JPH08192019A - 逆洗機構付濾過装置 - Google Patents

逆洗機構付濾過装置

Info

Publication number
JPH08192019A
JPH08192019A JP7021226A JP2122695A JPH08192019A JP H08192019 A JPH08192019 A JP H08192019A JP 7021226 A JP7021226 A JP 7021226A JP 2122695 A JP2122695 A JP 2122695A JP H08192019 A JPH08192019 A JP H08192019A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
filter element
filter
solid particles
filtration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7021226A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Otsuka
健二 大塚
Hiroshi Waki
弘 脇
Noboru Takemasa
登 武政
Toshiya Hatakeyama
俊哉 畠山
Chitsu Arakawa
秩 荒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Pionics Ltd
Original Assignee
Japan Pionics Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Pionics Ltd filed Critical Japan Pionics Ltd
Priority to JP7021226A priority Critical patent/JPH08192019A/ja
Publication of JPH08192019A publication Critical patent/JPH08192019A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 濾過膜の表面に堆積した固体粒子を確実に払
い落とすことができ、圧力損失の上昇によるトラブルが
なく、長時間にわたって安定した状態で効率よく濾過を
続けることができる濾過装置を得る。 【構成】 円筒状の濾過素子の内部に濾過膜面に向かう
噴射ノズルを設けた複数本の逆洗用気体の導入管を挿入
し、それぞれの導入管を弁を介して逆洗用気体の供給系
に接続し、各弁を時系列的に開閉することにより、逆洗
用気体が濾過膜の各部位に順次噴射されるようにした装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は逆洗機構付濾過装置に関
し、さらに詳細には濾過膜面に付着堆積した固体粒子を
効率よく払い落とし、圧力損失の上昇を防止しうる逆洗
機構付濾過装置に関する。
【0002】ガス中に含まれる固体粒子を精度よく分離
除去する方法の1つとして濾過膜を用いる技術が古くか
ら用いられており、現在においても基本的な分離操作の
一つとして各産業で益々多用されている。例えば、近年
急速に発展した半導体工業ではシラン、ジシラン、テト
ラエトキシシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン
などのシラン系ガスが多量に使用され、製造プロセスか
ら排出されるガス中にはこれらのシラン系ガスに加えて
固体粒子であるシリカ(SiO2 )が含まれる。これら
は可燃性および毒性を有する活性ガスであるため、反応
後の排ガスは除害処理を必要とする。
【0003】シランガスの除害方法としては加水分解反
応を利用した湿式除害、脱水素反応を利用した乾式除
害、酸化反応を利用した燃焼式除害などがあるが、いず
れの方法に対しても排ガス中に含まれる固体粒子である
シリカがトラブルを惹起する要因となる。すなわち、湿
式除害においては配管系の詰まりや多量のスラリーが発
生するのでメンテナンスに手間がかかり、また、乾式除
害においては除害剤の表面がシリカによって被覆されて
