JPH084596A - 摺動絞り弁式気化器 - Google Patents

摺動絞り弁式気化器

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JPH084596A
JPH084596A JP15945694A JP15945694A JPH084596A JP H084596 A JPH084596 A JP H084596A JP 15945694 A JP15945694 A JP 15945694A JP 15945694 A JP15945694 A JP 15945694A JP H084596 A JPH084596 A JP H084596A
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JP
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starting
valve
passage
fuel
throttle valve
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JP15945694A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yamazoe
博司 山添
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Keihin Corp
Original Assignee
Keihin Seiki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 摺動絞り弁式気化器に関し、始動装置の改善
と共に、減速後の加速運転を良好に行える装置を提供す
る。 【構成】 始動弁28は、調整軸29と始動用ニードル
弁30を備え、始動弁案内筒21内に移動自在に配置
し、調整軸は始動弁案内筒21の開口を閉塞するホルダ
ー部材32を貫通している。調整部材Vの進退によって
始動弁を上下に移動調整する。始動弁の最低開口位置
は、調整した状態で始動用ニードル弁大径部30Aが始
動用燃料ノズル24に挿入され、燃料吸出を抑止する。
アイドリング運転時、摺動絞り弁13を全閉保持し、ア
イドリング用空気を、始動用混合気通路23から供給
し、アイドリング用燃料は、パイロットアウトレット孔
11から供給する。又、減速運転時、始動混合気通路か
らの吹出し空気により、吸気通路2A内壁への付着、滞
留燃料が抑止され、その後の加速運転が良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気化器本体を貫通する
吸気路に連設して絞り弁案内筒が形成されるとともに絞
り弁案内筒内には吸気路を開閉制御する摺動絞り弁が移
動自在に配置され、更に始動弁案内筒内に、摺動絞り弁
より上流側の吸気路又は大気に連なる始動用空気通路
と、摺動絞り弁より下流側の吸気路に連なる始動用混合
気通路と、始動用燃料が供給される始動用燃料ノズル
と、が開口するとともに前記始動用空気通路、始動用混
合気通路が始動弁案内筒内に移動自在に配置された始動
弁にて開閉制御されるとともに始動用燃料ノズル内に始
動弁に装着された始動用ニードル弁が挿入配置された始
動装置を備えた摺動絞り弁式気化器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、始動機構にアイドル調整機構を兼
ねさせることにより、吸気効率低下の要素を除去すると
ともに配置上の自由度を拡大し、アイドリング時におけ
る空燃比を安定させた摺動絞り弁式気化器は特公平2−
25022号公報に示されるもので以下よりなる。すな
わち、気化器本体に設けられた吸気道のベンチュリー部
の開度を調整すべく該気化器本体に摺動絞り弁が摺動可
能に支持され、前記ベンチュリー部を迂回して設けられ
た始動用バイパスの途中には、該始動用バイパスを開閉
すべくそれを横切って摺動可能なスタータ弁と、そのス
タータ弁を外部から手動操作すべくスタータ弁に一体化
