JP3701512B2 - 回路用積層材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線に使用するための低誘電率、低誘電正接で金属への接着性に優れ、作業時に樹脂の飛散がきわめて少ない回路用積層材に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器等に用いられている多層プリント配線板は、内層にも電気回路を有する配線板である。この多層プリント配線板は、あらかじめ回路を形成した内層回路板と外層回路用銅箔とを、プリプレグを間に挟んで熱圧成形することにより得た内層回路入り多層銅張積層板の外層に回路形成して得られる。このプリプレグには、従来、ガラスクロス基材エポキシ樹脂プリプレグが用いられている。近年、電子機器の信号スピード及び作動周波数が飛躍的に増加してきているので、高周波領域で用いられる電子機器、特に小型軽量化を要求される電子機器には、微細配線形成のために、耐熱性に優れ、低誘電率、低誘電正接の薄型の回路用積層材が望まれている。低誘電材料を使用した薄型の回路用積層材は電気信号の伝搬速度を速くすることができるため、より速いスピードで信号の処理を行うことができるようになる。
現在、薄型の多層プリント配線板では、30〜100μm厚さの薄型ガラスクロス基材エポキシ樹脂プリプレグを用いているが、クロス目が浮き出しやすく、さらに内層回路基盤の凹凸がプリプレグ内部で吸収できず、外層表面に凹凸が現れやすいため、表面の平滑性が損なわれ、微細配線形成の障害になることがある。そこで、従来のガラスクロス基材エポキシ樹脂プリプレグを使用する代わりにガラスクロスを含まない接着フィルムをプリプレグとして使用する方法、あるいは、予め外層回路用銅箔の片面に接着剤層を積層した樹脂付き銅箔を外層回路用銅箔とプリプレグとして使用する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの接着フィルム及び樹脂付き銅箔にはフィルム形成能を有する樹脂が使用されており、使用できる樹脂はフィルム形成能を有する樹脂に限られている。フィルム形成能を有さないと、接着フィルムの搬送、切断及び積層等の工程において、樹脂の割れや欠落等のトラブルを生じやすく、多層板の層間接続用絶縁材料として用いた際の熱圧形成時に層間絶縁層が内層回路存在部分で異常に薄くなったり、層間絶縁抵抗の低下やショート等のトラブルを生じやすくなる。フィルム形成能を有する樹脂としては、熱可塑性ポリイミド接着フィルム(USP4,543,295)、高分子量エポキシ樹脂(特開平4−120135号公報)、アクリロニトリルブタジエン共重合体/フェノール樹脂(特開平4−29393号公報)、フェノール樹脂/ブチラール樹脂(特開平4−36366号公報)、アクリロニトリルブタジエン共重合体/エポキシ樹脂(特開平4−41581号公報)などが提案されているが、これらの樹脂は、誘電率特性に問題があり、より速いスピードで信号の処理を行うことができない。
低誘電性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性の1,2−ポリブタジエンを主成分とするポリブタジエン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂100重量部に対し1,2−ポリブタジエン樹脂5〜20重量部、架橋性モノマー5〜10重量部およびラジカル架橋剤を配合した組成物(特開昭61−83224号公報)などが提案されているが、耐熱性、作業性、非フィルム形成能に劣り、実用上問題がある。
【0004】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、プリント配線に使用するための低誘電率、低誘電正接で金属への接着性に優れ、フィルム形成能を有する低誘電性樹脂組成物を用いた回路用積層材を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る回路用積層材は、剥離性フィルムの片面または両面に、また、請求項2に係る回路用積層材は、金属層の片面または両面に、成分(a)及び成分(b)を有する低誘電性樹脂組成物からなる層が設けられていることを特徴とするものである。
成分(a):下記式(1a)で表される構造単位の少なくとも1種を100〜40モル%と、下記式(1b)で表される構造単位の少なくとも1種を0〜60モル%からなる少なくとも1つ以上のポリイミド。
成分(b):下記式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種類を含有する成分。
【化7】
Figure 0003701512
(式(1a)中、Arは芳香環を有する下記の構造 (A) (I)から選ばれる二価の基を示す。式(1b)中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチレン基がSiに結合している−CH2OC64−を示し、nは1〜20の整数を意味する。)
【化8】
Figure 0003701512
(式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示すが、これら全ての基が同時に水素原子であることはない。)
【化9】
Figure 0003701512
(式中、Arは芳香環を有する前記の構造 (A) (I)から選ばれる二価の基を示し、R5はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、塩素原子、臭素原子、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示す。)
【0006】
ここで、低誘電性樹脂組成物中、成分(a)100重量部に対して、成分(b)が1〜100重量部配合されていることが望ましい。
また、低誘電性樹脂組成物中、粒径1μm以下のフィラーが、全固形分の5〜70重量%含まれていることが望ましい。
