JP3696493B2 - 遊星歯車式変速装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電気ドリル等の電動工具に適用され、電動モータの回転を減速して出力することが可能な遊星歯車式変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動工具に用いられている遊星歯車式変速装置は、例えば特許公報第2530638号に記載されている。上記公報記載の変速装置は、遊星歯車式の二段変速機構であって、遊星歯車機構における第1リングギヤと第2リングギヤとの固定と解放(フリー)を選択的に行わせることによって、二段変速を可能としたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電動工具の場合、通常の作業であれば、上記のような遊星歯車式の変速装置による低トルク高回転と、高トルク低回転との二段変速で充分に対応できるものであるが、作業状況によっては、低トルク高回転と、高トルク低回転との二段変速では、対応し難いことがあり、必ずしも電動モータの能力を有効に使用しているとは言い難い。すなわち、電動工具を用いて、例えば孔開け、ネジ締め等の作業を行うに当たっては、二段以上の変速を必要とすることがあり、公報記載の遊星歯車式変速装置では、この変速要求に応えられなかった。
【0004】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、三段以上に変速することが可能な遊星歯車式変速装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係る遊星歯車式変速装置は、特許請求の範囲の各請求項に記載の通りの構成を備えた。請求項1に記載の発明によれば、各二段変速機構における係止部材によるリングギヤの回転阻止を選択することによって、四段変速が可能な遊星歯車式変速装置を提供することができる。
【0006】
また、係止部材の切り替えのための操作部材の操作領域が軸方向については不要となる。このため、例えば電気ドリル等の電動工具に適用した場合には、機長の短縮化を図る上で有利となる。
【0007】
また、コンパクトな構造の変速操作機構を達成することができる。
【0008】
また、請求項に記載の発明によれば、回動リングの周方向動作をボールの軸方向のスライド動作として円滑に変換するできることは勿論のこと、特に回動リングの移動方向に対してボールの移動方向を自由に設定することができる。すなわち、回動リングの移動方向とボールの移動方向との間には、特定の制約を受けるものではないから、二段変速機構毎に備えられるボールに対応した二つの案内溝を有する単一の回動リングを備えることによって、速度の切替操作を単一の操作部によって行うことができる。
【0009】
また、請求項に記載の発明によれば、請求項1又は2のいずれかに記載の発明が有する特徴を備えた電動工具を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、電動工具の一つである電気ドリルに適用したものである。図1は電気ドリルにおける内部構造を示す縦断面図であり、遊星歯車式変速装置が主体に示されている。図2は変速操作部を主体に示す横断面図であり、図3は速度切替用の回動リングの一部を展開して示す図である。図4〜図7は1速〜4速の変速状態説明用の断面図である。
【0011】
図1に示す電気ドリル1は、概ね円筒形状に形成されたハウジング2を有しており、そのハウジング2内に駆動源としての電動モータ3及び該電動モータ3の回転を減速して出力する遊星歯車式変速装置100が機長方向(図示左右方向)に横並びに内蔵されている。
次に、遊星歯車式変速装置100を説明する。本実施の形態に係る遊星歯車式変速装置100は、二組の遊星歯車機構を組み合わせて1つの二段変速機構を構成し、更にその二段変速機構を軸方向に二組横並びに配置することによって、1速〜4速までの四段の変速ができるように構成したものである。
遊星歯車式変速装置100は、軸方向(機長方向)に横並びに配置される合計四組の遊星歯車機構10,20,30,40を備えている。そして、各組の遊星歯車機構10,20,30,40は、それぞれサンギヤ11,21,31,41、そのサンギヤ11,21,31,41に噛み合う遊星ギヤ12,22,32,42及びサンギヤ11,21,31,41と同心で遊星ギヤ12,22,32,42が噛み合うリングギヤ13,23,33,43の組み合わせによって構成されている。