除害能力が低下し、さらに、燃焼式においては燃焼バー
ナーの詰まりを発生させるなどの問題がある。従って、
これらの除害処理に先立って排ガス中に多量に存在する
固体粒子のシリカを除去する必要がある。
【0004】
【従来の技術】濾過膜を用いた濾過装置では、一般的に
ガス中に含まれる固体粒子の濃度が低いときには比較的
長時間安定した運転が可能であるが、固体粒子の濃度が
高い場合には、濾過膜の表面に堆積した固体粒子により
短期間の間に圧力損失が増大するため、濾過素子を頻繁
に清掃するか、あるいは交換が必要となるなどメンテナ
ンスが面倒である。
【0005】一方、気流中に多量に含まれる固体粒子を
濾過によって除去する場合に、その圧力損失は一般的に
は濾過膜の表面に堆積した固体粒子の厚さに比例する。
従って、圧力損失を小さく保つには濾過膜の面積が大き
いほどよいが、円筒形のバグフィルターを用いるような
場合にはこれを単純に大きくしただけでは装置が大型化
するため、用途、使用目的など条件によっては実用的と
はいえなくなる。このような装置の大型化を避けるため
の手段としてプリーツ(ひだ折り)状に加工することに
よって濾過面積を大きくした濾過膜があり、これを円筒
状に成形した濾過素子を用いた装置も一般的に採用され
ている。
【0006】しかしながら、濾過膜面積を大きくしても
時間の問題であって本質的には圧力損失の上昇を回避す
ることはできず、結局は濾過素子の清掃が必要となる。
円筒状などの濾過膜の表面に堆積する固体粒子を自動的
に除去するために種々な方式の装置があり、例えば、濾
過膜面に振動や衝撃を与えて払い落とす方式、ブラシや
スクレパーなどで自動的に掻き落とす方式、バグフィル
ターなど円筒形の濾過素子の内部に圧縮気体をベンチュ
リー管から噴射することによって払い落とす逆洗方式
(パルスジェット方式)などが代表的なものとされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの方式の内、濾
過膜面に振動や衝撃を与える方式は処理対象ガス流を一
時的に停止しなければならないため、順次切り換えて操
作できる多室構造が必要となる。また、ブラシやスクレ
パーなどで掻き落とす方式では装置の構造が複雑になる
ばかりでなく、固体粒子が前記のシリカのように微細で
付着性の高いようなものでは完全に掻き落とすことは困
難である他、濾過膜を損傷するなどの問題点がある。そ
の点、前2者に比べて濾過素子の内部に圧縮気体を噴射
する逆洗方式はバグフィルターなど通常の円筒形の濾過
膜に堆積した固体粒子を払い落とすには比較的良好な効
果が得られる。
【0008】しかしながら、圧縮気体を円筒状の濾過素
子の内部に噴射するだけではシリカなど付着性の高い固
体粒子に対しては必ずしも効果が充分とはいえず、特
に、濾過素子に形状の複雑なプリーツ(ひだ折り)状の
濾過膜を用いた場合には、プリーツの折り目部分などに
堆積した固体粒子の払い落としが容易でないという問題
点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの課
題に対処し、固体粒子を効率よく除去すると同時に濾過
膜表面に堆積した固体粒子を確実に払い落とすことによ
って圧力損失の上昇を防止し、長時間にわたって安定し
た運転が可能な濾過装置を得るべく研究を重ねた結果、
円筒状の濾過素子内に逆洗用気体を濾過膜面に向かって
放射状に順次噴射させるための複数の導入管を設けるこ
とによって、プリーツ状のような複雑な形態の濾過膜に
強固に堆積した固体粒子に対しても優れた払い落とし効
果が得られることを見い出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち本発明は、ガス中に含まれる固体
粒子除去用の逆洗機構付濾過装置において、濾過膜を円
筒状に成形してなる濾過素子であって外側が一次側気
室、内側が二次側気室となる濾過素子と、該濾過素子を
収納し、かつ処理対象ガスの入口および濾過ガスの出口
を有する筒状のケースと、該ケースを貫通して濾過素子
の二次側気室に挿入された逆洗用圧縮気体の導入管であ
って先端が封じられ、かつ側壁に濾過膜に向う噴射ノズ
