのジャッキ19により支持されたら作業者は作業床21に搭乗し、上部操作装置25からブーム操作レバー27及び作業床操作レバー28を操作してブーム14の起伏、伸縮、旋回及び作業床21の首振を行って作業床21を所望の高所位置に移動させ、作業を行う。
【0017】
次に、作業床21のレベリング装置の作動について説明する。図1はこの高所作業車10に設けられたレベリング装置の構成を示したものであり、この図に示すように、油圧ポンプPから吐出された作動油は油路61から起伏制御バルブ51へ供給されるとともに、油路62から平衡制御バルブ55へ供給される。起伏制御バルブ51及び平衡制御バルブ55は中立位置がいわゆるABT接続状態となる電磁比例型の方向流量制御バルブであり、コントローラ40からスプール(図示せず)が電磁駆動されて起伏シリンダ16又はレベリングシリンダ23への作動油の供給流量を制御する。レベリングシリンダ55の直下の油路65,66にはレベリングシリンダ23を油圧ロック可能なダブルホールディングバルブ56が設けられているが、このダブルホールディングバルブ56と平衡制御バルブ55とを連通する油路(フレキシブルホース)63,64はブーム14内を通って設けられている。
【0018】
ここで、ブーム操作レバー27が操作されて操作信号が入力されると、コントローラ40は起伏制御バルブ51を駆動して、ブーム操作レバー27の操作量に比例した流量の作動油を起伏シリンダ16に供給する。これによりブーム14はブーム操作レバー27の操作量に比例した速度で起伏する。
【0019】
このようにブーム14が起伏すると、コントローラ40は、起伏角度検出器41及び平衡検出器45からの情報に基づいて、作業床21を平衡状態で支持するのに必要な作動油流量(レベリング流量とする)を算出し、そのような流量の作動油がレベリングシリンダ23に供給されるように平衡制御バルブ55を駆動する。これにより、ブーム14の起伏に応じて作業床21は平衡状態で支持される。また、ブーム14の起伏が停止されたときには、レベリングシリンダ23の作動も停止させる必要があるため平衡制御バルブ55のスプールは中立位置に位置されるが、この中立位置では前述のようにABT接続状態となるため、ダブルホールディングバルブ56よりも下方の油路63,64はタンクTに連通し、内部の圧力は低下する。これによりダブルホールディングバルブ56のチェックバルブは油路65,66内の作動油を封印するのでレベリングシリンダ23は油圧的にロックされた状態となる。
【0020】
このように平衡制御バルブ55のスプールが中立位置に位置してレベリングシリンダ23の作動が停止している状態では、ダブルホールディングバルブ56より下方の油路63,64はタンクTと連通して圧力が低下した状態となっているため、次にレベリングシリンダ23を作動させる場合には、先ずその油路63,64内の圧力を高めてやる必要があり、そのためには油路63,64内に作動油を余分に供給してやる必要がある(このようにしなければレベリングシリンダ23はブームの起伏に対して作動遅れを生じてしまう)。
【0021】
このため、ブーム14の起伏が行われていない状態(すなわちレベリングシリンダ23の作動が停止している状態)からブーム14の起伏を開始する場合には、ブーム14の起伏開始時におけるレベリングシリンダ23のブーム14の起伏に対する作動遅れを抑えるための作動油流量(付加流量とする)を上記レベリング流量に付加し、このようにして得られた補正作動油流量、すなわちレベリングシリンダ23のブーム14に対する作動遅れを抑えることができるだけの作動油流量(レベリング流量+付加流量)の作動油がレベリングシリンダ23に供給されるように平衡制御バルブ55を駆動する。なお、この付加流量はレベリングシリンダ23の作動開始時における所定時間の間だけ付加されるものである。また、上記のように所定時間の間だけ付加流量をレベリング流量に付加するということは、平衡制御バルブ55の開度を所定時間の間だけ大きくすることに相当する。
【0022】
