JP3700516B2 - 波長変換レーザ装置およびレーザ加工装置 - Google Patents

波長変換レーザ装置およびレーザ加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高パルスエネルギーの波長変換パルスレーザビームを高効率に発生する波長変換レーザ装置およびレーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は、F.Hanson and P.Poirier、 Optics Letters/Vol.19、NO.19/October 1、1994、P1526−1528に示された従来の波長変換レーザ装置を示す構成図であり、より具体的にはレーザ共振器の概略図を模式的に示したものである。図12において、30は基本波レーザビームに対して高い反射率を有する全反射ミラー、31はQスイッチ素子、32はレーザ活性媒質を励起するレーザダイオード、33はロッド型レーザ活性媒質Nd:YAG、34は第2高調波レーザビームに対して高い透過率を有し、基本波レーザビームに対して高い反射率を有する、波長変換レーザビーム取り出しミラー兼共振器折り返しミラー、35は第2高調波発生用波長変換結晶LBO(LiB3O5)、36は波長変換レーザビームと基本波レーザビームに対して高い反射率を有する全反射共振器ミラー、37は第2高調波レーザビーム、38はλ/4板、39はブリュ−スター板である。波長変換結晶35には、波長変換結晶の角度、温度等を調整する装置等の、位相整合を起こす手段が設けられている。レーザダイオード32はパルス電源によって駆動されパルス励起動作が可能である。共振器ミラー30、34、36、レーザ活性媒質33およびその励起源32、Qスイッチ素子31によって発生した基本波パルスレーザビームは、共振器内を往復する間に波長変換結晶35によって第2高調波パルスレーザビームに変換される。発生した波長変換パルスレーザビームは波長変換レーザビーム取り出しミラー34から取り出される。
【0003】
図13は、S.P.Velsko et al.,Appl.Phys.Lett.64(23)、June 6、1994、P3086−3088に示された別の従来の波長変換レーザ装置の構成を示す図であり、図13において、40は集光レンズ、41は偏光選択素子(Thin Film Polarizer)、42はスラブ型レーザ活性媒質(Nd:YAG)、43は部分透過ミラー、44は基本波レーザビームと第2高調波レーザビームの光軸、45は共振器内部の基本波レーザビームの光軸である。他の符号は、図12で示されたものと同一あるいは相当するものである。図13のように構成された外部波長変換レーザ装置においては、レーザ共振器ミラー30、43、偏光選択素子41、レーザ活性媒質42、Qスイッチ素子31によって構成されるレーザ共振器によってQパルス基本波ビームが発生し、部分透過ミラー43から取り出される。取り出された基本波Qパルスレーザビームは集光レンズ40によって集光され、第2高調波レーザビーム発生用波長変換結晶35に入射し、入射した基本波レーザビームの一部は第2高調波レーザビームに変換され、基本波レーザビームとともに光軸44として第2高調波レーザビーム発生用波長変換結晶35から出射する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内部波長変換型Qパルスレーザ装置は、レーザ活性媒質励起エネルギーが低く、発生する第2高調波レーザビームのパルスエネルギーが2.6mJと低く、より高いパルスエネルギーのパルスレーザビームを発生しようとした場合におきる、光学素子の損傷については全く考慮されていない。そのため、同様の構成では、20mJ以上といった高パルスエネルギーの波長変換パルスレーザビームを長時間安定に発生することは不可能である。また、従来、共振器内部に波長変換結晶を配置して波長変換を行う、内部波長変換型の波長変換レーザ装置は、パルスエネルギーが20mJ/パルス以下であった。その理由は、高いパルスエネルギーの波長変換レーザビームを発生しようとすると、共振器内部に配置された光学素子が高いレーザビームフルエンスのため損傷を受け、長時間にわたって安定に動作することが難しく、20mJ/パルス程度の高いパルスエネルギーをもつQスイッチ内部波長変換レーザを構成するのは難しいと考えられていたためである。そのため、高パルスエネルギーの波長変換レーザ装置は共振器の外に波長変換結晶を配置し波長変換を行う、外部波長変換方式によって構成されていたが、外部波長変換方式では共振器から部分透過ミラーによって取り出した赤外ビームを波長変換するため、波長変換効率が低く、結果として、励起源への投入電力から第2高調波レーザビーム出力への変換効率(以下、電気-光変換効率)は低かった。上記の従来例に示した外部波長変換レーザ装置も外部波長変換レーザ装置としては、高効率の波長変換を実現しているが、共振器から出射した基本波レーザビームから第2高調波レーザビームへの変換効率は50%程度と内部波調変換方式のレーザ装置にくらべると変換効率が低い。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、高パルスエネルギーの波長変換パルスレーザビームを光学素子の損傷なく、長時間安定に発生可能である波長変換レーザ装置を提供することを目的としており、また、より高次の波長変換を高効率に行うこと、高速加工可能なレーザ加工装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の波長変換レーザ装置は、Qスイッチ素子と、レーザ活性媒質と、
