JP3701244B2 - 印剤の担持体、それを用いた判子受け台及び印鑑フォルダー - Google Patents

印剤の担持体、それを用いた判子受け台及び印鑑フォルダー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印剤の担持体、それを用いた判子受け台、及び印鑑フォルダーに関するものであり、より詳細には、インキ或いは印肉等の印剤の含浸、貯溜が可能な印剤の担持体、及びそれを用いたスタンプ台、朱肉台等の判子受け台、及び印鑑収容が可能で、印剤の担持体を備えた印鑑フォルダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に印剤の担持体は、連続気泡構造を有する一層又は二層以上のスポンジ弾性体と、弾性体を覆う表布とからなり、インキ或いは印肉、特に朱肉等の印剤を含浸、貯溜或いは保持しうるものである。このような印剤の担持体はスタンプ台、朱肉台などの判子受け台に使用され、最近では、印鑑フォルダーにも使用されるようになってきている。
ところで、従来のスタンプ台、朱肉台、朱肉台付き印鑑フォルダーに使用される印剤の担持体には、1デニール以下の極細繊維から構成された表布や、1デニール以下の極細繊維と、1デニール以上の長繊維の2種以上で構成された表布が使用され提案されている。また、表布とスポンジ弾性体の間に不織布等の調節体を配するものもある。
【0003】
しかしながら、このような表布や調節体を使用した場合、初期はインキ、或いは印肉の吐出量が良好でも、捺印回数が多くなってくるに従い、印面へのインキ或いは印肉の転着性が悪くなり、消費されないインキ、或いは印肉等の印剤が多く残るといった不具合があった。
【0004】
また、従来の印剤の担持体を具備した印鑑フォルダーは通常、印鑑を収納しうる長尺な内スリーブと、内スリーブを収容するグリップスリーブとからなる。またグリップスリーブの先端部及び内スリーブのその先端部から更に延在させて配され、そのグリップスリーブの長尺方向に移動可能に、且つ弾性部材等を介してその延在方向に向けて押圧付勢されて取り付けられた位置決め部材を具備している。そして、位置決め部材は印鑑の使用時に被捺印面(紙面等)に先端部が当接されて、収納印鑑の印面と被捺印面(紙面)との位置決めをしている。
また位置決め部材の先端部と、該収納印鑑の印面との間には印剤の担持体の保持部材が配されている。印剤の担持体は通常保持部材に着脱可能に保持されてその非使用時においては印面に当接している。
【0005】
ところで、従来の保持部材は位置決め部材のアーム部分に回動可能に取り付けられ、グリップスリーブを弾性部材の付勢力に抗して位置決め部材に対して相対移動させたとき、即ち、位置決め部材を被捺印面(紙面)に当接させて固定し、グリップスリーブを紙面に向けて押圧したとき、上記保持部材の印剤の担持体は回動することにより位置決め部材の先端部と、印面との間から抜け出す。これにより、印面が直接被捺印面に対向し、更に、グリップスリーブを内スリーブと共に押し込むことによって、押印ができる。
【0006】
しかしながら、このような構成の印鑑フォルダーにあっては、上記保持部材の回動時に、直ぐに回動操作が起こり印剤の担持体は印面を引き摺りながら離れる。このため、印面の周辺をインキ或いは朱肉で汚染して、再度の捺印時に汚染物も転着するおそれがある。印剤の担持体の表布も回動摺接で傷めるおそれがあり、上述の表布の不具合(捺印の最初から最後まで一定量の印剤を吐出できないことの不具合)、が更に増加する場合がある。また、非使用時に印面が正確に印剤の担持体面に当接しなかったり、また、過剰な押圧力で印面が印剤の担持体面に当接すると、十分な捺印ができなかったり、或いは使用時に保持部材が不作動を起こすことが見られる。このため、保持部材には印面が適度に印剤の担持体面に当接できるようにすることが望まれている。更に、印鑑フォルダーにおいて、グリップスリーブの操作中は問題ないが、その初動操作する際に、ばねなどの弾性部材の付勢力が強すぎると、被捺印面を安定に保持して滑らかな押圧操作が困難となる場合がある。このため、印鑑フォルダーにおいては、弾性部材の付勢力が初期に若干弱めであることが望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、捺印の最初から最後まで、インキ或いは印肉等の印鑑への印剤を一定量に吐出し、消費されない印剤量を低減し、また捺印印影も鮮明な印剤の担持体及び判子受け台を提供すること、また、印剤の担持体での汚染や損傷が無く、円滑な操作ができる印鑑フォルダーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る印剤の担持体、それを用いた判子受け台、及び印鑑フォルダーは、以下の構成及び構造を有することを特徴とする。
(1)印剤が含浸及び貯溜されている印剤の担持体において、少なくとも3層からなり、第1層目と第2層目が同じ繊維幅で、且つ3〜10μmの範囲にある繊維で構成された平織り以外の構造の同じ布を配し、第3層目以降が一層又は二層以上からなる印剤の含浸性保持担体を配したことを特徴とする印剤の担持体。
