JP3695772B2 - ドライスクラバ - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、基板の周縁部のみをチャックすると共に基板を除電し、その一方の面乃至両面に付着している微細塵埃を効果的に除塵するようにしたドライスクラバに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体は、現在、超LSIから超々LSIというように進展して来ており、その表面には超精密写真製版技術を応用して形成した極めて微細な回路が密に形成されている。このような半導体基板は、現在ラインを構成する装置のドライ化が進んでおり、基板を基台に固定するチャック装置としては、真空吸着方式から静電チャック方式に移行しつつあり、後者が現在では多用されている。
【0003】
静電チャックを使用した場合、基板が静電気によって帯電し、室内の塵埃を極限状態まで浄化したとしてもなお空気中の浮遊塵は存在し、基板の表裏両面には極く微細な塵埃が移送中に付着しやすく、これが半導体回路の回路不良として現れ、歩留まり低下となる。前述のように半導体基板の回路構成がより精密化すると、その1枚当たりの製造コストもうなぎ登りに増加し、歩留まり向上がコスト削減に大きく寄与するものであり、各ラインでの除塵対策が非常に重要な問題となっている。
【0004】
また、半導体製造ラインに設置される装置としてステッパのような超精密装置があるが、ステッパでは、チャックベースと半導体基板との間に極く微細な塵埃が存在すると基板表面に焦点を結ばなくなり、製品不良を引き起こすという問題が発生している。これは▲1▼前記静電チャックの影響により、基板が帯電したまま移送され、その移送途中で空気中の浮遊塵が付着するため、▲2▼静電チャックに付着している微細塵埃が基板の裏面に移行するためと考えられる。
なお、基板の洗浄方法としては洗浄液を使用する湿式方式があるが、前述のように製造ラインのドライ化が進行しているため、ドライ方式で基板の除塵が行えるようにする必要もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明にかかるドライスクラバの解決課題は、ドライ方式にて基板の除塵を効果的に行えるようにする事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、『基板(1)の外周を把持する基板チャック(6)と、基板(1)の少なくとも一方の面を除塵する除塵手段(E1)と、静電気が帯電している前記基板(1)を除電する除電手段(J)と、未処理基板 (1) を供給し且つ除塵された処理済み基板 (1) を引き取る移送ロボット (C) で構成されたドライスクラバ (A) であって、移送ロボット (C) のホームポジションに移送途中の基板 (1) の除電を行う副除電手段 (I) が設けられている』事を特徴とするドライスクラバ (A) である
【0007】
これにより、帯電している基板(1)を除電手段(J)にて電気的に中和・除電し、静電気により付着している塵埃の除去を容易にしておき、この状態で基板(1)の少なくとも一方の面を除塵手段(E1)にて吸引乃至機械的接触で除塵する。ここで特筆すべきは、本発明のドライスクラバ (A) では、移送ロボット (C) のホームポジションに移送途中の基板 (1) の除電を行う副除電手段 (I) が設けられているので、移送途中で空気との摩擦によって発生した静電気の除電がはかられ、浮遊塵の付着を防止することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明請求項1に記載のドライスクラバ (A) において、『基板(1)をその水平面内で回転させる基板チャック回転手段(K)を更に備える』事を特徴とする。
【0009】
この場合は請求項1と同様の作用によって除塵されるのであるが、基板チャック回転手段(K)にて基板(1)をその水平面内で回転させるようになっているので、基板(1)と除塵手段(E1)とを線接触させる事により効果的な除塵を行うことができるものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は請求項1又は2に記載のドライスクラバ(A)において、『基板(1)の除塵面(1a)に対して平行に除塵手段(E1)を移動させる除塵手段移動機構(L)を更に備える』事を特徴とする。
【0011】
この場合も請求項1と同様の作用によって除塵されるのであるが、この場合は除塵手段移動機構(L)を基板(1)の除塵面(1a)に平行に除塵手段(E1)を移動させるとにより、基板(1)を効果的に除塵する事ができるものである。
【0012】
請求項4は、『周縁がベベリングされた基板(1)のベベリング部に係止する基板チャック(6)の爪体(5)の高さが、基板(1)のベベリング部の除塵面(1a)までの高さより小さく、爪体(5)が除塵面(1a)から出ないように形成されている』事を特徴とする。
【0013】
これにより、基板(1)の除塵面(1a)の全面が露出しているので、除塵面(1a)の全面を吸引乃至ブラッシングのような物理的方法により除塵する事ができ、除塵を完全に行う事ができる。
【0014】
請求項5は『除塵手段(E1)が基板(1)の除塵面(1a)に近接して開口する吸引ノズル(83)である』事を特徴とする。
【0015】
