JP3700702B2 - 液体噴射ヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を噴射するノズル列の実質的長さを可及的に長く設定した液体噴射ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体をノズル開口から噴射させる液体噴射ヘッドは、種々な液体を対象にしたものが知られているが、そのなかでも代表的なものとして、インクジェット式記録装置に装着される記録ヘッドをあげることができる。そこで、従来の技術を上記インクジェット式記録装置を例にとって説明する。
【0003】
図10は、インクジェット式記録装置の周辺構造を示す。
【0004】
この装置は、インクカートリッジ1が搭載されるとともに、記録ヘッド2が取付けられたキャリッジ3を備えている。装置本体であるインクジェット式記録装置は符号50で示されている。
【0005】
上記キャリッジ3は、タイミングベルト4を介してステッピングモータ5に接続され、ガイドバー6に案内されて記録紙である記録媒体7の紙幅方向(主走査方向)に往復移動するようになっている。上記キャリッジ3は、上部に開放する箱型を呈し、記録媒体7と対向する面(この例では下面)に、記録ヘッド2のノズル形成面が露呈するよう取付けられるとともに、インクカートリッジ1が搭載されるようになっている。
【0006】
そして、上記記録ヘッド2にインクカートリッジ1からインクが供給され、キャリッジ3を移動させながら記録媒体7の上面にインク滴を吐出させて記録媒体7に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。なお、キャリッジ3は、記録ヘッド2を主走査方向に往復移動させる移動手段として機能している。
【0007】
上記記録媒体7の移動を案内するために、記録ヘッド2の主走査方向に延びている長尺な案内部材8が配置されている。案内部材8の一端側のとなりには、記録ヘッド2のノズルプレート17(後述する)を清浄にするワイパー装置9と、ノズル開口部のインクの粘性状態等を正常化するキャッピング装置10が配置されている。また、案内部材8の他端側のとなりには、フラッシングボックス11が配置され、そこにフラッシング開口部12が形成されている。
【0008】
キャッピング装置10によるクリーニング動作で吸出された廃インクや、フラッシング開口部12に対するフラッシング動作で記録ヘッド2から吐出された廃インクは、廃インク貯留部13に溜められるようになっている。
【0009】
なお、上記のインクジェット式記録装置50は、従来技術の一環として説明したが、本発明の液体噴射ヘッドが装着できる構造である。
【0010】
上記記録ヘッド2に包含されているインク噴射ユニットUを、図11〜図13に基づいて説明する。
【0011】
このインク噴射ユニットUは、ヘッドケース14と、このヘッドケース14のユニット固着面15に接着剤等で固着される流路ユニット16とから構成されている。上記流路ユニット16は、ノズルプレート17と、流路形成板18と、振動板の形態で例示されている封止板19とが積層され接着されて構成されている。
【0012】
上記ノズルプレート17は、ステンレス板からなり、多数のノズル開口20が列設されてノズル列21を2列形成している。上記流路形成板18は、素材板であるシリコン単結晶板からなり、上記ノズル開口20に連通する圧力発生室22と、大気に連通(図示していない)しているダンパ用凹部27が異方性エッチングにより形成されている。23はインク供給管26に連通しているインク貯留室であり、封止板19にあけたインク導入口25を通じて圧力発生室22に連通している。
【0013】
上記振動板19は、樹脂フィルムとステンレス板がラミネートされており、各圧力発生室22に対応する部分の裏面に、ステンレス板の島部19Aが形成されている。また、後述するインク貯留室23と略同じ輪郭をした樹脂フィルムのみのコンプライアンス部19Cが形成されている。
【0014】
上記ヘッドケース14は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂の射出成形品であり、インク貯留室23にインクを導入するインク供給管26が開口されている。また、流路形成板18のインク貯留室23に対応する部分に、インク貯留室23の形状と略一致する形状の上記ダンパ用凹部27が形成されている。
【0015】
29は圧電振動子30が固定される固定基板、31は上記固定基板29に圧電振動子30が固定されてなる圧電振動子ユニット35を収容する収容室である。上記圧電振動子30は、縦振動モードの圧電振動子30であり、駆動信号の入力により長手方向に伸縮振動して圧力発生室22に圧力変動を与えるようになっている。
【0016】
上記ダンパ用凹部27は、インク貯留室23の下側開口を封止する振動板19と流路形成板18に設けた凹形状部によって形成された空間であり、インク滴吐出時のインク貯留室23内の圧力変動を、コンプライアンス部19Cの変形によって吸収するようになっている。このコンプライアンス部19Cの変形時には、ダンパ用凹部27内の空気が空気抜き穴(図示していない)から外部に抜け、ダンパ用凹部27内の圧力上昇を防止するようになっている。
【0017】
上記構成のインク噴射ユニットUは、例えば、つぎのようにして組立てられる。すなわち、まず、ヘッドケース14のユニット固着面15に、インク供給管26や収容室31に流れ込まないよう接着剤を塗布したり、あるいは所定形状に打ち抜き形成等された接着シートを貼着し、その上に、あらかじめ接着剤等で接合されて組立てられた流路ユニット16を載置する。ついで、40〜100℃程度の温度に加熱し、必要に応じて押圧等することにより、流路ユニット16とヘッドケース14とを固着する。
【0018】
一方、圧電振動子30が固定基板29に固定された圧電振動子ユニット35を準備し、上記圧電振動子30の先端に接着剤を塗布しておく。つぎに、流路ユニット16が下側になるよう上記ヘッドケース14を反転させ、上記圧電振動子ユニット35を収容室31に収容して接着固定する。この状態で、圧電振動子30の先端を流路ユニット16の振動板19に接着固定し、最後に固定基板29をヘッドケース14に固定することにより、インク噴射ユニットUが完成する。
【0019】
上記インク噴射ユニットUでは、駆動回路(図示せず)で発生させた駆動信号をフレキシブルケーブル32を介して圧電振動子30に入力することにより、圧電振動子30を長手方向に伸縮させる。この圧電振動子30の伸縮により、振動板19の島部19Aを振動させて圧力発生室22内の圧力を変化させ、圧力発生室22内のインクをノズル開口20からインク滴として吐出させるようになっている。
【0020】
上記インク噴射ユニットUは、ヘッドホルダ33に接手部材34等を介して取付けられている。上記ヘッドホルダ33の形状は各種の機能を付与するために、多数の凹凸形状等が成形されているが、基本的には各図に示すように、板状の形態である。このヘッドホルダ33にパイプ状のインク接続部36が取付けられている。上記インク接続部36は、インク供給源からインクを導く機能を果たし、ヘッドホルダ33にインクカートリッジ1が装着されるときには、インク供給針(図示していない)となり、インクカートリッジ1の内部に突き刺される状態になる。
【0021】
上記インク接続部36の下流側にフィルタ37が配置され、インク中の不純物等を捕捉して、インク供給管26へ流下させないようになっている。