また、低誘電性樹脂組成物からなる層は、硬化状態での誘電率が3.0以下であることが望ましい。
【0007】
金属層の材質としては、銅、白銅、銀、鉄、42合金、ステンレスより選ばれた少なくとも1つが望ましい。
金属層の厚さは、10μm〜300μmの範囲にあることが望ましい。
さらに、保護フィルムを有することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の回路用積層材に用いる低誘電性樹脂組成物は、成分(a)ポリイミドと、成分(b)ビスイミド系化合物を有するものである。
成分(a)ポリイミドとしては、式(1a)で表される構造単位の少なくとも1種を100〜40モル%と、式(1b)で表される構造単位の少なくとも1種を0〜60モル%含有してなるものである。即ち、成分(a)としては、式(1a)で表される構造単位からなるポリイミドのみであってもよいし、また、式(1b)で表される構造単位からなるポリイミドを60モル%以下の量で含むものでも良い。但し、式(1a)で表される構造単位からなるポリイミドが40モル%未満になると、耐熱性が低下したり、湿熱時にポリイミドの耐久性が低下するるので望ましくない。
成分(a)のポリイミドは重量平均分子量が5,000〜500,000のものが好ましい。重量平均分子量が5,000より小さくなると熱安定性が不良になり、耐熱性が低下し、500,000より大きくなると溶融粘度の増大により、樹脂組成物として使用した場合、作業性、接着性が不良となる。
【0009】
本発明に使用するポリイミドは、一般的なポリイミドの製造方法を用いることにより得ることができる。即ち例えば、各繰り返し構造単位に対応するテトラカルボン酸二無水物と、各繰り返し構造単位に対応するジアミン又はジイソシアナートとから製造ができる。
具体的には、テトラカルボン酸二無水物として3,3'、4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を式(4)で表される化合物及び又は下記式(5)で表されるシロキサン系化合物とを反応させることにより製造することができる。
Q−Ar−Q ・・・ (4)
(式(4)中、Arは芳香環を有する前記の構造から選ばれた二価の基、Qはアミノ基またはイソシアナート基を示す。)
【化10】
Figure 0003701512
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチレン基がSiに結合している−CH2OC64−を示し、nは1〜20の整数を意味する。Qはアミノ基またはイソシアナート基を示す。)
【0010】
上記式(4)で表される化合物において、官能基Qがアミノ基であるジアミン類としては、具体的には次のものが挙げられる。
3,3'−ジアミノジフェニルメタン、3,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3'−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3'−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(3−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、3,3'−ジアミノ−2,2',4,4'−テトラメチルジフェニルメタン、3,3'−ジアミノ−2,2',4,4'−テトラエチルジフェニルメタン、3,3'−ジアミノ−2,2',4,4'−テトラプロピルジフェニルメタン、3,3'−ジアミノ−2,2',4,4'−テトライソプロピルジフェニルメタン、3,3'−ジアミノ−2,2',4,4'−テトラブチルジフェニルメタン、3,4'−ジアミノ−2,3',4,5'−テトラメチルジフェニルメタン、3,4'−ジアミノ−2,3',4,5'−テトラエチルジフェニルメタン、3,4'−ジアミノ−2,3',4,5'−テトラプロピルジフェニルメタン、3,4'−ジアミノ−2,3',4,5'−テトライソプロピルジフェニルメタン、3,4'−ジアミノ−2,3',4,5'−テトラブチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラメチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラエチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラプロピルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトライソプロピルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラブチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジエチル−5,5'−ジメチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジエチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラメトキシジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラエトキシジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラプロポキシジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトライソプロポキシジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラブトキシジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメトキシジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジエトキシジフェニルメタン等である。
