JP3695552B2 - 洗面台ボウル及びその清浄化方法 - Google Patents

洗面台ボウル及びその清浄化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面化粧台や手洗い等の洗面台ボウル及びその清浄化方法に関する。特には、石鹸カスや油脂汚れが付きにくく清浄性に優れた洗面台ボウル、及び、そのような洗面台ボウルを得るための方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
洗面台ボウルは、表面に釉薬層を有する陶器である。この洗面台ボウルの表面に石鹸カスがよく付着する。石鹸カスとは、石鹸(R−COONa)のNaが取れてCaが付いたもの((R−COO)2 Ca)である。この石鹸カスがボウル面に付くと、ざらざらとした汚れとなり不潔である。さらに、この石鹸カス表面に菌が繁殖すると、ぬめりや黄ばみが生じ一層不潔な状態になる。油脂汚れが付いた場合も同様な事態となる。
【0003】
最近、光触媒や抗菌金属(Ag、Cu等)をボウル面に存在させてボウル面に抗菌性を与えるとの新技術・新製品が提案されているが、上述の石鹸カスや油脂汚れがボウル面に付くと、抗菌作用がダイレクトに菌に届かなくなり、抗菌能力が弱まる。
【0004】
本発明は、石鹸カスや油脂汚れを流水で簡単に落せるような洗面台ボウルを提供することを目的とする。また、石鹸カスや油脂汚れの付着を防止することにより抗菌性を付与されているボウル面と菌との接触を強化し、その抗菌性能をより有効に発揮させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、光半導体を含む表面層で覆われたボウル面を有し、 該光半導体の光励起に対応して該ボウル面が親水性を示すことを特徴とする。
【0006】
ボウルの表面が十分に親水性であれば、疎水性の汚れ(油脂、カーボンブラック、煤煙等)は、水の存在下ではボウル表面に付着しない。また、水が存在しない時に付着した汚れについても、水を流せば汚れが落ちる。一方、親水性の汚れ(泥汚れ、塵芥等)はボウル表面に付着するが、水を流せば汚れが落ちる。
【0007】
また、本発明の洗面台ボウルの清浄化方法は、光半導体を含有する層で被覆されたボウル面を有する洗面台を準備する工程、前記光半導体を光励起することにより前記層の表面を親水性にする工程、前記ボウル面を水で濯ぐことにより前記層の表面に付着する堆積物及び/又は汚染物を表面から釈放させる工程を含むことを特徴とする。
この方法により、簡単な水洗浄で清浄性を保てる高清浄性の洗面台ボウルを提供できる。
【0008】
次に、光半導体と親水性との関係について述べる。
本発明者は、光半導体を光励起すると光半導体の表面が高度に親水化されることを発見した。すなわち、光半導性チタニアを紫外線で光励起したところ、水との接触角が10°以下、より詳しくは5°以下、特に約0°になる程度に表面が高度に親水化されること、及び、光の照射により高度の親水性が維持・回復されること、さらには特定条件下では一旦高度に親水化された状態が3週間以上暗所にあっても維持されることを発見した。
【0009】
光半導体のバンドギャップエネルギーより高いエネルギーの波長をもった光を充分な照度で充分な時間照射すると、光半導体含有層の表面は親水性を呈するに至る。
光半導体の光励起によって起こる表面の親水化現象は、現在のところ、必ずしも明確に説明することはできない。光半導体による親水化現象は、光半導体の化学反応への応用に関する分野において従来知られている光触媒的酸化還元反応による物質の光分解とは必ずしも同じではないように見受けられる。この点に関し、光触媒的酸化還元反応に関する従来の定説は、光励起により電子−正孔対が生成し、生成した電子は表面酸素を還元してスーパーオキサイドイオン(O2 -)を生成し、正孔は表面水酸基を酸化して水酸ラジカル(・OH)を生成し、これらの高度に反応性の活性酸素種(O2 -や・OH)の酸化還元反応によって物質が分解されるというものであった。
【0010】
しかしながら、光半導体による親水化現象は、少なくとも2つの点において、物質の光触媒的分解に関する従来の知見と合致しない。第一に、従来の定説では、ルチルや酸化錫のような光半導体は、伝導体のエネルギー準位が十分に高くないため、還元反応が進行せず、その結果、伝導体に光励起された電子が過剰となり、光励起により生成した電子−正孔対が酸化還元反応に関与することなく再結合すると考えられていた。これに対して、光半導体による親水化現象は、ルチルや酸化錫のような光半導体でも起こることが確認された。
【0011】
第二に、従来、光触媒性酸化還元反応による物質の分解は光半導体層の膜厚が少なくとも100nm以上でないと起こらないと考えられている。これに対して、光半導体による親水化は、光半導体含有層の膜厚が数nmのオーダーでも起こることが観察された。
【0012】
したがって、明確には結論できないが、光半導体による親水化現象は、光触媒的酸化還元反応による物質の光分解とはやや異なる現象であると考えられる。しかしながら、光半導体のバンドギャップエネルギーより高いエネルギーの光を照射しなければ表面の親水化は起こらないことが確認された。おそらくは、光半導体の励起により生成した伝導電子と正孔によって光半導体含有層の表面に極性が付与され水が水酸基(OH- )の形で化学吸着され、さらにその上に物理吸着水層が形成されて、表面が親水性になると考えられる。
【0013】
光励起により光半導体含有層の表面が一旦高度に親水化されたならば、部材を暗所に保持しても、表面の親水性はある程度の期間持続する。時間の経過に伴い表面水酸基に汚染物質が吸着され、表面が次第に親水性を失った時には、再び光励起すれば親水性は回復する。
【0014】
光半導体含有層を最初に親水化するためには、光半導体のバンドギャップエネルギーより高いエネルギーの波長をもった任意の光源を利用することができる。チタニアのように光励起波長が紫外線領域に位置する光半導体の場合には、光半導体含有層で被覆された基材に太陽光が当たるような条件では、太陽光に含まれる紫外線を好適に利用することができる。屋内や夜間には、人工光源により光半導体を光励起することができる。後述するように、光半導体含有層がシリカ配合チタニアからなる場合には、蛍光灯に含まれる微弱な紫外線でも容易に親水化することができる。
【0015】
光半導体含有層の表面が一旦親水化された後には、比較的微弱な光によって親水性を維持し、或いは、回復させることができる。例えば、チタニアの場合には、親水性の維持と回復は、蛍光灯のような室内照明灯に含まれる微弱な紫外線でも充分に行うことができる。
【0016】
光半導体含有層は非常に薄くしても親水性を発現し、特に金属酸化物からなる光触媒半導体材料は充分な硬度を有するので、光半導体含有層は充分な耐久性と耐摩耗性を有する。
【0017】
基材がプラスチックスのような非耐熱性の材料で形成されている場合や基材が塗料で塗装されている場合には、後述するように光半導体を含有する耐光酸化性塗料を表面に塗布し硬化させることにより、光半導体含有層を形成することができる。
【0018】
光半導体
本発明の親水性繊維に使用する光半導体としては、チタニア(TiO2 )が最も好ましい。チタニアは、無害であり、化学的に安定であり、かつ、安価に入手可能である。さらに、チタニアはバンドギャップエネルギーが高く、従って、光励起には紫外線を必要とし、光励起の過程で可視光を吸収しないので、補色成分による発色が起こらない。
【0019】
チタニアとしてはアナターゼとルチルのいずれも使用することができる。アナターゼ型チタニアの利点は、非常に細かな微粒子を分散させたゾルを市場で容易に入手することができ、非常に薄い薄膜を容易に形成することができることである。ルチル型チタニアはアナターゼ型よりも伝導帯準位が低いが、光半導体による親水化の目的に使用することができる。基材をチタニアからなる光半導体含有層で被覆し、チタニアを紫外線によって光励起すると、水が水酸基(OH- )の形で表面に化学吸着され、さらにその上に物理吸着水層が形成されて、その結果、表面が高度に親水性になると考えられる。なお、洗面台ボウルが釉薬の塗られた陶器である場合には、釉薬上に光半導体層を重合硬化反応を伴わずに形成するには、釉薬が適当に軟化する温度(900〜1,000℃)で光半導体(粒子等)を釉薬表面に固着させることができる。この温度域での酸化チタンの安定相はルチル型である。
【0020】
本発明の使用可能な他の光半導体としては、ZnO、SnO2 、SrTiO3 、WO3 、Bi23 、Fe23 のような金属酸化物がある。これらの金属酸化物は、チタニアと同様に、表面に金属元素と酸素が存在するので、表面水酸基(OH- )を吸着しやすいと考えられる。
また、光半導体の粒子をシリカ等の光半導体でない金属酸化物と混合してもよい。特に、シリカ又は酸化錫に光半導体を配合した場合には、表面を高度に親水化することができる。
【0021】
そのようなシリカ配合チタニアからなる光半導体層の作製方法の一例として、無定型シリカの前駆体(例えば、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン、等のテトラアルコキシシラン;それらの加水分解物であるシラノール;又は平均分子量3,000以下のポリシロキサン)と結晶性チタニアゾルとの混合物を基材の表面に塗布し、必要に応じて加水分解させてシラノールを形成した後、室温又は必要に応じて加熱してシラノールを脱水縮重合に付すことにより、チタニアが無定型シリカで結着された光半導体層を形成する。
【0022】
無定形チタニアの焼成による光触媒層の形成
基材が金属、セラミックス、ガラスのような耐熱性の材料で形成されている場合には、水との接触角が0°になる程度の高度な親水性を呈する耐摩耗性に優れた光半導体含有層を形成する好ましいやり方の1つは、先ず基材の表面を無定形チタニアで被覆し、次いで焼成により無定形チタニアを結晶性チタニア(アナターゼ又はルチル)に相変化させることである。無定形チタニアの形成には、次のいずれかの方法を採用することができる。
【0023】
(1)有機チタン化合物の加水分解と脱水縮重合
チタンのアルコキシド、例えば、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシチタン、に塩酸又はエチルアミンのような加水分解抑制剤を添加し、エタノールやプロパノールのようなアルコールで希釈した後、部分的に加水分解を進行させながら又は完全に加水分解を進行させた後、混合物をスプレーコーティング、フローコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティングその他のコーティング法により、基材の表面に塗布し、常温から200℃の温度で乾燥させる。乾燥により、チタンのアルコキシドの加水分解が完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタンの脱水縮重合により無定形チタニアの層が基材の表面に形成される。
チタンのアルコキシドに代えて、チタンのキレート又はチタンのアセテートのような他の有機チタン化合物を用いてもよい。
【0024】
(2)無機チタン化合物による無定形チタニアの形成
無機チタン化合物、例えば、TiCl4 又はTi(SO4)2 の酸性水溶液をスプレーコーティング、フローコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティングにより、基材の表面に塗布する。次いで無機チタン化合物を約100〜200℃の温度で乾燥させることにより加水分解と脱水縮重合に付し、無定形チタニアの層を基材の表面に形成する。或いは TiCl4 の化学蒸着により基材の表面に無定形チタニアさせてもよい。
【0025】
(3)スパッタリングによる無定形チタニアの形成
金属チタンのターゲットに酸化雰囲気で電子ビームを照射することにより基材の表面に無定形チタニアを被着する。
【0026】
(4)焼成温度
無定形チタニアの焼成は少なくともアナターゼの結晶化温度以上の温度で行う。400〜500℃以上の温度で焼成すれば、無定形チタニアをアナターゼ型チタニアに変換させることができる。600〜700℃以上の温度で焼成すれば、無定形チタニアをルチル型チタニアに変換させることができる。
【0027】
シリカ配合チタニアからなる光半導体層
水との接触角が0°になる程度の高度な親水性を呈する耐摩耗性に優れた光半導体含有層を形成する他の好ましいやり方は、チタニアとシリカとの混合物からなる光半導体含有層を基材の表面に形成することである。チタニアとシリカとの合計に対するシリカの割合は、5〜90モル%、好ましくは10〜70モル%、より好ましくは10〜50モル%にすることができる。シリカ配合チタニアからなる光半導体含有層の形成には、次のいずれかの方法を採用することができる。
【0028】
(1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子とシリカの粒子とを含む懸濁液を基材の表面に塗布し、基材の軟化点以下の温度で焼結する。
(2)無定形シリカの前駆体(例えば、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン、等のテトラアルコキシシラン;それらの加水分解物であるシラノール;又は平均分子量3,000以下のポリシロキサン)と結晶性チタニアゾルとの混合物を基材の表面に塗布し、必要に応じて加水分解させてシラノールを形成した後、約100℃以上の温度で加熱してシラノールを脱水縮重合に付すことにより、チタニアが無定形シリカで結着された光半導体含有層を形成する。特に、シラノールの脱水縮重合温度を約200℃以上の温度で行えば、シラノールの重合度を増し、光半導体含有層の耐アルカリ性能を向上させることができる。
【0029】
(3)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシド、キレート、又はアセテートのような有機チタン化合物、又はTiCl4 又はTi(SO4)2 のような無機チタン化合物)の溶液にシリカの粒子を分散させてなる懸濁液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から200℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、シリカ粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成する。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、かつ、基材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チタニアを結晶性チタニアに相変化させる。
【0030】
(4)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシド、キレート、又はアセテートのような有機チタン化合物、又はTiCl4 又はTi(SO4)2 のような無機チタン化合物)の溶液に無定形シリカの前駆体(例えば、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン、等のテトラアルコキシシラン;それらの加水分解物であるシラノール;又は平均分子量3,000以下のポリシロキサン)を混合し、基材の表面に塗布する。次いで、これらの前駆体を加水分解と脱水縮重合に付すことにより、無定形チタニアと無定形シリカの混合物からなる薄膜を形成する。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、かつ、基材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チタニアを結晶性チタニアに相変化させる。
【0031】
酸化錫配合チタニアからなる光半導体層
水との接触角が0°になる程度の高度な親水性を呈する耐摩耗性に優れた光半導体含有層を形成する更に他の好ましいやり方は、チタニアと酸化錫との混合物からなる光半導体含有層を基材の表面に形成することである。チタニアと酸化錫との合計に対する酸化錫の割合は、1〜95重量%、好ましくは1〜50重量%にすることができる。酸化錫配合チタニアからなる光半導体含有層の形成には、次のいずれかの方法を採用することができる。
【0032】
(1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子と酸化錫の粒子とを含む懸濁液を基材の表面に塗布し、基材の軟化点以下の温度で焼結する。
(2)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシド、キレート、又はアセテートのような有機チタン化合物、又はTiCl4 又はTi(SO4)2 のような無機チタン化合物)の溶液に酸化錫の粒子を分散させてなる懸濁液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から200℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、酸化錫粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成する。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、かつ、基材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チタニアを結晶性チタニアに相変化させる。
【0033】
光半導体含有シリコーン塗料
水との接触角が0°になる程度の高度な親水性を呈する光半導体層を形成する更に他の好ましいやり方は、未硬化の若しくは部分的に硬化したシリコーン(オルガノポリシロキサン)又はシリコーンの前駆体からなる塗膜形成要素に光半導体の粒子を分散させてなる組成物を用いることである。この組成物を基材の表面に塗布し、塗膜形成要素を硬化させた後、光半導体を光励起すると、シリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基は光半導体の作用により水酸基に置換され、光半導体含有層の表面は親水化される。
【0034】
このやり方には、幾つかの利点がある。光半導体含有シリコーン塗料は常温又は比較的低温で硬化させることができるので、プラスチックスや有機物のような非耐熱性の材料にも適用することができる。光半導体を含有したこのコーティング組成物は、表面の親水化を要する既存の基材に、ディッピング、刷毛塗り、スプレーコーティング、ロールコーティング等により必要に応じ何時でも塗布することができる。光半導体の光励起による親水化は、太陽光のような光源でも容易に行うことができる。
【0035】
さらに、鋼板のような塑性加工可能な基材に塗膜を形成した場合には、塗膜を硬化させた後、光励起する前に、鋼板を必要に応じ容易に塑性加工することができる。光励起前には、シリコーン分子のケイ素原子には有機基が結合しており、従って塗膜は充分な可撓性を備えているので、塗膜を損傷させることなく容易に鋼板を塑性加工することができる。塑性加工後には、光半導体を光励起すればシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基は光半導体作用により水酸基に置換され、塗膜の表面は親水化される。
【0036】
光半導体含有シリコーン組成物はシロキサン結合を有するので、光半導体の光酸化作用に対する充分な対抗性を有する。
光半導体含有シリコーン塗料からなる光半導体含有層の更に他の利点は、表面が一旦親水化された後には、暗所に保持しても長期間親水性を維持し、かつ、蛍光灯のような室内照明灯の光でも親水性を回復することである。
【0037】
塗膜形成要素としては、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;及び、それらの部分加水分解物;及びそれらの混合物を使用することができる。
【0038】
シリコーン塗膜の良好な硬度と平滑性を確保するためには、3次元架橋型シロキサンを10モル%以上含有させるのが好ましい。さらに、良好な硬度と平滑性を確保しながら塗膜の充分な可撓性を提供するためには、2次元架橋型シロキサンを60モル%以下含有させるのが好ましい。また、シリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基が光励起により水酸基に置換される速度を速めるには、シリコーン分子のケイ素原子に結合する有機基がn−プロピル基若しくはフェニル基からなるシリコーンを使用するのが好ましい。シロキサン結合を有するシリコーンに替えて、シラザン結合を有するオルガノポリシラザン化合物を使用することも可能である。
【0039】
抗菌増強剤の添加
光半導体含有層にはAg、Cu、Znのような金属をドーピングすることができる。光半導体にAg、Cu、又はZnをドーピングするためには、光半導体粒子の懸濁液にこれらの金属の可溶性塩を添加し、得られた溶液を用いて光半導体含有層を形成することができる。或いは、光半導体含有層を形成後、これらの金属の可溶性塩を塗布し、光照射により光還元析出させてもよい。
【0040】
Ag、Cu、又はZnでドーピングされた光半導体含有層は、表面に付着した細菌を死滅させることができる。さらに、この光半導体含有層は、黴、藻、苔のような微生物の成長を抑制する。従って、洗面台ボウルの表面を長期間にわたって清浄に維持することができる。
【0041】
光活性増強剤の添加
光半導体含有層には、さらに、Pt、Pd、Rh、Ru、Os、Irのような白金族金属をドーピングすることができる。これらの金属も、同様に、光還元析出や可溶性塩の添加により光半導体にドーピングすることができる。光半導体を白金族金属でドーピングすると、光半導体の酸化還元活性を増強させることができ、表面に付着した汚染物質を分解することができる。
【0042】
光励起・紫外線照射
本発明においては、チタニアのように高いバンドギャップエネルギーを有し紫外線によってのみ光励起される光半導体で光半導体含有層を形成するのが好ましい。そうすれば、可視光が光半導体含有層に吸収されることがなく、ボウルが補色成分によって発色することがない。アナターゼ型チタニアは波長387nm以下、ルチル型チタニアは431nm以下、酸化錫は344nm以下、酸化亜鉛は387nm以下の紫外線で光励起することができる。
【0043】
紫外線光源としては、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプのような室内照明灯を使用することができる。太陽光にさらされる条件では、有利なことに太陽光に含まれる紫外線により光半導体は自然に光励起される。
【0044】
光励起は、表面の水との接触角が好ましくは約10°以下、より好ましくは約5°以下、特に約0°になるまで行い、或いは行わせることができる。一般には、0.001mW/cm2の紫外線照度で光励起すれば、数日で水との接触角が約0°になるまで超親水化することができる。地表に降り注ぐ太陽光に含まれる紫外線の照度は約0.1〜1mW/cm2であるから、太陽光にさらせばより短時間で表面を超親水化することができる。
【0045】
光半導体含有層がチタニア含有シリコーンで形成されている場合には、シリコーン分子のケイ素原子に結合した表面有機基が充分な量だけ水酸基に置換されるに充分な照度で光触媒を光励起するのが好ましい。このための最も有利な方法は、太陽光を利用することである。表面が一旦高度に親水化された後は、親水性は夜間でも持続する。再び太陽光にさらされる度に親水性は回復され、維持される。
本発明の洗面台ボウルを使用者に提供するに際しては、ボウル面を予め超親水化しておくことが望ましい。
【0046】
本発明においては、光半導体を含む表面層の厚さを0.2μm 未満とすることが好ましい。美感を損なう白濁や干渉縞を起さないようにするためである。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る洗面台ボウルの構成の大要を示す断面図である。
図1の洗面台ボウル1の本体3は陶器製である。このボウル本体3の上凹面であるボウル面5には詳しくは後述する光半導体(酸化チタン)含有層が形成されている。
【0048】
ボウル本体3の上縁部内側には、多数の洗浄水口14が開口している。洗浄水口14は、ボウル本体3上縁部内に環状に設けられている洗浄水通路13に連通している。洗浄水通路13には、洗浄水管19が連結されており、水道水が供給される。すなわち、洗浄水管19に設けられている水洗バルブ21が開となると、水が洗浄水管19から洗浄水通路13に入り、洗浄水口14からボウル面5内に流れ出る(洗浄水15)。
【0049】
ボウル本体3の上縁の一部には紫外線ランプ11が配置されている。紫外線ランプ11は、ボウル面5に紫外線を照射し、その表面の光半導体層を光励起し、親水性や抗菌作用を発揮させる。紫外線ランプ11の上部には、同ランプの上方を覆うように遮光カバー7が設けられている。このカバー7は、ボウル1の使用者(図の右側に立つ)に紫外線が当らないように保護するものである。
【0050】
カバー7の上面には光センサ9が設置されている。この光センサ9は使用者の存在を検知するものである。センサ9の捉えた使用者有無の信号によって、後述のように紫外線ランプ11や水洗バルブ21がコントロールされる。
【0051】
図2は、図1の洗面台ボウルの制御系統の構成を示すブロック図である。制御装置31は、光センサ9よりの信号や内蔵するタイマ33よりの時間情報に基づいて紫外線ランプ11や水洗バルブ21をコントロールする。コントロールの方式としては以下がある。
▲1▼ 一定時間毎にある時間紫外線ランプをONし水洗バルブを開とする。これによって、ボウル面5の親水化及び洗浄を行う。
▲2▼ 夜間のみ紫外線ランプをONとする。その意味合いは、一旦親水化させると、その表面は1日程度であれば充分にその状態が維持できるので朝に0の状態にリセットされていればその状態を使用時に維持できる。また夜間は特にパブリックのトイレ化粧ルーム等では人の出入りが少なく上記操作を行うのに適している。
▲3▼ 洗面台ボウルの使用を光センサ9や蛇口2の開閉で検知し、使用後一定時間毎に紫外線ランプをONし水洗バルブを開とする。その意味合いは、汚物を含水しない水で清浄化するとよりよい効果が得られることが期待されることと頻繁に使用されるパブリックのトイレ、化粧ルームにおいて、使用者の前に常に清潔な状態の洗面ボールを供することができるようにするためである。
【0052】
以下、ボウル面の材料的処理に関する実施例(実験)を説明する。
実施例1
衛生陶器と同一組成のタイル板を作製し、その上にアナターゼ型酸化チタンゾルとシリカゾルの混合物を塗布し、930℃で焼成し、タイル面にチタニア−シリカ混合層を形成した。この間に、表面層中の酸化チタン粒子は焼成中に相転移してルチル型に変化した。得られた試料にBLBランプを照度0.5mW/cm2で1日照射した。なお、上記混合物の具体的組成はルチル型チタニア1重量部、シリカ1重量部であった。
【0053】
実施例2
衛生陶器と同一組成のタイル板を作製し、その上にアナターゼ型酸化チタンゾルとシリカゾルの混合物を塗布し、930℃で焼成し、タイル面にチタニア−シリカ混合層を形成した。この間に、表面層中の酸化チタン粒子は焼成中に相転移してルチル型に変化した。その後、硝酸銀水溶液をタイルに塗布し、銀をチタニア−シリカ混合層上に光還元固定した。得られた試料にBLBランプを照度0.5mW/cm2で1日照射した。なお、上記混合物の具体的組成はルチル型チタニア100重量部、シリカ100重量部、銀0.2重量部である。
【0054】
実施例3
衛生陶器と同一組成のタイル板を作製し、その上にアナターゼ型酸化チタンゾルとテトラエトキシシランを塗布し、100℃で乾燥した。この間に、テトラエトキシシランは加水分解及び脱水重合され、無定型シリカに変化した。得られた試料にBLBランプを照度0.5mW/cm2で1日照射した。なお、上記混合物の具体的組成はアナターゼ1重量部、無定型シリカ1重量部である。
【0055】
実施例4
衛生陶器と同一組成のタイル板を作製し、その上にアナターゼ型酸化チタンゾルと硝酸銀とテトラエトキシシランを塗布し、100℃で乾燥した。この間に、テトラエトキシシランは加水分解及び脱水重合され、無定型シリカに変化した。
得られた試料にBLBランプを照度0.5mW/cm2で1日照射した。なお、上記混合物の具体的組成はアナターゼ50重量部、無定型シリカ50重量部、硝酸銀は銀重量換算で2重量部である。
【0056】
比較例
衛生陶器と同一組成のタイル板にBLBランプを照度0.5mW/cm2で1日照射した。
【0057】
得られた各試料について以下の項目を評価した。
水との接触角
実施例1〜4は接触角0°と高度な親水性を示した。一方比較例は接触角30°であった。
【0058】
抗菌性
下記条件にて抗菌性をテストしたところ、銀をドープした実施例2、4については菌の生存率が10%未満と良好な抗菌性を示した。それに対して比較例では生存率70%以上と抗菌性は観察されなかった。
【0059】
汚れの除去性
下記条件で、石鹸カスとラードを含む汚れ液の除去性を、ボウル面の光沢度変化で調べたところ、実施例1〜4は90%以上の光沢度を維持し、いずれも良好であった。一方、比較例は光沢度60%以下と汚れやすいことを示した。
【0060】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、洗面化粧台や手洗い等の洗面台ボウルにおいて、石鹸カスや油脂汚れが付きにくく清浄性に優れた洗面台ボウルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る洗面台ボウルの構成の大要を示す断面図である。
【図2】図1の洗面台ボウルの制御系統の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 洗面台ボウル 2 蛇口
3 ボウル本体 5 ボウル面
7 遮光カバー 9 光センサ
11 紫外線ランプ 13 洗浄水通路
14 洗浄水口 15 洗浄水
17 排水口 19 洗浄水管
21 水洗バルブ 31 制御装置
33 タイマ

Claims (21)

  1. 光半導体を含む表面層で覆われたボウル面を有し、
    該光半導体の光励起に対応して該ボウル面が親水性を示すことを特徴とする洗面台ボウル。
  2. 光半導体及びシリコーンを含む表面層で覆われたボウル面を有し、
    該光半導体の光励起に対応して、該表面層の表面に存在するシリコーン分子中のケイ素原子に結合した有機基が水酸基に置換され、該ボウル面が親水性を示すことを特徴とする洗面台ボウル。
  3. 光半導体及びシリカを含む表面層で覆われたボウル面を有し、
    該光半導体の光励起に対応して該ボウル面が親水性を示すことを特徴とする洗面台ボウル。
  4. 上記光半導体がルチル型酸化チタンである請求項1〜3いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  5. 上記表面層がさらに白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、オスニウム、イリジウムのうち少なくとも1種を含む請求項1〜4いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  6. 上記表面層がさらに抗菌性金属を含む請求項1〜5いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  7. 上記抗菌性金属が銀、銅、亜鉛のうちの少なくとも1種である請求項6記載の洗面台ボウル。
  8. 上記親水性の作用として、上記ボウル面に水を濯ぐことにより上記ボウル面に付着した堆積物及び/又は汚染物を洗い流し該ボウル面を清浄化することができる請求項1〜7いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  9. 上記光半導体の光励起に対応して、該光半導体の光触媒作用により上記ボウル面に付着した細菌及び/又は真菌を死滅又は減少させることができる請求項1〜8いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  10. 上記光半導体の光励起が室内照明によってなされる請求項1〜9いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  11. 上記光半導体の光励起を行うために、該光半導体の励起波長を発光しうる照射手段が付設されている請求項1〜9いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  12. 上記光半導体が結晶性酸化チタンであり、上記照射手段が紫外線照射手段であり、かつ上記照射手段には使用者の直視を遮断するカバーが付設されている請求項11記載の洗面台ボウル。
  13. 上記照射手段にはタイマーとON/OFF手段が接続されており、該手段が一定時間間隔で照射される請求項11記載の洗面台ボウル。
  14. 上記照射手段にはタイマーとON/OFF手段が接続されており、該手段が夜間のみ照射される請求項11記載の洗面台ボウル。
  15. ボウルの使用検知手段が付設されており、使用後一定時間毎に照射手段が照射される請求項11記載の洗面台ボウル。
  16. さらにタイマーと流水手段が接続されており、光照射と同時及び/又は前後に流水によりボウル表面が水で濯がれる請求項11〜15いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  17. 上記表面層の膜厚が0.2μm 以下である請求項1〜16いずれか1項記載の洗面台ボウル。
  18. 光半導体を含有する層で被覆されたボウル面を有する洗面台を準備する工程、前記光半導体を光励起することにより前記層の表面を親水性にする工程、前記ボウル面を水で濯ぐことにより前記層の表面に付着する堆積物及び/又は汚染物を表面から釈放させる工程を含むことを特徴とする洗面台ボウル面の清浄化方法。
  19. 光半導体とシリコーンを含有する層で被覆されたボウル面を有する洗面台を準備する工程、前記光半導体を光励起することにより前記層の表面のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基を水酸基に置換する工程、前記光半導体をさらに光励起することにより前記層の表面を親水性にする工程、前記ボウル面を水で濯ぐことにより前記層の表面に付着する堆積物及び/又は汚染物を表面から釈放させる工程を含むことを特徴とする洗面台ボウル面の清浄化方法。
  20. 光半導体及び抗菌性金属を含有する層で被覆されたボウル面を有する洗面台を準備する工程、前記光半導体を光励起することにより前記層の表面を親水性にする工程、前記ボウル面を水で濯ぐことにより前記層の表面に付着する堆積物及び/又は汚染物を表面から釈放させる工程、前記抗菌性金属の抗菌作用により前記層の表面に付着する細菌及び/又は真菌を死滅又は減少させる工程を含むことを特徴とする洗面台ボウル面の清浄化方法。
  21. 光半導体、シリコーン及び抗菌性金属を含有する層で被覆されたボウル面を有する洗面台を準備する工程、前記光半導体を光励起することにより前記層の表面のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基を水酸基に置換する工程、前記光半導体をさらに光励起することにより前記層の表面を親水性にする工程、前記ボウル面を水で濯ぐことにより前記層の表面に付着する堆積物及び/又は汚染物を表面から釈放させる工程、前記抗菌性金属の抗菌作用により前記層の表面に付着する細菌及び/又は真菌を死滅又は減少させる工程を含むことを特徴とする洗面台ボウル面の清浄化方法。
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