JP3693939B2 - セル駆動型マイクロポンプ部材及び製造方法 - Google Patents

セル駆動型マイクロポンプ部材及び製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電/電歪効果に基づくセル駆動型のマイクロポンプ部材に関する。より詳細には、側壁が圧電/電歪体からなり個々に独立して形成されたセルを有し、そのセルを加圧室として用い、圧電/電歪体の変位により加圧室の体積を変化させ加圧室に圧力を生じさせ得る、応答性が高く加圧力が大きいセル駆動型マイクロポンプ部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、基体内部に形成した小さな加圧室内の圧力を上昇させる機構の一つとして、圧電/電歪効果によって加圧室を構成する壁の一部を変形させ、加圧室の体積を変化させるようにしたものが知られている。そして、そのようなマイクロポンプ部材は、例えばインクジェットプリンタに使用されるプリントヘッドのインクポンプ部材等として利用されており、インクが供給され、充填された加圧室内の圧力を、圧電/電歪素子の変位によって上昇させることにより、加圧室に連通するノズル孔からインク粒子(液滴)を打ち出して、印字するようになっている。
【0003】
例えば、特開平6−40030号公報には、図16及び図17に示すようなマイクロポンプ部材をインクポンプ部材として用いたインクジェットプリントヘッドの一例が開示されている。
インクジェットプリントヘッド140は、インクノズル部材142とインクポンプ部材144と圧電/電歪素子178とが接合一体化されることによって形成されており、インクポンプ部材144内に形成したインク加圧室146(以下、単に加圧室ともいう)に供給されたインクが、圧電/電歪素子178の変位に伴い加圧室146を構成する閉塞プレート166(振動板)が屈曲変形し、加圧室146に圧力が生じることにより、インクノズル部材142に設けられたノズル孔154を通じて、噴出されるようになっている。
【0004】
インクポンプ部材144は、詳細には、それぞれ薄肉の平板形状を呈する閉塞プレート166と接続プレート168が、スペーサプレート170を挟んで重ね合わされてなる構造をもって、一体的に形成されている。接続プレート168には、インクノズル部材142のオリフィスプレート150に形成された通孔156及びオリフィス孔158に対応する位置に、第一の連通用開口部172及び第二の連通用開口部174が、それぞれ形成されている。又、スペーサプレート170には、長手矩形状の窓部176が、複数個、形成されている。そして、それら各窓部176に対して、接続プレート168に設けられた各一つの第一の連通用開口部172及び第二の連通用開口部174が開口せしめられるように、かかるスペーサプレート170が、接続プレート168に対して重ね合わされている。更に、このスペーサプレート170における、接続プレート168が重ね合わされた側とは反対側の面には、閉塞プレート166が重ね合わされており、この閉塞プレート166にて、窓部176の開口が覆蓋されている。それによって、かかるインクポンプ部材144の内部には、第一及び第二の連通用開口部172,174を通じて外部に連通された加圧室146が、形成されている。
【0005】
しかしながら、そのようなインクジェットプリントヘッド140にあっては、以下のような問題があった。
より大きな液滴を打ち出せるように大きな変位を得るためには、インクポンプ部材144の閉塞プレート166(振動板)の厚さを薄くするのが有効であるが、そうすると剛性が低下して高速応答性が損なわれる。一方、より優れた高速応答性を得るためには剛性を高める必要があり、インクポンプ部材144の閉塞プレート166(振動板)の厚さを厚くするのが有効であるが、そうすると変位が小さくなり必要量の液滴を打ち出せない。
即ち、インクポンプ部材において、圧電/電歪素子の変位に伴う振動板の屈曲変形によって、大変位と高速応答性を両立させていくことは困難であった。これが、第1の問題である。
【0006】
又、第2の問題として、隣接するインクポンプ部材において同じ動作をさせようとすると、単独で圧電/電歪素子を駆動させたときに比べて変位が低下し、本来の特性を発揮させることが出来ないことが挙げられる。即ち、隣接する2つのインクポンプ部材の振動板が同時に屈曲することによりインクポンプ部材間の壁に引っ張り合う力が作用し、互いの振動板の屈曲を困難にさせる。尚、図示しないが、特開平6−350155号公報には、凹部(インク加圧室)と隣接する凹部との間に溝を設けることにより、即ち、隣接するインクポンプ部材間の壁に溝を設けることにより、互いの圧電/電歪素子の変位による干渉を抑える提案が開示されている。
【0007】
他に、例えば、従来知られた圧電/電歪効果に基づくマイクロポンプ部材として、シェアモード方式で駆動され、同じくインクジェットヘッドで使用されるマイクロポンプ部材がある。これは、図7に示すような構造のマイクロポンプ部材271であり、基板272上に、櫛歯276であって駆動部274である複数の圧電/電歪体が、櫛歯状に形成され、櫛歯276の間のスリット275を蓋板277で閉じて、概ね長方形状のセル273を形成している。このマイクロポンプ部材271の櫛歯先端の開口部を、ノズル8を有するノズル板9で閉塞し、セル273を加圧室として用いるインクジェットヘッド270を構成し、圧電/電歪材料からなり駆動部274である櫛歯276の分極電界方向と直交する方向に駆動電界をかけて、櫛歯276を変形させることによって、セル273の体積を変化させ、セル273に充填されたインクを吐出させることが出来る。
尚、圧電/電歪体の分極電界方向と直交する方向の駆動電界により変位を生じさせる駆動方式をシェアモード方式という。
【0008】
このようなマイクロポンプ部材271は、図8(a)〜図8(e)に示す手順で作成されていた。
先ず、図8(a)で圧電/電歪材料86を用意し、図8(b)で焼成する。そして、図8(c)で分極処理し、図8(d)でダイシングソー等を用い微細なスリット形成加工を行って、駆動電界により変位を生じる駆動部274を、インクを収容する空間となる複数のスリット275を挟んで、櫛歯状に、整列して形成し、図8(e)でスリット75内の壁面に電極88を形成する。その後、図7に示すように、ガラス板等からなる蓋板277を取り付け、ノズル8を有するノズル板9で櫛歯先端の開口部を閉塞して、加圧室として用いられるセル273を形成していた。
【0009】
しかし、このような製造方法は、焼成した固い圧電/電歪材料を機械加工するため、次のような問題があった。
第1の問題は、ダイシングソー等によるスリット加工に時間がかかり、量産性に適していないことである。
【0010】
又、第2の問題は、スリット加工後は加工用遊離砥粒や加工液で汚染されるため、十分な洗浄工程が必要であるが、スリット加工後の強度は低下するため、満足のいく洗浄を行うには複雑な工程となる上に、乾燥工程も必然的に生じ、更には、洗浄用水及び廃水処理に係る設備及び管理が必要となり、コストが増大することである。
