JP3697311B2 - 排ガス処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却炉などの排ガスから有害物質を除去する排ガス処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば焼却炉の排ガスから、HCl、SOxなどの有害物質を除去する排ガス処理方法として、湿式法、半乾式法及び乾式法がある。湿式法には、スプレー塔方式、トレイ塔方式、充填塔方式、ベンチュリー方式などがあり、いずれも排ガスに苛性ソーダ溶液や、カルシウム系スラリーなどを噴射して有害物質を除去する方法である。半乾式法には、スラリー噴霧法、移動層法、フィルタ法などがあり、カルシウム系スラリー又は消石灰(Ca(OH)2)などスラリー状の薬剤を排ガスに噴射して有害物質を除去する方法である。また、乾式法には粉体噴射法、移動層法、フィルタ法などがあり、カルシウム系又はマグネシア系の粉粒体を排ガスに噴射して有害物質を除去するものである。
【0003】
一方、ゴミ焼却炉からの排ガス中のHCl濃度は、一般に300〜1000PPMの範囲にあり、上述の乾式法では100〜400PPM、半乾式法では50〜100PPM、湿式法では30PPM以下の除去効率がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、湿式法では排ガス及び排ガス洗浄水によるケーシングの腐食又は周辺機器の腐食の速度が速く、また、洗浄塔に溜まる汚泥を定期的に除去しなければならないので手間がかかるという問題があった。更に、廃水処理設備が必要なので設備が大掛かりになると共に、その維持管理費が高価になるという問題があった。半乾式法及び乾式法では、高濃度のHClに対する除去能力に限界があり、また、排ガス中の煤塵と処理された生成物が一緒に排出されるためその処分が面倒になるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は上記課題を解消することであり、乾式法で排ガス中の有害物質の除去効率を上げることが可能な排ガス処理方法及び装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、外ケーシング内に各々複数のフィルタが配設されると共に該フィルタの下部側に粉体回収室が形成された除塵機と該除塵機の下流側に接続されたガス処理機とで構成され、前記ガス処理機が、排ガス中から有害物質を除去するために、前記フィルタと共に前処理を行うための干渉材を吊り下げられたプレ反応室を有し、前記干渉材及び前記フィルタが、排ガスが直接々触及び流入する表面に前記有害物質を吸着するための吸着物質を付着されており、前記フィルタを配設した排ガス処理室の粉体排出口と前記プレ反応室の粉体排出口とが共通している排ガス処理装置によって、排ガスを処理するための方法において、最初に、排ガスを前記除塵機に流入させて、排ガス中に含まれる塵埃を前記フィルタの表面に付着させ、次いで、該除塵機により塵埃の除去された排ガスを前記ガス処理機に供給し、前記プレ反応室内の前記干渉材の表面に付着した前記吸着物質に排 ガス中の有害物質を吸着させることで前処理し、更に、前処理された排ガスを前記フィルタにより濾過する、各工程から成ることを特徴とする排ガス処理方法によって達成することができる。
【0007】
また、本発明によれば、上記した目的は、外ケーシング内に各々複数のフィルタが配設されると共に該フィルタの下部側に粉体回収室が形成された除塵機と該除塵機の下流側に接続されたガス処理機とで構成され、前記ガス処理機が、排ガス中から有害物質を除去するために、前記フィルタと共に前処理を行うための干渉材を吊り下げられたプレ反応室を有し、前記干渉材及び前記フィルタが、排ガスが直接々触及び流入する表面に前記有害物質を吸着するための吸着物質を付着されており、更に、前記フィルタを配設した排ガス処理室の粉体排出口と前記プレ反応室の粉体排出口とが共通していることを特徴とする排ガス処理装置によって達成することができる。
【0008】