【0022】
ノズル列21は、上記のように2列配置されているので、それに伴う圧力発生室22,インク貯留室23,圧電振動子ユニット35等も2組ずつ配置されている。
【0023】
【特許文献1】
特開平10−217452号公報
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、印刷速度の向上すなわち単位時間当たりの印刷面積を増大するためには、装置本体の主走査方向に直交しているノズル列の長さを長くすることが有力な方法とされている。しかし、1つのインク噴射ユニットUにおけるノズル列21の長さを長尺化することは、流路ユニット16におけるノズル開口20,圧力発生室22,圧電振動子30等の相対位置を高精度に維持すること等の課題があるので、妥当な方策とすることができない。
【0025】
そこで、図13(C)に示すように、インク噴射ユニットUを縦に並べることが考えられるが、ノズル列21が連続しないで不連続な間隔Lができてしまう。このような問題は、上記圧電振動子ユニット35を収容室31に挿入する構造形式が、間隔Lの発生要因になっている。
【0026】
すなわち、圧電振動子ユニット35を正確な位置に取付けるために、固定基板29と収容室31との密着関係が必須なものとされている。そのために、固定基板29の端部が、収容室31の位置決め用の内壁31X,31Y,31Zの3者と挿入方向に配置されたストッパ壁31Dに密着することにより、圧電振動子30と圧力発生室22との相対位置が正確に維持されている。このように固定基板29の端部が位置決め機能を果たすために所要の長さを必要としているので、圧電振動子30のノズル列21方向の長さは、固定基板29よりも短くする必要がある。それと同時に、ヘッドケース14の肉厚も加算されて図13(B)に示すように、インク噴射ユニットUのユニット端とノズル列21の端部とのあいだにL/2なる間隔ができてしまうのである。
【0027】
換言すると、固定基板29のノズル列方向の長さは、ノズル列21の長さよりも長く設定されていることになり、この長さの差が上記のL/2なる間隔を生んでいるのである。
【0028】
そこで、インク噴射ユニットUを図14に示すように、千鳥状に配列して上述のような間隔Lのない状態で各ノズル列21を連続させ、ノズル列21の実質的な長尺化を図ることが知られている。これは、各インク噴射ユニットUのノズル列21を千鳥状に連ねて、副走査方向で見て切れ目のない長いノズル列を形成したもので、隣合うインク噴射ユニットUは間隔Lに相当する長さにわたって重複した配列とされている。
【0029】
したがって、図14に示すように、長いノズル列が形成できても、インク噴射ユニットUの幅が単純に加算されたような状態になるので、装置本体の主走査方向の寸法が著しく大きなものとなり、インク噴射ヘッドが大型になる。また、主走査方向のストローク長さも記録媒体7を越えてさらにインク噴射ヘッドの長さ分だけオーバーストロークをさせる必要があり、このような面においても装置本体のコンパクト化にとって逆行する面がある。
【0030】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、装置本体の主走査方向の寸法を可及的に小さくしてノズル列の長尺化を実現する液体噴射ヘッドの提供をその目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射ヘッドは、ノズル開口が列設されることによりノズル列が形成されたノズルプレートと、上記ノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成板と、上記圧力発生室の開口を塞ぐ弾性板とを含む積層体から形成された流路ユニットがヘッドケースに接合され、上記圧力発生室に圧力変動を与える縦振動モードの圧電振動子が固定基板に固定され、上記ヘッドケースに設けた収容室内に圧力発生室に対応させた状態で少なくとも圧電振動子と固定基板が挿入され、固定基板を収容室内で固定状態にして液体噴射ユニットが構成され、上記液体噴射ユニットが液体供給源からの液体を導くヘッドホルダに取付けられている液体噴射ヘッドであって、上記液体噴射ユニットには、第1ノズル列と、上記第1ノズル列に対してノズル列方向にずれた第2ノズル列とが略平行な状態で配置され、第1ノズル列と第2ノズル列とがずれていることにより液体噴射ユニットの外形部に傾斜面が形成され、複数の液体噴射ユニットを上記傾斜面が対向した状態で配列して、隣合う一方の液体噴射ユニットの第1ノズル列と隣合う他方の液体噴射ユニットの第1ノズル列および隣合う一方の液体噴射ユニットの第2ノズル列と隣合う他方の液体噴射ユニットの第2ノズル列により各ノズル列が同種の液体を噴射するノズル群となるよう単位ユニットを形成したことを要旨とする。
【0032】
すなわち、上記液体噴射ユニットには、第1ノズル列と、上記第1ノズル列に対してノズル列方向にずれた第2ノズル列とが略平行な状態で配置され、第1ノズル列と第2ノズル列とがずれていることにより液体噴射ユニットの外形部に傾斜面が形成され、複数の液体噴射ユニットを上記傾斜面が対向した状態で配列して、隣合う一方の液体噴射ユニットの第1ノズル列と隣合う他方の液体噴射ユニットの第1ノズル列および隣合う一方の液体噴射ユニットの第2ノズル列と隣合う他方の液体噴射ユニットの第2ノズル列により各ノズル列が同種の液体を噴射するノズル群となるよう単位ユニットを形成している。
【0033】
このため、第1,第2ノズル列をずらすことにより液体噴射ユニットの外形部に傾斜面が形成できる。このようにしてえられた傾斜面を対向させて上記単位ユニットを構成することにより、傾斜面の箇所で両液体噴射ユニットが重複し、単位ユニットが占める主走査方向の寸法は、この重複に相当する寸法分の縮小が図られ、可及的に縮小することができる。上記のように傾斜面の対向により、ノズル群を構成するノズル列同士において、ノズル列よりも長い固定基板の部分が主走査方向で見て重複するので、ノズル列を適正に連続させることができる。上記単位ユニットを複数備えた液体噴射ヘッドを構成した場合には、上記の寸法縮小効果が一層大きくなる。さらに、2つの液体噴射ユニットの各ノズル列が同種の液体を噴射するノズル群を形成し、有効なノズル列の長さが見かけ上長尺化され、定められた領域への液体噴射が短時間で実行される。
【0034】
とくに、両液体噴射ユニットの第1ノズル列同士および第2ノズル列同士が、副走査方向に機能的に連続した状態になってノズル群を形成しているのであるが、この場合には各ノズル列の長さが積算されたノズル群の長さが確保できる。このようなノズル群の長さの確保に対して、単位ユニットの主走査方向の幅寸法の増大がわずかな寸法で済むので、ノズル群の長さを十分に確保しつつ主走査方向にはコンパクトな液体噴射ヘッドが構成できる。
【0035】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記傾斜面が、ヘッドケースの対角方向の角部を切除した状態で両傾斜面が略平行となるよう上記収容室の深さ方向と同方向に形成されている場合には、液体噴射ユニットの傾斜面が画一的に形成され、液体噴射ユニットを複数連ねて単位ユニットを構成するときに、各液体噴射ユニットを整然と配列することができ、これにともなってノズル群も各ノズル列が正確に連続した状態のもとで確保することができる。