なお、以下の説明では、遊星歯車機構10,20,30,40について、電動モータ3に近い方(図示左側)から順に第1、第2、第3、第4の遊星歯車機構といい、またその構成部材であるサンギヤ11,21,31,41、遊星ギヤ12,22,32,42及びリングギヤ13,23,33,43についても、同様とする。
【0012】
軸方向の一端(図示左端)に配置される第1の遊星歯車機構10におけるサンギヤ11が電動モータ3の出力軸3aに連結されている。すなわち、電動モータ3の出力軸3aが、遊星歯車式変速装置100の入力軸となっており、従って、以下の説明では、電動モータ3の出力軸3aを入力軸3aという。第1のサンギヤ11と、第2のサンギヤ21とは一体に形成されている。また、第1の遊星ギヤ12と、第2の遊星ギヤ22とは共通の軸15に個々に回転可能に取り付けられている。
【0013】
更に第1のリングギヤ13及び第2のリングギヤ23は、円筒形に形成されたギヤケース101に対して個々に回動可能に支持されるとともに、ギヤケース101に周方向への移動不能に支持されるボール(鋼球)16によってその回転が選択的に阻止されるようになっている。
すなわち、第1及び第2のリングギヤ13,23の外周面には、図2に示すように、歯車の如き凹凸が形成され、一方、ギヤケース101の内周面には、軸方向(機長方向)に沿って断面半球状のスライド溝102が形成されている。そして、スライド溝102にボール16が係合して周方向の移動を拘束された状態で軸方向にスライドすることによって、第1と第2のリングギヤ13,23のいずれか一方のリングギヤの凹部17に係合することによって回転を阻止し、他方のリングギヤの凹部17から離脱することで回転を許容するようになっている。このボール16が速度切替用として機能するものであり、本発明でいう係止部材に対応する。
【0014】
従って、第1のリングギヤ13がボール16の係合によって回転を阻止されたときは、入力軸3aから入力される回転は、第1の遊星歯車機構10を経て出力され、第2のリングギヤ23がボール16の係合によって回転を阻止されたときは、第2の遊星歯車機構20を経て出力されることになる。なお、ボール16が離脱された側の遊星歯車機構は入力に対して空転する。
このように、第1と第2の二組の遊星歯車機構10,20及び速度切替用のボール16によって、二通り、つまり二段に変速が可能な第1の二段変速機構50が構成される。なお、第1の二段変速機構50におけるボール16(以下、第1のボールという)は、同一円周上に少なくとも1個(図は2個の場合を示す)配設される。
【0015】
また、第3の遊星歯車機構30と、第4の遊星歯車機構40及び速度切替用のボール36とによって、第1の二段変速機構50と同様な構成の第2の二段変速機構60が構成されている。
すなわち、第3の遊星歯車機構30におけるサンギヤ31と、第4の遊星歯車機構40におけるサンギヤ41とは一体に形成され、また、第3のサンギヤ31には第1及び第2の遊星ギヤ12,22の軸15を支持するキャリア18が一体に形成されている。更に第3の遊星ギヤ32及び第4の遊星ギヤ42が共通の軸35によって個々に回転可能に支持され、その軸35が出力軸37に固着されたキャリア19によって支持されている。この出力軸37は、遊星歯車式変速装置100の出力軸であると同時に、電気ドリル1の出力軸でもある。
出力軸37は入力軸3aと同一軸線上においてギヤケース101によって回転可能に支持されるとともに、ギヤケース101内では第3及び第4の遊星ギヤ32,42及びキャリア18を回転可能に支持し、ギヤケース101から突出される先端には図示省略のドリル(先端工具)が装着されるようになっている。
【0016】
また、第2の二段変速機構60における速度切替用のボール36(以下、第2のボールという)は、ギヤケース101に設けた前述のスライド溝102に係合されており、軸方向に移動することによって、第3のリングギヤ33の外周面と第4のリングギヤ43の外周面に形成された凹部17に対して選択的に係合・離脱することによって一方の回転を阻止し、他方の回転を許容するものであり、本発明でいう係止部材に対応する。
【0017】
