JP3200341B2 - 高精細リブおよび前記高精細リブの形成方法 - Google Patents
高精細リブおよび前記高精細リブの形成方法Info
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- JP3200341B2 JP3200341B2 JP27306695A JP27306695A JP3200341B2 JP 3200341 B2 JP3200341 B2 JP 3200341B2 JP 27306695 A JP27306695 A JP 27306695A JP 27306695 A JP27306695 A JP 27306695A JP 3200341 B2 JP3200341 B2 JP 3200341B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス等で成る基
板上に所定形状の低融点ガラスで成るリブ(隔壁)をブ
ラスト加工によりパターン形成した高精細リブおよびそ
の形成方法に関し、特にプラズマディスプレイパネル
(以下、「PDP」という)のリブを高精細に且つ効率
よく所定形状に形成した高精細リブおよびその形成方法
に関する。
板上に所定形状の低融点ガラスで成るリブ(隔壁)をブ
ラスト加工によりパターン形成した高精細リブおよびそ
の形成方法に関し、特にプラズマディスプレイパネル
(以下、「PDP」という)のリブを高精細に且つ効率
よく所定形状に形成した高精細リブおよびその形成方法
に関する。
【0002】プラズマディスプレイは内側にそれぞれ多
数の縦電極と横電極をもった2枚のガラス基板でなるP
DPを約0.1mmの放電ガス空間を挟んで組み合わせ
たもので、2枚のガラス基板間にネオン/キセノンガス
でなる放電ガスを封入した構造である。電極相互間に電
圧を加えることにより、多数の縦電極と横電極の交点が
それぞれ電気的に選択され、その点に生じた放電により
発光し、文字や図形を表示する。より詳しく説明する
と、例えば、前記2枚のガラス基板のうち一方はプラズ
マディスプレイの放電部を成す前面ガラス基板であり、
他方はプラズマディスプレイの発光部を成す背面ガラス
基板である。前面ガラス基板は内面に多数の縦電極を備
え、この縦電極を設けた面に誘電体層と該誘電体層の表
面に保護層を形成している。一方、背面ガラス基板は内
面に多数の横電極を備え、各横電極間にリブを突設して
いる。このリブはガラス基板の表面上に平行(ストライ
プ状)あるいは格子状のパターン(絵又は模様をいう)
を成している。縦電極と横電極相互間に電圧を加えるこ
とにより、前記放電部の誘電体層、保護層の表面で面放
電が起こり、紫外線が発生する。この紫外線により前記
発光部に蛍光体を励起し、発光させて蛍光体の塗り分け
によりカラー表示を行なう。
数の縦電極と横電極をもった2枚のガラス基板でなるP
DPを約0.1mmの放電ガス空間を挟んで組み合わせ
たもので、2枚のガラス基板間にネオン/キセノンガス
でなる放電ガスを封入した構造である。電極相互間に電
圧を加えることにより、多数の縦電極と横電極の交点が
それぞれ電気的に選択され、その点に生じた放電により
発光し、文字や図形を表示する。より詳しく説明する
と、例えば、前記2枚のガラス基板のうち一方はプラズ
マディスプレイの放電部を成す前面ガラス基板であり、
他方はプラズマディスプレイの発光部を成す背面ガラス
基板である。前面ガラス基板は内面に多数の縦電極を備
え、この縦電極を設けた面に誘電体層と該誘電体層の表
面に保護層を形成している。一方、背面ガラス基板は内
面に多数の横電極を備え、各横電極間にリブを突設して
いる。このリブはガラス基板の表面上に平行(ストライ
プ状)あるいは格子状のパターン(絵又は模様をいう)
を成している。縦電極と横電極相互間に電圧を加えるこ
とにより、前記放電部の誘電体層、保護層の表面で面放
電が起こり、紫外線が発生する。この紫外線により前記
発光部に蛍光体を励起し、発光させて蛍光体の塗り分け
によりカラー表示を行なう。
【0003】現在、PDPは長寿命化、高輝度化、大型
化、高精細化の要求が高まり、この要求に対応するため
にPDPのリブ幅を狭くし且つ均一性を高め、蛍光体塗
布面積を拡大する必要がある。例えば、21インチの大
きさのプラズマディスプレイが生産されており、今後4
0〜50インチ等の大きさのPDPを開発する方向にあ
る。
化、高精細化の要求が高まり、この要求に対応するため
にPDPのリブ幅を狭くし且つ均一性を高め、蛍光体塗
布面積を拡大する必要がある。例えば、21インチの大
きさのプラズマディスプレイが生産されており、今後4
0〜50インチ等の大きさのPDPを開発する方向にあ
る。
【0004】
【従来の技術】従来、PDPのリブ形成方法において
は、低融点ガラスペーストを用いてリブのパターンを形
成させる方法として、スクリーン印刷法が一般的に用い
られていた。その他、リフトオフ法、感光性リブペース
ト法、サンドブラスト法が検討されている。
は、低融点ガラスペーストを用いてリブのパターンを形
成させる方法として、スクリーン印刷法が一般的に用い
られていた。その他、リフトオフ法、感光性リブペース
ト法、サンドブラスト法が検討されている。
【0005】スクリーン印刷法によるリブ形成方法は、
ガラス基板上にスクリーン印刷法で低融点ガラスペース
トを印刷してパターニングし、同じパターンで所定の厚
みまで何回も刷り重ねしてリブをパターン形成してい
た。その後、低融点ガラスを焼成してガラス化した。
ガラス基板上にスクリーン印刷法で低融点ガラスペース
トを印刷してパターニングし、同じパターンで所定の厚
みまで何回も刷り重ねしてリブをパターン形成してい
た。その後、低融点ガラスを焼成してガラス化した。
【0006】リフトオフ法によるリブ形成方法は、ガラ
ス基板の表面に感光性樹脂(ドライフィルム)をラミネ
ートし、この感光性樹脂表面にパターンを形成したネガ
フィルム(原画)を当て露光し、これを現像して感光し
た部分を除いて(感光しない部分を除く場合もある)樹
脂パターンを形成する。樹脂パターンの溝の部分にリブ
材となる低融点ガラスペーストを埋め込み、この低融点
ガラスペーストを乾燥及び固化させた後、樹脂パターン
の表面に付着した低融点ガラスペーストを研削して除去
し、次にNaOH水溶液に浸漬して樹脂パターンを剥離
して除去し低融点ガラスを焼成した。
ス基板の表面に感光性樹脂(ドライフィルム)をラミネ
ートし、この感光性樹脂表面にパターンを形成したネガ
フィルム(原画)を当て露光し、これを現像して感光し
た部分を除いて(感光しない部分を除く場合もある)樹
脂パターンを形成する。樹脂パターンの溝の部分にリブ
材となる低融点ガラスペーストを埋め込み、この低融点
ガラスペーストを乾燥及び固化させた後、樹脂パターン
の表面に付着した低融点ガラスペーストを研削して除去
し、次にNaOH水溶液に浸漬して樹脂パターンを剥離
して除去し低融点ガラスを焼成した。
【0007】感光性リブペースト法によるリブ形成方法
は、低融点ガラスペーストに感光材(フォトレジスト)
を混ぜて感光性リブペーストを造り、この感光性リブペ
ーストをガラス基板の表面上に塗布した後、ネガフィル
ムを当て露光し現像して感光した部分を除いて(感光し
ない部分を除く場合もある)パターンを形成する。感光
性リブペーストの光透過度が悪いため一回の塗布では感
光性リブペースト層の露光可能な厚さには限界があるの
で、感光性リブペーストの塗布、乾燥、露光の工程を何
回も繰り返してパターンを重ね合わせて所定の厚みに形
成し現像して感光した部分を除いて(感光しない部分を
除く場合もある)リブを形成する。
は、低融点ガラスペーストに感光材(フォトレジスト)
を混ぜて感光性リブペーストを造り、この感光性リブペ
ーストをガラス基板の表面上に塗布した後、ネガフィル
ムを当て露光し現像して感光した部分を除いて(感光し
ない部分を除く場合もある)パターンを形成する。感光
性リブペーストの光透過度が悪いため一回の塗布では感
光性リブペースト層の露光可能な厚さには限界があるの
で、感光性リブペーストの塗布、乾燥、露光の工程を何
回も繰り返してパターンを重ね合わせて所定の厚みに形