ルが穿設された複数本の導入管と、該導入管の他端がそ
れぞれ電磁弁を介して接続された圧縮気体の供給ヘッダ
ーと、該電磁弁のそれぞれを時系列的に順次開閉させる
作動機能とを備えてなることを特徴とする逆洗機構付濾
過装置である。
【0011】本発明は固体粒子を多量に含む種々のガス
流からこれら固体粒子の除去に適用され、通常の固体粒
子含有ガスについては勿論、特に、濾過膜に堆積した状
態で払い落としが比較的困難な固体粒子、例えば、半導
体製造プロセスから排出されるシラン、ジシラン、テト
ラエトキシシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン
などのシラン系ガスとともに固体粒子としてシリカを含
むような排ガスなどに対しても優れた効果が得られる。
【0012】先ず、本発明を図面によって例示し、具体
的に説明する。図1は本発明の濾過装置本体の構造なら
びにこれに接続された逆洗用圧縮気体の供給系統および
処理対象ガスがシリカなどの固体粒子とともにシラン系
ガスなどの有害ガスを含む場合の排出系統のフローシー
トであり、図2は濾過素子の内部二次側気室に挿入され
た逆洗用気体の導入管の拡大図およびそのA−A線切断
断面図である。図1および図2において、プリーツ状に
加工された濾過膜1が円筒状に成形され、その下端およ
び上端のそれぞれには円形の固定板2および3が気密に
取り付けられ、上端の固定板3の中央部には円形の濾過
ガスの出口4が設けられ、全体として円筒状で外側が一
次側気室、内側が二次側気室となる濾過素子5を形成し
ている。一方、濾過素子5が収納されるケースは上面が
開口し、側壁に処理対象ガスの入口6が設けられた円筒
状のケース本体7および蓋8からなり、蓋8の中央部に
は濾過ガスの排出管9が接続されている。
【0013】また、蓋8にはこれを貫通して8本の逆洗
用気体の導入管10a、10b・・・10hが濾過素子
5の内部に挿入された際、濾過素子の円筒の中心軸線に
平行で、かつ中心軸線の同心円上に互いに等間隔になる
ように固定されている。導入管10それぞれの先端は封
じられ、側壁の上、中、下の各部位には図2aに示した
ように濾過膜方向に向かう噴射ノズル11が2か所づつ
設けられ、各段の2箇所の噴射ノズルは図2bの断面図
で示したように角θをなす2本の直線が交差する導入管
の円周上で、かつ角θの2等分線が濾過素子の内面に垂
直に交わる方向となる位置に穿設されている。
【0014】導入管10それぞれの他端は逆洗用圧縮気
体の供給ヘッダー12に設けられられた切替え用の電磁
弁13a、13b・・・13hにそれぞれ接続され、各
電磁弁13はこれらを時系列的に順次開閉させるための
タイマーなどを備えた作動機構(図には示されていな
い)と接続されている。さらに、供給ヘッダー12の上
流側には逆洗用圧縮気体のチャージタンク14が接続さ
れ、その入口側は元弁15の介在する圧縮気体の供給管
16に接続されている。濾過素子5がケースの蓋8に固
定され、ケース本体7の内部に気密に収納されて、本発
明の逆洗機構付濾過装置となる。また、本例では半導体
製造プロセスから排出される固体粒子含有排ガスの処理
をおこなうための装置として、濾過ガスの排出管9は排
ガスの除害筒17に接続され、除害筒17の出口は吸引
ブロアー18に接続されている。
【0015】固体粒子を含む処理対象ガス、例えば半導
体製造工程から排出されるシラン系ガスおよびシリカを
含む処理対象ガスは濾過装置のケース本体7の入口6か
らケース本体7と濾過素子5とで形成された一次側気室
へ導かれ、次いで濾過膜1を透過して二次側気室に入る
が、その際、ガス中の固体粒子は濾過膜1に捕捉されて
除去され、濾過ガスとして出口4から排出される。
【0016】処理時間の経過とともに濾過膜1の表面に
付着する固体粒子が堆積し、一次側気室から二次側気室
への圧力損失が徐々に増加してくるので濾過膜1の表面
に堆積した固体粒子の払い落し操作が実施される。切替
え用の各電磁弁13を閉じた状態で元弁15を開き、チ
ャージタンク14に逆洗用の気体を所定圧になるまで受
け入れる。元弁15を閉じた後、逆洗気体切替え用の電
磁弁13の一つ、例えば13aを開くことにより、これ
に対応する導入管10aのみに圧縮された逆洗用気体が
