JP3702520B2 - ビデオカメラシステム及びその自動追尾方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ビデオカメラを用いた監視システムのようなビデオカメラシステムに関するものであり、特に、ビデオカメラの視野内にある被写体の動きを検出し、自動追尾する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラにより監視エリアを撮影し、監視エリアに異常事態が発生した時に、警報装置を作動させるように構成したビデオカメラシステムが知られている。このようなビデオカメラシステムにおいては、ビデオカメラにより撮影された被写体の動きを検出することで異常事態の発生を検出するが、被写体の動きを検出する方法としては、現フィールドの画像と前フィールドの画像の同一アドレスにおける差分値を求め、絶対値化した後、それをフィールド全体にわたって積分し、動きの有無を判断する方法が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の動き検出方法では、検出精度が高いという長所はあるものの、以下の〔1〕〜〔5〕に記載するような欠点があった。
【0004】
〔1〕演算規模が大となるため動き検出装置が高価になる。
〔2〕移動物体が変形、回転、遠近移動等をすると動き検出が困難である。
〔3〕移動物体の瞬時移動量が大きい場合には動き検出が困難である。
〔4〕移動物体が繰り返しパターンを有する場合には動き検出が困難である。
〔5〕移動物体が周囲の固定物体と部分的に重なり合う場合には、動き検出が困難である。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決したビデオカメラシステムを提供することを目的とする。また、本発明はビデオカメラの組み立て精度やパン及びチルトの位置決め精度を高めずに追尾の分解能を高めることのできるビデオカメラシステム及びその自動追尾方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係るビデオカメラシステムは、撮像装置と、撮像装置の出力を用いてデータ処理を行なうデータ処理装置とを有するビデオカメラシステムであって、データ処理装置は、撮像装置の視野における所定のエリア毎の映像信号を抽出する第1の手段と、前記第1の手段の出力を用いて水平方向のピーク値を垂直方向に積分し、前記エリア毎の画像の評価値を算出する第2の手段と、前記エリア毎の動き検出の規準値を格納する第3の手段と、前記エリア毎の画像の評価値の時間変動量を検出する第4の手段と、前記第4の手段が検出した前記時間変動量と前記第3の手段に格納されている動き検出の規準値とを比較して前記エリア毎の画像の動きを検出する第5の手段とを備え、画像の動きが検出されたエリアが撮像装置の視野の中央部に位置するように前記撮像装置の位置を制御することを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係るビデオカメラシステムの自動追尾方法は、撮像装置と、前記撮像装置の出力を用いてデータ処理を行なうデータ処理装置とを有するビデオカメラシステムの自動追尾方法において、前記撮像装置の視野における所定のエリア毎の映像信号を抽出し、水平方向のピーク値を垂直方向に積分して前記エリア毎の画像の評価値を算出し、前記エリア毎の画像の評価値の時間変動量と動き検出の規準値とを比較して前記エリア毎の画像の動きを検出し、前記動きが検出されたエリアが前記撮像装置の視野の中央部に位置するように前記撮像装置の位置を制御することを特徴とするものである。
【0009】