成し現像して感光した部分を除いて(感光しない部分を
除く場合もある)リブを形成する。
【0008】サンドブラスト法によるリブ形成方法は、
ガラス基板上の全面にあらかじめ低融点ガラスペースト
をベタに所定の厚みに塗り、この低融点ガラスペースト
の層の表面にサンドプラスト用のレジスト膜をパターン
形成した上で、サンドブラスト加工(以下、本明細書で
は「ブラスト加工」という)によりレジスト膜で保護さ
れた低融点ガラスペースト以外の部分の低融点ガラスペ
ーストを研削し除去する。
ガラス基板上の全面にあらかじめ低融点ガラスペースト
をベタに所定の厚みに塗り、この低融点ガラスペースト
の層の表面にサンドプラスト用のレジスト膜をパターン
形成した上で、サンドブラスト加工(以下、本明細書で
は「ブラスト加工」という)によりレジスト膜で保護さ
れた低融点ガラスペースト以外の部分の低融点ガラスペ
ーストを研削し除去する。
【0009】前記レジスト膜は、合成樹脂の混合物の溶
液を塗布、乾燥してパターン形成したものである。ある
いは、前記合成樹脂と感光材との混合物の溶液を塗布し
乾燥した後、所望のマスクを介して活性光線を照射し、
現像してレジスト膜をパターン形成する。
液を塗布、乾燥してパターン形成したものである。ある
いは、前記合成樹脂と感光材との混合物の溶液を塗布し
乾燥した後、所望のマスクを介して活性光線を照射し、
現像してレジスト膜をパターン形成する。
【0010】前記レジスト膜は次工程の焼成工程で完全
焼成せずにタール化してリブに残渣してしまうので、焼
成工程前にレジスト膜を剥離して除去し、あるいはレジ
スト膜のマスクパターン及び前記低融点ガラスペースト
層を焼成してリブを形成する。
焼成せずにタール化してリブに残渣してしまうので、焼
成工程前にレジスト膜を剥離して除去し、あるいはレジ
スト膜のマスクパターン及び前記低融点ガラスペースト
層を焼成してリブを形成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のPDPのリブ形
成方法にあっては、以下の問題点があった。
成方法にあっては、以下の問題点があった。
【0012】スクリーン印刷法によるリブの形成方法に
あっては、リブの高さを例えば180μに形成するには
10回以上繰り返して印刷を行わなければならないた
め、同じ位置に正確に刷り重ねすることには限界がある
ので、均一なリブを形成することが困難であった。ま
た、同様の理由からリブ幅を小さくすることには限界が
あり、量産性を考慮すると80μ以下に形成することは
困難であった。また、乾燥時の加熱温度によりリブが収
縮し変形するという問題点があった。したがって、スク
リーン印刷法ではPDPの大型化、高精細化、高輝度化
を図る上で困難であった。
あっては、リブの高さを例えば180μに形成するには
10回以上繰り返して印刷を行わなければならないた
め、同じ位置に正確に刷り重ねすることには限界がある
ので、均一なリブを形成することが困難であった。ま
た、同様の理由からリブ幅を小さくすることには限界が
あり、量産性を考慮すると80μ以下に形成することは
困難であった。また、乾燥時の加熱温度によりリブが収
縮し変形するという問題点があった。したがって、スク
リーン印刷法ではPDPの大型化、高精細化、高輝度化
を図る上で困難であった。
【0013】リフトオフ法によるリブ形成方法にあって
は、感光性樹脂でなる樹脂パターンの溝内に埋め込んだ
低融点ガラスペーストのリブ材を乾燥及び固化した後、
前記樹脂パターンをガラス基板から剥離するためにNa
OH水溶液の剥離液に浸漬する際に、前記リブが部分的
に剥離して倒れやすいという問題点があった。また、前
記樹脂パターンを剥離する際に、リブの側面に樹脂の剥
離残渣が発生するという問題点があった。
は、感光性樹脂でなる樹脂パターンの溝内に埋め込んだ
低融点ガラスペーストのリブ材を乾燥及び固化した後、
前記樹脂パターンをガラス基板から剥離するためにNa
OH水溶液の剥離液に浸漬する際に、前記リブが部分的
に剥離して倒れやすいという問題点があった。また、前
記樹脂パターンを剥離する際に、リブの側面に樹脂の剥
離残渣が発生するという問題点があった。
【0014】感光性リブペースト法によるリブ形成方法
にあっては、感光性リブペーストの光透過度が悪いため
に、感光性リブペーストの塗布、乾燥、露光の工程を何
回も繰り返してパターニングを重ねてリブの厚みを出さ
なければならないので、スクリーン印刷法によるリブ形
成方法の場合と同様に、均一なリブを効率よく形成する
ことが困難であるという問題点があった。
にあっては、感光性リブペーストの光透過度が悪いため
に、感光性リブペーストの塗布、乾燥、露光の工程を何
回も繰り返してパターニングを重ねてリブの厚みを出さ
なければならないので、スクリーン印刷法によるリブ形
成方法の場合と同様に、均一なリブを効率よく形成する
ことが困難であるという問題点があった。
【0015】サンドブラスト法によるリブ形成方法にあ
っては、レジスト膜で保護された低融点ガラスペースト
以外の部分の低融点ガラスペーストをブラスト加工によ
り研削し除去した後、焼成工程ではレジスト膜がタール
化して残渣となってしまうという問題点があるため、こ
の場合焼成工程前に前記レジスト膜を剥離しなければな
らないという煩わしさと生産効率の低下という問題点が
あった。また、リブ幅を狭くしようとする場合、リブの
強度が必然的に弱くなるのでリブ高さを高く形成するに
は限界があった。ちなみに、リブ幅が40μのとき、リ
ブ高さは150μが限界であった。
っては、レジスト膜で保護された低融点ガラスペースト
以外の部分の低融点ガラスペーストをブラスト加工によ
り研削し除去した後、焼成工程ではレジスト膜がタール
化して残渣となってしまうという問題点があるため、こ
の場合焼成工程前に前記レジスト膜を剥離しなければな
らないという煩わしさと生産効率の低下という問題点が
あった。また、リブ幅を狭くしようとする場合、リブの
強度が必然的に弱くなるのでリブ高さを高く形成するに
は限界があった。ちなみに、リブ幅が40μのとき、リ
ブ高さは150μが限界であった。
【0016】本発明は叙上の問題点を解決するために開
発されたもので、基板上にリブをより幅狭に、より均一
に、より高く、より効率良く形成する方法を提供するこ
とを目的とし、特に、PDPの大型化、高精細化、高輝
度化のニーズに対応可能な高精細リブを基板上に形成す
る方法を提供することを目的とする。
発されたもので、基板上にリブをより幅狭に、より均一
に、より高く、より効率良く形成する方法を提供するこ
とを目的とし、特に、PDPの大型化、高精細化、高輝
度化のニーズに対応可能な高精細リブを基板上に形成す
る方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の高精細リブにあ
っては、基板上の全面に、ブラスト性を有する低融点ガ
ラス層12を形成し、この低融点ガラス層の表面に耐ブ
ラスト性低融点ガラスペーストから成る所定パターンの
レジスト層13を形成し、前記レジスト層及び該レジス
ト層下層の低融点ガラス層を除く、低融点ガラス層を除
去した後、前記レジスト層及び該レジスト層下層の低融
点ガラスを焼成して成ることを特徴とする。
っては、基板上の全面に、ブラスト性を有する低融点ガ
ラス層12を形成し、この低融点ガラス層の表面に耐ブ
ラスト性低融点ガラスペーストから成る所定パターンの
レジスト層13を形成し、前記レジスト層及び該レジス
ト層下層の低融点ガラス層を除く、低融点ガラス層を除
去した後、前記レジスト層及び該レジスト層下層の低融
点ガラスを焼成して成ることを特徴とする。
【0018】また、前記低融点ガラス層12には、セル
ロース系樹脂をバインダーとする低融点ガラスペースト
で成り、前記レジスト層13はアクリル系樹脂をバイン
ダーとする耐ブラスト性低融点ガラスペーストを含む。
ロース系樹脂をバインダーとする低融点ガラスペースト
で成り、前記レジスト層13はアクリル系樹脂をバイン
ダーとする耐ブラスト性低融点ガラスペーストを含む。
【0019】また、本発明の高精細リブの形成方法にお
いては、 (工程1)基板11上の全面に、ブラスト性を有する低
