JP3702371B2 - 摺動絞り弁式気化器 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、気化器本体を貫通する吸気路に連設して絞り弁案内筒が形成されるとともに絞り弁案内筒内には吸気路を開閉制御する摺動絞り弁が移動自在に配置され、更に始動弁案内筒内に、摺動絞り弁より上流側の吸気路又は大気に連なる始動用空気通路と、摺動絞り弁より下流側の吸気路に連なる始動用混合気通路と、始動用燃料が供給される始動用燃料ノズルとが開口するとともに前記始動用空気通路、始動用混合気通路が始動弁案内筒内に移動自在に配置された始動弁にて開閉制御されるとともに始動用燃料ノズル内に始動弁に装着された始動用ニードル弁が挿入配置された始動装置を備えた摺動絞り弁式気化器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、始動機構にアイドル調整機構を兼ねさせることにより、吸気効率低下の要素を除去するとともに配置上の自由度を拡大し、アイドリング時における空燃比を安定させた摺動絞り弁式気化器は特公平2−25022号公報に示されるもので以下よりなる。すなわち、気化器本体に設けられた吸気道のベンチュリ部の開度を調節すべく該気化器本体に摺動絞り弁が摺動可能に支持され、前記ベンチュリ部を迂回して設けられた始動用バイパスの途中には、該始動用バイパスを開閉すべくそれを横切って摺動可能なスタータ弁と、そのスタータ弁を外部から手動操作すべくスタータ弁に一体化された操作軸とを備える始動機構が設けられる摺動絞り弁式気化器において、前記始動機構のスタータ弁は、それの摺動方向に沿う軸線回りに回転可能に構成されると共に、該スタータ弁に対応して始動用バイパスに開口したアイドル調整用燃料ノズルに挿通し得るジエットニードルを保持し、前記操作軸は、気化器本体に対する前記軸線回りの回転動作が阻止され且つ前記軸線に沿う方向の進退動作が許容されたスライダに螺合され、さらに気化器本体には、前記スタータ弁の閉じ側への摺動限界を規制すべく前記スライダに係合し得るストッパ部が設けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来の摺動絞り弁式気化器によると、回転動作が阻止され且つ軸線に沿う方向の進退動作が許容されるスライダを格別に用意し、そのスライダを操作軸に螺着する必要があること、及びスライダに係合しうるストッパ部を格別に用意する必要があること、より部品点数の増加とあいまって組みつけ工数が増加し、気化器の製造コスト高を招来して好ましいものでない。又、スライダは、回転動作が阻止されることと軸線に沿って進退が許容される二つの作動条件を満足する必要があり、これによると始動機構の設計的自由度の制約を受けて好ましいものでない。
【0004】
本発明は、かかる問題点に鑑み成されたもので、前記摺動絞り弁式気化器において、気化器の製造コストを低減すること、始動装置の設計的自由度の増すこと、更には、機関減速運転後における加速運転を良好に行なうことのできる摺動絞り弁式気化器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、気化器本体を貫通する吸気路を開閉する摺動絞り弁と;摺動絞り弁より上流側の吸気路又は大気に連なる始動用空気通路と、摺動絞り弁より下流側の吸気路に連なる始動用混合気通路と、が始動装置本体に穿設される始動弁案内筒の側壁に開口し、始動弁案内筒の底部に、始動用燃料が供給される始動用燃料ノズルが開口し、前記始動弁案内筒内に、始動用空気通路、始動用混合気通路の開口を、その外周部によって開閉する始動弁が移動自在に配置されるとともに、始動弁の底部に、始動用燃料ノズル内に挿入される始動用ニードル弁が取着された始動装置;とを備える摺動絞り弁式気化器において、始動用空気通路から始動用混合気通路に向けてアイドリング用空気通路を分岐するとともに前記アイドリング用空気通路には、その有効通路面積を可変制御する調整弁を配置し、更に始動用ニードル弁には、その上方に大径部が形成され、その下方に小径部が連続して形成され、機関のアイドリング運転時において、摺動絞り弁は吸気路を全閉保持するとともにアイドリング用空気を、アイドリング用空気通路、始動用混合気通路を介して摺動絞り弁より下流側の吸気路に供給し、少なくとも始動弁による始動用空気通路、始動用混合気通路の閉塞時において、始動用ニードル弁の大径部と始動用燃料ノズルとによって形成される間隙を始動用燃料ノズルから始動用混合気通路に燃料が吸出されない微少なる間隙に制御したことによって達成される。
