JP3696702B2 - 露光装置のためのアライメント方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばLSIのような半導体装置の製造工程の1つであるホトリソグラフィ工程に使用するのに好適な露光装置のためのアライメント方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIの製造では、一般的には、ホトリソグラフィ工程で、デバイスパターンや回路パターンが半導体ウエハ表面に転写される。このパターン転写のために、露光装置が用いられている。これらの露光装置の1つに、縮小投影露光法を採用したステッパと呼ばれる露光装置がある。
【0003】
ステッパは、1ショットで、複数のIC領域のパターンを半導体ウエハ上の小領域に投影する。そのため、半導体ウエハの全体に多数のパターンを露光するために、半導体ウエハ上の異なる位置へ、順次、露光を繰り返す。
従って、半導体ウエハは、重複することなく整列された多数のショット領域毎に、露光を受けるが、半導体ウエハ表面には、全体的な傾斜が生じていることがあり、また各領域毎にも湾曲による局部的な傾斜が生じていることがあり、そのために露光装置の焦点と、各ショット領域毎における投影面との間にずれを生じることがある。
【0004】
このずれは、各ショットでのパターンのぼやけの原因になることから、パターンのぼやけが生じないように、各ショット領域毎で、各ショット領域を露光焦点に合わせる必要がある。
そこで、従来では、ステッパに組み込まれたオートフォーカス機構により、各ショット領域毎に焦点からのずれが測定され、各ショット領域毎に測定されたずれに基づいて、半導体ウエハのそれぞれのショット領域の高さ位置および傾斜姿勢が修正され、各ショット領域毎に半導体ウエハが適正に露光焦点に合わせられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各ショット領域毎に焦点からのずれを測定する従来の方法では、1枚の半導体ウエハの処理に数十回に及ぶ計測作業が必要となり、露光作業に占める測定作業に要する所要時間の割合が大きくなる。
測定に要する所要時間の短縮化を図るために、焦点からのずれを計測されるショット領域の対象を全てのショット領域のうちの一部に絞ることが考えられる。しかし、非測定領域での焦点からのずれが大きくなり、この非測定領域でのパターンのぼやけによる不良品の発生率が高まる結果となる。
【0006】
そこで、不良品の発生率を高めることなく、焦点からのずれを計測する作業時間の短縮を図り得る、露光装置のためのアライメント方法および装置の出現が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成〉
本発明は、基本的には、半導体ウエハの複数のショット領域のそれぞれに露光を施すに先立ち、半導体ウエハを露光光学系の焦点に対応した適正な位置および姿勢に制御するために、複数のショット領域のうちの一つおきに選択されたショット領域について少なくとも1つの計測点での焦点からのずれを測定し、行方向又は列方向に位置する全ての測定ショット領域の測定結果から各測定点を結ぶ近似直線を求めることにより、半導体ウエハの全体的な傾きを求め、前記方向の各非測定ショット領域毎に各測定ショット領域との距離差に応じた重み付けを演算し、この重み付けと全ての測定ショット領域のずれ測定値に基づいて各非測定ショット領域についての焦点とのずれを算出し、全ての測定ショット領域についてのずれ測定値および各非測定ショット領域のずれ算出値から近似曲線を求め、この近似曲線の微分演算処理により、各ショット領域についての傾きを算出することを特徴とする。
【0008】
本発明では、計測点での焦点からのずれの測定値、近似直線および各算出した傾きに基づいて行又は列方向の各測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢が制御され、また、重み付けを考慮して求められたずれ算出値、近似直線および各算出した傾きに基づいて行又は列方向の各非測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢が制御される。
従って、本発明によれば、半導体ウエハの露光を受ける全てのショット領域について焦点からのずれを測定する必要はなく、しかも各ショット領域についての湾曲等の局部的変形等による面の傾斜をも高い精度で修正することができる。
