JPH0453923Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は竹や木材を粉砕してチツプ化する粉
砕機に関する。

従来技術 木材を粉砕してチツプ化する粉砕機には種々の
タイプのものがあるが、従来のものはいづれも原
木をそのまゝ供給することができず、ある程度の
大きさに切断したものを供給せねばならないほか
生竹のような腰の強いものは粉砕することができ
なかつた。

考案が解決しようとする問題点 この考案はスクリユーカツターを使用して原木
や生竹でも供給できるようにしようとするもので
あるが、単にスクリユーカツターを使用して破砕
するだけでは竹のような腰の強いものではことに
すぐに目詰りを来す。

問題点を解決するための手段 この考案は粉砕後切断することにより上記の問
題を解消し、原木や生竹でもチツプ化できるよう
にしたものである。すなわち本考案は、供給口を
備えたシリンダー本体と、該本体内で回転駆動さ
れるスクリユーカツターと、シリンダー本体内壁
に形成され、スクリユーカツターと協働して木材
や竹を破砕する凹溝と、スクリユーカツターの回
動駆動により移送され、破砕された木材や竹を切
断する切断装置とを設けたことを特徴とするもの
である。

本考案における凹溝は、本体内壁の周方向に適
当間隔で、本体の軸方向に沿つて形成されるのが
望ましい。スクリユーカツターと溝縁とで破砕作
用が有効に行われるようになるとともに切屑が凹
溝を通つて排出されうるようになるからである。

切断装置はスクリユーカツターとは別の駆動源
により差動されるようにしてもよいが、好ましく
はスクリユーカツターを駆動源として作動するよ
うにされる。例えばスクリユーカツターに可動刃
が、シリンダー本体側に固定刃がそれぞれ固着さ
れ、両刃の協働により切断作用を行うようにされ
る。

スクリユーカツターは駆動源側と排出口側の双
方で軸受により軸承されるようにしてもよいし、
駆動源側のみで軸承し、片持ばり状に支持される
ようにしてもよい。スクリユーカツターを両側で
軸承した前者の場合、ブレや振動がなく安定した
駆動が行われる反面、軸受近くに設けた排出口よ
りチツプが排出される際、切屑が軸受内に入り込
んで詰りが生じ易くなるとともに切断装置の交換
がスクリユーカツターを抜き出してから行わねば
ならず面倒である。これに対し、スクリユーカツ
ターを駆動源側のみで軸承した場合、ブレや振動
が生じなくなるものの前者の問題が生じない。す
なわち軸受がないためにこれに切屑が入り込むこ
とによる詰りを生じることがないことはもちろん
排出口近くの切断装置の着脱がスクリユーカツタ
ーを取外すことなく行うことができるからであ
る。

本装置には原木や生竹をそのまゝ供給してもよ
いし、これらを乾燥したり、ある程度の大きさに
切断してから供給してもよい。

実施例 一側寄りに供給口１を備えたシリンダー本体２
には、内面に第２図に示されるように、軸方向の
凹溝３が周方向に適当間隔で複数条形成されると
ともに排出口に向つてピツチが逓減するスクリユ
ーカツター４が通され、本体２より突出する軸部
５において軸受箱６により回転可能に軸支されて
いる。そして軸受箱６より突出する端部に駆動源
側のカツプリング（図示省略）と連結されるカツ
プリング７を備え、また排出口側の本体２より突
出する軸部８に第３図に示されるようなカツター
９を嵌挿後固着している。１１はシリンダー本体
２の排出口側に固着される支持金具で、内部には
第４図に示されるような固定刃１２がキー止めさ
れ、支持金具１１に螺着される押え１３との間に
はスリーブ１４を介在させている。しかして押え
１３を回動操作することによりスリーブ１４を介
して固定刃１２が軸方向に移動し、カツター９と
固定刃１２との間の隙間が調整され、両者の協働
により切断されるチツプの粒度が調整されるよう
になつている。

本装置は以上のように構成され、供給口１より
供給された竹や木材はスクリユーカツター４の回
転駆動により排出口に向つて押出される間、スク
リユーカツター４と凹溝３の溝縁との間の破砕作
用により漸次破砕されながら圧縮される。そして
カツター９を通つたのち該カツターと固定刃１２
とで切断される。切断されたチツプは固定刃１２
の透孔１５を通つて排出される。１６は排出口で
ある。

本装置による場合、カツター９や固定刃１２の
交換は支持金具１１をシリンダー本体２により取
外したのち或いは押え１３、スリーブ１４、キー
等を取外してから行われる。

考案の効果 この考案は以上のように、粉砕後切断してチツ
プ化するようになつているため切断作用だけでチ
ツプ化する従来法では不可能であつた原木のよう
な比較的大きな木材や竹のような腰の強いもので
もチツプ化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案に係る粉砕機の断面図、第２図は
第１図のＡ−Ａ線におけるシリンダー本体の断面
図、第３図はカツターの側面図、第４図は固定刃
の側面図をそれぞれ示す。 １……供給口、２……本体、３……凹溝、４…
…スクリユーカツター、５……軸部、６……軸受
箱、８……軸部、９……カツター、１１……支持
金具、１２……固定刃、１３……押え、１４……
スリーブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 供給口を備えたシリンダー本体と、該本体内
   で回転駆動されるスクリユーカツターと、シリ
   ンダー本体内壁に形成され、スクリユーカツタ
   ーと協働して木材や竹を破砕する凹溝と、スク
   リユーカツターの回動駆動により移送され、破
   砕された木材や竹を切断する切断装置とを設け
   たことを特徴とする粉砕機。 (2) 凹溝はシリンダー本体内壁の周方向に適当間
   隔でシリンダー本体の軸方向に沿つて形成され
   る登録請求範囲第１項記載の粉砕機。 (3) 切断装置は排出口側のスクリユーカツターに
   固着されるカツターと、該カツターより適宜の
   間隔を存して固定される固定刃とよりなる登録
   請求の範囲第１項記載の粉砕機。