【0036】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記ヘッドケースの外形が、収容室の深さ方向で見て略平行四辺形である場合には、液体噴射ユニットを複数連ねて単位ユニットを構成するときに、略平行四辺形を基礎にした配列で各液体噴射ユニットを整然と配列することができ、これにともなってノズル群も各ノズル列が正確に連続した状態のもとで確保することができる。
【0037】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、ノズル列方向で見た固定基板の長さが、第1ノズル列および第2ノズル列の長さよりも長く設定されている場合には、固定基板の端部が各ノズル列よりも突出した長さになって収容室内面との密着が果たされ、この長くなっている固定基板の端部が、上記のいわゆる「ずらし配置」や「傾斜面対向」により主走査方向で見て重複するので、固定基板の端部が突出しているにもかかわらず、各ノズル列が正確に連続した状態のもとでノズル群を確保することができる。
【0038】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、1つの液体噴射ユニットにおける第1ノズル列と第2ノズル列の長さが同じである場合には、両ノズル列をずらしたとき、ノズル列端部にできる「ずれ量」が両側において均一に確保できることから、上記傾斜面の平行配置やヘッドケースの平行四辺形の形成が確実に達成できる。また、第1,第2ノズル列は、液体噴射性能が最も安定した長さのいわゆる標準性能のものとし、全体として安定した液体噴射性能となる。
【0039】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、2つの液体噴射ユニットにおける各第1ノズル列と各第2ノズル列の長さが同じである場合には、各液体噴射ユニットの第1,第2ノズル列をずらしたときに、ノズル列端部にできる「ずれ量」が両側において均一に確保できることから、上記傾斜面の平行配置やヘッドケースの平行四辺形の形成が確実に達成できる。そして、均一な「ずれ量」により、第1ノズル列同士および第2ノズル列同士の連続性が適正に確保でき、ノズル群の構成にとって好適である。また、第1,第2ノズル列は、液体噴射性能が最も安定した長さのいわゆる標準性能のものとし、全体として安定した液体噴射性能となる。
【0040】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、装置本体の主走査方向における2つの上記液体噴射ユニットの幅寸法が、1つの上記液体噴射ユニットのユニット幅の2倍未満である場合には、2つの液体噴射ユニットの傾斜面を対向させて配列し、ノズル列の長さを長くしつつ主走査方向の寸法が小さくされたコンパクトな液体噴射ヘッドがえられて、インクジェット式記録装置に適用した場合等には印刷の高速化が実現する。
【0041】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、第1ノズル列に対応する第1液体貯留室は第1ノズル列から見て第2ノズル列と反対側に配置され、第2ノズル列に対応する第2液体貯留室は第2ノズル列から見て第1ノズル列と反対側に配置されている場合には、第1ノズル列と第2ノズル列は、そのあいだに所定幅のノズルプレートを存置させて直接隣合った状態になる。したがって、第1ノズル列と第2ノズル列との間隔は最小化されることとなり、両第1,第2ノズル列に対応するメンテナンス等のキャップ類を小型化することができ、装置本体のコンパクト化にとっても有効である。
【0042】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、装置本体の主走査方向で見て隣合うノズル群のノズル列は、一方のノズル群のノズル列の開口ピッチに対して他方のノズル群のノズル列の開口ピッチが副走査方向にずれるように配置してあり、上記ずれ量は、上記開口ピッチの半分の量である場合には、副走査方向にずらされた関係にある両ノズル群のノズル列を主走査方向に複合すると、開口ピッチが実質的に小さな開口ピッチとなる。ここで、開口ピッチが小さくされたノズル列において、上記のようにいわゆるハーフピッチにすれば、液体噴射を受ける部材に対する単位面積当たりの液体噴射が、きわめて緻密な状態になる。他方、開口ピッチが比較的大きくされたノズル列において、上記のようにハーフピッチにすれば、このハーフピッチを記録解像度の整数倍にしておくことにより、液体噴射ヘッドの主走査方向のストローク回数を低減させることができる。これらの利点は、インクジェット式記録装置において、前者は精緻な噴射品質の確保に有効であり、後者は噴射時間の短縮や使用電力の節減等において有用である。
【0043】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記液体噴射ユニットにおいて、上記第1ノズル列と第2ノズル列に加えられた所要列数の第3ノズル列が、第1ノズル列,第2ノズル列に対してノズル列方向にずれた状態で配置されている場合には、1つの液体噴射ユニットに含まれるノズル列の本数が増加する。このように増加したノズル列を有する液体噴射ユニットを組みあわせて単位ユニットを構成することにより、ノズル群の数量を増加することができ、各ノズル群から多種多様な液体噴射が可能となる。上記のような単位ユニットをインクジェット式記録装置に適用した場合等には、印刷の高速化と多彩な印刷品質がえられる。
【0044】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記第3ノズル列が1つまたは2つである場合には、追加列数が少なくて主走査方向の液体噴射ユニットの寸法が最小化されるとともに、ノズル列方向には十分な長さが確保できる。例えば、1対の液体噴射ユニットにそれぞれ4本のノズル列を配置して単位ユニットを構成した場合には、4本のノズル群が、1つの液体噴射ユニットの主走査方向の寸法にわずかな寸法増加だけで成立し、同時にノズル列長さが2倍の長さとして確保できる。
【0045】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記第3ノズル列が3つ以上である場合には、3つ以上増加したノズル列を有する液体噴射ユニットを組みあわせて単位ユニットを構成することにより、ノズル群の数量を必要かつ十分に増加することができ、各ノズル群から多種多様な液体噴射が可能となる。上記のような単位ユニットをインクジェット式記録装置に適用した場合等には、より一層の印刷の高速化と多彩な印刷品質がえられる。
【0046】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記ヘッドホルダに液体噴射ユニットの位置決め用凸部が設けられている場合には、各液体噴射ユニットを上記位置決め用凸部に接触させてヘッドホルダに取付けることにより、単位ユニット乃至はノズル群が高い精度の下に形成でき、長尺化されたノズル群から良好な液体噴射がえられる。また、上記のように、ノズル列を副走査方向にずらしてノズル開口をハーフピッチにするような場合においても、精度の高い開口ピッチが確保できる。
【0047】
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記ヘッドホルダに液体噴射ユニットの位置決め用外周壁部材が設けられている場合には、各液体噴射ユニットを上記位置決め用外周壁部材に接触させてヘッドホルダに取付けることにより、単位ユニット乃至はノズル群が高い精度の下に形成でき、長尺化されたノズル群から良好な液体噴射がえられる。また、上記のように、ノズル列を副走査方向にずらしてノズル開口をハーフピッチにするような場合においても、精度の高い開口ピッチが確保できる。