Qスイッチ素子のパルスの間隔よりも短い時間でレーザ活性媒質を励起するレーザ活性媒質励起源装置と、Qスイッチ素子のQスイッチングおよび励起によるレーザ活性媒質に蓄積されたエネルギーに基づき生成された基本波パルスレーザビームを高調波レーザビームに変換する波長変換結晶とを備えたものである。
また、レーザ活性媒質励起源装置は、蛍光寿命以下の短い時間でレーザ活性媒質を励起する。
また、レーザ活性媒質励起源装置のレーザ活性媒質の励起時間を制御する第1の制御装置と、Qスイッチ素子のQスイッチングが起こるタイミングを制御する第2の制御装置とを備えたものである。
また、レーザ活性媒質は、第1のレーザ活性媒質と第2のレーザ活性媒質とから構成され、レーザ活性媒質励起源装置は、第1のレーザ活性媒質を励起する第1のレーザ活性媒質励起源装置と第2のレーザ活性媒質を励起する第2のレーザ活性媒質励起源装置とから構成され、第1のレーザ活性媒質励起源装置と第2のレーザ活性媒質励起源装置との間に、偏光方向回転素子が設けられている。
また、偏光方向回転素子は90度偏光方向回転素子である。
また、偏光方向回転素子に対して非対称な構成である。
また、Qスイッチ素子とレーザ活性媒質励起源装置と波長変換結晶とは、第1のレーザ共振器ミラーと第2のレーザ共振器ミラーとの間にそれぞれ設けられている。
また、第1のレーザ共振器ミラーおよび第2のレーザ共振器ミラーは凹ミラーである。
また、第1のレーザ共振器ミラーとレーザ活性媒質との距離は500mm以上である。
また、レーザ活性媒質励起源装置と波長変換結晶との間に設けられ、入射された基本波パルスレーザビームを反射させ、入射された高調波レーザビームを透過させる第3のレーザ共振器ミラーを備えたものである。
また、レーザ活性媒質はロッド型の固体レーザ活性媒質であり、固体レーザ活性媒質をOリングを介してキャビティーに固定するOリング押さえと、ロッド型の固体レーザ活性媒質の中心軸と一致した開口部を有するアパーチャとを設けたものである。
また、高調波レーザビームは、20mJ/パルス以上のパルスエネルギーを有する。
また、波長変換結晶により発生した高調波レーザビームを更に高次な高調波レーザビームに変換する。
この発明のレーザ加工装置は、上記した波長変換レーザ装置を光源に用いたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の波長変換レーザ装置の構成を示した図であり、より具体的にはレーザ共振器の概略図および固体レーザ活性媒質励起源駆動用電源とQスイッチ素子の駆動用電源を模式的に示したものである。
図1において、1は基本波レーザビームに対して高い反射率を有する全反射ミラー、2はQスイッチ素子、3はランプやレーザダイオード等のレーザ活性媒質励起源、4はNd:YAGなどのレーザ活性媒質、5は第2高調波レーザビームに対して高い透過率を有し、基本波レーザビームに対して高い反射率を有する、波長変換レーザビーム取り出しミラー兼共振器折り返しミラー、6は第2高調波発生用波長変換結晶、7は波長変換レーザビームと基本波レーザビームに対して高い反射率を有する全反射共振器ミラーである。8は第2高調波レーザビーム、9はQスイッチ素子駆動用電源、10は時間変調可能なレーザ活性媒質励起源駆動用電源、11はレーザ活性媒質励起源駆動用電源10から駆動トリガー信号を受け取り、該トリガー信号に対して時間遅れを施し、遅延を施した信号をQスイッチ素子駆動用電源9へ出力する機能を備えた装置である。波長変換結晶6には、波長変換結晶の角度、温度を調整する装置等の位相整合を起こすための手段が設けられている。
【0008】
図1のように構成された波長変換レーザ装置においては、以下に説明する方法で、高いパルスエネルギーを有する波長変換パルスレーザビームを高効率に発生することが可能である。
まず、共振器動作について説明する。共振器ミラー1、5、7、レーザ活性媒質4およびその励起源3、Qスイッチ素子2によって発生した基本波パルスレーザビームの一部は、共振器内を往復する間に波長変換結晶6を通過する際に第2高調波パルスレーザビームに変換される。発生した第2高調波パルスレーザビームは、第2高調波レーザビーム取り出しミラー5によって基本波レーザビームから分離され、共振器から取り出される。
【0009】
以下にQスイッチ素子とレーザ活性媒質励起源の動作タイミングについて説明する。図2は、Qパルス発振が起きる際の各装置の動作タイミングを説明するための図であり、図2(a)はQスイッチ素子によってもたらされる共振器ロスの時間変化を模式的に示した図であり、図2(b)はレーザ活性媒質励起強度の時間変化を模式的に示した図である。図2(c)は波長変換レーザビーム強度の時間変化を模式的に示した図である。例えば、波長変換レーザ装置をf(Hz)で運転した場合には、1/f秒に一度、図2に示したQパルス発振過程が起こる。また、動作のタイミングをよりわかりやすく示すため、図2(a)〜図2(c)は時間軸(横軸)をそろえて表示している。