【0011】
第3の問題は、加圧室として用いられるセルを構成するスリットは、加工に使用されるダイサーブレードの刃厚で制限を受け、概ね60μm以下の幅には加工出来ず、櫛歯即ち駆動部の厚さも、ダイサーブレードの切削強度が必要であるためスリットの深さに対して限界値が自ずと決定され、例えばアスペクト比が10以上の、高アスペクト比なセル即ち加圧室を形成することが困難なことである。そのため、高密度、あるいは、高強度、高出力のマイクロポンプ部材を得ることが出来難い。
【0012】
尚、一般にアスペクト比とは、孔が円筒形の場合に、その直径と軸長の比をいい、孔が円筒形でない場合、例えば、図8(d)に示される、後に閉じられセル即ち加圧室となるスリット275においては、スリット275を形成し対向する2つの櫛歯276の最短距離、即ち、スリット275の幅と、スリット275の深さとの比をいう。加圧室では、高アスペクト比な加圧室とは、内幅に比べて高さの大きな加圧室を指す。
【0013】
第4の問題は、ダイサーブレードにより加工するため、直線的、平面的スリット加工しか出来ず、セル即ち加圧室を複雑形状にするときには、後工程で部品の接着等を行う必要が生じることである。又、直線的加工を行う結果、駆動時にはノズル板接合端まで圧電応力変形が生じてしまい、接合面の耐久性が低下し易い。
【0014】
第5の問題は、焼成後に切削加工によりスリットを形成するため、櫛歯状の駆動部274側面はマイクロクラック発生や圧電/電歪粒子の粒内破壊が生じ易く、セルの特性劣化が生じ易いことである。図9(a)、図9(b)は、この説明図であり、図9(a)は、図8(d)のQ視端面図、図9(b)は、図9(a)のN部の拡大断面図を示している。ダイシングソーによる切削加工では、櫛歯状の駆動部274(櫛歯276)側面は、加工によるマイクロクラックや、特性の低下した粒内破壊粒子が存在し、セルを駆動させたときに、材料本来の性能が得られなかったり、マイクロクラックが伸展し、素子そのものが破壊したりすることもある。
【0015】
又、従来のマイクロポンプ部材271には、シェアモード方式で駆動されるが故の問題も抱えていた。
第6の問題は、焼成し、分極処理を施した後には、圧電/電歪材料の分極が解けてしまうキュリー温度以上の加熱を伴う製造プロセスが適用出来ないことである。従って、マイクロポンプ部材を、例えば回路基板に固定・結線する際に、はんだリフロー等によるはんだ付けや加熱接着が行えないか、若しくは、温度の制約を受け、スループットの低下を導き、製造コストの上昇を招く。又、レーザー加工等、熱を発する加工も制約を受ける。
【0016】
更に、第7の問題として、分極電界方向と直交する方向に駆動電界を生じさせるため、分極状態が変化してしまう高い電界強度では駆動出来ず、高い歪み量が得られないことが挙げられる。高い駆動電界強度を生じさせれば、駆動中に徐々に分極状態が変化してしまい、やはり、歪み量の低下をもたらす。従って、マイクロポンプ部材としての基本性能が低下する。
【0017】
更に、従来のマイクロポンプ部材271には、上記した製造方法に起因する問題、シェアモード方式で駆動されるが故の問題に加えて、基板、駆動部と、蓋板が一体で成形される構造に起因する問題もあった。
第8の問題は、隣接するセル即ち加圧室に同じ動作をさせることが出来ないことである。図15は、マイクロポンプ部材271の停止状態と駆動状態の一例を示す断面図である。駆動電界がOFFの時には、圧電/電歪体である駆動部274は変形しておらず、所定の駆動部274に対して駆動電界をONにすると駆動部274が変形する。図15より明らかなように、1つの駆動部274が2つのセル273の駆動部を兼ねているため、一方のセルの体積が膨らんだときには、隣接するセルの体積は減少する。例えば、マイクロポンプ部材271を、図7で示すインクジェットヘッド270として用いた場合に、隣接するセル即ち加圧室から同時にインクを吐出させることが出来ない。従って、被吐出体に最小の間隔でインク粒を当てるのに、少なくとも2回の動作が必要となり、インク吐出処理速度の向上の観点から好ましくない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであって、高温加熱プロセスが適用出来、低コストで量産可能であって、スリット部分が直線形状以外のセルを有し、スリット部分が60μm以下の幅のセルを有し、又、高アスペクト比なセルを有し、高い電界強度で駆動出来得て、更には、小さな電界強度で、より大きな変位とより速い応答性を両立し得る、マイクロポンプ部材と、その製造方法を提供することを課題とする。
マイクロポンプ部材と、その製造方法について、検討が重ねられた結果、以下に示すセル駆動型マイクロポンプ部材と、その製造方法により、この課題が解決されることが見出された。
【0019】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、基体内部に形成された複数の細長のセルを加圧室として用い、加圧室を形成する側壁を圧電/電歪体により構成し、圧電/電歪体の変位により加圧室の体積を変化させて加圧室に圧力を生じせしめるマイクロポンプ部材であって、加圧室が隣接する加圧室と側壁を兼ねずに独立して形成されており、且つ、加圧室の長手方向の両端が曲線で構成されていることを特徴とするセル駆動型マイクロポンプ部材が提供される。
【0020】
本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材においては、基体が、加圧室となる複数のスリットAが形成された圧電/電歪体からなるスペーサ板と、スペーサ板の一方の側に重ね合わせスリットAを覆蓋する蓋板と、スペーサ板の他方の側に重ね合わせスリットAを覆蓋する連通板とからなり、スリットAと隣接するスリットAとの間には、蓋板及びスペーサ板を貫通して、加圧室の側壁と隣接する加圧室の側壁とを隔て、加圧室を隣接する加圧室と独立させる空間となるスリットBが形成されていることが好ましい。
【0021】
又、圧電/電歪体の分極電界と駆動電界とが、電界方向同一であることが好ましく、加圧室を形成する側壁の両表面に電極膜が形成され、電極膜に電圧を印加することにより、側壁が上下方向に伸縮することが好ましい。
【0022】
本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材においては、加圧室を形成する側壁の表面の結晶粒子状態は、粒内破壊を受けている結晶粒子が1%以下であることが好ましく、加圧室の面の輪郭度が、8μm以下であることが好ましい。又、加圧室の内幅と高さとの比が、1:2〜1:40であることが好ましく、加圧室と隣接する加圧室との間隔と、加圧室の高さとの比が、1:2〜1:40であることが好ましい。
【0023】
更には、加圧室の内幅が、60μm以下であることが好ましく、加圧室と隣接する加圧室との間隔が、50μm以下であることが好ましく、加圧室を形成する側壁の表面粗さRtが、10μm以下であることが好ましい。
