JP3701029B2 - イオン性界面活性剤と併用したアルコキシル化アルカノールアミドの摩擦低減剤としての使用 - Google Patents
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Description
近年、極度に長い円筒状ミセルを形成することのできる界面活性剤は、循環水を有する系、特に加熱または冷却の分配の目的のものへの摩擦低減添加剤として大きな興味を引いている。このように興味を引いていることの重要な理由としては、導管が層流に維持されるのを所望する一方で、同時に熱交換器内を乱流にして、そこでの1単位面積当りの熱伝達率を高くしようとすることが挙げられる。
ロッド型ミセルは、流体抵抗に影響を及ぼさないか、または極僅かな影響しか及ぼさない(104より小さい)低レイノルズ数において、かなり乱れた態様で作用することを特徴とする。(104より大きい)高レイノルズ数ではミセルは平行になり、摩擦は理論的に可能な値に非常に近いところまで低減する。(たとえば105より大きい)さらに高いレイノルズ数では液体のせん断力が非常に大きくなるためミセルが裂け始め、レイノルズ数がこの値よりも大きくなると摩擦低減効果は急速に低下する。
界面活性剤の摩擦低減効果が最大であるレイノルズ数の範囲は濃度に大きく依存し、この範囲は濃度が上がると増大する。正しい濃度の界面活性剤を選び、チューブおよび熱交換器に適切な流体速度を選ぶと、チューブに層流を、かつ熱交換器に乱流を確立することができる。したがってチューブおよび交換器の大きさはいずれも低レベルに保つことができ、またはこれに代えて、チューブの大きさを同じにしたままでポンプステーションの数、およびしたがってポンプの働きを低減することができる。
加熱または冷却の分配のための循環水系に摩擦低減剤として最もよく用いられている界面活性剤は、サリチル酸アルキルトリメチルアンモニウムによって代表されるタイプのものであり、アルキル基は長いアルキル鎖であって、16個から22個の炭素原子を有し、かつ飽和であるか、または1つまたはそれ以上の二重結合を含むかのいずれかであり得るものである。このタイプの界面活性剤は0.5から1g/リットルの濃度で既に十分に機能するが、好気的および嫌気的のいずれにおいても分解速度が非常に遅く、さらに海洋生物に対して非常に有毒である。
小さな家の熱分配システムは一般に深刻な漏れに悩まされている(1年で水の60%から100%が漏れ出ると推定されている)ことから、添加化学薬品は地下水およびさまざまな淡水受容体中に入りこんでしまう。このような低生分解性および高毒性の組合せは環境に有害である製品の基本的な特徴である。
米国特許第5 339 855号には、下記の一般式を有するアルコキシル化アルカノールアミドは水中で長い円筒状ミセルを形成し、これにより水ベースの系における摩擦を低減することができると記載されている。
式中、Rは9個から23個の炭素原子を有する炭化水素基であり、Aは2個から4個の炭素原子を有するアルキレンオキシ基であり、かつnは3から12である。これらの製品は容易に分解でき、特に低温の脱イオン水において優れた機能を発揮する。しかし摩擦低減効果は硬水において、かつ大量の電解質の存在によって妨げられる。さらにそれらの摩擦低減効果が最適になるような温度範囲はむしろ狭く、摂氏10℃ほどの狭い範囲となることもある。
驚くべきことに、上述のアルコキシル化アルカノールアミドをイオン性界面活性剤と組合せた混合物は水ベースの液体系に硬水および塩水の両方に所望の摩擦低減特性をもたらし得て、さらに効果が最適になる温度範囲を実質的に、たとえば30℃に増大し得ることが今回わかった。硬度が500 ppm CaCO3もの高さであり、かつ水ベースの液体系1リットルにつき5グラムの塩含量であるときでさえ十分な摩擦低減効果を得ることができる。
