JP3702249B2 - リングダイ成形機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形機に係り、詳しくはリングダイ成形機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のリングダイ成形機は、主として家畜等のペレット状飼料を成形するのに用いられるもので、その構成の概略を図４及び図５によって説明すると、１は円周上に多数の穴２を設けたリングダイで、このリングダイ１はスリーブ３の大径の先端面に固定され、スリーブ３は軸受４，４′を介して主軸５上に枢支されている。主軸５の先端の大径円板５ａには前記リングダイ１の内周面に接して追従回転する例えば一対のローラ６，６′が取り付けられている。前記スリーブ３はその後端部外周面に取り付けたＶ形の溝車７と左右両側上方で筒状フレーム８上に設けたモータ９，９′の出力軸上のＶ形の溝車１０，１０′とに掛けたＶベルト１１，１１′をモータ９，９′により駆動することにより回転せしめられるようになっており、前記主軸５の小径の後端部はころ軸受１２，１２′にて筒状フレーム８に連なるリング１３に回転し得るように支持されている。１４はリングダイ１内への処理物の投入口であり、１５はリングダイ１の円周上の穴２から押し出された成形物を切断するカッターである。
【０００３】
上記のように構成されたリングダイ成形機は、投入口１２よりリングダイ１内に投入された処理物を、モータ９，９′によりＶベルト１１，１１′を駆動し、スリーブ３を軸受４，４′にて主軸５上を回転し、スリーブ３の先端面に固定されたリングダイ１を共に回転することにより、その内周面に接して追従回転する一対のローラ６，６′にてリングダイ１の円周上の多数の穴２から押し出し成形し、その成形物をカッター１５にて切断してペレット状の製品とし、下方に落下し、次工程に送るようになっている。
【０００４】
ところで、上記リングダイ成形機は、近時家畜等のペレット状の飼料の成形ばかりではなく、廃プラスチックと古紙を細破砕した可燃混合物を固形燃料ＲＰＦを製造するために成形固形化するのにも有効利用されるようになってきた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、上記リングダイ成形機のリングダイ１は、主軸５上に軸受４，４′を介して枢支されたスリーブ３の大径の先端面に固定されているため、片持となっており、また一対のローラ６，６′は、主軸５の先端の大径円板５ａに取り付けられているため、やはり片持となっている。一方、前記の廃プラスチックと古紙を細破砕した可燃混合物は、不揃いな礫状となっている。従って、この可燃混合物を片持のリングダイ１の回転とこのリングダイ１の内周面に接して追従回転する片持のローラ６，６′とによりリングダイ１の円周上の多数の穴２から押し出し成形する際には、とりわけリングダイ１の回転に過大な負荷がかかり、成形機全体の振動が大きくなり、騒音も著しく大きくなる。また、一対のローラを取り付けた主軸５にも過大な負荷がかかることによりころ軸受１１，１１′がずれ、これを支持しているリング１３に連なる筒状フレーム８に亀裂が入り、筒状フレーム８上に設けられたモータ９，９′に動力変動が生じる恐れがある。
【０００６】
そこで本発明は、廃プラスチックと古紙を細破砕した可燃混合物をリングダイ成形機により押し出し成形するにおいて、回転するリングダイ１やこれの内周面に接して追従回転する一対又は複数のローラを取り付けた主軸５に過大な負荷がかからないようにし、成形機全体の振動を小さくし、騒音も低減し、主軸５の軸受部分に連なる筒状フレーム８上のモータ９，９′に動力変動が生じないように改善したリングダイ成形機を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明のリングダイ成形機は、スリーブの先端面に固定され円周上に多数の穴を設けた片持のリングダイを回転すると同時に、前記スリーブを枢支した主軸の先端面に固定され前記リングダイの内周面に接して追従回転する片持の一対又は複数のローラによってリングダイ内に投入された処理物を前記穴から押し出し成形するリングダイ成形機において、前記スリーブの先端部外周をタイヤ又はローラで支持するか、スリーブの先端部外周面を軸受にて筒状フレームに支持することを特徴とするものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明のリングダイ成形機の実施形態を図によって説明する。