JP3701823B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、面放電方式交流型のプラズマディスプレイパネルに関し、特に、このプラズマディスプレイパネルの放電セルを区画する隔壁の構成に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
近年、大型で且つ薄型のカラー画面表示装置として面放電方式交流型プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)が注目を集めており、その普及が図られて来ている。
【0003】
図12は、従来の交流型PDPの横成を、前面ガラス基板1側と背面ガラス基板4側とを分離した状態で示す斜視図である。
【0004】
この図12において、前面ガラス基板1の背面側には、複数の行電極対(X’,Y’)が配列されて透明な誘電体層2により被覆されており、さらに、この誘電体層2の背面にMgOからなる透明な保護層3が形成されている。
【0005】
各行電極X’とY’は、それぞれ、幅の広いITO等の透明導電膜からなる透明電極Xa’,Ya’と、その導電性を補う幅の狭い金属膜からなるバス電極Xb’,Yb’とから構成されていて、この行電極X’とY’の互いに対向する部分に等間隔に形成されたそれぞれの突起部Xa”とYa”が放電ギャップg’を挟んで互いに対向するように、列方向に交互に配置されている。
【0006】
この各行電極対(X’,Y’)によって、マトリクス表示の一表示ライン(行)Lが構成される。
【0007】
背面ガラス基板4の表示面側には、行電極対(X’,Y’)と直交する方向に延びるように複数の列電極D’が配列され、この列電極D’間にそれぞれ平行に延びるように帯状の隔壁5が形成されており、さらに、この隔壁5の側面と列電極D’を被覆するようにそれぞれ赤(R),緑(G),青(B)の三原色に色分けされた蛍光体層6R,6G,6Bが列方向に順に形成されている。
【0008】
そして、上記のように構成された前面ガラス基板1と背面ガラス基板4は、放電空間を介して互いに平行に対向され、この前面ガラス基板1と背面ガラス基板4との間に、ネオンとキセノン等を混合した放電ガスが封入される。
【0009】
このようにして、各表示ラインLにおいて、列電極D’が行電極対(X’,Y’)と交差する部分の放電空間が隔壁5によって区画されることにより、後述するような単位発光領域となる放電セルがそれぞれ形成される。
【0010】
上記の交流型PDPにおける画像の形成は、以下のようにして行われる。
【0011】
すなわち、先ず、アドレス操作により、それぞれ蛍光体層6R,6G,6Bが形成された各放電セルにおいて、行電極対(X’,Y’)と列電極D’との間で選択的に放電が行われ、点灯セル(誘電体層2に壁電荷が形成された放電セル)と消灯セル(誘電体層2に壁電荷が形成されなかった放電セル)とが、表示する画像に対応してパネル上に分布される。
【0012】
このアドレス操作の後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X’,Y’)に対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、点灯セル内において面放電が発生される。
【0013】
このようにして、各点灯セルにおける面放電によって紫外線が発生して、その点灯セル内に形成されている蛍光体層6Rまたは6G,6Bがそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0014】
上記のような交流型PDPは、ディスプレイを非常に薄くすることが出来るとともに高画質のカラー画面表示を行うことが出来るという優れた特性を備えているものである。
【0015】
ここで、上記のような交流型PDPにおいては、面放電が行われる際に蛍光体層6R,6G,6Bから発せられる光の全てが前面ガラス基板1の表示面側に届いて画像の形成に寄与する訳ではなく、隔壁5に吸収されたり、背面ガラス基板4側に漏れたりするので、その分、前面ガラス基板1の表示面に形成される画像の輝度が低下してしまうという問題を有している。
【0016】
このため、交流型PDPについては、その発光効率を向上させることが望まれており、これまで、隔壁による光の吸収や背面ガラス基板からの漏れによる発光の損失を低減するために、隔壁を白色の素材によって形成したり、背面ガラス基板に白色層を設けたりして隔壁や背面ガラス基板から前面ガラス基板側に光を反射する等の構造を有するPDPの提案が為されている。
【0017】
しかしながら、上記のような構造の採用によっても、発光効率の向上を十分に達成することができていない。
【0018】
この発明は、上記のような従来の交流型プラズマディスプレイパネルの有している問題点を解決するために為されたものである。
【0019】
すなわち、この発明は、十分な発光効率を得ることが出来る交流型プラズマディスプレイパネルを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
