JP3698921B2 - 超音波処置装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処置部に伝達した超音波振動により組織を処置する超音波処置装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、超音波振動のエネルギを利用して組織の切開や凝固等の処置を行なう各種の超音波処置装置が知られている。このような超音波処置装置のうち、組織を把持しながら超音波振動によって処置する装置は、長尺な挿入部としてのシースを備えている。シースの先端には把持部材としてのジョーが回動可能に取り付けられている。また、シース内に設けられた第1のチャンネルには超音波振動を伝達する振動伝達部材が挿通されている。振動伝達部材の先端部は、ジョーと対向するようにシースの先端開口から突出されており、ジョーとの間で把持した組織を超音波振動によって処置する超音波プローブとして形成されている。
【0003】
ジョーは、シース内の第2のチャンネルに挿通された操作ロッドと連結されており、操作ロッドの押し引き操作によって、超音波プローブと対向して当接する閉位置と超音波プローブから離間する開位置との間で回動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記振動伝達部材は、振動発生源である超音波振動子を有する振動子ユニットに接続された状態で、前記シース内の第1のチャンネルに挿通される。具体的には、前記操作ロッドを押し引き操作するハンドルと前記シースとを備えたハンドルユニットに対して前記振動子ユニットが着脱自在に接続されることにより、振動伝達部材がシース内に挿通されて位置決めされる。
【0005】
また、一般に、前記振動子ユニットと前記ハンドルユニットとの接続は軸方向で行なわれる。すなわち、例えば、振動伝達部材の軸方向(長手方向)で振動子ユニットの接続部がハンドルユニットの接続部に押し付けられることにより、振動子ユニットの接続部に設けられた係合部がハンドルユニットの接続部に設けられた被係合部に係合されるようになっている。
【0006】
しかし、このように、振動子ユニットをハンドルユニットに対して軸方向で押し付けて両ユニット同士を着脱自在に接続する構成では、振動子ユニットをハンドルユニットから取り外すために振動子ユニットをハンドルユニットに対して軸方向に引張った際、勢い余って、振動子ユニットに接続されている振動伝達部材を曲げてしまう可能性がある。すなわち、振動子ユニットをハンドルユニットに対して過度の力で不用意に引張ると、シース内から抜去される振動伝達部材に軸方向のみならず曲げ方向の力も加わり、振動伝達部材が破損してしまう虞がある。
【0007】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、振動伝達部材に曲げ方向の力を作用させることなく振動伝達部材をシース内から引き抜くことができる超音波処置装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係る超音波処置装置は、超音波振動を発生する超音波振動子を有する振動子ユニットと、超音波振動子に接続され、超音波振動子で発生した超音波振動を先端の処置部に伝達する振動伝達部材と、振動伝達部材が挿通されるシースと、振動子ユニットが接続される接続部を有するハウジングとを備えたハウジングユニットとを具備し、振動子ユニットがハウジングユニットの前記接続部に接続されることによって、振動子ユニットに接続される振動伝達部材がシース内に挿通される超音波処置装置において、振動子ユニットは、ハウジングユニットの前記接続部に対してその軸方向で係止される被接続部を有し、ハウジングユニットには、ハウジングユニットに振動子ユニットが接続されている状態で振動子ユニットを把持する手の指を押し当てることができる位置に、前記被接続部を前記接続部から軸方向に引き抜くために振動子ユニットを把持する手により前記振動子ユニットに加えられる引き抜き操作力の一部をハウジングユニット側に逃がすための指当て部が一体的に突設されていることを特徴とする。
また、好ましくは、前記接続部と前記被接続部とは、互いの軸方向移動により係合され、かつ、前記接続部と前記被接続部の係合は、互いを軸方向に引き離す方向の移動により解除されることを特徴とする。
また、好ましくは、ハウジングユニットと振動子ユニットの少なくとも一方には、接続部に対する被接続部の係脱を軸方向でガイドするガイド手段が設けられていることを特徴とする。
また、好ましくは、前記ハウジングユニットの前記接続部と、前記振動子ユニットの前記被接続部との少なくとも一方には、径方向に弾性変形可能な着脱部材が設けられていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1〜図12は本発明の第1の実施形態を示している。図1および図2に示されるように、本実施形態の超音波処置装置1は、ハンドルユニット(ハウジングユニット)2と、プローブユニット3と、振動子ユニット4とから構成されている。
【0011】
振動子ユニット4はハンドピース41として構成されている。ハンドピース41は把持部を形成する円筒状のカバー42を有しており、カバー42内には超音波振動子43とホーン44とが設けられている(図3参照)。振動子ユニット4の基端からはハンドピースコード45が延びており、ハンドピースコード45の端部にはハンドピースプラグ46が設けられている。このハンドピースプラグ46が図示しない超音波発振装置に電気的に接続されるとともに超音波発振装置から超音波振動子43に電力が供給されることによって、超音波振動子43が振動される。