【0011】
また、式(4)で表される化合物において、官能基Qがイソシアナート基であるジイソシアナート類としては、上記に示したジアミン類において、「アミノ」を「イソシアナート」に置き換えたものを挙げることができる。
上記式(4)で表される化合物において、官能基Qがイソシアナート基であるジイソシアナート類は、上記に例示した対応するジアミンを常法に従いホスゲンと反応させることにより容易に製造することができる。
ポリイミドの製造原料として使用する式(5)で表されるシロキサン系化合物において、官能基Qがアミノ基であるジアミン類としては、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(10−アミノデカメチレン)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体、8量体、ビス(3−アミノフェノキシメチレン)テトラメチルジシロキサン等が挙げられ、これらを併用することも可能である。
原料として、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを使用する場合、これらを有機溶媒中、必要に応じてトリブチルアミン、トリエチルアミン、亜リン酸トリフェニル等の触媒存在下(反応物の20重量部以下)で、100℃以上、好ましくは180℃以上に加熱し、直接ポリイミドを得る方法、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒中、100℃以下で反応させポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を得た後、必要に応じてp−トルエンスルホン酸等の脱水触媒(テトラカルボン酸二無水物の1〜5倍モル)を加え、加熱によりイミド化を行うことでポリイミドを得る方法、或いはこのポリアミド酸を、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物等の脱水閉環剤と、必要に応じてピリジン、イソキノリン、イミダゾール、トリエチルアミン等の閉環触媒(脱水閉環剤及び閉環触媒はテトラカルボン酸二無水物の2〜10倍モル)を添加して、比較的低温(室温〜100℃程度)で化学閉環させる方法等がある。
上記の反応に用いる有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、フェノール、クレゾール、キシレノール、p−クロロフェノール等のフェノール系溶媒等が挙げられる。また、必要に応じて、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライム、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタノール、イソプロパノール、塩化メチレン、クロロホルム、トリクレン、ニトロベンゼン等を先の溶媒に混合して用いることも可能である。
また、原料として、テトラカルボン酸二無水物とジイソシアナートとを使用する場合には、上記したポリイミドを直接得る方法に準じて製造することが可能であり、このときの反応温度は室温以上、特に60℃以上であることが好ましい。テトラカルボン酸二無水物とジアミン或いはジイソシアナートとの反応は等モル量で反応させることにより、高重合度のポリイミドを得ることが可能であるが、必要に応じて何れか一方が10モル%以下の範囲で過剰量用いてポリイミドを製造することも可能である。
【0012】
本発明に使用される前記の式(2)のビスイミド化合物は、無水フタル酸または4−メチルフタル酸無水物、4−エチルフタル酸無水物、4−メトキシフタル酸無水物、4−クロロフタル酸無水物、4−ブロモフタル酸無水物、ピロメリト酸無水物等の無水フタル酸誘導体と、前記の式(4)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。
本発明で使用される前記式(2)で表されるビスイミド化合物は、例えば次のようにして製造することができる。ジアミンに対し2倍モル以上の無水フタル酸または無水フタル酸誘導体を有機溶媒中、必要に応じてトリブチルアミン、トリエチルアミン、亜リン酸トリフェニル等の触媒存在下(反応物の20重量部以下)で、100℃以上、好ましくは180℃以上に加熱し、直接ビスイミドを得る方法、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒中、100℃以下で反応させポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を得た後、必要に応じてp−トルエンスルホン酸等の脱水触媒(無水フタル酸または無水フタル酸誘導体の1〜5倍モル)を加え、加熱によりイミド化を行うことでポリイミドを得る方法、或いはこのポリアミド酸を、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物等の脱水閉環剤と、必要に応じてピリジン、イソキノリン、イミダゾール、トリエチルアミン等の閉環触媒(脱水閉環剤及び閉環触媒は無水フタル酸または無水フタル酸誘導体の2〜10倍モル)を添加して、比較的低温(室温〜100℃程度)で化学閉環させる方法等がある。
いずれの場合も閉環反応終了後、反応液をその10倍量程度のメタノールに注ぎ込んで生成物を析出させ、メタノールで洗浄・乾燥してビスイミド化合物を得ることが可能である。
上記の反応に用いる有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、フェノール、クレゾール、キシレノール、p−クロロフェノール等のフェノール系溶媒等が挙げられる。また、必要に応じて、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライム、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタノール、イソプロパノール、塩化メチレン、クロロホルム、トリクレン、ニトロベンゼン等を先の溶媒に混合して用いることも可能である。