図１は第１の実施形態を示すものであり、図２は第２の実施形態を示すものであり、図３は第３の実施形態を示すものである。図１，２，３ともに図５と同一符号は同一部材を示すので、その説明を省略する。図１のリングダイ成形機においては、スリーブ３の先端部外周に外径を小さくした段部１６を設け、この段部１６をタイヤ（又はローラ）１７で例えば三方より支持する。このタイヤ（又はローラ）１７は筒状フレーム８に設けたブラケット軸受１８，１８′に枢支されている。図２のリングダイ成形機においては、スリーブ３の先端部外周面を、筒状フレーム８の前部内周面に設けた軸受１９にて支持する。図３のリングダイ成形機においては、スリーブ３の先端部外周に外径を小さくした段部１６を設け、この段部１６の外周面を、筒状フレーム８の前部内周面に設けた軸受１９′にて支持すると共にスリーブ３の小径の後端部外周面を筒状フレーム８の内周面に連なるリング２０に軸受２１にて支持する。そして、スリーブ３の後端部内周面を主軸５上に枢支していた軸受４′（図１，図２参照）を除去する。
【０００９】
上記実施形態のリングダイ成形機は、スリーブ３の先端部外周をタイヤ（又はローラ）１７で三方より支持したり、あるいはスリーブ３の先端部外周面を筒状フレーム８に軸受１９や１９′にて支持したりして片持を解消しているので、廃プラスチックと古紙を細破砕した可燃混合物をリングダイ１内に投入し、モータ９，９′によりＶベルト１１，１１′を駆動し、スリーブ３を回転し、スリーブ３と一体のリングダイ１を回転し、これの内周面に接して追従回転するローラ６，６′により、リングダイ１の円周上の多数の穴２から前記可燃混合物を押し出し成形する際、リングダイ１の回転に過大な負荷がかかることがなく、成形機全体の振動も小さくなり、騒音も低減する。また主軸５にも過大な負荷がかかることがなく、ころ軸受１１，１１′がずれることがなく、これを支持しているリング１３に連なる筒状フレーム８に亀裂が入ることがなく、筒状フレーム８上に設けられたモータ９，９′に動力変動が生じる恐れはない。尚、前記可燃混合物の押し出し成形において、リングダイ１とローラ６，６′との間に万一異物を噛み込んだ場合は、主軸５が回転してリングダイ成形機の運転が即座に停止する。
【００１０】
【発明の効果】
以上の説明で判るように本発明のリングダイ成形機は、廃プラスチックと古紙を細破砕した可燃混合物の押し出し成形において、回転するリングダイやこれの内周面に接して追従回転する一対又は複数のローラを取り付けた主軸に過大な負荷がかからず、成形機全体の振動が小さくなり、騒音も低減し、主軸を支えるころ軸受がずれることがなくこれを支持しているリングに連なる筒状フレームに亀裂が入ることがなく、該筒状フレーム上のモータにも動力変動が生じる恐れはない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のリングダイ成形機の第１の実施形態を示す概略横断平面図である。
【図２】本発明のリングダイ成形機の第２の実施形態を示す概略横断平面図である。
【図３】本発明のリングダイ成形機の第３の実施形態を示す概略横断平面図である。
【図４】従来のリングダイ成形機の概略縦断側面図である。
【図５】図４のリングダイ成形機の概略横断平面図である。
【符号の説明】
１ リングダイ
２ 穴
３ スリーブ
４，４′ 軸受
５ 主軸
６，６′ ローラ
７ Ｖ形の溝車
８ 筒状フレーム
９，９′ モータ
１０，１０′ Ｖ形の溝車
１１，１１′ Ｖベルト
１２，１２′ ころ軸受
１３ リング
１４ 投入口
１５ カッター
１６ 段部
１７ タイヤ（又はローラ）
１８，１８′ ブラケット軸受
１９，１９′ 軸受
２０ リング
２１ 軸受
Claims (1)
- スリーブの先端面に固定され円周上に多数の穴を設けた片持のリングダイを回転すると同時に、前記スリーブを枢支した主軸の先端面に固定され前記リングダイの内周面に接して追従回転する片持の一対又は複数のローラによってリングダイ内に投入された処理物を前記穴から押し出し成形するリングダイ成形機において、前記スリーブの先端部外周をタイヤ又はローラで支持するか、スリーブの先端部外周面を軸受にて筒状フレームに支持することを特徴とするリングダイ成形機。
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