JP3692338B2 - 回転刃の研磨装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転刃の研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば草刈り機等に用いられる回転刃(チップソー)の各刃の研磨には、グラインダと呼ばれる研磨砥石を備えた電動研磨工具又は電動研磨装置を用いる。しかし、前記電動研磨工具を手に持って各刃を正しく研磨するのは難しく、従来より電動研磨工具に代わる、又は電動研磨工具を用いた研磨装置が種々提案されており、登録実用新案第3001786号「チップソー等の研磨器」や特開2001-347442「回転刈刃用研磨機」を例示できる。
【0003】
登録実用新案第3001786号は、小型の携帯用の電動研磨工具(グラインダ)を用い、台板の一側部側に、研磨盤を回転駆動自在に軸着した小型の携帯用の電動研磨工具を所定の角度に着脱可能に電動研磨工具取付材で装着し、前記台板の他側部側に超硬のチップソー等の被研磨材を水平旋回可能に搭載し、電動研磨工具の研磨盤に向かって弾性材に抗して摺動可能に摺動台を配設した研磨装置である。摺動台に搭載して摺動する超硬のチップソー等の被研磨材が前進するのを所定の位置で停止する前進限調節具を前進限位置調節可能に摺動台に設けてあり、素人でも簡単に確実に研磨できるようにしている。
【0004】
特開2001-347442は、回転刈刃(回転刃)の刃先における逃げ角の研磨とすくい角の研磨という2種の研磨に対応した電動研磨工具の取付位置の変更が簡単かつ確実にでき、電動研磨工具の装着安定性が極めて優れ、各刃先を均等に研磨できる研磨装置を提案している。具体的には、回転刈刃の刃先のすくい角の研磨と逃げ角の研磨に対応した基台上に各1個ずつテーパピンを立設させ、グラインダ(電動研磨工具)Mの側壁にこのテーパピンに支持される被支持部を設けて、2種の研磨に対応した箇所にグラインダ(電動研磨工具)Mを挿脱自在に装着できるように構成し、さらにグラインダ(電動研磨工具)Mをその先端の研磨面を上方に向けて基台上に載置して装着し、その上面に沿った箇所に刃物研ぎ台を位置させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
回転刃の研磨は、特開2001-347442が指摘しているように、各刃における(a)逃げ角の研磨=天刃の研磨及び(b)すくい角の研磨=腹刃の研磨の2種類があり、各研磨を一つの研磨装置で実施できることが望ましい。特開2001-347442は、上記2種類の研磨を、電動研磨工具の支持位置を切り替えることで実現している。電動研磨工具は、各テーパピンに従った角度で水平旋回させることができるが、各テーパピンに対する電動研磨工具の付け替え作業が必要で、回転刃の各刃すべての天刃の研磨を先に実施し、電動研磨工具の位置を替えて各刃すべての腹刃の研磨を実施する(特開2001-347442公開公報[0012]参照)。
【0006】
回転刃の各刃毎に天刃及び腹刃の研磨ができることが好ましいが、各研磨に対して定めた電動研磨工具の水平角は固定であり、市販されている異なる種々の電動研磨工具毎に設定できる研磨砥石の水平角が異なる問題がある。また、同一の電動研磨工具を用いる場合でも、各刃毎に天刃及び腹刃を研磨するためには、特開2001-347442の装置は煩雑に電動研磨工具を付け替えなければならい。そこで、市販されている電動研磨工具の違いに関係なく利用でき、しかも電動研磨工具の付け替え作業を要することなく、各刃毎に天刃及び腹刃の連続的な研磨作業を実現する研磨装置について検討した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
検討の結果開発したものが、ベース上に回転刃保持部及び研磨砥石操作部を設けた研磨装置において、回転刃保持部は研磨砥石操作部に対して回転刃を接近離反させる接近離反機構を、研磨砥石操作部は前記回転刃の接近離反方向に対して研磨砥石を水平旋回させる旋回機構をそれぞれ備え、研磨砥石操作部の旋回機構は研磨砥石を所定姿勢で保持する工具移動材と、この工具移動材をベースに係合する中心係合部及び旋回係合部とから構成してなり、この研磨砥石操作部は中心係合部により直線方向に移動自在な旋回中心と、旋回係合部により旋回半径を連続的に増減しながら旋回自在な楕円弧軌道とに従って水平旋回する回転刃の研磨装置である。
【0008】
研磨砥石操作部は、旋回機構を備えた工具移動材に電動研磨工具を着脱自在及び姿勢自在(通常揺動姿勢自在)に取り付け、この電動研磨工具が有する研磨砥石を用いる構成を基本とするが、工具移動材に直接研磨砥石を設けた専用の装置構成でもよい。以下では、電動研磨工具を着脱自在及び姿勢自在に装置本体部に取り付けた構成とし、研磨砥石は工具移動材部に対して姿勢固定で取り付けた電動研磨工具の姿勢に従って研磨砥石の各刃に宛う場合を説明する。
【0009】
天刃及び腹刃は、正確には直線状ではなく微妙に湾曲した円弧状で、それぞれの角度が異なるだけでなく前記円弧の曲率半径も異なるため、単に研磨砥石を水平旋回させても、天刃及び腹刃両方に適切な角度を実現しにくく、また天刃又は腹刃毎に微妙な円弧状を実現できない。そこで、本発明の研磨装置は、研磨砥石操作部の旋回機構により、研磨砥石が旋回中心を移動させながら旋回半径を連続的に増減(長く又は短く)する楕円弧軌道に従って水平旋回できるようにしている。これにより、各刃毎の天刃及び腹刃に合わせて、研磨砥石を宛う角度を連続的に調整しながら、また各天刃又は腹刃毎に研磨砥石を円弧状に微調整できる。
【0010】
上記旋回機構を備えた研磨砥石操作部の実効性を確保するには、研磨砥石に対して直線的に一方向から回転刃が接近離反しながら、他方向へ動かないことが必要である。こうした回転刃保持部は、(1)研磨砥石の略中心高さに合わせた接面を有する載置台と、この接面に設けた回転刃の接近離反方向の案内部と、この案内部に沿って移動する突起軸とからなり、この回転刃保持部の接近離反機構は案内部に沿って移動する突起軸により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面に摺接しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する構成とする。
【0011】
回転刃は、突起軸によって研磨砥石に対する接近離反方向のみ運動し、前記方向以外の水平面内はもちろん、高さ方向にも接面により規制され、不要な動きをしない。特に、本発明のように回転刃に宛う研磨砥石の角度を微調整できるようにした場合、不要な回転刃の動きを極力規制する必要があるが、回転刃は接面に摺接して動くため、運動方向が規制されるだけでなく、唯一許された接近離反方向へも姿勢を崩すことなく安定して回転刃を運動させることができる。こうした回転刃の運動を実現するには、突起軸の運動を規定する案内部として、回転刃の接近離反方向で接面内に延在する長孔が好ましい。しかし、突起軸の移動方向を一方向及び直線的に規制できれば、凸条又は凹溝でもよい。