された操作軸とを備える始動機構が設けられる摺動絞り
弁式気化器において、前記始動機構のスタータ弁は、そ
れの摺動方向に沿う軸線回りに回転可能に構成されると
共に、該スタータ弁に対応して始動用バイパスに開口し
たアイドル調整用燃料ノズルに挿通し得るジェットニー
ドルを保持し、前記操作軸は、気化器本体に対する前記
軸線回りの回転動作が阻止され且つ前記軸線に沿う方向
の進退動作が許容されたスライダに螺合され、さらに気
化器本体には、前記スタータ弁の閉じ側への摺動限界を
規制すべく前記スライダに係合し得るストッパ部が設け
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の摺動絞り
弁式気化器によると、回転動作が阻止され且つ軸線に沿
う方向の進退動作が許容されるスライダを格別に用意
し、そのスライダを操作軸に螺着する必要があること、
及びスライダに係合しうるストッパ部を格別に用意する
必要があること、より部品点数の増加とあいまって組み
つけ工数が増加し、気化器の製造コスト高を招来して好
ましいものでない。又、スライダは、回転動作が阻止さ
れること、と軸線に沿って進退が許容される二つの作動
条件を満足する必要があり、これによると始動機構の設
計的自由度の制約を受けて好ましいものでない。
【0004】本発明は、かかる問題点に鑑み成されたも
ので、前記摺動絞り弁式気化器において、気化器の製造
コストを低減すること、始動装置の設計的自由度の増す
こと、更には、機関減速運転後における加速運転を良好
に行なうことのできる摺動絞り弁式気化器を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上記目的は、気化器本体を
貫通する吸気路を開閉制御する摺動絞り弁と;摺動絞り
弁より上流側の吸気路又は大気に連なる始動用空気通路
と、摺動絞り弁より下流側の吸気路に連なる始動用混合
気通路と、始動用燃料が供給される始動用燃料ノズル
と、が開口する始動弁案内筒内に移動自在に配置され、
始動用空気通路、始動用混合気通路の開口を開閉制御す
るとともに始動用燃料ノズル内に挿入される始動用ニー
ドル弁を有する始動弁と、よりなる始動装置と;を備え
た摺動絞り弁式気化器において、始動弁には、上方に向
かってのびる調整軸が一体的に形成されるとともに前記
調整軸は、始動装置本体に穿設せる始動弁案内筒の開口
を閉塞するホルダー部材を貫通して上方に向かって突出
し、その上端にノブが一体的に配置され、さらに、始動
装置本体には、始動弁を長手軸心方向に移動しうる調整
部材を、始動弁に対接して螺着配置し、前記、調整部材
を螺動することによって始動弁の始動用混合気通路、始
動用空気通路に対する最低開口位置を制御するとともに
少なくとも始動弁の前記最低開口位置において、始動用
ニードル弁と始動用燃料ノズルとによって形成される間
隙を微少なる間隙に制御したことによって達成される。
【0006】
【作用】調整部材が始動弁に当接した状態において、調
整部材を回転する。これによると、始動弁は前記調整部
材の回転によってその長手軸心方向に移動し、始動弁に
よる始動用混合気通路と始動用空気通路の最低開口位置
が調整される。かかる状態において、摺動絞り弁は吸気
路を全閉状態に保持し、機関のアイドリング運転に必要
な空気量は、始動用空気通路、始動用混合気通路を介し
て摺動絞り弁より下流側の吸気路に向けて制御されて供
給される。摺動絞り弁が吸気路を高開度に開放した状態
から吸気路を全閉状態に閉塞する機関の減速運転時にお
いて、摺動絞り弁より下流側の吸気路には、始動弁の最
低開口位置に相当して始動用空気通路、始動用混合気通
路を介して空気が供給される。かかる状態において、始
動用燃料ノズルと始動用ニードル弁との間に形成される
間隙は微少に形成されるので、始動用燃料ノズルから始
動用混合気通路を介して燃料が吸気路内に吸出されるこ
とが抑止される。而して、かかる減速運転時において摺
動絞り弁より下流側の吸気路を含む吸気管の内壁に燃料
が付着することが抑止される。機関始動時において、ノ
ブは長手軸心方向に沿って引かれる。これによると始動