【0009】
(2)印剤が含浸及び貯溜されている印剤の担持体において、少なくとも3層からなり、第1層目と第2層目が同じ繊維幅で、且つ10〜30μmの範囲にある繊維で構成された平織り構造の布で且つその織り密度が300〜600本/1インチ平方の範囲である同じ布を配し、第3層目以降が一層又は二層以上からなる印剤の含浸性保持担体を配したことを特徴とする印剤の担持体。
【0010】
(3)上記印剤のせん断速度9.6S-1での粘度は、300乃至3000mPa・sの範囲にあり、且つ粘度S1(せん断速度;9.6S-1)/粘度S2(せん断速度;38.3S-1)の比(TI値)が1.00乃至1.30の範囲にあることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の印剤の担持体。
【0011】
(4)上記(1)又は(2)に記載の印剤の担持体を収納したことを特徴とする判子受け台。
【0012】
(5)上記(1)又は(2)に記載の印剤の担持体を備え、且つ印鑑の収納が可能であり、非使用時に該収納印鑑の該印面と上記印剤の担持体を当接させ、使用時に該収納印鑑の該印面から上記印剤の担持体を離してなる印鑑フォルダーであって、上記収納印鑑の印面を先端口に配して収納しうる長尺な内スリーブと、該内スリーブを収容するグリップスリーブと、上記グリップスリーブ及び内スリーブの先端から更に延在させて、且つ上記グリップスリーブに対して第1の弾性部材を介して該延在方向に向けて押圧付勢されて取り付けられ、使用の際の被捺印面に先端部が当接して上記収納印鑑の印面と該被捺印面との位置決めをし得る位置決め部材と、該収納印鑑の印面と該位置決め部材の上記先端部との間に配せられる上記印剤の担持体の保持部材とからなり、上記弾性部材の押圧付勢に抗して上記グリップスリーブを上記位置決め部材に対して相対移動させて該被捺印面に向けて移動させた際に、上記保持部材の印剤の担持体が該印面に対して略直角に一旦離脱した後に、該印面と位置決め部材の先端部との間から抜けでるように回動する該保持部材の回動構造を設けてなり、上記位置決め部材とグリップスリーブとを長尺方向に沿って互いに離間し合うように押圧付勢する第1の弾性部材が緩衝部材を介して配され、また、該緩衝部材と内スリーブとを長尺方向に沿って互いに離間し合うように押圧付勢すると共に、第1の弾性部材より弱く押圧付勢する第2弾性部材が配されていることを特徴とする印鑑フォルダー。
【0013】
尚、上記回動構造にあっては、上記保持部材に形成される枢支軸、又はカム軸を上記位置決め部材に対して長尺方向に一部相対移動可能に設けて、上記保持部材が該グリップスリーブの長尺方向の移動に追従して、上記印鑑の印面から略直角に離脱しうる構造を採ることができる
更に上記内スリーブの基端部には、上記収納印鑑の印面の位置を調整するために該収納印鑑の基端部を操作する調節ねじが設けられていると、印面と担持体との当接状態を好適なものとすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は本発明に係る印剤の担持体が用いられる印鑑フォルダーの正面図である。図2は、使用前の図1に示す印鑑フォルダーの上部(基端部)における側面での部分縦断面図である。図3は、使用前の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。図4は、保持部材の下動時の図1に示す印鑑フォルダーの上部(基端部)における側面での部分縦断面図である。図5は、保持部材の下動時の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。図6及び図7は、保持部材の回動中の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。図8は捺印時の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。図9は、本実施例に係る印剤の担持体でのインキ流量を捺印回数に対して示した特性線図である。図10は、比較例に係る印剤の担持体でのインキ流量を捺印回数に対して示した特性線図である。
【0015】
先ず、本発明に係る印剤の担持体について説明する。
一般的に、印剤の担持体から、ゴム印や、木製、骨製、合成品等の印鑑を使用して、インキ或いは印肉等の印剤を印面に転着して更に紙面に転着する場合、印剤の担持体表面での印剤の保持のされ方により、大きく転着量が変化する。転着量の変化に対する大きな要素は、インキ等の印剤を保持しているポイントが表面にどのくらい存在するかである。基本的に、印剤は表布上の繊維と繊維の交点に保持されるため、この交点が如何に存在し、どのように保持されているかが重要である。また、表布とゴム印又は印鑑の接触ポイントが如何に存在するかも重要である。
【0016】