【0012】
ここで、回転刃保持部は、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを突起軸の位置設定部に螺合し、基準設定ボルトは研磨砥石操作部に対する回転刃の離反方向で反発する圧縮バネを装着し、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向へ突起軸を付勢する構成にすると、装置利用者は回転刃を後退させて回転刃を各刃毎に送る(回転刃の円周方向に各刃を送る)だけで、後は自動的に回転刃が前進し、適度な押圧力(=付勢力)をもって研磨砥石に宛うことができる。
【0013】
別例の回転刃保持部は、(2)研磨砥石の略中心高さに合わせた接面を有し、下方に向けて摺動脚を設けた載置台と、この接面に突設する突起軸とからなり、回転刃保持部の接近離反機構はベースに設けた回転刃の接近離反方向の案内部に摺動脚を差し込んで移動する該載置台により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面に摺接しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する構成がある。ここで、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定材をベースに設け、前記基準設定材に当接又は係止する前進位置決め部を回転刃保持部の載置台に設けると、研磨砥石に対して回転刃を接近させ過ぎることがなくなり、安全性が高まる。
【0014】
更に別例の回転刃保持部は、(3)研磨砥石の略中心高さに合わせた摺接面を有し、この摺接面に案内部を設けた載置台と、この案内部に沿って移動する接面部と、この接面部に突設する突起軸とからなり、該回転刃保持部の接近離反機構は載置台の摺接面に設けた案内部に沿って移動する接面部により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面部と一体に移動しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する構成を例示できる。
【0015】
上記構成において、(a)研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定材をベースに設け、前記基準設定材に当接又は係止する前進位置決め部を回転刃保持部の接面部に設けるか、(b)研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定ボルトを接面部の位置設定部に螺合し、この基準設定ボルトに当接又は係止する前進位置決め部を載置台に設けると、研磨砥石に対する回転刃の過剰接近を防止できる。
【0016】
また、上記回転刃保持部は、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを接面部の位置設定部に螺合し、この基準設定ボルトは研磨砥石操作部に対する回転刃の離反方向で反発する圧縮バネを装着し、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向へ接面部を付勢すると、装置利用者は回転刃を後退させて回転刃を各刃毎に送る(回転刃の円周方向に各刃を送る)だけで、後は自動的に回転刃が前進し、適度な押圧力(=付勢力)をもって研磨砥石に宛うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は回転刃1の接近離反方向に移動する突起軸2を載置台3に係合した回転刃保持部4を設けた研磨装置を表す斜視図、図2は載置台3の断面図、図3は研磨砥石操作部5を表す平面図、図4は研磨砥石操作部5を回転刃1の直交方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図、図5は研磨砥石操作部5を回転刃1の接線方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図、図6は研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向で載置台3に係止する基準設定ボルト6を設けた研磨装置を表す斜視図で、図7は基準設定ボルト6の働きを表す部分側面図である。
【0018】
まず、各例に共通な全体構成及び研磨砥石操作部5を説明する。本発明の研磨装置は、図1に見られるように、四隅に台足ゴム7を取り付けた金属製平板からなるベース8上に、回転刃保持部4及び研磨砥石操作部5を設けている。研磨砥石操作部5は、金属製板材を断面L字形に折り曲げて水平板9及び垂直板10からなる工具移動材11を形成し、前記垂直板10に対して同じく金属製板材からなる工具取付材12を揺動自在に螺着し、電動研磨工具(グラインダ)13は前記工具取付材12の装着ベルト14により装着する。工具取付材12は、垂直板10に対する螺着要素であるネジ15を揺動中心として揺動自在になっており、工具取付材12に設けた円周方向の揺動長孔16から締結ボルト17を垂直板10に締め付けて、工具移動材11の垂直板10に対して所定の揺動角を保って固定する。これにより、電動研磨工具13が備える研磨砥石18は、所定の揺動姿勢を実現、保持する。電動研磨工具13の揺動角は、工具移動材11の垂直板10に刻設した角度目盛り19を指示する工具取付材12の指示突部20によって目視しながら決定する。この揺動姿勢の調整は、市販されている電動研磨工具毎に異なる研磨砥石の揺動角の違いを吸収し、使用にあたって同じ揺動角を実現する効果をもたらす。
【0019】
工具移動材11の水平板9は、ベース8に対して摺接しながら中心係合部21により定まる旋回中心を軸に水平面内で水平旋回し、電動研磨工具13の水平角、すなわち研磨砥石18の旋回姿勢を決定する。本発明は、前記旋回姿勢は一定の旋回半径に基づく水平旋回ではなく、工具移動材11の水平板9と、この水平板9に設けた中心係合部21及び旋回係合部22とにより旋回機構を構成し、前記中心係合部21及び旋回係合部22がそれぞれ移動して、回転刃保持部4に対する水平角が異なる旋回姿勢毎に、旋回半径を連続的に増減する楕円弧軌道に従って研磨砥石18が水平旋回できるようにしている。
【0020】