アルコキシル化アルカノールアミドとイオン性界面活性剤との重量比は100:1と1:2との間、好ましくは50:1と1:1との間で変化し得る。2つの界面活性成分の構造の他にも、重量比は水の硬度および塩含量ならびに水ベースの液体系の所望の温度作動範囲にさらに依存する。アルコキシル化アルカノールアミドおよびイオン性界面活性剤の合計量は状況に応じて広い範囲内で変えられてもよいが、一般には水ベースの系で100g/m3から10000g/m3である。「水ベース」という言葉は水ベースの流体系の重量の少なくとも50%、好ましくは少なくとも90%が水からなるということを意味する。アルコキシル化アルカノールアミドとイオン性界面活性剤との組合せは、長い導管を流れる水ベースの系、たとえば加熱または冷却分配のための循環水系における用途に特に適する。
好ましいアルコキシル化アルカノールアミドはRが13個から23個の炭素原子を含み、Aが2個の炭素原子を有し、nが3から6までの数であるものである。水温が30℃より低いときの冷却水の用途では、炭化水素基Rの少なくとも一部分が1つまたはそれ以上の二重結合を有することが好ましい。
アルコキシル化アルカノールアミドは、RCOOH(Rには上述の意味がある)の化学式を持つカルボン酸をNH2AH(Aには上述の意味がある)の化学式のアルカノールアミンでアミド化するか、または対応するトリグリセリドまたはメチルエステルを上記のアルカノールアミンでアミノリシスし、その後、得られたアミドをアルコキシル化することによって製造することができる。アルコキシル化は、140℃から180℃の温度においてアルカリ触媒の存在下で行なわれ得る。
アルキレンオキシドと反応するプロトンが欠乏する第三級アミンまたは第三級アミンのアルキレン−オキシド−四級化誘導体の存在下で、室温から120℃の範囲の温度でアルコキシル化を行なうのが特に適切であり、これにより所望の製品の収量が高くなる。適切な第三級アミンには、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアセチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルココヤシアミン、トリステアリルアミン、ジメチルピペラジンおよびジアザビジクロオクタンを含む。
アルコキシル化にはエトキシル化、プロポキシル化、プロピレンオキシドとエチレンとのブロック反応、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの同時反応、またはその組合せが含まれてもよい。エチレンオキシドの好都合な量は、付加されるアルキレンオキシドの、少なくとも50モルパーセントになる。エトキシル化のみを用いることが好ましい。
RCOOHの化学式であってRには上述の意味があるもののカルボン酸類は、脂肪族、芳香族およびシクロ−脂肪族であってもよい。適切なカルボン酸類には炭化水素部分が飽和または不飽和で、かつ直鎖または分岐鎖であり得る脂肪族カルボン酸類が含まれる。通常の脂肪酸類を用いることが特に好ましい。
適切なアルコキシル化アルカノールアミドには以下の特定的な例が含まれる。
ここで
は菜種油の脂肪酸から誘導されるものである。
ここで
は菜種油の脂肪酸から誘導されるものである。
ここで
はラウリン酸から誘導されるものである。
ここで
はラウリン酸から誘導されるものである。
ここで
はステアリン酸から誘導されるものである。さらに基Aはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの等モル部からランダムに付加されたものである。
ここで
はリノレン酸から誘導されるものである。
鎖長および不飽和度の選択は、アルコキシル化アルカノールアミドが作用する温度範囲によって決まるが、混合物に含まれることとなるイオン性界面活性剤の種類および量ならびに用いられる水の硬度および塩含量によっても決まる。
この場合、一般的な原理は、疎水性アルコキシル化アルカノールアミド、すなわち大きな炭化水素基を備えかつアルコキシル化度が低いアルコキシル化アルカノールアミドは、むしろ親水性イオン性界面活性剤、すなわち短いものから適度な大きさの炭化水素基および1個の大きな親水基、または2個またはそれ以上もの親水基を備えるイオン性界面活性剤を必要とするということである。