これにより、除塵面(1a)の表面に付着している塵埃が吸引気体と共に吸引される事になり、非接触で除塵する事ができる事になる。
【0016】
請求項6は、『除塵手段(E1)が基板(1)の除塵面(1a)に接触して除塵面(1a)の塵埃を除去するブラシ体(M)である』事を特徴とする。
【0017】
これにより、除塵面(1a)を物理的にブラッシングして除塵する事になり、取れにくい除塵も効果的に除去することができる事になる。
【0018】
請求項7は、『ブラシ体(M)が円筒状に形成されており且つ基板(1)に平行に配設されていてその回転軸(40)の回りに回転しており、ブラシ体(M)に接触してブラシ体(M)に移行した塵埃を吸引するスクレーパ(87)が設けられている』事を特徴とする。
【0019】
ブラッシングにより効果的に除去された塵埃をスクレーパ(87)にて更に除去する事ができ、ブラシ体(M)に移行した塵埃を除去する事ができ、ブラシ体(M)を清浄に保つ事ができるものである。
【0020】
【実施例】
以下、本発明にかかるドライスクラバ(A)を実施例と共に説明する。尚、図に示すものでは、基板(1)として半導体ウェハを例に説明するが、その他の薄板、例えばガラス板、アルミナ、水晶板、セラミック板、サファイヤ板、アルミディスクその他のものに適用できることは勿論である。
図1に示すドライスクラバ(A)は、基板(1)を除塵部(E)に搬入、搬出するための移送ロボット(C)、前記移送ロボット(C)に基板(1)を供給するためのローダ(B)、除塵が完了した基板(1)を収納するアンローダ(D)、基板(1)の除塵を行う除塵部(E)、前記除塵部(E)において基板(1)を除電する主除電手段(J)、移送ロボット(C)のホームポジションで基板(1)の除電を行う副除電手段(I)、装置全体をコントロールする制御部(F)、並びにこれら機構部を載置する装置本体(G)とで構成されている。
【0021】
ローダ(B)はカセット(54)に収納された未処理基板(1)をセットし、移送ロボット(C)の取り出しに合わせて1ステップづつ上昇又は下降して、未処理基板(1)を所定の取出位置に移動させるものである。
アンローダ(D)は、逆に除塵部(E)にて除塵され、移送ロボット(C)にて移送されて来た基板(1)を収納するカセット(54)を載置するためのもので、基板(1)の供給に合わせて1ステップづつ上昇又は下降して、カセット(54)の空の収納部を準備するためのものである。
【0022】
移送ロボット(C)は、未処理基板(1)をローダ(B)から取り出して除塵部(E)に供給し、且つ除塵部(E)にて除塵された処理済み基板(1)を除塵部(E)から取り出し、アンローダ(D)に移送するためのものである。
この移送ロボット(C)のホームポジションには、移送途中の基板(1)の除電を行う副除電手段(I)が設けられている。
これらローダ(B)、アンローダ(D)及び移送ロボット(C)は既知の構造であるので、その詳細は省略する。
【0023】
2は本発明に係る除塵部(E)並びにチャック回転手段の第1実施例の断面図で、基板チャック(6)がスライダ(9)を介して回転上部ハウジング(10)にスライド自在に取り付けられている。基板チャック(6)はリング状のもので、三分割されており、図3、4に示すようにそのチャック径が拡縮出来るようになっている。基板チャック(6)の内周には自動調芯クランプ溝(4)が形成されており、周縁がベベリングされた薄板の基板(1)の全周をチャック出来るようになっている。
【0024】
図7は、基板チャック(6)の内周側側面に形成されている自動調芯クランプ溝(4)の部分拡大断面図で、自動調芯クランプ溝(4)は、基板(1)の外周面に当接する内側面(4a)と、その下方に位置し、基板(1)のベベリング部の下部テーパー面を支持する爪体(5)と、その上方に位置する上部スライド傾斜面(4b)とで構成されている。
【0025】
図7の実施例では、上部スライド傾斜面(4b)の形状は、その断面がわずかな凸と凹とがなだらかに曲線で接続されている曲面で形成されており、その断面形状はS字状に形成されていて、内側面(4a)になだらかにつながっている。これにより、自動調芯クランプ溝(4)内に嵌め込まれる基板(1)の周縁は上部スライド傾斜面(4b)に沿って極く僅かにスライドし、内側面(4a)内に嵌まり込み、爪体(5)にて下部テーパ面が保持される事になる。爪体(5)は基板(1)の周縁のベベリング部の下部テーパー面に僅かに係合するだけのもので(換言すれば、爪体(5)は基板(1)のベベリング部の下部テーパ面の高さより小さく}、爪体(5)の下面は基板(1)の下面である除塵面(1a)から突出しないようになっている。
【0026】
基板チャック(6)は取付ブロック(70b)に固着された拡縮ガイド(12)によって、互いに連結されており、拡縮ガイド(12)のスライド部(12a)が隣接せる基板チャック(6)の取付ブロック(70a)に穿設されたスライド孔(71a)にスライド自在に保持されており、隣接せる一対の基板チャック(6)に設けられた拡張ローラ(13)間に拡張シリンダヘッド(14)を挿入することにより、図4に示すように基板チャック(6)の相互間の間隔を拡大する。このとき、スライド部(70a)がスライド孔(71a)から抜け出る方向に移動することになる。
【0027】