第1の発明によるプラズマディスプレイパネルは、上記目的を達成するために、前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対が設けられるとともに、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に、列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に放電セルを構成する複数の列電極が設けられ、放電セル内に蛍光体層が形成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、前記前面基板と背面基板との間に配置されて列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部によって放電空間を放電セル毎に行方向と列方向に区画する隔壁を備え、この隔壁の横壁部が、表示ラインの間の位置に設けられて表示ラインに沿って延びる隙間によって列方向に分離され、この隔壁が透光性を有する素材によって形成されていることを特徴としている。
【0021】
この第1の発明によるプラズマディスプレイパネルは、前面基板と背面基板との間の放電空間が、隔壁によって放電セル毎に区画される。
【0022】
そして、この隔壁が透光性を有する素材によって形成されていて、放電によって蛍光体層から発せられて隔壁側に向かう光が隔壁を通過するようになっている。
【0023】
したがって、この第1の発明によれば、放電セル内において発光される光のうち隔壁方向に向かう光が、隔壁の内部に広がった後、この隔壁から前面基板の表示面側に広がってゆくことによって、見かけ上の開口率が上昇し、これによって、形成される画像の輝度が上昇して、十分な発光効率を得ることが出来るようになる。
【0024】
さらに、隣接する放電セル間において発光する光が隔壁内において混合するために、隔壁の存在が目立ち難くなり、これによって、表示画像の品質が向上する。
そして、隔壁の横壁部が表示ライン間に設けられた隙間によって列方向に分離されていることにより、前面基板や背面基板の反りおよび隔壁の破損などによる放電セル形状の変形が生じる虞がない。
【0025】
第2の発明によるプラズマディスプレイパネルは、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記隙間によって分離された隔壁の横壁部の幅が、隔壁の列方向に延びる縦壁部の幅とほぼ同一になっていることを特徴としている。
【0026】
この第2の発明によるプラズマディスプレイパネルは、隔壁の隙間によって分離された横壁部の幅が縦壁部の幅とほぼ同一になるように設定されていることによって、隔壁の焼成時の収縮にばらつきが少なくなって、前面ガラス基板や背面ガラス基板の反りおよび隔壁の破損などによる放電セル形状の変形が生じる虞がなくなる。
【0029】
第3の発明によるプラズマディスプレイパネルは、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記透光性を有する素材がガラス材料であることを特徴としている。
【0030】
この第3の発明によるプラズマディスプレイパネルによれば、放電セルを区画する隔壁が透光性を有するガラス材料により形成されていることによって、放電によって蛍光体層から発せられて隔壁側に向かう光が隔壁を通過するようになっており、これによって、表示面に形成される画像の輝度が上昇して、十分な発光効率を得ることが出来るようになる。
【0031】
第4の発明によるプラズマディスプレイパネルは、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記隔壁が、前記透光性を有する素材によって形成された透光層の前面基板に対向する側に、光を吸収する光吸収層を備えていることを特徴としている。
【0032】
この第4の発明によるプラズマディスプレイパネルによれば、隔壁の透光性を有する素材によって形成された透光層の前面基板に対向する側に、黒色や暗褐色等の光を吸収する暗色に色付けされた光吸収層が形成されていることにより、前面基板を通して入射してくる外光が隔壁に形成された光吸収層によって吸収されて反射が防止されるので、表示画面のコントラストを向上させることができる。
【0033】
第5の発明によるプラズマディスプレイパネルは、前記前面基板の背面側に前記行電極対を被覆するように形成されている誘電体層の前記横壁部に対向する部分に、横壁部側に張り出して横壁部との間を閉じる嵩上げ部が形成され、この嵩上げ部と前記隔壁の縦壁部との間に隙間が形成されていることを特徴としている。
【0034】
この第5の発明によれば、列方向において隣接する放電セル間において放電の干渉が生じて誤放電が発生するのを防止することが出来、これによって、画面の高精細化を図ることが可能になる。
【0035】
第6の発明によるプラズマディスプレイパネルは、前記隔壁の縦壁部と横壁部の側面及び列電極が設けられた背面側の基板の内面に蛍光体層が形成されていることを特徴としている。
【0036】
この第6の発明によれば、蛍光体層が、放電セルに面する五面に形成されていることにより、蛍光体層の表面積すなわち発光面積が従来のプラズマディスプレイパネルと比較して拡大され、これによって、放電セル一つ当たりの輝度がそれぞれ増大して、従来のものと比較した場合に表示画面の輝度を向上させることが出来る一方、画面の精細度を上げるために各放電セルのサイズを小さくしても、表示画面の輝度が従来のものと比べて低下してしまうことがない。
【0037】
第7の発明によるプラズマディスプレイパネルは、二つの表示ラインにおいて隣り合う前記行電極のバス電極の間の部分に光吸収層が形成されていることを特徴としている。
【0038】
この第7の発明によれば、前面基板を通して入射してくる外光が行電極のバス電極の間の部分に形成された光吸収層によって吸収されることにより、反射が防止されるので、表示画面のコントラストを向上させることができる。
【0039】
