JP3698508B2 - プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法及びこれに用いるサンドブラスト装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)の製造工程に係わるものであり、詳しくはPDPにおけるライン状障壁の形成方法及びこれに使用するサンドブラスト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、PDPにおける障壁の形成方法としては、基板上にガラスペーストをスクリーン印刷によりパターン状に重ねて印刷を行い、このガラスペーストを乾燥、焼成して所望の障壁を形成する方法が一般的であったが、この方法は工程が複雑であるとともに良好な線幅精度が得られ難いことから、最近では、基板上にガラスペーストを所定の厚さで塗布して乾燥させることで障壁形成層を形成し、その上に耐サンドブラスト性を有するマスクをパターン状に形成してから、このマスクを介して研磨材による研削を行うことにより所望パターンの障壁を形成する所謂サンドブラスト法が行われるようになってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したサンドブラスト法によりライン状の障壁を形成する場合、通常は図1(a)に示すように、ガラス基板11上に障壁用のガラスペーストを塗布して乾燥させることで障壁形成層12を形成し、その上にフォトレジストにより耐サンドブラスト性を有するマスク13をライン状に形成している。しかしながら、このライン状マスク13を介して図の矢印方向にスキャンしながらサンドブラスト加工を行うと、マスク13の端部付近を除く部分では障壁形成層12が両サイドからしか研削されないのに比べ、マスク13の端部付近では端面側からも研削されることになり、図1(b)に示すように障壁12aの端部付近では障壁頂部及び底部の幅が通常より細くなることから、使用後の研磨材を吹き飛ばすブロアー時に図1(c)に示す如くマスク13が剥がれてしまうことがある。このようにマスク13が剥離すると、レジスト剥離工程ではその部分が剥離液により削られて欠陥になってしまうという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、端部付近に欠陥を生じることなくサンドブラスト加工により所望のラインパターンの障壁を形成することのできるPDPの障壁形成方法を提供し、さらにこれに使用するサンドブラスト装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、基板上に障壁形成層を形成し、その上に耐サンドブラスト性を有するライン状マスクを所定ピッチで形成した後、該ライン状マスクを介して研磨材による研削を行うサンドブラスト加工により障壁形成層の不要部分を除去し、次いでブロアノズルからのエアーにより使用後の研磨材を吹き飛ばすブロア工程を含むPDPの障壁形成方法において、前記ライン状マスクにおけるライン端部付近の上方に遮蔽板を配設した状態でブロア工程を行うことを特徴とする。
【0006】
上述の構成からなる障壁形成方法では、遮蔽板がブロアノズルからのエアーをせきとめる役目を果たし、これによりライン状マスクの端部付近に流れる気流を減少させ、ライン状マスクの端部付近が剥がれて下側にある障壁形成層が露出するのが防止される。
【0007】
そして、本発明のサンドブラスト装置は、上記のプラズマディスプレイパネルの障壁形成方法に使用するサンドブラスト装置であって、基板を搬送する基板搬送手段と、研磨材を噴射するための噴射ノズルを有する研磨材噴射手段と、サンドブラスト加工後の基板にエアーを吹き付けるためのブロアノズルを有するブロア手段とを備え、ライン状マスクのライン端部付近の上方で且つブロア手段のブロアノズルの下方に位置する遮蔽板を設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、障壁形成の具体的な例を挙げて本発明の実施形態について説明する。
【0009】
まず、図2(a)に示すように、電極1を形成したガラス基板2の上にブレードコーター或いはスクリーン印刷により膜厚150μmで障壁用のガラスペーストを塗布して乾燥させることで障壁形成層3を形成し、次いでその上にドライフィルム、例えば東京応化工業製「BF−605」を加熱圧着してラミネートする。そして、ライン状のマスクパターンMを介して図2(b)に示すように露光を行った。露光条件は、365nmで測定した時に強度5mW/cm2 、照射量400mJ/cm2 である。なお、ドライフィルムに代えて、適当なレジストをスピンナー、ローラーコーター、ブレードコーター等で塗布し、室温で乾燥させてマスク層4を形成してもよい。露光後、炭酸ナトリウム0.2wt%水溶液により液温30℃でスプレー現像を行った。以上の工程により、図2(c)に示す如く障壁形成層3上にライン状マスク4aが形成される。例えば、ライン状マスク4aを200μmピッチ(ライン幅90μm、スペース幅110μm)で設ければよい。
【0010】
続いて、乾燥工程を経てから、図3(a)に示すように、サンドブラスト加工を行うことにより障壁形成層3の不要部分を除去し、図3(b)に示す如くライン状マスク4aの下に障壁3aのパターンを形成する。
【0011】
このサンドブラスト加工の一例を図4及び図5に概略的に示してある。図示のようにこのサンドブラスト装置では、2枚の基板5を矢印方向に搬送しながらサンドブラスト加工を行うようになっており、装置的には、複数の搬送コロ6からなる基板搬送手段と、研磨材を噴射するための噴射ノズル7を有する研磨材噴射手段と、サンドブラスト加工後の基板5にエアーを吹き付けるためのブロアノズル8を有するブロア手段とを備えており、ブロアノズル8の下方に遮蔽板9が設けられている。なお、図中Aはチャンバーにおける基板入口、Bは基板出口、Cは集塵機に繋がる搬出路である。
【0012】