【0012】
図3に示されるように、ホーン44は、超音波振動子43に結合され、超音波振動子43で発生した超音波振動を増幅させてその振幅を第1の段階まで拡大する。ホーン44の先端には、プローブユニット3が取り付けられる雌ネジ90が形成されている。
【0013】
カバー42の先端内周面に形成されたネジ部94には筒状の連結部材47Aが捩じ込んで取り付けられている。また、連結部材47Aの内周面には筒状の受け部材47Bが螺着されている。これらの部材47A,47Bは、振動子ユニット4をこれに組み付けられるプローブユニット3とともにハンドルユニット2に連結する連結部47を構成する。具体的には、受け部材47Bに形成された溝部93に断面が半月状の係合リング(C字型のリング)48が設けられており、この係合リング48がハンドルユニット2の後述する振動子接続部11の係合溝11aに弾性的に係合されることにより、振動子ユニット4がハンドルユニット2に連結される。
【0014】
また、カバー42のネジ部94に螺合される連結部材47Aの外周面には、調整ナット95が、カバー42の先端と当接した状態で螺着されている。この調整ナット95により、連結部材47Aがカバー42に対して軸方向の任意の位置に固定される。すなわち、連結部47の軸方向位置が調整される。
【0015】
なお、受け部材47Bの先端面は、振動子接続部11の後述する突き当て面96aに突き当てられる当接面97として形成されている。また、軽い操作力で連結部47を振動子接続部11に連結することができるように、受け部材47Bには、その内周面を削り取って形成された肉抜き部91が設けられている。
【0016】
図2に示されるように、プローブユニット3は、超音波振動子43で発生した超音波振動を伝達する棒状の振動伝達部材51として形成されている。振動伝達部材51の基端には、振動子ユニット4のホーン44の先端に形成された雌ネジ90に捩じ込まれる雄ネジ51eが形成されている。振動伝達部材51は、ホーン44によって増幅された超音波振動の振幅をさらに第2の段階まで拡大する基端側ホーン51dと、基端側ホーン51dの先端側に位置する中間部51cと、中間部51cの先端側に位置し且つ基端側ホーン51dによって増幅された超音波振動の振幅を最終段階まで拡大する先端側ホーン51bと、先端側ホーン51bの先端側(振動伝達部材51の先端)に位置する円柱状の先端部51aとからなる。
【0017】
先端部51aには各ホーン44,51d、51bによって増幅された超音波振動子43からの超音波振動が伝達され、これにより先端部51aが振動する。また、先端部51aは、ハンドルユニット2の後述する先端作用部5とともに超音波処置装置1の処置部10を構成する。
【0018】
中間部51cには、その長手方向に沿って、フランジ状の支持体51fが複数個設けられている。各支持体51fは、弾性材によって形成されており、振動伝達部材51によって伝達される超音波振動の節の位置に配置されている。また、各支持体51fは、振動伝達部材51がハンドルユニット2の後述する挿入シース部31の主チャンネル管21(図8参照)内に挿通された状態では、主チャンネル管21の内面と弾性的に押圧接触して、振動伝達部材51を主チャンネル管21の中心部に保持するとともに、振動伝達部材51と主チャンネル管21(挿入シース部31)との接触を防止する。なお、振動伝達部材51の基端部外周面には、ゴムパッキン105が振動伝達部材51に一体的にモールドされている。
【0019】
図2に示されるように、ハンドルユニット2は、操作部6と、操作部6に回転可能に取り付けられた長尺な外套管20から成る挿入シース部31と、挿入シース部31の先端に設けられた先端作用部5とを備えている。
【0020】
操作部6は、操作部本体(ハウジング)12と、操作部本体12と一体に形成された固定ハンドル13と、可動ハンドル14とを有している。挿入部本体12の基端には、振動子ユニット4が着脱自在に接続される振動子接続部11が設けられている。可動ハンドル14は、ハンドル枢支軸17を介して、操作部本体12(固定ハンドル13)に回動可能に取り付けられている。この場合、ハンドル枢支軸17は、挿入シース部31の長手中心軸に対して固定ハンドル13と逆側に位置して設けられている。すなわち、可動ハンドル14は、挿入シース部31の長手中心軸よりも上側に位置する支点を中心に回動される。なお、図7に示されるように、ハンドル枢支軸17は、可動ハンドル14に形成された軸孔14bを貫通して操作部本体12に固定されている。また、操作部本体12(固定ハンドル13)に対する可動ハンドル14の回動を常時滑らかに維持できるように、ハンドル枢支軸17と可動ハンドル14との間および可動ハンドル14と操作部本体12との間の摺接部には、PTFEからなる樹脂部材115が介挿されている。
【0021】
また、可動ハンドル14は、挿入シース部31の長手中心軸上もしくはその近傍に、操作部本体12内の後述するスライダ121(図3参照)と係合する係合ピン19を有している。なお、各ハンドル13,14には、可動ハンドル14を固定ハンドル13側に回動操作した際に互いに当接する突き当て部13a,14aが設けられている。
【0022】
図3に示されるように、操作部本体12の基端部の上部外面には、径方向外側に突出する指当て部102が設けられている。この指当て部102は、ハンドルユニット2に振動子ユニット4が接続されている状態で振動子ユニット4を把持する手の指を押し当てることができる位置に設けられている。