また、原料として、無水フタル酸または無水フタル酸誘導体とジイソシアナートとを使用する場合には、上記したビスイミドを直接得る方法に準じて製造することが可能であり、このときの反応温度は室温以上、特に60℃以上であることが好ましい。
【0014】
低誘電性樹脂組成物の配合割合は、成分(a)100重量部に対して、成分(b)が1〜100重量部、好ましくは10〜80重量部、より好ましくは10〜50重量部である。成分(b)が1重量部より少なくなると誘電率が高くなり、目的の用途に適さない。また、100重量部より多くなると、樹脂組成物をBステージ(半硬化)まで硬化した際に、樹脂組成物自体が脆くなって樹脂の飛び散りの原因となる。
成分(a)、成分(b)の混合は、それらを溶解する溶媒中で行うこともできる。溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシメタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等が挙げられ、これらの中から、各成分が溶解するように種類と量を適宜選択して使用する。
低誘電性樹脂組成物にシランカップリング剤を添加することもできる。
【0015】
また、低誘電性樹脂組成物を回路用積層材に用いるにあたって、樹脂組成物の流動性を安定させるために、粒径1μm以下のフィラーを含ませることができる。フィラーの含有率は、全固形分の5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは20〜50重量%の範囲である。含有率が5重量%よりも低くなると流動性の安定化効果が小さくなり、70重量%よりも多くなると積層板の接着強度が低下し、誘電率が上昇する。フィラーとしては、例えば、シリカ、石英粉、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ダイヤモンド粉、マイカ、フッ素樹脂、ジルコン粉等が使用される。
この低誘電性樹脂組成物は、その硬化状態での誘電率を3.0以下とすることができ、また、好ましい。誘電率が3.0以下であることにより、内回路の微細化に充分に対応できるようになる。
【0016】
次に、上記の低誘電性樹脂組成物を使用した本発明の回路用積層材について説明する。
本発明の回路用積層材は、上述した低誘電性樹脂組成物からなる層を剥離性フィルムまたは金属層の片面または両面に設けたものである。
この回路用積層材を製造するには、上記の樹脂組成物を、剥離性フィルムまたは金属層の片面、又は両面に、塗布し、乾燥すればよい。その際、塗布厚さは、5〜100μm、とりわけ10〜70μmの範囲にあることが好ましい。
剥離性フィルムとしては、厚さ1〜200μm、好ましくは、10〜100μmの範囲のものが使用され、仮の支持体として作用する。使用可能な剥離性フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、フッ素樹脂系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、紙、及び場合によってはそれらにシリコーン樹脂で剥離性を付与したもの等が挙げられる。
これらの剥離性フィルムは、90゜ピール強度が0.01〜7.0g/cmの範囲にあることが望ましい。剥離強度が上記の範囲より小さい場合には接着テープ搬送時に剥離性フィルムが簡単に剥離する等の問題があり、上記の範囲より大きい場合には剥離性フィルムが接着剤層からきれいに剥がれず、作業性が悪くなる。
金属層としては厚さが5〜300μmのものが望ましい。より好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは5〜100μm、特に好ましくは5〜36μmの銅、白銅、銀、鉄、42合金、ステンレスからなる箔などである。厚すぎる場合には微細配線形成が困難になるので、上記の範囲が好ましい。
【0017】
また、回路用積層材における上記樹脂組成物からなる層の上には、更に剥離性の保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムとしては、上記の剥離性フィルムと同様のものが使用できる。
この保護フィルムは、90゜ピール強度が0.01〜7.0g/cmの範囲にあることが望ましい。剥離強度が0.01g/cmより小さい場合には搬送時に保護フィルムが簡単に剥離する等の問題があり、7.0g/cmより大きい場合には保護フィルムがきれいに剥がれず、作業性が悪くなる。
【0018】
本発明の回路用積層材においては、剥離性フィルムと低誘電性樹脂組成物層を有するものの場合は、例えば、剥離性フィルムを剥がして、予め回路を形成した内層回路板と外層回路用金属箔との間に挟んで熱圧成形して内層回路入り多層金属張積層板を製造し、その外層にエッチング処理等の周知一般の所定の回路を形成する加工を施すことにより、多層プリント配線板となり、金属層と低誘電性樹脂組成物層を有するものの場合は、回路を形成した内層回路板と貼り合わせて、その金属層に上記同様に所定の回路を形成する加工を施すことにより、多層プリント配線板となる。
これらの多層プリント配線板であると、クロス等の目が浮き出ることがなく、また、内層回路板の凹凸を吸収し、外層表面への凹凸の発現を防止し、表面の平滑性が高く、微細配線形成に適している。