本発明に係るビデオカメラシステムによれば、撮像装置の出力はデータ処理装置に送られる。データ処理装置においては、第1の手段が撮像装置の視野における所定のエリア毎の映像信号を抽出し、第2の手段がこの映像信号を用いて、水平方向のピーク値を垂直方向に積分して前記エリア毎の画像の評価値を算出する。さらに、第3の手段はエリア毎の動き検出の規準値を格納し、第4の手段はエリア毎の画像の評価値の時間変動量を検出し、第5の手段は第4の手段が検出した時間変動量と第3の手段に格納されている動き検出の規準値とを比較して前記エリア毎の画像の動きを検出する。そして、動きが検出されたエリアが撮像装置の視野の中央部に位置するように撮像装置の位置が制御される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態について図面を参照しながら、
〈1〉本発明を適用したビデオカメラシステム
〈2〉評価値算出ブロックの構成例(その1)
〈3〉評価値算出ブロックの構成例(その2)
〈4〉評価値算出ブロックの構成例(その3)
〈5〉マイコンにおける動き検出部の構成
〈6〉自動追尾処理
の順序で詳細に説明する。
【0011】
〈1〉本発明を適用したビデオカメラシステム
図1は本発明を適用したビデオカメラシステムの全体のブロック構成を示す図である。このビデオカメラシステムは、監視エリアを撮像するビデオカメラ1と、ビデオカメラ1からの映像信号を基に監視エリアにおける被写体の動きを検出するデータ処理装置2と、ビデオカメラ1の出力を表示するモニター装置3と、ビデオカメラ1の出力を記録するビデオテープレコーダ(以下VTRという)4と、データ処理装置2の出力により警報動作を行なう警報装置5と、データ処理装置2が作成した白枠信号をビデオカメラ1の出力に合成する合成回路6と、データ処理装置2の出力によりビデオカメラ1をパンニングするパンニング駆動モータ7と、データ処理装置2の出力によりビデオカメラ1をチルティングするチルティング駆動モータ8とを備えている。
【0012】
ビデオカメラ1は、レンズブロック11と、レンズブロック11を透過した被写体からの光学像を映像信号に変換するCCD12と、CCD12の出力をサンプル/ホールド及びゲイン調整を行なうサンプル/ホールド及びAGC回路13と、サンプル/ホールド及びAGC回路13の出力を10ビットのデジタル信号に変換するA/D変換回路14と、A/D変換回路14の出力に対して所定のカメラ信号処理を施すカメラ信号処理回路15と、ビデオカメラ1の動きを検出する動きセンサー18とを備えている。この動きセンサー18は角速度センサーにより構成されている。
【0013】
データ処理装置2は、評価値算出ブロック16とマイクロコンピュータ(以下マイコンという)17とを備えている。
【0014】
評価値算出ブロック16は、ビデオカメラ1内のA/D変換回路14から送られてくるデジタルデータを用いて被写体の評価値を算出する。このとき、マイコン17は、動きセンサー18の出力が0であることを確認した後、評価値算出ブロック16に対して1画面を複数個に分割した分割エリア(以下枠という)を指定する信号を与える。評価値算出ブロック16は、指定された枠内における評価値を算出してマイコン17に送る。
【0015】
マイコン17は、評価値算出ブロック16から送られてくる枠毎の評価値を基に被写体の動きを検出する。そして、被写体の動きを検出すると、評価値算出ブロック16に対して被写体に動きがあることを示す信号を送る。評価値算出ブロック16は、この信号を受けた時に、その枠を指示するための白枠信号を作成して合成回路6へ出力する。
【0016】
また、マイコン17は、被写体の動きを検出すると、VTR4に対して記録指令を与えると共に警報装置5に対して作動指令を与える。
【0017】
さらに、マイコン17は、被写体の動きを検出すると、その被写体がビデオカメラ1の視野の中央部に位置するように、パンニング駆動モータ7及びチルティング駆動モータ8に対して駆動制御信号を与える。パンニング駆動モータ7及びチルティング駆動モータ8は、各々の駆動制御信号にしたがってビデオカメラ1のレンズブロック11を駆動する。
【0018】
この結果、画面内における被写体に動きがあると、警報装置5が作動し、被写体の映像信号がVTR4に記録され、かつモニター装置3の画面の中央部に白枠が表示される。
【0019】
〈2〉評価値算出ブロックの構成(その1)
