JP3692301B2 - 重合体化合物およびこれを処方する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
<発明の分野>
本発明は、重合体化合物及び重合体化合物の調製法に関し、前記重合体化合物は、アルデヒド、水和されたヘミアセタールまたはアセタールの形のポリアクロレインサブユニットを有し、かつ生物静力学的特性または生物致死的特性を有する。より詳細には、本発明は、前述の重合体化合物を含有する組成物、及び、これらの組成物の生物静力学的および/または生物致死的用途に関する。
【0002】
<背景技術>
下記の繰り返し重合体ユニット;
【化1】
Figure 0003692301
または、下記の化学式;
【化2】
Figure 0003692301
[式中、Rは、水素またはアルキルであり、nは、1以上の整数である]により示される、水和されたヘミアセタールまたはアセタールの形でのこのユニットを有するポリマーの、広範囲な抗菌特性は、以前に開示されている(国際特許出願公開番号WO88/04671)。前記明細書に特に記載の化合物は、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む。
【0003】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)は、ポリ(2−プロペナール)シン形(syn)ポリアクロレインのアルデヒド基が、部分的に自動酸化されてカルボキシル基になると、形成されることも、以前に開示された(国際特許出願公開番号WO96/38186)。さらに、重合体は、例えば水性炭酸ナトリウムなどの希釈水性塩基に可溶性であることも記載された。
【0004】
抗菌組成物は、保存薬、消毒薬内の活性成分、遮光性処方物または防腐性処方物を含む皮膚科学的組成物、または動物飼料添加物として使用されることが可能である。一般的に、これらの抗菌組成物は、次の性質を有しなければならない。
− 安定性でなければならない。
− 特定時間内に微生物を殺すのに効率的でなければならない。
− 安全でなければならない、すなわち、低分子量成分が血液流内に経皮的に透過して、毒性、抗原性、アレルギー、刺激又は炎症を発生させるような毒性が安全圏内の低さでなければならない。
− 臭いが最小でなければならない。
− いくつかの皮膚科学的調製において、遮光性を有し、遊離基の発生に由来する皮膚科学的悪影響を最小化しなければならない。
【0005】
特に、無生命対象物及び皮膚に適用される抗菌処方物は、通常、それぞれ消毒薬及び防腐薬と呼ばれる。しばしば、規定規準は、消毒性処方物が、まず安定しており、第二に、10分以内に選択量の植物性微生物を殺すことを要求する。すなわち、これらの組成物の抗菌活性は、生物致死的かつ迅速でなければならない。本明細書に記載の処方物は、実質的にこれらの目的を達成するが、しばしば、より多くを達成する、例えば、頻度規準である24時間内に、非常に耐性が高い細菌の胞子さえも殺す。
【0006】
単に、希釈水性炭酸ナトリウム内に溶解し、次いで、pH7に中和することによりポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を処方すると、常には、前述の規準をみたすのに充分に迅速には微生物を殺さない組成物しか得られないことが分かった。
【0007】
本発明の目的の1つは、従来技術に記載のタイプの化合物、特に、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含み、前記規準をみたす有用な消毒薬および/または防腐薬である組成物の調製法を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、有用な消毒薬および/または防腐薬としての用途のために、前述の従来技術によりアクロレインから誘導される重合体および/または共重合体の調製法を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに別の1つの目的は、遮光薬を含む皮膚科学的処方物への使用のために、前述の従来技術によりアクロレインから誘導される重合体および/または共重合体の調製法を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに別の1つの目的は、防腐薬または動物飼料添加物としての用途を含む、他の用途での使用のために、前述の従来技術によりアクロレインから誘導される重合体および/または共重合体の調製法を提供することにある。
【0011】
本明細書において、「具備する」「有する」及び「含む」は、前後関係により他の意味を要する以外は、記載の対象物を包含することを意味するが、いかなる他の対象物の除外も意味しない。
【0012】
【発明の開示】
本発明では、水性塩基内でポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を溶解する方法段階と、1つ以上の疎水基を含む有機化合物を添加する方法段階と、引き続き、溶液を酸性化する方法段階とを含む、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の調製法であって、前記有機化合物の前記疎水基と、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)との間の相互作用が、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)がpH≧5.5で沈殿するのを阻止し、これに起因して、前記溶液は、広いpH領域にわたり安定している、方法が提供される。
好ましくは、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の沈殿が、pH≧3.5で阻止される。
【0013】
前記有機化合物が、アニオン界面活性剤であることも可能である。好ましくは、前記アニオン界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウムまたはデシル(スルホフォキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウム及びオキシビス(デシルスルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウムから選択される。
本発明の1つの態様では、1つ以上のフェノールが、酸性化の前に、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の溶液に添加されることもある。好ましくは、フェノールは、o−フェニル−フェノールである。
本発明の別の1態様では、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む前記組成物が、第一に、界面活性剤の添加及び酸性化の前に、塩基性組成物(basic compoition)内に、一時、貯蔵されている。
【0014】
本発明の別の1つの態様では、前記組成物が、向上された抗菌活性を示し、前記方法が、抑制薬を使用してまたは使用しないで、空気および/または酸素の存在下で、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を調製することを含む。あるいは、前記方法が、次いで、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の前記組成物を、塩基性組成物にすることを含む。