本例の工具移動材11は、回転刃1(図3〜図5参照)の接近離反方向に延在する移動材長孔23を水平板9に設け、この移動材長孔23に対して中心係合部21を係合し、工具移動材11を移動自在にしている。すなわち、本例では中心係合部21を位置固定し、この中心係合部21と係合する移動材長孔23を有する工具移動材11が相対的に移動する構成である。本例とは逆に、ベースに長孔を設け、工具移動材に固着した中心係合部を移動自在に前記長孔に係合してもよい。本例の中心係合部21はフランジ付ボルトにナットを螺合して構成しており、工具移動材11側からフランジ付ボルトを移動材長孔23、ベース8に挿通し、ベース8裏面でナットを螺着することで、移動材長孔23との係合を実現している。
【0021】
旋回係合部22は、旋回半径を連続的に増減しながら旋回方向に延在してベース8に設けた旋回長孔24へ、工具移動材11が旋回自在となるように係合している。本例の旋回係合部22はフランジ付ボルトにナットを螺合して構成し、工具移動材11側からフランジ付ボルトをベース8の旋回長孔24に挿通し、ベース8裏面でナットを螺着することで、旋回長孔24との係合を実現している。工具移動材11は、旋回長孔24に従って旋回係合部22が移動する際、同時に中心係合部21の移動材長孔23に対する係合位置が移動することで、図3〜図5に見られるように、前記中心係合部21の係合位置〜旋回係合部22の距離=旋回半径を増減しながら水平旋回する。これにより、回転刃1の各刃(図示略)毎における天刃及び腹刃に適切な角度及び微調整を工具移動材11の水平旋回により実現でき、従来同種の研磨装置に比べ、より細かで丁寧な回転刃1の研磨が可能となる。
【0022】
本例の回転刃保持部4は、図1に見られるように、研磨砥石操作部5に対して回転刃1を接近離反させる接近離反機構を、研磨砥石18の略中心高さに合わせた接面25を有する載置台3と、この接面25に設けた回転刃1の接近離反方向に延在する案内部である接面長孔26と、この接面長孔26に沿って移動する突起軸2とから構成している。突起軸2は、図1及び図2に見られるように、接面長孔26から差し込んだ係合ボルト27に螺合した係止用リング28を接面25裏から係合し、突起軸2が接面長孔26から離脱しないようにしている。また、載置台3は、接面25から研磨砥石操作部5に向けて連続する突出部29を突出し、研磨中に負荷がかかる回転刃1を安定して支持できるようにしている。回転刃1は、中心に設けてある取付孔を突起軸2に嵌合し、接面25に摺接しながら研磨砥石操作部5に対して接近離反する。本例では、利用者が手で回転刃を持って接近離反させるが、突起軸を動力によって接近離反を実現してもよい。
【0023】
上記回転刃保持部4は、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近離反方向に突起軸2の規制を施していないが、例えば図6及び図7に見られるように、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向で載置台3に係止する基準設定ボルト6を、突起軸2に取り付けた位置設定部である位置設定板30に螺合し、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の離反方向で反発する圧縮バネ31を基準設定ボルト6に装着して、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向へ突起軸2を付勢してもよい。これにより、突起軸2は圧縮バネ31の反発により常に前進しようとするので回転刃1の後退を制限できると共に、圧縮バネ31の伸長限度により突起軸2の前進量を制限、すなわち研磨砥石18に対する回転刃1の異常接近をも防止できるようになる。
【0024】
図8は接面25に突起軸2を設けた載置台3の摺動脚32,32をベース8の案内部に差し込んで移動する回転刃保持部4を設けた研磨装置を表す斜視図であり、図9は載置台3の案内部に沿って移動する接面部33からなる回転刃保持部4を設けた研磨装置の斜視図である。図8及び図9に示す各例は、上記例示(図1参照)と異なる回転刃保持部4を構成し、かつ基準設定材34を設けて研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近を制限した研磨装置についての例である。
【0025】
図8に見られる回転刃保持部4は、研磨砥石18の略中心高さに合わせた接面25を有し、下方に向けて摺動脚32,32を設けた載置台3と、この接面25に突設する突起軸2とからなる。この回転刃保持部4の接近離反機構は、ベース8に設けた回転刃1の接近離反方向に延在する案内部である前後一対の案内溝35,35にそれぞれ摺動脚32,32を差し込んで移動する載置台3により構成している。接面25には、連続して突出部29を突出しており、回転刃1は突起軸2に嵌合して載置台3と一体となって研磨砥石操作部5に対して接近離反する。
【0026】
本例では、更に研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近離反方向に移動自在な基準設定材34をベース8に設け、前記基準設定材34に係止する前進位置決め部として制限板36を載置台3に設けている。基準設定材34は、金属製の板材を折り曲げて係止面37、ベース摺接面38及び操作面39を形成し、前記ベース摺接面38に調整長孔40を設けた部材で、前記調整長孔40に挿通した設定材締結ボルト41によりベース8に固定する。回転刃1は、載置台3の制限板36を基準設定材34の係止面37に係止することで、前進が制限されるようになる。
【0027】
図9に見られる回転刃保持部4は、研磨砥石18の略中心高さに合わせた摺接面42を有し、この摺接面42の側縁を案内部とする載置台3と、前記摺接面42の側縁それぞれに両側のガイド43,43を添わせて移動する接面部33と、この接面部33に突設する突起軸2とから構成している。接近離反機構は、載置台3の摺接面42の側縁にガイド43,43を添わせて移動する接面部33により構成する。接面部33は、連続して突出部29を突出している。回転刃1は、突起軸2に嵌合して接面部33と一体に移動しながら研磨砥石操作部5に対して接近離反する。本例では、上記例示(図8参照)と同様、基準設定材34をベース8に固定し、接面部33に設けた制限板36を前記基準設定材34の係止面37に係止することで、回転刃1の前進を制限する。
【0028】
基準設定材34は、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の過剰な接近を抑制又は防止できればよい。そこで、上記図9に示した構成に代えて、図10(載置台3の案内部に沿って移動する接面部33からなる回転刃保持部4を設けた別例の研磨装置の斜視図)及び図11(基準設定ボルト6の働きを表す部分側面図)に見られるように、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近離反方向に移動自在な基準設定材として基準設定ボルト6を接面部33から垂下した位置設定部である位置設定板30に螺合し、この基準設定ボルト6の先端が当接する前進位置決め部として載置台3の前面44を利用する構成を例示できる。接面部33は、前記前面44に先端を当接するまで前進する基準設定ボルト6により、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の過剰な接近を抑制できる。