ここで、上記付加流量は、平衡制御バルブ55とダブルホールディングバルブ56との間の油路(フレキシブルホース)63,64の長さや、油路63,64の圧力上昇に対する膨張率等を考慮して定められる。また、この付加流量の最大値等はレベリングシリンダ23による作業床21の支持力の大きさによらず一定でもよいが、レベリングシリンダ23の作動遅れを精度良く補正してレベリングを行うには、レベリングシリンダ23の支持力の大きさに応じて可変に設定されることが好ましい。このような構成にするには、予め求めておいたレベリングシリンダ23の支持力ごとの付加流量データをコントローラ40の記憶装置に記憶させておき、ブーム14の起伏開始があったときには、支持力検出器46からの検出情報に基づいてそのときのレベリングシリンダ23の支持力に対応する付加流量データを呼び出すようにすればよい。また、付加流量の時間変化パターンもブーム14の起伏開始時におけるブーム14の起伏角度やブーム操作レバー27の操作量等の諸条件に応じて最適のパターンを算出するようにしてもよい。
【0023】
なお、作業床21が平衡状態を中心に振動しながら収斂していくようなレベリングシリンダ23の制御は好ましくないので、付加流量はレベリングシリンダ23の長さが目標長さを越えてオーバーシュートすることがないような値に定められる。必要に応じてレベリング流量の大きさを制限したり、補正作動油流量が所定の大きさ以上にならないように制限を設けることが好ましい。
【0024】
図4は、ブーム操作レバー27を中立位置からステップ状に変化させてブーム14の起伏を開始させた場合における起伏シリンダ16に流入する作動油の流量FUの変化と、レベリングシリンダ23に流入する作動油の流量FLの変化とをレバー操作量δに対応させて示したグラフであり、(A)はブーム操作レバーの操作量δの時間変化、(B)は起伏シリンダに流入する作動油の流量の変化、(C)はレベリングシリンダに流入する作動油の流量の変化である。ここで、図4(C)における破線はレベリング流量を供給することによりレベリングシリンダ23に流入する作動油の流量FL1の変化であり、一点鎖線は付加流量を供給することによりレベリングシリンダ23に流入する作動油の流量FL2の変化である。このようにレベリングシリンダ23に流入する作動油の流量変化を起伏シリンダ16に流入する作動油の流量変化に近づけることで、レベリングシリンダ23の作動速度を起伏シリンダ16の作動速度に対応させて変化させることができる。このため、作業床21のレベリングをブーム14の起伏に遅れることなく追従させることができる。なお、図中に示す時間ΔTは、付加流量を付加しなかった場合において、レベリングシリンダ23の作動開始時間が、起伏シリンダ16の作動開始時間に対して遅れる時間(作動遅れの時間)を表している。
【0025】
このように、上記レベリング装置においては、作業床21を平衡状態で支持するのに要する作動油流量(レベリング流量)を、ブーム14の起伏開始時におけるレベリングシリンダ23のブーム14の起伏に対する作動遅れを抑えることができるだけの補正作動油流量でレベリングシリンダ23を作動させるので、ブームの起伏開始時において作業床21のレベリング(平衡保持)がブーム14の起伏に遅れるようなことがない。
【0026】
また、上記構成のレベリング装置では、上述の上下のレベリングシリンダを油路で閉回路に連結して構成されるレベリング装置と異なり、レベリングシリンダ23の作動はコントローラ40及び平衡制御バルブ55により直接制御することができるので、万一ダブルホールディングバルブ56下方の油路63,64の一部が破損した場合であっても、平衡制御バルブ55を中立位置にしてABT接続状態とすることにより、レベリングシリンダ23を瞬時に油圧ロックさせて作業床21の平衡状態を保持することができる。
【0027】
これまで本発明に係るレベリング装置について説明してきたが、本発明は上述の実施形態に示した構成に限られるものではない。例えば、補正作動油流量を設定する方法としては、上記実施例のようにレベリング流量に付加流量を付加する方法のほか、レベリング流量に係数を乗じて求める方法等も考えられる。また、レベリングシリンダ23の支持力は、作業床21上に作用する荷重の大きさと荷重負荷位置とから演算により求めることもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る高所作業車のレベリング装置においては、作業床を上下揺動させる第2油圧アクチュエータは、その作動が停止されたときにはロッキング回路によって油圧ロックされるようになっているので、ブームの起伏停止に伴って第2油圧アクチュエータの作動が停止されたときには作業床を確実に平衡状態に保持することができる。