図2は評価値算出ブロック16の構成の一形態を示すブロック図である。この図に示すように、評価値算出ブロックは、前述したA/D変換回路14から出力される10ビットのデジタルデータからY信号を分離するローパスフィルタ21と、ローパスフィルタ21で分離されたY信号をクランプするクランプ回路22と、クランプ回路22の出力からエッジ成分を検出するハイパスフィルタ23とを備えている。ハイパスフィルタ23のカットオフ周波数は、低輝度の被写体のエッジを抽出することを考慮して例えば100kHz程度に設定する。
【0020】
評価値算出ブロックは、さらに、所定の枠内の信号を抽出するゲート回路24と、ゲート回路24の出力信号の水平方向のピーク値をホールドするH−ピークホールド回路25と、H−ピークホールド回路25の出力を垂直方向に積分するV積分回路26と、V積分回路26の出力を枠毎に切り換えて出力するスイッチング回路27とを備えている。
【0021】
ゲート回路24は、同時に監視するn個の枠内のビデオデータを1フィールド毎に順に抽出する。ここで、枠の設定はマイコン17から出力される枠番号により行なわれる。また、枠は例えばビデオカメラ1の視野を縦方向にn等分したものである。
【0022】
H−ピークホールド回路25は、各枠内における各ライン毎にピーク値を検出してホールドし、V積分回路26へ出力する。このとき、1個のピーク値ではなく2個あるいは3個のピーク値をホールドして出力するように構成してもよい。V積分回路26は、枠毎に水平方向のピーク値を垂直方向に積分する。スイッチング回路27は、V積分回路26の出力を枠毎の評価値としてマイコン17へ出力する。評価値は例えば2バイトのデータにより構成されている。ここで、スイッチング回路27の出力に付されている#0〜#nは枠の番号である。
【0023】
なお、以上説明した評価値算出ブロック中、ゲート回路以降はソフトウェアにより構成することもできる。
【0024】
〈3〉評価値算出ブロックの構成(その2)
図3は評価値算出ブロック16の構成の他の一形態を示すブロック図である。ここで、図2と同一の部分には同一の番号が付してある。この評価値算出ブロックでは、図2におけるH−ピークホールド回路25及びV積分回路26に代えてスライス回路28及び積分回路29を設けてある。また、ハイパスフィルタ23を設けていない。
【0025】
スライス回路28は、ゲート回路24の出力レベルが所定のスライスレベルL1 ,L2の間に存在するときのみ入力信号を出力する。このスライスレベルは、低輝度部分、例えばY信号の黒レベルを0、白レベルを100とした場合、例えばL1=0、L2=25程度に設定する。つまり、積分回路29は、枠毎に低輝度部分のビデオデータを積分することになる。これにより、低輝度部分の被写体の動きを検出する能力を向上させている。
【0026】
〈4〉評価値算出ブロックの構成(その3)
図4は評価値算出ブロック16の構成のさらに他の一形態を示すブロック図である。ここで、図2と同一の部分には同一の番号が付してある。この評価値算出ブロックでは、図2におけるH−ピークホールド回路25及びV積分回路26に代えて比較回路30及びカウンタ31を設けてある。また、ハイパスフィルタ23を設けていない。
【0027】
比較回路30は、ゲート回路24の出力レベルが所定の基準レベルLrefを越えているときのみ入力信号を出力する。この基準レベルは、高輝度部分、例えばY信号の黒レベルを0、白レベルを100とした場合、例えば75程度に設定する。つまり、カウンタ31は、枠毎に高輝度部分の画素数をカウントすることになる。これにより、物体そのものの移動はなく、光量変化のみが部分的に発生する状態を検出する能力を向上させている。
【0028】
以上評価値算出ブロックの構成例を3つ示したが、図2に示した評価値算出ブロックと少なくとも他の1つの動き検出ブロックとを組み合わせてもよい。例えば、図2に示した評価値算出ブロックと図3に示した評価値算出ブロックとを用意し、図3に示した評価値算出ブロックの評価値が所定のしきい値を越えている場合、すなわちその枠内の被写体が低輝度の場合には、図3に示した評価値算出ブロックの評価値を用いるようにし、そうでない場合には、図2に示した評価値算出ブロックの評価値を用いるように構成することができる。