この排ガス処理装置では、フィルタの表面側に吸着物質が付着しているので吸着物質と排ガスとの接触面積が広くなり、有害物質の除去効率が向上する。本発明の上記目的は、前記フィルタによる濾過工程の前処理をプレ反応室で行うことを特徴とする排ガス処理方法によって達成することができる。また、この排ガス処理方法では、フィルタで排ガスの濾過をする前に排ガス中の塵埃を除去してからガス処理をするので有害物質の除去効率を上げることができる。更に、この排ガス処理装置では、プレ反応室で補集された物質と排ガス処理室で補集された物質とを一緒に回収することができる。
【0009】
本発明の上記目的は、前記フィルタを配設した排ガス処理室を密封した状態で該処理室内の粉体を回収する粉体回収手段を設けたことを特徴とする排ガス処理装置によって達成することができる。この排ガス処理装置では、排ガス処理室を密封したままその中の粉体を回収することができるので、排ガス処理を中断する必要がなくなる。
【0010】
本発明の上記目的は、前記フィルタによる排ガス処理室の粉体回収路を吸着物質の供給路に接続し、前記吸着物質の循環使用を可能としたことを特徴とする排ガス処理装置によって達成することができる。この排ガス処理装置では、吸着物質を循環使用できるので吸着物質の使用量を低減することができる。
【0011】
本発明の上記目的は、前記フィルタから落下した吸着物質を回収して、循環系を用いて再度前記フィルタの表面側に付着させることを特徴とする排ガス処理方法によって達成することができる。この排ガス処理方法では、吸着物質を循環使用できるので吸着物質の使用量を低減することができる。
【0012】
本発明の上記目的は、前記フィルタを通過した排ガス中の前記有害物質の濃度を検出し、検出した前記濃度が所定値以上になったとき前記フィルタの表面側に付着した濾過補集物質を逆洗浄により払い落とすことを特徴とする排ガス処理方法によって達成することができる。この排ガス処理方法では、フィルタから流出した排ガス中の有害物質の濃度を検出することにより、フィルタに付着した濾過補集物質の量を判断し、この濾過補集物質の付着量が多くなったときに払い落とすことができ、これによって、有害物質の除去効率を常に高く保持することができる。
【0013】
本発明の上記目的は、前記フィルタの表面側に付着した濾過補集物質の補集量を検出するガス処理能力検出手段と、前記ガス処理能力検出手段の検出結果に応じて前記フィルタを逆洗する逆洗手段とを備えたことを特徴とする排ガス処理装置によって達成することができる。この排ガス処理装置では、濾過補集物質が所定量以上になってフィルタのガス処理能力が低下する前に濾過補集物質を逆洗し、ガス処理能力を高く保持することができる。
【0014】
本発明の上記目的は、前記ガス処理能力検出手段が、前記フィルタの流入側と流出側に設けた前記排ガスの圧力計からなり、前記両方の圧力計の圧力差に基づいて前記フィルタのガス処理能力を判断するように成したことを特徴とする排ガス処理装置によって達成することができる。この排ガス処理装置では、圧力検出手段でフィルタのガス処理能力を簡便に検出することができる。
【0015】
本発明の上記目的は、前記ガス処理能力検出手段が、前記フィルタの流出側に設けた前記有害物質の濃度測定装置であることを特徴とする排ガス処理装置によって達成することができる。この排ガス処理装置では、フィルタから流出した有害物質の濃度を直接測定するので、有害物質を確実に除去することができる。
【0016】
本発明の上記目的は、前記フィルタの表面側に付着した濾過補集物質を払い落とすのとほぼ同時に、排ガスの濾過工程を利用して、排ガス中の有害物質を吸着するための吸着物質を前記フィルタの排ガスが流入する表面側に付着させることを特徴とする排ガス処理方法によって達成することができる。この排ガス処理方法では、フィルタの洗浄と吸着物質の付着を同時に行うので、準備工程を短縮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る排ガス処理方法及び装置の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る排ガス処理装置の系統図、図2は本発明に係る除塵機の断面図、図3は本発明に係るガス処理機の断面図である。
【0018】