【0010】
図2(a)において、Tdはレーザ活性媒質の励起が開始されてからQスイッチ素子のロスが低下し始めるまでの時間である。TgはQスイッチ素子のロスが小さく、共振器のQ値が高くなっている時間である。また、Tpはレーザ活性媒質励起時間であり、レーザ活性媒質の蛍光寿命以下、もしくは長くとも蛍光寿命と同程度に設定される。Qスイッチ素子のパルスの間隔は、図2(a)に示したパルスの1周期分を示す。
【0011】
Qスイッチ発振が行われる過程について以下に説明する。まず、Tpの間、レーザ活性媒質励起が行われる。その間、共振器のQ値が小さい状態のままであるため、レーザ発振は起きずにレーザ活性媒質にエネルギーが蓄積される。その後、Qスイッチ素子のロスが低下し、共振器のQ値が高まることによって、レーザ活性媒質に蓄積されたエネルギーはQパルスレーザビームとして取り出される。Qパルス発振終了後、再び、Qスイッチ素子のロスが高まり共振器のQ値が低い状態となる。以上の過程を繰り返す。共振器のQ値の切り替えをQスイッチングと称す。
【0012】
Qパルス発振が起こる間隔(1/f秒)がレーザ活性媒質の蛍光寿命に比べて十分長い場合、このように、Qパルス発振が起こる直前に、蛍光寿命以下の短時間、高い強度でパルス的に励起を行うことは、高いパルスエネルギーのQパルス波長変換レーザビームを高効率に発生するのに有利である。その理由は、Qパルスレーザビームとして取り出されるエネルギー(レーザ活性媒質に反転分布として蓄積されるエネルギーに依存する)は、図3に示すように、励起時間Tpがレーザ活性媒質の蛍光寿命に対して短い場合には、Tpを長くするほど増加するが、Tpが蛍光寿命より長い場合、自然放出(fluorescence Decay)の効果により、出射パルスエネルギーの増加に飽和傾向があらわれる。すなわち、蛍光寿命以上の時間、レーザ活性媒質を励起し続けても、励起したエネルギーの大部分はQスイッチパルスエネルギーの増加に寄与しない。
【0013】
従って、連続励起して、Qパルス発振の繰返し周波数を下げて、Qパルス発振の間隔、すなわち、励起時間を長くするのではなく、実施の形態1に示したような方法で、励起時間を蛍光寿命以下に保ち、その間の励起強度を上げることにより、パルスエネルギーを増加させることが可能である。
【0014】
具体例を挙げると、Nd:YAGを活性媒質として用いた場合、蛍光寿命は230μs(W.Koechner、Solid−state Laser Engineering、5th Editionに記載)であるため、Tpはそれと同等の200μs、またはそれ以下の時間に設定した場合、励起したエネルギーを、効率よくQパルスレーザビームとして取り出すことが可能である。
【0015】
実施の形態1に記したように、励起電源に変調を加えてパルス状の励起を行った場合、連続励起した場合に比べて、上記に記した励起エネルギーから出射パルスエネルギーへの変換効率を向上できる効果により、全励起エネルギーを低減することができ、結果として、レーザ活性媒質への熱負荷を下げることができる。そのため、ロッド状のレーザ活性媒質を用いた場合には、レーザ活性媒質の熱レンズ焦点距離を長くすることができ、安定に発振可能な領域を連続励起した場合に比べて広げることが可能である。また、熱レンズ焦点距離を長くすることができるため、共振器長さを長くすることが可能である。Qパルスレーザ装置においては、共振器長さが長くなるほど、パルス幅が長くなるため、パルスピーク強度を下げ、光学素子への損傷の起きにくい装置を提供することができる。
【0016】
実施の形態1のように、高いパルスエネルギーを持つパルスレーザビームを発生する場合、励起電源に変調を加えてパルス状の励起を行う方式を採用し、パルスピーク強度を下げ、光学素子への損傷の起きにくい装置とする必要性は、従来装置に比べ著しく高い。
【0017】
共振器内部に波長変換結晶を配置して波長変換を行う、内部波長変換型のレーザにおいては、外部要因による擾乱により、波長変換効率が低下した場合、一時的に共振器内基本波パルスレーザビームのピーク強度が上がり、光学素子の損傷が起きることがある。そのため、励起電源に変調を加えてパルス状の励起を行う方式を採用し、パルスピーク強度を下げ、光学素子への損傷の起きにくい装置とする必要性は、従来装置に比べ著しく高い。
【0018】
以上、示した理由から、共振器内にQスイッチ素子と波長変換結晶を配置し、20mJ/パルス以上のパルスエネルギーを持つ波長変換パルスレーザビームを発生する際、実施の形態1のようにパルス状の励起方式を採用することにより、高効率かつ安定に長時間、光学素子への損傷なく動作可能な波長変換レーザ装置が構成できる。
【0019】
装置11の遅延時間Tdを可変としてやり、固体レーザ活性媒質の励起波形、励起強度が変化し、最適の遅れ時間が変化した場合にも、高効率なQパルスビームの取り出しが可能であるよう、遅れ時間を調整することが可能な装置を構成しても良い。