表布に細い繊維を用いた場合、繊維同士の絡み合いによりインキ等の保持ポイントができるため、インキ等を保持する量は多くなり、且つ毛細管力により保持力も強いものとなる。細い繊維を用いた場合、次に重要な表布とゴム印又は印鑑との接触ポイントが問題になるが、毛細管力が強いため接触ポイントは多いほうが有利となる。このため、折り目の細かな平織り構造が有利となる。綾織り、サテン織り、編みといった構造は、接触ポイントが少ないため、ゴム印又は印鑑へのインキ転着量は少なくなる上、表布構造の粗さがそのまま紙に転着されるため、あまり良い印影は得られない。
【0017】
また、太い繊維を用いた場合、インキ等の保持ポイントが少なくなり、毛細管力によりインキ保持力も小さいため、ゴム印又は印鑑による押圧力により、インキが過剰に吐出してしまう。このようなことから表布繊維は幅3μm以下で、且つ平織り構造が好ましいとされる。しかしながら、最近の合成繊維製造技術の進歩に伴い1〜2μmといった超極細繊維が市場に出回っているが、製造コストが高いため、使用がまだまだ特殊な用途に限られてしまう。そこで、従来からの汎用布種を選択し、これを2枚以上組み合わせることによって、上記不具合が解消することを見出したものである。
【0018】
即ち、本発明に係るゴム印或いは印鑑への印剤が含浸及び貯溜されている印剤の担持体において、少なくとも3層からなり、第1層目と第2層目が同じ繊維幅で、3〜10μmの範囲の繊維で構成された平織り以外の構造の布であり、第3層目以降が一層又は二層以上からなる印剤の含浸性保持担体である
【0019】
先ず、第1層目、或いは第1層目と第3層目の間に配される第2層目の布は、同じ繊維幅で、3〜10μm、好ましくは4〜7μmである。繊維幅が10μを超える場合、布中にインキ等の印剤を保持するポイントが少なくなり、毛細管力が弱くなるため、ゴム印又は印鑑の押し力により、その背面のスポンジ状弾性体からの印剤が次から次に吐出されるため、過剰の印剤が転着してしまう。ひいては、にじみ、乾燥性等、捺印品質に不具合が生じることとなる。また、3μmを下回る場合、毛細管力が強くなり、インキ等の印剤の流量が減ってしまうため、カスレ等の不具合が生じる。また、この布は、平織り構造以外である必要がある。平織り構造の場合、布とゴム印又は印鑑との接触ポイントが多くなるため、印剤の流出量が多くなり、滲みや乾燥性が遅くなるといった不具合が生じる。
【0020】
更に、本発明に係るゴム印或いは印鑑への印剤が含浸及び貯溜されている印剤の担持体において、少なくとも3層からなり、第1層目と第2層目が同じ繊維幅で、3〜30μmの範囲の繊維で構成された平織り構造で且つその織り密度が300〜600本/1インチ平方の範囲の布であり、第3層目以降が一層又は二層以上からなる印剤の含浸性保持担体である
【0021】
上記第1層目或いは第1層目と第3層目に配される第2層目の布は、同じ繊維幅で、その範囲が10〜30μm、好ましくは10〜20μmの範囲である。繊維幅が10μmを下回る場合、インキ等の印剤の保持力が強くなりすぎて、その流出量が少なくなるため、カスレ等の不具合を生じる。また、繊維幅が30μmを上回る場合、インキ等の保持力が弱くなるため、その流出量が多くなり、滲みや乾燥性が遅くなるといった不具合が生じる。
織り密度は、300〜600本/1インチ平方、好ましくは300〜500本/1インチ平方である。織り密度が300本/1インチ平方を下回る場合、インキ等の印剤の保持力が弱くなるため、その流出量が多くなり、滲みや乾燥性が遅くなる等の不具合が生じる。織り密度が、600本/1インチ平方を超える場合、インキ等の印剤の保持力が強くなりすぎ、その流出量が少なくなるので、カスレ等の不具合が生じる。また、この布構造は、平織りでなければならない。綾織り、サテン織り、及び編み等の構造は、表布とゴム印又は印鑑との接触ポイントが少なすぎるため、インキ流量が減り、カスレ等の不具合が生じる。
【0022】
上記第1層及び第2層に使用される布の繊維素材は、特に限定されないが、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維や綿等の天然繊維等が挙げられる。
【0023】
上記印剤のせん断速度9.6S-1での粘度は、300乃至3000mPa・sの範囲にあり、且つ粘度S1(せん断速度:9.6S-1)/粘度S2(せん断速度:38.3S-1)の比(TI値)が1.00乃至1.30の範囲にあることが好ましい。
印肉、インキ等の印剤の粘度が300mPa・s未満の場合、印剤の動きが良すぎるため、印剤の流量が過剰になったり、印影が滲む等の不具合が生じる。また、3000mPa・sを超える場合、逆に印剤の動きが悪くなるため、長い回数捺印すると印剤がついてこれなくなり、捺印回数が短くなってしまう。
【0024】
上記印剤のTI値が1.00未満の場合、ダイラタント流体となるため、ゴム印又は印鑑による押し力が印剤の担持体にかかった場合に印肉或いはインキ等の印剤の動きが悪くなり、捺印回数が短くなってしまう。また、TI値が1.30を超える場合、これも印剤の担持体中での印肉或いはインキ等の印剤の動きが悪くなるばかりか、製造時や印剤の補充時に印剤を印剤の担持体に含浸させるのが、非常に困難になる。