【0009】
近似直線は、例えば、各測定値に基づく最小二乗法により求めることができ、また、重み付けに、例えば、ガウシアン分布曲線を使用することができる。
【0010】
各測定ショット領域について複数点で焦点からのずれを測定し、それぞれの平均値を各測定ショット領域についての焦点からのずれの測定値とすることにより、より正確なアライメント調整が可能となる。
【0011】
また、例えば、同一ロットの同一傾向を示す複数の半導体ウエハの取扱いに際しては、1枚面の半導体ウエハの選択されたショット領域について複数点で焦点とのずれを測定し、それぞれの測定ショット領域における複数の測定値の平均値をそれぞれの測定ショット領域の測定結果として採用し、2枚目以降の半導体ウエハの選択された測定ショット領域のそれぞれについては、1点で焦点とのずれを測定し、当該単一点での測定値を、1枚目の半導体ウエハについて求められた1つの点での測定値と当該測定ショット領域における平均値との差を考慮して、補正することができ、これにより、アライメント作業に要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0012】
さらに、2枚目以降の半導体ウエハについては、1枚目の半導体ウエハで求められた近似曲線についてのデータを利用することができ、加えて、1枚目の半導体ウエハで求められた近似直線についてのデータを利用することができ、これにより、アライメント作業の一層の迅速化を図ることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態について詳細に説明する。
〈具体例〉
図1は、本発明に係るアライメント方法を実施するのに好適なアライメント装置が組み込まれた露光装置を概略的に示すブロック図である。
また、図2は、露光装置により露光を受ける半導体ウエハを示す平面図である。
【0014】
本発明に係る露光装置10は、図2に示すように、半導体ウエハ11に例えばデバイスパターンあるいは回路パターンのようなパターンを転写するのに使用される。
露光装置10は、図2に示すように、半導体ウエハ11の表面をX軸およびY軸に沿って区画された多数のショット領域(12および13)毎に、順次、縮小された投影パターンを転写するためのショットを繰り返すステッパである。
【0015】
露光装置10は、図1に示されているように、パターンを半導体ウエハ11上に投影するための従来よく知られた露光光学系14と、半導体ウエハ11を支持する支持台15とを備える。支持台15には、図示しないが、従来におけると同様に、半導体ウエハ11の支持面を露光光学系14へ向けて相近づけまたは遠ざけるようにZ軸方向に沿って移動させる高さ調整機構が設けられ、またZ軸と直角な平面を規定するX軸およびY軸の回りに前記支持面を傾斜させる傾斜調整機構が設けられている。さらに、各露光ショット毎に前記支持面をX軸およびY軸を含む平面に沿って移動させるためのステッパ機構が設けられている。
【0016】
支持台15に関連して、前記高さ調整機構および傾斜調整機構の作動を制御するためのアライメント装置16が、組み込まれている。
アライメント装置16は、例えば従来よく知られたオートフォーカス機構からなる焦点計測手段17と、第1〜第3の演算手段(18A〜18C)からなり、焦点計測手段17により計測された測定データを演算処理する演算手段18と、焦点計測手段17により計測された測定データおよび演算手段18により算出された算出データを記憶するためのメモリ19と、該メモリに格納された前記測定データおよび算出データに基づいて、支持台15の前記高さ調整機構および傾斜調整機構の動作を制御するための制御手段20とを含む。
【0017】
焦点計測手段17には、露光光学系14の焦点距離についてのデータが予め入力されており、計測光を支持台15上の半導体ウエハ11へ向けて照射し、その反射光の検出により、露光光学系14の焦点からの被計測面のずれfを測定する。
【0018】
この焦点計測手段17による計測は、全てのショット領域12および13で行われることはなく、選択されたショット領域12でのみ行われる。図2に示す例では、測定ショット領域12と、非測定ショット領域13とが、X軸およびY軸方へ1つ跳びとなるように、いわゆる市松模様に配列されるように測定ショット領域12が選択されている。
【0019】
また、図2に示す例では、各測定ショット領域12毎に中央部Aおよび左隅部Bの2点でそれぞれ焦点からのずれfaおよびfbが測定されている。
