JP3696487B2 - 光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造 - Google Patents

光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造に関し、特に、光ファイバジャイロの光ファイバを巻付けるための長円筒形ボビンを空間安定装置等からなるセンサ部に取付けることにより、センサ部に対する光ファイバジャイロの取付けを容易化し、かつ、センサ部の形状の小型化も達成できるようにするための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種の光ファイバジャイロとしては、一般に図2から図4で示される構成が採用されていた。
すなわち、図2から図4において符号50で示されるものは全体形状がほぼ箱形をなすケーシングであり、このケーシング50内には全体形状が長円筒形をなす長円筒形ボビン51が設けられ、その外周には光ファイバ52が巻付けて設けられている。
【0003】
前記長円筒形ボビン51の上部には保持板53が一体に設けられ、この保持板53の裏面側にはPZT54、温度センサ55、ペルチェ素子56及びレーザ光源であるSLDチップ57が設けられている。
前記光ファイバ52には、第1カプラ58、第2カプラ59及びポラライザ60が接続され、これらは前記長円筒形ボビン51とは別体の支持板61に取付られている。
前記支持板61は、図4に示されるように、前記長円筒形ボビン51の下段位置に配設されており、前記ケーシング50の上部には蓋体22が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光ファイバジャイロは、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、箱形のケーシング内に光ファイバを有する長円筒形ボビン、光学部品を有する支持板等を多段状に積重ねて構成しているため、ケーシングの高さが高くなり、光ファイバジャイロ自体の形状を小型化することが困難であった。
そのため、前述のような従来構成の光ファイバジャイロを、例えば、空間安定装置等のセンサ部に取付けると、2個ないし3個必要であるため、センサ部自体の形状が大型化し、小型化の要求に沿うことは極めて困難であった。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、光ファイバジャイロの光ファイバを巻付けるための長円筒形ボビンを空間安定装置等からなるセンサ部に取付けることにより、センサ部に対する光ファイバジャイロの取付けを容易化し、かつ、センサ部の形状の小型化を達成できるようにした光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造は、空間安定装置からなるセンサ部の筒状多角形をなすと共にジンバル機構部を内蔵し側部の一部が開放された状態のハウジング部の一面に取付けられた長円筒形ボビンと、前記長円筒形ボビンの外周に巻き付けられた光ファイバと、前記長円筒形ボビンの内側に配設された光学部品と、前記光ファイバの外側に設けられ前記長円筒形ボビンと相似形で前記長円筒形ボビンよりも大形に形成された長円筒形の光ファイバ保護カバーと、前記長円筒形ボビンの上部に設けられ前記光学部品を覆うと共に全体形状が小判形をなす蓋体とを備え、前記光学部品に接続された駆動回路部は、前記長円筒形ボビンとは離間し前記一面とは異なる面に設けられている構成である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造の好適な実施の形態について説明する。なお、従来例と同一又は同等部分については同一符号を用いて説明する。
図1において符号1で示されるものは、空間安定装置からなるセンサ部100の全体形状が筒状の多角形をなすハウジング部であり、このハウジング部1の内側には周知のジンバル機構部2により保持された例えば赤外線カメラ又はセンサ等からなり、目的とする物体を検出するための目的物検出部3が設けられている。前記ハウジング部1の側部の一部は部品を外方へ突出させるために開放されている。
【0008】
前記目的物検出部3は、前記ジンバル機構部2に設けられたピッチ軸用駆動モータ4、ヨー軸用駆動モータ5及び図示しない周知のロール補正機構(ジンバル機構部2とは別に設けられモータ等からなる)によって3軸方向の姿勢変化を制御し、常に空間の一定方向を向くことができるように構成されている。