【0048】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0049】
本発明の液体噴射ヘッドは、上述のように種々な液体を対象にして機能させることができ、図示の実施の形態においてはその代表的な事例として、インクジェット式記録装置に採用される記録ヘッドを実施の形態の対象にしている。
【0050】
本実施の形態における装置本体すなわちインクジェット式記録装置50は、通常の形式のものであり、図10に示したものと同じである。
【0051】
本発明の液体噴射ヘッドの重要な構成要素となる液体噴射ユニットすなわちインク噴射ユニットの構造は図1に示されている。このインク噴射ユニットUには、第1ノズル列21Aと、第1ノズル列21Aに対してノズル列方向にずれた第2ノズル列21Bとが略平行な状態で配置されている。そして、第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bの長さは同じにしてある。後述の各部の構成は上記両ノズル列21A,21Bに対応したものとされている。
【0052】
図1および図2において、インク噴射ユニットUは、ヘッドケース14と、このヘッドケース14のユニット固着面15に接着剤等で固着される流路ユニット16とから構成されている。上記流路ユニット16は、ノズルプレート17と、流路形成板18と、振動板の形態で例示されている封止板19とが積層され接着されて構成されている。なお、図2は第2ノズル列21A側の部分だけを破断した断面図である。
【0053】
上記ノズルプレート17は、ステンレス板からなり、多数のノズル開口20が図2の紙面に垂直な方向に列設されて、第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bを形成している。上記第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bは、上記のように略平行な状態で配列され、しかも両ノズル列の長さは同じである。
【0054】
以下の説明において、「A」が付された番号は第1ノズル列21Aに対応し、「B」が付された番号は第2ノズル列21Bに対応している。
【0055】
上記流路形成板18は、素材板であるシリコン単結晶板からなり、上記ノズル開口20に連通する第1圧力発生室22Aと第2圧力発生室22B、大気に連通(図示していない)している第1ダンパ用凹部27A,第2ダンパ用凹部27Bが異方性エッチングにより形成されている。23Aと23Bはインク供給管26Aと26Bに連通している第1および第2インク貯留室であり、封止板19にあけたインク導入口25A,25Bを通じて第1圧力発生室22Aおよび第2圧力発生室22Bに連通している。
【0056】
第1ノズル列21Aに対応する第1インク貯留室23Aは第1ノズル列21Aから見て第2ノズル列21Bと反対側に配置され、第2ノズル列21Bに対応する第2インク貯留室23Bは第2ノズル列21Bから見て第1ノズル列21Aと反対側に配置されている。つまり、図5(A)に示すように、第1インク貯留室23Aと第2インク貯留室23Bのあいだに第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bが配置されている。上記配置により、第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bは、そのあいだに所定幅のノズルプレート17を存置させて直接隣合った状態になる。したがって、第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bとの間隔は最小化されることとなり、両第1,第2ノズル列21A,21Bに対応するキャッピング装置10やフラッシング開口部12等を小型化することができ、装置本体のコンパクト化によっても有効である。
【0057】
上記振動板19は、樹脂フィルムとステンレス板がラミネートされており、各圧力発生室22A,22Bに対応する部分の裏面に、ステンレス板の島部19A,19Bが形成されている。また、上記第1,第2インク貯留室23A,23Bと略同じ輪郭をした樹脂フィルムのみのコンプライアンス部19C,19Dが形成されている。
【0058】
上記ヘッドケース14は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂の射出成形品であり、ユニット固着面15に第1インク貯留室23A,第2インク貯留室23Bにインクを導入するインク供給管26A,26Bが開口されている。また、第1インク貯留室23Aと第2インク貯留室23Bに対応する部分に、両インク貯留室23A,23Bの形状と略一致する形状の上記第1,第2ダンパ用凹部27A,27Bが形成されている。
【0059】
29A,29Bは圧電振動子30A,30Bが固定される固定基板、31A,31Bは上記固定基板29A,29Bに圧電振動子30A,30Bが固定されてなる圧電振動子ユニット35A,35Bを収容する収容室である。この収容室31A,31Bの深さ方向は、図1および図2の上下方向であり、主走査方向が水平方向であるとすれば、上記深さ方向はそれと直交する方向となる。上記圧電振動子30A,30Bは、縦振動モードの圧電振動子30A,30Bであり、駆動信号の入力により長手方向に伸縮振動して第1圧力発生室22A,第2圧力発生室22Bに圧力変動を与えるようになっている。
【0060】
上記第1,第2ダンパ用凹部27A,27Bは、第1,第2インク貯留室23A,23Bの下側開口を封止する振動板19と流路形成板18に設けた凹形状部によって形成された空間であり、インク滴吐出時の第1,第2インク貯留室23A,23B内の圧力変動を、コンプライアンス部19C,19Dの変形によって吸収するようになっている。このコンプライアンス部19C,19Dの変形時には、第1,第2ダンパ用凹部27A,27B内の空気が空気抜き穴(図示していない)から外部に抜け、第1,第2ダンパ用凹部27A,27B内の圧力上昇を防止するようになっている。
【0061】
上記構成のインク噴射ユニットUは、例えば、つぎのようにして組立てられる。すなわち、まず、ヘッドケース14のユニット固着面15に、インク供給管26A,26Bや収容室31A,31Bに流れ込まないよう接着剤を塗布したり、あるいは所定形状に打ち抜き形成等された接着シートを貼着し、その上に、あらかじめ接着剤等で接合されて組立てられた流路ユニット16を載置する。ついで、40〜100℃程度の温度に加熱し、必要に応じて押圧等することにより、流路ユニット16とヘッドケース14とを固着する。
【0062】
一方、圧電振動子30A,30Bが固定基板29A,29Bに固定された圧電振動子ユニット35A,35Bを準備し、上記圧電振動子30A,30Bの先端に接着剤を塗布しておく。つぎに、流路ユニット16が下側になるよう上記ヘッドケース14を反転させ、上記圧電振動子ユニット35A,35Bをそれぞれ収容室31Aと31Bに収容して接着固定する。この状態で、圧電振動子30A,30Bの先端を流路ユニット16の振動板19に接着固定し、最後に固定基板29A,29Bをヘッドケース14に固定することにより、インク噴射ユニットUが完成する。
【0063】