【0023】
また、操作部本体12の基端部内周面には振動子接続部11が螺合して取り付けられている。振動子接続部11は、Cリング受け部材99と、ガイド部材96とからなる。ガイド部材96は、操作部本体12の基端部内周面に形成されたネジ部12aに螺合する筒状の接続部96cと、接続部96cの基端面から径方向内側に向かって延び且つ受け部材47Bの当接面97が突き当てられる環状の突き当て面96aと、突き当て面96aの内端部から操作部本体12の軸方向に沿って基端側に延びる筒状のガイド部96bとから成る。ガイド部96bは、振動子ユニット4の連結部47の受け部材47Bとスライド可能に嵌合し、振動子接続部11に対する連結部47の接続を軸方向でガイドする。
【0024】
Cリング受け部材99は、操作部本体12のネジ部12aに螺合する環状部材として形成されている。また、Cリング受け部材99の基端側は、ガイド部材96のガイド部96bとの間に連結部47を挟み込む環状の空間を形成するように、ガイド部96bの径方向外側に位置してこれと対向している。また、Cリング受け部材99の基端には、連結部47の係合リング48が係合する係合溝11aを形成するように、径方向内側に突出する突起100が設けられている。この突起100は、振動子接続部11に対する連結部47の接続時に、係合リング48を径方向内側に弾性的に押し潰しつつ係合溝11aへと案内する。なお、Cリング受け部材99は、ガイド部材96と当接した状態で操作部本体12のネジ部12aに螺着されており、振動子接続部11の軸方向位置を調整する調整ナットを兼ねている。すなわち、Cリング受け部材99により、ガイド部材96が操作部本体12に対して軸方向の任意の位置に固定される。すなわち、振動子接続部11の軸方向位置が調整される。
【0025】
図3および図8の(b)に示されるように、操作部本体12の先端部内には、筒状の回転部材108が回転可能に嵌合して取り付けられている。回転部材108はその先端側が操作部本体12の先端から突出されており、その突出部108aの外周には回転ノブ32が螺着されている。また、回転部材108の突出部108a内には、接続部材238が固定ピン240を介して固定的に嵌着されている。この接続部材238は、金属製の管状部材として形成されており、挿入シース部31の外套管20の基端部外周面に嵌合固定されている。なお、金属製の接続部材238と挿入シース部31内に挿通される振動伝達部材51とが超音波振動時に干渉しないように、振動伝達部材51と面する接続部材238の基端部内周面部位には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる環状の摺接部材241が設けられている。なお、この摺接部材241は、固定ピン240によって、接続部材238とともに回転部材108に固定されている。
【0026】
図3に示されるように、操作部本体12内に位置する回転部材108の基端側内周面には、筒状のスライド部材(金属製)118が軸方向にスライド可能に嵌着されている。図6にも示されるように、スライド部材118は、その基端部外面に固着されたガイドピン123が回転部材108の基端部に形成されたスリット109内に係合されることにより、回転部材108に対する回転が規制されている。すなわち、スライド部材118は回転部材108と一体で回転できる。
【0027】
また、金属製のスライド部材118と挿入シース部31内に挿通される振動伝達部材51とが超音波振動時に干渉しないように、振動伝達部材51と面するスライド部材118の先端部内周面部位には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる環状のスペーサ119が設けられている。
【0028】
図5および図6に明確に示されているように、スライド部材118の外周面には、複数の切り欠き125が形成されている。これらの切り欠き125は、操作部本体12内に供給される洗滌液をスライド部材118の先端側に流すための複数の流通路を、スライド部材118と回転部材108との間に個別に形成する。
【0029】
スライド部材118の内周面には、筒状の押さえ部材122の先端側が嵌合して螺着されている。この押さえ部材122の内孔には、振動伝達部材51が挿通されるとともに、組立状態では、振動伝達部材51の基端側ホーン51dおよびその基端側部分が配置される。また、組立状態では、ゴムパッキン105が押さえ部材122の内周面に圧接され、押さえ部材122の内孔とこれに連通する挿入シース部31の内孔とが外部に対してシールされる。
【0030】
押さえ部材122の基端側は、スライド部材118の基端から突出して、操作部本体12の軸方向に沿って延びている。また、突出する押さえ部材122の基端には径方向外側に突出する環状のフランジ部122aが形成されている。また、フランジ部122aとスライド部材118の基端との間には、圧縮コイルバネ120と環状のスライダ121とが介装されている。
【0031】
スライダ121は、環状の係合溝121aを有しており、押さえ部材122の基端側外周面にスライド可能に嵌合されている。また、係合溝121aには、操作部本体12に形成された通孔12bを貫通する可動ハンドル14の係合ピン19が係合している(図7参照)。したがって、可動ハンドル14が回動されると、可動ハンドル14に設けられた係合ピン19がハンドル枢支軸17を中心とした円弧を描くように移動し、係合ピン19と係合するスライダ121に操作力が作用する。
【0032】