融点ガラス層12を形成する。
いては、 (工程1)基板11上の全面に、ブラスト性を有する低
融点ガラス層12を形成する。
【0020】(工程2)前記低融点ガラス層12の表面
に耐ブラスト性低融点ガラスペーストを塗布してレジス
ト層13をパターン形成する。
に耐ブラスト性低融点ガラスペーストを塗布してレジス
ト層13をパターン形成する。
【0021】(工程3)前記低融点ガラス層12の表面
側から研掃材を噴射してブラスト加工することにより、
前記レジスト層13下の低融点ガラス層12を除く低融
点ガラス層12を研削し除去してリブ14を形成する。
側から研掃材を噴射してブラスト加工することにより、
前記レジスト層13下の低融点ガラス層12を除く低融
点ガラス層12を研削し除去してリブ14を形成する。
【0022】(工程4)前記リブ14のレジスト層13
及び該レジスト層下層の低融点ガラス層12の低融点ガ
ラスを焼成したことを特徴とする。
及び該レジスト層下層の低融点ガラス層12の低融点ガ
ラスを焼成したことを特徴とする。
【0023】本発明の他の高精細リブの形成方法におい
ては、 (工程1)基板11上の全面に、ブラスト性を有する低
融点ガラスペーストを塗布して低融点ガラス層12を形
成する。
ては、 (工程1)基板11上の全面に、ブラスト性を有する低
融点ガラスペーストを塗布して低融点ガラス層12を形
成する。
【0024】(工程2)前記低融点ガラス層12の表面
に、耐ブラスト性低融点ガラスペーストを塗布してレジ
スト層13をパターン形成する。
に、耐ブラスト性低融点ガラスペーストを塗布してレジ
スト層13をパターン形成する。
【0025】(工程3)前記低融点ガラス層12の表面
側から、前記基板11より低硬度の研掃材を噴射してブ
ラスト加工することにより、前記レジスト層13下の低
融点ガラス層12を除く低融点ガラス層12を研削し除
去してリブ14を形成する。
側から、前記基板11より低硬度の研掃材を噴射してブ
ラスト加工することにより、前記レジスト層13下の低
融点ガラス層12を除く低融点ガラス層12を研削し除
去してリブ14を形成する。
【0026】(工程4)前記リブ14のレジスト層13
及び該レジスト層下層の低融点ガラス層12の低融点ガ
ラスを焼成したことを特徴とする。
及び該レジスト層下層の低融点ガラス層12の低融点ガ
ラスを焼成したことを特徴とする。
【0027】なお、前記低融点ガラス層12は、基板1
1上の全面に、ブラスト性を有する低融点ガラスペース
トをスクリーン印刷法で複数回塗布して形成することが
できる。
1上の全面に、ブラスト性を有する低融点ガラスペース
トをスクリーン印刷法で複数回塗布して形成することが
できる。
【0028】さらに、前記低融点ガラス層12は、基板
11上の全面に、ブラスト性を有する低融点ガラスペー
ストをコータで一回又は複数回塗布し乾燥して形成する
ことができ、塗布回数が少ないので効率が良いという点
で好ましい。
11上の全面に、ブラスト性を有する低融点ガラスペー
ストをコータで一回又は複数回塗布し乾燥して形成する
ことができ、塗布回数が少ないので効率が良いという点
で好ましい。
【0029】また、前記レジスト層13は、低融点ガラ
ス層12の表面に耐ブラスト性低融点ガラスペーストを
スクリーン印刷法で塗布してパターン形成することもで
きる。
ス層12の表面に耐ブラスト性低融点ガラスペーストを
スクリーン印刷法で塗布してパターン形成することもで
きる。
【0030】さらに、前記レジスト層13は、低融点ガ
ラス層12の表面に感光性を有する耐ブラスト性低融点
ガラスペーストを塗布し、乾燥、露光、現像してパター
ン形成することもできる。
ラス層12の表面に感光性を有する耐ブラスト性低融点
ガラスペーストを塗布し、乾燥、露光、現像してパター
ン形成することもできる。
【0031】なお、セルロース系樹脂をバインダーとし
た低融点ガラスペーストはブラスト性が良好であるので
このセルロース系樹脂バインダーの低融点ガラスペース
トで前記低融点ガラス層12を形成し、一方、アクリル
系樹脂をバインダーとした低融点ガラスペーストは弾力
性があるので耐ブラスト性が向上し、このアクリル系樹
脂バインダーの低融点ガラスペーストで前記レジスト層
13を形成することが、前記低融点ガラス層12とレジ
スト層13とのブラスト性の差を大きく取れるという点
で望ましい。
た低融点ガラスペーストはブラスト性が良好であるので
このセルロース系樹脂バインダーの低融点ガラスペース
トで前記低融点ガラス層12を形成し、一方、アクリル
系樹脂をバインダーとした低融点ガラスペーストは弾力
性があるので耐ブラスト性が向上し、このアクリル系樹
脂バインダーの低融点ガラスペーストで前記レジスト層
13を形成することが、前記低融点ガラス層12とレジ
スト層13とのブラスト性の差を大きく取れるという点
で望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明においては、特に基板が平
面で20インチ以上、例えば40〜50インチ等の大き
さであっても充分適用できる高精細リブの形成方法であ
る。基板の材料としては、ガラス、セラミックス等があ
る。
面で20インチ以上、例えば40〜50インチ等の大き
さであっても充分適用できる高精細リブの形成方法であ
る。基板の材料としては、ガラス、セラミックス等があ
る。
【0033】(工程1)低融点ガラス層12の形成 基板11の片面の全表面に、ブラスト性を有する低融点
ガラスペーストをスクリーン印刷法で複数回刷り重ねし
て低融点ガラス層12を形成する。前記基板がPDPの
ガラス基板の場合、低融点ガラス層12の厚さは130
〜200μ程度にする。
ガラスペーストをスクリーン印刷法で複数回刷り重ねし
て低融点ガラス層12を形成する。前記基板がPDPの
ガラス基板の場合、低融点ガラス層12の厚さは130
〜200μ程度にする。
【0034】なお、低融点ガラス層12は、基板上にス
クリーン印刷法で低融点ガラスペーストを複数回刷り重
ねして形成することができる。スクリーン印刷法では一
回に塗布する厚さには限界があるため200μの厚さに
するには10〜20回程度刷り重ねする必要がある。し
かし、この場合、スクリーン印刷法で低融点ガラスペー
ストをパターニングするのではなく基板の全面にベタ塗
りし刷り重ねするので寸法に注意しなければならないと
いう煩わしさがないため、効率よく低融点ガラス層12
を形成できる。
クリーン印刷法で低融点ガラスペーストを複数回刷り重
ねして形成することができる。スクリーン印刷法では一
回に塗布する厚さには限界があるため200μの厚さに
するには10〜20回程度刷り重ねする必要がある。し
かし、この場合、スクリーン印刷法で低融点ガラスペー
ストをパターニングするのではなく基板の全面にベタ塗
りし刷り重ねするので寸法に注意しなければならないと
いう煩わしさがないため、効率よく低融点ガラス層12
を形成できる。
【0035】あるいは、低融点ガラス層12は、基板上
にバーコータ、ロールコータ、カーテンフローコータ等
により低融点ガラスペーストを一回又は多くても2、3
回程度塗布、乾燥して形成でき、上記のスクリーン印刷
法より効率がよい。
にバーコータ、ロールコータ、カーテンフローコータ等
により低融点ガラスペーストを一回又は多くても2、3
回程度塗布、乾燥して形成でき、上記のスクリーン印刷
法より効率がよい。
【0036】なお、前記低融点ガラスペーストはセルロ
ース系樹脂をバインダーとして低融点ガラスをペースト
状にしたものが、ブラスト加工による研削性(以下、本
明細書では「ブラスト性」という)が極めて良好である
という点で望ましい。
ース系樹脂をバインダーとして低融点ガラスをペースト
状にしたものが、ブラスト加工による研削性(以下、本
明細書では「ブラスト性」という)が極めて良好である
という点で望ましい。
【0037】前記低融点ガラスペーストとしては、セル
ロース系樹脂、例えば、カルボキシメチルセルロース
(CMC)、酢酸フタル酸セルロース等、又セルロース
の部分酢酸エステルにジカルボン酸又はトリカルボン酸
例えばコハク酸等を反応させたものをバインダーとして
