JP2001187875A - 水性媒体用摩擦抵抗低減剤及び該低減剤を用いた水性媒体の摩擦抵抗低減方法 - Google Patents

水性媒体用摩擦抵抗低減剤及び該低減剤を用いた水性媒体の摩擦抵抗低減方法

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JP2001187875A
JP2001187875A JP37714199A JP37714199A JP2001187875A JP 2001187875 A JP2001187875 A JP 2001187875A JP 37714199 A JP37714199 A JP 37714199A JP 37714199 A JP37714199 A JP 37714199A JP 2001187875 A JP2001187875 A JP 2001187875A
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reducing
reducing agent
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Teruo Horiuchi
照夫 堀内
Yutaka Abe
裕 安部
Takamitsu Tamura
隆光 田村
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、輸送水性媒体の渦発生を抑制し、
優れた摩擦抵抗減少効果を有する水性媒体用摩擦抵抗減
粘剤を提供する。また、それを用いた水性媒体輸送方
法、水性媒体摩擦抵抗低減方法を提供する。 【解決手段】 (A)一般式(1)で表される化合物 (B)陰イオン界面活性剤の多価金属塩を含有すること
を特徴とする水性媒体用摩擦抵抗低減剤組成物とする。 【化1】 (式中、Rは、炭素数11〜22までの直鎖または分
岐鎖のアルキル基、アルケニル基、環状炭化水素基、R
は、水素または炭素数2〜4のアルキル基またはヒド
ロキシアルキル基、Rは、炭素数2〜4のヒドロキシ
アルキル基を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管内の輸送水性
流体の渦発生を抑制し、配管壁との摩擦抵抗を低減させ
る組成物に関する。および、該組成物を用いた摩擦抵抗
低減方法及び水性流体輸送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水性媒体輸送時の管内乱流は、管内で渦
を発生し、これにより管壁と水性媒体との摩擦を高め、
輸送動力が大きくなる。これを解決するために、少量の
特定物質を添加し、摩擦抵抗を減少させることは、一般
に知られている。このような摩擦抵抗減少効果を発揮す
る物質、すなわち、摩擦抵抗低減剤としては、陽イオン
界面活性剤(特公平4−6231号公報、特開昭60−
158145号公報、特開昭58−501822号公
報、米国特許第453487号明細書等)、特定の第4
級アンモニウム塩(特開昭60−152448号公報、
特公平5−47534号公報等)、特定のアミンオキシ
ド(特開昭60−99199号公報、特開平10−29
858号公報等)、イオン性界面活性剤と特定のアルコ
キシ化アルカノールアミドからなるもの(特表平10−
506663号公報)、両性界面活性剤とドデシルアル
キルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなるもの[JA
OCS,Vol.73,No.7(1996),p.9
23〜924]等が提案されている。しかしながら、こ
れら従来の摩擦抵抗減粘剤は、いずれも摩擦抵抗減少効
果において、満足できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、輸送水性媒
体の渦発生を抑制し、優れた摩擦抵抗減少効果を有する
水性媒体用摩擦抵抗減粘剤を提供する。また、それを用
いた水性媒体輸送方法、水性媒体摩擦抵抗低減方法を提
供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、特定の化合物と陰イオン界面活性剤の多価
金属塩を組み合わせることにより、前記課題が解決でき
ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、 (A)一般式(1)で表される化合物 (B)陰イオン界面活性剤の多価金属塩
【0005】
【化2】 (式中、Rは、炭素数11〜22までの直鎖または分
岐鎖のアルキル基、アルケニル基、環状炭化水素基、R
は、水素または炭素数2〜4のアルキル基またはヒド
ロキシアルキル基、Rは、炭素数2〜4のヒドロキシ
アルキル基を表す)
【0006】を含有することを特徴とする水性媒体用摩
擦抵抗低減剤組成物およびそれを用いることを特徴とす
る摩擦抵抗低減方法を提供する。
【0007】また、前記水性媒体用摩擦抵抗低減剤組成