硬水または塩水の使用には、アルコキシル化アルカノールアミドをより疎水性が高いものにするのと同じ効果があると考えられ、すなわちそれにより大量のイオン性界面活性剤か、または親水性がより高いイオン性界面活性剤かのいずれかに対する需要が生まれる。イオン性界面活性剤とアルコキシル化アルカノールアミドとの間の正しい割合を見出すための便利な方法は、計画された作用温度範囲における最も高い温度にした水の中にアルコキシル化アルカノールアミドを分散させて、その後引続き、分散したアルコキシル化アルカノールアミドがちょうど可溶化されるまでイオン性界面活性剤の溶液を加えることである。
イオン性界面活性剤は公知の種類のもの、すなわちアニオン、カチオン、両性または双性イオンのいずれから選択されてもよい。
この発明による適切なアニオン界面活性剤は、脂肪酸セッケン、R1COO-Me+、硫酸アルキルポリグリコールエーテルR1O(CxH2xO)nSO3 -Me+、硫酸アルキルR1OSO3 -Me+、スルホン酸アルキルR1−SO3 -Me+、スルホン酸アルキルアレーンR1−Ar−SO3 -Me+、カルボン酸アルキルポリグリコールエーテルR1O(CxH2xO)nCH2COO-Me+であり、R1は8個から22個の炭素原子を備えた炭化水素鎖を意味し、Arは好ましくは6個の炭素原子を備えた芳香族の炭化水素基を意味し、Me+は一価のカチオンを意味し、xは2から4の数であり、nは1から4の数である。
この発明による適切なカチオン界面活性剤は、第一級アンモニウム塩R1 +NH3A-、第二級アンモニウム塩R1 +NH2R′A-および第三級アンモニウム塩R1 +NH(R′)2A-であり、R1の意味は先に述べたことと同じであり、R′はメチル基、エチル基、プロピル基またはヒドロキシエチル基であり、A-は一価のアニオンである。
第四級アルキルアンモニウム化合物、たとえばラウリル−またはミリスチルトリアルキルアンモニウムハロゲン化物をさらに用いることもできるが、それらの生分解は遅く、海洋生物に対する毒性が比較的高いため、一般的には、推奨できない。
適切な両性界面活性剤および双性イオン界面活性剤とは以下のものを含むものであり、
i) 10個から36個の炭素原子を含む疎水性部分を形成する、1つまたはそれ以上の、好ましくは1つまたは2つの、一価の疎水基、好ましくは炭化水素基、
ii) 1つまたはそれ以上の、好ましくは1つまたは2つの第一級、第二級または第三級アミン基または第四級アンモニウム基、
iii) 1つまたはそれ以上の、好ましくは1つまたは2つのカルボキシル基、かつ1400より少ない分子量を有するものである。両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤は1つまたはそれ以上の非イオン性親水基、たとえばヒドロキシル基およびエーテル基を含んでもよい。それらの環境への影響は特に以前用いられていた四価カチオン摩擦低減剤と比較すると少ない。
適切な両性界面活性剤および双性イオン界面活性剤の例は以下の化学式(I)〜(V)を有するものである。
式中、R3は7個から24個の炭素原子を有する炭化水素基であり、nは0または1であり、Aはカルボニル基[C(O)]、基(OCH2CH2)zまたは基(OC3H6)zであり、zは1から5の整数であり、R1は2個から3個の炭素基を有する低級アルキル基であり、yは0から4の整数であり、Qは基−R2COOMであり、R2は1個から6個の炭素原子を有するアルキレン基であり、Mは水素であるか、またはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよび置換アンモニウムからなるグループから選択されたイオンであり、Bは水素、2個から4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、または先に規定した基Qである。
式中、R4は7個から24個の炭素原子を備えた直鎖または分岐鎖アルキル基またはアルケニル基であり、Mには化学式(I)のところで述べた意味があり、nは1から4までの整数であり、R′およびR″は互いに独立して水素、1個から3個の炭素原子を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基、またはヒドロキシル基であり、mは0または1であり、A′は、エステル基またはアミド官能基を含む基であり、以下の基である。