弁は、始動用空気通路、始動用混合気通路を高開度に開
放するとともに始動用燃料ノズルと始動用ニードル弁と
によって大なる間隙が形成され、これによって始動に適
した濃混合気が増量されて供給される。
【0007】
【実施例】以下、本発明になる摺動絞り弁式気化器の一
実施例を図により説明する。図1は始動装置を含む摺動
絞り弁式気化器の縦断面図。図2は図1における始動装
置の拡大縦断面図。1は内部を吸気路2が側方に貫通し
て形成された気化器本体であり、吸気路2の中間部より
上方に向かって摺動絞り弁案内筒3が連設されその上部
は開口する。4は気化器本体1の下方に対接して配置さ
れた浮子室本体であり、気化器本体1の下方凹部と浮子
室本体4とにより浮子室5が形成され、浮子室5内に
は、フロート6が配置されるとともにフロート6によっ
て移動されるフロートバルブが燃料流路の端部に配置せ
るバルブシートを開閉し、浮子室内に一定なる液面B−
Bを形成保持する。尚、前記フロートバルブ、バルブシ
ート、燃料流路は図示されない。7は吸気路2の底部に
開口するニードルジェットであり、このニードルジェッ
トは主燃料ジェット8を介して浮子室5内の一定液面B
−B下に連絡され、9は、ニードルジェット7より下流
側の吸気路2の底部に開口するバイパス孔であり、バイ
パス孔9はブリード管を備えた低速燃料ジェット10を
介して浮子室5内の一定液面B−B下に連絡され、更に
バイパス孔9より下流側の吸気路2の底部にはパイロッ
トアウトレット孔11が開口し、このパイロットアウト
レット孔11は低速燃料ジェット10とバイパス孔9と
を連絡する低速燃料通路12より分岐する。13は摺動
絞り弁案内筒3内に移動自在に配置されるとともに運転
者によって操作させる操作ワイヤー(図示せず)に係止
されて吸気路2を開閉制御する摺動絞り弁であり、その
中心部には、下方に向かって突出するジェットニードル
14が装着される。そして、前記ニードルジェット7内
にジェットニードル14が挿入配置され、前記バイパス
孔9は摺動絞り弁13の下流側の端部13A(いいかえ
ると摺動絞り弁13の機関側の端部であって図1におけ
る左側)より上流側(図1において右側)の吸気路2に
開口し、前記パイロットアウトレット孔11は摺動絞り
弁13より下流側の吸気路2Aに開口する。そして、摺
動絞り弁13がもっとも下方に移動した状態において、
吸気路2は摺動絞り弁13によって全閉状態に保持され
る。図1は摺動絞り弁13による吸気路2の全閉状態を
示す。摺動絞り弁式気化器は以上によって形成される。
【0008】始動装置Sは以下よりなる。20は上方に
向かって開口する筒状の始動弁案内筒21が穿設された
始動装置本体であり、始動弁案内筒21の一側壁には摺
動絞り弁13より上流側の吸気路2B又は大気に連なる
始動用空気通路22が開口するとともに始動弁案内筒2
1の他側壁には摺動絞り弁13より下流側の吸気路2A
に連なる始動用混合気通路23が開口し、さらに始動弁
案内筒21の下方の底部には始動用燃料ノズル24が開
口するもので、この始動用燃料ノズル24には、始動装
置本体20の下方に配置した始動燃料槽25内の燃料が
始動燃料制御ジェット26を介して供給される。始動燃
料槽25は浮子室5内の一定液面B−B下と連絡され、
浮子室5内の燃料が供給される。尚、始動装置本体20
は気化器本体1と一体形成され、始動燃料槽25は浮子
室本体4と一体形成されるのが好ましい。27は始動燃
料制御ジェット26によって制御された燃料を微粒化さ
せる為のブリード空気通路であり、浮子室5の一定液面
B−Bの上部又は大気と連絡される。
【0009】28は、始動弁案内筒21内に移動自在に
配置された始動弁であり、始動弁28には上方に向かっ
てのびる調整軸29が一体的に形成される。この始動弁
28は、その外周部分において始動用空気通路22と始
動用混合気通路23の開口を開閉制御するもので、図
1、図2における始動弁28の位置状態は、始動用空気
通路22、始動用混合気通路23の全閉状態を示すもの
で、かかる状態より始動弁28が上方へ移動することに
よって、始動用空気通路22、始動用混合気通路23は