供給され、導入管10aに穿設された6か所の噴射ノズ
ル11・・・11から濾過膜1の該当面に向けて集中的
に勢いよく噴射される。この強力な噴射気流およびこれ
に伴う強い局部的振動などによって、逆洗用気体が噴射
された部位を中心に、かつプリーツの折り目のような払
い落としが困難な部分のものを含め、濾過膜1に付着し
ていた固体粒子が確実に払い落とされる。
【0017】同様にして作動機構により元弁15および
それぞれの電磁弁13が時系列的に開閉され、各導入管
10の噴射ノズルから順次噴射がおこなわれる。このよ
うにして実質的には1サイクル毎に濾過膜1の全面に対
する放射状の噴射となり、固体粒子が効率よく払い落と
される。一方、固体粒子が除去された濾過ガスは二次側
気室の出口4から排出管9を経由して除害筒17に入
り、ここで有害なシラン系ガスが除去され、無害化され
て吸引ブロアー18から外部に放出される。
【0018】本発明において、濾過膜の材質としては合
成繊維、天然繊維の不織布、細孔フィルム、フェルト、
濾紙など固体粒子除去用の濾過膜として一般的に市販さ
れているものから適宜選択することができる。濾過素子
の形状は円筒状とされ、例えば、シート状の濾過膜を単
に円筒形に成形したものであってもよく、また、プリー
ツ(ひだ折り)状に加工された濾過膜を円筒状に成形し
たものであってもよいが、前記のような本発明特有の逆
洗機構との組合わせによって、優れた払い落とし能力が
得られることなどから濾過面積の大きいプリーツ状の形
態のものが好ましい。
【0019】本発明において、濾過素子の内部(二次側
気室)には複数本の逆洗用気体の導入管が挿入され、導
入管のそれぞれには濾過膜方向に向かう噴射ノズルが穿
設される。導入管はそれぞれ噴射ノズルが濾過膜に向か
うように配置されればよいが、逆洗用気体を濾過素子の
全面に放射状に噴射させるためには、図1で示したよう
に濾過素子の円筒の中心軸線に平行で、かつ軸線を中心
とする同心円上に互いに等間隔に配置されることが好ま
しい。
【0020】導入管の数、噴射ノズルの数、位置、大き
さなどは濾過素子の大きさ、濾過膜の表面に付着する固
体粒子の性状、量などに応じ、逆洗用の気体が時系列的
に、かつ放射状に噴射されることにより、濾過膜の全面
にわたって順次作用が及ぶように設計される。例えば、
導入管は通常は2本以上、より具体的には4〜20本程
度、また、それぞれの導入管に穿設される噴射ノズルの
数は複数箇とすることが一般的に好ましく、具体的には
2〜40箇程度である。
【0021】逆洗用気体としては通常は窒素、アルゴン
などの不活性ガスや空気などの固体粒子や有害物を含ま
ない清浄気体が用いられ、各噴射毎の圧力、量、インタ
ーバルなどは処理条件などに基づいて定められる。ま
た、各導入管毎の噴射のインターバルを定める切替え電
磁弁の作動機構として一般的には、予め設定されたタイ
マーによって作動させるもの、あるいは、一次側気室と
二次側気室間の圧力損失の上昇を検出して作動させるも
のなどが用いられる。さらに、各導入管における逆洗用
気体の1回毎の噴出力を高めるため、圧縮気体の供給ヘ
ッダーの上流側にチャージタンクを介在させることが好
ましい。
【0022】本発明において、処理対象ガスが半導体製
造プロセスから排出される排ガスなど固体粒子と同時に
有害ガスを含有するガスの場合には、図1においてシラ
ン系ガスを含む排ガスに例をとって説明したように、濾
過ガスの出口を有害ガスの除害装置に接続し、さらに、
処理対象ガスが常圧以下のような場合には吸引ブロアー
などを設けて固体粒子の除去および有害ガスの浄化を同
時におこなう装置とすることができる。なお、発明の内
容をより具体的に説明するため、半導体排ガスの処理を
例としたが、本発明は固体粒子を含む種々のガスの処理
に適応しうるものであり、半導体排ガスに限定されるも
のでないことは勿論である。
【0023】
【実施例】
実施例1 次に本発明の実施例を示す。図1に示したと同様の構造
を有する装置で、側壁に外径60.5mmのステンレス
パイプ製のガスの入口を有し、外径が508mmで長さ
が800mmのステンレス製のケースおよび外径が20
0mm、内径90mm、長さ400mmで濾過面積2.