上記インク噴射ユニットUでは、駆動回路(図示せず)で発生させた駆動信号をフレキシブルケーブル32A,32Bを介して圧電振動子30A,30Bに入力することにより、圧電振動子30A,30Bを長手方向に伸縮させる。この圧電振動子30A,30Bの伸縮により、振動板19の島部19A,19Bを振動させて第1,第2圧力発生室22A,22B内の圧力を変化させ、第1,第2圧力発生室22A,22B内のインクをノズル開口20からインク滴として吐出させるようになっている。
【0064】
上記インク噴射ユニットUは、ヘッドホルダ33に接手部材34A,34B等を介して取付けられている。上記ヘッドホルダ33の形状は各種の機能を付与するために、多数の凹凸形状等が成形されているが、基本的には各図に示すように、板状の形態である。このヘッドホルダ33にパイプ状のインク接続部36A,36Bが取付けられている。上記インク接続部36A,36Bは、インク供給源からインクを導く機能を果たし、ヘッドホルダ33にインクカートリッジ1が装着されるときには、インク供給針(図示していない)となり、インクカートリッジ1の内部に突き刺される状態になる。
【0065】
上記インク接続部36A,36Bの下流側にフィルタ37A,37Bが配置され、インク中の不純物等を捕捉して、インク供給管26A,26Bへ流下させないようになっている。
【0066】
インク噴射ユニットUの組立て順序は上述のとおりであるが、その組立てに際して活用されるのが基準穴である。17Hはノズルプレート17の基準穴、18Hは流路形成板18の基準穴、19Hは封止板19の基準穴、14Hはヘッドケース14の基準穴である。基準穴17H,18H,19Hはノズルプレート17,流路形成板18,封止板19を積層体にして流路ユニット16を完成させるときに、位置決めピン(図示していない)を挿入して位置決め用として使用される。したがって、流路ユニット16の組立て精度を適正に維持し、正常なインク吐出機能を有する流路ユニット16が構成される。
【0067】
また、流路ユニット16をヘッドケース14のユニット固着面15に接合するときにも、流路ユニット16に連通した状態になっている基準穴17H,18H,19Hとヘッドケース14側の基準穴14Hを合致させて、位置決めピン(図示していない)を用いて両者の一体化が図られる。ノズルプレート17,流路形成板18,封止板19およびヘッドケース14には一貫したボルト穴(図示していない)がそれぞれにあけられ、ここを貫通させたボルト(図示していない)でインク噴射ユニットUをヘッドホルダ33に固定するようになっている。なお、インク噴射ユニットUをヘッドホルダ33に固定するときにも基準穴14Hを利用することができる。このとき、ヘッドホルダ33側の基準穴または基準ピン(図示していない)にヘッドケース14の基準穴14Hを合致させて、複数のインク噴射ユニットU相互間の位置関係を正常に設定するときにも活用できる。
【0068】
上記のインク噴射ユニットUの外形を変形させて、複数のインク噴射ユニットUを所定の形態で組合すようになっている。このようにして組合わせた複数のインク噴射ユニットUにより、単位ユニット39を構成し同時に長尺なノズル列であるノズル群38を構成している。
【0069】
第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bとは、上記のようにノズル列方向にずれているので、それに伴って第1,第2圧力発生室22A,22B、第1,第2ダンパ用凹部27A,27B、第1,第2インク貯留室23A,23B、島部19A,19B、コンプライアンス部19C,19D,収容室31A,31B等はすべて上記ノズル列と同様にずれている。
【0070】
上記の「ずれ」により、インク噴射ユニットUの外形が変形可能となっている。すなわち、寸法的に見てインク噴射ユニットUの大部分を占めるヘッドケース14に傾斜面40,41が形成してある。この傾斜面40,41は、略直方体の形状をしたヘッドケース14の対角方向の角部を切除した状態で、両傾斜面40,41が平行となるよう上記収容室31A,31Bの深さ方向に形成されている。そして、傾斜面40,41の配置によりヘッドケース14は、収容室31A,31Bの深さ方向で見て略平行四辺形になっている。
【0071】
ヘッドケース14に上記のような傾斜面40,41が形成されるのに伴って、ノズルプレート17,流路形成板18,封止板19にもそれぞれ傾斜面40,41と同様な斜め方向の切除が施され、流路ユニット16全体がヘッドケース14と略同じ形状となっている。
【0072】
傾斜面40,41が形成されたインク噴射ユニットUを組みあわせて単位ユニット39が構成され、これに伴って連続状態とされた第1ノズル列21A,21A同士および第2ノズル列21B,21B同士がそれぞれノズル群38を形成している。一方のノズル群38を構成する第1ノズル列21Aからは同色のインクが吐出されて、1つのノズル群38から1色のインクが吐出される。同様に、他方のノズル群38を構成する第2ノズル列21Bから同色のインクが吐出されて、もう1つのノズル群38からも1色のインクが吐出される。両ノズル群38からのインク色は同色にしてもよく、あるいはノズル群38毎に異色にしてもよい。
【0073】
図3は、インク噴射ユニットUを圧電振動子ユニット35A,35Bの側から見た平面図であり、理解しやすくするために、見えない箇所にある第1,第2インク貯留室23A,23B等も透視的に実線で図示してある。同図は、一方のインク噴射ユニットUの傾斜面40と、他方のインク噴射ユニットUの傾斜面41とを、主走査方向にオフセットさせて両傾斜面40,41が対向させた状態を示している。オフセット長さは、符号L1で示されている。図3に示すように、一方の第1ノズル列21Aと他方の第1ノズル列21Aは、副走査方向において機能上連続した一連のノズル列すなわちノズル群38を形成している。
【0074】
一方のインク噴射ユニットUの第1ノズル列21Aと他方のインク噴射ユニットUの第1ノズル列21Aを主走査方向で見ると、図4(A)に示すように、一方の第1ノズル列21Aの端部のノズル開口20と、他方の第1ノズル列21Aの端部のノズル開口20との間隔は、両ノズル列21A,21Aの開口ピッチPと同じ間隔とされている。
【0075】
機能上連続するノズル列21A,21A(あるいは21B,21B)同士の端部の状態を拡大してみると、図4(A)に示すような場合がある。すなわち、ノズル列21A,21A(あるいは21B,21B)の端部近傍のノズル開口20は、ノズル開口20やそれに対応する第1圧力発生室22A(あるいは第2圧力発生室22B)は存在していても、吐出特性を安定させるために、図中に黒丸で示した1〜2個のノズル開口20を使用しないことがある。したがって、一方の第1ノズル列21Aと他方の第1ノズル列21Aとは、ノズル開口20のピッチP分の間隔をとるのであるが、黒丸図示のノズル開口20は考慮しない有効ノズル開口20により、両ノズル列21A,21Aの機能的な連続性を求めるのである。
【0076】
図4(B)に示したように、装置本体の主走査方向で見て隣合うノズル群38のノズル列は、一方のノズル群38の第1ノズル列21A,21Aの開口ピッチに対して、他方のノズル群38の第2ノズル列21B,21Bの開口ピッチが副走査方向にずれるように配置してあり、上記ずれ量は、上記開口ピッチPの半分の量である場合には、副走査方向にずらされた関係にある両ノズル群38,38の第1ノズル列21A,21Aと第2ノズル列21B,21Bを主走査方向に複合すると、開口ピッチが実質的に小さな開口ピッチとなる。
