JP3693271B2 - じょうろ - Google Patents

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鶴夫 山下
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新輝合成株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は植物に水を注ぎかけるためのじょうろに関し、より詳細には収納効率を高めたじょうろに関する。
【0002】
【従来の技術】
植物に水を注ぎかけるためのじょうろとして、水を収容する水容器の胴部分より水の注ぎ口となるノズルのノズルアームを突設したじょうろが公知である。
そして、この場合、使用時の使い勝手を考慮し、ノズルアームは水容器の胴部分より斜め上方に突設されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のじょうろにおいては、ノズルアームが水容器の胴部分より斜め上方に突設されていることより、全長が非常に長くなり、不使用時の収納や、流通過程における保管、陳列に際してスペースを要するという問題があった。
【0004】
この発明は上記の如き問題点に鑑みて、収納効率を高めたじょうろを提供することを目的として創作されたものであり、ノズルアームをその一端を回動基部として水容器部に回動自在に設けると共に、ノズルアームを回動基部に対して傾斜して設けたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1はこの発明のじょうろを示す図であり、図中符号1はその水容器部を指す。
この水容器部1はここでは合成樹脂により構成されるものであり、水は上部の開口3より水容器部の中空部2内に注ぎ入れられる。
この水容器部1の胴部には、上面を水平又は緩い傾斜(この実施例においては緩い傾斜)として前方に張り出したデッキ部1Aが設けられ、このデッキ部1Aの上面には水容器部の中空部2内に連通する円筒状の開口7が設けられ、この開口には下記するノズルアームが回動自在に設けられる。
【0006】
図中符号8は上記ノズルアームを指すものであり、合成樹脂により構成されるこのノズルアーム8は一端を回動基部8Aとし、この回動基部8Aが上記の水容器部のデッキ部1Aの開口7に回動自在に設けられる(図2参照)。
図5及び図6はこの回動構造の一例を示す図である。
ここでは、開口7に挿通されるべき回動基部8Aは上方にフランジ9を有すると共に、下方に抜け止めリング11が係止され、このフランジ9と抜け止めリング11によってデッキ部1Aの開口7の上下を挟持することにより、回動基部8Aはデッキ部1Aに回動自在に固定されることとなる。
尚、この場合、抜け止めリング11はその内周部分12が、回動基部8Aの下端周側に設けた環状の係止溝10に落ち込むことにより、回動基部8Aに係止される。
又、図中符号13は回動基部8Aと開口7の回動接触部分の水密を保つためのOリングであり、このOリング13は回動基部8Aの周側に巻装される。
【0007】
一方、ノズルアーム8は上記の回動基部8Aに対して傾斜して設けられるものであり、これによりこの発明の所期の目的が達成される。
即ち、ノズルアーム8は回動基部8Aに対して傾斜して設けられ、この回動基部8Aは上面を水平又は緩い傾斜とした水容器部のデッキ部1Aに対して回動する結果、回動により水容器部1に対して先端が円状の軌跡をもって移動することなる。
よって、ノズルアーム8の先端が水容器部1より一番離れた状態(図1の状態)をもって使用に供し、先端が水容器部1に一番近づいた状態(図2の状態)をもって収納に供すれば、使用時にはノズルアーム8が水容器部の前方の斜め上方に突出して使い勝手の良い状態が保たれ、収納時にはノズルアーム8が水容器部に近づいて全体がコンパクトに保たれる作用を生じる。
この場合、特に実施例のように水容器部のデッキ部1Aの上面を前方に向かった緩い傾斜とし、この傾斜角度とノズルアーム8の回動基部8Aに対する傾斜角度の和が180度になるように設定すればノズルアーム8の先端が水容器部1に一番近づいた状態ではノズルアーム8は丁度直立する形になり(図2の状態)、高い収納効率が実現される。
【0008】