5m2 、濾過精度2μmのポリエステル製の濾過膜をプ
リーツ状に加工した円筒状の濾過素子(日本ドナルドソ
ン社製)を用いた。
【0024】濾過素子円筒内部(二次側気室)には直径
が8.5mmで長さが350mmのステンレスチューブ
を用いた8本の逆洗用気体の導入管を濾過素子円筒の軸
線を中心とする半径50mmの同心円上に等間隔になる
ように挿入配置し、導入管のそれぞれには図2aに示し
たように長さ方向を3等分する上、中、下の各位置に直
径2mmの噴射ノズルを2個をづつ計6個を設けた。
上、中、下段の各2個所づつの噴射ノズルは図2bに示
したように導入管の断面の円周上であって、各噴射ノズ
ルの中心と導入管の断面の円の中心とを結ぶ2つの直線
のなす角θが30度で、かつ、この角θの2等分線が濾
過素子の内壁に対して垂直に交わる方向になるように設
けた。
【0025】それぞれの導入管は外径8.5mmのナイ
ロンチューブによって逆洗用気体の供給ヘッダーの切り
替え用電磁弁と接続し、供給ヘッダーには内容積5Lの
ステンレス製のチャージタンクを接続し、チャージタン
クは元弁の介在する逆洗用気体の供給管と接続した。ま
た、二次側気室からの濾過ガスの出口は外径42.7m
mのステンレスパイプ製で内部にシランガス除害剤を充
填した除害筒と配管接続し、除害筒は吸引ブロワーに接
続した。
【0026】この装置を用い、シランガス30L/日、
シリカ200g/日の割合で排出される半導体製造プロ
セスからの排ガスを窒素ガスで希釈しながら400L/
minで流して濾過処理をおこない、24時間経過後の
一次側気室と二次側気室間の圧力損失を測定した。次
に、切り替え電磁弁を閉じた状態で逆洗用気体である窒
素ガス供給用の元弁を開き、チャージタンク内を6Kg
/cm2 まで昇圧してから元弁を閉じ、次いで、切り替
え電磁弁の一つを開き、対応する導入管を経由してチャ
ージされた逆洗用窒素ガスを噴射ノズルから円筒状の濾
過素子の内壁に向けて噴射させた。同様の操作によって
各切替え電磁弁を時系列的に順次切り換えて噴射をおこ
ない、それぞれの導入管について各3回づつサイクル的
に噴射を繰り返して濾過素子の逆洗をおこなった。
【0027】ここで、逆洗によってケース内の一次側気
室の底部に払い落とされた固体粒子であるシリカを回収
し、その重量を計測した。また、濾過素子を取り外し、
使用前の重量と比較することによって濾過素子に残留し
た固体粒子の量を調べた。引続き、固体粒子が付着した
ままの濾過素子を取り付け、再び濾過操作を始めた直後
の一次側気室と二次側気室間の圧力損失を調べた。これ
ら一連の濾過および各測定操作を計5回繰り返した。そ
の結果、表1に示す通り固体粒子の払い落しは順調で、
逆洗操作をおこなうことによって圧力損失が十分に回復
することが認められた。
【0028】比較例1 切り替え電磁弁を時系列的に順次開閉する代わりに全て
を同時に開閉して計24回の逆洗を実施した他は実施例
1におけると同様にして操作をおこない、払い落とされ
たシリカの重量、濾過素子に残留した固体粒子量、濾過
操作開始直後の圧力損失をしらべた。結果は表1に示す
通り固体粒子の払い落し効果が悪く、回を重ねる毎に徐
々に蓄積して飽和状態に至った。このため常時圧力損失
の大きな状態で装置を運転することとなった。
【0029】比較例2 各導入管を二次側気室内の根元から取り外し、切り替え
弁の全てを同時に開閉して計24回の逆洗を実施した他
は実施例1におけると同様にして払い落とされたシリカ
重量、濾過素子に残留した固体粒子量、濾過操作開始直
後の圧力損失をしらべた。結果は表1に示す通り固体粒
子の払い落し効果がさらに悪くなり、徐々に蓄積して飽
和状態に至った。このため常時圧力損失の大きな状態で
装置を運転することとなった。
【0030】
【表1】 表 1 圧力損失(mmAq) 固体粒子量(g) 濾過終了時 濾過再開時 払い落し量 素子残留量 実施例1 1回目 210 10 150 40 2回目 245 10 175 55 3回目 270 10 185 60 4回目 275 10 195 50 5回目 250 10 185 45 比較例1 1回目 235 220 5 180 2回目 595 530 25 335 3回目 780 645 115 410 4回目 850 680 165 425 5回目 890 705 175 440 比較例2 1回目 220 215 5 185 2回目 595 560 15 355 3回目 880 660 120 420 4回目 895 715 170 435 5回目 905 690 185 430
【0031】
【発明の効果】本発明の逆洗機構付濾過装置は下記のよ
うな優れた効果を有している。 逆洗用気体が導入管の噴射ノズルから濾過膜の一部の
みに集中して強力に噴射されるので、プリーツの折り目
など通常の逆洗では払い落としが困難な部位に堆積した
固体粒子をも確実に払い落とすことができる。 逆洗用気体が各導入管毎に時系列的に切り換えられる
ので、指向性を有するとともに全体としては放射状の噴
射となり、濾過素子の内壁の全面に順次強力な作用が及
び、堆積した固体粒子が極めて効果的に払い落とされ
る。 パルスジェットなど従来の逆洗方式のように多量の気
体で濾過素子全面を一度に逆洗するいわゆる無指向性の
逆洗方式に比べ、少量のガス量で優れた効果が得られる
ので経済的である。 払い落とされた固体粒子は従来の逆洗方式のように多