【0006】
【作用】
調整弁を調整することによってアイドリング用空気通路の有効通路面積が調整される。機関のアイドリング運転時において、摺動絞り弁は吸気路を全閉状態に保持するもので、アイドリング運転に必要なアイドリング用空気は、アイドリング用空気通路を介して摺動絞り弁より下流側の吸気路に制御されて供給される。摺動絞り弁が吸気路を高開度に開放した状態から吸気路を全閉状態に閉塞する機関の減速運転時において、摺動絞り弁より下流側の吸気路にはアイドリング用空気通路を介して空気が供給される。かかる状態において、始動用燃料ノズルと始動用ニードル弁との間に形成される間隙は、微少に形成されるので、始動用燃料ノズルから始動用混合気通路を介して燃料が吸気路内に吸出されることが抑止される。而して、かかる減速運転時において摺動絞り弁より下流側の吸気路を含む吸気管の内壁に燃料が付着することが抑止される。機関始動時において、始動弁は、始動用空気通路、始動用混合気通路を高開度に開放するとともに始動用燃料ノズルと始動用ニードル弁とによって大なる間隙が形成され、これによって始動に適した濃混合気が増量されて供給される。
【0007】
【実施例】
以下、本発明になる摺動絞り弁式気化器の一実施例を図により説明する。図1は、始動装置を含む摺動絞り弁式気化器の縦断面図、図2は図1における始動装置の拡大縦断面図。1は、内部を吸気路2が側方に貫通して形成された気化器本体であり、吸気路2の中間部より上方に向かって摺動絞り弁案内筒3が連設され、その上部は開口する。4は気化器本体1の下方に対接して配置された浮子室本体であり、気化器本体1の下方凹部と浮子室本体4とにより浮子室5が形成され、浮子室5内には、フロート6が配置されるとともにフロート6によって移動されるフロートバルブが燃料流路の端部に配置せるバルブシートを開閉し、浮子室内に一定なる液面B−Bを形成保持する。尚、前記フロートバルブ、バルブシート、燃料流路は図示されない。7は、吸気路2の底部に開口するニードルジエットであり、このニードルジエットは主燃料ジエット8を介して浮子室5内の一定液面B−B下に連絡され、9は、ニードルジエット7より下流側の吸気路2の底部に開口するバイパス孔であり、バイパス孔9はブリード管を備えた低速燃料ジエット10を介して浮子室5内の一定液面B−B下に連絡され、更に、バイパス孔9より下流側の吸気路2の底部にはパイロットアウトレット孔11が開口し、このパイロットアウトレット孔11は低速燃料ジエット10とバイパス孔9とを連絡する低速燃料通路12より分岐する。13は摺動絞り弁案内筒3内に移動自在に配置されるとともに運転者によって操作させる操作ワイヤー(図示せず)に係止されて吸気路2を開閉制御する摺動絞り弁であり、その中心部には、下方に向かって突出するジエットニードル14が装着される。そして、前記ニードルジエット7内にジエットニードル14が挿入配置され、前記バイパス孔9は、摺動絞り弁13の下流側の端部13A(いいかえると摺動絞り弁13の機関側の端部であって図1における左側)より上流側(図1において右側)の吸気路2に開口し、前記パイロットアウトレット孔11は摺動絞り弁13より下流側の吸気路2Aに開口する。そして、摺動絞り弁13がもっとも下方に移動した状態において、吸気路2は摺動絞り弁13によって全閉状態に保持される。図1は摺動絞り弁13による吸気路2の全閉状態を示す。摺動絞り弁式気化器は以上によって形成される。
【0008】
始動装置Sは以下よりなる。20は上方に向かって開口する筒状の始動弁案内筒21が穿設された始動装置本体であり、始動弁案内筒21の一側壁には摺動絞り弁13より上流側の吸気路2B又は大気に連なる始動用空気通路22が開口するとともに始動弁案内筒21の他側壁には摺動絞り弁13より下流側の吸気路2Aに連なる始動用混合気通路23が開口し、さらに始動弁案内筒21の下方の底部には始動用燃料ノズル24が開口するもので、この始動用燃料ノズル24には、始動装置本体20の下方に配置した始動燃料槽25内の燃料が始動燃料制御ジエット26を介して供給される。始動燃料槽25は浮子室5内の一定液面B−B下と連絡され、浮子室5内の燃料が供給される。尚、始動装置本体20は気化器本体1と一体形成され、始動燃料槽25は浮子室本体4と一体形成されるのが好ましい。27は始動燃料制御ジエット26によって制御された燃料を微粒化させる為のブリード空気通路であり、浮子室5の一定液面B−Bの上部又は大気と連絡される。