【0024】
本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材においては、用途によっては、加圧室の内幅、乃至、加圧室と隣接する加圧室との間隔が、少なくとも2種類の長さを有することが好ましい。又、加圧室が、セルの長手方向の少なくとも一端において、溜部を有することが好ましい。
【0025】
本発明によれば、上記したセル駆動型マイクロポンプ部材を用いる液体吐出デバイスであって、加圧室の一方の面に液体連通開口部が設けられ、加圧室の他方の面に液体供給開口部が設けられたセル駆動型マイクロポンプ部材の、一方の面の側に、液滴粒子を吐出させる複数のノズル孔を有する液体ノズル部材を、ノズル孔が加圧室に通じるように重ね合わせてなり、圧電/電歪体の分極電界と同一方向に駆動電界をかけて、圧電/電歪体である加圧室の側壁を、上下方向に伸縮させ加圧室を変形させて、加圧室に供給された液体を、ノズル孔から一方の面側へ向けて吐出可能とする液体吐出デバイスが提供される。
【0026】
又、上記したセル駆動型マイクロポンプ部材を用いる液体吐出デバイスであって、加圧室の一方の面に液体供給開口部及び液体連通開口部が設けられたセル駆動型マイクロポンプ部材の、一方の面の側に、液体供給開口部と通じる液体供給流路を備えるとともに、液滴粒子を吐出させる複数のノズル孔を有する液体ノズル部材を、ノズル孔が加圧室に通じるように重ね合わせてなり、圧電/電歪体の分極電界と同一方向に駆動電界をかけて、圧電/電歪体である加圧室の側壁を、上下方向に伸縮させ加圧室を変形させて、加圧室に供給された液体を、ノズル孔から一方の面側へ向けて吐出可能とする液体吐出デバイスが提供される。
【0027】
上記した液体吐出デバイスにおいては、加圧室の一方の面が下面であり、加圧室の他方の面が上面であり、加圧室に供給される液体を、ノズル孔から下面方向へ吐出可能とすることが好ましい。
【0028】
更には、本発明により、以下に示す2つのセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法が提供される。
第1の製造方法は、基体内部に形成された複数のセルであり、側壁が圧電/電歪体からなる加圧室が、隣接する加圧室と側壁を兼ねずに独立して形成されているセル駆動型マイクロポンプ部材の、パンチとダイを用いた製造方法であって、圧電/電歪材料からなる複数のグリーンシートを用意し、パンチにより、全てのグリーンシートにスリット孔を開けた後に全てのグリーンシートを位置決めして積層し(打抜後積層と呼ぶ)、のちに加圧室、又は、加圧室の側壁と隣接する加圧室の側壁とを隔て、加圧室を隣接する加圧室と独立させる空間、となる複数のスリットが形成された圧電/電歪体を形成する過程を含むことを特徴とするセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法である。
【0029】
第2の製造方法は、基体内部に形成された複数のセルであり、側壁が圧電/電歪体からなる加圧室が、隣接する加圧室と側壁を兼ねずに独立して形成されているセル駆動型マイクロポンプ部材の、パンチとダイを用いた製造方法であって、圧電/電歪材料からなる複数のグリーンシートを用意し、パンチにより、第一のグリーンシートに第一のスリット孔を開ける第一の工程と、第一のスリット孔からパンチを抜き取らない状態で、第一のグリーンシートをストリッパに密着させて引き上げる第二の工程と、パンチの先端部が引き上げた第一のグリーンシートの最下部より僅かに引き込む程度に、パンチを引き上げる第三の工程と、パンチにより、第二のグリーンシートに第二のスリット孔を開ける第四の工程と、第二のスリット孔からパンチを抜き取らない状態で、第二のグリーンシートを第一のグリーンシートとともに引き上げる第五の工程と、パンチ先端部が引き上げた第二のグリーンシートの最下部より僅かに引き込む程度に、パンチを引き上げる第六の工程と、以降、複数枚のグリーンシートを第四の工程から第六の工程を繰り返して積層し(打抜同時積層と呼ぶ)、のちに加圧室、又は、加圧室の側壁と隣接する加圧室の側壁とを隔て、加圧室を隣接する加圧室と独立させる空間、となる複数のスリットが形成された圧電/電歪体を形成する過程を含むことを特徴とするセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材及び製造方法について、図面を参酌しながら、実施の形態を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
尚、本明細書中において、マイクロポンプ部材を駆動するとは、少なくとも1つのセルを駆動すること、即ち、加圧室に圧力を生じさせることを指し、加圧室に圧力を生じさせることとは、その加圧室を構成し駆動部である側壁を、駆動電界をかけて変形させ、加圧室の体積変化を引き起こし、加圧室内に加圧状態あるいは減圧状態を導くことを指す。
【0031】
図1(a)、図1(b)、及び、 図2(a)、図2(b)は、本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の一実施形態を示す断面図である。図1(a)は、セル駆動型マイクロポンプ部材44の加圧室46の長手方向の断面図であり、図1(b)は、セル駆動型マイクロポンプ部材44の加圧室46の短手方向の断面図であり、図2(a)、図2(b)は、各々の駆動状態を示している。
セル駆動型マイクロポンプ部材44は、基体2内部に形成された複数のセル3を加圧室46として用い、加圧室46を形成する側壁6を圧電/電歪体により構成し、圧電/電歪体の変位により加圧室46の体積を変化させて加圧室46に圧力を生じせしめる。
【0032】
基体2は、例えば、複数のスリット(A)5が形成された圧電/電歪体からなるスペーサ板70と、スペーサ板70の一方の側に重ね合わせスリット(A)5を覆蓋する蓋板7と、スペーサ板70の他方の側に重ね合わせスリット(A)5を覆蓋する連通板68とから形成することが出来る。そして、基体2のスリット(A)5と隣接するスリット(A)5との間には、蓋板7及びスペーサ板70を貫通するスリット(B)45が形成されている。スリット(A)5と蓋板7とによりセル3即ち加圧室46が形成されていて、スリット(B)45が、隣接する2つの加圧室46を独立せしめる。
【0033】
例えば、このセル駆動型マイクロポンプ部材44の加圧室46の一方の面に液体連通開口部72を設け、加圧室46の他方の面に液体供給開口部64を設けて、液体連通開口部72を、液滴粒子を吐出させる複数のノズル孔(以下、単にノズルともいう)を有する液体ノズル部材42により、ノズル孔が加圧室46に通じるように重ね合わせ、液体吐出デバイス40を構成し、圧電/電歪体の分極電界と同一方向に駆動電界をかけて、圧電/電歪体である加圧室46の側壁6を、上下方向に伸縮させ、加圧室46を変形させて、加圧室46に供給される液体を、ノズル孔から一方の面側へ向けて吐出させることが出来る。液体ノズル部材42は、より簡素には、ノズル8を備えるノズル板9であればよい。尚、図1においては、例えば、一方の面が下面であり、他方の面が上面として示されている。