【0025】
上記印剤として使用されるインキ或いは印肉の組成は特に限定されないが、少なくとも色材、溶剤、樹脂等の固着剤からなる。色材としては、染料、顔料、着色樹脂等の使用が可能である。
具体的には、染料として、アゾ系、アンスラキノン系、オーラミン、ローダミン等の使用が可能である。また顔料としては、カーボンブラックや、アゾ、フタロシアニン、キナクリドン、アンスラキノン、ジケトピロロピロール、インダスレン、イソインドリノン等の有機顔料、べんがら、酸化チタン等の無機顔料等の使用が可能である。
【0026】
上記溶剤として具体的には、オクチルアルコール、デシルアルコール等のアルコール類、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等のグリコール類、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類、トリプロピレングリコールモノアセテート、トリプロピレングリコールジアセテート等のグリコールエステル類、ステアリン酸イソブチル、マレイン酸ジオクチル、フマル酸ジオクチル、クエン酸トリエチル、ヒドロキシステアリン酸オクチル等の脂肪酸エステル類、ひまし油及びひまし油変性物、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸等が使用可能である。これらは、1種のみでも良いが、インキの安定性等を損なわなければ、2種以上を組み合わせて使用しても構わない。
【0027】
上記固着剤としては、色材等の安定性を損なわないものであれば特に限定されないが、具体的には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルエーテル、ケトン樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、ヒドロキシエチルセルロースやその誘導体、スチレン−アクリル酸共重合体、フェノール樹脂、ロジン等を挙げることができる。
その他、目的に応じ、防錆剤、防腐剤、粘度調整剤等の添加物の使用が可能である。
【0028】
本発明において、上記表布で覆われる印剤の含浸性保持担体の素材は、特に限定されないが、NBR、NR、EPDM、シリコン等ゴム系のものや、ウレタン系の連続気泡構造からなるスポンジ状弾性体、綿、毛、レーヨン・スフ、合成繊維等のからなる不織布、羊毛、牛毛等からなるフェルト等が挙げられる。特に、連続気泡構造からなるウレタンスポンジは、インキ等の印剤の吐出性に優れ、インキ残量を少なくできるので、好適である。
【0029】
上記含浸性保持担体は、1層若しくは2層以上からなるが、好ましくは2層以上から構成される。また、スポンジ系で2層の場合、上記表布に近い方のスポンジ弾性体の毛管力が、遠い方に比べて強くなければならない。3層以上の場合も、表布により近い方のスポンジ弾性体の毛管力が最も強く、表布から遠ざかるにつれて、段階的に毛管力が弱くなるように配置することが好ましい。
【0030】
このように構成される本発明の印剤の担持体を、スタンプ台、印肉台、朱肉台等の判子受け台として使用した場合には、捺印の最初から最後まで、インキ或いは印肉等の印鑑への印剤を一定量に吐出し、常に捺印印影も鮮明なものとなる。また、印剤の担持体で消費されないインキ或いは印肉等の印剤の残留量も極めて低減することができる。更に、本発明の印剤の担持体は、以下の印鑑フォルダーに使用することによって、上記効果をより奏することが期待できる。
【0031】
本実施の形態に係る印鑑フォルダーは、図1乃至図8に示すように、上記印剤の担持体8を備え、且つ印鑑2の収納が可能であり、その収納印鑑2の非使用時に印面2aと印剤の担持体8を当接させ、収納印鑑2の使用時にその印面2aから印剤の担持体8を離してなる構造を有するものである。
尚、本実施形態にあっては、その説明を各図において容易にするため、各部材の先端は下端、基端は上端とし、長尺方向は上下方向として記載することがあるが、この場合、上下端、上下方向は、天地関係において何ら本発明の構成を限定するものではない。
【0032】
更に、具体的に説明すると、図1乃至図8に示すように印鑑フォルダー1は、収納印鑑2の印面2aを下端口(又は先端口)3aに配して収納しうる長尺な内スリーブ3と、内スリーブ3を収容するグリップスリーブ4とからなる。
また、使用の際の被捺印面6に下端部(又は先端部)7aが当接して収納印鑑2の印面2aと被捺印面6との位置決めをし得る位置決め部材7が設けられる。位置決め部材7はグリップスリーブ4及び内スリーブ3の下端から更に延在させて、且つグリップスリーブに対して第1のばね(又は弾性部材)5を介して下方(又はグリップスリーブ4の下端の延在方向)に向けて押圧付勢されている。