コイルバネ120は、スライダ121とスライド部材118の基端との間で押さえ部材122の外周面に巻装されており、スライダ121をフランジ部122aに当接させる方向に常時付勢している。また、コイルバネ120は、可動ハンドル14にある一定以上の閉方向の操作力αが加えられた時にのみスライダ121から力を受けて圧縮し、押さえ部材122に対するスライダ121の移動を許容する。すなわち、コイルバネ120は、最大操作力量を規定する過負荷防止機構を構成し、一定以上の閉方向の操作力αが加わると、それ自身圧縮することによって、その操作力の一部を吸収する。したがって、操作力α以下の力で可動ハンドル14が操作される状態では、コイルバネ120は圧縮されず、スライダ121に作用する可動ハンドル14の操作力はコイルバネ120によって吸収されることなくスライド部材118にそのまま伝達され、スライダ121とスライド部材118(これに固定されている押さえ部材122も)とが一体で軸方向にスライドする。
【0033】
図1および図2に示されるように、先端作用部5は、外套管20の先端部に取り付けられた保持部材70と、保持部材70に枢支軸74を介して回動可能に取り付けられた片開き型の開閉部材75とからなり、プローブユニット3の振動伝達部材51の先端部51aとともに超音波処置装置1の処置部10を構成する。
【0034】
開閉部材75は、振動伝達部材51の先端部51aとの間で生体組織を把持することによって、超音波振動する先端部51aに生体組織を押し付けて、先端部51aから生体組織への振動エネルギの伝達を可能にする。また、開閉部材75は、生体組織を剥離する剥離鉗子としても機能する。
【0035】
図8〜図11にそれぞれ示されるように、開閉部材75は、互いに対向する一対の側壁75a,75bと、側壁75a,75bの基端側の上端部同士を接続する基端側接続部75cと、各側壁75a,75bの基端部から下方に延びる取付け部75dとによって構成されている。側壁75a,75b間にはスリット34が形成され、このスリット34には、振動伝達部材51とともに生体組織を把持する把持部材82とジョー78とが枢支ピン77を介して揺動可能に配置されている。この場合、把持部材82は、ジョー78の両側壁間に形成されたスリット78a内に配置固定されており、開閉部材75に対してジョー78と一体で揺動する。なお、ジョー78は、ステンレス等の金属によって形成されており、その基端部78bが把持部材82の基端を越えて保持部材70の先端に形成されたスロット70a内へと延びている。
【0036】
把持部材82は、開閉部材75の各側壁75a,75bの下側およびジョー78の各側壁の下側で側方に張り出す張り出し部82aを有している。また、把持部材82(張り出し部82a)の下面は、振動伝達部材51の先端部51aとの間で組織を把持する把持面を形成している。また、把持面の両側には、把持面の長手方向に沿って複数の歯81が形成されている。
【0037】
開閉部材75の取付け部75dは、保持部材70のスロット70aに挿入され、枢支軸74を介して保持部材70に回動可能に取り付けられている。
【0038】
保持部材70には、プローブユニット3の振動伝達部材51が挿通される主チャンネル孔70bと、操作ロッド52が挿通される副チャンネル孔70cとが形成されている。主チャンネル孔70bには、摩擦係数の小さいPTFE等のフッ素樹脂からなる筒状の支持部材66が挿入されて嵌着されている。支持部材66は、振動伝達部材51を通じて伝達される超音波振動の最も先端側の節の位置に配置されており、処置部10で組織が把持された際に振動伝達部材51の先端側を下側から支持することにより、振動伝達部材51の先端側が把持部材82から受ける力によって下方へ大きく撓むことを防止する。
【0039】
また、把持部材82の基端を越えて延びるジョー78の基端部78bが主チャンネル孔70bの開口に対向して位置しないように、支持部材66の先端部66aは、主チャンネル孔70bの先端からスロット70a内に突出し、ジョー78の基端部78bの基端側を越えて把持部材82の基端側まで延びている。また、先端部66は、これを貫通する振動伝達部材51の先端部51aが把持部材82から受ける力によって下方へ撓んだ際に、これと一緒に撓むことができるような柔軟性をもって形成されている。
【0040】
また、把持部材82から受ける力によって撓む振動伝達部材51の先端部51aと支持部材66の先端部66aとを下方に逃がすために、支持部材66の先端部66aと対向して位置する保持部材70の先端側部位の下面には、切り欠き51が形成されている。
【0041】
挿入シース部31の外套管20内には、プローブユニット3の振動伝達部材51が挿通される主チャンネル管21と、操作ロッド52が挿通される副チャンネル管22とが配設されている。この場合、主チャンネル管21は、その断面形状が円形であり、支持部材66の基端側まで延びている。また、副チャンネル管22は、その断面形状が操作ロッド52のそれと異なる偏平形状に形成されており、保持部材70の副チャンネル孔70cの基端側まで延びている。また、挿入シース部31内への汚物の侵入を防止するとともに挿入シース部31の剛性を高めるため、各チャンネル管21,22と外套管20との間の隙間には、耐熱性の樹脂148が充填されている。
【0042】
操作ロッド52の先端連結部52aは、枢支ピン73を介して、開閉部材75の基端部に連結されている。具体的には、先端連結部52aは、開閉部材75の基端側接続部75cに形成されたスロット33内に挿入され、枢支軸74の上側で、枢支ピン73により開閉部材75に回動可能に連結されている。したがって、操作ロッド52を押し引き操作すると、開閉部材75が枢支軸74を中心に回動(開閉)する。