【0034】
液体吐出デバイス40は、例えば、インクジェットプリンタのヘッドや、バイオテクノロジー分野における微量液体の混合・反応操作や遺伝子構造の解析に必要なDNAチップの製造や半導体製造用のコーティング工程において用いられる微小液滴吐出装置、あるいは、燃料、原料等の噴霧装置への適用が可能である。
【0035】
本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材44においては、図7に示す従来のマイクロポンプ部材271のように、体積変化する複数のセル即ち加圧室が、共通の蓋板で形成されたり、1つの駆動部が2つのセルの駆動部を兼ねたりしておらず、加圧室46が、隣接する加圧室46と、スリット(B)45を隔てて独立して形成されているところに特徴がある。
又、駆動部である加圧室46の側壁6を構成する圧電/電歪体の分極電界と駆動電界とが、同一方向であることにも特徴がある。
更には、図16で示すインクポンプ部材144のように、加圧室を構成する上壁である閉塞プレート(振動板)の屈曲により、圧力を生じさせるのではなく、加圧室46を形成する側壁6の両表面に電極膜が形成され、電極膜に電圧を印加することにより、側壁6が上下方向に伸縮することにも特徴がある。
【0036】
図1に示されるように、加圧室46と隣接する加圧室46との間に、スリット(B)45が形成され、加圧室46が、互いに独立して形成されている構造であるが故に、加圧室46が、個々に、他の加圧室46から全く独立して駆動し得る。又、隣接する加圧室46に同じ動作をさせることが出来、互いに圧電/電歪体の変位を妨げることがない。尚、スリット(B)45は、駆動部4である側壁6の変形を妨げない程度に隣接する加圧室46間に形成されていればよい。例えば、図2(a)に示す駆動状態から理解されるように、加圧室46の長手方向において、少なくとも蓋板7が変形する部分と同程度の長さにスリット(B)45が形成されていればよいが、より好ましくは加圧室46の長さと同程度の長さにスリット(B)45を形成する。
【0037】
図14は、本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材44の停止状態と駆動状態の一例を示す断面図である。駆動電界がOFFの時には、圧電/電歪体である駆動部4は変形しておらず、所定の駆動部4に対して駆動電界をONにすると駆動部4が変形する。このとき、セル3である加圧室46は、基体2内において、互いにスリット(B)45を隔てて形成されている。従って、加圧室46の駆動と、隣接する加圧室46の駆動は、互いに変位量を制限することなく独立して行われ、図14に示されるように、隣接する2つの加圧室46に同じ動作をさせることが可能である。従って、例えば、同じ変位量を得るために、より電界強度は小さくて済む。
【0038】
又、駆動部4である側壁6が伸縮という変形により加圧室46に体積変化をもたらし、圧力を生じせしめるので、大きな変位を得るために、駆動部4を薄肉にする必要がなく、従って、剛性が低下しないため、応答性が鈍くなるという問題も生じない。大変位と高速応答性が相反せず両立し得る。
【0039】
例えば、セル駆動型マイクロポンプ部材44を、上記した液体吐出デバイス40として用いた場合に、隣接する加圧室46から同時に液体を吐出させることが出来る。従って、被吐出体に最小の間隔で液体を吐出させるために、従来より加圧室46の駆動回数が少なくて済み、液体吐出処理速度の向上が図れる。例えば、液体吐出デバイス40をDNAチップの生産に用いた場合に、製造コストをより低減させることが可能となる。
【0040】
更に、駆動部4を構成する圧電/電歪体の分極電界と駆動電界とが、同一方向であることから、製造工程において、仮の分極用電極を作製し電界をかける必要がなく、スループットの向上が図れる。又、分極処理に関わりなく、キュリー温度以上の高い温度での加熱を伴う製造プロセスを適用することが可能である。従って、マイクロポンプ部材を、例えば回路基板に固定・結線する際に、はんだリフロー等によるはんだ付けや、熱硬化型接着が実施可能であり、マイクロポンプ部材を適用した製品の製造工程を含め、更に、スループットの向上が導かれ、製造コストの低減が図れる。
【0041】
そして、高い電界強度で駆動しても、分極状態が変化してしまうことがなく、むしろ、より好ましい分極状態となり得て、安定して高い歪み量を得ることが出来る。従って、よりコンパクトにすることが出来、マイクロポンプ部材として好ましい。
【0042】
セル駆動型マイクロポンプ部材44においては、加圧室を形成する側壁の面の輪郭度が、概ね8μm以下であることが好ましく、又、加圧室を形成する側壁の壁面の凹凸量が、概ね10μm以下であることが好ましく、更には、加圧室を形成する側壁の壁面の表面粗さRtが、概ね10μm以下であることが好ましい。これらのうち、少なくとも何れか1つの条件に適うマイクロポンプ部材であれば、加圧室を構成する側壁即ち駆動部の加圧室内壁面が平滑であるので、駆動時に電界集中や応力集中が生じ難く、各加圧室で安定した吐出動作を実現することが出来る。
【0043】
尚、面の輪郭度は、日本工業規格B0621「幾何偏差の定義及び表示」に示されている。面の輪郭とは機能上定められた形状をもつように指定した表面であって、面の輪郭度とは理論的に正確な寸法によって定められた幾何学的輪郭からの面の輪郭の狂いの大きさをいう。本発明において示すセルの面とは、上記したセルを構成する駆動部のセル内壁面を指す。
【0044】
図1に示すセル駆動型マイクロポンプ部材44においては、1つの加圧室において、その加圧室の内幅W(短手方向の幅)と高さHとの比が、換言すれば、加圧室のアスペクト比W:Hが、概ね1:2〜1:40であることが好ましく、加圧室の内幅Wが、概ね60μm以下であることが好ましい。より好ましくは、加圧室のアスペクト比W:Hが、1:10〜1:25、加圧室の内幅Wが、50μm以下である。これらのアスペクト比の値が好ましい理由は、アスペクト比が小さすぎると、十分な加圧力を得るために必要な電界が高くなりすぎて、絶縁破壊等の危険性が増す一方、アスペクト比が大きくなると、強度的に弱くなり、組み立て・ハンドリング中の不良発生が増えるからである。少なくとも何れか1つの条件に適うマイクロポンプ部材であれば、更に好ましくは2つの条件がともに適うマイクロポンプ部材、即ち薄く背の高い加圧室を備えるマイクロポンプ部材であれば、マイクロポンプ部材として、より高出力化を図ることが容易であり、又、高密度化が図れ、よりコンパクトなマイクロポンプ部材を実現することが出来る。
【0045】