1) -(O-CH2-CHR''')p-O-C(O)-(CH2)q-
2) -C(O)O-CHR'''-CH2-(O-CHR'''-CH2)p-
3) -(O-CH2-CHR''')p-O-C(O)-O-CHR'''-CH2-(O-CHR'''-CH2)p-
4) -C(O)-O-CH2-C(OH)H-CH2- or
5) -C(O)-NH-(CH2)z-
式中、R″′は水素またはメチル基であり、pは0から5であり、qは1または2であり、zは2または3であり、R5は1個から4個の炭素原子を有するアルキル基またはヒドロキシアルキル基である。
式中、R6は疎水性の長い炭化水素基であって、7個から24個の炭素原子を有する飽和または不飽和の、直鎖または分岐鎖の脂肪族炭化水素基から適切に構成されるものであり、好ましくは11個から17個の炭素原子を有するアルキル基またはアルケニル基である。R7は1個から4個の炭素原子を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、好ましくはメチル基であり、pは1または2である。
アルコキシル化アルカノールアミドおよびイオン性界面活性剤はさておき、水ベースの系には多くの通常の成分、たとえば錆止め剤、不凍液および殺菌剤が含まれてもよい。系は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの可溶化剤であって、水ベースの系の界面活性剤混合物の曇り点にかなりの影響を及ぼし得るものをさらに含んでもよい。
次に、以下の例によってこの発明をさらに例示する。
試験方法
この発明の製品の摩擦低減特性と、先行技術による製品の摩擦低減特性とが2つの異なった方法によって試験され、これらの2つの方法のうち一方はスクリーニング試験と呼ばれることとなる、むしろ簡単な方法であり、他方はループ試験と呼ばれることとなる、より緻密な流動試験である。
スクリーニング試験
(65x35 mmの)同じ大きさの一連の50mlのガラスビーカーであって、その各々が、テフロンで被覆された(20x6 mmの)円筒形マグネットを含むものが各々40mlの試験溶液で満たされ、その後3℃で少なくとも4h冷蔵庫に保たれた。その後ビーカーが1個ずつ取出され、直ちにマグネティックスターラ上に置かれ、温度計が15mmの深さまで浸され、スターラが1400rpmのフルスピードで起動され、溶液に形成された渦の深さがさまざまな温度において記録され、溶液の温度が15分間で室温まで上げられた。
渦が検出できなかった(0mmと記録された)場合には、これは高い摩擦低減特性を示しているということが経験によって公知である。
この一方で、もし効率のよい添加剤がなければ、たとえば純水については渦はかき混ぜているマグネットにまで到達し、この結果は35mmと記録された。
ループ試験
測定は(各々3mである)2本の真っ直ぐなステンレスチューブからなる6mのチューブループで行なわれ、一方のチューブの内径は8mmであり、他方のチューブの内径は10mmであった。周波数調整モータによって駆動する遠心ポンプによって管状ループを通して水が汲み上げられ、ロータメータによって定められた流速を続けて調節するようにした。
チューブループの真っ直ぐな部分には出口があり、この出口はバルブを介して差圧計に接続することができ、この差圧計のもう一方の側はチューブループの基準点に常に接続されていた。さらにチューブループは断熱されており、ポンプの吸引側はサーモスタットで調節された、20リットル容積の容器に接続され、この容器にはチューブループから戻る流れが導かれた。
試験化合物が加えられて水溶液がサーモスタットで調節されると、低流速で測定が始まり、10mmのチューブ上の2つの点および8mmのチューブ上の3つの点の圧力差が各流速に対して測定された。このように測定された圧力差はその後ムーディの摩擦係数Yに変換され、レイノルズ数Reの関数として以下の例に示される。
Y=2D.Pdiff/V2.L.d
Re=D.V.d/u
D=チューブの直径
V=流速
L=圧力差Pdiffが測定されたチューブの長さ