【0043】
図3および図8の(b)に示されるように、操作ロッド52の基端連結部52bは、可動ハンドル14と係合ピン19により接続されたスライド部材118に連結されている。具体的には、図4にも示されるように、スライド部材118の先端にスロット118aが形成され、このスロット118a内に操作ロッド52の基端連結部52bが挿入されて、基端連結部52bとスライド部材118とがピン117により接続されている。
【0044】
次に、上記構成の超音波処置装置1を組み立てる場合について説明する。
【0045】
まず、図2に示されるように分解された状態で、プローブユニット3を振動子ユニット4に組み付ける。具体的には、振動伝達部材51の基端に設けられた雄ネジ51eを振動子ユニット4のホーン44の先端に形成された雌ネジ90に捩じ込む。
【0046】
続いて、プローブユニット3が組み付いた振動子ユニット4をハンドルユニット2に組み付ける。具体的には、振動伝達部材51を振動子接続部11側から操作部本体12内に挿入して挿入シース部31に通し、振動子ユニット4の連結部47をハンドルユニット2の振動子接続部11に接続する。
【0047】
この場合、振動伝達部材51は、押さえ部材122の内孔を通じて外套管20の主チャンネル管21内に挿通され、その先端部51aが保持部材70の主チャンネル孔70bの開口から突出される。この時、支持部材66の先端部66aによって、ジョー78の基端部78bは、主チャンネル孔70bの開口に対向することが阻止されているため、主チャンネル孔70bの開口から突出される振動伝達部材51の先端部51aがジョー78の基端部78bに突き当たることはない。
【0048】
また、振動子ユニット4の連結部47とハンドルユニット2の振動子接続部11との接続では、連結部47の受け部材47Bをガイド部材96のガイド部96bに嵌合させて軸方向にスライドさせる。これにより、振動子接続部11に対する連結部47の接続動作が軸方向でガイドされ、受け部材47Bの当接面97がガイド部材96の環状の突き当て面96aに突き当たった時点で、係合リング48が係合溝11aに係合する。なお、この時、Cリング受け部材99および調整ナット95により振動子接続部11および連結部47の軸方向位置を調整すれば、挿入シース部31の先端から突出する振動伝達部材51の先端部51aの突出量を調整することができる。また、このようにハンドルユニット2に振動子ユニット4が組み付けられた状態では、押さえ部材122の内孔に振動伝達部材51の基端側ホーン51dおよびその基端側部分が配置され、押さえ部材122の内周面に圧接するゴムパッキン105によって、押さえ部材122の内孔とこれに連通する挿入シース部31の内孔とが外部に対してシールされる。
【0049】
次に、このように組み立てられた超音波処置装置1を用いて組織を処置する場合について説明する。
【0050】
まず、ハンドルユニット2の先端の把持部材82と振動伝達部材51の先端部51aとの間に組織を位置させる。次に、その状態で、固定ハンドル13を握るとともに、可動ハンドル14をハンドル枢支軸17を中心に回動させて固定ハンドル13側に向けて前方に移動させる。可動ハンドル14が前方に回動されると、可動ハンドル14に設けられた係合ピン19がハンドル枢支軸17を中心とした円弧を描くように前方に移動し、係合ピン19と係合するスライド部材118が操作部本体12内で前方にスライドする。この場合、スライダ121に作用する可動ハンドル14の操作力は、軽く、コイルバネ120を圧縮させないため、コイルバネ120に吸収されることなくスライド部材118にダイレクトに伝達される。したがって、スライダ121とスライド部材118(これに固定されている押さえ部材122も)は一体で軸方向にスライドする。
【0051】
このようにしてスライド部材118が前方にスライドされると、ピン117を介してスライド部材118に連結された操作ロッド52が副チャンネル管22内で前方に押し出される。操作ロッド52が前方に押し出されると、操作ロッド52の先端に連結された開閉部材75が枢支軸74を中心に下側(振動伝達部材51の先端部51aに接近する方向)に回動し、開閉部材75に揺動可能に取り付けられた把持部材82と振動伝達部材51の先端部51aとの間で組織が把持される。この時、振動伝達部材51の先端部51aは把持部材82から受ける力によって下方へ撓むが、これに伴って把持部材82が枢支ピン77を中心に開閉部材75に対して揺動するため、把持部材82は先端部51aすなわち組織に対して常に垂直に押し付けられる。なお、この場合、支持部材66の先端部66aも振動伝達部材51の先端部51aとともに下方に撓むため、先端部66aにジョー78の基端部78bが当たってジョー78および把持部材82の揺動動作が妨げられることはない。また、振動伝達部材51および先端部66aは、下方に撓んだ際、切り欠き51によって保持部材70と接触しないため、保持部材70に衝突して破損することが防止される。
【0052】
また、このような組織把持時、可動ハンドル14に過度の操作力が作用すると、スライダ121を介してコイルバネ120が圧縮され、スライダ121が押さえ部材122に対して移動する。これにより、可動ハンドル14に作用する操作力の一部がコイルバネ120によって吸収され、過度の力が処置部10に作用することが防止される。なお、ハンドル13,14の突き当て部13a,14a同士が当接した後は、それ以上の操作力が処置部10に作用することはない。