この樹脂に、ZnO−B2O3−SiO2 系ガラス、Pb
O−ZnO−B2O3 系ガラス、PbO−B2 O3−Si
O2 系ガラス、PbO−Al2O3−SiO2 系ガラスな
どの低融点ガラスを分散してペースト状にしたものであ
る。
ロース系樹脂、例えば、カルボキシメチルセルロース
(CMC)、酢酸フタル酸セルロース等、又セルロース
の部分酢酸エステルにジカルボン酸又はトリカルボン酸
例えばコハク酸等を反応させたものをバインダーとして
この樹脂に、ZnO−B2O3−SiO2 系ガラス、Pb
O−ZnO−B2O3 系ガラス、PbO−B2 O3−Si
O2 系ガラス、PbO−Al2O3−SiO2 系ガラスな
どの低融点ガラスを分散してペースト状にしたものであ
る。
【0038】(工程2)レジスト層13の形成 次いで、前記低融点ガラス層12の表面に、ブラスト加
工では容易に研削されない耐ブラスト性低融点ガラスペ
ーストをパターニングしてレジスト層13を形成する。
前記基板がPDPのガラス基板の場合、レジスト層13
はストライプ状あるいは格子状のパターンが多く、レジ
スト層13の厚さは15〜30μであり、前記低融点ガ
ラス層12とレジスト層13とで所定の厚さ150〜2
30μ程度になる。
工では容易に研削されない耐ブラスト性低融点ガラスペ
ーストをパターニングしてレジスト層13を形成する。
前記基板がPDPのガラス基板の場合、レジスト層13
はストライプ状あるいは格子状のパターンが多く、レジ
スト層13の厚さは15〜30μであり、前記低融点ガ
ラス層12とレジスト層13とで所定の厚さ150〜2
30μ程度になる。
【0039】なお、前記レジスト層13は、低融点ガラ
ス層12の全表面に耐ブラスト性低融点ガラスペースト
をスクリーン印刷法で塗布、乾燥してパターン形成する
ことができる。
ス層12の全表面に耐ブラスト性低融点ガラスペースト
をスクリーン印刷法で塗布、乾燥してパターン形成する
ことができる。
【0040】あるいは、前記レジスト層13は、感光材
(フォトレジスト)を混入した感光性を有する耐ブラス
ト性低融点ガラスペーストを前記低融点ガラス層12の
全表面に塗布し乾燥、露光、現像してパターン形成でき
る。なお、レジスト層13の感光材が下層の低融点ガラ
ス層12に浸透する物性を有する場合は、低融点ガラス
層12の表面にポリビニルアルコール樹脂、デキストリ
ン、カゼイン等の水溶性樹脂で成る水溶性樹脂層18を
塗布することが、レジスト層13の感光材が低融点ガラ
ス層12へ浸透すること、すなわち酸素減感作用を防止
するという点で望ましい。なお、前記水溶性樹脂層18
は、厚さ3〜5μ程度が望ましい。
(フォトレジスト)を混入した感光性を有する耐ブラス
ト性低融点ガラスペーストを前記低融点ガラス層12の
全表面に塗布し乾燥、露光、現像してパターン形成でき
る。なお、レジスト層13の感光材が下層の低融点ガラ
ス層12に浸透する物性を有する場合は、低融点ガラス
層12の表面にポリビニルアルコール樹脂、デキストリ
ン、カゼイン等の水溶性樹脂で成る水溶性樹脂層18を
塗布することが、レジスト層13の感光材が低融点ガラ
ス層12へ浸透すること、すなわち酸素減感作用を防止
するという点で望ましい。なお、前記水溶性樹脂層18
は、厚さ3〜5μ程度が望ましい。
【0041】なお、前記耐ブラスト性低融点ガラスペー
ストとしては、アクリル系樹脂をバインダーとしてこの
樹脂に、PbO−B2 O3 −SiO2 系ガラス、PbO
−ZnO−B2 O3 系ガラス、ZnO−B2 O3 −Si
O2 系ガラス、PbO−Al2 O3 −SiO2 系ガラス
などの低融点ガラスを分散してペースト状にしたもので
ある。
ストとしては、アクリル系樹脂をバインダーとしてこの
樹脂に、PbO−B2 O3 −SiO2 系ガラス、PbO
−ZnO−B2 O3 系ガラス、ZnO−B2 O3 −Si
O2 系ガラス、PbO−Al2 O3 −SiO2 系ガラス
などの低融点ガラスを分散してペースト状にしたもので
ある。
【0042】例えば、ウレタンオリゴマーは、ポリオー
ル成分とイソシアネート成分とをイソシアネート基過剰
の状態で反応させて末端NCOのプレポリマーとし、こ
れに水酸基含有のエチレン性不飽和二重結合を有する化
合物を反応させ、分子量3万以下のオリゴマーとするこ
とによってエチレン性不飽和二重結合を有するウレタン
オリゴマーを用いることができる。
ル成分とイソシアネート成分とをイソシアネート基過剰
の状態で反応させて末端NCOのプレポリマーとし、こ
れに水酸基含有のエチレン性不飽和二重結合を有する化
合物を反応させ、分子量3万以下のオリゴマーとするこ
とによってエチレン性不飽和二重結合を有するウレタン
オリゴマーを用いることができる。
【0043】上記ポリオール成分の例としては、ポリエ
チレングリコール等のポリエーテルポリオール類、ポリ
エステルポリオール類がある。
チレングリコール等のポリエーテルポリオール類、ポリ
エステルポリオール類がある。
【0044】また、上記イソシアネート成分の例として
は、ヘキサメチレンジイソシアネート等がある。
は、ヘキサメチレンジイソシアネート等がある。
【0045】また、上記水酸基含有のエチレン性不飽和
二重結合を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート等、アクリル酸、メタクリル酸と、上記
ポリオール成分とのエステル化物等がある。
二重結合を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート等、アクリル酸、メタクリル酸と、上記
ポリオール成分とのエステル化物等がある。
【0046】また、前記感光性を有する耐ブラスト性低
融点ガラスペーストは、上述した耐ブラスト性ペースト
の成分内に、セルロース誘導体としてカルボキシメチル
基を有するもの、特に好ましくはセルロースアセテート
フタレートを加え、さらに感光材として光分解型、水素
移動型等の光重合開始剤を加えたものである。
融点ガラスペーストは、上述した耐ブラスト性ペースト
の成分内に、セルロース誘導体としてカルボキシメチル
基を有するもの、特に好ましくはセルロースアセテート
フタレートを加え、さらに感光材として光分解型、水素
移動型等の光重合開始剤を加えたものである。
【0047】セルロース誘導体は、前述したウレタンオ
リゴマーとの相容性が良く、現像液によって容易に除去
できる点で優れている。
リゴマーとの相容性が良く、現像液によって容易に除去
できる点で優れている。
【0048】また、光重合開始剤の既知のものを用いる
ことができるが、具体例としては、1−クロロアントラ
キノン、2−エチルアントラキノン、ベンゾイン等があ
る。光重合開始剤は前記耐ブラスト性低融点ガラスペー
ストのウレタンオリゴマーに対して0.1〜10重量%
添加することが好ましい。
ことができるが、具体例としては、1−クロロアントラ
キノン、2−エチルアントラキノン、ベンゾイン等があ
る。光重合開始剤は前記耐ブラスト性低融点ガラスペー
ストのウレタンオリゴマーに対して0.1〜10重量%
添加することが好ましい。
【0049】なお、前記耐ブラスト性低融点ガラスペー
ストはアクリル系樹脂をバインダーとしたので、ゴムの
ような弾力性を有するためブラスト加工では容易に研削
されない。実際、アクリル系樹脂をバインダーとした耐
ブラスト性低融点ガラスペーストは、セルロース系樹脂
バインダーの低融点ガラスペーストより10〜20倍の
耐ブラスト性を示すという点で望ましい。
ストはアクリル系樹脂をバインダーとしたので、ゴムの
ような弾力性を有するためブラスト加工では容易に研削
されない。実際、アクリル系樹脂をバインダーとした耐
ブラスト性低融点ガラスペーストは、セルロース系樹脂
バインダーの低融点ガラスペーストより10〜20倍の
耐ブラスト性を示すという点で望ましい。
【0050】前記低融点ガラスペースト及び耐ブラスト
性低融点ガラスペースト共に後述する工程で焼成しても
各バインダーのカーボン、タールがリブ14に残渣しな
い、完全燃焼するものを用いる。
性低融点ガラスペースト共に後述する工程で焼成しても
各バインダーのカーボン、タールがリブ14に残渣しな
い、完全燃焼するものを用いる。