d=液体の密度
u=液体の粘度
以下の例はさらに、対応するプラントル数およびVirk数を記述する。プラントル数は水のみの、すなわち乱流の摩擦係数に対応し、Virk数は乱流のない流れ、すなわち層流に対応する。
例1−4
これらの例は先に述べたスクリーニング試験に従って行なわれた。
これらの例に用いられたアルコキシル化アルカノールアミドは、工業オレイン酸のモノエタノールアミドであって、それぞれ3モルおよび4モルのエチレンオキシドが付加されたものである。これらの製品は以下においてそれぞれOMA−3、OMA−4と呼ばれることとなる。工業オレイン酸は60%のオレイン酸、20%のリノール酸および10%のリノレン酸を含み、残りは主にパルミチン酸およびステアリン酸である。
アニオン界面活性剤として、工業硫酸ラウリルポリグリコールエーテルおよび工業硫酸ラウリルが用いられた。いずれの場合においても工業ラウリルアルコールから発するアルキル基は60%のラウリルアルコールおよび30%のミリスチルアルコールを含み、残りは主にデシルアルコールおよびセチルアルコールである。
硫酸ポリグリコールエーテルの場合には、工業ラウリルアルコールは三酸化イオウによって硫酸化される前に2.8モルのエチレンオキシドによってエトキシル化され、その後水酸化ナトリウムで中和された。以下、2つの製品はLES(硫酸ラウリルエーテル)およびFAS(硫酸脂肪アルコール)と呼ばれることになる。これらの例に用いられた水は、1m3につき2.2モルのCa2+および1.4モルのMg2+を含み、さらに腐蝕抑制剤として1m3につき1.3kgのNaNO2と、0.35kgのNaNO3と、0.35kgのNaBO2・4H2Oとを含む硬水であった。
試験溶液の組成物は以下の表に示される。
試験結果は、1400r.p.m.の攪拌速度で形成したmm単位での渦の深さとして与えられる。
これらの試験の結果は、この発明による組成物が乱流ゾーンのすぐ近くの水位にかなりの安定化効果を及ぼし、したがってチューブを流れる水への高い摩擦低減能力が期待できることを示す。
例5
この例はスクリーニング試験によって行なわれたが、用いられた水は1m3につき3.0モルのCa(NO3)2が加えられた脱イオン化水であった。
この硬水には1m3につき3.0kgのOMA−3と0.11kgのFASとが溶解された。
試験の結果は以下に示される。
この例における水の硬度は例1−4のものとほぼ同じであるが、塩含量の合計ははるかに少なかった。これは、腐蝕抑制剤の塩を欠いているためである。
加えられるイオン性界面活性剤の量を実質的に低減することによってさらに、この発明による組成物が水位に、十分な安定化効果をもたらすようにすることができる。
例6
これらの例はループ試験によって行なわれた。用いられた水は、脱イオン水に1m3につき125g(1モル)のMgSO4が加えられ、かつpHが約8に調製されたものであった。
被テスト組成物は、1m3につき1.5kgのOMA−5と、0.4kgのOMA−3と、0.10kgのオレイン酸Naとからなり、ここでOMA−5の意味はOMA−3について述べたものと同じであるが、3モルの代わりに5モルのエチレンオキシドがオレイン酸モノエタノールアミドに付加されている点で異なる。
オレイン酸Naのオレイン酸はモノエタノールアミドが作られたオレイン酸と同じ脂肪酸組成を有する。
以下の結果が得られた。
水温7℃、pH8.3
水温12.5℃、pH8.0
水温21℃、pH8.35
この発明による組成物を用いたこれらの3つのループ試験から、7℃から21℃の温度範囲にあり、並の硬度を有する水において用量が1m3につき2.0kgであると、かなり大きな摩擦低減効果を達成することができることが明らかにわかる。
Claims (11)
- 前記アルコキシル化アルカノールアミドのアルキレンオキシ基の少なくとも半分がエチレンオキシ基であることを特徴とする、請求項1に記載の流体抵抗低減剤。
- Aがエチレンオキシ基であることを特徴とする、請求項1または2に記載の流体抵抗低減剤。
- 前記水ベースの液体系が、500ppmのCaCO3までに相当する硬度を有するか、または1リットルにつき5gまでの塩を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の流体抵抗低減剤。