噴射ノズル7は基板5の進行方向に2つ並んで取り付けられており、これらの噴射ノズル7は支持部材7aを介して駆動系に接続されており、基板5の進行方向と直交する方向、すなわちライン状に形成されたサンドブラスト用のライン状マスク4aの長さ方向に往復動するようになっている。そして、各噴射ノズル7はそれぞれエアーホース7bと研磨材ホース7cに接続されている。なお、噴射ノズルの数はこれに限定されるものではなく1つでも3つでも構わない。そして、噴射ノズル7が往復動しながら基板5が移動することでサンドブラスト加工が行われる。例えば、ここでは研磨材としてアルミナ♯800を用い、噴射量100g/min、噴射圧力3kgf/cm2 、基板5と噴射ノズル7の距離100mm、スキャン速度100mm/secの条件でサンドブラスト加工を行う。
【0013】
このように基板5が噴射ノズル7の下を通過してサンドブラスト加工が終わると、基板5をそのまま搬送しながら、ブロアノズル8からのエアーにより使用後の研磨材を吹き飛ばすブロア工程が行われる。図示のようにブロアノズル8もエアーを噴出しながら基板5の進行方向と直交する方向に往復動する。そして、ブロアノズル8の揺動経路には前記の遮蔽板9がライン状マスク4aのライン端部付近の上方で且つブロアノズル8の下方に位置するようにして配置されており、ブロアノズル8からの噴出エアーがライン状マスク4aのライン端部付近には直接かからないようになっている。遮蔽板9のサイズは、ブロア揺動方向に1〜10cm、基板進行方向に2〜5cmが好ましい。特に、この例のように2枚の基板5を同時に加工する場合には、ブロア揺動方向の長さは基板間の長さを含むため、図示の如く真ん中の遮蔽板9は必要によりさらに広くなってもよい。また、遮蔽板9の設置高さは基板面から0.5〜1cmが好ましい。遮蔽板9としては、SUS、鉄、アルミニウム等の金属板やアクリル等の樹脂板が用いられる。また遮蔽板9は、基板サイズによりエアーがかからないようにする場所が異なるため、ブロアノズル8の往復経路内で移動可能であり、基板サイズに応じて所定の位置に固定されるものである。
【0014】
サンドブラスト加工によりライン状マスク4aの端部付近の下にある障壁形成層3はその他の部分よりも多く研削された状態になり、そのまま噴射エアーにより使用後の研磨材を吹き飛ばすと、ライン状マスク4aが剥がれてしまう恐れがあるが、本発明ではブロアノズル8からの噴射エアーがかからないように端部付近のみを覆うように遮蔽板9を配設してあるので、ブロア工程によりライン状マスク4aの端部が障壁形成層3から剥がれるようなことはない。
【0015】
続いてライン状マスク4aを剥離材で除去し、焼成工程を経て図3(c)に示すようにガラス基板2に密着した障壁3aを形成する。この剥離時においてライン状マスク4aの端部が障壁形成層3から剥がれていないので、剥がれて露出している場合のように剥離液によって障壁3aが削れることがなくなる。以上のようにして形成した背面板に蛍光面を形成し、これとは別に、例えば維持電極、バス電極、誘電体層及びMgO層等を設けた前面板を準備し、両者を合わせてPDPを作製する。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のPDPの障壁形成方法は、ライン状マスクにおけるライン端部付近の上方に遮蔽板を配設した状態でサンドブラスト加工後のブロア工程を行うようにしたので、遮蔽板がブロアノズルからのエアーをせき止める役目を果たし、その結果、ライン状マスクの端部付近に流れる気流が減少し、マスクが剥がれるのが防止されることから、続く剥離工程おいて障壁形成層が剥離液で削られることがなく、したがってライン端部付近に欠陥を生じることなく所望のラインパターンの障壁を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サンドブラスト加工による従来の障壁形成方法を示す工程図である。
【図2】本発明に係る障壁形成方法を説明するための前半の工程図である。
【図3】図2に続く後半の工程図である。
【図4】サンドブラスト加工及びそれに続くブロア工程を行うサンドブラスト装置の平面図である。
【図5】図4に示すサンドブラスト装置の側面図である。
【符号の説明】
2 ガラス基板
3 障壁形成層
3a 障壁
4 マスク層
4a ライン状マスク
5 基板
6 搬送コロ
7 噴射ノズル
8 ブロアノズル
9 遮蔽板
Claims (2)
- 基板上に障壁形成層を形成し、その上に耐サンドブラスト性を有するライン状マスクを所定ピッチで形成した後、該ライン状マスクを介して研磨材による研削を行うサンドブラスト加工により障壁形成層の不要部分を除去し、次いでブロアノズルからのエアーにより使用後の研磨材を吹き飛ばすブロア工程を含むプラズマディスプレイパネルの障壁形成方法において、前記ライン状マスクにおけるライン端部付近の上方に遮蔽板を配設した状態でブロア工程を行うことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの障壁形成方法。
- 請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの障壁形成方法に使用するサンドブラスト装置であって、基板を搬送する基板搬送手段と、研磨材を噴射するための噴射ノズルを有する研磨材噴射手段と、サンドブラスト加工後の基板にエアーを吹き付けるためのブロアノズルを有するブロア手段とを備え、ライン状マスクのライン端部付近の上方で且つブロア手段のブロアノズルの下方に位置する遮蔽板を設けたことを特徴とするサンドブラスト装置。
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JP32497196A JP3698508B2 (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法及びこれに用いるサンドブラスト装置 |
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- 1996-12-05 JP JP32497196A patent/JP3698508B2/ja not_active Expired - Fee Related
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