また、ブームの起伏開始時には、第2油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化が第1油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化に近づくような補正作動油流量の作動油が第2油圧アクチュエータに供給されるようになっているので、第2油圧アクチュエータの油圧ロック時にロッキング回路よりも下方の油路がタンクに連通され、その油路内の圧力が低下してしまうような場合であっても、その後のブームの起伏開始時において作業床のレベリング(平衡保持)がブームの起伏に遅れるようなことがない。また、上下のレベリングシリンダを油路で連結して構成されるレベリング装置とは異なり、第2油圧アクチュエータの作動は平衡制御手段により直接制御することができるので、第2油圧アクチュエータの作動中に万一油路の一部が破損した場合であっても第2油圧アクチュエータの作動を停止させるようにすればロッキング回路によって第2油圧アクチュエータを油圧ロックすることができ、作業床の平衡状態を保持することが可能である。また、上記補正作動油流量は、支持力検出手段により検出された第2油圧アクチュエータによる作業床の支持力の大きさに応じて設定されるので、作業床に負荷される荷重の大きさによらず、常に精度良いレベリングを行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレベリング装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記レベリング装置を備えた高所作業車の側面図である。
【図3】上記高所作業車の制御系統を説明するためのブロック図である。
【図4】ブーム操作レバーを中立位置からステップ状に変化させた場合における起伏シリンダに流入する作動油流量の変化と、レベリングシリンダに流入する作動油流量の変化とをレバー操作量に対応させて示したグラフである。
【符号の説明】
10 高所作業車
11 車体
14 ブーム
16 起伏シリンダ(第1油圧アクチュエータ)
21 作業床
23 レベリングシリンダ(第2油圧アクチュエータ)
27 ブーム操作レバー(起伏指令手段)
40 コントローラ(起伏制御手段、平衡制御手段)
51 起伏制御バルブ(起伏制御手段)
55 平衡制御バルブ(平衡制御手段)

Claims (1)

  1. 車体と、
    前記車体上に起伏自在に設けられたブームと、
    前記ブームの先端部に上下揺動自在に取り付けられた作業床と、
    前記ブームを起伏させる第1油圧アクチュエータと、
    前記作業床を上下揺動させる第2油圧アクチュエータと、
    外部操作により前記ブームの起伏指令を行う起伏指令手段と、
    前記起伏指令手段の操作に応じて前記ブームが起伏するように前記第1油圧アクチュエータを作動させる制御を行う起伏制御手段と、
    前記作業床が平衡状態に支持されるように前記ブームの起伏に応じて前記第2油圧アクチュエータを作動させる平衡制御手段と、
    前記平衡制御手段により前記第2油圧アクチュエータの作動が停止された状態において前記第2油圧アクチュエータを油圧ロックするロッキング回路と、
    前記第2油圧アクチュエータによる前記作業床の支持力を検出する支持力検出手段とを備え、
    前記平衡制御手段は、前記ブームの起伏開始時には、第2油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化が第1油圧アクチュエータに流入する作動油の流量変化に近づくような補正作動油流量を前記支持力検出手段により検出された前記第2油圧アクチュエータによる前記作業床の支持力の大きさに応じて設定し、その設定した前記補正作動油流量の作動油を前記第2油圧アクチュエータに供給して前記第2油圧アクチュエータを作動させるようになっていることを特徴とする高所作業車のレベリング装置。
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