各測定ショット領域12で複数点(AおよびB)の計測を行うことに代えて、例えば中央部Aの一点のみで焦点からのずれfを測定することができる。しかしながら、局部的な凹凸による影響の低減を図る上で、図示のとおり各測定ショット領域12ごとに2カ所あるいは3カ所以上のn点で計測し、次式で求められるそれらの平均値f、
f=(1/n)・(fa+fb+……fn) …(1)
をそれぞれの測定ショット領域12での測定値fとすることが望ましい。
【0020】
焦点計測手段17により計測された測定値fは、各測定ショット領域12におけるZ軸方向すなわち高さ方向でのそれぞれの焦点のずれを表すことから、各測定ショット領域12での高さ調整データとして、それぞれメモリ19に格納される。
【0021】
第1の演算手段18Aは、測定ショット領域12毎の測定値fに基づき、X軸方向およびY軸方向に沿ってのそれぞれのショット列に沿った近似直線を算出する。
図3は、この近似直線および後述する近似曲線を示すグラフである。
図3には、図2に示すX軸に沿ったR3列についての近似直線(y=ax+b)が示されている。
図3のグラフにR3C1、C3C3、R3C5およびR3 C 7 の○印で記された点は、それぞれ測定ショット領域12での測定値fを表す。これらの点に関する近似直線(y=ax+b)は、最小二乗法により求めることができる。
【0022】
最小二乗法では、仮の近似直線(y=ax+b)と、各測定点(R3C1、R3C3、R3C5およびR3 C 7 )での測定値fとの差(e1 、e2 、e3 、e4 )を求め、次式に示されるそれらの二乗の和s
s=e1 2 +e2 2 +e3 2 +e4 2 …(2)
が最小となるように、近似直線(y=ax+b)の傾斜aおよび値bが求められる。
この傾斜aは、半導体ウエハ11のそのショット列における全体的な傾斜を表す。
従って、この傾斜aは、半導体ウエハ11のX軸方向およびY軸方向のそれぞれについて、各列あるいは行ごとの値が求められ、それらのデータは、各列および各行ごとの半導体ウエハ11の全体的な傾斜値として、メモリ19に格納される。
【0023】
続いて、第2の演算手段18は、各測定ショット領域12で求められた測定値fに基づいて、各非測定ショット領域13でのずれFを算出する。
この非測定ショット領域13でのずれFの算出には、対象となるずれFを求めようとする非測定ショット領域13から測定ショット領域12までの距離に応じた重み付けが用いられる。
【0024】
図4は、その重み付けの原理図であり、図5は重み付けに使用する重み付け関数の例を示すグラフである。
図4に示す例では、非測定ショット領域13のずれFを算出するについて、その近傍に位置する三つの測定ショット領域12が選択されている。
選択された三つの測定ショット領域12の各測定値がそれぞれf1 、f2 、f3 で表され、各測定ショット領域12と対象となる非測定ショット領域13とのそれぞれの中心間距離がそれぞれD1 、D2 およびD3 で表されるとすると、各距離に応じた重みと、それぞれの計測値f1 〜f3 との積の和が対象となる非測定ショット領域13のずれの値Fとなる。
【0025】
この非測定ショット領域13におけるずれの値Fの算出方法を図5のグラフに沿って詳述するに、図5のグラフには、ガウシアン分布関数による分布特性曲線21が示されている。
横軸は、特性曲線21の頂点位置を原点とする位置(距離D)を示し、縦軸は距離Dに応じた重みk(%)をそれぞれ示す。
図5のグラフに基づいて、図4に示した非測定ショット領域13のずれの値Fを求めると、値Fは次式、
F=k1 ・f1 +k2 ・f2 +k3 ・f3 …(3)
で求められる。
【0026】
図2に示すX軸に沿ったR3列のR3C2、R3C4、R3C6の各非測定ショット領域13について、式(3)によって算出された各算出値Fが図3に×印で示されている。
【0027】
この重み付け関数の重み付けの度合いを可変とすることができる。また重み付け関数として、図示のガウシアン分布関数に代えて、種々の関数を適用することができる。
また、重み付けのために選択する測定ショット領域12の数およびその位置は、適宜選択することができ、また全ての測定ショット領域12を重み付けに採用することができ、これにより、より正確なF値の算出が可能となる。
【0028】
重み付け関数を用いて算出された各非測定ショット領域13の算出値Fは、それぞれの非測定ショット領域13におけるZ軸方向すなわち高さ方向での焦点のずれを表すことから、各非測定ショット領域13での高さ調整データとして、メモリ19に格納される。