第8の発明によるプラズマディスプレイパネルは、前記行電極対を構成する各々の行電極は、放電セル毎に放電ギャップを介して対向する透明電極と、この放電ギャップとは反対側の縁部で透明電極と接続されたバス電極とで構成され、透明電極は放電セル毎に独立した島状に形成されていることを特徴としている。
【0040】
この第8の発明によれば、行電極対を構成するそれぞれの透明電極が放電セル毎に島状に独立するように構成されているために、画面の精細度を上げるために各放電セルのサイズを小さくしても、行方向において隣接する放電セルヘの放電の干渉が生じる虞は無い。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0042】
図1ないし5は、この発明によるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の実施形態の第1の例を示すものであって、図1はこの第1の例におけるPDPを模式的に表す平面図であり、図2は図1のV1−V1線における断面図、図3は図1のV2−V2線における断面図、図4は図1のW1−W1線における断面図、図5は図1のW2−W2線における断面図である。
【0043】
この図1ないし5に示されるPDPは、表示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面ガラス基板10の行方向(図1の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0044】
行電極Xは、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Xbによって構成されている。
【0045】
行電極Yも同様に、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Ybによって構成されている。
【0046】
この行電極XとYは、前面ガラス基板10の列方向(図1の上下方向)に交互に配列されており、バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明電極XaとYaが、互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0047】
バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側の黒色導電層Xb’,Yb’と背面側の主導電層Xb”,Yb”の二層構造に形成されている。
【0048】
前面ガラス基板10の背面には、列方向において隣接する行電極対(X,Y)のそれぞれの互いに背中合わせになったバス電極XbとYbの間に、このバス電極Xb,Ybに沿って行方向に延びる黒色の光吸収層(遮光層)30が形成されており、さらに、後述する隔壁15の縦壁15aに対向する部分に、光吸収層(遮光層)31が形成されている。
【0049】
前面ガラス基板10の背面には、さらに、行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層11が形成されており、この誘電体層11の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の隣り合うバス電極XbおよびYbと対向する位置及び隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域と対向する位置に、誘電体層11の背面側に突出する嵩上げ誘電体層11Aが、バス電極Xb,Ybと平行に延びるように形成されている。
【0050】
そして、この誘電体層11と嵩上げ誘電体層11Aの背面側には、MgOからなる保護層12が形成されている。
【0051】
一方、前面ガラス基板10と平行に配置された背面ガラス基板13の表示側の面上には、列電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0052】
背面ガラス基板13の表示側の面上には、さらに、列電極Dを被覆する白色の誘電体層14が形成され、この誘電体層14上に、隔壁15が形成されている。
【0053】
隔壁15は、互いに平行に配列された各列電極Dの間の位置において列方向に延びる縦壁15aと、嵩上げ誘電体層11Aに対向する位置において行方向に延びる横壁15bとによって梯子状に形成されている。
【0054】
この梯子状の隔壁15によって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の空間が、各行電極対(X,Y)において対となった透明電極XaとYaに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セルCが形成されている。
【0055】
隔壁15の縦壁15aの表示側の面は保護層12に当接されておらず(図4参照)、その間に隙間rが形成されているが、横壁15bの表示側の面が、保護層12の嵩上げ誘電体層11Aを被覆している部分に当接されていて(図2および5参照)、列方向において隣接する放電セルCとの間がそれぞれ遮蔽されている。
【0056】
この放電セルCに面する隔壁15の縦壁15aおよび横壁15bの側面と誘電体層14の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が、それぞれ順に形成されている。
【0057】
この蛍光体層16の色は、各放電セルC毎に赤緑青の色が行方向に順に並ぶように設定される(図4参照)。
【0058】
そして、各放電セルC内には、希ガスが封入されている。
【0059】