位置決め部材7の下端部7aと、収納印鑑2の印面2aとの間には、上述した印剤の担持体8の交換可能な保持部材9が配せられる。
【0033】
このような印鑑フォルダー1にあって、上記ばね5の押圧付勢に抗してグリップスリーブ4を位置決め部材7に向けて相対移動させて被捺印面6に向けて移動させた際に、図5に示すように保持部材9の印剤の担持体8が印面2aの下方(印面に対して略直角)に一旦離脱する。そして、図6乃至図8に示すように印剤の担持体8が印面2aと位置決め部材7の先端部7aとの間から抜けでるように回動する保持部材の回動構造10を有する。
【0034】
また上記回動構造10にあっては、少なくとも保持部材9に形成されたカム軸26が上下方向に沿って一部移動可能(位置決め部材7の長尺方向に形成された部分の案内孔31による一部移動可能。)に設けられ、上記保持部材9をグリップスリーブ4に追従可能として、図5に示すように上記保持部材9が印鑑2の印面2aから略直角に離脱するものである。
尚、上記実施形態にあっては、保持部材9にカム軸を形成したが、カム軸の換わりに枢支軸を形成し、位置決め部材7には枢支軸の換えてカム軸を形成してもよい。
【0035】
更に、上記位置決め部材7とグリップスリーブ4との間には、互いに長尺方向に沿って離間し合うように押圧付勢する第1のばね5がリング状の緩衝部材11を介して配される。また、緩衝部材11と内スリーブ3との間には、第1のばね5より弱く押圧付勢する第2のばね1が、両者を互いに上下方向に沿って離間し合うように配されている。
【0036】
これにより、位置決め部材7の先端部7aを紙面又は被捺印面6に固定して、グリップスリーブ4を下動させるとき、グリップスリーブ4は緩衝部材11を介して第1のばね5を圧縮しながら下動する。また、図2に示すように内スリーブ3の上端部(又は基端部)調整ねじ13の取り付けパイプ14が固着されている。そして、グリップスリーブ4を下動させると、緩衝部材11も図2に示す距離H間を下動することから、かかるパイプ14のフランジ部14aと緩衝部材11との間にある第2のばね12は圧縮された状態からもとの伸長状態に復帰すると共に、初期のグリップスリーブ4の下動のための初期押圧操作を和らげている。
尚、上記実施形態では図2及び図3に示すように弾性部材にコイルばねを使用したが、上記弾性付勢作用を示す限り、その他の形状のばね、或いはゴム弾性材等であっても良い。
【0037】
また、本発明の印鑑フォルダー1にあって、内スリーブ3の上端部3bには、収納印鑑2の印面2aの位置を調整するために、収納印鑑2の基端部2bを操作する調節ねじ13が設けられている。
これにより、非使用時に印面2aが正確に印剤の担持体8面に当接し、また過剰な押圧力で印面2aを印剤の担持体8面に当接させなくてすむ。したがって、正確な捺印ができ、使用時に保持部材が不作動を起こすこともない。
【0038】
以下、添付図面に従って更に説明する。
図1乃至図3に示すように、印鑑フォルダー1は、内スリーブ3と、グリップスリーブ4と、位置決め部材7と、保持部材9とからなる。
内スリーブ3内には印鑑2が収納され、印鑑2の印面2aは内スリーブ3の下端部3aの開口から一部突き出して設けられる。内スリーブ3の上端部の開孔には調整ねじ13の取付けパイプ14が固着され、調整ねじ13はパイプ14の内周面に形成された雌ねじ15に螺合されている。したがって、調整ねじ13を押し込み調整すると、収納印鑑2の上端部2bが押されて、印面2aがより下方に位置することができる。また、グリップスリーブ4の上端部には開口4aが形成され、開口4aを介して調整ねじ13の調整が成されるようになっている。
【0039】
また上記内スリーブ3の上端部には、リング状の緩衝部材11が外装され、緩衝部材11は内スリーブ3に上下移動可能に設けられる。また、緩衝部材11の内壁にはばね収容溝が半径方向に切り欠き形成されて、第2のばね12が緩衝部材11内に収容されている。第2のばね12の上端はパイプ14のフランジ部14aに規制され、ばね12の下端は上記収容溝の底部が受け座となっている。緩衝部材11は図2に示すように距離Hまで、内スリーブ3に下動可能に配されている。また、図2に示すように緩衝部材11が上方に位置ずる状態にあっては、第2のばね12は圧縮された状態に配される。
【0040】
緩衝部材11の下端部11aには第1のばね5の上端が当接され、緩衝部材11の肩部11bはグリップスリーブ4の内壁面で規制を受けている。第1のばね5はコイルばねからなり、内スリーブ3とグリップスリーブ4の間に巻きつけて配されている。第1のばね5下端は受けリング17を介して位置決め部材7の上端部7bに規制され、第1のばね5は元の状態より若干圧縮された状態で配されている。かかる圧縮状態により、緩衝部材11及びリング17を介して、グリップスリーブ4と位置決め部材7とは互いに押圧付勢され、グリップスリーブ4は位置決め部材7をグリップスリーブ4の下端の延在方向に向けて押圧している。