【0051】(工程3)リブ形成(ブラスト加工) 次いで、上記の基板の低融点ガラス層12の表面側から
ブラスト加工装置を用いて基板より低硬度の研掃材を噴
射し、レジスト層13の下層の低融点ガラス層12は保
護されるのでレジスト層13以外の部分の低融点ガラス
層12がすべて研削され除去され、リブ14が形成され
る。ちなみに、基板の材料がガラスの場合、研掃材はガ
ラスビーズや炭酸カルシウムが好ましい。
ブラスト加工装置を用いて基板より低硬度の研掃材を噴
射し、レジスト層13の下層の低融点ガラス層12は保
護されるのでレジスト層13以外の部分の低融点ガラス
層12がすべて研削され除去され、リブ14が形成され
る。ちなみに、基板の材料がガラスの場合、研掃材はガ
ラスビーズや炭酸カルシウムが好ましい。
【0052】(工程4)焼成 次いで、低融点ガラスが完全に溶融してバインダーが焼
却する温度まで徐々に加熱して低融点ガラス層12とレ
ジスト層13の低融点ガラスを焼成し高精細なリブを形
成する。ちなみに、前記基板がPDPのガラス基板の場
合、リブ14は幅50μの幅狭に且つ高さ150〜23
0μに形成され、各リブ14間は100μという狭い間
隔に高精細に形成される。この場合、レジスト層13の
厚さはリブ高さの10〜15%に相当するので、レジス
ト層13がリブ材の一部になることはリブ高さを高くす
る上で有効な方法である。
却する温度まで徐々に加熱して低融点ガラス層12とレ
ジスト層13の低融点ガラスを焼成し高精細なリブを形
成する。ちなみに、前記基板がPDPのガラス基板の場
合、リブ14は幅50μの幅狭に且つ高さ150〜23
0μに形成され、各リブ14間は100μという狭い間
隔に高精細に形成される。この場合、レジスト層13の
厚さはリブ高さの10〜15%に相当するので、レジス
ト層13がリブ材の一部になることはリブ高さを高くす
る上で有効な方法である。
【0053】
【実施例】以下に、本発明の高精細リブの形成方法の実
施例について図面を参照して説明する。なお、本実施例
は、PDPの発光部を成す背面ガラス基板上に高精細リ
ブを形成する方法を示すものである。
施例について図面を参照して説明する。なお、本実施例
は、PDPの発光部を成す背面ガラス基板上に高精細リ
ブを形成する方法を示すものである。
【0054】〔製造例1〕以下、図1を参照して説明す
る。ガラス基板11は平面で大きさ1000×600m
m、厚さ3mmを成し、ガラス基板11の片面の表面に
は150μの間隔で平行なストライプ状をなす多数の電
極15を印刷形成している。
る。ガラス基板11は平面で大きさ1000×600m
m、厚さ3mmを成し、ガラス基板11の片面の表面に
は150μの間隔で平行なストライプ状をなす多数の電
極15を印刷形成している。
【0055】この電極15を形成したガラス基板11の
片面の全表面に、ブラスト性を有する低融点ガラスペー
ストをスクリーン印刷法で刷り重ねして厚さ185μの
低融点ガラス層12を形成する。前記低融点ガラスペー
ストはセルロース系樹脂をバインダーとして低融点ガラ
スをペースト状にしたもので、この低融点ガラスペース
トで形成した低融点ガラス層12はブラスト性が極めて
良好である〔図1(a)〕。
片面の全表面に、ブラスト性を有する低融点ガラスペー
ストをスクリーン印刷法で刷り重ねして厚さ185μの
低融点ガラス層12を形成する。前記低融点ガラスペー
ストはセルロース系樹脂をバインダーとして低融点ガラ
スをペースト状にしたもので、この低融点ガラスペース
トで形成した低融点ガラス層12はブラスト性が極めて
良好である〔図1(a)〕。
【0056】次いで、前記低融点ガラス層12の表面
に、ブラスト加工では容易に研削されない耐ブラスト性
低融点ガラスペーストをスクリーン印刷法で塗布、乾燥
してパターニングしてレジスト層13を形成する。本実
施例では、酸化インジウム、酸化スズから成る透明導電
膜(ITO)膜の100μのラインアンドスペ−スパタ
−ンを形成し、この上に融点550°Cのガラスフリッ
トを分散させた低融点ガラス−アクリル系樹脂インクを
スクリ−ン印刷法により印刷乾燥を繰り返して、厚み1
5μの低融点−アクリル系樹脂層を得た。前記低融点ガ
ラス層12とレジスト層13とで所定の厚さ200μに
なる。前記耐ブラスト性低融点ガラスペーストはアクリ
ル系樹脂をバインダーとして低融点ガラスをペースト状
にしたもので、このアクリル系樹脂をバインダーとした
耐ブラスト性低融点ガラスペーストはゴムのように弾力
性を有するもので前述のセルロース系樹脂、すなわち本
実施例では分子内にウレタン結合を有し、末端にアクリ
ル基を有するウレタンアクリレートであるUV−300
0B K80(日本合成化学製;メチルエチルケトン2
0重量%含有、ウレタン結合4個)のアクリル系樹脂を
バインダーとした低融点ガラスペーストより10〜20
倍の耐ブラスト性を示すものである〔図1(b)〕。
に、ブラスト加工では容易に研削されない耐ブラスト性
低融点ガラスペーストをスクリーン印刷法で塗布、乾燥
してパターニングしてレジスト層13を形成する。本実
施例では、酸化インジウム、酸化スズから成る透明導電
膜(ITO)膜の100μのラインアンドスペ−スパタ
−ンを形成し、この上に融点550°Cのガラスフリッ
トを分散させた低融点ガラス−アクリル系樹脂インクを
スクリ−ン印刷法により印刷乾燥を繰り返して、厚み1
5μの低融点−アクリル系樹脂層を得た。前記低融点ガ
ラス層12とレジスト層13とで所定の厚さ200μに
なる。前記耐ブラスト性低融点ガラスペーストはアクリ
ル系樹脂をバインダーとして低融点ガラスをペースト状
にしたもので、このアクリル系樹脂をバインダーとした
耐ブラスト性低融点ガラスペーストはゴムのように弾力
性を有するもので前述のセルロース系樹脂、すなわち本
実施例では分子内にウレタン結合を有し、末端にアクリ
ル基を有するウレタンアクリレートであるUV−300
0B K80(日本合成化学製;メチルエチルケトン2
0重量%含有、ウレタン結合4個)のアクリル系樹脂を
バインダーとした低融点ガラスペーストより10〜20
倍の耐ブラスト性を示すものである〔図1(b)〕。
【0057】また、本実施例のレジスト層13のパター
ンは幅50μで間隔100μのストライプ状をなしてお
り、ガラス基板11の表面上の電極15がレジスト層1
3の間隔100μ間のほぼ中央に位置するように配置し
ている。
ンは幅50μで間隔100μのストライプ状をなしてお
り、ガラス基板11の表面上の電極15がレジスト層1
3の間隔100μ間のほぼ中央に位置するように配置し
ている。
【0058】次いで、上記のガラス基板11の低融点ガ
ラス層12及びレジスト層13の表面側からブラスト加
工装置を用いてガラス基板11より低硬度の研掃材を噴
射してレジスト層13の下層の低融点ガラス層12以外
の部分の低融点ガラス層12を研削して除去し、リブ1
4を形成する。リブ14は幅50μ、高さ200μで、
各リブ14間の間隔は100μである。ちなみに、研掃
材は本実施例ではガラスビーズを使用しているが、炭酸
カルシウムも研掃材として好ましい〔図1(c)〕。
ラス層12及びレジスト層13の表面側からブラスト加
工装置を用いてガラス基板11より低硬度の研掃材を噴
射してレジスト層13の下層の低融点ガラス層12以外
の部分の低融点ガラス層12を研削して除去し、リブ1
4を形成する。リブ14は幅50μ、高さ200μで、
各リブ14間の間隔は100μである。ちなみに、研掃
材は本実施例ではガラスビーズを使用しているが、炭酸
カルシウムも研掃材として好ましい〔図1(c)〕。
【0059】本実施例で使用するブラスト加工装置40
を図面を参照して説明する。
を図面を参照して説明する。
【0060】図3において、41はブラスト加工装置の
本体で、本体41の上面に被加工物を図3の紙面上右か
ら左へ搬送する多数の搬送ローラ42を設け、下部には
図示せざるホッパを設け、該ホッパの最下端は導管51
を介して分離タンク52の上部に連通している。
本体で、本体41の上面に被加工物を図3の紙面上右か
ら左へ搬送する多数の搬送ローラ42を設け、下部には
図示せざるホッパを設け、該ホッパの最下端は導管51