【0015】
好ましくは、前記有機化合物が、エチレンジアミン四酢酸、低級アルカノール、フェノール、イソチアゾリノン及びグルタルアルデヒドのうちの1つ以上であり、前記組成物は、抗菌活性における共同作用の増加を示す。
前記組成物が、さらに、フェノールおよび/またはグルタルアルデヒドを含むことも可能であり、その場合、フェノールおよび/またはグルタルアルデヒドの臭いが、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の存在により低減される。
【0016】
前記組成物において、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の存在に起因して、前記組成物の低分子量成分の経皮移動が、低減されることも示される。低分子量組成物が、遮光薬を含むことも可能である。前記遮光薬が、ケイ皮酸オクチルメトキシ及びp−アミノ安息香酸オクチルジメチルのうちの1つまたは双方であることも可能である。
本発明の1つの態様では、前記組成物が、特に皮膚科学的用途において、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の存在に起因して、遮光効果を示す。
【0017】
本発明の別の1態様では、前記組成物が、基体上に抗菌性連続フィルムの形成を示す。
本発明の別の1態様では、前記組成物が、特に皮膚科学的用途において、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の存在に起因して、遊離基捕捉効果を示す。
【0018】
本発明では、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)と、1つ以上の疎水基を含む有機化合物とを含む水性重合体組成物が提供され、その際、有機化合物の疎水基と、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)との間の相互作用が、pH≧5.5において、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の沈殿を阻止する。
好ましくは、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)が、pH≧3.5で沈殿しない。
【0019】
より好ましくは、前記有機化合物が、アニオン界面活性剤である。前記アニオン界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウムまたはデシル(スルホフォキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウム及びオキシビス(デシルスルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウムのどちらかから選択されることも可能である。
前記組成物は、さらに、1つ以上のフェノールを含むことも可能である。フェノールが、o−フェニル−フェノールであってもよい。
【0020】
本発明の1つの態様では、前記組成物が、さらに、1つ以上のエチレンジアミン四酢酸、低級アルカノール、フェノール、イソチアゾリノン及びグルタルアルデヒドを含み、前記組成物が、抗菌活性に関して共同作用の増加を示す。
前記組成物が、乳濁液であってよい。
本発明では、更に、抗菌的用途、皮膚科学的用途、または動物飼料添加物としての用途の面での、前記組成物の用途が提供される。
【0021】
<発明の最良の実施例>
WO88/04671及びWO96/38186 (双方における例1b)に記載のように、重合の間、同時に空気および/または酸素により泡立てすることにより、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の調製を改変すると、回収及び後続の乾燥を支援し、固体媒体または液体媒体内で、汚染度が低く僅かににしか臭わないオリゴマーを有し、抗菌活性の固有割合(inherent rate)がより高い、より離散的な結晶構造を有する重合体が得られることが分かった。後述の例1参照。
【0022】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む塩基性水性組成物は、生物静力学的および/または生物致死的であるが、組成物は、顕著に不安定であることが判明していた。さらに、このような組成物/溶液のpHを低める(ヒドロキシルイオン濃度を低める)と、その化学的安定性及び抗生産性(counter-productively)は向上するが、約pH6より低いpHに組成物を酸性化すると、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の沈殿が生じることが分かった。
【0023】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)が、まず初めに、希釈水性塩基内で溶解され、次いで、アニオン界面活性剤が添加され、次いで、酸性化される処方により、pH約3.5 (すなわち、ヒドロキシルイオン濃度が1/10以下)までは、この沈殿を回避できることが分かった。有用なアニオン界面活性剤は、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)と等しい重量比の、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)またはデシル(スルホフォキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウム及びオキシビス(デシルスルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウムのどちらかである。効率的にするためには、前述の添加の順序を守ることが肝要であり、何故ならばこれにより、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)がアニオンの形になってから、活性剤の添加が行われることが可能となるからである。後述の例2参照。ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)に属する2つの負電荷種と、アニオン界面活性剤との間のこの明瞭な相互関係は、意外である、何故ならば、種における同一電荷の間の反発が、予測されたからである。
【0024】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の塩基性水溶液は、重合体の酸性溶液に比して、より迅速に、微生物を殺すことが分かった。この発見により、さらに、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)及び好ましくはアニオン界面活性剤を含む、より安定した酸性組成物の処方物は、次いで、消毒薬および/または防腐薬および/または保存薬として使用される直前に、塩基性にされ、ひいては、抗菌的に活性にされることが可能であることも分かった。後述の例10参照。
【0025】
フェノールを含むポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の溶液が、アニオン界面活性剤により酸性化されると、非常に安定した乳濁液が形成され、この不均一系において、疎水性相内のポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)は、親水性相におけるヒドロキシルイオンによる化学的分解から保護される。後述の例2参照。o−フェニル−フェノールは、特に有用であり、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)と等しい重量比にある。