【0029】
図12は載置台3の案内部に沿って移動する接面部33からなる回転刃保持部4を設けた更に別例の研磨装置の斜視図であり、図13は接面部33に設けた位置設定部である位置設定板30に螺合する基準設定ボルト6の働きを表す部分側面図である。本例は、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向で載置台3に係止する基準設定ボルト6を、接面部33に取り付けた位置設定部である位置設定板30に螺合し、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の離反方向で反発する圧縮バネ31を基準設定ボルト6に装着することで、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向へ突起軸2を付勢した構成である。これにより、圧縮バネ31の反発により突起軸2は常に前進しようとして回転刃1の後退を制限すると共に、圧縮バネ31の伸長限度により突起軸2の前進量を制限、すなわち研磨砥石18に対する回転刃1の異常接近をも防止できるようになる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、まず研磨砥石操作部により、回転刃の各刃における(a)天刃の研磨及び(b)腹刃の研磨を、研磨砥石の付け替え(電動研磨工具=グラインダの付け替え)を要することなく、容易かつ細やかに調整しながら実現できるようにする。これは、構造の異なる種々の電動研磨工具に基づく研磨砥石の姿勢(特に研磨砥石の水平角)の違いを吸収して、いずれの電動研磨工具でも同様に利用しうる効果をもたらす。そして、こうした研磨砥石操作部に対して回転刃が接近離反する方向にだけ動く回転刃保持部を設けることで、正確な(a)天刃の研磨及び(b)腹刃の研磨をも可能にする。更に、回転刃操作部に設ける基準設定材や、研磨砥石に対する接近方向への回転刃の付勢により、装置利用者は特に注意を払うことなく、回転刃を研磨砥石に宛うために押す、又は刃送りのために回転刃を引く、といった簡単な作業だけを意識すればよいので、労力が軽減される。本発明は、このように簡易な作業で従来以上に容易かつ細やかな回転刃の研磨を実現する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転刃の接近離反方向に移動する突起軸を載置台に係合した回転刃保持部を設けた研磨装置を表す斜視図である。
【図2】載置台の断面図である。
【図3】研磨砥石操作部を表す平面図である。
【図4】研磨砥石操作部を回転刃の直交方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図である。
【図5】研磨砥石操作部を回転刃の接線方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図である。
【図6】研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを設けた研磨装置を表す斜視図である。
【図7】基準設定ボルトの働きを表す部分側面図である。
【図8】接面に突起軸を設けた載置台の摺動脚をベースの案内部に差し込んで移動する回転刃保持部を設けた研磨装置を表す斜視図である。
【図9】載置台の案内部に沿って移動する接面部からなる回転刃保持部を設けた研磨装置の斜視図である。
【図10】載置台の案内部に沿って移動する接面部からなる回転刃保持部を設けた別例の研磨装置の斜視図である。
【図11】基準設定ボルトの働きを表す部分側面図である。
【図12】載置台の案内部に沿って移動する接面部からなる回転刃保持部を設けた更に別例の研磨装置の斜視図である。
【図13】接面部に設けた位置設定部である位置設定板に螺合する基準設定ボルトの働きを表す部分側面図である。
【符号の説明】
1 回転刃
2 突起軸
3 載置台
4 回転刃保持部
5 研磨砥石操作部
6 基準設定ボルト
8 ベース
11 工具移動材
12 工具取付材
13 電動研磨工具(グラインダ)
18 研磨砥石
21 中心係合部
22 旋回係合部
23 移動材長孔
24 旋回長孔
25 接面
26 接面長孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転刃の研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば草刈り機等に用いられる回転刃(チップソー)の各刃の研磨には、グラインダと呼ばれる研磨砥石を備えた電動研磨工具又は電動研磨装置を用いる。しかし、前記電動研磨工具を手に持って各刃を正しく研磨するのは難しく、従来より電動研磨工具に代わる、又は電動研磨工具を用いた研磨装置が種々提案されており、登録実用新案第3001786号「チップソー等の研磨器」や特開2001-347442「回転刈刃用研磨機」を例示できる。
【0003】
登録実用新案第3001786号は、小型の携帯用の電動研磨工具(グラインダ)を用い、台板の一側部側に、研磨盤を回転駆動自在に軸着した小型の携帯用の電動研磨工具を所定の角度に着脱可能に電動研磨工具取付材で装着し、前記台板の他側部側に超硬のチップソー等の被研磨材を水平旋回可能に搭載し、電動研磨工具の研磨盤に向かって弾性材に抗して摺動可能に摺動台を配設した研磨装置である。摺動台に搭載して摺動する超硬のチップソー等の被研磨材が前進するのを所定の位置で停止する前進限調節具を前進限位置調節可能に摺動台に設けてあり、素人でも簡単に確実に研磨できるようにしている。
【0004】
特開2001-347442は、回転刈刃(回転刃)の刃先における逃げ角の研磨とすくい角の研磨という2種の研磨に対応した電動研磨工具の取付位置の変更が簡単かつ確実にでき、電動研磨工具の装着安定性が極めて優れ、各刃先を均等に研磨できる研磨装置を提案している。具体的には、回転刈刃の刃先のすくい角の研磨と逃げ角の研磨に対応した基台上に各1個ずつテーパピンを立設させ、グラインダ(電動研磨工具)Mの側壁にこのテーパピンに支持される被支持部を設けて、2種の研磨に対応した箇所にグラインダ(電動研磨工具)Mを挿脱自在に装着できるように構成し、さらにグラインダ(電動研磨工具)Mをその先端の研磨面を上方に向けて基台上に載置して装着し、その上面に沿った箇所に刃物研ぎ台を位置させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