又、図1に示すセル駆動型マイクロポンプ部材44においては、1つの加圧室において、その加圧室と隣接する加圧室との間隔と、加圧室の高さとの比が、概ね1:2〜1:40であることが好ましく、加圧室と隣接する加圧室との間隔、即ち加圧室間隔Lが、概ね50μm以下であることが好ましい。より好ましくは、加圧室と隣接する加圧室との間隔と、加圧室の高さとの比は、1:10〜1:25、加圧室間隔Lが、30μm以下である。少なくとも何れか1つの条件に適うマイクロポンプ部材であれば、更に好ましくは2つの条件がともに適うマイクロポンプ部材であれば、加圧室と隣接する加圧室とが独立していながら、1つのマイクロポンプ部材に多くの加圧室を備えることが出来、よりコンパクトなマイクロポンプ部材を実現することが可能である。
【0046】
従って、図1に示す本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材44を、例えば、液体吐出デバイス40として用いた場合に、隣接する加圧室46から同時に液体を吐出させることが出来るとともに、従来の、1つの駆動部が2つのセルの駆動部を兼ねる構造のマイクロポンプ部材と比べても、被吐出体に、より高密度に液体を吐出させることが可能である。
【0047】
本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材においては、加圧室の形状は限定されるものではない。図10(a)〜図10(c)は、本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の一実施形態を示す断面図である。図10(a)は、セル駆動型マイクロポンプ部材44の加圧室346の長手方向の断面図であり、図10(b)は、セル駆動型マイクロポンプ部材44の加圧室346の短手方向の断面図であり、図10(c)は、セル駆動型マイクロポンプ部材44の基体2を構成するスペーサ板70の水平断面図である。図10(c)から理解されるような、長手方向の端において溜部50を有する加圧室346であることも好ましい。セル駆動型マイクロポンプ部材44を用いて液体ノズル部材42とともに液体吐出デバイス100を形成したときに、特に微細な設計で問題となる、マイクロポンプ部材とインクポンプ部材との位置合わせにおいて、溜部50が広がっていることにより位置ズレへの裕度が生まれるからである。溜部50は、少なくともノズル孔側の一端において形成されていれば効果を発揮するが、液体供給側にも高精度な位置合わせを要求される微細孔を設ける設計の場合には、両端に設けていれば、尚好ましい。
【0048】
以下、引き続き適用例を掲げて、図面を参酌しながら、本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材について説明する。
図11は、本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材を液体吐出デバイスに適用した例を示す断面図であり、加圧室46の内幅Wと、及び、加圧室46と隣接する加圧室46との間隔、即ち、加圧室間隔Lとが、それぞれ固定された長さではなく、各々少なくとも2種類の間隔を有している。こうすることで、被吐出体の望ましい位置に、所望の量の液滴を吐出することが容易となる。
【0049】
図19は、本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材を液体吐出デバイスに適用した他の例を示す断面図である。本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材を適用した液体吐出デバイスにおいては、従来のインクジェットプリントヘッドと同様に、加圧室へ液体を供給する仕組みは、図1に示す液体吐出デバイス40のように液体供給開口部64を上面に設けることに限定されない。
【0050】
図19に示す液体吐出デバイス190は、液体供給流路を内蔵した例である。液体吐出デバイス190では、加圧室46の一方の面、例えば下面に、液体供給開口部64及び液体連通開口部72が設けられたセル駆動型マイクロポンプ部材44の下面に、液体供給開口部64と通じる液体供給流路62を備えるとともに、液滴粒子を吐出させる複数のノズル孔を有する液体ノズル部材42を、ノズル孔が加圧室46に通じるように重ね合わせて形成されている。
【0051】
次に、本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法について、説明する。製造方法には圧電/電歪体を形成する過程の違いにより2通りがある。
セル駆動型マイクロポンプ部材の第1の製造方法の概略工程の一例を、図4(a)〜図4(c)を参照しながら説明する。これは、パンチとダイを用いた製造方法であって、図4(a)で、圧電/電歪材料からなる所定枚数のグリーンシート16を、パンチにより各々打ち抜き加工して各グリーンシートに、積層してスリット(A)5となるスリット孔25、及び、積層してスリット(B)45となるスリット孔15を開けた後に、位置合わせして積層し、所定の厚さを有する圧電/電歪体を得る過程を含む製造方法である。その後、例えば、図4(b)で、焼成して一体化し所望のスリット(A)5、スリット(B)45が形成されたスペーサ板70を得て、後にセル即ち加圧室となるスリット(A)5内に電極を形成して、図4(c)で、蓋板7、連通板68、及び、液体ノズル部材42を接合する。尚、グリーンシート16は、ドクターブレード法等の周知のテープ形成手段によって形成することが出来る。
【0052】
グリーンシートの積層時の位置合わせ方法は、例えば、グリーンシートの外形と、概ね同一の内形を有する枠内に、前記グリーンシートを順次重ねるか、若しくは、ガイドピンを立てて、グリーンシートに予め開けられたガイド孔を通し順次重ねることにより位置合わせし、例えば加熱加圧して行うことが出来る。
【0053】
図3(a)〜図3(c)に示す製造工程は、連通板68がない場合を示すもので、それ以外は図4(a)〜図4(c)と同等である。連通板68は、ノズル部材がポリイミドフィルム等の剛性の低い材質の場合に、金属やセラミックスないし厚めのプラスチックス等で剛性の高い材料の連通板68を使用することにより、ノズル部材により加圧性能が低下することを防ぐ効果を有する。
【0054】
尚、図13(a)〜図13(c)に示すように、蓋板7も同材料のグリーンシートで形成し、スペーサ板70、及び、連通板68と液体ノズル部材42とともに積層し、焼成一体化してもよい。蓋板7と、駆動部を含むスペーサ板70が同時焼成されて一体のセラミック体となるため、シールの耐久性とセルの剛性が向上し、高速応答性に優れたマイクロポンプ部材となり得る。この場合には、電極の形成は、軟らかいグリーンシート上に電極ペーストを塗布することにより行われるが、グリーンシートを破損したり変形させないように注意を要する。又、焼成してセル構造が完成した後に、電極ペーストを流通させて塗布し電極を形成することも可能であるが、その場合には、マスキング作業が困難であり、形成可能な電極パターンが限定される。
尚、図12(a)〜図12(c)に示す製造工程は、液体ノズル部材42との接着工程が後に続くが、省略している。
【0055】
続いて、第2の製造方法について説明する。