また、緩衝部材11も上方に押し上げられ、第2のばね12の付勢押圧に抗して第2のばね12を圧縮状態にしている。したがって、位置決め部材7を紙面に固定した状態で、グリップスリーブ4を下動すると、肩部11bを押圧された緩衝部材11が第1のばね5の付勢力に抗して距離Hまで下動する。この間、内スリーブ3が下動せず、第2のばね12は元の長さに伸びることとなる。
【0041】
図1乃至図3に示すように、上記位置決め部材7は略筒状に形成され、グリップスリーブ4の直ぐ内側の下端部及びその下端から延在させて配されている。また、位置決め部材の下端部7aは印面2aのために開口され、被捺印面6と直接接する部分となっている。位置決め部材7は印鑑フォルダー1の正面に窓部21が形成され、その側面には上述した回動構造10が形成されている。
また、上述した保持部材9は交換可能な印剤の担持体8のカートリッジ22と、ブランコ状で、低部にカートリッジ22を抱持し、上方に一対のアーム23を有した回動部材からなる。一対のアーム23、23は、位置決め部材7と内スリーブ3との間の両側面に配され、そのアーム23に上述の回動構造10が配される。
【0042】
図3に示す如く、上記保持部材9の各アーム23の側面には、上下方向に沿った長尺孔25が形成されると共にカム軸26が外側面から突設されている。また、図3の破線でしめすように、位置決め部材7の側面には、最初上下方向に案内し、途中から傾斜して案内するカム軸26の略への字形状の案内孔31が形成されると共に、枢支軸32が内側面から突設されている。そして、枢支軸32はアーム23の長尺孔25に嵌合され案内されるようになっている。グリップスリーブ4の側面には図3の2点鎖線で示すように、位置決め部材7の案内孔31と共に、案内孔31と逆向きの傾斜でカム軸26を案内する案内孔41が形成されている。
尚、上記実施の形態では、案内孔としたが、このような案内の作用を発揮する限り、孔の形態を取る必要はなく、壁面に形成される溝条部、リブ部等として形成しても良い。
【0043】
以下、印鑑フォルダー1の使用操作について説明する。
図2及び図3に示すように、使用前にあっては、第1のばね5の作用により印鑑フォルダー1の緩衝部材11が上方に位置する。これにより、第2のばね12は縮設状態とされる。更に、保持部材9はアーム23のカム軸26がグリップスリーブ4の案内孔41の下端部で引き付けられながら保持されるので、収納印鑑の印面2aと印剤の担持体8とは適度な押圧力で接している。
【0044】
次に、図4及び図5に示す如く、位置決め部材7の先端部7aを被捺印面6に載置し、グリップスリーブ4を下方に向けて押し込むと、第1のばね5の付勢力に抗してグリップスリーブ4が下動する。これにより、緩衝部材11及び案内孔41の下端部も下がる。このため、図2に示す距離H間まで下がるときに第2のばね12は元状態に復帰し、内スリーブ3及び収納印鑑2は下動しない。
一方、保持部材9の下動により、カム軸26が下動し、また、長尺孔25も枢支軸32に邪魔されずに下動し、その結果、印剤の担持体8が印面2aに対して略直角に(下方に)離れる。
【0045】
尚、本実施の形態では距離H間において、第2ばね12で確実に内スリーブ3をグリップスリーブ4に追従しないようにしたが、このような第2ばねは必ずしも設ける必要はなく、内スリーブ3と位置決め部材7との摺接状態を調整したり、或いは一時係止関係を持たせることにより、この間の距離において内スリーブ3をグリップスリーブ4に追従しないようにしても良い。
しかしながら、内スリーブ3の動作を正確なものとし、また上述したグリップスリーブ4の初期下動をより円滑にするためには第2のばね12を設けることが望ましい。
【0046】
図6及び図7に示すように、更にグリップスリーブ4が押し込まれると、保持部材9は、紙面に固定された位置決め部材7の枢支軸32が長尺孔25の上端部に係止するので、それ以上下動しない。一方、保持部材9のカム軸26は位置決め部材7の案内孔31及びグリップスリーブ4の案内孔41の傾斜路に沿って下がるため、保持部材9は枢支軸32を基点にして位置決め部材7の窓部に向けて回動し始める。これにより、位置決め部材7の先端部7aと印面2aとの間から離脱する。
尚、図8に示す如く、カム軸26が位置決め部材7の案内孔31の下端部に係止されたとき、保持部材9の回動は完了し、グリップスリーブ4は上下に長く形成された案内孔41の経路を利用してカム軸26の邪魔にならないように更に下動し、内スリーブ3も同様に下動し、この結果、印面2aが被捺印面6に当接することとなる。
【0047】
このように構成される印鑑フォルダー1にあっては、位置決め部材7の下端部7aを被捺印面6に載置して固定し、グリップスリーブ4が下動される。このとき、図3に示す距離Hまで下動する間、第2ばね復元方向に作用するため、グリップスリーブ4の初期、或いは開始下動操作が滑らかにでき、下端部7aでの位置ずれ等の不安が極力解消される。また、かか距離Hまで下動する間、内スリーブ3はグリップスリーブ4に追従しない一方、グリップスリーブ4の案内孔41の下動により保持部材9はカム軸26が下方に移動可能となるので、グリップスリーブ4と共に下動する。したがって、印面2aから印剤の担持体8が略直角に先ず離れる。