基板チャック(6)の拡縮スライドは、基板チャック(6)の下面にそれぞれ配設されたスライダ(9)を介して行われることになる。基板チャック(6)のチャック径の拡大は、前述のように拡張シリンダヘッド(14)にて行われるが、チャック径の収縮は拡張シリンダヘッド(14)の反対側に位置するチャック径収縮用シリンダ(15)によって行われる。即ち、チャック径収縮用シリンダ(15)を作動させて基板チャック(6)を押圧することにより、スライド部(12a)はスライド孔(71a)内に押し戻され、基板チャック(6)全体が図5のように閉じられる事になる。この際、拡張シリンダヘッド(14)は後方に引き戻されている事になる。
尚、基板チャック(6)が前述のように閉じられ、基板(1)の周縁部を自動調芯クランプ溝(4)内にクランプした場合、拡縮ガイド(12)の1つがロック機構(H)によって固定され、回転時の遠心力によって基板チャック(6)が開かない様になっている。ロック機構(H)については後述する。
【0028】
前記回転上部ハウジング(10)は回転ヘッドカバー(16)を介して回転筒(17)に接続されている。回転筒(17)には従動プーリ(18)が取り付けられており、駆動ベルト(19)を介して基板回転用駆動モータ(21)の駆動プーリ(20)に接続されている。これにより基板回転用駆動モータ(21)の回転力は従動プーリ(18)に伝達され、基板チャック(6)が回転することになる。従動プーリ(18)には位置決めカム(22)が取り付けられており、位置決めカムフォロア(23)が位置決めカム(22)の溝に嵌まり込んで、基板チャック(6)が常時所定の位置で強制的に停止させられる様になっているのであるが、常時正確に位置決めカムフォロア(23)が位置決めカム(22)の溝に嵌まり込むようにするために、位置決めセンサ(23a)によって停止位置が常時センシングされている。この手段も常套手段であるので、詳細は省く。
【0029】
(24)は回転筒(17)の外側に嵌め込まれた固定ハウジングで、ベアリングを介して回転筒(17)を回転可能に保持している。
(25)は固定ハウジング(24)の上端に設けられた固定カバーである。下ベースプレート(26)には柱(27)が立設されており、その上端に固定ブロック(29)が固定されている。
(28)は固定ブロック(29)の上端に取り付けられ、回転ヘッドカバー(16)を上から覆う固定ヘッドカバーである。
【0030】
固定ブロック(29)の中心には基板受けシリンダロッド(30)がスライド自在に挿通されており、固定ブロック(29)の下方に設置された基板受け作動シリンダ(31)によって昇降自在に駆動されるようになっている。
基板受けシリンダロッド(30)の上端には断面V字状の基軸受け中間部材(32)が取り付けられており、基軸受け中間部材(32)から基板受け棒(33)が立設されている。基板受け棒(33)の数は本実施例では4本設けられており、その先端に緩衝材(34)を介して受けヘッド(35)が被嵌されている。
【0031】
次に、除塵部(E)に設けられる除塵手段(E1)及び除塵手段移動機構の第1実施例を、図2に従って説明する。基軸受け中間部材(32)上には例えば、揺動アーム(82)を所定の角度で首振り運動させるロータリシリンダ(80)が設置されており、揺動軸(81)を介して揺動アーム(82)の先端に突設された吸引ノズル(83)を基板(1)の中心から周縁部まで移動させるようになっている。本実施例では前記揺動アーム(82)、揺動軸(81)は中空で、吸引ノズル(83)に連通しており、バキューム配管(84)に接続されている。
【0032】
次に本発明に使用される主除電手段(J)に付いて説明する。回転上部ハウジング(10)の窓部には、透明部材(85)が嵌め込まれており、透明部材(85)に臨むように主除電手段(J)が設置されている。
透明部材(85)は例えば、透明ガラスや透明樹脂などが使用される。又、主除電手段(J)としては、本実施例では重水素ランプ、水銀ランプ、バリアランプ(86)などのランプ類が使用される。(勿論、除電手段はこれに限られず、▲1▼コロナ放電を用いたイオナイザによる除電、▲2▼アイソトープによる除電、▲3▼電子線照射による除電、▲4▼プラズマ除電、▲5▼軟X線照射による除電なども適用可能であるがランプ類の使用が最も手軽であり、且つ使用に際して有害塵埃を発生する事もない。)ここでは、紫外線を放出する前記ランプを利用してダストフリーにて除電する場合を例にとって説明する。
【0033】
次に、前記ランプ(86)による除電メカニズムに付いて簡単に説明する。前記ランプ(86)は、紫外線を放出するものであるが、紫外線の波長が短い場合は照射部分の周囲のガスをイオン化して基板(1)の除塵面(1a)を電気的に中和する事になる。波長の長い紫外線では、光電子を発生させる事により中和する。
重水素ランプを用いる場合、窓材(=透明部材(85))としてMgF2が使用されるので、115nm以下の波長の光りが放出される。この場合は水冷される事になる。
水銀ランプの場合は、超高圧、高圧及び低圧の3種類がある。短波長の紫外線を利用する場合は、低圧水銀ランプが適当である。
バリアランプは充填されたガスによって発生するスペクトルが変わるが、一般的に使用可能なものは、172nm(Xe2)、222nm(KrCl)、308nm(XeCl)である。
【0034】
前記ランプ(86)から放出された光りの波長をエネルギ換算すると、以下の式で表される。
E=1,239.5/λ(nm) eV/photon