【0029】
〈5〉マイコンにおける動き検出部の構成(その1)
図5にマイコン17における動き検出部の構成を示す。この図に示すように、マイコン17は各枠#1〜#n毎に動き検出を行なうように構成されている。
【0030】
すなわち、各枠毎にメモリ41−1,41−2,・・・41−nと、減算器42−1,42−2,・・・42−nと、絶対値化回路43−1,43−2,・・・43−nと、規準値レジスタ44−1,44−2,・・・44−nと、比較器45−1,45−2,・・・45−nと、符号レジスタ46−1,46−2,・・・46−nとを備えた処理ブロックが設けられている。そして、各処理ブロックには、図2又は図3又は図4に示した評価値算出ブロックから対応する番号の枠の評価値が入力され、枠毎に動き検出を行い、その結果がアンド回路47へ与えられる。各処理ブロックにおいて、メモリ、規準値レジスタ、及び符号レジスタ以外はソフトウェアにより構成することもできる。
【0031】
〈6〉動き検出処理
次に動き検出部の処理の詳細について説明する。図6は動き検出処理を説明するための図である。
【0032】
(1)まず図1の動きセンサー18の出力を取り込む。そして、出力が0、つまりビデオカメラ1が静止していることを確認したら、各処理ブロックの規準値レジスタ44−1,44−2,・・・44−nに動き検出の規準となるプラスの値(Ref.1,Ref.2,・・・Ref.n)を入力する。
【0033】
(2)次に各枠#1,#2,・・・#n毎に、図2又は図3又は図4に示した評価値算出ブロックにより、各枠毎の評価値を算出し、各処理ブロックに入力する。前述したように、1枠の処理に1フィールド期間を要するので、全体でnフィールド期間を要する。ここでは、枠#1,#2,・・・#nの評価値をP1,P2,・・・Pnとする。
【0034】
(3)各処理ブロックでは、入力された評価値をP1,P2,・・・Pnをメモリ41−1,41−2,・・・41−nに格納する。また、メモリ41−1,41−2,・・・41−nからこの評価値P1,P2,・・・Pnを読み出し、減算器42−1,42−2,・・・42−nにおいて入力されている評価値P1,P2,・・・Pnから減算する。そして、減算結果(=全ての処理ブロックで0)を絶対値化回路43−1,43−2,・・・43−nを通して比較器45−1,45−2,・・・45−nへ供給する。比較器45−1,45−2,・・・45−nでは、Ref.1,Ref.2,・・・Ref.nと絶対値化回路43−1,43−2,・・・43−nの出力(=全ての処理ブロックで0)とを比較し、その結果(全ての処理ブロックで+)を符号レジスタ46−1,46−2,・・・46−nへ格納する。符号レジスタ46−1,46−2,・・・46−nの出力はアンド回路47へ与えられる。
【0035】
以上説明した(2)及び(3)の操作は、図6に示すように、時刻t0から時刻t0+N/60までの間に、評価枠#1,#2,・・・#nの順序で1フィールド毎に実行される。したがって、時刻t0+n/60の時点で、アンド回路47から“L(ロー)”の出力が得られることになる。
【0036】
(4)nフィールド経過して一巡したら、再度(1)、(2)の処理を繰り返す。このとき、各処理ブロックに入力される評価値をQ1,Q2,・・・Qnとする。
【0037】
(5)枠#1,#2,・・・#nについて、減算器42−1,42−2,・・・42−nにより評価値Q1,Q2,・・・Qnからメモリ41−1,41−2,・・・41−nに格納されているP1,P2,・・・Pnを減算し、絶対値化回路43−1,43−2,・・・43−nにより|Q1−P1|,|Q2−P2|,・・・|Qn−Pn|を計算する。
【0038】
(6)比較器45−1により、Ref.1と|Q1−P1|とを比較し、
Ref.1≧|Q1−P1|のときは比較出力を“H(ハイ)”とし、