- 前記水ベースの系が、30℃よりも低い温度の冷却媒体であることを特徴とする、請求項4に記載の流体抵抗低減剤。
- 前記イオン性界面活性剤が、脂肪酸セッケン、R1COO-Me+、硫酸アルキルポリグリコールエーテルR1O(CxH2xO)nSO3 -Me+、硫酸アルキルR1OSO3 -Me+、スルホン酸アルキルR1SO3 -Me+、スルホン酸アルキルアレーンR1ArSO3 -Me+、カルボン酸アルキルポリグリコールエーテルR1O(CxH2xO)nCH2COO-Me+からなるグループから選択されるアニオン界面活性剤であって、R1は8個から22個の炭素原子を有する炭化水素鎖を意味し、Arは芳香族炭化水素基を意味し、Me+は一価のカチオンを意味し、xは2から4の数であり、かつnは1から4の数であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の流体抵抗低減剤。
- 前記イオン性界面活性剤が、第一級アンモニウム塩R1 +NH3A-、第二級アンモニウム塩R1 +NH2R’A-および第三級アンモニウム塩R1 +NH(R’)2A-からなるグループから選択されるカチオン性界面活性剤であって、ここでR1は上述の意味と同じであり、R’はメチル基、エチル基、プロピル基またはヒドロキシエチル基であり、A-は一価のアニオンであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の流体抵抗低減剤。
- 前記イオン性界面活性剤が、両性または双性イオン界面活性剤であって、該両性または双性イオンが、以下のi)〜iii):
i) 10個から36個の炭素原子を含む疎水性部分を形成する、1つまたはそれ以上の一価の疎水基と、
ii) 1つまたはそれ以上の第一級、第二級または第三級アミン基か、または第四級アンモニウム基と、
iii) 1つまたはそれ以上のカルボキシル基と
を含み、
かつ、1400より少ない分子量を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の流体抵抗低減剤。 - 前記流体抵抗低減剤が、水ベースの系1m3あたり0.1から10kgの量で添加されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の流体抵抗低減剤。
- 前記イオン性界面活性剤が、
脂肪酸セッケン、R1COO-Me+、硫酸アルキルポリグリコールエーテルR1O(CxH2xO)nSO3 -Me+、硫酸アルキルR1OSO3 -Me+、スルホン酸アルキルR1SO3 -Me+、スルホン酸アルキルアレーンR1ArSO3 -Me+、カルボン酸アルキルポリグリコールエーテルR1O(CxH2xO)nCH2COO-Me+からなるグループから選択されるアニオン界面活性剤であって、R1は8個から22個の炭素原子を有する炭化水素鎖を意味し、Arは6個の炭素原子を備えた芳香族炭化水素基を意味し、Me+は一価のカチオンを意味し、xは2から4の数であり、かつnは1から4の数である、アニオン性界面活性剤であるか、
第一級アンモニウム塩R1 +NH3A-、第二級アンモニウム塩R1 +NH2R’A-および第三級アンモニウム塩R1 +NH(R’)2A-からなるグループから選択されるカチオン界面活性剤であって、ここでR1は上述の意味と同じであり、R’はメチル基、エチル基、プロピル基またはヒドロキシエチル基であり、A-は一価のアニオンである、カチオン性界面活性剤であるか、または
i) 10個から36個の炭素原子を含む疎水性部分を形成する、1つまたはそれ以上の一価の疎水基と、
ii) 1つまたはそれ以上の第一級、第二級または第三級アミン基か、または第四級アンモニウム基と、
iii) 1つまたはそれ以上のカルボキシル基と
を含み、かつ、1400より少ない分子量を有する、両性または双性イオンのいずれかであることを特徴とする、請求項10に記載の流体抵抗低減剤の使用方法。
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