【0020】
従来、共振器内部に波長変換結晶を配置して波長変換を行う、内部波長変換型の波長変換レーザ装置は、パルスエネルギーが20mJ/パルス以下であった。その理由は、高いパルスエネルギーの波長変換レーザビームを発生しようとすると、共振器内部に配置された光学素子が高いレーザビームフルエンスのため損傷を受け、長時間にわたって安定に動作することが難しく、20mJ/パルス程度の高いパルスエネルギーをもつQスイッチ内部波長変換レーザを構成するのは難しいと考えられていたためである。そのため、高パルスエネルギーの波長変換レーザ装置は共振器の外に波長変換結晶を配置し波長変換を行う、外部波長変換方式によって構成されていたが、外部波長変換方式では共振器から部分透過ミラーによって取り出した赤外ビームを波長変換するため、波長変換効率が低く、結果として、励起源への投入電力から第2高調波レーザビーム出力への変換効率(以下、電気-光変換効率)は低かった。
【0021】
この発明によって得られた知見をもとに、発明者らは、パルスエネルギー50mJ以上の高いパルスエネルギーを有する第2高調波パルスレーザビームを、通常の内部波長変換型第2高調波レーザ装置と同等の電気-光変換効率6%以上で発生させることに成功し、また、長時間安定に動作させることに成功した。
【0022】
実施の形態1においては、共振器内部に第2高調波発生用波長変換素子を配置し、第2高調波レーザビームを発生させた場合について記したが、共振器内部に第2高調波発生用波長変換素子と第3高調波発生用波調変換素子を配置して、第3高調波発生用波長変換レーザ装置を構成するなど、より高次の波長変換レーザビームを発生する波長変換装置を構成しても良い。
【0023】
レーザ活性媒質Nd:YAGは、機械的強度が強く、化学的に安定であり、熱破壊限界が高く、安価である。また、熱レンズがNd:YLF等に比べると大きいという性質を持つ。実施の形態1に示した構成では、従来の波長変換レーザ装置に比べ、レーザ活性媒質端面におけるビームフルエンスが高い条件下で波長変換レーザ装置を動作させる上、実施の形態1に示した構成は、レーザ活性媒質の熱レンズを緩和する効果があるため、実施の形態1に示した構成の持つ特性はレーザ活性媒質Nd:YAGと組み合わせて用いた場合、他レーザ活性媒質と組み合わせて用いた場合に比べてより大きく発揮される。
なお、蛍光寿命以下の短い時間で励起する場合を例にあげて示したが、蛍光寿命よりも長いが、Qスイッチのパルスの間隔よりも短い時間で励起する場合でも同様に高いパルスエネルギーのQパルス波長変換レーザビームを高効率に発生することができる。
パルスエネルギー20mJ以上での高出力(高励起)動作時には、固体レーザ活性媒質への熱負荷をパルス励起方式を採用することによって下げることができる効果があり、固体レーザ活性媒質の熱レンズ焦点距離を長くすることによって、波長変換レーザ装置の安定発振領域を広げたり、共振器光学長の長い共振器を構成し、パルスピーク強度を低減することが可能である。
【0024】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2の波長変換レーザ装置の構成を示す図である。図4において、図1と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものである。図4において、12は90度偏光方向回転素子である。図4には記されていないが、レーザ活性媒質励起源の駆動電源や駆動電源間の時間調整素子等については、実施の形態1と同様の装置を備えている。また、共振器構成は励起部分(90度偏光方向回転素子12と2個のレーザ活性媒質)に関して対称に構成されている。また、波長変換結晶が片側に挿入されているため、波長変換結晶、Qスイッチ素子等の屈折率分だけ、光学長さを補正する手段をとることによって、共振器の構成を90度偏光方向回転素子に関してさらに精度高く対称化しても良い。
【0025】
実施の形態2のように高ピーク、高パルスエネルギーの波長変換レーザビームを内部波長変換によって発生する波長変換レーザ装置においては、共振器内部を往復するレーザビーム強度が高いため、不安定動作点において波長変換レーザ装置を動作させることは、即光学素子の損傷に結びつくため、広い安定発振を確保する必要性が、従来の波長変換レーザ装置に比べて著しく高い。
【0026】
図4のように構成された波長変換レーザ装置においては、2つのレーザ活性媒質の間に配置された偏光方向90度回転素子12および対称に配置された共振器構成を採用しているため、ロッド状レーザ活性媒質内の周方向と動径方向の偏光方向に依存した複レンズを補償する効果が働き、より広い範囲の励起強度で安定発振が可能で、光学素子への損傷なしに長時間安定に動作を行うことが可能である装置を提供できる。