更に、グリップスリーブ4を下動させれば、上述したように保持部材9が回動して、印面2aと下端部7aとの間から離脱し、印面2aと被捺印面6との当接が可能となる。
【0048】
また、印鑑フォルダー1の上端部には外側からの操作が可能な調整ねじ13を押し込み、或いは引き戻しを行うよって、収納印鑑2上端部に作用して、印面2aの調節ができる。このため、非使用時に印面2aが正確に印剤の担持体8面に当接し、また過剰な押圧力で印面2aが印剤の担持体8面に当接することがない。したがって、正確な捺印ができ、使用時に保持部材9が不作動を起こすこともない。
【0049】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。本発明は、以下の実施例に限るものではない。尚、実施例は、朱肉付きカートリッジを用いた朱肉台付き印鑑フォルダーを使用したものにて説明する。
印剤として使用するインキは、せん断速度9.6s-1における粘度が1,200mPa・s、上記TI値が1.02のものを使用した。
また、表布第1層、及び第2層の直ぐ背面には、連続気泡構造を有するウレタン製スポンジ弾性体を配し、その更に背面に、連続気泡構造を有するポリビニルホルマール製スポンジ弾性体を配した。各々のスポンジの細孔径は、ポリビニルホルマール(約700μm)よりもウレタン(約50μm)の方が細かいものを用いた。
【0050】
このスポンジ状弾性体上に、以下に示す表布(第1層、第2層)を貼り合わせ、インキを含浸した後、朱肉台付き印鑑ホルダーにセットし、1,500回捺印を行った。捺印は、捺印試験機を用い、捺印荷重2kgf、捺印間隔10秒、紙面上でのホールド時間0.5秒の条件にて、試験を行い、100回毎のインキ消費量を測定した。この場合の適正なインキ流出量は、18〜30mg/100回である。インキ流出量が18mg/100回未満場合、印影にカスレが生じるため、適切ではない。また、インキ流出量が30mg/100回を超える場合、印影の滲みが大きくなったり、紙面上の印影の乾燥時間が長くなるといった不具合が生じる。
【0051】
各実施例及び比較例における層構造及びその材料条件
(実施例1) 第1層:編みA 繊維幅5μm、第2層:第1層と同じ。
(実施例2) 第1層:平織りA 繊維幅15μm 織り密度390本/1インチ平方、第2層:第1層と同じ。
参考例1) 第1層:平織りA 繊維幅15μm 織り密度390本/1インチ平方、第2層:編みA 繊維幅5μmである。
【0052】
(比較例1) 第1層:編みA 繊維幅5μm、第2層:なし。
(比較例2) 第1層:編みB 繊維幅13μm、第2層:第1層と同じ。
(比較例3) 第1層:編みB 繊維幅13μm、第2層:平織りB 繊維幅2μm 織り密度370本/1インチ平方である。
(比較例4) 第1層:編みB 繊維幅13μm、第2層:編みA 繊維幅5μmである。
(比較例5) 第1層:平織りC 繊維幅15μm 織り密度205本/1インチ平方、第2層:第1層と同じ。
(比較例6) 第1層:編みA 繊維幅5μm、第2層:平織りC 繊維幅15μm 織り密度205本/1インチ平方である。
尚、ここで、編みとは、1本又は2本以上の糸がループを造り、そのループに引っ掛けて次の新たなループを造ることを継続し、順次ループを平面状に連続して布地を形成したものである。
【0053】
実施例1〜2、参考例1では、適量のインキが安定して供給され、1,500回まで捺印しても適切インキ量18〜30mg/100回を保つことが可能であった。
【0054】
比較例1では表布は布条件が合致しているが、1枚のみの使用のため、インキ流量を調節することができず、インキ流出量が多くなってしまった。
比較例2では、表布は平織り以外の構造であるが、繊維幅が大きすぎるため、インキ流量が多くなってしまった。
比較例3では、第1層が繊維幅が大きすぎ、更に第2層の繊維幅が小さすぎるため、インキ流出量を調節することができなかった。
比較例4では、第2層は適切であるが、第1層の繊維幅が大きすぎるため、インキ流出量を調節することができなかった。
比較例5では、第1層の織り密度が小さすぎ、更に第2層の繊維幅が大きすぎるため、インキ流出量を調節することができなかった。
比較例6では、第1層は適切であったが、第2層の織り密度が小さすぎるため、インキ流出量を調節することができなかった。
【0055】
【発明の効果】
少なくとも表布構造部分を、特定の布、繊維幅3〜10μmの範囲の繊維で構成された平織り以外の構造の布、及びその布と同じ繊維幅で構成された平織り以外の構造の布を2層以上組合せてなる本発明に係る印剤の担持体及びその印剤の担持体を収納した判子受け台により、長い回数の捺印が可能となり、且つ印剤の担持体における印剤等のインキ残量を少なくすることができる。また、上記印剤の担持体を備え、且つ印鑑の収納が可能であり、非使用時に該収納印鑑の該印面と上記印剤の担持体を当接させ、使用時に該収納印鑑の該印面から上記印剤の担持体を離してなる印鑑フォルダーは、印剤の担持体での汚染や損傷が無く、円滑な操作ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明に係る印剤の担持体が用いられる印鑑フォルダーの正面図である。