この放電セルCを区画する隔壁15の横壁15bは、表示ライン間の光吸収層30と重なる位置に設けられた隙間SLによって列方向に分離されている。
【0060】
すなわち、隔壁15は、表示ライン(行)L方向に沿って梯子状に形成され、列方向において表示ラインLに沿って延びる隙間SLを介して互いに平行になるように配置されている。
【0061】
この表示ラインL間に設けられた隙間SLによって分割された横壁15bの各部分15b’の幅は、それぞれ縦壁15aの幅と略同一になるように隙間SLの幅が設定されている。
【0062】
図6は、この隔壁15の形状と配置の一例を示すものである。
【0063】
この図6において隔壁15は、それぞれ、梯子状に形成された縦壁15aと横壁15bによって、放電セルCが一列に並ぶように放電空間を区画している。
【0064】
そして、各隔壁15が表示ラインLに沿って互いに平行に延びるように、かつ、互いに隣接する隔壁15の横壁15bが隙間SLを挟んで対向するように列方向に配置されている。
【0065】
この隔壁15の右端および左端に位置する放電セルC’は、それぞれダミーセルとなっており、このダミーセルC’を区画している隔壁15の外側の角部に、それぞれ面取り15cが施されている。
【0066】
この面取り15cは、隔壁15の角部の盛り上がりを防止するためのものであり、図に示されるように直線状でも良いが、曲線状に施しても良い。
【0067】
すなわち、隔壁15の角部に盛り上がりが生じると、前面基板と背面基板を重ね合せたとき、前面基板が盛り上がり部(すなわち、基板の周辺部)にのみ接触してその他の部分(中央部分)が浮いた状態になるため、プラズマディスプレイパネルの駆動時に基板に振動が生じて振動音が発生するが、隔壁15の角部に施された面取り15cによって盛り上がりが防止されることにより、基板と隔壁15とが一様に接することになり、上記のような振動の発生が防止される。
【0068】
この隔壁15は、顔料などが混入されていない透光性を有するガラス材料によって形成された透明な透光層による一層構造になっている。
【0069】
上記のPDPは、行電極対(X,Y)がそれぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構成し、また、梯子状の隔壁15によって区画された放電空間Sが、それぞれ一つの放電セルCを画定している。
【0070】
このPDPにおける画像表示は、先ず、アドレス操作により、各放電セルCにおいて行電極対(X,Y)と列電極Dとの間で選択的に放電が行われ、全表示ラインLに点灯セル(誘電体層11に壁電荷が形成された放電セルC)と消灯セル(誘電体層11に壁電荷が形成されなかった放電セルC)とが、表示する画像に対応して、パネル上に分布される。
【0071】
このアドレス操作の後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X,Y)に対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、各点灯セルにおいて面放電が発生される。
【0072】
以上のようにして、点灯セルにおける面放電により紫外線が発生され、各放電セルC内の赤緑青の各色の蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することにより、表示画面が形成される。
【0073】
上記PDPは、放電セルCを区画する隔壁15の横壁15bを表示ラインL間に設けられた隙間SLによって列方向に分離し、この分離された各部分15b’の幅を、それぞれ縦壁15aの幅と略同一になるように設定することによって、隔壁15の焼成時の収縮にばらつきが少なくなり、これによって、前面ガラス基板10や背面ガラス基板13の反りおよび隔壁15の破損などによる放電セル形状の変形が生じる虞がない。
【0074】
さらに、上記PDPは、前面ガラス基板10の背面の放電セルCに対向する部分以外の部分が、光吸収層30,31および二層構造に形成されたバス電極Xb,Ybの黒色導電層Xb’,Yb’によってカバーされていることにより、前面ガラス基板10を通して入射してくる外光が反射されるのを防止して、表示画面のコントラストを向上させることができる。
【0075】
そして、上記PDPは、隔壁15が、顔料などが混入されていない透光性のガラス材料によって形成された透明な透光層による一層構造になっていることにより、放電セルC内において発光される光のうち隔壁15方向に向かう光が、隔壁15の内部に広がった後、この隔壁15から前面ガラス基板10の表示面側に広がってゆくことによって、見かけ上の開口率が上昇し、これによって、形成される画像の輝度が上昇する。
【0076】
さらに、隣接する放電セルC間において発光される光が隔壁15内において混合するために、隔壁の存在が目立ち難くなり、これによって、表示画像の品質が向上する。
【0077】
次に、この発明の実施形態における第2の例を、図7ないし11に基づいて説明する。
【0078】
図7はこの第2の例のPDPを模式的に表す平面図であり、図8は図7のV3−V3線における断面図、図9は図7のV4−V4線における断面図、図10は図7のW3−W3線における断面図、図11は図7のW4−W4線における断面図である。
【0079】
このPDPは、図7ないし11において、表示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面ガラス基板10の行方向(図7の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0080】