【0027】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3は、図4に示した波長変換レーザ装置を非対称としたものである。非対称とする手段としては、レーザ活性媒質端と共振器ミラーの距離を励起部分(90度偏光方向回転素子と2個のレーザ活性媒質)の両側で異なる長さとしても良いし、共振器構成を励起部に関して対称な構成とし、90度偏光方向回転素子の両側に配置された2個のレーザ活性媒質を異なる励起強度で励起してもよい。また、共振器構成を励起部に関して対称な構成とし、光学素子の屈折率が空気の屈折率と異なることを利用し、レーザ共振器の片一方にだけ光学素子を配置することによってレーザ活性媒質端と共振器ミラーの間の光学距離が90度偏光方向回転素子の両側で異なるようにしても良い。図5は対称な共振器構成において取得したレーザ出力の励起強度依存性(A)と共振器の光学長を90度偏光方向回転素子の両側で非対象とすることによって非対称化させた共振器構成(B)において取得したレーザ出力の励起強度依存性を模式的に示した図である。
【0028】
においては、対称な共振器構成の発振特性(A)の不安定発振による出力低下が、非対称に共振器を構成したことによって、解消されている。図5に示すように、共振器を90度偏光方向回転素子に関して非対称な構成とすることにより、共振器が対称に構成されている場合に比べて、不安定動作点におけるビームモードの変化、ビーム断面の真円度の低下、出力低下、出力の変動といった非定常発振の影響を小さくすることができる。この事実は、今回、発明者らによって実験的に発見された。
【0029】
また、90度偏光方向回転素子に関して両側で共振器長さが異なるようにすることによって共振器を非対称化する構成を採用した場合、共振器を構成するミラー等の光学素子を、一定の範囲で前後に移動できる手段と、各位置に固定できる手段を設けておき、波長変換レーザ装置を構成する部品の故障等に伴う変更、部品の特性の経時変化等によって、不安定発振の影響を最も小さくできる部品位置が変化した場合に、部品位置再調整が容易な装置を構成しても良い。
【0030】
上述の実施の形態1に示した、レーザ共振器内部にQスイッチ素子と波長変換結晶を配置し、波長変換レーザビームを発生させる内部波長変換型レーザ装置において、時間変調可能なレーザ活性媒質励起源駆動用電源を用いて、パルス励起方式によってレーザ活性媒質を励起しQパルス発振を行う、Qパルス内部波長変換レーザ装置は、従来の波長変換レーザ装置に比べ、著しく共振器内部の基本波レーザビームフルエンスが高いため、従来、損傷の生じなかった不安定発振領域においてもモードの変形、出力の変動等により、共振器内部に配置された光学素子に損傷が生じることがあるため、実施の形態3に示した共振器構成を実施の形態1に示した波長変換レーザ装置に対して採用すれば、従来の波長変換レーザ装置に対して実施の形態3の発振器構成を採用した場合以上に大きな効果を発揮する。
【0031】
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4の波長変換レーザー装置の構成を示す図である。図6において、図1、図4と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものである。図6には記されていないが、Qスイッチ素子およびレーザ活性媒質励起源の駆動電源や駆動電源間の時間調整素子等については、実施の形態1と同様の装置を備えている。図6においては、共振器ミラー13は凹の曲率を持つミラーであり、レーザ活性媒質から凹ミラー13までの距離は500mm以上である。14は共振器内ビームのモード形状を模式的に示したものである。レーザ共振器ミラー13、5、レーザ活性媒質4、Qスイッチ素子2、90度光方向回転素子12、レーザ活性媒質励起源3によって発生した基本波パルスレーザビームは共振器内部を往復する間に、波長変換結晶6によって第2高調波レーザビームに変換され、波長変換レーザビーム取り出しミラー5によって基本波レーザビームと分離され、共振器の外へ第2高調波レーザビーム8として取り出される。
【0032】
このように構成されたレーザ共振器では、14に示したビームモードの形状のように、レーザ活性媒質と凹ミラー13の間にビームが集光される位置(ビームウエスト)が存在し、光学素子の配置を工夫することにより、波長変換結晶をビーム径の細い位置へ、その他の光学素子をビーム径の太い位置に配置して、光学素子位置におけるレーザビームフルエンスを下げて、光学素子の損傷を避けつつ、波長変換効率を高めるようレーザ共振器を構成することが可能である。図6に示す実施の形態においてはレーザ活性媒質の近傍にQスイッチ素子および折り返しミラーを配置することにより、Qスイッチ素子、折り返しミラー5の位置でのビーム径を大きくして光強度による損傷を避ける構成としている。また、凹ミラー13位置でのビーム径を大きくし、光強度による凹ミラー13の損傷を避ける構成としている。
【0033】
上述の実施の形態1に記したパルス励起を伴った内部波長変換型Qパルスレーザ装置では共振器内光学素子上のフルエンスが高い状態で波長変換レーザ装置を動作させるため、実施の形態4に示した光学素子位置でのビーム径を太くして、損傷を避ける構成を採用することは、この発明の他の実施の形態と組み合わせて用いた場合に、従来の波長変換レーザ装置と組み合わせた場合以上に大きな効果を発揮する。
【0034】
実施の形態5.