回転刃の研磨は、特開2001-347442が指摘しているように、各刃における(a)逃げ角の研磨=天刃の研磨及び(b)すくい角の研磨=腹刃の研磨の2種類があり、各研磨を一つの研磨装置で実施できることが望ましい。特開2001-347442は、上記2種類の研磨を、電動研磨工具の支持位置を切り替えることで実現している。電動研磨工具は、各テーパピンに従った角度で水平旋回させることができるが、各テーパピンに対する電動研磨工具の付け替え作業が必要で、回転刃の各刃すべての天刃の研磨を先に実施し、電動研磨工具の位置を替えて各刃すべての腹刃の研磨を実施する(特開2001-347442公開公報[0012]参照)。
【0006】
回転刃の各刃毎に天刃及び腹刃の研磨ができることが好ましいが、各研磨に対して定めた電動研磨工具の水平角は固定であり、市販されている異なる種々の電動研磨工具毎に設定できる研磨砥石の水平角が異なる問題がある。また、同一の電動研磨工具を用いる場合でも、各刃毎に天刃及び腹刃を研磨するためには、特開2001-347442の装置は煩雑に電動研磨工具を付け替えなければならい。そこで、市販されている電動研磨工具の違いに関係なく利用でき、しかも電動研磨工具の付け替え作業を要することなく、各刃毎に天刃及び腹刃の連続的な研磨作業を実現する研磨装置について検討した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
検討の結果開発したものが、ベース上に回転刃保持部及び研磨砥石操作部を設けた研磨装置において、回転刃保持部は研磨砥石操作部に対して回転刃を接近離反させる接近離反機構を、研磨砥石操作部は前記回転刃の接近離反方向に対して研磨砥石を水平旋回させる旋回機構をそれぞれ備え、研磨砥石操作部の旋回機構は研磨砥石を所定姿勢で保持する工具移動材と、この工具移動材をベースに係合する中心係合部及び旋回係合部とから構成してなり、この研磨砥石操作部は中心係合部により直線方向に移動自在な旋回中心と、旋回係合部により旋回半径を連続的に増減しながら旋回自在な楕円弧軌道とに従って水平旋回する回転刃の研磨装置である。
【0008】
研磨砥石操作部は、旋回機構を備えた工具移動材に電動研磨工具を着脱自在及び姿勢自在(通常揺動姿勢自在)に取り付け、この電動研磨工具が有する研磨砥石を用いる構成を基本とするが、工具移動材に直接研磨砥石を設けた専用の装置構成でもよい。以下では、電動研磨工具を着脱自在及び姿勢自在に装置本体部に取り付けた構成とし、研磨砥石は工具移動材部に対して姿勢固定で取り付けた電動研磨工具の姿勢に従って研磨砥石の各刃に宛う場合を説明する。
【0009】
天刃及び腹刃は、正確には直線状ではなく微妙に湾曲した円弧状で、それぞれの角度が異なるだけでなく前記円弧の曲率半径も異なるため、単に研磨砥石を水平旋回させても、天刃及び腹刃両方に適切な角度を実現しにくく、また天刃又は腹刃毎に微妙な円弧状を実現できない。そこで、本発明の研磨装置は、研磨砥石操作部の旋回機構により、研磨砥石が旋回中心を移動させながら旋回半径を連続的に増減(長く又は短く)する楕円弧軌道に従って水平旋回できるようにしている。これにより、各刃毎の天刃及び腹刃に合わせて、研磨砥石を宛う角度を連続的に調整しながら、また各天刃又は腹刃毎に研磨砥石を円弧状に微調整できる。
【0010】
上記旋回機構を備えた研磨砥石操作部の実効性を確保するには、研磨砥石に対して直線的に一方向から回転刃が接近離反しながら、他方向へ動かないことが必要である。こうした回転刃保持部は、(1)研磨砥石の略中心高さに合わせた接面を有する載置台と、この接面に設けた回転刃の接近離反方向の案内部と、この案内部に沿って移動する突起軸とからなり、この回転刃保持部の接近離反機構は案内部に沿って移動する突起軸により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面に摺接しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する構成とする。
【0011】
回転刃は、突起軸によって研磨砥石に対する接近離反方向のみ運動し、前記方向以外の水平面内はもちろん、高さ方向にも接面により規制され、不要な動きをしない。特に、本発明のように回転刃に宛う研磨砥石の角度を微調整できるようにした場合、不要な回転刃の動きを極力規制する必要があるが、回転刃は接面に摺接して動くため、運動方向が規制されるだけでなく、唯一許された接近離反方向へも姿勢を崩すことなく安定して回転刃を運動させることができる。こうした回転刃の運動を実現するには、突起軸の運動を規定する案内部として、回転刃の接近離反方向で接面内に延在する長孔が好ましい。しかし、突起軸の移動方向を一方向及び直線的に規制できれば、凸条又は凹溝でもよい。
【0012】
ここで、回転刃保持部は、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを突起軸の位置設定部に螺合し、基準設定ボルトは研磨砥石操作部に対する回転刃の離反方向で反発する圧縮バネを装着し、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向へ突起軸を付勢する構成にすると、装置利用者は回転刃を後退させて回転刃を各刃毎に送る(回転刃の円周方向に各刃を送る)だけで、後は自動的に回転刃が前進し、適度な押圧力(=付勢力)をもって研磨砥石に宛うことができる。
【0013】
別例の回転刃保持部は、(2)研磨砥石の略中心高さに合わせた接面を有し、下方に向けて摺動脚を設けた載置台と、この接面に突設する突起軸とからなり、回転刃保持部の接近離反機構はベースに設けた回転刃の接近離反方向の案内部に摺動脚を差し込んで移動する該載置台により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面に摺接しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する構成がある。ここで、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定材をベースに設け、前記基準設定材に当接又は係止する前進位置決め部を回転刃保持部の載置台に設けると、研磨砥石に対して回転刃を接近させ過ぎることがなくなり、安全性が高まる。
【0014】
更に別例の回転刃保持部は、(3)研磨砥石の略中心高さに合わせた摺接面を有し、この摺接面に案内部を設けた載置台と、この案内部に沿って移動する接面部と、この接面部に突設する突起軸とからなり、該回転刃保持部の接近離反機構は載置台の摺接面に設けた案内部に沿って移動する接面部により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面部と一体に移動しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する構成を例示できる。