徐々にその開口を増加し、始動弁28が始動用空気通路
22、始動用混合気通路23を横断して上方へ通過する
ことによって始動用空気通路22、始動用混合気通路2
3は全開状態となる。
【0010】又、始動弁28には、長手軸心方向に沿っ
て始動用ニードル弁30が一体的に取着されるもので、
この始動用ニードル弁30は始動弁28の底部より下方
に向かって突出し、始動用燃料ノズル24内に挿入配置
される。前記、始動用ニードル弁30は、上方に大径部
30Aが形成され、その下方に小径部30Bが連続して
形成される。そして、始動弁28の始動用空気通路2
2、始動用混合気通路23に対する全閉位置状態、ある
いは調整された最低開口位置状態(後述する始動弁28
によるアイドリング空気量制御状態)において、始動用
燃料ノズル24内には始動用ニードル弁30の大径部3
0Aが挿入配置され、一方始動弁28の始動用空気通路
22、始動用混合気通路23に対する高開度位置状態、
あるいは全開位置状態(後述する始動弁28による始動
用混合気供給状態)において、始動用燃料ノズル24内
には始動用ニードル弁30の小径部30Aが挿入配置さ
れる。そして、特に始動用ニードル弁30の大径部30
Aと、始動用燃料ノズル24とによって形成される間隙
は極めて微少なる間隙に形成されなければならない。こ
の微少な間隙とは100ミクロン以下をいうもので、本
実施例にあっては、始動用燃料ノズル24の内径を2ミ
リメートル、始動用ニードル弁30の大径部30Aの外
径を1.95ミリメートルとし、それらによって形成さ
れる間隙を50ミクロンとした。尚、始動用ニードル弁
30の小径部30Bは1ミリメートルとした。
【0011】又、始動弁28には、始動弁28の長手軸
心方向における上方に向かって、除々にその横断面径が
拡大する環状テーパー鍔部28Aが形成され、この環状
テーパー鍔部28Aに向けて始動弁28を長手軸心方向
に移動しうる調整部材Vが対接して配置される。本例に
おける調整部材Vはネジであって始動装置本体20に螺
着され、ネジの先端を環状テーパー鍔部28Aに対接し
た。又、調整軸29には球状をなす係止突部29Aが形
成されるもので、この係止突部29Aは調整軸29の外
径よりわずかに大径をなす。そして、調整軸29の上端
にはノブ31が一体的に固着される。32は、始動弁案
内筒21の、始動装置本体20の上端面20Aへの上方
開口部21Aを閉塞するホルダー部材であり、例えばナ
イロン等の合成樹脂材料にて形成される。ホルダー部材
32は、調整軸29の係止突部29Aが長手軸心方向に
沿って移動しうる挿通孔32Aがその中心部の長手軸心
方向に貫通して穿設され、前記挿通孔32Aの上端に
は、調整軸29の係止突部29Aの外径より小径をなす
環状の位置決め首部32Bが形成される。本例にあっ
て、位置決め首部32Bの内径は調整軸29の外径と略
同一径とした。又、ホルダー部材32の外径部分は以下
の如く構成される。すなわち、32Cは横断面が六角形
の如き多角形状をなすスパナ掛け部であり、スパナ掛け
部32Cより下方に向かってオネジ部32Dが突出して
形成され、スパナ掛け部32Cより上方に向かい環状鍔
部32Eを介して短円筒部32Fが突出して形成され
る。前記短円筒部32Fにはその長手軸心方向に沿う内
外径に渡って複数の縦溝32Gが形成される。本例では
4個の縦溝32Gが形成された。
【0012】そして始動装置Sは以下の如く組みつけら
れる。始動弁案内筒21内に始動用ニードル弁30を備
えた始動弁28を挿入するとともに始動弁28の調整軸
29の上端よりホルダー部材32の挿通孔32Aを調整
軸29に向けて挿通し、ホルダー部材32のオネジ部3
2Dを始動弁案内筒21の上方開口部21Aに刻設した
メネジ21Bにあわせ、スパナ掛け部32Cを介してホ
ルダー部材32を回転することによって螺着する。以上
によると、始動用ニードル弁30は、始動用燃料ノズル
24内に挿入されるとともに始動弁案内筒21の上方開
口部21Aはホルダー部材32によって閉塞され、始動
弁28は始動弁案内筒21内にあって移動自在に配置さ
れるとともに調整軸29の上方はホルダー部材32より