図7は、この発明の実施の形態5の波長変換レーザー装置の構成を示す図である。図7においては、90度折り返しミラーを用いて共振器を構成している。図7に示すように、90度折り返しミラーを用いて共振器を構成することにより、図6に示した実施の形態4と同様の効果を発揮するとともに、コンパクトで組み立てが容易な装置を構成を得ることができる。
【0035】
実施の形態6.
図8は、この発明の実施の形態6の波長変換レーザー装置の構成を示す図である。図8においては、図6、図7のようにQスイッチ素子2をレーザ活性媒質付近のビーム径の太い位置に配置するのではなく、ミラー13付近のビーム径の太い位置に配置して損傷をさける構成としている。図8に示すようにQスイッチ素子2をミラー13付近のビーム径が太くなる位置に配置して光学素子の損傷の起きにくい構成として、図6および図7に示した他の実施の形態と同様の効果を発揮することができる。
【0036】
実施の形態7.
図9は、この発明の実施の形態7の波長変換レーザー装置の構成を示す図である。具体的には、ロッド型の固体レーザ活性媒質の中心軸(レーザビーム光軸)を通る平面で波長変換レーザ装置を切った断面を模式的に示したものである。図9において、16は固体レーザ活性媒質が固定されているキャビティーの一部、17はロッド状の固体レーザ活性媒質、18は固体レーザ活性媒質を冷却している水等の冷媒をシールするためのOリング、19はOリングを介してレーザ活性媒質をキャビティーに固定する部品(以下、Oリング押さえ)、20はアパーチャである。アパーチャ20とOリング押さえ19は、はめあい構造によって、十分な機械精度を持ってOリング押さえ19とアパーチャ20の開口の中心軸がずれないよう固定することができる。具体的には誤差50μm以下の精度で固定可能である。また、Oリング押さえ19は、ロッド状固体レーザ活性媒質に滑らかに嵌め込むことができ、更に、固体レーザ活性媒質と隙間が十分小さくなるように孔が開けてある。具体的には固体レーザ活性媒質の径に対して10〜20μm程度大きな径となるよう設定されている。図中には示されていないが、Oリング押さえ19、アパーチャ20、キャビティーは、ねじ等で固定することが可能である。固体レーザ活性媒質17、Oリング押さえ19、アパーチャ20をこの実施の形態7のように構成することにより、ロッド型固体レーザ活性媒質17の中心軸とOリング押さえ19、アパーチャ20開口部の中心軸が十分な精度で一致するように設計することができ、固体レーザ活性媒質17とアパーチャ20開口部の中心軸のずれに起因する、Oリングの損傷や、Oリングが焼けたことによって発生したガスに起因する固体レーザ活性媒質端面の損傷を避けることができる。また、固体レーザ活性媒質17とアパーチャ20開口部の中心軸のずれを低減することにより、アパーチャ20挿入によるアパーチャ非挿入時に対するレーザ出力低下を最小限に押さえることが可能である。図9においては、固体レーザ活性媒質17とアパーチャ20の間の設置精度を確保するための手段として、はめあい構造を採用した場合について示したが、はめあい構造以外の、ピン等の機械的手段を用いて位置精度を確保してもよい。また、Oリング押さえ19とアパーチャ20の間に別の部品を介して両者を精度良く固定し、同様の効果を発揮しても良い。
【0037】
実施の形態1〜6に示した、パルス励起方式によってレーザ活性媒質を励起し、波長変換結晶およびQスイッチ素子を共振器内部に配置して、Qパルス波長変換ビームを発生する波長変換レーザ装置においては、フルエンスが高いため、ビームがOリングにあたることによるOリング損傷が従来の波長変換レーザ装置より頻繁に発生する。また、Oリングから発生したガスによる損傷も従来波長変換レーザ装置より起こりやすい。実施の形態7に示した固体レーザ活性媒質固定部品および、アパーチャ20の構成を採用する効果は、従来の波長変換レーザ装置に比べて極めて高い。
【0038】
実施の形態8.