第2の製造方法も、第1の製造方法と同様に、図4(a)〜図4(c)で示す製造工程の概略に従い、パンチとダイを用いた製造方法であって、図4(a)で、圧電/電歪材料からなる所定枚数のグリーンシート16を、パンチにより各々スリットを打ち抜き、積層し、所定の厚さを有する圧電/電歪体を得る過程を含む製造方法である。その後、同じように、例えば、図4(b)で、焼成して一体化し所望のスリット(A)5、スリット(B)45が形成されたスペーサ板70を得て、後にセル即ち加圧室となるスリット(A)5内に電極を形成して、図4(c)で、蓋板7、連通板68、及び、液体ノズル部材42を接合する。
【0056】
第2の製造方法においては、グリーンシート16に、積層してスリット(A)5となるスリット孔25、及び、積層してスリット(B)45となるスリット孔15を開けるとともに、積層を後述する方法により同時に行い、グリーンシート16を積層していき、打ち抜きの終了とともに積層も完了させ、所定の厚さを有する圧電/電歪体を形成する過程を含むところにおいて、第1の製造方法と異なる。
【0057】
図6(a)〜図6(e)は、第2の製造方法で行う打抜同時積層の具体的方法を示し、周囲にグリーンシート16(以下、単にシートともいう)の積層操作をするストリッパ11を配置したパンチ10とダイ12から成る金型を用いている。図6(a)は、ダイ12上に最初のシート16aを載せた打ち抜き前の状態を示し、図6(b)で、パンチ10及びストリッパ11を下降させて、シート16を打ち抜いて、スリットを形成している(第一の工程)。
【0058】
次に、2枚目のシート16bの打ち抜き準備に入るが、このとき図6(c)に示すように、最初のシート16aは、ストリッパ11に密着させて上方に移動させてダイ12から離す(第二の工程)。ストリッパ11にシート16を密着させる方法は、例えば、ストリッパ11に吸引孔を形成して真空吸引すること等で実施出来る。
【0059】
又、2枚目のシート16bの打ち抜き準備に入るために、ダイ12からパンチ10及びストリッパ11を引き上げるが、この引き上げている途中は、パンチ10の先端部を、一緒に引き上げた最初のシート16aのスリット孔の中まで戻さないことが望ましく、又、止める際には、一緒に引き上げた最初のシート16aの最下部より僅かに引き込んだところで止めることが肝要である(第三の工程)。パンチ10を最初のシート16aの孔まで戻したり、完全にストリッパ11の中へ格納してしまうと、シート16は軟質であるため形成した孔が変形してしまい、シート16を積層して得られるスリットを形成した際に、その側面の平坦性が低下してしまう。
【0060】
図6(d)は、2枚目のシート16bの打ち抜き工程を示し、最初のシート16aをストリッパ11に密着させることで、ダイ12上に、2枚目のシート16bを容易に載置でき、図6(b)の工程のように打ち抜き出来、同時に最初のシート16aに重ね合わせられる(第四の工程)。
【0061】
そして、図6(c)、図6(d)の工程を繰り返して、打ち抜かれた最初のシート16aと2枚目のシート16bとを重ね合わせて、ストリッパ11により引き上げ(第五の工程)、3枚目のシート16cの打ち抜き準備に入る。但し、この時も一緒に引き上げたシート16の最下部より僅かに引き込んだところで止めることが肝要である(第六の工程)。その後、第四の工程から第六の工程を繰り返して必要積層数のシート16の打ち抜き及び積層を繰り返す。
【0062】
図6(e)は、打ち抜きを終了した状態を示している。必要な枚数のシート16の打ち抜き及び積層が終了したら、ストリッパ11によるシート16の保持を解除し、打ち抜き積層したシート16をストリッパ11から引き離して取り出し可能としている。ストリッパ11からの引き離しは、図示するように、ストリッパ11下面に引離治具17を設けることで確実に行うことが出来る。
以上述べた操作は、特願2000−280573に記載の製造方法を適用したものであり、この操作により所定の厚さを有し所望のスリットが形成された積層体を得ることが出来る。
【0063】
図5(a)は、図6(a)〜図6(e)に示される打抜同時積層方法によりスペーサ板70を得る第2の製造方法を採用した場合において、図4(b)に示される焼成後のスペーサ板70のP視端面図を示し、図5(b)は、図5(a)に示すスリット5壁面のM部を拡大した断面模式図を示している。
【0064】
本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法によれば、焼成前にスリットを形成するので、後にセル即ち加圧室になり得るスリットの側壁面は焼成面で形成される。概ね同じ構造のマイクロポンプ部材を、図18(a)〜図18(e)で示されるような、圧電/電歪材料を焼成した後に、ダイサー等で孔加工、スリット加工するという製造工程を経て作製した場合には、例えばスリットの側壁面に、図9(b)に示されるようなマイクロクラックや粒内破壊が生じるが、本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法によれば、このようなことは生じず、加圧室を形成する側壁の表面の結晶粒子状態は粒内破壊を受けている結晶粒子が1%以下となり実質上なしに等しく、特性劣化が生じず、耐久性・信頼性を向上させることが出来る。又、加工中に角部の破損(チッピング)が発生し難いし、ダイサー加工がないため洗浄〜乾燥工程が必要なくなる。
【0065】
本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材の第2の製造方法によるグリーンシートの重ね合わせ精度の一例を掲げれば、厚さが50μm、ヤング率が39N/mm2のグリーンシートを、スリット(A)幅50μm、スリット(B)幅30μm、となるように打ち抜きし、10枚積層した場合に、焼成後の各層間のズレ量は、最大で4μm、表面粗さRtは概ね7μmである。図5(b)に示すように、側壁の表面を凹凸なく滑らかなものに出来る。そして、側壁の表面は焼成面であるため、表面の結晶粒子であっても圧電体結晶粒子は粒内破壊が発生せず、粒内破壊を受けている結晶粒子を1%以下に抑えることが出来る。尚、焼成後のスリット幅は、焼成収縮により約40μmであった。
【0066】
このように、パンチとダイを用いてグリーンシートにスリット孔を形成すると同時にグリーンシートの積層を行い、パンチ自体をグリーンシートの積層位置合わせ軸として使用して、パンチにより打ち抜いたスリット孔の変形を防止するため、スリット孔の変形が発生せず、グリーンシート積層間のズレ量を5μm未満に抑えることが出来、高い精度で積層し、凹凸の少ないスリット壁面を形成することが可能である。そのため、スリット幅が70μm未満であっても、又、アスペクト比10〜25程度の、高アスペクト比な、後にセル即ち加圧室を形成するスリットや、加圧室間のスリットを、容易に作成出来、優れた特性のマイクロポンプ部材を得ることが出来る。
【0067】
又、側壁の表面にマイクロクラックや粒内破壊粒子が実質上ないので、圧縮残留応力による特性劣化が生じることが無いし、上記の第2の製造方法ではシートを移動させるための治具や積み重ねるスペースが必要ないため、製造ラインも簡略化でき、低コストでの製造が可能である。