表2のエネルギはその換算値である。又、各種ガスのイオン化エネルギと解離エネルギを表2に示す。この表から分かるように、200nmより短い波長の場合、酸素の存在下でオゾンを発生する。
Figure 0003695772
ただし、220nm以上の波長では、オゾンは光りを吸収してO2に戻る反応も起こる。
重水素ランプでは、O2やN2を直接イオン化しないが、NOイオンを作る。このNOのイオンペアにより基板(1)の除塵面(1a)の電荷を消す事になる。それ以上の波長の光ではイオンを作らない。
紫外線は、その封管(86a)や窓部に装着されたガラス部材(85)から光電子を発生し、それによって基板(1)の正のチャージを消し、更に前記紫外線が帯電体{=基板(1)}に当たって帯電体(1)自体が光電子を発生させる事によって負のチャージを消去するものと考えられる。
【0035】
従って、紫外線による除電は、帯電している基板(1)に直接照射する事が重要であり、且つ光電子発生はエネルギが大きいほど大きいので、波長は短く照射強度が大きい方がよい。図2の場合、作図の都合上、ランプ(86)からの光りは基板(1)に対して直角方向になっているが、ランプ(86)からの光りは基板(1)に照射されるようになっているものとする。
【0036】
次に、各種ランプ(86)の波長とエネルギの関係を表1に示し、各種ガスのイオン化及び解離エネルギの関係を表2に示す。
Figure 0003695772
ここで、バリアランプ(172nm)が最も適当である。
【0037】
図1において、(I)は副除電手段で、原則として主除電手段(J)と同じランプ(86)が使用され、直接基板(1)の裏面(1a){及び/又は表面(1a)}に例えば紫外線を照射して基板(1)の移動中に空気との接触によって発生した静電気を除電するようになっている。
【0038】
図5は吸引ノズル(83a)の第2実施例で、基板(1)の中心から周縁にかけて開口するスリット状の吸引口が形成されているものである。これによれば、第1実施例のように細い吸引ノズルス(83)を首振り動作させる必要がない。
また、図6は第2実施例のリング状ランプ(86イ)を基板(1)の下方に設置し、且つ除塵手段(E1)としてブラシ体(M)を使用した例である。ブラシ体(M)には回転円筒ブラシ(83b)の他、デスクタイプのもので基板(1)に平行に配設されており当該平行面にブラシを植毛したもの(図示せず)その他各種のものがある。
【0039】
移送ロボット(C)が除塵部(E)に基板(1)を移送した後、ホームポジションに戻ると、基板(1)の下方に待機している吸引ノズル(83)を、除塵部材昇降シリンダ(38)を作動させて上昇させ、吸引ノズル(83)の吸引口を基板(1)の除塵面(1a)に近接させ、続いてロータリシリンダ(80)を作動させて吸引ノズル(83)を基板(1)の除塵面(1a)の中心から周縁部に移動させる。これと同時にバキュームを作動させ、バキューム配管(84)を介し、吸引ノズル(83)にて基板(1)の除塵面(1a)を吸引し、除塵を行う。
【0040】
基板(1)は、この間基板チャック(6)にてチャッキングされており、基板回転用駆動モータ(21)を作動させることにより、その全周が基板チャック(6)にチャックされた状態で回転される。従って、吸引ノズル(83)の往復運動と前記基板(1)の回転運動とを同期させる事により(換言すれば、基板(1)の1回転によって吸引ノズル(83)を1ピッチ移動させる事により、基板(1)の除塵面(1a)の全体をむらなく吸引する事ができる事になる。)基板(1)の除塵面(1a)の全体をむらなく吸引する。
【0041】
さらに、ここでは前記除塵効果を高めるために、ランプ(86)を基板(1)の除塵面(1a)に直接照射し、照射紫外線によって基板(1)に光電子を発生させ、基板(1)の負のチャージを消去する。これと同時に前記照射紫外線は、図2にあっては、窓用の透明部材(85)に当たって光電子を発生させ、それによって基板(1)の正のチャージを消す事になる。これにより、基板(1)が電気的に中和状態が保たれる事になり、吸引ノズル(83)による除塵が効果的に行われる。
図6に示すように、環状ランプ(86イ)を回転上部ハウジング(10)内に収納する場合は、封管(86a)から光電子が放射される事になる。
【0042】
以上は、本発明の第1実施例{首振り形式の吸引ノズル(83)}による除塵の例であるが、除塵方法はこれに限られず、図5に示すように固定式で、基板(1)の中心から周縁にかけて開口する吸引ノズル(83a)を用いてもよいし、図6に示すように、例えば円筒状の円筒ブラシ(83b)を用いてもよい。
【0043】
次に円筒状の円筒ブラシ(83b)を使用する場合を略述する。(ただし、吸引ノズル(83)の説明と重複する箇所は省略する。)
図6,7において、(37)は固定ブロック(29)にスライド自在に挿通された除塵部材昇降バーで、除塵部材昇降バー(37)の下端には除塵部材昇降シリンダ(38)が取付られていて、除塵部材滑降バー(37)を昇降するようになっている。除塵部材昇降バー(37)の上端には、除塵部材取付部材(39)が取付られており、除塵部材取付部材(39)の上端に円筒ブラシ(83b)が回転自在に保持されている。
【0044】