図10は、この発明の実施の形態8のレーザー加工装置の構成を示した図である。図10において、21は上述の実施の形態1〜7による波長変換レーザ装置、22はレンズ等の集光素子、23はCLBO(CsLiB6O10)、BBO(BaB2O4)等の第4高調波発生用波長変換結晶、24は第2高調波レーザビームと第4高調波レーザビームの光軸、25はビームスプリッタ−、26は第4高調波レーザビーム、27は第2高調波レーザビームである。波長変換結晶23には波長変換結晶の温度や角度を調整する装置等の、位相整合を起こさせる手段が設けられている。図10のように構成されたレーザ加工装置においては、21より発生した第2高調波レーザビームを集光素子22によって集光し、第4高調波発生用波長変換結晶23へ入射させる。第4高調波発生用波長変換結晶23において発生した第4高調波レーザビームはビームスプリッタ−25によって第4高調波レーザビームへ変換されなかった第2高調波レーザビームと分離され、第4高調波レーザビーム26として取り出される。第4高調波発生用波長変換結晶23は入射第2高調波レーザビームのピークパワーが高いほど、高効率な波長変換が可能であるという特徴を有する。実施の形態8における波長変換レーザ装置21は、パルスエネルギーの高い第2高調波Qパルスレ-ザビームを安定に長時間発生可能であるため、長時間にわたって、安定、高効率に第4高調波を発生することが可能である。
【0039】
ここでは、第2高調波レーザビームを用いて第4高調波レーザビームを発生した場合について示したが、第3高調波等、その他の高調波をより高次の波長変換に用いても良いし、他の次数の波長変換レーザビームや基本波と組み合わせて和周波発生を行っても良い。
【0040】
実施の形態9.
図11は、この発明の実施の形態9のレーザー加工装置の構成を示す図である。図11において、21は上述の実施の形態1〜7に示した波長変換レーザ装置、22はレンズ等の集光素子、24は第2高調波レーザビーム、28は加工対象(ワーク)、29はビーム折り曲げミラーである。図11のように構成されたレーザ加工装置においては、波長変換レーザー装置21より発生したレーザビーム24は、ビーム折り曲げミラー29によって折り曲げられ、集光素子22によって集光され、加工対象28へ照射される。波長変換レーザー装置21は、高パルスエネルギーの波長変換レーザビームを、長時間安定に発生することができるため、高パルスエネルギーが必要とされる加工を長時間安定に行うことができるレーザ加工装置を提供することができる。
【0041】
高パルスエネルギーが必要とされる加工の具体例としては、広い面積を加工、アニ−ルする装置や、加工閾値が高い材料の孔開け加工等が挙げられる。
また、実施の形態9に示したレーザ加工装置は、高パルスエネルギーのレーザビームを発生可能であるため、パルスエネルギーが高くなるほど、1ショットあたりの加工量を大きくできる加工対象に対して、高速な加工を長時間、安定して行うことが可能なレーザ加工装置を提供できる。
【0042】
【発明の効果】
この発明による波長変換レーザ装置によれば、高パルスエネルギーの波長変換パルスレーザビームを光学素子の損傷なく、高効率に、長時間安定に発生することができ、また、より高次の波長変換を安定、高効率に行うこともできる。
また、この発明によるレーザ加工装置は、高速な加工が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の波長変換レーザ装置の構成を示した図である。
【図2】 Qパルス発振が起きる際の各装置の動作タイミングを説明するための図である。
【図3】 励起時間とQパルスビームとして取り出されるエネルギーの関係を示した図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の波長変換レーザ装置の構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3の波長変換レーザ装置におけるレーザ出力と励起強度の関係を示した図である。
【図6】 この発明の実施の形態4の波長変換レーザ装置の構成を示した図である。
【図7】 この発明の実施の形態5の波長変換レーザ装置の構成を示した図である。
【図8】 この発明の実施の形態6の波長変換レーザ装置の構成を示した図である。
【図9】 この発明の実施の形態7の波長変換レーザ装置の構成を示した図である。
【図10】 この発明の実施の形態8のレーザ加工装置の構成を示した図である。
【図11】 この発明の実施の形態9のレーザ加工装置の構成を示した図である。
【図12】 従来の波長変換レーザ装置の構成を示す図である。