物を水性媒体に添加し、輸送することを特徴とする水性
媒体輸送方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の(A)成分は、下記一般
式(1)で表されるN−アルカノイル−N−アルカノー
ルアミドである。
【0009】
【化2】 (式中、Rは、炭素数11〜22までの直鎖または分
岐鎖のアルキル基、アルケニル基、環状炭化水素基、R
は、水素または炭素数2〜4のアルキル基またはヒド
ロキシアルキル基、Rは、炭素数2〜4のヒドロキシ
アルキル基を表す)
【0010】前記一般式において、Rは炭素数11〜
22、好ましくは12〜18の直鎖または分岐鎖を有す
るアルキル基またはアルケニル基、環状炭化水素基を示
す。具体例としては、デシル、ラウリル、ミリスチル、
パルミチル、オクタデシル、パルミトオレイル、オレイ
ル等があげられる。
【0011】Rは水素または炭素数2〜4、好ましく
は2〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示
す。好ましくは水素、メチル基、エチル基、ヒドロキシ
エチル基、2−ヒドロキシ−2−プロピル基、3−ヒド
ロキシ−2−プロピル基、2,3−ジヒドロキシ−2−
プロピル基、1−メチル−2−ヒドロキシエチル基等の
ヒドロキシプロピル基であり、特に好ましくは水素、メ
チル基、エチル基である。
【0012】Rは炭素数2〜4、好ましくは2〜3の
ヒドロキシアルキル基を示す。具体的にはヒドロキシエ
チル基、2−ヒドロキシ−2−プロピル基、3−ヒドロ
キシ−2−プロピル基、2,3−ジヒドロキシ−2−プ
ロピル基、1−メチル−2−ヒドロキシエチル基等のヒ
ドロキシプロピル基などがあげられる。 好ましくはヒ
ドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基である。
【0013】本発明の(B)成分は、アニオン界面活性
剤の多価金属塩である。具体例としては、アルキル硫酸
塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、脂肪酸塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、
α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステ
ル塩、モノアルキル燐酸エステル塩、アルキルまたはヒ
ドロキシアルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルアミ
ドエーテル硫酸エステル塩、N−アルキルアミドアルカ
ノール硫酸エステル塩、アシルザルコシネート、N−ア
シルタウライド、N−アシル−N−メチルタウライド、
脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル塩、アシルアミノ
酸塩、アルキルイミノジカルボン酸塩、二級アミド型N
−アシルアミノ酸塩、酒石酸アルキルアミド、リンゴ酸
アルキルアミド、クエン酸アルキルアミドなどの多価金
属塩があげられる。好ましくは、α−オレフィンスルホ
ン酸の多価金属塩である。前記アニオン界面活性剤の対
イオンとしては、カルシウム(Ca)、マグネシウム
(Mg)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、銅(C
u)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、アルミニウム
(Al)等の多価金属イオンがあげられる。好ましいア
ニオン界面活性剤の塩は、カルシウム、マグネシウム等
のアルカリ土類金属塩である。
【0014】本発明の摩擦抵抗低減剤において、A成分
とB成分の比は、好ましくはA/B=1/20〜20/
1、特に好ましくは1/10〜10/1、最も好ましく
は1/5〜5/1(すべて質量比)である。前記範囲に
おいて、特に摩擦抵抗減粘効果が良好である。
【0015】本発明のB成分は、アニオン界面活性剤の
多価金属塩として組成物中に配合することが可能である
が、酸型のアニオン界面活性剤やアニオン界面活性剤の
アルカリ金属塩、有機塩とともに水溶性の多価金属化合
物を配合しても良い。水溶性多価金属塩としては、塩化
カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸
マグネシウム、硫酸クロム、硫酸亜鉛、硫酸ニッケル、
硫酸鉄などがあげられる。
【0016】本発明の摩擦抵抗低減剤組成物は上記成分
の他に、アニオン界面活性剤多価金属塩以外の界面活性
剤を添加することもできる。それらの例としては、上記
アニオン界面活性剤のアルカリ金属塩、有機アミン塩、
ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤等があげられ
る。
【0017】ノニオン界面活性剤としては、高級アルコ