従って、上記のように構成された第2の二段変速機構60は、第3のリングギヤ33が回転を阻止されたときは、前述の第1の二段変速機構50からキャリア18を経て入力される回転を第3の遊星歯車機構30からキャリア19を経て出力軸37へ出力し、第4のリングギヤ43が回転を阻止されたときは、第4の遊星歯車機構40を経て出力することになる。なお、第2の二段変速機構60のボール16も同一円周上に少なくとも1個配設される。
【0018】
すなわち、本実施の形態における遊星歯車式変速装置100は、二組の二段変速機構50,60を直列に連携したものであり、そして、第1〜第4の遊星歯車機構10〜40に係る各ギヤ11〜13,21〜23,31〜33,41〜43の歯数及び各遊星歯車機構10〜40毎のギヤ比については、図9に示す如く設定されている。
【0019】
次に、速度切替用の第1と第2のボール16,36の係合・離脱を操作することによって出力軸37の回転速度を4段に切り替える変速操作機構70を説明する。この変速操作機構70は第1及び第2のボール16,36をスライド溝102に沿って案内するガイド部材としての回動リング71と、その回動リング71を周方向に移動操作(回動操作)するための操作部材を構成する操作プレート72とからなる。
図2に示すように、回動リング71は、第1〜第4のリングギヤ13,23,33,43の外周面と、ギヤケース101の内周面との間に配置され、軸方向の動きを規制された状態で周方向に移動可能とされている。操作プレート72は、半リング状に形成されるとともに、ギヤケース101の外周面とハウジング2の内壁面との間において、該ハウジング2の内壁面側に形成された凹所2bに周方向への移動可能に配置されている。
そして、回動リング71の外面側には、ギヤケース101及びハウジング2に設けた開口2aから突出する突起71aが設けられ、その突起71aが操作プレート72に形成された摘み72aの凹部に嵌め込まれて結合されている。このため、操作プレート72と回動リング71とは、周方向へ一体的に移動することになる。
【0020】
また、回動リング71は、第1及び第2のボール16,36が係合する軸方向に配列される2列の案内溝73,74を有する。この案内溝73,74は、図3に示すように、回動リング71が周方向へ移動されたとき、ボール16,36を軸方向へ移動させ得る形状、すなわち、1速位置、2速位置、3速位置、4速位置へ順次移動できる形状に設定されている。
一方、ハウジング2の内壁面には、操作プレート72を変速操作位置に保持するための1速位置〜4速位置に対応する4個の凹部2cが周方向に所定間隔で形成され、この凹部2cに対して、操作プレート72の一端に設けた凸部72bが係合することによって操作プレート72を変速操作位置に保持するようになっている。図2には2速位置に操作された状態が示されている。なお、変速操作位置は、図3に示す如く、ハウジング2の外表面に数的に表示され、作業者が目で確認可能となっている。
【0021】
本実施の形態は上記のように構成したものであり、以下、その変速態様を説明する。
図4には操作プレート72が1速位置に操作された状態が示されている。この状態では、第1の二段変速機構50においては、ボール16が第2のリングギヤ23の凹部17に係合してその回転を阻止しており、また、第2の二段変速機構60においては、ボール36が第4のリングギヤ43の凹部17に係合してその回転を阻止している。
従って、入力軸3aから入力される回転は、第2の遊星歯車機構20からキャリア18、第4の遊星歯車機構40、キャリア19を経て出力軸37に出力される。このとき、出力軸37は、第2の遊星歯車機構20のギヤ比に第4の遊星歯車機構40のギヤ比を乗じた1/39.55の減速比で回転される。
【0022】
また、図5には2速位置へ操作された状態が示されている。2速位置では、第1のボール16が第2のリングギヤ23の凹部17に係合され、第2のボール36が第3のリングギヤ33の凹部17に係合されている。従って、この場合には、入力軸3aから入力される回転は、第2の遊星歯車機構20からキャリア18、第3の遊星歯車機構30、キャリア19を経て出力軸37に出力される。このとき、出力軸37は、第2の遊星歯車機構20のギヤ比に第3の遊星歯車機構30のギヤ比を乗じた1/22.78の減速比で回転される。
【0023】
また、図6には3速位置へ操作された状態が示されている。この場合には、第1のボール16が第1のリングギヤ13の凹部17に係合され、第2のボール36が第4のリングギヤ43の凹部17に係合されている。従って、入力軸3aから入力される回転は、第1の遊星歯車機構10からキャリア18、第4の遊星歯車機構40、キャリア19を経て出力軸37に出力される。このとき、出力軸37は、第1の遊星歯車機構10のギヤ比に第4の遊星歯車機構40のギヤ比を乗じた1/14.40の減速比で回転される。