【図13】 従来の波長変換レーザ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 全反射ミラー、 2 Qスイッチ素子、 3 レーザ活性媒質励起源、 4 レーザ活性媒質、 5 波長変換レーザビーム取り出しミラー兼共振器折り返しミラー、 6 第2高調波発生用波長変換結晶、 7 全反射共振器ミラー、 8 第2高調波レーザビーム、 9 Qスイッチ素子駆動用電源、 10 レーザ活性媒質励起源駆動用電源、 11 信号発生装置、 12 90度偏光方向回転素子、 13 共振器ミラー、 16 キャビティーの一部、 17 ロッド状の固体レーザ活性媒質、 18 Oリング、 19 Oリング押さえ、20 アパーチャ、 21 波長変換レーザ装置、 22 集光素子、 23第4高調波発生用波長変換結晶、 24 光軸、 25 ビームスプリッター、 26 第4高調波レーザビーム、 27 第2高調波レーザビーム、 28加工対象、 29 ビーム折り曲げミラー。

Claims (13)

  1. Qスイッチ素子と、
    固体レーザ活性媒質と、
    前記Qスイッチ素子のパルス周期に同期し、当該パルスの間隔よりも短く、かつ蛍光寿命以下の短い時間で前記固体レーザ活性媒質を励起するとともにトリガー信号を発生する固体レーザ活性媒質励起源装置と、
    前記固体レーザ活性媒質励起源装置から受け取るトリガー信号に時間遅れを施した信号をQスイッチ素子駆動用電源へ送る信号発生装置と、
    前記Qスイッチ素子のQスイッチングおよび励起による前記固体レーザ活性媒質に蓄積されたエネルギーに基づき生成された基本波パルスレーザビームを高調波レーザビームに変換する波長変換結晶とを備えたことを特徴とする波長変換レーザ装置。
  2. 前記固体レーザ活性媒質励起源装置の前記固体レーザ活性媒質の励起時間を制御する第1の制御装置と、
    前記Qスイッチ素子の前記Qスイッチングが起こるタイミングを制御する第2の制御装置とを備えたことを特徴とする請求項1記載の波長変換レーザ装置。
  3. 前記固体レーザ活性媒質は、第1の固体レーザ活性媒質と第2の固体レーザ活性媒質とから構成され、
    前記固体レーザ活性媒質励起源装置は、前記第1の固体レーザ活性媒質を励起する第1の固体レーザ活性媒質励起源装置と前記第2の固体レーザ活性媒質を励起する第2の固体レーザ活性媒質励起源装置とから構成され、
    前記第1の固体レーザ活性媒質励起源装置と前記第2の固体レーザ活性媒質励起源装置との間に、偏光方向回転素子が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の波長変換レーザ装置。
  4. 前記偏光方向回転素子は90度偏光方向回転素子であることを特徴とする請求項3記載の波長変換レーザ装置。
  5. 前記偏光方向回転素子に対して非対称な構成であることを特徴とする請求項3または請求項4記載の波長変換レーザ装置。
  6. 前記Qスイッチ素子と前記固体レーザ活性媒質励起源装置と前記波長変換結晶とは、第1のレーザ共振器ミラーと第2のレーザ共振器ミラーとの間にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の波長変換レーザ装置。
  7. 前記第1のレーザ共振器ミラーおよび前記第2のレーザ共振器ミラーは凹ミラーであることを特徴とする請求項6記載の波長変換レーザ装置。
  8. 前記第1のレーザ共振器ミラーと前記固体レーザ活性媒質との距離は500mm以上であることを特徴とする請求項6または請求項7記載の波長変換レーザ装置。
  9. 前記固体レーザ活性媒質励起源装置と前記波長変換結晶との間に設けられ、入射された前記基本波パルスレーザビームを反射させ、入射された前記高調波レーザビームを透過させる第3のレーザ共振器ミラーを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の波長変換レーザ装置。
  10. 前記固体レーザ活性媒質はロッド型の固体レーザ活性媒質であり、前記固体レーザ活性媒質をOリングを介してキャビティーに固定するOリング押さえと、前記ロッド型の固体レーザ活性媒質の中心軸と一致した開口部を有するアパーチャとを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の波長変換レーザ装置。
  11. 前記高調波レーザビームは、20mJ/パルス以上のパルスエネルギーを有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の波長変換レーザ装置。
  12. 前記波長変換結晶により発生した高調波レーザビームを更に高次な高調波レーザビームに変換することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の波長変換レーザ装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の前記波長変換レーザ装置を光源に用いたことを特徴とするレーザ加工装置。
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