【0015】
上記構成において、(a)研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定材をベースに設け、前記基準設定材に当接又は係止する前進位置決め部を回転刃保持部の接面部に設けるか、(b)研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定ボルトを接面部の位置設定部に螺合し、この基準設定ボルトに当接又は係止する前進位置決め部を載置台に設けると、研磨砥石に対する回転刃の過剰接近を防止できる。
【0016】
また、上記回転刃保持部は、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを接面部の位置設定部に螺合し、この基準設定ボルトは研磨砥石操作部に対する回転刃の離反方向で反発する圧縮バネを装着し、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向へ接面部を付勢すると、装置利用者は回転刃を後退させて回転刃を各刃毎に送る(回転刃の円周方向に各刃を送る)だけで、後は自動的に回転刃が前進し、適度な押圧力(=付勢力)をもって研磨砥石に宛うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は回転刃1の接近離反方向に移動する突起軸2を載置台3に係合した回転刃保持部4を設けた研磨装置を表す斜視図、図2は載置台3の断面図、図3は研磨砥石操作部5を表す平面図、図4は研磨砥石操作部5を回転刃1の直交方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図、図5は研磨砥石操作部5を回転刃1の接線方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図、図6は研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向で載置台3に係止する基準設定ボルト6を設けた研磨装置を表す斜視図で、図7は基準設定ボルト6の働きを表す部分側面図である。
【0018】
まず、各例に共通な全体構成及び研磨砥石操作部5を説明する。本発明の研磨装置は、図1に見られるように、四隅に台足ゴム7を取り付けた金属製平板からなるベース8上に、回転刃保持部4及び研磨砥石操作部5を設けている。研磨砥石操作部5は、金属製板材を断面L字形に折り曲げて水平板9及び垂直板10からなる工具移動材11を形成し、前記垂直板10に対して同じく金属製板材からなる工具取付材12を揺動自在に螺着し、電動研磨工具(グラインダ)13は前記工具取付材12の装着ベルト14により装着する。工具取付材12は、垂直板10に対する螺着要素であるネジ15を揺動中心として揺動自在になっており、工具取付材12に設けた円周方向の揺動長孔16から締結ボルト17を垂直板10に締め付けて、工具移動材11の垂直板10に対して所定の揺動角を保って固定する。これにより、電動研磨工具13が備える研磨砥石18は、所定の揺動姿勢を実現、保持する。電動研磨工具13の揺動角は、工具移動材11の垂直板10に刻設した角度目盛り19を指示する工具取付材12の指示突部20によって目視しながら決定する。この揺動姿勢の調整は、市販されている電動研磨工具毎に異なる研磨砥石の揺動角の違いを吸収し、使用にあたって同じ揺動角を実現する効果をもたらす。
【0019】
工具移動材11の水平板9は、ベース8に対して摺接しながら中心係合部21により定まる旋回中心を軸に水平面内で水平旋回し、電動研磨工具13の水平角、すなわち研磨砥石18の旋回姿勢を決定する。本発明は、前記旋回姿勢は一定の旋回半径に基づく水平旋回ではなく、工具移動材11の水平板9と、この水平板9に設けた中心係合部21及び旋回係合部22とにより旋回機構を構成し、前記中心係合部21及び旋回係合部22がそれぞれ移動して、回転刃保持部4に対する水平角が異なる旋回姿勢毎に、旋回半径を連続的に増減する楕円弧軌道に従って研磨砥石18が水平旋回できるようにしている。
【0020】
本例の工具移動材11は、回転刃1(図3〜図5参照)の接近離反方向に延在する移動材長孔23を水平板9に設け、この移動材長孔23に対して中心係合部21を係合し、工具移動材11を移動自在にしている。すなわち、本例では中心係合部21を位置固定し、この中心係合部21と係合する移動材長孔23を有する工具移動材11が相対的に移動する構成である。本例とは逆に、ベースに長孔を設け、工具移動材に固着した中心係合部を移動自在に前記長孔に係合してもよい。本例の中心係合部21はフランジ付ボルトにナットを螺合して構成しており、工具移動材11側からフランジ付ボルトを移動材長孔23、ベース8に挿通し、ベース8裏面でナットを螺着することで、移動材長孔23との係合を実現している。
【0021】
旋回係合部22は、旋回半径を連続的に増減しながら旋回方向に延在してベース8に設けた旋回長孔24へ、工具移動材11が旋回自在となるように係合している。本例の旋回係合部22はフランジ付ボルトにナットを螺合して構成し、工具移動材11側からフランジ付ボルトをベース8の旋回長孔24に挿通し、ベース8裏面でナットを螺着することで、旋回長孔24との係合を実現している。工具移動材11は、旋回長孔24に従って旋回係合部22が移動する際、同時に中心係合部21の移動材長孔23に対する係合位置が移動することで、図3〜図5に見られるように、前記中心係合部21の係合位置〜旋回係合部22の距離=旋回半径を増減しながら水平旋回する。これにより、回転刃1の各刃(図示略)毎における天刃及び腹刃に適切な角度及び微調整を工具移動材11の水平旋回により実現でき、従来同種の研磨装置に比べ、より細かで丁寧な回転刃1の研磨が可能となる。
【0022】
本例の回転刃保持部4は、図1に見られるように、研磨砥石操作部5に対して回転刃1を接近離反させる接近離反機構を、研磨砥石18の略中心高さに合わせた接面25を有する載置台3と、この接面25に設けた回転刃1の接近離反方向に延在する案内部である接面長孔26と、この接面長孔26に沿って移動する突起軸2とから構成している。突起軸2は、図1及び図2に見られるように、接面長孔26から差し込んだ係合ボルト27に螺合した係止用リング28を接面25裏から係合し、突起軸2が接面長孔26から離脱しないようにしている。また、載置台3は、接面25から研磨砥石操作部5に向けて連続する突出部29を突出し、研磨中に負荷がかかる回転刃1を安定して支持できるようにしている。回転刃1は、中心に設けてある取付孔を突起軸2に嵌合し、接面25に摺接しながら研磨砥石操作部5に対して接近離反する。本例では、利用者が手で回転刃を持って接近離反させるが、突起軸を動力によって接近離反を実現してもよい。
【0023】