しかも、本発明によれば、低誘電性樹脂組成物層は、フィルム形成能を有するので、搬送、切断及び積層等の工程において、樹脂の割れや欠落等のトラブルや、多層板の層間接続用絶縁材料として用いた際の熱圧形成時に層間絶縁層が内層回路存在部分で異常に薄くなってしまうことや、層間絶縁抵抗の低下やショート等のトラブルの発生を回避することができる。さらに、耐熱性に優れ、低誘電率、低誘電正接で金属への接着性に優れ、作業時の樹脂の飛散がきわめて少なく、薄型の回路基板でかつ電気信号の伝搬速度をより速くすることができるため、より速いスピードで信号の処理を行うことができるようになる。
【0019】
【実施例】
[ポリイミド合成例]
〔合成例1〕
攪拌機を備えたフラスコに、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン19.58g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)とN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と記す。)300mlとを氷温下に導入し、1時間攪拌を続けた。次いで、この溶液を室温で2時間反応させポリアミド酸を合成した。得られたポリアミド酸に50mlのトルエンと1.0gのp−トルエンスルホン酸を加え、160℃に加熱し、反応の進行に伴ってトルエンと共沸してきた水分を分離しながら、3時間イミド化反応を行った。その後トルエンを留去し、得られたポリイミドワニスをメタノール中に注いで、得られた沈殿物を分離、粉砕、洗浄、乾燥させる工程を経ることにより、上記式(1a)と(1b)とが各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド58.0g(収率97%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0020】
〔合成例2〕
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン19.58g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド58.0g(収率97%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例3〕
1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン23.08g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド62.5g(収率98%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0021】
〔合成例4〕
4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル24.68g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド64.0g(収率98%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例5〕
ビス[(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル25.75g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド64.0g(収率97%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0022】
〔合成例6〕
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン28.98g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド65.0g(収率94%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例7〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン27.50g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド65.0g(収率96%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0023】
〔合成例8〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン34.74g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド74.0g(収率98%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例9〕
9,9−ビス(4−アミノフェノキシ)フルオレン23.35g(67ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=67:33で示されるポリイミド60.5g(収率95%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0024】
〔合成例10〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン20.53g(50ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン12.43g(50ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=50:50で示されるポリイミド61.0g(収率93%)を得た。 得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例11〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン30.79g(75ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン6.21g(25ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=75:25で示されるポリイミド65.0g(収率94%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0025】