【0077】
ここで、開口ピッチPが小さくされたノズル列21A,21Bにおいて、上記のようにいわゆるハーフピッチにすれば、インク滴吐出を受ける記録媒体7に対する単位面積当たりのインク滴吐出が、きわめて緻密な状態になる。他方、開口ピッチPが比較的大きくされたノズル列21A,21Bにおいて、上記のようにハーフピッチにすれば、このハーフピッチを記録解像度の整数倍にしておくことにより、インク噴射ヘッド2の主走査方向のストローク回数を低減させることができる。これらの利点は、前者は精緻な印刷品質の確保に有効であり、後者は印刷時間の短縮や使用電力の節減等において有用である。
【0078】
本発明における液体噴射ユニットは、つぎのような概念で把握される。すなわち、「1つのノズル列に対応する圧力発生室,流路形成板,封止板,圧力発生素子等の組合わせによる構造物がずれた状態で対をなし、これらの構造物がヘッドケースに集約されて1つの液体噴射ユニットが構成される」という概念である。
【0079】
図5は、2つのインク噴射ユニットUからなる単位ユニット39が、ヘッドホルダ33に取付けられている場合を示し、(A)はノズルプレート17側から見た平面図、(B)はノズル開口側から見た透視図である。また、図6(A)は図5(A)の〔6A〕−〔6A〕断面、図6(B)は図5(A)の〔6B〕−〔6B〕断面を示している。
【0080】
長方形のヘッドホルダ33の周囲には位置決め用外周壁部材42が形成され、その内面にインク噴射ユニットUの外壁面が接触している。したがって、インク噴射ユニットUを上記位置決め用外周壁部材42に接触させてヘッドホルダ33に取付けることから、取付けられた複数のインク噴射ユニットUの相対位置が正確に設定され、各インク噴射ユニットU間の第1ノズル列21A,21Aおよび第2ノズル列21B,21Bの相対位置が高精度の下で確保できる。
【0081】
さらに、ヘッドホルダ33のインク噴射ユニットUを取付ける側の面には、位置決め用凸部43がヘッドホルダ33と一体的に設けてある。この凸部43はブロックのような形状であり、主走査方向に直交する向き(副走査方向)の各ユニットUの移動を拘束する基準面44と、主走査方向の各ユニットUの移動を拘束する基準面45とが形成されている。インク噴射ユニットUの外壁面が基準面44,45に当接している。
【0082】
上記構成により、単位ユニット39乃至はノズル群38が高い精度の下に形成でき、長尺化されたノズル群38から良好なインク滴吐出がえられる。さらに、上記のように、隣合う単位ユニット39のノズル列21A,21Bを副走査方向にずらしてノズル開口20をハーフピッチにするような場合においても、精度の高いピッチP/2が確保できる。
【0083】
上記の実施の形態の作用効果として、すでに述べた事項以外に、つぎのようなものがある。
【0084】
第1,第2ノズル列21A,21Bをずらすことによりインク噴射ユニットUの外形部に傾斜面40,41が形成できる。このようにしてえられた傾斜面40,41を対向させて上記単位ユニット39を構成することにより、傾斜面40,41の箇所で両インク噴射ユニットUが重複し、単位ユニット39が占める主走査方向の寸法は、この重複に相当する寸法分の縮小が図られ、可及的に縮小することができる。上記のように傾斜面40,41の対向により、ノズル群38を構成するノズル列21A,21A同士および21B,21B同士において、ノズル列21A,21Bよりも長い固定基板29A,29Bの部分が主走査方向で見て重複するので、ノズル列21A,21Aおよび21B,21Bを適正に連続させることができる。上記単位ユニット39を複数備えたインク噴射ヘッド2を構成した場合には、上記の寸法縮小効果が一層大きくなる。さらに、2つのインク噴射ユニットUの各ノズル列21A,21Aおよび21B,21Bがそれぞれ同色のインクを吐出するノズル群38,38を形成し、有効なノズル列38,38の長さが見かけ上長尺化され、定められた領域へのインク滴吐出が短時間で実行される。
【0085】
とくに、両インク噴射ユニットUの第1ノズル列21A,21A同士および第2ノズル列21B,21B同士が、副走査方向に機能的に連続した状態になってノズル群38,38を形成しているのであるが、この場合には各ノズル列21A,21Bの長さが積算されたノズル群38,38の長さが確保できる。このようなノズル群38,38の長さの確保に対して、主走査方向の単位ユニット39の幅寸法の増大がわずかな寸法で済むので、ノズル群38,38の長さを十分に確保しつつ主走査方向にはコンパクトなインク噴射ヘッドUが構成できる。
【0086】
インク噴射ユニットUの傾斜面40,41が略平行にしかも上記収容室31A,31Bの深さ方向と同方向に画一的に形成されているので、インク噴射ユニットUを複数連ねて単位ユニット39を構成するときに、各インク噴射ユニットUを整然と配列することができ、これにともなってノズル群38も各ノズル列21A,21Aおよび21B,21Bが正確に連続した状態のもとで確保することができる。
【0087】
略平行四辺形を基礎にした配列で各インク噴射ユニットUを整然と配列することができ、これにともなってノズル群38も各ノズル列21A,21Aおよび21B,21Bが正確に連続した状態のもとで確保することができる。
【0088】
固定基板29A,29Bの端部が各ノズル列21A,21Bよりも突出した長さになって収容室31A,31Bの内面との密着が果たされ、この長くなっている固定基板29A,29Bの端部が、上記のいわゆる「ずらし配置」や「傾斜面対向」により主走査方向で見て重複するので、固定基板29A,29Bの端部が突出しているにもかかわらず、各ノズル列21A,21Aおよび21B,21Bが正確に連続した状態のもとでノズル群38,38を確保することができる。
【0089】
1つの液体噴射ユニットUにおける第1ノズル列21Aと第2ノズル列21Bの長さが同じであるから、両ノズル列21A,21Bをずらしたとき、ノズル列端部にできる「ずれ量」が両側において均一に確保できる。したがって、上記傾斜面40,41の平行配置やヘッドケース14の平行四辺形の形成が確実に達成できる。また、第1,第2ノズル列21A,21Bは、インク吐出性能が最も安定した長さのいわゆる標準性能のものとし、全体として安定したインク吐出性能となる。
【0090】
2つの液体噴射ユニットUにおける各第1ノズル列21Aと各第2ノズル列21Bの長さが同じであるから、各液体噴射ユニットUの第1,第2ノズル列21A,21Bをずらしたときに、ノズル列端部にできる「ずれ量」が両側において均一に確保できる。上記傾斜面40,41の平行配置やヘッドケース14の平行四辺形の形成が確実に達成できる。そして、均一な「ずれ量」により、第1ノズル列21A,21A同士および第2ノズル列21B,21B同士の連続性が適正に確保でき、ノズル群38,38の構成にとって好適である。また、第1,第2ノズル列21A,21Bは、インク吐出性能が最も安定した長さのいわゆる標準性能のものとし、全体として安定したインク吐出性能となる。
【0091】
装置本体50の主走査方向における2つの上記液体噴射ユニットUの幅寸法を、1つの上記液体噴射ユニットUのユニット幅の2倍未満にして、2つの液体噴射ユニットUの傾斜面40,41を対向させて配列し、ノズル列の長さを長くしつつ主走査方向の寸法が小さくされたコンパクトなインク噴射ヘッド2がえられる。
【0092】