円筒ブラシ(83b)は回転軸(40)の回りに回転自在に保持されており、回転軸(40)の一端にブラシ従動プーリ(41)が取り付けられている。ブラシ従動プーリ(41)にはブラシ駆動ベルト(42)が懸架されており、除塵部材駆動モータ(44)のブラシ駆動プーリ(43)に接続され、ブラシ駆動プーリ(43)の回転力が円筒ブラシ(83b)に伝わる様になっている。円筒ブラシ(83b)は、本実施例ではバフが使用されている。(勿論、これに限られず、毛足の長いものや逆に毛足の短いものなど、用途に合わせて適宜のものが使用される。)尚、この場合、円筒ブラシ(83b)に付着した微細な塵埃を除去するために、円筒ブラシ(83b)に接触して該塵埃を吸引除去するスクレーパ(87)が設置され、スクレーパ(87)の吸引口が円筒ブラシ(83b)の回転と共に接触して、円筒ブラシ(83b)によってふき取られた塵埃をスクレーパ(87)にて物理的に円筒ブラシ(83b)から吸引・除塵し、円筒ブラシ(83b)を常時清浄に保つようにしている。
【0045】
次に、ロック機構(H)について詳述する。(H)はロック機構全体の構造で、拡縮ガイド(12)のガイドロック部(12c)を挟持して基板チャック(6)の回転時の遠心力による拡張を阻止するものである。基板チャック(6)の繋ぎ目(6a)には一対の取付ブロック(70a)(70b)が設けられており、そのうちの1つの取付ブロック(70a)にロック用ブロック(70c)が一体的に連接されており、取付ブロック(70a)とロック用ブロック(70c)との間に絶縁溝(68)が形成されている。回転上部ハウジング(10)の上端にはロックシャフト本体(67)が立設されており、ロック用ブロック(70c)の開口側を貫通している。ロック用ブロック(70c)の上方には逆U字状の作動レバー(61)が配置されており、作動レバー(61)に水平に配設されたロック水平軸(62)に貫通してロックシャフト(66)が挿通されており、調整ナット(62a)にてロックシャフト(66)の高さを調節可能に固着している。尚、ロックシャフト(66)とロックシャフト本体(67)とは一体的となっている。
【0046】
ロック水平軸(62)には更にロックレバー取付バー(62b)が固着されており、ロックシャフト(62)の回動と共に回動するようになっている。ロックレバー取付バー(62b)の下端にはロックローラ(63)がローラ取付軸(64)にて回転自在に設置されており、ロック用ブロック(70c)の開口側を押圧するようになっている。回転上部ハウジング(10)の周囲に配設されたブロック取付台(65)上には係止ブロック(72)が設置されており、側面に係止溝(72a)が凹設されていて、ロック用ブロック(70c)の下部部分から突出した係止用ボルト(73)が嵌まり込むようになっている。係止ブロック(72)の上方にはレバー作動ブロック(74)が設置されており、レバー作動ブロック(74)には昇降自在に設置されロックシリンダ(60)が装着されており、係止ブロック(72)にはロックシリンダ(60)のシリンダロッド(60a)が装着されていて、レバー作動ブロック(74)を昇降するようになっている。レバー作動ブロック(74)にはレバー作動溝(74a)が形成されており、作動レバー(61)が嵌まり込むようになっている。係止ブロック(72)には昇降ガイド(75)が立設されており、レバー作動ブロック(74)がスライド自在に挿通されていてレバー作動ブロック(74)の昇降時のガイドとなっている。
【0047】
(7)は基板(1)の直上に配置される背圧パドルで、ブラシ体(M)を使用するような場合、即ち基板(1)に下から力が加わるような場合に有効で、第1実施例のように吸引するような場合は不要である。
この背圧パドル(7)は基板(1)に向かって昇降するようになっており、その中心にイオンやオゾンなど除塵用中和気体を含む気体噴出口(7a)が穿設されている。気体噴出口(7a)は基板(1)の直上にて基板(1)の中心に孔状のものが一か所設けられてもよいが、後述する円筒ブラシ(3)の長手方向に沿って多数一列に形成してもよいし、スリット上に形成しても良い。
【0048】
本実施例では背圧パドル(7)の下面にスリット状の気体噴出口(7a)が形成されており、その溝状気体噴出口(7a)に沿って背圧兼除塵用気体が流出するようになっている。
前述のように、背圧兼除塵用気体は、オゾンやNOを含む無塵空気やチッソガスのような不活性ガスでもよい。
【0049】
(40)は背圧パドル(7)内に取り付けられた変位センサーで、比較器(図示せず)の一方の端子に入力され、基準電圧と比較されて基板(1)の変位量である比較器の出力がドライバに入力され、レギュレータを駆動して気体噴出口(7a)から吹き出される背兼除塵気体(2)の吹き出し圧が調整される。
【0050】
基板(1)の種類又は現場の要請により、表裏両面の除塵が要求される場合もあるので、次に両面除塵について説明する。両面除塵用の基板チャック(6)はそのクランプ部が基板(1)よりも薄く形成されており、クランプ部の内周に自動調芯クランプ溝(4)が形成されており、爪体(5)の基板係止用爪(5a)、(5b)によって基板(1)の周縁ベベリング部のテーパー部分がチャックされるようになっている。
【0051】