行電極Xは、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Xbによって構成されている。
【0081】
行電極Yも同様に、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Ybによって構成されている。
【0082】
この行電極XとYは、前面ガラス基板10の列方向(図7の上下方向)に交互に配列されており、バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明電極XaとYaが、互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0083】
バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側の黒色導電層Xb’,Yb’と背面側の主導電層Xb”,Yb”の二層構造に形成されている。
【0084】
前面ガラス基板10の背面には、さらに、行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層11が形成されており、この誘電体層11の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の隣り合うバス電極XbおよびYbと対向する位置及び隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域と対向する位置に、誘電体層11の背面側に突出する嵩上げ誘電体層11Aが、バス電極Xb,Ybと平行に延びるように形成されている。
【0085】
そして、この誘電体層11と嵩上げ誘電体層11Aの背面側には、MgOからなる保護層12が形成されている。
【0086】
一方、前面ガラス基板10と平行に配置された背面ガラス基板13の表示側の面上には、列電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0087】
背面ガラス基板13の表示側の面上には、さらに、列電極Dを被覆する白色の誘電体層14が形成されている。
【0088】
以上の構成については、前述した第1の例のPDPと同様であり、同様の符号が付されている。
この誘電体層14上には、隔壁25が形成されている。
【0089】
この隔壁25は、互いに平行に配列された各列電極Dの間の位置において列方向に延びる縦壁25aと、嵩上げ誘電体層11Aに対向する位置において行方向に延びる横壁15bとによって井桁状に形成されている。
【0090】
そして、この井桁状の隔壁25によって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の空間が、各行電極対(X,Y)において対となった透明電極XaとYaに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セルCが形成されている。
【0091】
この隔壁25は、その表示面側に形成されたが黒色層(光吸収層)25’と、背面側の透光性を有するガラス材料によって形成された透明な透光層25”とによって二層構造となるように形成されている。
【0092】
隔壁25の縦壁25aの表示側の面は保護層12に当接されておらず(図10参照)、その間に隙間rが形成されているが、横壁25bの表示側の面が、保護層12の嵩上げ誘電体層11Aを被覆している部分に当接されていて(図8および9参照)、列方向において隣接する放電セルCとの間がそれぞれ遮蔽されている。
【0093】
放電セルCに面する隔壁25の縦壁25aおよび横壁25bの側面と誘電体層14の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が、それぞれ順に形成されている。
【0094】
この蛍光体層16の色は、各放電セルC毎に赤緑青の色が行方向に順に並ぶように設定される。
そして、放電セルC内には、希ガスが封入されている。
【0095】
このPDPは、行電極対(X,Y)がそれぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構成し、また、井桁状の隔壁25によって前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の空間が区画されて、各放電セルCが形成されている。
【0096】
このPDPにおける画像表示は、第1の例のPDPと同様に、先ず、アドレス操作による行電極対(X,Y)と列電極Dとの間の選択的な放電によって、全表示ラインLに点灯セルと消灯セルとが、表示する画像に対応してパネル上に分布され、この後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X,Y)に対して交互に放電維持パルスが印加されて、各点灯セルにおいて面放電が発生される。
【0097】
そして、この点灯セルにおける面放電により紫外線が発生され、放電セルC内の赤緑青の各色の蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することにより、表示画面が形成される。
【0098】
上記PDPは、バス電極Xb,Ybの表示面側にそれぞれ黒色導電層Xb’,Yb’が設けられているとともに隔壁25の表示側の面に黒色層25’が形成されていることにより、前面ガラス基板10を通して入射してくる外光が反射されるのを防止して、表示画面のコントラストを向上させることが出来る。
【0099】