各インク噴射ユニットUを上記位置決め用凸部43に接触させてヘッドホルダ33に取付けることにより、単位ユニット39乃至はノズル群38が高い精度の下に形成でき、長尺化されたノズル群38から良好なインク滴吐出がえられる。また、上記のように、ノズル列21A,21Bを副走査方向にずらしてノズル開口20をハーフピッチにするような場合においても、精度の高い開口ピッチが確保できる。
【0093】
各インク噴射ユニットUを上記位置決め用外周壁部材42に接触させてヘッドホルダ33に取付けることにより、単位ユニット39乃至はノズル群38が高い精度の下に形成でき、長尺化されたノズル群38から良好なインク滴吐出がえられる。また、上記のように、ノズル列21A,21Bを副走査方向にずらしてノズル開口20をハーフピッチにするような場合においても、精度の高い開口ピッチが確保できる。
【0094】
図7(A)(B)は、本発明の液体噴射ヘッドの第2の実施の形態を示す。
【0095】
(A)に示す実施の形態は、上記のインク噴射ユニットUを構成する第1ノズル列21A,第2ノズル列21Bの2つのノズル列をさらに増加したもので、ここでは2つのノズル列が増設されている。したがって、1つのインク噴射ユニットUの中に4本のノズル列21A,21B,21C,21Dが組み込まれている。そして、このようなインク噴射ユニットUが対になって単位ユニット39が構成され、それに伴ってノズル群38が4本構成されている。4本のノズル列21A,21B,21C,21Dは、均等なずれ量が付与され、それによって長い傾斜面40,41が構成されている。また、(B)は増設されたノズル列が1つの場合である。それ以外は、上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0096】
上記構成により、ノズル群38毎に異なったインクを吐出させて印刷色を一層多彩にすることができる。追加列数が少なくて主走査方向のインク噴射ユニットUの寸法が最小化されるとともに、ノズル列方向には十分な長さが確保できる。例えば、1対の液体噴射ユニットUにそれぞれ4本のノズル列21A,21B,21C,21Dを配置して単位ユニット39を構成した場合には、4本のノズル群38が、1つの液体噴射ユニットUの主走査方向の寸法にわずかな寸法増加だけで成立し、同時にノズル列長さが2倍の長さとして確保できる。それ以外は、上記実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0097】
図8は、本発明の液体噴射ヘッドの第3の実施の形態を示す。
【0098】
この実施の形態は、上記の4本のノズル列21A,21B,21C,21Dに対して、さらにノズル列21E,21Fを加えた6列で1つのインク噴射ユニットUを構成している。6本のノズル列21A,21B,21C,21D,21E,21Fは、均等なずれ量が付与され、それによって長い傾斜面40,41が構成されている。それ以外は、上記各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0099】
上記構成により、多数のノズル群38毎に異なったインクを吐出させて印刷色をより一層多彩にすることができる。追加列数が増加しても主走査方向のインク噴射ユニットUの寸法が最小化されるとともに、ノズル列方向には十分な長さが確保できる。それ以外は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0100】
図9は、本発明の液体噴射ヘッドの第4の実施の形態を示す。
【0101】
この実施の形態は、上記6本のノズル列21A,21B,21C,21D,21E,21Fを含むインク噴射ユニットUが3層になって配置されて、単位ユニット39が構成されている。それ以外は、上記各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0102】
上記構成により、インク噴射ユニットUの3層化によりさらに長尺化されたノズル群38が構成でき、印刷の高速化が一層促進される。一方、液体噴射ヘッド2の主走査方向の幅寸法の増大の度合いすなわちノズル群38の長尺化に対する幅寸法の増大がきわめて少なくて済み、結果的にはインク噴射ヘッドの小型化が図れたことになる。それ以外は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0103】
上述の実施の形態は、インクジェット式記録装置を対象にしたものであるが、本発明によってえられた液体噴射ヘッドは、インクジェット式記録装置用のインクだけを対象にするのではなく、グルー,マニキュア,導電性液体(液体金属)等を噴射することができる。さらに、上記実施の形態では、液体の一つであるインクを用いたインクジェット式記録装置について説明したが、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド,液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド,有機ELディスプレー,FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド,バイオチップ製造に用いられる生体有機噴射ヘッド等の液体を吐出する液体噴射ヘッド全般に適用することも可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上のように、本発明の液体噴射ヘッドによれば、第1,第2ノズル列をずらすことにより液体噴射ユニットの外形部に傾斜面が形成できる。このようにしてえられた傾斜面を対向させて上記単位ユニットを構成することにより、傾斜面の箇所で両液体噴射ユニットが重複し、単位ユニットが占める主走査方向の寸法は、この重複に相当する寸法分の縮小が図られ、可及的に縮小することができる。上記のように傾斜面の対向により、ノズル群を構成するノズル列同士において、ノズル列よりも長い固定基板の部分が主走査方向で見て重複するので、ノズル列を適正に連続させることができる。上記単位ユニットを複数備えた液体噴射ヘッドを構成した場合には、上記の寸法縮小効果が一層大きくなる。さらに、2つの液体噴射ユニットの各ノズル列が同種の液体を噴射するノズル群を形成し、有効なノズル列の長さが見かけ上長尺化され、定められた領域への液体噴射が短時間で実行される。
【0105】
とくに、両液体噴射ユニットの第1ノズル列同士および第2ノズル列同士が、副走査方向に機能的に連続した状態になってノズル群を形成しているのであるが、この場合には各ノズル列の長さが積算されたノズル群の長さが確保できる。このようなノズル群の長さの確保に対して、単位ユニットの主走査方向の幅寸法の増大がわずかな寸法で済むので、ノズル群の長さを十分に確保しつつ主走査方向にはコンパクトな液体噴射ヘッドが構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の液体噴射ヘッドを示す分解斜視図である。
【図2】図1のものの断面図である。
【図3】インク噴射ユニットの対向部分を示す拡大平面図である。
【図4】ノズル列の連続箇所の拡大平面図である。
【図5】単位ユニットをヘッドホルダに取付けた状態を示す図であり、(A)はノズルプレート側から見た平面図、(B)はノズル開口側から見た透視図である。
【図6】(A)は図5(A)の〔6A〕−〔6A〕断面図、(B)は図5(A)の〔6B〕−〔6B〕断面図である。
【図7】本発明の液体噴射ヘッドの第2の実施の形態を示す平面図である。