次に、本発明の作用を図1〜4に従って説明する。ローダ(B)には基板(1)を多数収納したカセット(54)が設置されており、アンローダ(D)には空のカセット(54)が設置されている。制御部(F)を操作して、移送ロボット(C)を作動させ、ローダ(B)から基板(1)を一枚取り出す。取り出された基板(1)は移送ロボット(C)によって除塵部(E)へ供給される。逆に、処理の完了後、除塵部(E)から取り出され、アンローダ(D)に移送される事になるが、毎回移送ロボット(C)はホームポジションを通過する。この時、ホームポジションに設置されたランプ(88)の紫外線が基板(1)に当たり、移動中に空気との摩擦により発生した静電気の除電がはかられ、浮遊塵の付着を防止するようになっている。
【0052】
さて、基板(1)が除塵部(E)に供給されると、基板チャック(6)は拡張シリンダヘッド(14)の作用によって図4のように拡張されており、移送ロボット(C)にて基板(1)の周縁部をクランプされた基板(1)が拡開された基板チャック(6)の中に挿入される。
【0053】
この時、基板受け棒(33)は基板受け作動シリンダ(31)の作用によって基板チャック(6)の自動調芯クランプ溝(4)より上に突出しており、基板(1)の除塵面(1a){本実施例では、基板(1)の裏面}に当接するようになっている。基板(1)が基板受け棒(33)の受けヘッド(35)の上に載置されると、移送ロボット(C)は基板(1)の周縁から離脱し、基板(1)を受けヘッド(35)上に設置する。次いで、基板受け作動シリンダ(31)が逆作動して基板(1)が基板チャック(6)の自動調芯クランプ溝(4)にほぼ一致する位置まで下がり、この時点で停止する。図7にその状態の拡大図を示す。図7の仮想線にて示すように、基板(1)は自動調芯クランプ溝(4)の内側面(4a)によりやや上に保持されるようになっており、チャック径収縮用シリンダ(15)の作用によって基板チャック(6)が閉じられた時、基板(1)の周縁部が自動調芯クランプ溝(4)の上部スライド傾斜面(4b)に接触し、上部スライド傾斜面(4b)に沿って下方に移動し、基板(1)の周縁部が内側面(4a)に正確に嵌まり込むようになっている。この時基板チャック(6)の爪体(5)は基板(1)の周縁のテーパー部の下面に当接しており、前述のように基板チャック(6)の下面は基板(1)の除塵面(1a)より下側に突出しないようになっている。
【0054】
自動調芯クランプ溝(4)による基板(1)の自動調心クランプが完了すると、基板受け作動シリンダ(31)が更に作動して基板受け棒(33)を下に下げ、基板(1)の除塵面(1a)から離間するようにする。この間に、移送ロボット(C)はホームポジションに戻り、基板(1)の除塵完了を待って除塵部(E)から除塵済みの基板(1)を取り出す準備に入っている。
【0055】
移送ロボット(C)が基板(1)の上方からホームポジションに移動すると(ブラシ体(M)を使用する場合は、前記移動後、背圧パドル(7)が上方から降下し、基板(1)の背圧面(1b)の直上にて停止する。その後、又は、降下と同時に背圧兼除塵用気体(2)を噴出し、基板(1)の背圧面(1b)上に背圧をかける。)、除塵手段(E1){吸引ノズル(83)又はブラシ体(M)}が基板(1)の下方に待機しており、除塵部材昇降シリンダ(38)の作動により上方に持ち上げられ、基板(1)の除塵面(1a)に近接又は接触する。(吸引ノズル(83)の場合は近接し、ブラシ体(M)の場合は接触する琴になる。)この時、ランプ(86)又は(86イ)が点灯しており、基板(1)を照射し、前記作用にて除電している。
【0056】
第1実施例の首振り式の吸引ノズル(83)の場合は、ロータリシリンダ(80)の作用にて吸引ノズル(83)が基板(1)の中心から周縁までの間を基板(1)の回転に同期して首振りを行い、(固定吸引ノズル(83a)の場合は静止状態で吸引を行うことになるし、円筒ブラシ(3)の場合は除塵部材駆動モータ(44)の回転によって回転し、除塵面(1a)の塵埃をぬぐい取ることになる。)
又、前記除塵と同時に回転上部ハウジング(10)が基板回転用駆動モータ(21)によって回転され、基板チャック(6)にチャックされた基板(1)をその平面内で回転する。
【0057】
これにより、基板(1)の除塵面(1a)は、その中心から周縁へ移動する(又はその中心と周縁との間を往復する乃至静止状態の)吸引ノズル(83)によって除塵面(1a)の微細塵埃が効果的に吸引される事になる。
この点は、ブラシ体(M)の場合でも同様で、円筒ブラシ(83b)の場合には基板(1)が線接触し、且つその平面内で回転するので、円筒ブラシ(83b)により全面が高速除塵される事になる。
又、ブラシ体(M)の場合に主として使用される背圧パドル(7)から噴射される背圧用気体(2)は、前述のように窒素ガスのような気体であっても良いし、フィルタ(図示せず)にて濾過された、ほとんど塵埃を含まない清浄空気のようなものであっても良く、且つ除電のためにイオンのようなものを含むことが望ましい。
【0058】
ここで、図7に示すように、除塵作業中、基板チャック(6)の爪体(5)が除塵面(1a)より下に突出していないので、ほとんど残す処なく除塵面(1a)の全面除塵する事ができる。
【0059】
次にロック機構(H)の作用について述べる。除塵時基板チャック(6)を回転させると、その遠心力によって基板チャック(6)は径方向に移動し、自動調芯クランプ溝(4)のチャック径を拡大する方向に移動しようとする。そこでチャック径収縮用シリンダ(15)の作用によって基板チャック(6)のチャック径を押し縮めた後、ロックシリンダ(60)を作動させてレバー作動ブロック(74)を引き上げ、レバー作動溝(74a)に係合している作動レバー(61)を上方に回動させる。すると(64)に固着されているロック水平軸(62)を介してローラ取付軸(64)が図中時計方向に移動し、ロックローラ(63)がロック用ブロック(70c)の上面を強く押圧し、ロック用擦割溝(69)の間隔を狭くする。するとロック用通孔(71c)に挿入されているガイドロック部(12c)がこれにより強く挟持される事になる。