【0053】
以上のようにして、把持部材82と振動伝達部材51の先端部51aとの間で組織が把持されたら、図示しない超音波発振装置から超音波振動子43に電力を供給し、超音波振動子43を振動させる。超音波振動子43で発生した超音波振動は、ホーン44によって増幅され、ホーン44に接続された振動伝達部材51に伝達される。振動伝達部材51に伝達された超音波振動は、さらに各ホーン51d、51bによって増幅された後、先端部51aへと伝達される。
【0054】
この場合、振動伝達部材51は、その外周面に複数の支持体51fを有し、これらの支持体51fが主チャンネル管21の内面に弾性的に押圧接触することにより、主チャンネル管21の中心部に保持されて主チャンネル管21との接触が防止されている。したがって、振動エネルギは損失なく先端部51aに伝達される。また、組織把持時に先端部51aが撓むことによって振動伝達部材51と接触する支持部材66は、振動の節の位置に設けられ且つPTFE等の摩擦係数の小さい材料によって形成されているため、振動伝達部材51の超音波振動を阻害しない。すなわち、支持部材66と振動伝達部材51との間で振動による摩擦熱が殆ど発生しない。したがって、振動エネルギは略損失なく先端部51aに伝達される。また、摺接部材241およびスペーサ119によって、振動伝達部材51と接続部材238およびスライド部材118との干渉が防止されているため、超音波振動時に振動伝達部材51が金属製の接続部材238およびスライド部材118に当たって損傷してしまうことが防止される。
【0055】
以上のようにして超音波振動が略損失なく先端部51aに伝達されて先端部51aが振動されると、先端部51aと接触する把持組織が超音波振動により切開されるとともに摩擦熱によって凝固される。この場合、把持部材82が前述した揺動によって先端部51aに対して垂直に押し付けられるため、把持部材82の全長にわたって組織が確実に凝固・切開される。また、過負荷防止機構を構成するコイルバネ120により、安定した凝固・切開が得られる。
【0056】
なお、処置中、必要に応じて挿入シース部31を操作部6に対して回転させることができる。すなわち、回転ノブ32を回転操作すると、これに連結された回転部材108と、回転部材108と回転不能に嵌合するスライド部材118および押さえ部材122と、回転部材108に接続部材238を介して固定された外套管20とがそれぞれ一体となって回転する。この場合、スライド部材118に連結された操作ロッド52もスライド部材118(外套管20)とともに回転するため、操作ロッド52が外套管20内で捩じられることが防止される。
【0057】
また、開閉部材75は、生体組織を剥離する剥離子として使用することもできる。この場合、可動ハンドル14を開く方向の力が剥離操作力となり、この方向の力はコイルバネ120によって全く吸収されないため、可動ハンドル14に加わる操作力を操作ロッド52に常にダイレクトに伝えることができ、充分な剥離操作力を得ることができる。
【0058】
以上のようにして組織の処置が完了したら、使用済みの超音波処置装置1を洗滌するために分解する。分解時には、図12に示されるように、手でハンドピース41のカバー42を把持しつつ、その手の親指を操作部本体12に突設された指当て部102に押し当てながら、振動子ユニット4をプローブユニット3とともにハンドルユニット2に対して軸方向に引張る。この時、振動子ユニット4に加えられる引き抜き操作力の一部は指当て部102を介してハンドルユニット2側に逃げ、振動子ユニット4は親指の動く範囲内でしか軸方向に引張られない(移動されない)。また、振動子ユニット4側の連結部47の受け部材47Bの移動は、受け部材47Bと嵌合するガイド部材96のガイド部96bによって軸方向でガイドされる。そのため、振動子ユニット4をハンドルユニット2に対して軸方向に引張った際に、勢い余って、振動子ユニット4に接続されている振動伝達部材51を曲げてしまうことはない。すなわち、振動伝達部材51に曲げ方向の力を作用させることなく振動伝達部材51を外套管20内から引き抜くことができる。
【0059】
超音波処置装置1の分解が完了したら、主チャンネル管21の洗滌を行なう。この洗滌は、ハンドルユニット2の操作部6からプローブユニット3を取り外すことによって開放された主チャンネル管21内に洗滌液を流したり、主チャンネル管21内にブラシを挿入することによって行なわれる。なお、主チャンネル管21内の洗滌のために操作部本体12内に流し込まれた洗滌液は、スライド部材118の外周面に形成された複数の切り欠き125を通じてスライド部材118の先端側にも流れるため、スライド部材118の先端側を良好に洗滌することができる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の超音波処置装置1は、操作部本体12の基端部に突設された指当て部102と、振動子接続部11に対する連結部47の係脱を軸方向でガイドするガイド手段47B,96bとを備えている。したがって、手でハンドピース41のカバー42を把持しつつ、その手の親指を指当て部102に押し当てながら、振動子ユニット4をプローブユニット3とともにハンドルユニット2に対して軸方向に引張れば、振動子ユニット4は、親指の動く範囲内でしか軸方向に引張られず(移動されず)、また、その連結部47の受け部材47Bの移動がこれと嵌合するガイド部材96のガイド部96bによって軸方向でガイドされるため、勢い余って振動子ユニット4に接続されている振動伝達部材51を曲げてしまうことはない。すなわち、振動伝達部材51に曲げ方向の力を作用させることなく振動伝達部材51を外套管20内から引き抜くことができる。