【0029】
第3の演算手段18Cは、メモリ19に格納された各測定ショット領域12についての測定値fおよび非測定ショット領域13についての算出値Fから、図3に破線で示す近似曲線の関数F(x)を求める。
さらに、この近似曲線F(x)を各ショット領域12および13毎に、それぞれ微分演算を行う。この演算値である微分値は、各ショット領域12および13での例えば局部的な湾曲による傾斜を示す。
この微分演算による傾斜値は、それぞれX軸方向およびY軸方向について、それぞれ求められ、各ショット領域12および13毎の傾斜の補正値として、メモリ19に格納される。
【0030】
制御手段20は、メモリ19に格納されたこれらデータに基づいて、各領域12および13のショット毎に、支持台15の前記支持面のZ軸方向、X軸回りおよびY軸回りの運動を制御する。
測定ショット領域12の露光では、制御手段20は、それぞれの測定値fに応じて、支持台15に設けられた前記高さ調整機構を作動させ、これにより、対象となる測定ショット領域12が露光光学系14の焦点位置に合わせられる。
【0031】
また、制御手段20は、近似直線(y=ax+b)から求められた傾斜aを各測定ショット領域12毎で求められた曲線F(x)の微分値により示される局部的な傾斜値で補正した値に応じて、支持台15に設けられた前記傾斜調整機構を作動させる。
【0032】
非測定ショット領域13の露光では、制御手段20は、それぞれの重み付けを考慮して導き出された算出値Fに応じて、前記高さ調整機構を作動させ、これにより、対象となる非測定ショット領域13が露光光学系14の焦点位置に合わせられる。
【0033】
また、制御手段20は、測定ショット領域12におけると同様に、近似直線(y=ax+b)から求められた傾斜aを各測定ショット領域12毎で求められた曲線F(x)の微分値により示される局部的な傾斜値で補正した値に応じて、支持台15に設けられた前記傾斜調整機構を作動させることから、非測定ショット領域13が光軸と直角になるように修正され、これにより各非測定ショット領域13内における全域でほぼ均一な結像のパターンを得ることができる。
【0034】
アライメント装置16では、前記したように、全てのショット領域12および13について、選択された測定ショット領域12についてずれの値fが計測され、選択されない、すなわち、ずれの値を計測されない非測定ショット領域13のずれの値Fは、ずれの値fに重みを考慮して、演算処置により高速で算出される。
【0035】
これらの値に基づいて、各ショット領域12および13がそれぞれのショット毎に焦点に対応した適正な高さ位置および傾斜姿勢に修正される。
従って、焦点計測手段17による焦点からのずれを計測するための所要時間を短縮することができ、しかも全てのショット領域12および13でのパターンに大きなばらつきを生じることがないことから、比較的短時間に高い精度でのアライメント調整が可能となり、露光作業の効率を著しく高めることができる。
【0036】
前記したところでは、1枚の半導体ウエハ11についての露光およびそれに先立つアライメント調整について説明したが、引き続く半導体ウエハ11については前記したと同様なアライメント調整および露光作業を施すことができる。
しかしながら、多数の半導体ウエハ11を処理するについて、例えば同一ロットから得られた複数の半導体ウエハ11が段差、傾斜、湾曲のばらつき等について同一の傾向を示すような場合、次のようにして、計測時間の一層の短縮化を図ることができる。
【0037】
第1には、1枚目の半導体ウエハ11については、各測定ショット領域12で、図2に示したとおり、例えばA点およびB点のような複数点でそれぞれずれの値fa、fb等を測定し、前記したように、式(1)で示したそれらの平均値を測定値fとして使用する。
他方、2枚目以降の半導体ウエハ11については、各測定ショット領域12で例えばA点のみを計測する。これによって得られた計測値faは、1枚目の半導体ウエハ11の対応する測定ショット領域12で得られた計測値faと、平均値fとの差を考慮して、補正される。
【0038】
例えば、1枚目の半導体ウエハ11のある測定ショット領域12では、faが1μmであり、平均値fが0.6μmであり、2枚目の半導体ウエハ11の対応する測定ショット領域12でのfaが1.2μmであったとすると、2枚目の半導体ウエハ11の測定ショット領域12でのfは、1枚目についての測定値1μmとその平均値0.6μmとの差である0.4μmを実測値1.2μmから差し引いた値0.8μmをその測定ショット領域12でのずれの値fに採用する。