上方に突出し、始動弁28とホルダー部材32との間に
縮設されたスプリング33のバネ力によって始動弁28
は下方に付勢され、図2においてもっとも下方に押圧し
て配置されるもので、このとき、始動弁28の環状テー
パー鍔部28Aには始動装置本体20に螺着された調整
部材Vとしてのネジが当接する。一方、調整軸29の上
端は、ホルダー部材32より上方に突出し、これにノブ
31が固着される。尚、係止突部29Aはホルダー部材
32の挿通孔32A内に位置する。かかる状態におい
て、始動弁28は始動用空気通路22、始動用混合気通
路23を全閉状態に保持するとともに始動用ニードル弁
30の大径部30Aが始動用燃料ノズル24内に挿入さ
れ、それらによって形成される間隙は微少に制御され
る。本例にあって、その間隙は50ミクロンに制御され
た。
【0013】次にその作用について説明する。まず、機
関のアイドリング運転時について説明する。かかる状態
において、摺動絞り弁13は運転者による上方へのけん
引力を受けるものでなく、吸気路2は全閉状態に保持さ
れる。そして、アイドリング運転に必要なアイドリング
空気量は、以下のように調整される。すなわち、調整部
材Vとしてのネジを回転する。これによると、始動弁2
8の環状テーパー鍔部28Aがスプリング33によって
調整部材Vに当接され、かつその当接面がテーパー面を
なしていることから、始動弁28は、調整部材Vの回転
方向によって上方向あるいは下方向へ移動するもので、
調整部材Vの一方向の回転によると、始動弁28は始動
用空気通路22、始動用混合気通路23を開放する側に
移動し、調整部材Vの他方向への回転によると、始動弁
28は始動用空気通路22、始動用混合気通路23を閉
塞する側に移動する。従って、調整部材Vを適当に所望
の方向へ回転することによって、始動用空気通路22、
始動用混合気通路23を介してアイドリング運転に最適
なるアイドリング空気量を調整、制御し、始動用混合気
通路23を介して摺動絞り弁13より下流側の吸気路2
Aに供給しうる。そして、かかるアイドリング空気量
は、再び調整部材Vを回転しない限り、始動弁28の最
低開口位置は変化することがないので、同一なるアイド
リング用空気が継続して供給されるものである。一方、
かかる摺動絞り弁13の全閉状態において、パイロット
アウトレット孔11にはアイドリング運転によって生起
する吸気路2A内の負圧が作用するもので、これによる
と、低速燃料ジェット10、低速燃料通路12を介して
アイドリング運転に適した低速燃料が摺動絞り弁13よ
り下流側の吸気路2Aに向けて供給される。このパイロ
ットアウトレット孔11、低速燃料ジェット10は機関
へのセッティング作業によって選定される。而して、始
動用混合気通路23を介して吸気路2A内に供給される
アイドリング用空気と、パイロットアウトレット孔11
を介して吸気路2A内に供給されるアイドリング用燃料
とが吸気路2Aを介して機関へ供給され、もって機関の
良好なアイドリング運転を行なうことができる。尚、か
かるアイドリング運転時において、始動装置Sの始動用
燃料ノズル24内には、始動用ニードル弁30の大径部
30Aが挿入されて、それらによって形成される間隙が
微少に制御されていることから、始動用燃料ノズル24
から始動用混合気通路23に向けて燃料が吸出されるこ
とはなく、又、バイパス孔9にあっては、摺動絞り弁1
3が吸気路2を全閉状態に保持(摺動絞り弁13の下流
側の端部13Aが吸気路2を閉塞)し、バイパス孔9に
対して摺動絞り弁13より下流側の吸気路2A内の負圧
が作用することがないことから、バイパス孔9より低速
燃料が吸気路2内へ吸出されることがない。そして、運
転者によって摺動絞り弁13がけん引操作力を受け、摺
動絞り弁13が吸気路2を開放して吸気路2を流れる空
気量を増加すると、その低開度域においては、バイパス
孔9より低速燃料が付加的に増量され、その中、高開度
域においては、ニードルジェット7から中、高速用燃料
が付加的に増量されて摺動絞り弁13の各開度における
機関の運転が良好に行なわれる。