上記回転刃保持部4は、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近離反方向に突起軸2の規制を施していないが、例えば図6及び図7に見られるように、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向で載置台3に係止する基準設定ボルト6を、突起軸2に取り付けた位置設定部である位置設定板30に螺合し、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の離反方向で反発する圧縮バネ31を基準設定ボルト6に装着して、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向へ突起軸2を付勢してもよい。これにより、突起軸2は圧縮バネ31の反発により常に前進しようとするので回転刃1の後退を制限できると共に、圧縮バネ31の伸長限度により突起軸2の前進量を制限、すなわち研磨砥石18に対する回転刃1の異常接近をも防止できるようになる。
【0024】
図8は接面25に突起軸2を設けた載置台3の摺動脚32,32をベース8の案内部に差し込んで移動する回転刃保持部4を設けた研磨装置を表す斜視図であり、図9は載置台3の案内部に沿って移動する接面部33からなる回転刃保持部4を設けた研磨装置の斜視図である。図8及び図9に示す各例は、上記例示(図1参照)と異なる回転刃保持部4を構成し、かつ基準設定材34を設けて研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近を制限した研磨装置についての例である。
【0025】
図8に見られる回転刃保持部4は、研磨砥石18の略中心高さに合わせた接面25を有し、下方に向けて摺動脚32,32を設けた載置台3と、この接面25に突設する突起軸2とからなる。この回転刃保持部4の接近離反機構は、ベース8に設けた回転刃1の接近離反方向に延在する案内部である前後一対の案内溝35,35にそれぞれ摺動脚32,32を差し込んで移動する載置台3により構成している。接面25には、連続して突出部29を突出しており、回転刃1は突起軸2に嵌合して載置台3と一体となって研磨砥石操作部5に対して接近離反する。
【0026】
本例では、更に研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近離反方向に移動自在な基準設定材34をベース8に設け、前記基準設定材34に係止する前進位置決め部として制限板36を載置台3に設けている。基準設定材34は、金属製の板材を折り曲げて係止面37、ベース摺接面38及び操作面39を形成し、前記ベース摺接面38に調整長孔40を設けた部材で、前記調整長孔40に挿通した設定材締結ボルト41によりベース8に固定する。回転刃1は、載置台3の制限板36を基準設定材34の係止面37に係止することで、前進が制限されるようになる。
【0027】
図9に見られる回転刃保持部4は、研磨砥石18の略中心高さに合わせた摺接面42を有し、この摺接面42の側縁を案内部とする載置台3と、前記摺接面42の側縁それぞれに両側のガイド43,43を添わせて移動する接面部33と、この接面部33に突設する突起軸2とから構成している。接近離反機構は、載置台3の摺接面42の側縁にガイド43,43を添わせて移動する接面部33により構成する。接面部33は、連続して突出部29を突出している。回転刃1は、突起軸2に嵌合して接面部33と一体に移動しながら研磨砥石操作部5に対して接近離反する。本例では、上記例示(図8参照)と同様、基準設定材34をベース8に固定し、接面部33に設けた制限板36を前記基準設定材34の係止面37に係止することで、回転刃1の前進を制限する。
【0028】
基準設定材34は、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の過剰な接近を抑制又は防止できればよい。そこで、上記図9に示した構成に代えて、図10(載置台3の案内部に沿って移動する接面部33からなる回転刃保持部4を設けた別例の研磨装置の斜視図)及び図11(基準設定ボルト6の働きを表す部分側面図)に見られるように、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近離反方向に移動自在な基準設定材として基準設定ボルト6を接面部33から垂下した位置設定部である位置設定板30に螺合し、この基準設定ボルト6の先端が当接する前進位置決め部として載置台3の前面44を利用する構成を例示できる。接面部33は、前記前面44に先端を当接するまで前進する基準設定ボルト6により、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の過剰な接近を抑制できる。
【0029】
図12は載置台3の案内部に沿って移動する接面部33からなる回転刃保持部4を設けた更に別例の研磨装置の斜視図であり、図13は接面部33に設けた位置設定部である位置設定板30に螺合する基準設定ボルト6の働きを表す部分側面図である。本例は、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向で載置台3に係止する基準設定ボルト6を、接面部33に取り付けた位置設定部である位置設定板30に螺合し、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の離反方向で反発する圧縮バネ31を基準設定ボルト6に装着することで、研磨砥石操作部5に対する回転刃1の接近方向へ突起軸2を付勢した構成である。これにより、圧縮バネ31の反発により突起軸2は常に前進しようとして回転刃1の後退を制限すると共に、圧縮バネ31の伸長限度により突起軸2の前進量を制限、すなわち研磨砥石18に対する回転刃1の異常接近をも防止できるようになる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、まず研磨砥石操作部により、回転刃の各刃における(a)天刃の研磨及び(b)腹刃の研磨を、研磨砥石の付け替え(電動研磨工具=グラインダの付け替え)を要することなく、容易かつ細やかに調整しながら実現できるようにする。これは、構造の異なる種々の電動研磨工具に基づく研磨砥石の姿勢(特に研磨砥石の水平角)の違いを吸収して、いずれの電動研磨工具でも同様に利用しうる効果をもたらす。そして、こうした研磨砥石操作部に対して回転刃が接近離反する方向にだけ動く回転刃保持部を設けることで、正確な(a)天刃の研磨及び(b)腹刃の研磨をも可能にする。更に、回転刃操作部に設ける基準設定材や、研磨砥石に対する接近方向への回転刃の付勢により、装置利用者は特に注意を払うことなく、回転刃を研磨砥石に宛うために押す、又は刃送りのために回転刃を引く、といった簡単な作業だけを意識すればよいので、労力が軽減される。本発明は、このように簡易な作業で従来以上に容易かつ細やかな回転刃の研磨を実現する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転刃の接近離反方向に移動する突起軸を載置台に係合した回転刃保持部を設けた研磨装置を表す斜視図である。