【0060】
尚、ロックシリンダ(60)を作動させてレバー作動ブロック(74)を上方に引き上げる場合、係止溝(72a)に係止用ボルト(73)が係合しているので基板チャック(6)に無理な曲げ力がかからない。
【0061】
ロックローラ(63)はロック用ブロック(70c)の弾発力により「即ち、クリック作用」、ガイドロック部(12c)のロック状態を保持する。この状態で基板チャック(6)が回転すると作動レバー(61)はレバー作動溝(74a)から離脱し、係止用ボルト(73)は係止溝(72a)から離脱して図のロック状態を保持したまま基板(1)は基板チャック(6)と共に回転する。したがって、ロックシリンダ(60)及びロックシリンダ(60)に取り付けられている部材は回転しない事になる。ロック機構(H)はロック状態を保持したまま基板チャック(6)と共に回転するのであるが、前述のようにロックに必要な部分のみが基板チャック(6)に装着されているので基板チャック(6)の重量を非常に軽くする事が出来て、基板チャック(6)の回転を容易にしている。
【0062】
基板(1)の除塵が終了すると、基板チャック(6)の回転を停止することになるが、作動レバー(61)が正確にレバー作動ブロック(74)の位置に合致して停止する必要があるため、位置決めセンサ(23a)にて回転上部ハウジング(10)の回転位置を確認し、位置決めカムフォロア(23)を位置決めカム(22)に嵌め込む事により、作動レバー(61)の停止位置を正確に制御するようになっている。
【0063】
作動レバー(61)がレバー作動ブロック(74)一致する位置で停止し、レバー作動溝(74a)内に作動レバー(61)が嵌まり込むと、ロックシリンダ(60)を逆作動させてレバー作動ブロック(74)を降下させ、レバー作動溝(74a)内に再度嵌まり込んでいる作動レバー(61)を押圧して下方に下げ、作動レバー(61)に固着されているロック水平軸(62)を介してロックレバー取付バー(62b)を図中反時計方向に回動させ、ロックローラ(63)をロック用ブロック(70c)の上面から脱離させる。これによってロック用擦割溝(69)はロック用ブロック(70c)の弾発力により拡開し、 ガイドロック部(12c)はロック用通孔(71c)の締め込みから解放され自由にスライド出来るようになる。
【0064】
然る後、拡張シリンダヘッド(14)が再作動して一対の拡張ローラ(13)の間に挿入され、図4に示すように間隙(6a)を開き、基板チャック(6)の内側面(4a)の直径を拡張して基板(1)を自動調芯クランプ溝(4)からフリーにする。
【0065】
次に、回転上部ハウジング(10)の停止の後の動作について説明する。回転上部ハウジング(10)が停止すると、除塵部材昇降シリンダ(38)が逆作動して降下し、除塵手段(E1)の首振り運動や回転運動を停止させた後、基板(1)の除塵面(1a)から離間させる。これと同時にロータリシリンダ(80)が停止する。
(背圧パドル(7)を使用している場合には、背圧気体(2)の噴出を止め、続いて上方に移動し、基板(1)への背圧の印加を停止する。)
【0066】
除塵手段(E1)の基板(1)からの離間後、基板受け作動シリンダ(31)が再作動して基板受け棒(33)を上昇させ、基板(1)の除塵面(1a)にその先端の緩衝材(34)が接触するようにする。その時、緩衝材(34)のバネ力によって受けヘッド(35)は若干撓む事になる。
受けヘッド(35)によって基板(1)の除塵面(1a)が支持されると前述のように基板チャック(6)が拡開し、基板(1)が基板チャック(6)の自動調芯クランプ溝(4)からフリーになり、受けヘッド(35)上のみに載置された状態となる。この状態で基板受け作動シリンダ(31)を作動させ、基板(1)を載置した状態で基板(1)を基板チャック(6)の上方に突き出し、基板(1)を移送ロボット(C)にて引き取る。
【0067】
基板(1)が移送ロボット(C)によって移送ロボット(C)のホームポジションを経てアンローダ(D)に移送されると、アンローダ(D)に設置されたカセット(54)の空の部分に挿入され、これによって1枚の基板(1)の片面(裏面(1a))の除塵が終了する。
尚、前記ホームポジションでは、ホームポジションに設置されたランプ(88)の照射を受け、移送途中で、空気との接触により発生した静電気を除電するようになっている。
【0068】
このようにして基板(1)の除塵面(1a)を円筒ブラシ(83b)にて除塵するのであるが、背圧パドル(7)に設けられた変位センサ(49)が基板(1)と変位センサ(49)との間を常にセンシングしており、基板(1)と変位センサ(49)との間の距離が一定となるように背圧パドル(7)から背圧面(1b)に向かって噴出される背圧用気体(2)の流量をフィードバック制御するようになっているので、基板(1)のセンター部分の円筒ブラシ(83b)の接触圧も十分に取ることが出来て除塵不足を生じない。
【0069】