図1に示すように、この排ガス処理装置1は、例えばゴミ焼却炉(図示せず)などから排出された排ガスが配管11を介して除塵機12に供給され、ここで排ガス中の塵埃が除去される。除塵機12から排出された排ガスは、配管13を介してガス処理機14に供給され、ここで排ガス中の有害物質、例えばHClやSOx などの有害物質が除去される。ガス処理機14から排出された排ガスは、配管15、誘引送風機16、サイレンサ17及び配管18を介して排気筒19に供給され、ここから外部に放出される。
【0019】
図2に示すように、除塵機12は密閉された外ケーシング21の下部側に流入管22が設けられ、ここに配管11が接続されている。流入管22の上面には開口23が設けられ、ここから排ガスが外ケーシング21内に供給される。外ケーシング21の上部側には天板24が設けられ、ここに複数のフィルタ25が取り付けられている。
【0020】
天板24には、フィルタ25の出口から排出された排ガスを流出する排気口26が設けられている。天板24の上部側には、フィルタ25を逆洗するための洗浄ノズル27が設けられている。更に、洗浄ノズル27の上部側には排気管28が設けられ、その下面には排ガスを通す開口29が設けられている。排気管28には、上述の配管13が接続されている。外ケーシング21の下部側には、粉体回収室30が設けられている。
【0021】
図1に示すように、除塵機12の粉体回収室30にはロータリ弁31が取り付けられ、その下部側にブロー管32が設けられている。ブロー管32の下部側には、粉体回収用のコンテナ33が移動自在に配置されている。図3に示すように、ガス処理機14は、密閉された外ケーシング41内が仕切り板42で仕切られ、プレ反応室43と排ガス処理室44とが設けられている。プレ反応室43内には、干渉材45(例えば、丸棒、チェーン、網など)が吊り下げられている。この干渉材45の表面には、後述の吸着物質48が付着されている。プレ反応室43には配管13が接続されており、ここから排ガスが供給される。
【0022】
排ガス処理室44の上部側には天板46が設けられ、ここに複数のフィルタ47が取り付けられている。フィルタ47の表面は例えば弗化樹脂などで形成され、この弗化樹脂に排ガス中の有害物質、例えばHClやSOxなどを吸着する吸着物質48が全面に亘って付着されている。吸着物質48としては、例えばカルシウム系又はマグネシウム系の粉粒体を使用することができる。
【0023】
天板46には、フィルタ47の出口から排出された排ガスを流出する排気口49が設けられている。天板46の上部側には、フィルタ47を逆洗して表面側に付着した物質を払い落とすため、洗浄ノズル50が設けられている。また、洗浄ノズル50の上側には排気管51が設けられ、その底面にはフィルタ47から排出された排ガスを導入する開口52が設けられている。排気管51には、上述の配管15(図1)が接続されている。プレ反応室43と排ガス処理室44の下部側には、共通の粉体回収室53が設けられている。
【0024】
図1に示すように、ガス処理機14の粉体回収室53にはロータリ弁54が取り付けられ、その下部側にブロー管55、ロータリ弁56が順に設けられている。ロータリ弁56の下部側には、粉体回収用のコンテナ57が移動自在に配置されている。配管13及び配管15には、ガス処理機14に流入する排ガスの圧力を測定する流入ガス圧力計58と、ガス処理機14から流出した排ガスの圧力を測定する流出ガス圧力計59とが取り付けられている。また、配管13には、パイプ60を介して吸着物供給装置61が接続されている。この吸着物供給装置61から、吸着物質48がガス処理機14に供給される。また、押込送風機65から適宜加熱された熱風がバルブ64、ブロー管55、バルブ62を介してパイプ66を通して配管13に供給されている。更に、サイレンサ17の流出側の配管18には、排ガス中の有害物質の濃度を測定するため、有害物濃度測定装置63が接続されている。
【0025】
次に、この排ガス処理装置1の作用を説明する。図1に示すように、この排ガス処理装置1においては、排ガス処理をする前にガス処理機14内の干渉材45及びフィルタ47に吸着物質48を付着する付着処理が行われる。この付着処理は、ガス処理機14の下側のバルブ62、64を閉めた状態で、誘引送風機16が動作して配管11から空気が吸引され、この空気が除塵機12から排気筒19までの経路を通って外部に排出される。このとき、吸着物供給装置61から吸着物質48として、例えば消石灰(Ca(OH)2)、生石灰(CaO)などカルシウム系又はマグネシウム系の粉粒体が送出され、この吸着物質48がパイプ60及び配管13を介してガス処理機14に供給される。