量の逆洗気流に乗って系外に持ち出されたりせず、重力
によってケースの底部に自然落下するので、二次的捕集
設備などが不要である。 固体粒子の払い落しが効果的で圧力損失の回復が充分
になされるため、ブロアーなどの負荷の上昇に伴う動力
費の増加がセーブできる。 操作は逆洗用気体の電磁弁の切り替えのみであり、回
転部などの機械的駆動部がないため、故障などの心配が
少なく、メンテナンスが容易であると同時に機械的掻き
落としなどによる濾過膜の損傷が防止できる。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の逆洗機構付濾過装置の構造および構
成を示す図。
【図2】 図1における導入管の拡大図およびA−A線
切断断面図。
【符号の説明】
1 濾過膜 4 出口 5 濾過素子 6 入口 7 ケース本体 8 蓋 10 導入管 11 噴射ノズル 12 供給ヘッダー 13 電磁弁 14 チャージタンク 17 除害筒 18 吸引ブロアー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 俊哉 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 (72)発明者 荒川 秩 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス中に含まれる固体粒子除去用の逆洗
    機構付濾過装置において、濾過膜を円筒状に成形してな
    る濾過素子であって外側が一次側気室、内側が二次側気
    室となる濾過素子と、該濾過素子を収納し、かつ処理対
    象ガスの入口および濾過ガスの出口を有する筒状のケー
    スと、該ケースを貫通して濾過素子の二次側気室に挿入
    された逆洗用圧縮気体の導入管であって先端が封じら
    れ、かつ側壁に濾過膜に向う噴射ノズルが穿設された複
    数本の導入管と、該導入管の他端がそれぞれ電磁弁を介
    して接続された圧縮気体の供給ヘッダーと、該電磁弁の
    それぞれを時系列的に順次開閉させる作動機能とを備え
    てなることを特徴とする逆洗機構付濾過装置。
  2. 【請求項2】 濾過素子がプリーツ状に加工された濾過
    膜を円筒状に成形したものである請求項1に記載の濾過
    装置。
  3. 【請求項3】 濾過素子に挿入された複数本の導入管が
    濾過素子の円筒の軸線に平行で、かつ軸線を中心とする
    同一円周上に等間隔に配置された請求項1に記載の濾過
    装置。
  4. 【請求項4】 各導入管に穿設される噴射ノズルの数が
    2以上である請求項1に記載の濾過装置。
  5. 【請求項5】 供給ヘッダーの上流側に逆洗用圧縮気体
    のチャージタンクが接続された請求項1に記載の濾過装
    置。
  6. 【請求項6】 処理対象ガスが半導体製造工程から排出
    されるシラン系ガスおよび固体粒子であるシリカを含む
    排ガスである請求項1に記載の濾過装置。
  7. 【請求項7】 濾過ガスの出口側にシラン系ガスの除害
    筒が接続された請求項6に記載の濾過装置。
JP7021226A 1995-01-13 1995-01-13 逆洗機構付濾過装置 Pending JPH08192019A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021226A JPH08192019A (ja) 1995-01-13 1995-01-13 逆洗機構付濾過装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021226A JPH08192019A (ja) 1995-01-13 1995-01-13 逆洗機構付濾過装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08192019A true JPH08192019A (ja) 1996-07-30

Family

ID=12049111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7021226A Pending JPH08192019A (ja) 1995-01-13 1995-01-13 逆洗機構付濾過装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08192019A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0813897A2 (en) * 1996-06-21 1997-12-29 Japan Pionics Co., Ltd. Dust removing apparatus and dust removing method
JP2007090275A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Shujin Sochi Kk ウェット式バグフィルタ
JP2013230474A (ja) * 2013-07-22 2013-11-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd フィルタの逆洗装置