【0024】
更に図7には4速位置へ操作さた状態が示されている。この4速位置では、第1のボール16が第1のリングギヤ13の凹部17に係合され、第2のボール36が第3のリングギヤ33の凹部17に係合されている。従って、入力軸3aから入力される回転は、第1の遊星歯車機構10からキャリア18、第3の遊星歯車機構30、キャリア19を経て出力軸37に出力される。このとき、出力軸37は、第1の遊星歯車機構10のギヤ比に第3の遊星歯車機構30のギヤ比を乗じた1/8.29の減速比で回転される。
【0025】
このように、本実施の形態に係る遊星歯車式変速装置100によれば、電気ドリル1のドリル回転を、低速回転・高トルクから中トルク・中速回転の領域を経て高速回転・低トルクまでの4段階に変速できる。このため、作業状況に応じてドリルの回転速度を適宜切り替えることによって効率よく孔開け作業を実施することができる。特に、本実施の形態においては、二組の二段変速機構50,60を直列に連携したことによって、減速比の高い遊星歯車式変速装置100を提供することができる。
【0026】
また、本実施の形態においては、操作プレート72の周方向への回動操作によって切り替える構成としたので、操作プレート72の操作領域が軸方向については不要となる。このため、電気ドリル1における機長の短縮化を図る上で有利となる。
また、第1及び第2のボール16,36がギヤケース101に対して軸方向にスライド可能に取り付けられ、回動リング71の周方向への移動操作に基づいて軸方向へスライドされてリングギヤ13,23,33,43に対する係合・離脱が切り替えられる構成となっているため、コンパクトな構造の変速操作機構を達成することができる。
【0027】
また、ボール16,36が回動リング71に設けた案内溝73,74に係合され、回動リング71の周方向への移動に伴い案内溝73,74を介して軸方向へ移動される構成としたので、回動リング71の周方向動作をボール16,36の軸方向のスライド動作として円滑に変換するできることは勿論のこと、特に回動リング71の移動方向に対してボール16,36の移動方向を自由に設定することができる。すなわち、回動リング71の移動方向とボール16,36の移動方向との間には、特定の制約を受けるものではないから、二段変速機構50,60毎に備えられる各ボール16,36に対応した複数の案内溝73,74を有する単一の回動リング71を備えることによって、変速操作は、単一の操作プレート72によって行うことができる。
【0028】
また、本実施の形態においては、図9に示すように、ボール16,36の係合・離脱用として、リングギヤ13,23,33,43の外周に形成される歯車状の凹凸部を、幅方向の約半分の領域に限って設定している。すなわち、隣接する第1と第2のリングギヤ13,23の対向面側及び第3と第4のリングギヤ33,43の対向面側には、ボール16,36がリングギヤのいずれの凹部17にも係合しない非係合領域17aを設定している。このため、第1のボール16が第1と第2のリングギヤ13,23に対して、また第2のボール36が第3と第4のリングギヤ33,43に対して同時に係合することが回避され、回転中に変速操作した場合のトラブルを防止することができる。
【0029】
なお、本発明は、図示の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更してもよい。例えば、リングギヤ13,23,33,43の凹部17に係合・離脱する係止部材としてのボール16,36は、コロのようなものに変更することが可能である
た、歯数及びギヤ比は、あくまでも一例を示したに過ぎず、必要に応じて適宜変更されることは当然である。
また、隣接し合う第1と第2のリングギヤ13,23間又は第3と第4のリングギヤ33,43間に、両側面に歯を有するストッパリングを周方向の動きを拘束した状態で軸方向に移動可能に取り付け、その歯をリングギヤの側面に設けた歯に噛み合わせる方式に変更することも可能である。
また、電動工具の一例として電気ドリル1を例示したが、本発明に係る遊星歯車式変速装置100は、インパクトドライバ等その他の電動工具の減速装置として広く適用することができる。
【0030】