【0014】次に、摺動絞り弁13が中、高開度に開放
された状態から前記アイドリング運転状態、いいかえる
と摺動絞り弁13の全閉状態に急速に戻される機関の減
速運転時について説明すると、摺動絞り弁13より下流
側の吸気路2Aには、始動弁28によって制御されたア
イドリング用空気が始動用混合気通路23を介して供給
されるとともにパイロットアウトレット孔11を介して
アイドリング用燃料が供給される。以上によると、パイ
ロットアウトレット孔11より吸気路2A内に吸出され
た燃料が吸気路2Aの内壁に付着したとしても該燃料は
始動用混合気通路23から吸気路2A内に向けて供給さ
れるアイドリング用空気によって吹き飛ばされて吸気路
2Aの内壁より剥離し、かかるアイドリング用燃料が減
速運転中において吸気路2Aに付着して滞溜することが
抑止される。従って、かかる減速運転時より再び摺動絞
り弁13を開放する加速運転時において、吸気路2Aの
内壁に付着した燃料が一気に機関に向けて供給され、混
合気が過濃となることがなく、特に減速運転後における
加速運転を良好に行なうことができたものである。これ
は、特に減速運転が比較的長時間に渡って継続して行な
われる長坂の下り運転あるいは加速、減速が連続して行
なわれる例えばレース用機関に搭載される気化器として
有効である。
【0015】そして、機関雰囲気温度の低い状態におけ
る機関始動操作について説明すると、運転者は温度の低
いことを感知し、ノブ31をつかむとともにスプリング
33のバネ力に抗してノブ31を上方向へけん引移動
し、これによると、係止突部29Aはホルダー部材32
の位置決め首部32Bを外側方に向けて拡大した後に位
置決め首部32Bに支承されて位置決め停止される。こ
れによると、調整軸29、始動弁28はノブ31と同期
して上方向へ移動し、始動弁28は始動用空気通路2
2、始動用混合気通路23を全開状態に保持し、一方始
動用ニードル弁30の大径部30Aは始動用燃料ノズル
24内より上方向へ脱出し、始動用燃料ノズル24内に
小径部30Bが挿入され、小径部30Bと始動用燃料ノ
ズル24とによって大なる間隙が形成保持される。かか
る状態において、機関を始動操作すると、摺動絞り弁1
3より下流側の吸気路2A内に生起する大なる負圧が始
動用混合気通路23に作用し、これによって始動用空気
通路22よりアイドリング空気量に比較して増量された
始動用空気を吸入するとともに始動用燃料ノズル24の
大なる間隙よりアイドリング燃料に比較して増量された
始動用燃料を吸出し、これらによって始動用混合気が形
成され、この増量された始動用の濃混合気が始動用混合
気通路23より吸気路2Aに向けて供給され、もって機
関雰囲気温度の低い状態における機関の始動を円滑に行
なうことができるものである。
【0016】かかる機関の始動運転後における時間経過
とともに機関の暖機運転が完了すると、運転者はノブ3
1を下方へ押圧するとともに係止突部29Aと位置決め
首部32Bとの支承を解除するもので、始動弁28はス
プリング33のバネ力とあいまって下方向へ移動し、調
整部材Vに始動弁28の環状テーパー鍔部28Aが当接
した状態において始動弁28の下方向移動は阻止されて
停止する。かかる始動弁28の環状テーパー鍔部28A
が調整部材Vに当接した状態は、調整部材Vを前記にお
いて調整し、始動弁28の始動用空気通路22、始動用
混合気通路23に対する最低開口位置であって始動弁2
8によるアイドリング状態である。かかるアイドリング
状態において、再び始動弁28により始動用空気通路2
2、始動用混合気通路23は制御されたアイドリング用
空気を吸気路2Aに向けて供給し、一方、始動用ニード
ル弁30の大径部30Aが始動用燃料ノズル24内に再
び挿入されたので始動用燃料ノズル24から燃料が吸出
されることはなく、再び前記パイロットアウトレット孔
よりアイドリング用燃料が供給され、機関のアイドリン
グ運転が行なわれる。そして、前記、始動操作におい
て、始動弁28の環状テーパー鍔部28Aと調整部材V
とが離反、当接するものであるが、この操作は機関の始
動操作時においてのみなされるもので、摺動絞り弁のご