【0068】
更に、上記の第1及び第2の製造方法では、スリット加工後に焼成するので、スリット幅は、シート打ち抜き時点では、金型のパンチ加工幅とほぼ同等であるが、焼成時に収縮するので、薄肉加工スリットと焼成収縮の組み合わせで、幅が40μm以下の微細スリットを形成することも可能であるし、金型の形状を変更する等の打ち抜き金型の設計次第で、スリットは直線以外であっても容易に形成出来、図10(c)に示すような、用途に応じた最適な形状を実現することが出来る。
【0069】
尚、第2の製造方法においても、第1の製造方法と同様に、連通板若しくは液体ノズル部材を備えないマイクロポンプ部材の作製や、蓋板の材料をスペーサ板と同じものとし、スペーサ板等と積層した後に焼成し一体化することも可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、従来の問題が解決され、高温加熱プロセスが適用出来、低コストで量産可能であって、スリット部分が直線形状以外のセルを有し、スリット部分が60μm以下の幅のセルを有し、又、高アスペクト比なセルを有し、高い電界強度で駆動出来得て、更には、小さな電界強度で、より大きな変位とより速い応答性を両立し得る圧電/電歪効果を原理とするセル駆動型マイクロポンプ部材、及び、その製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の一実施形態を示す断面図である。
【図2】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の一実施形態(駆動状態)を示す断面図である。
【図3】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法の一例を示す概略工程説明図である。
【図4】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法の他の一例を示す概略工程説明図である。
【図5】 本発明に係る打抜同時積層を含むセル駆動型マイクロポンプ部材の第2の製造方法において、図5(a)は図4(b)のP視端面図であり、図5(b)は図5(a)のM部の断面拡大模式図である。
【図6】 図4(a)に示すグリーンシートのスリット孔打抜積層において、打抜同時積層を行う方法の一例を示す工程説明図であり、
図6(a)は、ダイに最初のグリーンシートを載せた1枚目準備工程を示し、
図6(b)は、最初のグリーンシートの打ち抜き工程を示し、
図6(c)は、2枚目のグリーンシートを載せた2枚目準備工程を示し、
図6(d)は、2枚目のグリーンシートの打ち抜き工程を示し、
図6(e)は、全シートの打ち抜き、積層を終えてストリッパにより積層したグリーンシートを離す打抜完了工程を示す図である。
【図7】 従来のマイクロポンプ部材を用いたインクジェットヘッドの一例を示す斜視図である。
【図8】 従来のマイクロポンプ部材の製造方法の一例を示す概略工程説明図である。
【図9】 図8(a)〜図8(e)に示す従来のマイクロポンプ部材の製造方法において、図9(a)は図8(d)のQ視端面図であり、図9(b)は図9(a)のN部の断面拡大模式図である。
【図10】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の一実施形態を示す断面図である。
【図11】 本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材を液体吐出デバイスに適用した場合の形状を示し、セル幅、及び、セル間隔が同一でなく、それぞれ、少なくとも2種類の長さを有するマイクロポンプ部材の一例を示す断面図である。
【図12】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法の更に他の一例を示す概略工程説明図である。
【図13】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法の更に他の一例を示す概略工程説明図である。
【図14】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の停止状態と駆動状態の一例を示す断面図である。
【図15】 従来のマイクロポンプ部材の停止状態と駆動状態の一例を示す断面図である。
【図16】 従来のマイクロポンプ部材の一例を示す断面図である。
【図17】 従来のマイクロポンプ部材の他の一例を示す図で、図16のAA’断面図である。
【図18】 本発明のセル駆動型マイクロポンプ部材を従来の製造方法で作製する場合の一例を示す概略工程説明図である。
【図19】 本発明に係るセル駆動型マイクロポンプ部材の他の一実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2…基体、3…セル、4…駆動部、5…スリット(A)、6…側壁、7…蓋板、8…ノズル、9…ノズル板、10…パンチ、11…ストリッパ、12…ダイ、15…スリット孔、16,16a〜16c…グリーンシート、17…引離治具、25…スリット孔、40…液滴吐出デバイス、42…液体ノズル部材、44…セル駆動型マイクロポンプ部材、45…スリット(B)、46…加圧室、50…溜部、58…オリフィス孔、62…液体供給流路、64…液体供給開口部、68…連通板、88…電極、70…スペーサ板、72…液体連通開口部、86…圧電/電歪材料、100…液滴吐出デバイス、140…インクジェットプリントヘッド、142…インクノズル部材、144…インクポンプ部材、146…インク加圧室、150…オリフィスプレート、154…ノズル孔、156…通孔、158…オリフィス孔、166…閉塞プレート、168…接続プレート、170…スペーサプレート、172…第一の連通用孔部、174…第二の連通用孔部、176…窓部、178…圧電/電歪素子、190…液滴吐出デバイス、270…インクジェットヘッド、271…マイクロポンプ部材、272…基板、273…セル、274…駆動部、275…スリット、276…櫛歯、277…蓋板、346…加圧室。

Claims (18)

  1. 基体内部に形成された複数の細長のセルを加圧室として用い、
    前記加圧室を形成する側壁を圧電/電歪体により構成し、前記圧電/電歪体の変位により前記加圧室の体積を変化させて加圧室に圧力を生じせしめるマイクロポンプ部材であって、
    前記加圧室が隣接する加圧室と側壁を兼ねずに独立して形成されており、且つ、加圧室の長手方向の両端が曲線で構成されていることを特徴とするセル駆動型マイクロポンプ部材。
  2. 前記基体が、圧電/電歪体からなり、加圧室となる複数のスリット(A)が形成されたスペーサ板と、前記スペーサ板の一方の側に重ね合わせ前記スリット(A)を覆蓋する蓋板と、前記スペーサ板の他方の側に重ね合わせ前記スリット(A)を覆蓋する連通板と、からなり、