【0009】
28は、始動弁案内筒21内に移動自在に配置された始動弁であり、始動弁28には上方に向かってのびる調整軸29が一体的に形成される。この始動弁28は、その外周部分において始動用空気通路22と始動用の混合気通路23の開口を開閉制御するもので、図1、図2における始動弁28の位置状態は、始動用空気通路22、始動用混合気通路23の全閉状態を示すもので、かかる状態により始動弁28が、上方へ移動することによって、始動用空気通路22、始動用混合気通路23は徐々にその開口を増加し、始動弁28が始動用空気通路22、始動用混合気通路23を横断して上方へ通過することによって始動用空気通路22、始動用混合気通路23は全開状態となる。
【0010】
又、始動弁28には、長手軸心方向に沿って始動用ニードル弁30が一体的に取着されるもので、この始動用ニードル弁30は始動弁28の底部より下方に向かって突出し、始動用燃料ノズル24内に挿入配置される。前記、始動用ニードル弁30は、上方に大径部30Aが形成され、その下方に小径部30Bが連続して形成される。そして、始動弁28の始動用空気通路22、始動用混合気通路23に対する全閉位置状態において、始動用燃料ノズル24内には始動用ニードル弁30の大径部30Aが挿入配置され、一方始動弁28の始動用空気通路22、始動用混合気通路23に対する高開度位置状態あるいは全開位置状態(後述する始動弁28による始動用混合気供給状態)において、始動用燃料ノズル24内には始動用ニードル弁30の小径部30Aが挿入配置される。そして、特に始動用ニードル弁30の大径部30Aと、始動用燃料ノズル24とによって形成される間隙は極めて微少なる間隙に形成されなければならない。この微少な間隙とは、100ミクロン以下をいうもので、本実施例にあっては、始動用燃料ノズル24の内径を2ミリメートル、始動用ニードル弁30の大径部30Aの外径を1.95ミリメートルとし、それらによって形成される間隙を50ミクロンとした。尚、始動用ニードル弁30の小径部30Bは1ミリメートルとした。
【0011】
調整軸29は始動弁案内筒21の上部開口を閉塞するホルダー部材31を貫通して上方に向かってのび、その上端にノブ32が固着され、更に始動弁28は始動弁28とホルダー部材31との間に縮設されたスプリング33によって下方へ押圧される。
【0012】
34は、アイドリング用空気通路であって、一端は始動用空気通路22より分岐し、他端が摺動絞り弁13より下流側の吸気通路2Aに開口するもので、該アイドリング用空気通路には制御弁座35が形成され、さらにこの制御弁座35に対向して先端にテーパー弁を備えた調整弁36が螺着して配置される。すなわち、調整弁36を螺動することによると、調整弁36のテーパー弁と制御弁座35とによりアイドリング用空気通路34の有効通路面積を可変制御しうるものである。前記アイドリング用空気通路34は摺動絞り弁13、始動弁28を迂回する。本例におけるアイドリング用空気通路34は始動用混合気通路23に接続した後に摺動絞り弁13より下流側の吸気路2Aに接続された。
【0013】
次にその作用について説明する。まず、機関のアイドリング運転時について説明する。かかる状態において、摺動絞り弁13は、運転者による上方へのけん引力を受けるものでなく、吸気路2は全閉状態に保持される。そして、アイドリング運転に必要なアイドリング空気量は、以下のように調整される。すなわち、調整弁36を螺動することによって制御弁座35と調整弁36のテーパー弁とによって形成されるアイドリング用空気通路34の有効通路面積を可変調整するものであり、調整弁36を一側へ回転することによりアイドリング用空気通路34の有効通路面積を増加することができ、調整弁36を他側へ回転することによりアイドリング用空気通路34の有効通路面積を減少させることができる。従って、調整弁36を適当に所望の方向へ回転することによってアイドリング運転に最適なるアイドリング空気量を調整、制御し、アイドリング用空気通路34(本例ではアイドリング用空気通路34から始動用混合気通路23)を介して摺動絞り弁13より下流側の吸気路2Aに供給しうるものである。