【0026】
そして、図3に示すように、ガス処理機14のプレ反応室43及び排ガス処理室44を空気が通るとき、空気に含まれる吸着物質48が干渉材45の表面及びフィルタ47の表面側に付着し、吸着物質48の被膜が形成される。干渉材45及びフィルタ47に付着しなかった吸着物質48は、粉体回収室53に落下し、押込送風機65からの熱風を利用して、バルブ64、ブロー管55、バルブ62及びパイプ66を介して再度ガス処理機14に供給され、付着処理が行われる。
【0027】
この付着処理で干渉材45及びフィルタ47に所定量の吸着物質48が付着した後、付着処理を終了して排ガス処理が行われる。排ガス処理は、図1に示すように例えばゴミ焼却炉(図示せず)などから排出された排ガスが、配管11を通して除塵機12に供給される。除塵機12では、図2に示すように配管11から供給された排ガスが流入管22の開口23から外ケーシング21内に流入する。外ケーシング21内では、排ガスが複数のフィルタ25を通過して天板24の排気口26から排出され、開口29を通って排気管28に流れ込む。ここでは、排ガスがフィルタ25を通過することによって、排ガス中の塵埃がフィルタ25の表面に付着して排ガスから除去される。
【0028】
除塵機12を通過した排ガスは、図3に示すように配管13を通ってガス処理機14に供給される。ガス処理機14では、配管13から供給された排ガスが外ケーシング41内のプレ反応室43に流入し、干渉材45に接触する。このように、排ガスが干渉材45に接触すると、干渉材45の表面に付着している吸着物質48と排ガス中の有害物質とが反応し、濾過補集物が生成される。この濾過補集物は、吸着物質48と共に干渉材45の表面に付着しているか、又は粉体回収室53に落下する。これによって、排ガス中の有害物質がある程度除去される。干渉材45の数が多いほど、有害物質の除去効率が高くなる。
【0029】
プレ反応室43を通過した排ガスは、仕切り板42の下を通って排ガス処理室44に供給される。この排ガス処理室44では、排ガスが複数のフィルタ47を通過して天板46の排気口49から排出され、開口52から排気管51に流入する。このように、排ガスがフィルタ47を通過するときには、フィルタ47の表面側に付着している吸着物質48と接触して、濾過補集物が生成される。この濾過補集物は、吸着物質48と共にフィルタ47の表面側に付着しているか、或いは粉体回収室53に落下する。これによって、排ガス中の有害物質が除去される。
【0030】
ここでは、フィルタ47の全表面に亘って吸着物質48が付着しているので、排ガスと吸着物質48との接触面積が広くなる。したがって、排ガス中の有害物質の除去効率が非常に高くなる。排ガス処理室44で有害物質が除去された排ガスは、図1に示すように排気管51、配管15、誘引送風機16、サイレンサ17、配管18、排気筒19を経て外部に放出される。このときには、排ガス中の有害物質が規定量以下になっている。
【0031】
上述の排ガス処理工程において、ガス処理機14の粉体回収室53に蓄積した濾過捕集物は、ロータリ弁54を回転させることによって、外ケーシング41を密封したまま、すなわち、排ガス処理を行っている最中に取り出される。取り出された濾過捕集物は、ブロー管55とロータリ弁56を介して、コンテナ57に回収される。ここで回収された濾過捕集物は、その状態に応じて再度吸着物質48として利用したり、或いはその他の適宜な用途に利用することができる。
【0032】
また、排ガス処理工程においては、配管13に取り付けた流入ガス圧力計58と、配管15に取り付けた流出ガス圧力計59によって、ガス処理機14に流入する排ガス及び流出する排ガスの圧力が測定される。そして、その圧力差が所定値以上になったときには、フィルタ47のガス通過面積が所定値以下になった、すなわち、表面側に付着した濾過捕集物が増えてガス処理能力が低下したと判断される。