    前記スリット(A)と隣接するスリット(A)との間には、前記蓋板及び前記スペーサ板を貫通して、前記加圧室の側壁と隣接する加圧室の側壁とを隔て、加圧室を隣接する加圧室と独立させる空間となるスリット(B)が形成されている請求項1に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  3. 前記圧電/電歪体の分極電界と駆動電界とが、電界方向同一である請求項1又は2に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  4. 前記加圧室を形成する側壁の両表面に電極膜が形成され、前記電極膜に電圧を印加することにより、前記側壁が上下方向に伸縮する請求項1〜3の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  5. 前記加圧室を形成する側壁の表面の結晶粒子状態は、粒内破壊を受けている結晶粒子が1%以下である請求項1〜4の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  6. 前記加圧室の面の輪郭度が、8μm以下である請求項1〜5の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  7. 前記加圧室の内幅と高さとの比が、1:2〜1:40である請求項1〜6の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  8. 前記加圧室と隣接する加圧室との間隔と、前記加圧室の高さとの比が、1:2〜1:40である請求項1〜7の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  9. 前記加圧室の内幅が、60μm以下である請求項1〜8の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  10. 前記加圧室と隣接する加圧室との間隔が、50μm以下である請求項1〜9の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  11. 前記加圧室を形成する側壁の表面粗さRtが、10μm以下である請求項1〜10の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  12. 前記加圧室の内幅、乃至、前記加圧室と隣接する加圧室との間隔が、少なくとも2種類の長さを有する請求項1〜11の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  13. 前記加圧室の長手方向の少なくとも一端において、溜部が形成される請求項1〜12の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材。
  14. 請求項1〜13の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材を用いる液体吐出デバイスであって、
    前記セル駆動型マイクロポンプ部材の加圧室の一方の面に液体連通開口部が設けられ、他方の面に液体供給開口部が設けられ、前記セル駆動型マイクロポンプ部材の前記一方の面の側に、液滴粒子を吐出させる複数のノズル孔を有する液体ノズル部材を、前記ノズル孔が前記加圧室に通じるように重ね合わせてなり、
    圧電/電歪体の分極電界と同一方向に駆動電界をかけて、前記圧電/電歪体である加圧室の側壁を、上下方向に伸縮させ前記加圧室を変形させて、前記加圧室に供給される液体を、前記ノズル孔から前記一方の面側へ向けて吐出可能とする液体吐出デバイス。
  15. 請求項1〜13の何れか一項に記載のセル駆動型マイクロポンプ部材を用いる液体吐出デバイスであって、
    前記セル駆動型マイクロポンプ部材の加圧室の一方の面に液体供給開口部及び液体連通開口部が設けられ、前記セル駆動型マイクロポンプ部材の前記一方の面の側に、前記液体供給開口部と通じる液体供給流路を備えるとともに、液滴粒子を吐出させる複数のノズル孔を有する液体ノズル部材を、前記ノズル孔が前記加圧室に通じるように重ね合わせてなり、
    圧電/電歪体の分極電界と同一方向に駆動電界をかけて、前記圧電/電歪体である加圧室の側壁を、上下方向に伸縮させ前記加圧室を変形させて、前記加圧室に供給される液体を、前記ノズル孔から前記一方の面側へ向けて吐出可能とする液体吐出デバイス。
  16. 前記加圧室の一方の面が下面であり、前記加圧室の他方の面が上面であり、前記加圧室に供給される液体を、前記ノズル孔から下面方向へ吐出可能とする請求項14又は15に記載の液体吐出デバイス。
  17. 基体内部に形成された複数のセルを加圧室として用い、前記加圧室の側壁を圧電/電歪体により構成し、前記加圧室が隣接する加圧室と側壁を兼ねずに独立して形成されているセル駆動型マイクロポンプ部材の、パンチとダイを用いた製造方法であって、
    圧電/電歪材料からなる複数のグリーンシートを用意し、
    前記パンチにより、全ての前記グリーンシートにスリット孔を開け、
    全てのグリーンシートを位置決めして積層し、のちに加圧室、又は、加圧室の側壁と隣接する加圧室の側壁とを隔て、加圧室を隣接する加圧室と独立させる空間、となる複数のスリットを有する圧電/電歪体を形成する過程を含むことを特徴とするセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法。
  18. 基体内部に形成された複数のセルを加圧室として用い、前記加圧室の側壁を圧電/電歪体により構成し、前記加圧室が隣接する加圧室と側壁を兼ねずに独立して形成されているセル駆動型マイクロポンプ部材の、パンチとダイを用いた製造方法であって、
    圧電/電歪材料からなる複数のグリーンシートを用意し、
    前記パンチにより、第一のグリーンシートに第一のスリット孔を開ける第一の工程と、前記第一のスリット孔から前記パンチを抜き取らない状態で、前記第一のグリーンシートをストリッパに密着させて引き上げる第二の工程と、前記パンチの先端部が引き上げた前記第一のグリーンシートの最下部より僅かに引き込む程度に、前記パンチを引き上げる第三の工程と、
    前記パンチにより、第二のグリーンシートに第二のスリット孔を開ける第四の工程と、前記第二のスリット孔から前記パンチを抜き取らない状態で、前記第二のグリーンシートを前記第一のグリーンシートとともに引き上げる第五の工程と、前記パンチ先端部が引き上げた前記第二のグリーンシートの最下部より僅かに引き込む程度に、前記パンチを引き上げる第六の工程と、
    以降、複数枚のグリーンシートを第四の工程から第六の工程を繰り返して積層し、のちに加圧室、又は、加圧室の側壁と隣接する加圧室の側壁とを隔て、加圧室を隣接する加圧室と独立させる空間、となる複数のスリットを有する圧電/電歪体を形成する過程を含むことを特徴とするセル駆動型マイクロポンプ部材の製造方法。
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