【図2】 図2は、使用前の図1に示す印鑑フォルダーの上部(基端部)における側面での部分縦断面図である。
【図3】 図3は、使用前の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。
【図4】 図4は、保持部材の下動時の図1に示す印鑑フォルダーの上部(基端部)における側面での部分縦断面図である。
【図5】 図5は、保持部材の下動時の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。
【図6】 図6は、保持部材の回動中の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。
【図7】 図7は、保持部材の回動中の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。
【図8】 図8は捺印時の図1に示す印鑑フォルダーの下部(先端部)における側面での部分縦断面図である。
【図9】 図9は、本実施例に係る印剤の担持体でのインキ流量を捺印回数に対して示した特性線図である。
【図10】 図10は、比較例に係る印剤の担持体でのインキ流量を捺印回数に対して示した特性線図である。
【符号の説明】
1 印鑑フォルダー
2 収納印鑑
2a 印面
2b 基端部
3 内スリーブ
3a 下端部
4 グリップスリーブ
6 被捺印面
7 位置決め部材
7a 位置決め部材の下端部
8 印剤の担持体
9 保持部材
10 回動構造
11 緩衝部材
11a 緩衝部材の下端部
11b 緩衝部材の肩部
14 パイプ
14a フランジ部
21 窓部
22 カートリッジ
23 アーム
25 長尺孔
26 カム軸
31 案内孔
32 枢支軸
41 案内孔

Claims (5)

  1. 印剤が含浸及び貯溜されている印剤の担持体において、少なくとも3層からなり、第1層目と第2層目が同じ繊維幅で、且つ3〜10μmの範囲にある繊維で構成された平織り以外の構造の同じ布を配し、第3層目以降が一層又は二層以上からなる印剤の含浸性保持担体を配したことを特徴とする印剤の担持体。
  2. 印剤が含浸及び貯溜されている印剤の担持体において、少なくとも3層からなり、第1層目と第2層目が同じ繊維幅で、且つ10〜30μmの範囲にある繊維で構成された平織り構造の布で且つその織り密度が300〜600本/1インチ平方の範囲である同じ布を配し、第3層目以降が一層又は二層以上からなる印剤の含浸性保持担体を配したことを特徴とする印剤の担持体。
  3. 上記印剤のせん断速度9.6S−1での粘度は、300乃至3000mPa・sの範囲にあり、且つ粘度S1(せん断速度;9.6S−1)/粘度S2(せん断速度;38.3S−1)の比(TI値)が1.00乃至1.30の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の印剤の担持体。
  4. 上記請求項1又は2に記載の印剤の担持体を収納したことを特徴とする判子受け台。
  5. 上記請求項1又は2に記載の印剤の担持体を備え、且つ印鑑の収納が可能であり、非使用時に該収納印鑑の該印面と上記印剤の担持体を当接させ、使用時に該収納印鑑の該印面から上記印剤の担持体を離してなる印鑑フォルダーであって、上記収納印鑑の印面を先端口に配して収納しうる長尺な内スリーブと、該内スリーブを収容するグリップスリーブと、上記グリップスリーブ及び内スリーブの先端から更に延在させて、且つ上記グリップスリーブに対して第1の弾性部材を介して該延在方向に向けて押圧付勢されて取り付けられ、使用の際の被捺印面に先端部が当接して上記収納印鑑の印面と該被捺印面との位置決めをし得る位置決め部材と、該収納印鑑の印面と該位置決め部材の上記先端部との間に配せられる上記印剤の担持体の保持部材とからなり、上記弾性部材の押圧付勢に抗して上記グリップスリーブを上記位置決め部材に対して相対移動させて該被捺印面に向けて移動させた際に、上記保持部材の印剤の担持体が該印面に対して略直角に一旦離脱した後に、該印面と位置決め部材の先端部との間から抜けでるように回動する該保持部材の回動構造を設けてなり、上記位置決め部材とグリップスリーブとを長尺方向に沿って互いに離間し合うように押圧付勢する第1の弾性部材が緩衝部材を介して配され、また、該緩衝部材と内スリーブとを長尺方向に沿って互いに離間し合うように押圧付勢すると共に、第1の弾性部材より弱く押圧付勢する第2弾性部材が配されていることを特徴とする印鑑フォルダー。
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