Ref.1<|Q1−P1|のときは比較出力を“L(ロー)”とする。
【0039】
比較器45−2,45−3,・・・45−nにおいても同様の比較を行い、比較出力を得る。
【0040】
そして、比較器45−1,45−2,・・・45−nの出力を符号レジスタ46−1,46−2,・・・46−nへ格納する。符号レジスタ46−1,46−2,・・・46−nの出力はアンド回路47へ与えられる。
【0041】
(7)(6)によって得られたアンド回路47の出力が“L”のとき“動きあり”と判定し、“H”のとき“動きなし”判定とする。
【0042】
以上説明した(4),(5),(6)の操作は、図6に示すように、時刻t0+n/60からt0+2n/60までの間に、評価枠#1,#2,・・・#nのの順序で1フィールド毎に実行される。そして、時刻t0+2n/60の時点で全ての評価枠について操作を終了した後に、アンド回路47から出力される値を判定出力として使用する。もし、(4),(5),(6)の操作中に、動きセンサーの出力が0でなくなった場合には、再度(1)に戻る。
【0043】
(8)“動きなし”と判定したときは、(1)の直前まで行っていたビデオカメラの監視範囲移動を継続する。そして、所定の位置にカメラが移動した後に、(1)〜(7)の処理を繰り返す。
【0044】
(9)“動きあり”と判定したときは、どの枠に動きがあるのか、すなわち比較器45−1,4−2,・・・45−nのどの出力が“L”なのかを調べ、次の操作を行う。
【0045】
例えば、図6においてn=9であり、“動きあり”の枠が#1,#2,#3、“動きなし”の枠が#4,#5,#6,#7,#8,#9であったとする。この場合、カメラ視野の中央枠は#5であるから、“動きあり”と判断された枠をカメラ視野中央部へ配置させるためには、
〔(1−5)+(2−5)+(3−5)〕/3=−3
の演算を行うことにより、ビデオカメラの移動量を求める。なお、この式の分母は動きが検出された枠の数である。そして、小数点以下を切捨てている。
【0046】
(10)演算した値の符号がマイナスの場合には枠#1の方向へパンニングし、プラスの場合には枠#9の方向へパンニングする。したがって、この場合、枠#1の方向へ枠3個分の角度パンニングする。この時、枠3個分の角度だけ正確にパンニングする必要はない。
【0047】
(11)パンニングが終了したら、(1)の処理に戻る。なお、枠複数個分の移動に要する時間Δtが長い場合には、1枠移動の度に(1)の処理から繰り返してもよい。また、パンニング終了後の(1)の処理においては、評価枠の数を多くして動き検出エリアをより細かくしてもよい(図6においてm>n)。逆に、動きがある状態から動きがない状態に変化した場合には、評価枠の数を少なくしてもよい。
【0048】
本発明は以下の〔1〕〜〔4〕のようなシステムに応用することが好適である。
【0049】
〔1〕侵入者、火事、事故等の自動監視システム。
〔2〕製品の限界サンプル品から動き検出のリミッタの設定を行ない、製品の外観検査を行なうシステム。
【0050】
〔3〕カメラ一体型VTRを所望のアングルに設定し、そのアングル内に移動物体が入り次第、記録を開始することにより、省電力と野外留守録を実現する記録装置。
〔4〕ドアホン。
【0051】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。例えば、前記図2において垂直方向に積分せず、枠内のピークを評価値として出力するように構成してもよい。
【0052】
また、Y信号ではなく、R,G,又はBの原色信号やR−Y又はB−Yの色差信号を用いてもよい。
【0053】
さらに、前記実施の形態では、ビデオカメラの動きをパンニングに限定しているが、パンニングやチルティングのような直線的な移動に限らず、例えば曲線や円を描くような移動を行なってもよい。
【0054】