を介して分離タンク52の上部に連通している。
【0061】前記本体41上には密閉式のブラスト加工
室43を設け、このブラスト加工室43内には研掃材を
搬送ローラ42で搬送された被加工物、すなわちガラス
基板11の表面に低融点ガラス層12とレジスト層13
を形成した被加工物の低融点ガラス層12とレジスト層
13の表面側に向けて噴射し且つ被加工物の搬送方向に
直交する方向に往復移動する噴射ノズル44を6本設け
ている。各噴射ノズル44は拡散型の噴射ノズルで、研
掃材の噴射形状を通常の2.5倍に拡散するもので、被
加工物の搬送速度及び各噴射ノズル44の移動速度の組
合せによるブラスト加工速度を上げてもブラスト加工の
均一性を維持できる。
室43を設け、このブラスト加工室43内には研掃材を
搬送ローラ42で搬送された被加工物、すなわちガラス
基板11の表面に低融点ガラス層12とレジスト層13
を形成した被加工物の低融点ガラス層12とレジスト層
13の表面側に向けて噴射し且つ被加工物の搬送方向に
直交する方向に往復移動する噴射ノズル44を6本設け
ている。各噴射ノズル44は拡散型の噴射ノズルで、研
掃材の噴射形状を通常の2.5倍に拡散するもので、被
加工物の搬送速度及び各噴射ノズル44の移動速度の組
合せによるブラスト加工速度を上げてもブラスト加工の
均一性を維持できる。
【0062】被加工物の搬送方向でブラスト加工室43
の前後には静電気除去装置45、45を設け、且つ被加
工物の搬送方向上流側には被加工物に付着した研掃材を
エアを吹き付けて除去する所謂アフターブローのための
エアーブロー室46を設けている。
の前後には静電気除去装置45、45を設け、且つ被加
工物の搬送方向上流側には被加工物に付着した研掃材を
エアを吹き付けて除去する所謂アフターブローのための
エアーブロー室46を設けている。
【0063】56は研掃材噴射量制御機構で、研掃材の
噴射量をデジタル化したもので、所望の研掃材噴射量を
デジタルで自在に設定できる。各噴射ノズル44に圧縮
空気を供給すると各噴射ノズル44と研掃材タンク55
に連通する管内が負圧になるため、研掃材タンク55内
の研掃材は研掃材タンク55の下端に連通する研掃材自
動供給装置57を経て異物除去装置58へ送られ、この
異物除去装置58内で50μ以上の大きさの異物が除去
され、噴射ノズル44へ供給され噴射する。なお、前記
異物除去装置58と噴射ノズル44間に研掃材量検知セ
ンサー59を設け、この研掃材量検知センサー59では
通過する研掃材の量を検知し、研掃材の噴射量が表示さ
れる。
噴射量をデジタル化したもので、所望の研掃材噴射量を
デジタルで自在に設定できる。各噴射ノズル44に圧縮
空気を供給すると各噴射ノズル44と研掃材タンク55
に連通する管内が負圧になるため、研掃材タンク55内
の研掃材は研掃材タンク55の下端に連通する研掃材自
動供給装置57を経て異物除去装置58へ送られ、この
異物除去装置58内で50μ以上の大きさの異物が除去
され、噴射ノズル44へ供給され噴射する。なお、前記
異物除去装置58と噴射ノズル44間に研掃材量検知セ
ンサー59を設け、この研掃材量検知センサー59では
通過する研掃材の量を検知し、研掃材の噴射量が表示さ
れる。
【0064】ガラス基板11の表面に低融点ガラス層1
2とレジスト層13を形成した被加工物を本体41上の
搬送装置の搬送ローラ42に載置し、前記被加工物を図
3の紙面上右から左へ搬送し、静電気除去装置45で被
加工物の静電気が除去され、ブラスト加工室43内へ搬
送される。このブラスト加工室43内で噴射ノズル44
から被加工物の低融点ガラス層12とレジスト層13の
表面側から研掃材を噴射することにより、レジスト層1
3の下層の低融点ガラス層12はレジスト層13で保護
されるので研掃材で研削ないし彫刻されないが、レジス
ト層13の下層の低融点ガラス層12以外の部分の低融
点ガラス層12はすべて研削され除去される。しかし、
研掃材がガラス基板11の材料より低硬度のガラスピー
ズであるので、ガラス基板11は研掃材によって研削さ
れない。したがって、結果としてレジスト層13のパタ
ーンの通り、幅50μ、高さ200μの複数のリブ14
が、各リブ14間の間隔200μで平行なストライプ状
に形成される。
2とレジスト層13を形成した被加工物を本体41上の
搬送装置の搬送ローラ42に載置し、前記被加工物を図
3の紙面上右から左へ搬送し、静電気除去装置45で被
加工物の静電気が除去され、ブラスト加工室43内へ搬
送される。このブラスト加工室43内で噴射ノズル44
から被加工物の低融点ガラス層12とレジスト層13の
表面側から研掃材を噴射することにより、レジスト層1
3の下層の低融点ガラス層12はレジスト層13で保護
されるので研掃材で研削ないし彫刻されないが、レジス
ト層13の下層の低融点ガラス層12以外の部分の低融
点ガラス層12はすべて研削され除去される。しかし、
研掃材がガラス基板11の材料より低硬度のガラスピー
ズであるので、ガラス基板11は研掃材によって研削さ
れない。したがって、結果としてレジスト層13のパタ
ーンの通り、幅50μ、高さ200μの複数のリブ14
が、各リブ14間の間隔200μで平行なストライプ状
に形成される。
【0065】上記のブラスト加工条件は下表のようにな
る。
る。
【0066】
【表1】
【0067】前記ブラスト加工された被加工物はエアー
ブロー室46へ送られる途中、静電気除去装置45で静
電気が除去され、エアーブロー室46で被加工物に付着
した研掃材がエアで吹き付けられ除去され、被加工物の
ブラスト加工が完了する。
ブロー室46へ送られる途中、静電気除去装置45で静
電気が除去され、エアーブロー室46で被加工物に付着
した研掃材がエアで吹き付けられ除去され、被加工物の
ブラスト加工が完了する。
【0068】一方、噴射ノズル44から被加工物へ噴射
した研掃材は下方のホッパへ落下し、ホッパの下端から
導管51内に生じている気流に乗って分離タンク52へ
運ばれ、この分離タンク52内で研掃材の中に混入した
100μ以上の大きさの異物が除去され、次いで連通管
53を介してサイクロン54へ送給される。なお、ブラ
スト加工装置40内の気流は集塵装置62内の排風機に
より空気が吸引されて生じる。すなわち、気流は順にホ
ッパ、導管51、分離タンク52、連通管53、サイク
ロン54、ダクト61、集塵装置62へ流れる。前記サ
イクロン54で再使用可能な研掃材と、破砕された研掃
材及び被加工物から研削された低融点ガラス層12の破
片でなる粉塵とを分級する。再使用可能な研掃材はサイ
クロン54の下部に滞留し、一方、前記粉塵はサイクロ
ン54内の中央を気流に乗って上昇し上部中央に連通す
るダクト61を介して集塵装置62へ送給され、集塵装
置62で集塵され清浄なエアが大気中へ排出される。な
お、サイクロン54の下部に滞留した研掃材はサイクロ
ン54の下端に連結する研掃材タンク55内へ落下す
る。研掃材タンク55内の研掃材は前述したように噴射
ノズル44へ再び供給され噴射される。
した研掃材は下方のホッパへ落下し、ホッパの下端から
導管51内に生じている気流に乗って分離タンク52へ
運ばれ、この分離タンク52内で研掃材の中に混入した
100μ以上の大きさの異物が除去され、次いで連通管
53を介してサイクロン54へ送給される。なお、ブラ
スト加工装置40内の気流は集塵装置62内の排風機に
より空気が吸引されて生じる。すなわち、気流は順にホ
ッパ、導管51、分離タンク52、連通管53、サイク
ロン54、ダクト61、集塵装置62へ流れる。前記サ
イクロン54で再使用可能な研掃材と、破砕された研掃
材及び被加工物から研削された低融点ガラス層12の破
片でなる粉塵とを分級する。再使用可能な研掃材はサイ
クロン54の下部に滞留し、一方、前記粉塵はサイクロ
ン54内の中央を気流に乗って上昇し上部中央に連通す
るダクト61を介して集塵装置62へ送給され、集塵装
置62で集塵され清浄なエアが大気中へ排出される。な
お、サイクロン54の下部に滞留した研掃材はサイクロ
ン54の下端に連結する研掃材タンク55内へ落下す
る。研掃材タンク55内の研掃材は前述したように噴射
ノズル44へ再び供給され噴射される。