【0039】
以下同様に、測定ショット領域12毎に1点でのずれの値faが計測される。この各値faは、1枚目の半導体ウエハ11で、それぞれに対応する測定ショット領域12毎に求められた計測値faと平均値との差を用いてそれぞれ修正され、3枚目以降についても、同様に処理される。
【0040】
これによれば、2枚目以降の半導体ウエハ11について、測定ショット領域12での測定点を1点に削減しても、同一傾向を示す半導体ウエハ11では、良好な露光パターンを得ることができ、しかも焦点計測手段17による計測時間をほぼ半値に削減することができ、これにより、アライメント調整の一層の迅速化を図ることが可能となる。
【0041】
第2には、さらに、2枚目以降の半導体ウエハ11について、1枚目の半導体ウエハ11で得られた近似曲線F(x)を利用することにより、演算手段18による演算処理時間の短縮化を図ることができる。
この近似曲線F(x)の利用は、半導体ウエハ11の各ショット領域12および13毎での局部的湾曲のような局部的な傾向が近似する複数の半導体ウエハ11の処理に特に有効である。
【0042】
第3には、さらに、複数の半導体ウエハ11のそれぞれの表面の全体的な傾斜が同一傾向を示す場合、2枚目以降の半導体ウエハ11について、1枚面の半導体ウエハ11で得られた近似直線(y=ax+b)についてのデータを利用することができる。
この例では、2枚目以降の半導体ウエハ11について、焦点計測手段17により得られた選択された各測定ショット領域12毎の1点での計測値faの他、近似直線および近似曲線についての他のデータについては、メモリ19に格納されたデータが利用される。従って、より高速な処理が可能となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係るアライメント方法によれば、前記したように、計測点での焦点からのずれを表す測定値、近似直線および近似曲線の微分値に基づいて測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢が制御され、また、重み付けを考慮して求められたずれ算出値、近似直線および近似曲線の微分値に基づいて非測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢が制御される。
【0044】
従って、本発明によれば、半導体ウエハの露光を受ける全てのショット領域について、焦点からのずれを測定することなく、非ショット領域については演算処理により比較的高速に焦点からのずれを求めることができ、しかも各ショット領域についての湾曲等の局部的変形等による面の傾斜をも高い精度で修正することができることから、露光焦点のずれによる不良品の発生率を高めることなく、露光作業の迅速化を図ることができる。
【0045】
また、本発明に係るアライメント装置によれば、本発明に係るアライメント方法を好適に実施することができることから、高精度の露光作業を高い効率で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアライメント装置が組み込まれた露光装置を概略的に示すブロック図である。
【図2】露光装置による半導体ウエハのショット領域および非ショット領域を示す平面図である。
【図3】半導体ウエハのR3のショット列でのX軸方向の近似直線および近似曲線を示すグラフ。
【図4】重み付けの原理図である。
【図5】重み付け関数の例を示すガウシアン分布特性曲線のグラフである。
【符号の説明】
10 露光装置
11 半導体ウエハ
12 測定ショット領域
13 非測定ショット領域
14 露光光学系
16 アライメント装置
17 焦点計測手段
18A 第1の演算手段
18B 第2の演算手段
18C 第3の演算手段
19 メモリ
20 制御手段
f 焦点からのずれの測定値
F 焦点からのずれの算出値
k 重み
Claims (8)
- 半導体ウエハの複数のショット領域ごとのそれぞれの露光に先立ち、前記半導体ウエハを露光光学系の焦点に対応した適正な位置および姿勢に制御するアライメント方法であって、
前記複数のショット領域のうちの一つおきに選択された測定すべき各ショット領域について少なくとも1つの計測点での前記焦点からのずれを測定する工程と、