そしてさらに、上記PDPは、隔壁25が、顔料などが混入されていない透光性のガラス材料によって形成された透明な透光層による一層構造になっていることにより、放電セルC内において発光される光のうち隔壁25方向に向かう光が、隔壁25の内部に広がった後、この隔壁25から前面ガラス基板10の表示面側に広がってゆくことによって、見かけ上の開口率が上昇し、これによって、形成される画像の輝度が上昇する。
【0100】
さらに、隣接する放電セルC間において発光する光が隔壁25内において混合するために、隔壁の存在が目立ち難くなり、これによって、表示画像の品質が向上する。
【0101】
なお、上記各例においては、行電極対(X,Y)を各表示ライン毎に独立して配置した例を示したが、行電極XとYの配置を、各表示ライン毎に交互に逆にして、隣接する表示ライン間で一方の行電極のバス電極を共用するようにしても良いし、また、両方の行電極のバス電極を共用するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の例を模式的に表す平面図である。
【図2】図1のV1−V1線における断面図である。
【図3】図1のV2−V2線における断面図である。
【図4】図1のW1−W1線における断面図である。
【図5】図1のW2−W2線における断面図である。
【図6】同例における隔壁の形状と配置の一例を示す平面図である。
【図7】この発明の第2の例を模式的に表す平面図である。
【図8】図7のV3−V3線における断面図である。
【図9】図7のV4−V4線における断面図である。
【図10】図7のW3−W3線における断面図である。
【図11】図7のW4−W4線における断面図である。
【図12】従来のPDPの構成を模式的に表す斜視図である。
【符号の説明】
10 …前面ガラス基板(前面基板)
11 …誘電体層
11A …嵩上げ誘電体層(嵩上げ部)
12 …保護層
13 …背面ガラス基板(背面基板)
14 …誘電体層
15,25…隔壁
15a,25a…縦壁(縦壁部)
15b,25b…横壁(横壁部)
15b’…分割部分
15c …面取り
16 …蛍光体層
25’ …黒色層(光吸収層)
25” …透光層
30 …光吸収層
31 …光吸収層
X …行電極
Y …行電極
Xa …透明電極
Ya …透明電極
Xb …バス電極
Yb …バス電極
Xb’,Yb’…黒色層(光吸収層)
Xb”,Yb”…白色層(光反射層)
D …列電極
SL …隙間
C …放電セル
C’ …ダミーセル
L …表示ライン
g …ギャップ
r …隙間

Claims (8)

  1. 前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対が設けられるとともに、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に、列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に放電セルを構成する複数の列電極が設けられ、放電セル内に蛍光体層が形成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記前面基板と背面基板との間に配置されて列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部によって放電空間を放電セル毎に行方向と列方向に区画する隔壁を備え、
    この隔壁の横壁部が、表示ラインの間の位置に設けられて表示ラインに沿って延びる隙間によって列方向に分離され、
    この隔壁が透光性を有する素材によって形成されている、
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記隙間によって分離された隔壁の横壁部の幅が、隔壁の列方向に延びる縦壁部の幅とほぼ同一になっている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記透光性を有する素材がガラス材料である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記隔壁が、前記透光性を有する素材によって形成された透光層の前面基板に対向する側に、光を吸収する光吸収層を備えている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記前面基板の背面側に前記行電極対を被覆するように形成されている誘電体層の前記横壁部に対向する部分に、横壁部側に張り出して横壁部との間を閉じる嵩上げ部が形成され、この嵩上げ部と前記隔壁の縦壁部との間に隙間が形成されている請求項に記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記隔壁の縦壁部と横壁部の側面及び列電極が設けられた背面側の基板の内面に前記蛍光体層が形成されている請求項に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 二つの表示ラインにおいて隣り合う前記行電極のバス電極の間の部分に光吸収層が形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 前記行電極対を構成する各々の行電極は、放電セル毎に放電ギャップを介して対向する透明電極と、この放電ギャップとは反対側の縁部で透明電極と接続されたバス電極とで構成され、透明電極は放電セル毎に独立した島状に形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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