〔合成例12〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン32.84g(80ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン4.97g(20ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=80:20で示されるポリイミド68.0g(収率97%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例13〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン30.79g(75ミリモル)と1,3−ビス[(アミノフェノキシ)メチル]−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン9.42g(25ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で各構成単位のモル比が(1a):(1b)=75:25で示されるポリイミド69.0g(収率95%)を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0026】
〔合成例14〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン30.79g(75ミリモル)と下記一般式(5)で示されるアミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体(Q=NH2、R=プロピレン、n=3)10.72g(25ミリモル)と、3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で各構成単位のモル比が(1a):(1b)=75:25で示されるポリイミド67.0g(収率91%)を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1712、1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0027】
【化11】
Figure 0003701512
【0028】
〔合成例15〕
4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラエチルジフェニルメタン7.76g(25ミリモル)とビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン6.21g(25ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.91g(50ミリモル)及びNMP150mlを用いて、合成例1と同様の方法で各構成単位のモル比が(1a):(1b)=50:50で示されるポリイミド27.4g(収率91%)を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例16〕
4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラエチルジフェニルメタン11.64g(37.5ミリモル)とビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン3.11g(12.5ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.91g(50ミリモル)及びNMP150mlを用いて、合成例1と同様の方法で各構成単位のモル比が(1a):(1b)=75:25で示されるポリイミド29.6g(収率92%)を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0029】
〔合成例17〕
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン29.42g(72ミリモル)と前記式(5)においてQ=NH2、R=プロピル、n=7で表されるジメチルシロキサン21.75g(28ミリモル)と3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位のモル比が(1a):(1b)=72:28で示されるポリイミド78.4g(収率94%)を得た。
得られたポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0030】
[ビスイミド系化合物合成例]
〔合成例18〕
攪拌機を備えたフラスコに、4、4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル36.8g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500mlとを氷温下に導入し、1時間攪拌を続けた。次いで、この溶液を室温で2時間反応させアミド酸を合成した。得られたアミド酸にトリエチルアミン40.4g(400ミリモル)と無水酢酸30.6g(300ミリモル)をゆっくりと滴下し、室温で2時間撹拌を続けた。得られた溶液を、メタノールに注ぎ、沈殿物を濾過する。この沈殿物をメタノールで洗浄し、150℃で2時間乾燥し、47.5g(ジアミンに対する収率76%)の上記式(2)で表されるビスイミド系化合物を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が、1240cm-1にエーテルの吸収が認められた。