ところで、この実施例ではじょうろを多目的に使用するための工夫がなされている。
即ち、ノズルアーム8はその先端のノズル部分を分割して構成し、異種のノズルを差し替え自在としている。
図1乃至3は差し替えられるべきノズルのうちのシャワー型のノズル20が装着された状態を示すものであり、このノズル20は合成樹脂により構成されるものであり、後端をノズルアーム8の先端に挿入することにより装着される。
【0009】
図7はこのノズル20の詳細を示す図である。
従来技術においては水が注ぎ出されるノズルヘッドを構成する多数の細孔を有する部分(「蓮の実部分」と通称されており、本願明細書ではこの用語に従う)は金属板により構成され、これがノズル先端の碗状の部材に被蓋されていた。
しかしながら、この場合、多数の細孔は金属板に打ち抜きにより穿設される結果、打ち抜いた部分が捲れて、この部分に水中の夾雑物が引っ掛かりやすく目詰まりしやすく、これを防止するためにノズルの水通路中にメッシュ等のフイルターが必要となる不便さがあった。
【0010】
この実施例では多数の細孔25を有するこの蓮の実部分23を軟質の合成樹脂により構成し、これをノズル20先端の碗状の部材21に被蓋する構造としているのものであり、この場合多数の細孔25は成型により得られるので上記の金属板のように捲れ部分が生ぜず、従って目詰まりの心配がなくフイルターが不要となる効果が得られる。
尚、この場合、蓮の実部分23はその下面に設けた環状の係止溝24をノズル20先端の碗状の部材21の上面の環状の係止突起22に係止することにより被蓋固定される。
【0011】
次に、図4は差し替えられるべきノズルのうちの水差し型のノズル30が装着された状態を示すものである。
このノズル30は合成樹脂により構成されるものであり、後端32をノズルアーム8の先端に挿入することにより装着される。
このノズル30はノズルヘッドが単孔31で構成されるものであり、例えば植物の根元部分に水を指す等の用途に使用される。
【0012】
そして、この実施例ではこのノズル30は、不使用時には水容器部1に収容可能な構成としている。
即ち、ここでは水容器部1の持ち手を、上方部分の持ち手4と後方部分の持ち手5の2種設け、後方部分の持ち手5は後方を開放した溝状に構成すると共に(図8参照)、この溝5Aの形状を水差し型のノズル30の外形に沿った形とすることにより、ノズル30を溝5Aに収容可能としている。
この場合、溝5Aに収容したノズル30を固定するために、持ち手5の下方にして溝5A内には係止リング6が設けられ、収容したノズル30はその後端部32がこの係止リングに挿入されることにより固定されることとなる。
【0013】
【発明の効果】
以上の構成よりなるこの発明によれば、ノズルアームを回動することにより、使用時と収納時でじょうろの全長を可変することが可能となるので、使い勝手を損なわず、且つ収納効率を高めたじょうろが実現できる効果を奏する。
よって、製造・販売者においては保管、陳列スペースが少なくて済み流通コストが軽減されるじょうろが実現され、使用者においては収納スペースが少なくて済む邪魔にならないじょうろが実現されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のじょうろの使用時の状態を示す一部切り欠き側面図。
【図2】同上、収納時の状態を示す一部切り欠き側面図。
【図3】同上、使用時の状態を示す斜視図。
【図4】同上、ノズルを差し替えた状態を示す斜視図。
【図5】同上、ノズルアームの回動基部の分解斜視図。
【図6】同上、ノズルアームの回動基部付近の断面図。
【図7】同上、蓮の実部分の分解斜視図。
【図8】同上、後方部分の持ち手付近の斜視図。
【符号の説明】
1 水容器部
8 ノズルアーム
8A (ノズルアーム)の回動基部

Claims (1)

  1. ノズルアーム(8)をその一端を回動基部(8A)として水容器部(1)に回動自在に設けると共に、ノズルアームを回動基部に対して傾斜して設けたことを特徴とするじょうろ。
JP31416196A 1996-11-12 1996-11-12 じょうろ Expired - Lifetime JP3693271B2 (ja)

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