【0033】
この場合には、誘引送風機16を運転したまま、図3に示すようにガス処理機14の逆洗ノズル50から空気を噴射する。そうすると、噴射された空気は天板46の排気口49からフィルタ47内に供給され、その表面の多数の孔を通過してケーシング41内に排出される。このときに、フィルタ47の表面側に付着している濾過捕集物が払い落とされて、粉体回収室53に落下する。これによって、フィルタ47の排ガス通過面積が元に戻される。この後、上述と同様に吸着物質48の付着処理が行われる。
【0034】
また、ガス処理能力の判定は、ガス処理機14から排出された排ガス中の有害物質の濃度を測定することによって行うこともできる。この場合には、図1に示すようにサイレンサ17の出口側の配管18を流れる排ガスが、有害ガス濃度測定装置63に供給され、排ガス中に含まれる有害ガス、例えばHCl、SOxなどの濃度が測定される。
【0035】
そして、これらの有害ガスの濃度が所定値以上になったときには、ガス処理機14のフィルタ47のガス処理能力が低下したと判断され、上述と同様にしてフィルタ47の逆洗処理及び吸着物質48の付着処理が行われる。なお、上述の実施形態では逆洗処理と付着処理を別々に行ったが、逆洗処理と付着処理を同時に行うこともできる。この場合は、逆洗ノズル50から空気を噴射すると同時に、ガス処理機14の外ケーシング41内に吸着物質48を供給する。そうすると、フィルタ47の表面側に付着した濾過捕集物と吸着物質48との比重の差により、濾過捕集物は粉体回収室53に落下して回収され、吸着物質48はフィルタ47の表面側に付着する。また、上述の実施形態では一種類の吸着物質48を使用したが、複数種類の吸着物質を混合して使用することもできる。
【0036】
【実施例】
更に、以下のような条件で実験した結果、排ガス中の有害物質を殆ど除去することができた。
(1)実験1
排ガス供給量:1800m3N/h
吸着物質48(Ca(OH)2
供給量:78キログラム/4.2h
吸着物質48(Ca(OH)2)の粒径:(JIS規格 特号)
HCl注入量:3950リットル/4.2h
排ガス中のHCl濃度:300〜1500PPM
フィルタ47の表面積:81m2
排ガス処理後のHCl濃度:0PPM
(2)実験2
排ガス供給量:1600m3 N/h
吸着物質48(Ca(OH)2
供給量:80キログラム/4.5h
吸着物質48(Ca(OH)2)の粒径:(JIS規格 特号)
SO2 注入量:1630リットル/4.5h
排ガス中のSO2濃度:0〜300PPM
フィルタ47の表面積:81m2
排ガス処理後のSO2濃度:0PPM
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の排ガス処理方法及び装置によれば、排ガスの濾過を行う前に排ガスの濾過工程を利用して、排ガス中の有害物質を吸着可能な吸着物質をフィルタの排ガスが流入する表面側に予め付着させてから排ガスの濾過を行うので、吸着物質と有害物質との接触面積が広くなり、有害物質の除去効率が大幅に向上する。
【0038】
また、フィルタによる濾過工程の前処理をプレ反応室で行うことにより、フィルタで排ガスの濾過をする前に有害物質がある程度除去されるので、フィルタによる有害物質の除去効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る排ガス処理装置の系統図である。
【図2】 本発明に係る除塵機の断面図である。
【図3】 本発明に係るガス処理機の断面図である。
【符号の説明】
1 排ガス処理装置
12 除塵機
14 ガス処理機
25、47 フィルタ
27、50 逆洗ノズル
30、53 粉体回収室
31、54、56 ロータリ弁
43 プレ反応室
44 排ガス処理室
48 吸着物
58 流入側圧力計
59 流出側圧力計
61 吸着物供給装置
63 有害物濃度測定装置

Claims (10)

  1. 外ケーシング(21,41)内に各々複数のフィルタ(25,47)が配設されると共に該フィルタの下部側に粉体回収室(30,53)が形成された除塵機(12)と該除塵機の下流側に接続されたガス処理機(14)とで構成され、