【0061】
また、本実施形態では、支持部材66の先端部66aがジョー78の基端部78bの基端側を越え把持部材82の基端側まで延びているため、ジョー78が揺動しても、図10に二点鎖線で示されるように、ジョー78の基端部78bが先端部66aに突き当たるため、主チャンネル孔70bの開口に対向することが防止される。したがって、組立時にジョー78の基端部と振動伝達部材51の先端部51aとがぶつかって、振動伝達部材51が破損することが防止される。
【0062】
なお、本実施形態に係る超音波処置装置1においては、樹脂部材148とチャンネル管21,22とをインサート成形によって一体化させて成る図13に示されるようなユニット149を外套管20内に挿入することにより、挿入部シース31が構成されても良い。
【0063】
図14および図15は本発明の第2の実施形態を示している。なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通する構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0064】
図示のように、本実施形態に係る超音波処置装置1Aは、振動伝達部材51のフック形状の先端部51aのみによって処置部10が形成されている。振動子ユニット4の連結部47は受け部材47Bを有している。また、振動子接続部11はガイド部材96に突設された複数の腕部162を有している。腕部162は、挿入部本体12の軸方向に沿って延びるとともに、ガイド部材96の周方向に互いに所定の角度間隔をもって配置されている。
【0065】
このような構成では、振動子ユニット4をハンドルユニット2の操作部本体12内に軸方向に押し込んで、腕部162を受け部材47Bによって径方向内側に弾性変形させるとともに、ガイド部材96の突き当て面96aに受け部材47Bの当接面97を突き当てて、腕部162の先端の突起162aを受け部材47Bの大径孔180に係合させることにより、振動子接続部11と連結部47とが接続される。また、操作部本体12に設けられた指当て部102に指を押し当てて振動子ユニット4をハンドルユニット2に対して軸方向に引張れば、振動子接続部11と連結部47との接続状態を解除することができる。この場合の指当て部102の作用は第1の実施形態と同一である。
【0066】
図16〜図18は超音波処置装置の他の構成を示している。なお、この構成において、第1の実施形態と共通する構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0067】
図16に示されるように、この超音波処置装置では、振動子接続部11および連結部47がバヨネット機構を構成しており、振動子ユニット4をハンドルユニット2内に軸方向に差込んだ後、振動子ユニット4をハンドルユニット2に対して回転させることにより、振動子ユニット4がハンドルユニット2に接続される。
【0068】
具体的には、振動子接続部11のガイド部材96のガイド部96bには固定ピン150が突設されている。連結部47には、固定ピン150よりも大径の挿入溝154が軸方向に形成されている。また、連結部47には、挿入溝150に連通するように、固定ピン150の径よりも大きい幅のバヨネット溝155が周方向に沿って形成されている。さらに、連結部47のバヨネット溝155には段部156が形成されている。また、ガイド部材96の突き当て面96aには連結部47の当接面97と当接する弾性部材152が設けられている。
【0069】
したがって、振動子ユニット4をハンドルユニット2内に軸方向に差込んで、固定ピン150を挿入溝154を通じてバヨネット溝155内に位置させた状態で、振動子ユニット4をハンドルユニット2に対して回転させれば、固定ピン150が弾性部材152の弾性力に逆らって段部156を乗り越え図18に示す状態となり、振動子ユニット4がハンドルユニット2に接続される。
【0070】
なお、本構成では、係合溝11aを形成する必要がないため、Cリング受け部材99に突起100が設けられていない。また、スペーサ119はスライド部材118の先端まで延びている。また、ゴムパッキン105の代わりに、振動伝達部材51の外面と当接するゴムパッキン197が、押さえ部材122のフランジ部122aに設けられている。
【0071】
なお、以上説明してきた技術内容によれば、以下に示されるような各種の構成が得られる。
【0072】
1.超音波振動を発生する超音波振動子を有する振動子ユニットと、前記超音波振動子に接続され前記超音波振動を処置部へ伝達する振動伝達部材としての超音波プローブと、超音波プローブの手元側に設けられた操作部としてのハウジングを有する操作部ユニットとからなる超音波処置具において、
振動子ユニットとハウジングとが径方向に弾性変形可能な着脱部材により着脱自在であり、
ハウジングには、外周方向に突出した指当て部が設けられていることを特徴とする超音波処置具。
【0073】
2.前記超音波プローブの処置部に対峙する位置には、超音波プローブとの間で生体組織を把持する可動自在な把持部が設けられ、操作部ユニットには前記把持部を操作する操作手段が設けられていることを特徴とする第1項に記載の超音波処置具。
3.前記超音波プローブの処置部がフック形状をなしていることを特徴とする第1項に記載の超音波処置具。
【0074】
4.前記弾性変形可能な着脱部材がCリングであることを特徴とする第1項に記載の超音波処置具。