〔合成例19〕
2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン41.1g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、合成例18と同様の方法で53.5g(ジアミンに対する収率80%)の上記式(2)で表されるビスイミド系化合物を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が、1240cm-1にエーテルの吸収が認められた。
【0031】
〔合成例20〕
1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン34.4g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、合成例18と同様の方法で58.0g(ジアミンに対する収率96%)の上記式(2)で表されるビスイミド系化合物を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
〔合成例21〕
4、4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル36.8g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、合成例18と同様の方法で56.5g(ジアミンに対する収率90%)の上記式(2)で表されるビスイミド系化合物を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が、1240cm-1にエーテルの吸収が認められた。
【0032】
〔合成例22〕
2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン41.1g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、合成例18と同様の方法で62.3g(ジアミンに対する収率93%)の上記式(2)で表されるビスイミド系化合物を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が、1240cm-1にエーテルの吸収が認められた。
〔合成例23〕
4,4'−ジアミノ−3,3',5,5'−テトラエチルジフェニルメタン31.0g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、合成例18と同様の方法で47.4g(ジアミンに対する収率83%)の上記式(2)で表されるビスイミド系化合物を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0033】
〔合成例24〕
ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン43.2g(100ミリモル)と無水フタル酸31.1g(210ミリモル)とNMP500mlを用いて、合成例18と同様の方法で59.6g(ジアミンに対する収率86%)の上記式(2)で表されるビスイミド系化合物を得た。
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1720、1780cm-1に典型的なイミドの吸収が、1240cm-1にエーテルの吸収が認められた。
【0034】
〔合成例25〕
下記化学式のビスマレイミド系化合物(「BMI−80」ケイ・アイ化成社製)。
【化12】
Figure 0003701512
【0035】
〔樹脂組成物作成例〕
合成例1〜17で得られたポリイミド樹脂100重量部と合成例18〜25で得られたビスイミド系化合物を、テトラヒドロフラン中に添加して充分に混合、溶解し、表1に示す種々の低誘電性樹脂組成物からなるワニスを得た。尚、樹脂組成物作成例27のシリカフィラーは、平均粒子径が0.07μmのもの(荒川化学社製)である。
【0036】
【表1】
Figure 0003701512
【0037】
[実施例1〜27]
樹脂組成物作成例1〜27で得られた樹脂組成物ワニスを乾燥後の接着剤層の厚さが60μmになるように厚さ18μmの銅箔の片面に塗布し、熱風循環型乾燥機中にて140℃で5分間乾燥して、樹脂付き銅箔である回路用積層材を作成した。
作成した樹脂付き銅箔は、カッターナイフによる切断時に切断箇所近傍の樹脂に樹脂割れ及び飛散が無く、取り扱い性は良好であった。絶縁層の厚さが0.1mm、銅箔厚さ18μmの両面銅張積層板の両面の銅箔の不要な箇所をエッチング除去して作成した内層回路板の両面に、得られた樹脂付き銅箔の樹脂面が内層回路に向き合うようにして重ね、20kg/cm2の圧力で、200℃で2時間の加熱条件で成形し、内層回路入り多層銅張積層板を作成した。
この多層銅張積層板について、誘電率、ピール強度、はんだ耐熱性、PCBTを試験した。試験結果を表2に示す。
【0038】
[実施例28]
樹脂脂組成物作成例1で得られた樹脂を使用し、厚さ18μmの銅箔を厚さ18μmの42合金箔に代えた以外は実施例1と同様に操作して内層回路入り多層銅張積層板を作成した。試験結果を表2に示す。
[実施例29]
樹脂脂組成物作成例2で得られた樹脂組成物ワニスを乾燥後の接着剤層の厚さが60μmになるように剥離処理を施した厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム片面に塗布し、熱風循環型乾燥機中にて140℃で5分間乾燥して、接着フィルムである回路用積層材を作成した。
作成した接着フィルムは、カッターナイフによる切断時に切断箇所近傍の樹脂に樹脂割れ及び飛散が無く、取り扱い性は良好であった。絶縁層の厚さが0.1mm、銅箔厚さ18μmの両面銅張積層板の両面の銅箔の不要な箇所をエッチング除去して作成した内層回路板の両面に、得られた接着フィルムを内層回路に重ね、さらに最外層に厚さ18μmの銅箔を重ね、20kg/cm2の圧力で、200℃で2時間の加熱条件で成形し、内層回路入り多層銅張積層板を作成した。試験結果を表2に示す。