【図8】本発明の液体噴射ヘッドの第3の実施の形態を示す平面図である。
【図9】本発明の液体噴射ヘッドの第4の実施の形態を示す平面図である。
【図10】本発明が適用されるインクジェット式記録装置の斜視図である。
【図11】従来のインク噴射ヘッドを示す分解斜視図である。
【図12】図11のものの断面図である。
【図13】(A)はヘッドケースの一部を破断して示した平面図、(B)はヘッドケースをノズルプレート側から見た平面図、(C)はインク噴射ユニットを配列した状態を示す平面図である。
【図14】複数のインク噴射ユニットがヘッドホルダに組みつけられた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ
2 記録ヘッド,インク噴射ヘッド
3 キャリッジ
4 タイミングベルト
5 ステッピングモータ
6 ガイドバー
7 記録媒体
8 案内部材
9 ワイパー装置
10 キャッピング装置
11 フラッシングボックス
12 フラッシング開口部
13 廃インク貯留部
14 ヘッドケース
14H 基準穴
15 ユニット固着面
16 流路ユニット
17 ノズルプレート
17H 基準穴
18 流路形成板
18H 基準穴
19 封止板,振動板
19A 島部
19B 島部
19C コンプライアンス部
19D コンプライアンス部
19H 基準穴
20 ノズル開口
21 ノズル列
21A 第1ノズル列
21B 第2ノズル列
21C 第3ノズル列
21D 第3ノズル列
21E 第3ノズル列
21F 第3ノズル列
22 圧力発生室
22A 第1圧力発生室
22B 第2圧力発生室
23 インク貯留室
23A 第1インク貯留室
23B 第2インク貯留室
25 インク導入口
25A インク導入口
25B インク導入口
26 インク供給管
26A インク供給管
26B インク供給管
27 ダンパ用凹部
27A 第1ダンパ用凹部
27B 第2ダンパ用凹部
28 ボルト穴
29 固定基板
29A 固定基板
29B 固定基板
30 圧電振動子
30A 圧電振動子
30B 圧電振動子
31 収容室
31A 収容室
31B 収容室
31X 内壁
31Y 内壁
31Z 内壁
31D ストッパ壁
32 フレキシブルケーブル
32A フレキシブルケーブル
32B フレキシブルケーブル
33 ヘッドホルダ
34 接手部材
34A 接手部材
34B 接手部材
35 圧電振動子ユニット
35A 圧電振動子ユニット
35B 圧電振動子ユニット
36 インク接続部
36A インク接続部
36B インク接続部
37 フィルタ
37A フィルタ
37B フィルタ
38 ノズル群
39 単位ユニット
40 傾斜面
41 傾斜面
42 位置決め用外周壁部材
43 位置決め用凸部
44 基準面
45 基準面
50 インクジェット式記録装置
U インク噴射ユニット
L 間隔
L1 オフセット長さ
P ノズル開口ピッチ

Claims (14)

  1. ノズル開口が列設されることによりノズル列が形成されたノズルプレートと、上記ノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成板と、上記圧力発生室の開口を塞ぐ弾性板とを含む積層体から形成された流路ユニットがヘッドケースに接合され、上記圧力発生室に圧力変動を与える縦振動モードの圧電振動子が固定基板に固定され、上記ヘッドケースに設けた収容室内に圧力発生室に対応させた状態で少なくとも圧電振動子と固定基板が挿入され、固定基板を収容室内で固定状態にして液体噴射ユニットが構成され、上記液体噴射ユニットが液体供給源からの液体を導くヘッドホルダに取付けられている液体噴射ヘッドであって、
    上記液体噴射ユニットには、第1ノズル列と、上記第1ノズル列に対してノズル列方向にずれた第2ノズル列とが略平行な状態で配置され、第1ノズル列と第2ノズル列とがずれていることにより液体噴射ユニットの外形部に傾斜面が形成され、複数の液体噴射ユニットを上記傾斜面が対向した状態で配列して、隣合う一方の液体噴射ユニットの第1ノズル列と隣合う他方の液体噴射ユニットの第1ノズル列および隣合う一方の液体噴射ユニットの第2ノズル列と隣合う他方の液体噴射ユニットの第2ノズル列により各ノズル列が同種の液体を噴射するノズル群となるよう単位ユニットを形成したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 上記傾斜面は、ヘッドケースの対角方向の角部を切除した状態で両傾斜面が略平行となるよう上記収容室の深さ方向と同方向に形成されている請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 上記ヘッドケースの外形は、収容室の深さ方向で見て略平行四辺形である請求項1または2記載の液体噴射ヘッド。
  4. ノズル列方向で見た固定基板の長さは、第1ノズル列および第2ノズル列の長さよりも長く設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 1つの液体噴射ユニットにおける第1ノズル列と第2ノズル列の長さは同じである請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 2つの液体噴射ユニットにおける各第1ノズル列と各第2ノズル列の長さは同じである請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 装置本体の主走査方向における2つの上記液体噴射ユニットの幅寸法は、1つの上記液体噴射ユニットのユニット幅の2倍未満である請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 第1ノズル列に対応する第1液体貯留室は第1ノズル列から見て第2ノズル列と反対側に配置され、第2ノズル列に対応する第2液体貯留室は第2ノズル列から見て第1ノズル列と反対側に配置されている請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 装置本体の主走査方向で見て隣合うノズル群のノズル列は、一方のノズル群のノズル列の開口ピッチに対して他方のノズル群のノズル列の開口ピッチが副走査方向にずれるように配置してあり、上記ずれ量は、上記開口ピッチの半分の量である請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 上記液体噴射ユニットには、上記第1ノズル列と第2ノズル列に加えられた所要列数の第3ノズル列が、第1ノズル列,第2ノズル列に対してノズル列方向にずれた状態で配置されている請求項1〜9のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  11. 上記第3ノズル列が1つまたは2つである請求項10記載の液体噴射ヘッド。
  12. 上記第3ノズル列が3つ以上である請求項10記載の液体噴射ヘッド。
  13. 上記ヘッドホルダに液体噴射ユニットの位置決め用凸部が設けられている請求項1〜12のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  14. 上記ヘッドホルダに液体噴射ユニットの位置決め用外周壁部材が設けられている請求項1〜13のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
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