なお、前記ジンバル機構部2は周知の機構であると共に、前述の各駆動モータ4、5は、何れも有限角モータが採用されている。
【0009】
前記ハウジング部1の外周面には、互いに異なる面角度位置において、ヨー軸検出用光ファイバジャイロ10及びピッチ軸検出用光ファイバジャイロ11が設けられ、このハウジング部1の後部に形成されたフランジ部12にはロール軸検出用光ファイバジャイロ13が設けられている。
【0010】
前記ヨー軸検出用光ファイバジャイロ10及びピッチ軸検出用光ファイバジャイロ11は、何れも同一構造にて構成されているため、詳細に図示されている一方のピッチ軸検出用光ファイバジャイロ11について説明する。
前記ピッチ軸検出用光ファイバジャイロ11の輪状で長円筒形をなす長円筒形ボビン51が前記ハウジング部1に直接又は図示しない部材を介して取付けられており、この長円筒形ボビン51の外周には光ファイバ52が巻付けて構成されている。
【0011】
前記光ファイバ52の外側には、前記長円筒形ボビン51と相似形でやや大形に形成された光ファイバ保護カバー70が設けられていることにより、光ファイバ52はこの光ファイバ保護カバー70によって保護されるように構成されている。
【0012】
前記長円筒形ボビン51の内側における前記ハウジング部1に直接又は部材23を介して、PZT54及びピッチ軸検出用光ファイバジャイロ用の光学部品71等が位置して配設されている。
前記長円筒形ボビン51の上部には、全体形状が小判形をなす蓋体22が取付けられ、この蓋体22によって前記光学部品71等が覆われて保護されている。前記光学部品71等に電気系(図示せず)を介して接続された駆動回路部72は、前記ハウジング部1の前記ピッチ軸検出用光ファイバジャイロ11とは独立して離間した位置に配設されている。すなわち、この駆動回路部72は前記長円筒形ボビン51が設けられたハウジング部1の一面1aとは異なる面1bに設けられている。
【0013】
従って、前述の構成において、前述の空間安定装置としてのセンサ部100の動作について説明する。すなわち、このセンサ部100を、船舶又は飛行機あるいはミサイルやロケット等に取付け、これらの姿勢が変化した場合においても、この目的物検出部3によって捕捉された目的物(ターゲット)は、画像として取り込まれ、姿勢変化に応じて各光ファイバジャイロ10、11、13で検出された位置信号により各駆動モータ4、5等が駆動され、目的物検出部3の空間姿勢が一定となるように制御される。
【0014】
【発明の効果】
本発明による光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、光ファイバジャイロを構成する長円筒形ボビンが、センサ部に対して設けられ、この長円筒形ボビンに蓋体及び光ファイバ保護カバーを取付けているため、従来用いられていたケーシングを必要とすることなく光ファイバジャイロが形成され、光ファイバジャイロ自体の構成を簡素化すると共に、形状も小型化され、センサ部の全体形状も大幅に小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造を示す分解斜視図である。
【図2】 従来の光ファイバジャイロを示す構成図である。
【図3】 図2の要部の底面図である。
【図4】 図2の断面図である。
【符号の説明】
1a 一面
1b 面
2 ジンバル機構部
22 蓋体
51 長円筒形ボビン
52 光ファイバ
70 光ファイバ保護カバー
71 光学部品
72 駆動回路部

Claims (1)

  1. 空間安定装置からなるセンサ部(100)の筒状の多角形をなすと共にジンバル機構部(2)を内蔵し側部の一部が開放された状態のハウジング部(1)の一面(1a)に取付けられた長円筒形ボビン(51)と、前記長円筒形ボビン(51)の外周に巻き付けられた光ファイバ(52)と、前記長円筒形ボビン(51)の内側に配設された光学部品(71)と、前記光ファイバ(52)の外側に設けられ前記長円筒形ボビン(51)と相似形で前記長円筒形ボビン(51)よりも大形に形成された長円筒形の光ファイバ保護カバー(70)と、前記長円筒形ボビン(51)の上部に設けられ前記光学部品(71)を覆うと共に全体形状が小判形をなす蓋体(22)とを備え、前記光学部品(71)に接続された駆動回路部(72)は、前記長円筒形ボビン(51)とは離間し前記一面(1a)とは異なる面(1b)に設けられていることを特徴とする光ファイバジャイロのセンサ部への取付構造。
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