前記半導体ウエハの行及び列のいずれかの方向に位置する全ての前記測定ショット領域についての測定結果から前記全ての測定ショット領域についての測定点を結ぶ近似直線を求めることにより、前記半導体ウエハの全体的な傾きを求める工程と、
前記方向に位置する各非測定ショット領域毎に前記全ての測定ショット領域との距離差に応じた重み付けを演算し、該重み付け及び前記全ての測定ショット領域のずれ測定値に基づいて前記各非測定ショット領域の焦点に対するずれを算出する工程と、
前記全ての測定ショット領域の各ずれ測定値および前記各非測定ショット領域のずれ算出値から近似曲線を求める工程と、
この近似曲線の微分演算処理により、各ショット領域についての傾きを算出する工程と、
前記測定値、前記近似直線および前記算出した各傾きに基づいて前記各測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢を算出する工程と、
重み付けを考慮して求められた前記ずれ算出値、前記近似直線および前記算出した各傾きに基づいて前記各非測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢を制御する工程とを有することを特徴とする露光装置のためのアライメント方法。 - 前記近似直線は、各測定値に基づく最小二乗法により求められることを特徴とする請求項1記載のアライメント方法。
- 前記重み付けに、ガウシアン分布関数が使用される請求項1記載のアライメント方法。
- 選択された前記ショット領域毎に複数点で前記焦点とのずれを測定し、各測定ショット領域毎における複数の測定値の平均値をそれぞれの測定ショット領域の測定結果として採用することを特徴とする請求項1記載のアライメント方法。
- 複数の半導体ウエハにおけるそれぞれの複数のショット領域に露光を施すについて、1枚面の半導体ウエハの選択された前記ショット領域毎に複数点で前記焦点とのずれを測定し、各測定ショット領域毎における複数の測定値の平均値をそれぞれの測定ショット領域の測定結果として採用し、2枚目以降の半導体ウエハの選択された前記測定ショット領域のそれぞれについては1点で前記焦点とのずれを測定し、当該単一点での測定値を、前記1枚目の半導体ウエハについて求められた1つの点での測定値と当該測定ショット領域における前記平均値との差を考慮して、補正することを特徴とする請求項1記載のアライメント方法。
- 複数の半導体ウエハにおけるそれぞれの複数のショット領域に露光を施すについて、さらに、2枚目以降の半導体ウエハについては1枚目の半導体ウエハで求められた近似曲線についてのデータを利用することを特徴とする請求項5記載のアライメント方法。
- さらに、2枚目以降の半導体ウエハについては1枚目の半導体ウエハで求められた近似直線についてのデータを利用することを特徴とする請求項6記載のアライメント方法。
- 半導体ウエハの複数のショット領域ごとの露光に先立ち、前記半導体ウエハを露光光学系の焦点に対応した適正な位置および姿勢に制御するアライメント装置であって、
選択された一つおきの測定すべきショット領域について前記焦点からのずれを計測する手段と、
前記半導体ウエハの行及び列のいずれかの方向に位置する全ての前記測定ショット領域についての各測定結果から、前記全ての測定ショット領域についての各測定点を結ぶ近似直線を求めることにより、前記半導体ウエハの全体的な傾きを求める第1の演算手段と、
前記方向に位置する各非測定ショット領域毎に前記全ての測定ショット領域との距離差に応じた重み付けを演算し、該重み付け及び前記全ての測定ショット領域のずれ測定値に基づいて前記各非測定ショット領域のずれを算出する第2の演算手段と、
前記全ての測定ショット領域の各ずれ測定値および前記各非測定ショット領域のずれ算出値から近似曲線を求め、この近似曲線の微分演算処理により、各ショット領域についての傾きを算出する第3の演算手段と、
前記測定値、前記近似直線および前記算出した各傾きに基づいて前記各測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢を制御し、重み付けを考慮して求められた前記ずれ算出値、前記近似直線および前記算出した各傾きに基づいて前記各非測定ショット領域についての高さ位置および傾斜姿勢を制御する制御手段とを含むことを特徴とする、露光装置のためのアライメント装置。
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