また、前記実施の形態では、(3)の操作で各比較器の−入力に“0”を与えているが、この時アンド回路47の出力をオフにするように構成しておけば、各比較器の出力レベルは何でもよいことになるから、−入力に“0”を与える必要はなく、各メモリに評価値P1,P2,・・・Pnを格納するだけでよい。さらに、(4),(5),(6)の操作を2回以上実行した後、アンド回路47から判定出力を得るように構成してもよい。
【0055】
そして、モータ停止時に残留振動が殆ど発生しないシステムの場合には、動きセンサーを設ける必要はない。
【0056】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば以下の〔1〕〜〔7〕に記載した効果を奏する。
【0057】
〔1〕動き検出の演算規模が小さいので、ハードの容量が小さくなる。このため、ビデオカメラシステムが安価に構成できる。
【0058】
〔2〕移動物体が変形、回転、遠近移動等をしても動き検出が可能である。
〔3〕移動物体の瞬時移動量が大きい場合でも動き検出が可能である。
〔4〕移動物体が繰り返しパターンを有する場合でも動き検出が可能である。
〔5〕移動物体が周囲の固定物体と部分的に重なり知っても動き検出が可能である。
【0059】
〔6〕低輝度部分の画像の変化、あるいは光量の変化のみが部分的に発生するような状態を高精度に検出できる。
【0060】
〔7〕ビデオカメラの組み立て精度やパン及びチルトの位置決め精度を高めずに追尾の分解能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したビデオカメラシステムの全体のブロック構成を示す図である。
【図2】 評価値算出ブロックの構成の一形態を示すブロック図である。
【図3】 評価値算出ブロックの構成の他の一形態を示すブロック図である。
【図4】 評価値算出ブロックの構成のさらに他の一形態を示すブロック図である。
【図5】 マイコンにおける動き検出部の構成の一形態を示すブロック図である。
【図6】 動き検出処理を説明する図である。
【符号の説明】
1…ビデオカメラ、2…データ処理装置、3…モニター装置、4…VTR、5…警報装置、7…パンニング駆動モータ、8…チルティング駆動モータ、18…動きセンサー、24…ゲート回路、25…H−ピークホールド回路、26…V積分回路、28…スライス回路、29…積分回路、30…比較回路、31…カウンタ、41−1〜41−n…メモリ、42−1〜42−n…減算器、43−1〜43−n…絶対値化回路、44−1〜44−n…規準値レジスタ、45−1〜45−n…比較器、47…アンド回路
Claims (2)
- 撮像装置と、前記撮像装置の出力を用いてデータ処理を行うデータ処理装置とを有するビデオカメラシステムであって、
前記データ処理装置は、前記撮像装置の視野における所定のエリア毎の映像信号を抽出する第1の手段と、
前記第1の手段の出力を用いて水平方向のピーク値を垂直方向に積分し、前記エリア毎の画像の評価値を算出する第2の手段と、
前記エリア毎の動き検出の規準値を格納する第3の手段と、
前記エリア毎の画像の評価値の時間変動量を検出する第4の手段と、
前記第4の手段が検出した前記時間変動量と前記第3の手段に格納されている規準値とを比較して前記エリア毎の画像の動きを検出する第5の手段とを備え、
前記動きが検出されたエリアが前記撮像装置の視野の中央部に位置するように前記撮像装置の位置を制御することを特徴とするビデオカメラシステム。 - 撮像装置と、前記撮像装置の出力を用いてデータ処理を行なうデータ処理装置とを有するビデオカメラシステムの自動追尾方法において、
前記撮像装置の視野における所定のエリア毎の映像信号を抽出し、水平方向のピーク値を垂直方向に積分して前記エリア毎の画像の評価値を算出し、前記エリア毎の画像の評価値の時間変動量と動き検出の規準値とを比較して前記エリア毎の画像の動きを検出し、前記動きが検出されたエリアが前記撮像装置の視野の中央部に位置するように前記撮像装置の位置を制御することを特徴とするビデオカメラシステムの自動追尾方法。
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