CN105997069A (zh) * 2016-06-29 2016-10-12 苏州海神联合医疗器械有限公司 自动清洗肌电表面电极及其清洗方法
CN106037734A (zh) * 2016-06-29 2016-10-26 苏州海神联合医疗器械有限公司 具有清洗功能的肌电表面电极头及清洗方法
US9731240B2 (en) 2008-12-22 2017-08-15 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Method for backwashing filter
CN109772063A (zh) * 2019-02-28 2019-05-21 成都易态科技有限公司 折叠滤芯
CN116135289A (zh) * 2023-04-18 2023-05-19 承德创跃环保科技有限公司 一种农村生活污水超滤反冲洗装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0813897A2 (en) * 1996-06-21 1997-12-29 Japan Pionics Co., Ltd. Dust removing apparatus and dust removing method
EP0813897A3 (en) * 1996-06-21 1998-06-24 Japan Pionics Co., Ltd. Dust removing apparatus and dust removing method
JP2007090275A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Shujin Sochi Kk ウェット式バグフィルタ
US9731240B2 (en) 2008-12-22 2017-08-15 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Method for backwashing filter
JP2013230474A (ja) * 2013-07-22 2013-11-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd フィルタの逆洗装置
CN105997069A (zh) * 2016-06-29 2016-10-12 苏州海神联合医疗器械有限公司 自动清洗肌电表面电极及其清洗方法
CN106037734A (zh) * 2016-06-29 2016-10-26 苏州海神联合医疗器械有限公司 具有清洗功能的肌电表面电极头及清洗方法
CN109772063A (zh) * 2019-02-28 2019-05-21 成都易态科技有限公司 折叠滤芯
CN116135289A (zh) * 2023-04-18 2023-05-19 承德创跃环保科技有限公司 一种农村生活污水超滤反冲洗装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5895521A (en) Dust removing apparatus and dust removing method
KR100855012B1 (ko) 여과 집진기용 탈리장치
US4536200A (en) Gas filter apparatus and method of filtering
JPH08192019A (ja) 逆洗機構付濾過装置
US5387406A (en) Method and device for the adsorption and chemisorption, respectively, of gaseous components in a gas stream
JPH04363116A (ja) 排ガス処理装置
KR20080070608A (ko) 연기 제거용 집진 여과 장치 및 이를 이용한 연기의 필터링방법
JPH1066816A (ja) ダストの除去装置及び除去方法
KR20080070517A (ko) 연기 제거용 집진 여과 장치 및 이를 이용한 연기의 필터링방법
JP7364328B2 (ja) ガス浄化装置及びこれを備えた船舶並びにガス浄化方法
US3862827A (en) West dust collector with concurrent flow contacting chamber
JPH05217A (ja) 排ガス処理装置及び排ガス処理方法
JP2004298744A (ja) 排ガス処理設備及び排ガス処理方法
CN206934965U (zh) 一种脉冲反吹式滤筒除尘器
JPH06126114A (ja) プレコート式バグフィルタ装置における薬剤供給装置
KR101765159B1 (ko) 탄소 분진 제거 기능을 갖는 촉매 필터 및 이를 포함하는 필터링 유닛 및 이를 포함하는 집진 장치
RU2063786C1 (ru) Сопловый фильтр
JPH04334512A (ja) 排ガス処理装置
JPH08155257A (ja) 排煙浄化層の形成方法
JP2003001037A (ja) 気体浄化方法及び気体浄化装置
RU2060792C1 (ru) Фильтр-циклон
CN220878242U (zh) 沥青烟气净化装置
JPH09234324A (ja) 除塵装置
CN212017095U (zh) 一种脉冲布袋除尘装置
CN216799131U (zh) 一种高效除尘的烟气除尘器