そして、かかるアイドリング空気量は再び調整弁36を回転しない限り同一空気量を供給しつづけることができる。一方、かかる摺動絞り弁13の全閉状態において、パイロットアウトレット孔11には、アイドリング運転によって生起する吸気路2A内の負圧が作用するもので、これによると、低速燃料ジエット10、低速燃料通路12を介してアイドリング運転に適した低速燃料が摺動絞り弁13より下流側の吸気路2Aに向けて供給される。このパイロットアウトレット孔11、低速燃料ジエット10は機関へのセッティング作業によって選定される。而して、アイドリング用空気通路34(本例では始動用混合気通路23)を介して吸気路2A内に供給されるアイドリング用空気と、パイロットアウトレット孔11を介して吸気路2A内に供給されるアイドリング用燃料とが吸気路2Aを介して機関へ供給され、もって機関の良好なアイドリング運転を行なうことができる。尚、かかるアイドリング運転時において、始動装置Sの始動用燃料ノズル24内には、始動用ニードル弁30の大径部30Aが挿入されて、それらによって形成される間隙が微少に制御されていることから、始動用燃料ノズル24から始動用混合気通路23に向けて燃料が吸出されることはなく、又、バイパス孔9にあっては、摺動絞り弁13が吸気路2を全閉状態に保持(摺動絞り弁13の下流側の端部13Aが吸気路2を閉塞)し、バイパス孔9に対して摺動絞り弁13より下流側の吸気路2A内の負圧が作用することがないことから、バイパス孔9より低速燃料が吸気路2内へ吸出されることがない。そして、運転者によって摺動絞り弁13がけん引操作力を受け、摺動絞り弁13が吸気路2を開放して吸気路2を流れる空気量を増加すると、その低開度域においては、バイパス孔9より低速燃料が付加的に増量され、その中、高開度域においては、ニードルジエット7から中、高速用燃料が付加的に増量されて、摺動絞り弁13の各開度における機関の運転が良好に行なわれる。
【0014】
次に、摺動絞り弁13が中、高開度に開放された状態から前記アイドリング運転状態、いいかえると摺動絞り弁13の全閉状態に急速に戻される機関の減速運転時について説明すると、摺動絞り弁13より下流側の吸気路2Aには、調整弁36と制御弁座35とによって制御されたアイドリング用空気が本例にあっては始動用混合気通路23を介して供給されるとともにパイロットアウトレット孔11を介してアイドリング用燃料が供給される。以上によると、パイロットアウトレット孔11より吸気路2A内に吸出された燃料が吸気路2Aの内壁に付着したとしても該燃料は始動用混合気通路23から吸気路2A内に向けて供給されるアイドリング用空気によって吹き飛ばされて吸気路2Aの内壁よりハク離し、かかるアイドリング用燃料が減速運転中において吸気路2Aに付着して滞溜することが抑止される。従って、かかる減速運転時より再び摺動絞り弁13を開放する加速運転時において、吸気路2Aの内壁に付着した燃料が一気に機関に向けて供給され、混合気が過濃となることがなく、特に減速運転後における加速運転を良好に行なうことができたものである。これは、特に減速運転が比較的長時間に渡って継続して行なわれる長坂の下り運転あるいは、加速、減速が連続して行なわれる例えばレース用機関に搭載される気化器として有効である。
【0015】
そして、機関雰囲気温度の低い状態における機関始動操作について説明すると、運転者は温度の低いことを感知し、ノブ32をつかむとともにスプリング33のバネ力に抗してノブ32を上方向へけん引移動する。これによると、調整軸29、始動弁28はノブ32と同期して上方向へ移動し、始動弁28は始動用空気通路22、始動用混合気通路23を全開状態に保持し、一方始動用ニードル弁30の大径部30Aは始動用燃料ノズル24内より上方向へ脱出し、始動用燃料ノズル24内に小径部30Bが挿入され、小径部30Bと始動用燃料ノズル24とによって大なる間隙が形成保持される。かかる状態において、機関を始動操作すると、摺動絞り弁13より下流側の吸気路2A内に生起する大なる負圧が始動用混合気通路23に作用し、これによって始動用空気通路22よりアイドリング空気量に比較して増量された始動用空気を吸入するとともに始動用燃料ノズル24の大なる間隙よりアイドリング燃料に比較して増量された始動用燃料を吸出し、これらによって始動用混合気が形成され、この増量された始動用の濃混合気が始動用混合気通路23より吸気路2Aに向けて供給され、もって機関雰囲気温度の低い状態における機関の始動を円滑に行なうことができるものである。