ールエトキシ(プロポキシ)レート、蔗糖脂肪酸エステ
ル、アルキル(ポリ)グルコシド、脂肪酸ジエタノール
アミド、脂肪酸2,3−ジヒドロキシプロピルアミド、
脂肪酸ポリオキシエチレンアミド、アルキルアミンオキ
サイド、アルキルアミドアミンオキサイド、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド脂肪酸エ
ステル、アシルグルカミドなどがあげられる。
【0018】カチオン界面活性剤としては、エーテル基
やエステル基で置換されていても良いモノ、ジ、トリ長
鎖アルキルアミンの有機酸または無機酸の塩、あるいは
その4級アンモニウム塩があげられる。
【0019】本発明の摩擦抵抗低減剤組成物は、さら
に、必要に応じて他の成分を本発明の効果を損なわない
範囲で添加することができる。それらの成分としては、
水、エチレングリコール等の溶媒、アミン等の防錆剤、
シリコーン等の消泡剤、グリセリン等の不凍剤、金属イ
オン等の抗菌剤があげられる。
【0020】本発明の摩擦抵抗低減剤組成物を用いて乱
流状態で管内を流れる輸送水性媒体の摩擦を低減化させ
るためには、水性媒体に本発明の摩擦抵抗低減剤組成物
を添加すればよい。この場合、その添加量は、水性媒体
に対し、有効量(A成分とB成分の総量)で好ましくは
0.01〜5重量%、特に好ましくは0.05〜0.5
重量%である。
【0021】また、本発明の摩擦抵抗低減剤の添加方法
は、組成物を予め調製して添加してもよいし、(A)成
分と(B)成分を媒体中に別々に添加しても良い。
【0022】
【発明の効果】本発明の摩擦抵抗低減剤及び水性媒体の
摩擦抵抗低減方法、水性媒体輸送方法は、流体輸送にお
いて配管設備の低減、ポンプ所要動力の低減に有効であ
る。特に、機械的劣化がなく、使用中の濃度調整の必要
もなく、また、pHや水道水、工業用水等に含有してい
る電解質による劣化もないことから、循環使用される液
体中、例えば、各種工業プラントの加熱、冷却系、地域
冷暖房システムで安定して利用できる。
【0023】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例に限定されるものでは
ない。
【0024】(実施例1〜6、比較例1〜2)表1に示
した成分(A)および(B)を含む水溶液を作り、その
摩擦抵抗低減効果を渦抑制率(VR)により以下のよう
にして評価した。その結果を表1に示す。
【0025】(渦抑制率評価)10℃の試料水溶液10
0gを200mlのビーカーにとり、マグネチックスタ
ーラー(回転子:8×30mm、550rpm)で30
秒間攪拌し、発生する渦の深さを測定し、下式より渦抑
制率(VR%)を算出した。 VR%=100(DVH20−DVDR)/DVH20 式中、DVH20,DVDRは、それぞれ水および試料
溶液の渦の深さである。
【0026】
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1)で表される化合物 (B)陰イオン界面活性剤の多価金属塩を含有すること
    を特徴とする水性媒体用摩擦抵抗低減剤組成物。 【化1】 (式中、Rは、炭素数11〜22までの直鎖または分
    岐鎖のアルキル基、アルケニル基、環状炭化水素基、R
    は、水素または炭素数2〜4のアルキル基またはヒド
    ロキシアルキル基、Rは、炭素数2〜4のヒドロキシ
    アルキル基を表す)
  2. 【請求項2】 (A)請求項1に記載の一般式(1)
    で表される化合物 (B)陰イオン界面活性剤 (C)多価金属塩を配合することを特徴とする水性媒体
    用摩擦抵抗低減剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1の組成物を添加することを特徴
    とする乱流水性媒体の摩擦抵抗低減方法。
  4. 【請求項4】 輸送水性液に請求項1の組成物を添加す
    ることを特徴とする水性流体輸送方法。
JP37714199A 1999-12-28 1999-12-28 水性媒体用摩擦抵抗低減剤及び該低減剤を用いた水性媒体の摩擦抵抗低減方法 Pending JP2001187875A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001354943A (ja) * 2000-06-14 2001-12-25 Osaka Gas Co Ltd 水性媒体の流れ促進剤を含む水性媒体の水性生物に対する毒性を低減させるための薬剤及び方法
US10398917B2 (en) 2014-12-05 2019-09-03 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. Drag reducer and fire-extinguishing agent

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