とく機関の運転中においてくり返し操作されるものでな
いので、この当接部における摩耗が発生したり、あるい
は、吸気路内を流れる空気の吸入効率を阻害したりする
ことがない。又、本実施例において、調整部材Vは始動
弁28に設けた環状テーパー鍔部28Aに当接させたも
のであるが、始動弁28の下端、あるいは調整軸29に
調整部材Vを当接してもよいものであり、要は、調整部
材Vを進退させることによって始動弁28を長手軸心方
向に移動調整できればよいものである。
【0017】
【発明の効果】以上の如く、本発明になる摺動絞り弁式
気化器によると、始動弁、始動弁案内孔を閉塞しうるホ
ルダー部材、始動弁を長手軸心方向に移動しうる調整部
材を用意すればよいもので、従来に比して部品点数を削
減できるとともにその組みつけが容易となったもので、
特に始動装置の製造コストを低減できたことによって気
化器の製造コストの低減を達成できたものである。又、
前記各構成の設計に当たって、機械的に回転を抑止する
手段を講ずる必要がないものであり、これによると、始
動装置の設計的自由度の制約を受けるものでなく、特に
機関への搭載の自由度を高めることができたものであ
る。更に、機関の減速運転時において、吸気路内には始
動用混合気通路から空気のみを供給し、パイロットアウ
トレット孔から吸気路内に吸出される燃料を始動用混合
気通路から供給される空気にて吹き飛ばし、吸気路の内
壁への燃料の付着、滞溜を防止できたので、減速運転後
における加速運転を良好に行なうことができたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる摺動絞り弁式気化器の始動装置を
含む一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1における始動装置の拡大縦断面図。
【符号の説明】
2 吸気路 2A 摺動絞り弁より下流側の吸気路 2B 摺動絞り弁より上流側の吸気路 9 バイパス孔 11 パイロットアウトレット孔 13 摺動絞り弁 20 始動装置本体 21 始動弁案内筒 22 始動用空気通路 23 始動用混合気通路 24 始動用燃料ノズル 28 始動弁 28A 環状テーパー鍔部 29 調整軸 30 始動用ニードル弁 30A 大径部 30B 小径部 32 ホルダー部材 V 調整部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気化器本体を貫通する吸気路を開閉制御
    する摺動絞り弁と;摺動絞り弁より上流側の吸気路又は
    大気に連なる始動用空気通路と、摺動絞り弁より下流側
    の吸気路に連なる始動用混合気通路と、始動用燃料が供
    給される始動用燃料ノズルと、が開口する始動弁案内筒
    内に移動自在に配置され、始動用空気通路、始動用混合
    気通路の開口を開閉制御するとともに始動用燃料ノズル
    内に挿入される始動用ニードル弁を有する始動弁と、よ
    りなる始動装置と;を備えた摺動絞り弁式気化器におい
    て、始動弁には、上方に向かってのびる調整軸が一体的
    に形成されるとともに前記調整軸は、始動装置本体に穿
    設せる始動弁案内筒の開口を閉塞するホルダー部材を貫
    通して上方に向かって突出し、その上端にノブが一体的
    に配置され、さらに、始動装置本体には、始動弁を長手
    軸心方向に移動しうる調整部材を、始動弁に対接して螺
    着配置し、前記、調整部材を螺動することによって始動
    弁の始動用混合気通路、始動用空気通路に対する最低開
    口位置を制御するとともに少なくとも始動弁の前記最低
    開口位置において、始動用ニードル弁と始動用燃料ノズ
    ルとによって形成される間隙を微少なる間隙に制御した
    ことを特徴とする摺動絞り弁式気化器。
JP15945694A 1994-06-17 1994-06-17 摺動絞り弁式気化器 Pending JPH084596A (ja)

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