【0069】以上のように、ブラスト加工してガラス基
板11の表面にリブ14を形成した被加工物は次工程で
焼成される。つまり、低融点ガラスの鉛ガラスが完全に
溶融してバインダーが焼却する温度まで徐々に加熱する
ことにより、リブ14を構成する低融点ガラス層12と
レジスト層13の各バインダーを完全に燃焼し且つ低融
点ガラスを溶解して焼成しリブ14が形成される〔図1
(d)〕。
板11の表面にリブ14を形成した被加工物は次工程で
焼成される。つまり、低融点ガラスの鉛ガラスが完全に
溶融してバインダーが焼却する温度まで徐々に加熱する
ことにより、リブ14を構成する低融点ガラス層12と
レジスト層13の各バインダーを完全に燃焼し且つ低融
点ガラスを溶解して焼成しリブ14が形成される〔図1
(d)〕。
【0070】したがって、レジスト層13は剥離するこ
となくリブ14の高さの7.5%に相当する一部とな
り、幅狭なリブの高さを効果的に増すものとなった。
となくリブ14の高さの7.5%に相当する一部とな
り、幅狭なリブの高さを効果的に増すものとなった。
【0071】〔製造例2〕以下、図2を参照して説明す
る。前述した〔製造例1〕のガラス基板11と同様の厚
さ、大きさをなし、片面に〔製造例1〕と同様の間隔で
平行なストライプ状をなす多数の電極15を印刷形成し
たガラス基板11を使用する。
る。前述した〔製造例1〕のガラス基板11と同様の厚
さ、大きさをなし、片面に〔製造例1〕と同様の間隔で
平行なストライプ状をなす多数の電極15を印刷形成し
たガラス基板11を使用する。
【0072】この電極15を形成したガラス基板11の
片面の全表面に、セルロース系樹脂をバインダーとした
低融点ガラスペーストを一回で170μの厚みにコータ
でコートして乾燥、固化して低融点ガラス層12を形成
する〔図2(a)〕。
片面の全表面に、セルロース系樹脂をバインダーとした
低融点ガラスペーストを一回で170μの厚みにコータ
でコートして乾燥、固化して低融点ガラス層12を形成
する〔図2(a)〕。
【0073】次いで、前記低融点ガラス層12の全表面
に、デキストリンで成る水溶性樹脂層18を厚さ3μで
塗布し、乾燥する。
に、デキストリンで成る水溶性樹脂層18を厚さ3μで
塗布し、乾燥する。
【0074】次いで、前記水溶性樹脂層18の全表面
に、アクリル系樹脂をバインダーとした耐ブラスト性低
融点ガラスペーストに感光材(フォトレジスト)を混入
した感光性を有する耐ブラスト性低融点ガラスペースト
16を厚さ27μで塗布し乾燥した後、ネガフィルム1
7を当て露光する〔図2(b)〕。次いで、現像して感
光しない部分を弱アルカリで溶解して除いてパターニン
グすることによりレジスト層13を形成する。前記低融
点ガラス層12と水溶性樹脂層18とレジスト層13と
で所定の厚さ200μになる〔図2(c)〕。
に、アクリル系樹脂をバインダーとした耐ブラスト性低
融点ガラスペーストに感光材(フォトレジスト)を混入
した感光性を有する耐ブラスト性低融点ガラスペースト
16を厚さ27μで塗布し乾燥した後、ネガフィルム1
7を当て露光する〔図2(b)〕。次いで、現像して感
光しない部分を弱アルカリで溶解して除いてパターニン
グすることによりレジスト層13を形成する。前記低融
点ガラス層12と水溶性樹脂層18とレジスト層13と
で所定の厚さ200μになる〔図2(c)〕。
【0075】なお、前記低融点ガラスペースト及び感光
性を有する耐ブラスト性低融点ガラスペーストは前述し
た〔製造例1〕の場合と同様に後述する工程で焼成して
もセルロース系樹脂及びアクリル系樹脂の各バインダー
がそれぞれ、燃えてタールが残らないものを用いてい
る。また、レジスト層13のパターンは平行なストライ
プ状をなしており、レジスト層の幅、ストライプ間隔及
び電極15に対する配置も前述した〔製造例1〕と同様
である。
性を有する耐ブラスト性低融点ガラスペーストは前述し
た〔製造例1〕の場合と同様に後述する工程で焼成して
もセルロース系樹脂及びアクリル系樹脂の各バインダー
がそれぞれ、燃えてタールが残らないものを用いてい
る。また、レジスト層13のパターンは平行なストライ
プ状をなしており、レジスト層の幅、ストライプ間隔及
び電極15に対する配置も前述した〔製造例1〕と同様
である。
【0076】次いで、上記のガラス基板11の低融点ガ
ラス層12の表面側から、〔製造例1〕の場合と同様に
ブラスト加工装置を用いてガラス基板11より低硬度の
ガラスビーズの研掃材を噴射してレジスト層13の下層
の低融点ガラス層12以外の部分の低融点ガラス層12
をすべて研削し除去し、リブ14を形成する〔図2
(d)〕。
ラス層12の表面側から、〔製造例1〕の場合と同様に
ブラスト加工装置を用いてガラス基板11より低硬度の
ガラスビーズの研掃材を噴射してレジスト層13の下層
の低融点ガラス層12以外の部分の低融点ガラス層12
をすべて研削し除去し、リブ14を形成する〔図2
(d)〕。
【0077】次に、上記の被加工物は焼成工程で加熱さ
れ、リブ14を構成する低融点ガラス層12とレジスト
層13の各バインダーが完全に燃焼して低融点ガラスが
溶解して焼成しリブが形成される〔図2(e)〕。ちな
みに、レジスト層はリブ高さの15%に相当する一部と
なった。
れ、リブ14を構成する低融点ガラス層12とレジスト
層13の各バインダーが完全に燃焼して低融点ガラスが
溶解して焼成しリブが形成される〔図2(e)〕。ちな
みに、レジスト層はリブ高さの15%に相当する一部と
なった。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0079】(1)パターニングされたレジスト層をリ
ブ材の一部にすることができるので、より幅狭なリブの
高さをより高くするために効果的である。特にPDPの
場合、幅狭なリブを高くすることは高輝度化、大型化、
高精細化等のニーズに応じるためには重要な要素であ
る。しかし、ブラスト加工によりリブを形成する場合で
あっても、リブ幅をより一層狭くしようとすれば必然的
に強度的な面でリブ高さを高く形成することが困難にな
るのであるが、本発明は従来剥離して廃棄あるいは焼成
時除去していたレジスト層をリブ材の一部にすることが
できたので、市場ニーズに応える上で極めて有効な方法
である。
ブ材の一部にすることができるので、より幅狭なリブの
高さをより高くするために効果的である。特にPDPの
場合、幅狭なリブを高くすることは高輝度化、大型化、
高精細化等のニーズに応じるためには重要な要素であ
る。しかし、ブラスト加工によりリブを形成する場合で
あっても、リブ幅をより一層狭くしようとすれば必然的
に強度的な面でリブ高さを高く形成することが困難にな
るのであるが、本発明は従来剥離して廃棄あるいは焼成
時除去していたレジスト層をリブ材の一部にすることが
できたので、市場ニーズに応える上で極めて有効な方法
である。
【0080】(2)レジスト層をリブ材の一部にするこ
とができたので、従来のようにレジスト層を剥離する必
要がないため、効率がよく高精細リブを形成する方法を
提供できた。
とができたので、従来のようにレジスト層を剥離する必
要がないため、効率がよく高精細リブを形成する方法を
提供できた。
【0081】(3)本発明の方法は、ブラスト加工でリ
ブを形成後、被加工物に付着した研掃材を取り除くため
のエアーブロー等の洗浄のみで充分であり、そのまま次
工程に移行して焼成できるので、リフトオフ法によるリ
ブ形成方法のように、感光性樹脂(ドライフィルム)の
樹脂パターンを剥離するためにNaOHの剥離液に浸漬
することによりリブ材が倒れやすい等の問題点を回避で
き、高精細のリブを高品質で形成できた。
ブを形成後、被加工物に付着した研掃材を取り除くため
のエアーブロー等の洗浄のみで充分であり、そのまま次
工程に移行して焼成できるので、リフトオフ法によるリ
ブ形成方法のように、感光性樹脂(ドライフィルム)の
樹脂パターンを剥離するためにNaOHの剥離液に浸漬
することによりリブ材が倒れやすい等の問題点を回避で
き、高精細のリブを高品質で形成できた。
【0082】(4)本発明のパターニングはレジスト層
を形成する時の一回の塗布のみであるので、従来のスク