背圧パドル(7)と円筒ブラシ(83b)の関係を見ると、図6に示すように背圧パドル(7)の気体噴出口(7a)は円筒ブラシ(83b)に沿って細長く伸びており、線状に背圧をかけるようになっている。これにより周縁のみが自動調芯クランプ溝(4)のよって保持され、浮揚状態に保持されている基板(1)の除塵面(1a)を圧力をかけて円筒ブラシ(83b)にて除塵する事が出来るものである。
【0070】
基板(1)の種類又は現場の要請により、表裏両面の除塵が要求される場合もあるので、次に両面除塵について説明する。両面除塵用の基板チャック(6)はそのクランプ部が基板(1)よりも薄く形成されており、クランプ部の内周に自動調芯クランプ溝(4)が形成されており、爪体(5)の基板係止用爪(5a)、(5b)によって基板(1)の周縁ベベリング部のテーパー部分がチャックされるようになっている。(図13)
【0071】
基板(1)の両面には本実施例では昇降可能なブラシ体(83b){勿論、吸引ノズル(83)でもよい。}が接触するようになっており、ブラシ体(83b)により同時に基板(1)の両面が除塵される事になる。従って両面除塵の場合は背圧パドル(7)に代わって上側ブラシ体(83b)が存在する点が図6の実施例と相違する点である。
【0072】
尚、図14は吸引ノズル(83)の他の実施例の概略断面図で、吸引ノズル(83)の先端に基板(1)に平行な鍔(83a)が延出されている例である。この場合は鍔(83a)により、吸引気体が基板(1)に平行に流れ、吸引気体よってより効果的に微細塵埃の吸引が可能となる。
図15は吸引ノズル(83)の更に他の実施例で、2重管となっていて外側管(83イ)からフィルタを通った清浄気体が供給され、中央管(83ロ)から吸引されるようになっている。これにより、基板(1)の除塵面(1a)は常時清浄気体によって浄化される事になる。
【0073】
図16は、基板チャック(6)のつなぎの部分で、本装置が例えばステッパのような装置の前処理装置として使用される場合には、基板(1)の表面に塗布された感光剤が感光しないように基板チャック(6)の接続部を段状に形成し且つその間に弾性体(6a)を設け、基板(1)の表面側に露光しないようになっている。
尚、図3〜5は吸引ノズル(83)を使用する場合の図面であるが、背圧パドル(7)の位置関係を示すためここに図示した。
【0074】
【発明の効果】
以上により、本発明装置は、静電気を除電することにより優れた除塵能力を発揮して基板の裏面又は表裏両面を清浄に保つ事ができ、基板のハンドリングや処理中に付着する微細塵埃による欠陥発生を防止する事ができ、歩留まり向上を達成する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドライスクラバ全体の平面図
【図2】図2は本発明のドライスクラバの除塵部の第1実施例の断面図
【図3】図2の基板チャックの閉径時の平面図
【図4】図2の基板チャックの拡径時の平面図
【図5】本発明に係る除塵部に固定式吸引ノズルを用い第2実施例の平面図
【図6】本発明における除塵部の第3実施例の断面図
【図7】本発明に係る基板のロック状態を示す拡大断面図
【図8】本発明のロック機構部分の部分拡大平面図
【図9】図8の正面図
【図10】本発明のロック機構の作動前の部分側面図
【図11】本発明のロック機構の作動後の部分側面図
【図12】本発明における除塵部の両面除塵状態を示す概略断面図
【図13】本発明の両面除塵における基板のロック状態を示す拡大断面図
【図14】本発明の吸引ノズルの他の実施例の断面図
【図15】本発明の吸引ノズルのその他の実施例の断面図
【図16】本発明の基板チャックの接続部分の部分断面図
【符号の説明】
(A)…ドライスクラバ
(E1)…除塵手段
(J)…除電手段
(1)…基板
(6)…基板チャック

Claims (7)

  1. 基板の外周を把持する基板チャックと、基板の少なくとも一方の面を除塵する除塵手段と、静電気が帯電している前記基板を除電する除電手段と、未処理基板を供給し且つ除塵された処理済み基板を引き取る移送ロボットとで構成されたドライスクラバであって、
    前記移送ロボットのホームポジションに移送途中の基板の除電を行う副除電手段が設けられていることを特徴とするドライスクラバ。
  2. 前記基板をその水平面内で回転させる基板チャック回転手段を更に備える、請求項1に記載のドライスクラバ。
  3. 前記基板の除塵面に対して平行に除塵手段を移動させる除塵手段移動機構を更に備える請求項1又は2に記載のドライスクラバ。
  4. 周縁がベベリングされた基板のベベリング部に係止する基板チャックの爪体の高さが、基板のベベリング部の除塵面までの高さより小さく、爪体が除塵面から出ないように形成されている事を特徴とする請求項1〜3に記載のドライスクラバ。
  5. 除塵手段が基板の除塵面に近接して開口する吸引ノズルである事を特徴とする請求項1〜4に記載のドライスクラバ。
  6. 除塵手段が基板の除塵面に接触して除塵面の塵埃を除去するブラシ体である事を特徴とする請求項1〜4に記載のドライスクラバ。
  7. ブラシ体が円筒状に形成されており且つ基板に平行に配設されていてその回転軸の回りに回転しており、ブラシ体に接触してブラシ体に移行した塵埃を吸引する固定スクレーパが設けられている事を特徴とする請求項6に記載のドライスクラバ。
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