【0016】
かかる機関の始動運転後における時間経過とともに、機関の暖機運転が完了すると、運転者はノブ32を下方に押圧するもので、これによると、始動弁28は再び始動用混合気通路23、始動用空気通路22の始動弁案内筒21への開口を閉塞するもので、アイドリング用の空気は再びアイドリング用空気通路34より摺動絞り弁13の下流側の吸気路2Aに供給し、アイドリング用の燃料はパイロットアウトレット孔11より供給されて、機関のアイドリング運転が行なわれる。
【0017】
【発明の効果】
以上の如く、本発明になる摺動絞り弁式気化器によると、始動用空気通路から摺動弁より下流側の吸気路に連なるアイドリング用空気通路を分岐するとともに該アイドリング用空気通路に調整弁を配置すればよいので、従来に比して部品点数を削減できるとともにその組みつけが容易となったもので、特に始動装置の製造コストを低減できたことによって気化器の製造コストの低減を達成できたものである。又、前記各構成の設計に当たって、機械的に回転を抑止する手段を講ずる必要がないものであり、これによると、始動装置の設計的自由度の制約を受けるものでなく、特に機関への搭載の自由度を高めることができたものである。更に、機関の減速運転時において、吸気路内には、アイドリング用空気通路から空気のみを供給し、パイロットアウトレット孔から吸気路内に吸出される燃料をアイドリング用空気通路から供給される空気にて吹き飛ばし、吸気路の内壁への燃料の付着、滞溜を防止できたので、減速運転後における加速運転を良好に行なうことができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる摺動絞り弁式気化器の始動装置を含む一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1における始動装置の拡大縦断面図。
【符号の説明】
2 吸気路
2A 摺動絞り弁より下流側の吸気路
2B 摺動絞り弁より上流側の吸気路
9 バイパス孔
11 パイロットアウトレット孔
13 摺動絞り弁
20 始動装置本体
21 始動弁案内筒
22 始動用空気通路
23 始動用混合気通路
24 始動用燃料ノズル
28 始動弁
29 調整軸
30 始動用ニードル弁
30A 大径部
30B 小径部
31 ホルダー部材
34 アイドリング用空気通路
35 制御弁座
36 調整弁
Claims (1)
- 気化器本体(1)を貫通する吸気路(2)を開閉する摺動絞り弁(13)と;摺動絞り弁(13)より上流側の吸気路(2B)又は大気に連なる始動用空気通路(22)と、摺動絞り弁(13)より下流側の吸気路(2A)に連なる始動用混合気通路(23)と、が始動装置本体(20)に穿設される始動弁案内筒(21)の側壁に開口し、始動弁案内筒(21)の底部に、始動用燃料が供給される始動用燃料ノズル(24)が開口し、前記始動弁案内筒(21)内に、始動用空気通路(22)、始動用混合気通路(23)の開口を、その外周部によって開閉する始動弁(28)が移動自在に配置されるとともに、始動弁(28)の底部に、始動用燃料ノズル(24)内に挿入される始動用ニードル弁(30)が取着された始動装置;とを備える摺動絞り弁式気化器において、始動用空気通路(22)から始動用混合気通路(28)に向けてアイドリング用空気通路(34)を分岐するとともに前記アイドリング用空気通路には、その有効通路面積を可変制御する調整弁(36)を配置し、更に始動用ニードル弁(30)には、その上方に大径部(30A)が形成され、その下方に小径部(30B)が連続して形成され、機関のアイドリング運転時において、摺動絞り弁(13)は吸気路(2)を全閉保持するとともにアイドリング用空気を、アイドリング用空気通路(34)、始動用混合気通路(23)を介して摺動絞り弁(13)より下流側の吸気路(2A)に供給し、少なくとも始動弁(28)による始動用空気通路(22)、始動用混合気通路(23)の閉塞時において、始動用ニードル弁(30)の大径部(30A)と始動用燃料ノズル(24)とによって形成される間隙を始動用燃料ノズル(24)から始動用混合気通路(23)に燃料が吸出されない微少なる間隙に制御したことを特徴とする摺動絞り弁式気化器。
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