5.前記弾性変形可能な着脱部材は、軸方向に延びる複数の腕部と、腕部の先端に設けられた凸部とからなるスナップフィットであることを特徴とする第1項に記載の超音波処置具。
6.振動子ユニットおよび操作部ユニットには、円周面を有するガイド手段が設けられていることを特徴とする第1項に記載の超音波処置具。
【0075】
7.前記着脱部材は、軸方向に位置調整可能であることを特徴とする第1項に記載の超音波処置具。
8.超音波振動を発生する超音波振動子と、
超音波振動子に接続され、超音波振動子で発生した超音波振動を伝達する振動伝達部材と、
振動伝達部材が挿通されるシースと、
シース先端に回動自在に取り付けられた保持部材と、
保持部材に揺動自在に取り付けられ、シース先端から突出する振動伝達部材の先端部との間で組織を把持する把持部材と、
シース内に配設されたロッドチャンネルに挿通され、前記保持部材に連結され、ロッドチャンネル内で進退されることにより保持部材を回動操作する操作ロッドと、
を具備し、
シース先端部に設けられた振動伝達部材の先端から第1番目の振動の節部を支持する支持部材の先端側が前記把持部材の後端近傍まで延長されるとともに、把持部材の後端の一部が前記支持部材の先端を越えて延長していることを特徴とする超音波処置具。
9.前記支持部材がフッ素樹脂からなることを特徴とする第8項に記載の超音波処置具。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の超音波処置装置によれば、振動伝達部材に曲げ方向の力を作用させることなく振動伝達部材をシース内から引き抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る超音波処置装置の組立時の側面図である。
【図2】図1の超音波処置装置の分解図である。
【図3】図1の超音波処置装置のハンドルユニットと振動子ユニットとの接続部の側断面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】図3のB−B線に沿う断面図である。
【図6】図3のC−C線に沿う断面図である。
【図7】図3のD−D線に沿う断面図である。
【図8】(a)は図1の超音波処置装置の挿入シース部の先端部の平面図、(b)は挿入シース部の側断面図である。
【図9】図8の(b)のE−E線に沿う断面図である。
【図10】図1の超音波処置装置の挿入シース部の先端作用部の側断面図である。
【図11】図1の超音波処置装置の処置部付近の側断面図である。
【図12】ハンドルユニットから振動子ユニットを引き抜く動作を示す図である。
【図13】挿入シース部の変形例を示す斜視図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る超音波処置装置の要部断面図である。
【図15】図14のF−F線に沿う断面図である。
【図16】超音波処置装置の他の構成例を示す側断面図である。
【図17】図16のG−G線に沿う断面図である。
【図18】図17のH方向矢視図である。
【符号の説明】
1…超音波処置装置
2…ハンドルユニット(ハウジングユニット)
3…プローブユニット
11…振動子接続部(接続部)
20…外套管
31…挿入シース部
43…超音波振動子
47…連結部(被接続部)
47B…受け部材(ガイド手段)
51…振動伝達部材
96…ガイド部材(ガイド手段)
96b…ガイド部
102…指当て部

Claims (4)

  1. 超音波振動を発生する超音波振動子を有する振動子ユニットと、
    超音波振動子に接続され、超音波振動子で発生した超音波振動を先端の処置部に伝達する振動伝達部材と、
    振動伝達部材が挿通されるシースと、振動子ユニットが接続される接続部を有するハウジングとを備えたハウジングユニットと、
    を具備し、
    振動子ユニットがハウジングユニットの前記接続部に接続されることによって、振動子ユニットに接続される振動伝達部材がシース内に挿通される超音波処置装置において、
    振動子ユニットは、ハウジングユニットの前記接続部に対してその軸方向で係止される被接続部を有し、
    ハウジングユニットには、ハウジングユニットに振動子ユニットが接続されている状態で振動子ユニットを把持する手の指を押し当てることができる位置に、前記被接続部を前記接続部から軸方向に引き抜くために振動子ユニットを把持する手により前記振動子ユニットに加えられる引き抜き操作力の一部をハウジングユニット側に逃がすための指当て部が一体的に突設されていることを特徴とする超音波処置装置。
  2. 前記接続部と前記被接続部とは、互いの軸方向移動により係合され、かつ、前記接続部と前記被接続部の係合は、互いを軸方向に引き離す方向の移動により解除されることを特徴とする請求項1に記載の超音波処置装置。
  3. ハウジングユニットと振動子ユニットの少なくとも一方には、接続部に対する被接続部の係脱を軸方向でガイドするガイド手段が設けられていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の超音波処置装置。
  4. 前記ハウジングユニットの前記接続部と、前記振動子ユニットの前記被接続部との少なくとも一方には、径方向に弾性変形可能な着脱部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の超音波処置装置。
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