リーン印刷法や感光性リブペースト法のように何回もパ
ターニングを行ない重ねて厚みを出す必要がないため、
収縮によるリブ変形あるいは量産に不向き等の問題がな
く、高精細なリブを効率よく形成できる方法を提供でき
た。
を形成する時の一回の塗布のみであるので、従来のスク
リーン印刷法や感光性リブペースト法のように何回もパ
ターニングを行ない重ねて厚みを出す必要がないため、
収縮によるリブ変形あるいは量産に不向き等の問題がな
く、高精細なリブを効率よく形成できる方法を提供でき
た。
【図1】本発明の実施例の製造例1の各工程を示す説明
図である。
図である。
【図2】本発明の実施例の製造例2の各工程を示す説明
図である。
図である。
【図3】本発明の実施例に使用するブラスト加工装置を
示す正面図である。
示す正面図である。
11 ガラス基板 12 低融点ガラス層 13 レジスト層 14 リブ 15 電極 16 耐ブラスト性低融点ガラスペースト(感光性を有
する) 17 ネガフィルム 18 水溶性樹脂層 40 ブラスト加工装置 41 本体 42 搬送ローラ 43 ブラスト加工室 44 噴射ノズル 45 静電気除去装置 46 エアーブロー室 51 導管 52 分離タンク 53 連通管 54 サイクロン 55 研掃材タンク 56 研掃材噴射量制御機構 57 研掃材自動供給装置 58 異物除去装置 59 研掃材量検知センサー 61 ダクト 62 集塵装置
する) 17 ネガフィルム 18 水溶性樹脂層 40 ブラスト加工装置 41 本体 42 搬送ローラ 43 ブラスト加工室 44 噴射ノズル 45 静電気除去装置 46 エアーブロー室 51 導管 52 分離タンク 53 連通管 54 サイクロン 55 研掃材タンク 56 研掃材噴射量制御機構 57 研掃材自動供給装置 58 異物除去装置 59 研掃材量検知センサー 61 ダクト 62 集塵装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24C 1/04
Claims (9)
- 【請求項1】 基板上の全面に、ブラスト性を有する低
融点ガラス層を形成し、この 低融点ガラス層の表面に耐ブラスト性低融点ガラス
ペーストから成る所定パターンのレジスト層を形成し、 前記レジスト層及び該レジスト層下層の低融点ガラス層
を除く、低融点ガラス層を除去した後、前記レジスト層
及び該レジスト層下層の低融点ガラスを焼成して成る高
精細リブ。 - 【請求項2】前記低融点ガラス層はセルロース系樹脂を
バインダーとする低融点ガラスペーストで成り、前記レ
ジスト層はアクリル系樹脂をバインダーとする耐ブラス
ト性低融点ガラスペーストで成る請求項1記載の高精細
リブ。 - 【請求項3】基板上の全面に、ブラスト性を有する低融
点ガラス層を形成し、 該低融点ガラス層の表面に耐ブラスト性低融点ガラスペ
ーストを塗布してレジスト層をパターン形成し、 前記低融点ガラス層の表面側から研掃材を噴射してブラ
スト加工することにより、前記レジスト層下層の低融点
ガラス層を除く低融点ガラス層を研削し除去してリブを
形成し、 該リブのレジスト層及び該レジスト層下層の低融点ガラ
ス層の低融点ガラスを焼成したことを特徴とする高精細
リブの形成方法。 - 【請求項4】基板上の全面に、ブラスト性を有する低融
点ガラスペーストを塗布して低融点ガラス層を形成し、 該低融点ガラス層の表面に、耐ブラスト性低融点ガラス
ペーストを塗布してレジスト層をパターン形成し、 前記低融点ガラス層の表面側から、前記基板より低硬度
の研掃材を噴射してブラスト加工することにより、前記
レジスト層下層の低融点ガラス層を除く低融点ガラス層
を研削し除去してリブを形成し、 該リブのレジスト層及び該レジスト層下層の低融点ガラ
ス層の低融点ガラスを焼成したことを特徴とする高精細
リブの形成方法。 - 【請求項5】前記低融点ガラス層は、基板上の全面に、
ブラスト性を有する低融点ガラスペーストをスクリーン
印刷法で複数回塗布して形成した請求項3又は4記載の
高精細リブの形成方法。 - 【請求項6】前記低融点ガラス層は、基板上の全面に、
ブラスト性を有する低融点ガラスペーストをコータで一
回又は複数回塗布し乾燥して形成した請求項3又は4記
載の高精細リブの形成方法。 - 【請求項7】前記レジスト層は、低融点ガラス層の表面
に耐ブラスト性低融点ガラスペーストをスクリーン印刷
法で塗布してパターン形成した請求項3〜6のいずれか
一つに記載の高精細リブの形成方法。 - 【請求項8】前記レジスト層は、低融点ガラス層の表面
に感光性を有する耐ブラスト性低融点ガラスペーストを
塗布し、乾燥、露光、現像してパターン形成した請求項
3〜6のいずれか一つに記載の高精細リブの形成方法。 - 【請求項9】前記低融点ガラス層はセルロース系樹脂を
バインダーとする低融点ガラスペーストで形成し、前記
レジスト層はアクリル系樹脂をバインダーとする耐ブラ
スト性低融点ガラスペーストで形成した請求項3〜8の
いずれか一つに記載の高精細リブの形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27306695A JP3200341B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 高精細リブおよび前記高精細リブの形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27306695A JP3200341B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 高精細リブおよび前記高精細リブの形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09109026A JPH09109026A (ja) | 1997-04-28 |
JP3200341B2 true JP3200341B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=17522679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27306695A Expired - Fee Related JP3200341B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 高精細リブおよび前記高精細リブの形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3200341B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006318747A (ja) * | 2005-05-12 | 2006-11-24 | Dap Technology Kk | サンドブラスト装置およびサンドブラスト加工方法 |
JP4961394B2 (ja) * | 2008-06-18 | 2012-06-27 | 株式会社日立製作所 | プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイ装置 |
JP5280770B2 (ja) * | 2008-08-26 | 2013-09-04 | 積水化学工業株式会社 | ガラスペースト組成物、及び、プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
KR101105708B1 (ko) * | 2009-10-23 | 2012-01-17 | 이득우 | 표시창용 유리 제조 장치 |
-
1995
- 1995-10-20 JP JP27306695A patent/JP3200341B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH09109026A (ja) | 1997-04-28 |
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Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |