JP3694249B2 - 微粒子のめっき方法及び導電性微粒子及び接続構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電極間を接続するのに使用され、回路中にかかる力を緩和することにより、接続信頼性が向上した導電性微粒子及び導電接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子回路基盤において、ICやLSIを接続するためには、それぞれのピンをプリント基板上にハンダ付けする方法が用いられてきたが、この方法は生産効率が悪く、また高密度化には適さないものであった。
【0003】
また、接続信頼性を解決するためにハンダを球状にした、いわゆるハンダボールで基板と接続するBGA(ボールグリッドアレイ)等の技術が開発された。この技術によれば、基板とチップ及び基板上に実装されたハンダボールを高温で溶融しながら接続することで、高生産性、高接続信頼性を両立した電子回路を構成できる。
【0004】
しかしながら、近年、基板の多層化が進み、基板自体の外環境変化による歪みや伸縮が発生し、結果としてその力が基板間の接続部にかかることによる断線が発生することが問題となっていた。また多層化によって、基板間の距離がほとんどとれなくなり、これを維持するために別途スペーサー等を置かなければならず手間や費用がかかることが問題となっていた。
【0005】
これらを解決する手段として、基板等の回路に掛かる力の緩和については、基板接続部に樹脂等を塗布することにより補強することが行われており、接続信頼性の向上には一定の効果を示したが、手間がかかり、また塗布工程が増えることによる費用の増大が問題である。
【0006】
上記の問題を解決するために、基板間の距離の維持や基板等の回路にかかる力を緩和する能力を与えるために、銅をコアとしてハンダをコーティングした粒子(特開平11−74311号公報)や、樹脂をコアとしてハンダをめっきした粒子(特開平05−036306号公報)が提案されている。
【0007】
また上記のハンダ層を有した微粒子の製造方法として、外周部に陰極を有し、めっき液を通過させて排出するフィルター部を有する回転可能なドームと、該ドームの中に該陰極と接触しないように設置された陽極とを有しており、ドームの回転による遠心力の効果で微粒子を陰極に接触させて通電、撹拌を繰り返す回転型めっき装置を用いた微粒子のめっき方法が提案されている(特開平9−137289号公報)。この方法では、通常のバレルめっきに比べるとめっき粒子の凝集が少なく、均一にめっきできることが知られている。
【0008】
しかし、この回転型めっき装置を用いても、めっき基材の粒子径が小さくなり、かつめっき被膜の厚みが大きくなると凝集が発生してくる。これに対して、ステンレスやジルコニア等の硬くて、粒子径の大きなダミー粒子を加えて、解砕効果を与えながらめっきを行うと凝集が抑制されることが知られている。しかしダミー粒子を用いると、解砕の際に基材粒子と激しく衝突するため、めっき剥がれや割れなどが発生し、表面状態が大きく劣化するという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、めっき粒子の凝集を抑制することができ、かつ、表面のめっき層にキズや剥がれがない微粒子を得るための微粒子のめっき方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、これら問題点を解決するためになされたもので、上記回転型めっき装置を用いて微粒子をめっきする際に、この基材粒子と同等の硬さを有しており、かつ粒子径がめっきする基材粒子の1.5〜30倍であるダミー粒子を同時に加えてめっきを行うことを特徴とする微粒子のめっき方法である。
以下に本発明を詳述する。
【0011】
本発明の導電性微粒子は樹脂及び金属ボールからなる基材粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなるものである。これら基材粒子の組成は特に限定されないが、実装時の応力緩和機能を持たせる機能を考えると樹脂であることが好ましい。該樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル重合体、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。これらは単独で用いられても良く、2種以上が併用されても良い。上記基材粒子の形状は球状であれば特に限定されず、例えば中空状のものであっても良い。また金属ボールとしては、銀、銅、ニッケル、珪素、金、チタン等の高融点の金属が挙げられる。
【0012】
またこれら基材粒子の粒子径は特に限定されないが、BGAやCSPといった実装材料の使用用途を考えると、1〜1000μmのものが有用であり、さらに回転型めっき装置での凝集のしやすさから、1〜500μmの粒子に対して有効である。
【0013】
本発明の導電性微粒子は、上記基材粒子を1層以上の金属で被覆したものである。被覆する金属としては金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム、珪素等が挙げられる。これら金属は1種でも良く、2種以上からなる合金組成としてめっき層を形成しても良い。例えば、ポリスチレン樹脂の基材粒子に、ニッケル層をめっきし、更にその上に銅や錫をめっきするといった構成が挙げられる。
【0014】
上記金属層の厚みは特に限定されないが、導電接合や基盤接合という用途を考えた場合には、0.01〜500μmであることが好ましい。0.01μm未満では好ましい導電性が得られにくく、500μmを越えると粒子同士の合着が起こったり、基板間の距離維持や基板等の回路にかかる力を緩和する機能が低下することがある。
【0015】
本発明の微粒子のめっき方法においては、めっき液を通過させて排出するフィルター部を有する回転可能なドームと、該ドームの中に該陰極と接触しないように設置された陽極とを有しており、ドームの回転による遠心力の効果で微粒子を陰極に接触させて通電、撹拌を繰り返す回転型めっき装置を用いる。
【0016】
この回転型めっき装置の一例の概略図を図1に示す。該めっき装置Aは垂直な駆動軸3の上端部に固定された円盤状のプラスチックの底板11と、この底板11の外周上面に、処理液のみを通すフィルター部として多孔質リング13を配し、この多孔質リング13上面に陰極として通電用の接触リング12を配し、上部中央に開口8を有する円錐台形状のプラスチックの中空カバー1の外周部で多孔質リング13と接触リング12とを底板11との間で狭持してなる処理室4を形成し、開口8より処理液等を処理室4に供給する供給管6と、多孔体窓から飛散した処理液を受けるプラスチックの容器5と、容器5にたまった処理液を排出する排出管7と、開口8から挿入されてめっき液に接触する陽極2aとを有する。
【0017】
駆動軸3を回転させながら処理室4内に、導電性下地層が形成された微粒子をめっき液に浸した状態で存在させ、接触リング12(陰極)と陽極2aの両電極間に通電する。微粒子は遠心力の作用で接触リング12に押しつけられ、陽極2aに面した微粒子にめっき層ができる。駆動軸3が停止すると、微粒子は重力の作用とめっき液の慣性による流れに引きずられて、底板中央部の平坦面に流れ落ち、混ざり合いながら、別の姿勢で遠心力の作用により、接触リング12に押しつけられるので、陽極2aに面した別の微粒子にめっき層ができる。このように駆動軸3の回転と停止とを繰り返すことにより、処理室4に存在する全ての微粒子に対して均一にめっきが行われる。
【0018】
本発明においては、この際、めっきする基材粒子と同等の硬さをもち、かつその粒子径がめっきする基材粒子の1.5〜30倍であるダミー粒子を同時に加えてめっきを行う。
【0019】
上記ダミー粒子の硬さは、通常樹脂微粒子の硬さは、圧縮弾性率で100〜600kgf/mm2であるので、これと同等の硬さを有するものが望ましい。
圧縮弾性率が100kgf/mm2未満であると、めっき基材との重さが異なりすぎるため、ダミーの解砕効果が不十分である。また600kgf/mm2を超えると、基材粒子の表面に剥がれやキズをつけるため好ましくない。
【0020】
すなわち、ステンレスや鉄等の金属、ジルコニアやアルミナ等の無機物を使わず、樹脂組成のダミー粒子を使うのが好ましい。樹脂組成としては特に限定されないが、例えばポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル共重合体、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ナイロン等が挙げられる。これらは単独で用いられても良く、2種以上が併用されても良い。
【0021】
ダミー粒子の粒子径はめっきする基材粒子の1.5〜30倍程度が好ましい。ダミー粒子の粒子径が1.5倍より小さいと、めっきした粒子とダミー粒子とを分離するのが困難になるため好ましくない。また30倍より大きいと、ダミー粒子間のすきまにめっきする基材粒子が入り込み、実質的な解砕効果が出にくいため好ましくない。
【0022】
本発明の微粒子のめっき方法によってめっきされた微粒子は、電極間を接続するために用いられる導電性微粒子として用いることができる。上記導電性微粒子は、回路中にかかる力を緩和することにより、接続の信頼性を向上させることができる。上記導電性微粒子を用いた導電接続構造体もまた、本発明の一つである。
【0023】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0024】
実施例1
セパラブルフラスコにて、ジビニルベンゼン20重量部に重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部を均一に混合し、これにポリビニルアルコールの3%水溶液20重量部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部を投入しよく攪拌した後、イオン交換水140重量部を添加した。この溶液を攪拌しながら窒素気流下80℃で15時間反応を行った。得られた微粒子を熱水及びアセトンにて洗浄後、篩いにて粒子選別を行い、中心粒子径300μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、中心粒子径800μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。
【0025】
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと800μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0026】
得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%以下であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。
【0027】
実施例2
基材粒子に、ジビニルベンゼンと4官能のアクリルモノマーを使って実施例1と同様に重合し、中心粒子径300μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、ジビニルベンゼンと4官能のアクリルモノマーで合成された中心粒子径800μmのニッケルめっきしたダミー粒子を得た。
【0028】
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと800μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0029】
得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%以下であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。
【0030】
実施例3
実施例1と同様にして中心粒子径300μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、中心粒子径2000μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと2000μmのダミー粒子30mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0031】
得られた粒子を、1500μmの目開きの篩いにてふるい、2000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の約1%であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。
【0032】
実施例4
実施例1と同様にして中心粒子径300μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、中心粒子径500μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと500μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0033】
得られた粒子を、450μmの目開きの篩いにてふるい、500μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%以下であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。
【0034】
実施例5
実施例1と同様にして、中心粒子径500μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、中心粒子径800μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した500μmの粒子40gと800μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0035】
得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。また得られた粒子を、さらに450μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。
【0036】
実施例6
実施例1と同様にして、中心粒子径100μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、中心粒子径500μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した100μmの粒子40gと500μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0037】
得られた粒子を、450μmの目開きの篩いにてふるい、500μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。また得られた粒子を、さらに150μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。
【0038】
実施例7
実施例6と同様にして、中心粒子径100μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、中心粒子径2000μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した100μmの粒子40gと2000μmのダミー粒子30mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0039】
得られた粒子を、1500μmの目開きの篩いにてふるい、2000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。また得られた粒子を、さらに150μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の2%程度であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。
【0040】
実施例8
実施例1と同様にして、中心粒子径50μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。同様な処方にて、中心粒子径500μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。
ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した50μmの粒子40gと500μmのダミー粒子30mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0041】
得られた粒子を、450μmの目開きの篩いにてふるい、500μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。また得られた粒子を、さらに100μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の4%程度であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。
【0042】
実施例9
実施例1で得られた中心粒子径304μmの銅めっきした粒子40gと、同じく実施例1で得られた中心粒子径800μmのニッケルめっきしたダミー粒子20mLとを投入し、共晶ハンダめっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、20秒毎に回転方向を逆転させた。
得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、共晶ハンダ層の膜厚は6μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の2%程度であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。
【0043】
比較例1
実施例1と同様にして中心粒子径300μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gだけを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0044】
このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の約10%であり、2mm角程度の大きな凝集が認められた。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。
【0045】
比較例2
実施例6と同様にして中心粒子径100μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した100μmの粒子40gだけを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0046】
このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の約20%であり、5mm角程度の大きな凝集が認められた。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。
【0047】
比較例3
実施例1と同様にして中心粒子径300μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した中心粒子径100μmの粒子40gと中心粒子径1000μmのジルコニアボール20mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0048】
得られた粒子を、900μmの目開きの篩いにてふるい、1000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は艶消しの銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の40%程度であった。
【0049】
比較例4
実施例1と同様にして中心粒子径300μmの粒子を得た。これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した中心粒子径300μmの粒子40gと中心粒子径1000μmのステンレスボール20mLとを投入し、銅めっきを行った。めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。
【0050】
得られた粒子を、900μmの目開きの篩いにてふるい、1000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。また得られた粒子を、さらに350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。これらの粒子のうち2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は艶消しの銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の40%程度であった。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成よりなるので、1〜1000μmの導電性微粒子を、凝集が無く、めっきの表面状態が良好なまま合成でき、これを用いて導電性に優れた導電接続構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるめっき装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 カバー
2 電極
2a 陽極
3 回転軸
5 容器
6 めっき液供給管
7 めっき液排出管
8 開口部
11 底板
12 接触リング
13 多孔質リング
Claims (4)
- 粒子径が1〜1000μmである樹脂からなる基材粒子のめっき方法であって、
外周部に陰極を有し、めっき液を通過させて排出するフィルター部を有する回転可能な処理室と、該処理室の中に該陰極と接触しないように設置された陽極とを有し、処理室の回転による遠心力によって前記基材粒子を陰極に接触させながら通電と撹拌とを繰り返す回転型めっき装置を用いる方法であり、
圧縮弾性率が100〜600kgf/mm 2 であり、かつその粒子径がめっきする基材粒子の1.5〜30倍であるダミー粒子を同時に加えてめっきを行う
ことを特徴とする微粒子のめっき方法。 - 基材粒子は、ニッケルめっきが施されたものであり、かつ、ダミー粒子は、ニッケルめっきが施されているものであることを特徴とする請求項1記載の微粒子のめっき方法。
- 請求項1又は2記載の微粒子のめっき方法によりめっきしたことを特徴とする導電性微粒子。
- 請求項3記載の導電性微粒子により接続されてなることを特徴とする導電接続構造体。
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