    前記ガス処理機(14)が、排ガス中から有害物質を除去するために、前記フィルタ(47)と共に前処理を行うための干渉材(45)を吊り下げられたプレ反応室(43)を有し、
    前記干渉材及び前記フィルタが、排ガスが直接々触及び流入する表面に前記有害物質を吸着するための吸着物質(48)を付着されており、
    前記フィルタ(47)を配設した排ガス処理室(44)の粉体排出口と前記プレ反応室(43)の粉体排出口とが共通している排ガス処理装置によって、排ガスを処理するための方法において、
    最初に、排ガスを前記除塵機に流入させて、排ガス中に含まれる塵埃を前記フィルタ(25)の表面に付着させ、
    次いで、該除塵機により塵埃の除去された排ガスを前記ガス処理機(14)に供給し、前記プレ反応室内の前記干渉材(45)の表面に付着した前記吸着物質に排ガス中の有害物質を吸着させることで前処理し、
    更に、前処理された排ガスを前記フィルタ(47)により濾過する、各工程から成ることを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 外ケーシング(21,41)内に各々複数のフィルタ(25,47)が配設されると共に該フィルタの下部側に粉体回収室(30,53)が形成された除塵機(12)と該除塵機の下流側に接続されたガス処理機(14)とで構成され
    前記ガス処理機(14)が、排ガス中から有害物質を除去するために、前記フィルタ(47)と共に前処理を行うための干渉材(45)を吊り下げられたプレ反応室(43)を有し、
    前記干渉材及び前記フィルタが、排ガスが直接々触及び流入する表面に前記有害物質を吸着するための吸着物質(48)を付着されており、
    更に、前記フィルタ(47)を配設した排ガス処理室(44)の粉体排出口と前記プレ反応室(43)の粉体排出口とが共通していることを特徴とする排ガス処理装置。
  3. 前記フィルタ(47)を配設した排ガス処理室(44)を密封した状態で該処理室内の粉体を回収する粉体回収手段(53)を設けたことを特徴とする請求項2に記載の排ガス処理装置。
  4. 前記フィルタ(47)による排ガス処理室(44)の粉体回収路を吸着物質(48)の供給路(60)に接続し、前記吸着物質の循環使用を可能としたことを特徴とする請求項2に記載の排ガス処理装置。
  5. 前記フィルタ(47)から落下した吸着物質(48)を回収して、循環系を用いて再度前記フィルタの表面側に付着させることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
  6. 前記フィルタ(47)を通過した排ガス中の前記有害物質の濃度を検出し、検出した前記濃度が所定値以上になったとき前記フィルタの表面側に付着した濾過補集物質を逆洗浄により払い落とすことを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
  7. 前記フィルタ(47)の表面側に付着した濾過補集物質の補集量を検出するガス処理能力検出手段と、前記ガス処理能力検出手段の検出結果に応じて前記フィルタを逆洗する逆洗手段(50)とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の排ガス処理装置。
  8. 前記ガス処理能力検出手段が、前記フィルタ(47)の流入側と流出側に設けた前記排ガスの圧力計(58,59)からなり、前記両方の圧力計の圧力差に基づいて前記フィルタのガス処理能力を判断するように成したことを特徴とする請求項に記載の排ガス処理装置。
  9. 前記ガス処理能力検出手段が、前記フィルタ(47)の流出側に設けた前記有害物質の濃度測定装置(63)であることを特徴とする請求項に記載の排ガス処理装置。
  10. 前記フィルタ(47)の表面側に付着した濾過補集物質を払い落とすのとほぼ同時に、排ガスの濾過工程を利用して、排ガス中の有害物質を吸着するための吸着物質(48)を前記フィルタの排ガスが流入する表面側に付着させることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
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