【0039】
[比較例1]
樹脂組成物に三井東圧化学社製「ラークTPI」を使用した以外は実施例1と同様に操作して内層回路入り多層銅張積層板を作成した。試験結果を表2に示す。
【0040】
[評価方法]
〔誘電率〕
JIS C6481(比誘電率及び誘電正接)に準じて行い周波数1MHzの静電容量を測定して求めた。
〔ピール強度〕
JIS C6481(引き剥がし強さ)に準じて測定した。
〔はんだ耐熱性〕
JIS C6481(はんだ耐熱性)に準じて測定し、260℃での外観異常の有無を調べた。
〔PCBT(Pressure Cooker Biasd Test)〕
積層板の表面にエッチングで線間100μmのパターンを作成し、そのパターンの上に厚さ0.1mmのプリプレグを積層し、圧力20kg/cm2、温度200℃で2時間加熱加圧成形を行い試験体を作成した。試験体に5V印加、121℃、2気圧、100%RHの条件で、パターン間のショートの有無を調べた。
【0041】
【表2】
Figure 0003701512
【0042】
【発明の効果】
本発明の積層用材料は低誘電率、耐熱性に優れ、かつ室温において十分なピール強度を有し、切断時に切断箇所近傍の樹脂に樹脂割れ及び飛散が無く、取り扱い性は良好であるため、プリント配線板等の積層用材料として好適に使用することができる。

Claims (8)

  1. 剥離性フィルムの片面または両面に、成分(a):下記式(1a)で表される構造単位の少なくとも1種を100〜40モル%と、下記式(1b)で表される構造単位の少なくとも1種を0〜60モル%からなる少なくとも1つ以上のポリイミドと、成分(b):下記式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種類を含有する成分とを有する低誘電性樹脂組成物からなる層を設けたことを特徴とする回路用積層材。
    Figure 0003701512
    (式(1a)中、Arは芳香環を有する下記の構造 (A) (I)から選ばれる二価の基を示す。式(1b)中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチレン基がSiに結合している−CH2OC64−を示し、nは1〜20の整数を意味する。)
    Figure 0003701512
    (式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示すが、これら全ての基が同時に水素原子であることはない。)
    Figure 0003701512
    (式中、Arは芳香環を有する前記の構造 (A) (I)から選ばれる二価の基を示し、R5はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、塩素原子、臭素原子、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示す。)
  2. 金属層の片面または両面に、成分(a):下記式(1a)で表される構造単位の少なくとも1種を100〜40モル%と、下記式(1b)で表される構造単位の少なくとも1種を0〜60モル%からなる少なくとも1つ以上のポリイミドと、成分(b):下記式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種類を含有する成分とを有する低誘電性樹脂組成物からなる層を設けたことを特徴とする回路用積層材。
    Figure 0003701512
    (式(1a)中、Arは芳香環を有する下記の構造 (A) (I)から選ばれる二価の基を示す。式(1b)中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチレン基がSiに結合している−CH2OC64−を示し、nは1〜20の整数を意味する。)
    Figure 0003701512
    (式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示すが、これら全ての基が同時に水素原子であることはない。)
    Figure 0003701512
    (式中、Arは芳香環を有する前記の構造 (A) (I)から選ばれる二価の基を示し、R5はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、塩素原子、臭素原子、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示す。)
  3. 前記低誘電性樹脂組成物中、成分(a)100重量部に対して、成分(b)が1〜100重量部配合されていることを特徴とする請求項1または2記載の回路用積層材。
  4. 前記低誘電性樹脂組成物中、粒径1μm以下のフィラーが、全固形分の5〜70重量%含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路用積層材。
  5. 前記低誘電性樹脂組成物からなる層は、硬化状態での誘電率が3.0以下であることを特徴とする請求項1または2記載の回路用積層材。
  6. 金属層の材質が銅、白銅、銀、鉄、42合金、ステンレスより選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする請求項2記載の回路用積層材。
  7. 金属層の厚さが10μm〜300μmの範囲にあることを特徴とする請求項2記載の回路用積層材。
  8. さらに保護フィルムを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の回路用積層材。
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