【図2】載置台の断面図である。
【図3】研磨砥石操作部を表す平面図である。
【図4】研磨砥石操作部を回転刃の直交方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図である。
【図5】研磨砥石操作部を回転刃の接線方向に向けて水平旋回させた状態を表す平面図である。
【図6】研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを設けた研磨装置を表す斜視図である。
【図7】基準設定ボルトの働きを表す部分側面図である。
【図8】接面に突起軸を設けた載置台の摺動脚をベースの案内部に差し込んで移動する回転刃保持部を設けた研磨装置を表す斜視図である。
【図9】載置台の案内部に沿って移動する接面部からなる回転刃保持部を設けた研磨装置の斜視図である。
【図10】載置台の案内部に沿って移動する接面部からなる回転刃保持部を設けた別例の研磨装置の斜視図である。
【図11】基準設定ボルトの働きを表す部分側面図である。
【図12】載置台の案内部に沿って移動する接面部からなる回転刃保持部を設けた更に別例の研磨装置の斜視図である。
【図13】接面部に設けた位置設定部である位置設定板に螺合する基準設定ボルトの働きを表す部分側面図である。
【符号の説明】
1 回転刃
2 突起軸
3 載置台
4 回転刃保持部
5 研磨砥石操作部
6 基準設定ボルト
8 ベース
11 工具移動材
12 工具取付材
13 電動研磨工具(グラインダ)
18 研磨砥石
21 中心係合部
22 旋回係合部
23 移動材長孔
24 旋回長孔
25 接面
26 接面長孔
Claims (9)
- ベース上に回転刃保持部及び研磨砥石操作部を設けた研磨装置において、回転刃保持部は研磨砥石操作部に対して回転刃を接近離反させる接近離反機構を、研磨砥石操作部は前記回転刃の接近離反方向に対して研磨砥石を水平旋回させる旋回機構をそれぞれ備え、研磨砥石操作部の旋回機構は研磨砥石を所定姿勢で保持する工具移動材と、該工具移動材をベースに係合する中心係合部及び旋回係合部とから構成してなり、該研磨砥石操作部は中心係合部により直線方向に移動自在な旋回中心と、旋回係合部により旋回半径を連続的に増減しながら旋回自在な楕円弧軌道とに従って水平旋回することを特徴とする回転刃の研磨装置。
- 回転刃保持部は、研磨砥石の略中心高さに合わせた接面を有する載置台と、該接面に設けた回転刃の接近離反方向の案内部と、該案内部に沿って移動する突起軸とからなり、該回転刃保持部の接近離反機構は案内部に沿って移動する突起軸により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面に摺接しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する請求項1記載の回転刃の研磨装置。
- 回転刃保持部は、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを突起軸の位置設定部に螺合してなり、該基準設定ボルトは、研磨砥石操作部に対する回転刃の離反方向で反発する圧縮バネを装着し、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向へ突起軸を付勢してなる請求項2記載の回転刃の研磨装置。
- 回転刃保持部は、研磨砥石の略中心高さに合わせた接面を有し、下方に向けて摺動脚を設けた載置台と、該接面に突設する突起軸とからなり、該回転刃保持部の接近離反機構はベースに設けた回転刃の接近離反方向の案内部に摺動脚を差し込んで移動する該載置台により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面に摺接しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する請求項1記載の回転刃の研磨装置。
- ベースは、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定材を設けてなり、回転刃保持部の載置台は前記基準設定材に当接又は係止する前進位置決め部を設けた請求項4記載の回転刃の研磨装置。
- 回転刃保持部は、研磨砥石の略中心高さに合わせた摺接面を有し、該摺接面に案内部を設けた載置台と、該案内部に沿って移動する接面部と、該接面部に突設する突起軸とからなり、該回転刃保持部の接近離反機構は載置台の摺接面に設けた案内部に沿って移動する接面部により構成し、回転刃は突起軸に嵌合して接面部と一体に移動しながら研磨砥石操作部に対して接近離反する請求項1記載の回転刃の研磨装置。
- ベースは、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定材を設けてなり、回転刃保持部の接面部は前記基準設定材に当接又は係止する前進位置決め部を設けた請求項4記載の回転刃の研磨装置。
- 回転刃保持部は、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近離反方向に移動自在な基準設定ボルトを接面部の位置設定部に螺合し、該基準設定ボルトに当接又は係止する前進位置決め部を載置台に設けた請求項4記載の回転刃の研磨装置。
- 回転刃保持部は、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向で載置台に係止する基準設定ボルトを接面部の位置設定部に螺合してなり、該基準設定ボルトは、研磨砥石操作部に対する回転刃の離反方向で反発する圧縮バネを装着し、研磨砥石操作部に対する回転刃の接近方向へ接面部を付勢してなる請求項4記載の回転刃の研磨装置。
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- 2002-07-01 JP JP2002192565A patent/JP3692338B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101466000B1 (ko) * | 2013-03-25 | 2014-11-26 | 조규오 | 휴대용 그라인더 |
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JP2004034200A (ja) | 2004-02-05 |
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