上記の実施形態にはさらに変更を加えることができる。以下の構成は、特許請求の範囲に記載した発明には含まれないが、これと同等の作用効果を得ることができる。
例えば、リングギヤ13,23,33,43に対する係止部材の係脱方式は、側方からのスライド動作による方式に限らず、外周面に対して、例えばピンを径方向から抜き差しすることによって係脱する方式に変更することが可能である。
また、二組の遊星歯車機構からなる一組の二段変速機構を軸方向に二組並設し、それを直列に連携することによって四段変速機構を構成したが、更に一組の二段変速機構を追加すれば、2=八段変速機構を構成することが可能である。要するに、二組の遊星歯車機構からなる二段段変速機構を複数組み合わせることによって、四段以上から2段までの変速が可能な遊星歯車式変速装置を提供することができる。
また、本実施の形態では、変速操作部を回動リング71によって構成し、その周方向の移動によってボール16,36を軸方向に移動させる構成としたが、変速操作部による変速操作は、軸方向の移動によって行う構成に変更してもよい。
また、二段変速機構50,60毎に変速操作部を備えてもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、三段以上に変速することが可能な遊星歯車式変速装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気ドリルにおける内部構造を示す縦断面図である。
【図2】 変速操作部を主体に示す横断面図である。
【図3】 速度切替用の回動リングの一部を展開して示す図である。
【図4】 1速の切替状態を示す説明図である。
【図5】 2速の切替状態を示す説明図である。
【図6】 3速の切替状態を示す説明図である。
【図7】 4速の切替状態を示す説明図である。
【図8】 遊星歯車機構の各ギヤの歯数及び遊星歯車機構毎のギヤ比を示す図である。
【図9】 ボールのリングギヤに対する非係合領域の説明図である。
【符号の説明】
1 電気ドリル
10,20,30,40 遊星歯車機構
11,21,31,41 サンギヤ
12,22,32,42 遊星ギヤ
13,23,33,43 リングギヤ
16,36 ボール(係止部材)
17 凹部
18 キャリア
19 キャリア
50,60 二段変速機構
70 変速操作機構
71 回動リング
72 操作プレート
73,74 案内溝
100 遊星歯車式変速装置

Claims (3)

  1. サンギヤ、そのサンギヤに噛み合う遊星ギヤ及びサンギヤと同心で遊星ギヤが噛み合うリングギヤの組み合わせによって構成されるとともに軸方向に並設された二組の遊星歯車機構と、前記二組の遊星歯車機構における回転可能なリングギヤのうちの一つの回転を選択的に阻止する係止部材とによって構成される第1及び第2の二段変速機構を軸方向に備えており、前記二組の二段変速機構のうち、軸方向の一端に配置される第1の二段変速機構のサンギヤを入力軸に連結し、軸方向の他端に配置される第2の二段変速機構における遊星ギヤを支持するキャリアを出力軸に連結し、隣接する第1及び第2の二段変速機構相互間にあっては、第1の二段変速機構における遊星ギヤを支持するキャリアを第2の二段変速機構におけるサンギヤに連結した遊星歯車式変速装置であって、
    前記各二段変速機構毎に備えられる第1及び第2の係止部材は、ギヤケースに対して相互に独立して軸方向にスライド可能に取り付けられるとともに、前記ギヤケースの内面に沿って周方向に移動可能に配置されかつ前記第1及び第2の二段変速機構における第1〜第4のリングギヤの外周面に沿って跨って配置された回動リングの案内溝と連携されており、該回動リングの周方向への移動操作による前記案内溝に対する前記第1及び第2の係止部材の相対変位に基づいて該第1及び第2の係止部材を軸方向へ移動させて前記リングギヤに対して係合又は離脱することで該リングギヤの回転を阻止又は許容して、前記出力軸の回転数について四段変速可能な構成とした遊星歯車式変速装置。
  2. 請求項に記載の遊星歯車式変速装置であって、前記係止部材がボールからなり、該ボールが前記回動リングの案内溝に係合されて、該回動リングの周方向の移動に伴い軸方向へ案内される構成とした遊星歯車式変速装置。
  3. 請求項1又は2に記載の遊星歯車式変速装置を備えた電動工具。
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