【0026】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む組成物内に、アニオン界面活性剤以外にフェノールを含めることにより、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の任意の沈殿前に、すなわち、ヒドロキシルイオンおよび/または塩基に関してのさらなる化学的安定性が達成される前に、これらの組成物がさらに酸性化できることが分かった。後述の例2参照。さらに、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む組成物のみが、初めに、例えば、アニオン界面活性剤の添加の前、水性アルカリ媒体内で、約11日にわたり約pH9にある場合、酸性化してもフェノールの沈殿は生じないことが分かった。後述の例2参照。
【0027】
アニオン界面活性剤、及び、選択的に付加的にフェノールを用いて、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)含有組成物を処方すると、例えば皮膚、床、壁、家具などの基体に適用すると、基体上に抗菌性連続フィルムを形成する組成物が得られることが判明した。これらの添加物なしには、フィルムは、常に不連続であり、従って、基体を抗菌的に部分的にしか保護しない。これらのフィルムは、湿気を保留し、これにより、フィルムの保護的な抗菌活性が促進されることが分かった。フィルムが、pH依存性の抗菌活性に影響する揮発性成分も含有すると、蒸発がおこるとこれらの活性が増加し得る。後述の例10参照。
【0028】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む処方物内にアニオン界面活性剤を含有させると、ヒドロキシルイオンおよび/または塩基に対する処方物の化学的安定性が向上されることが分かった。後述の例3参照。
【0029】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)は紫外線を吸収することが分かり、又、約232nmでの吸収と置き換えられるので、約268nmにおけるピークは、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の塩基性水性溶液内の化学的安定性と相互関係し、かつ化学的安定性の好都合なモニターであることが分かった。後述の「安定性試験」参照。
【0030】
アニオン界面活性剤および/またはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)および/またはその塩および/または低級アルカノールの同時処方(co-formulating)は、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む組成物の抗菌特性を向上することが分かった。後述の例4及び5参照。
【0031】
さらに、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む組成物内に、EDTA(および/またはその塩)、および/またはフェノール、イソチアゾリノン、および/またはグルタルアルデヒドを組込むことにより、抗菌特性が向上されるだけでなく、意外にも、共同作用的に向上されることが分かった。後述の例7参照。
【0032】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含有させることにより、抗菌的フェノールおよび/またはグルタルアルデヒドを含む組成の悪臭が低減されることが分かった。後述の例6参照。
【0033】
負電荷フェノールと、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の負電荷アニオン形との間の意外な明瞭な相互作用は、より一般的であり、それぞれの種の疎水性部分の相互作用に起因すると考えられることが分かった。このようにして、紫外線遮光性ケイ皮酸オクチルメトキシ、またはp−アミノ安息香酸オクチルジメチルを有する乳濁液内のポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の存在により、遮光薬のうちのいずれかが、皮膚のモデルである膜を透過することが阻止されることが分かった。後述の例8参照。従って、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を同時処方剤(co-formulant)として使用して、皮膚科学的調剤内の遮光薬、または他の化合物例えばフェノールなどの成分が、血液流内に経皮的に入ることにより生じる、潜在的な毒性および/またはアレルギーおよび/または抗原性および/または刺激および/または炎症を低減することが可能であることが明白である。
【0034】
さらに、268nm以下におけるピークは、大量のUVC吸収を提供することが分かった。UVCエネルギーは、太陽光のエネルギーの50%より大きく(Lide,D.R.,“CRC Handbook of Chemistry and Physics”,CRC Press,73rd edition,1992〜93,14〜8頁)、皮膚の感受性が最も高い波長内にあり(“Harry’s Cosmeticology”,J.B.Wilkinson and R.J.Moore Eds.,Chemical Publishing Co.Inc.,New York,1982,228頁)、DNAの構造を変化させる変化を誘発する(Kano R.J. and Colome J.S.“Microbiology”,West Publishing Company,1986,162頁)ことが分かった。このようにして、皮膚科学的遮光性調剤内にポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含有させると好ましいことが分かった。
【0035】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含み、重合体成分(例えば重合体溶液/皮膚軟化薬および/または重合体界面活性剤および/または乳化剤)および/または揮発性成分のみを含む組成物が、皮膚に塗布後、経皮的に血液流内に入り、毒性、アレルギーなどを誘発するいかなる成分も含まない、皮膚科学的用途のための組成物を提供することが分かった。後述の例8参照。
【0036】
(例えば慣用の界面活性剤不含の)このような組成物の処方は、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の界面活性剤特性により、促進されることが分かった。
【0037】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)は、遊離基を吸収する能力を有し、これは、遊離基によりもたらされる皮膚損傷を最小化することを鑑みて、皮膚科学的組成物における際立った用途であることが分かった。後述の例9参照。
【0038】
本明細書に記載の方法、組成物及び用途は、WO88/04671及びWO96/38186に記載のすべての化合物、特に、親水性および/または水性媒体内で可溶性であるすべての化合物に適用されることが分かった。水性媒体内でこれらの化合物を溶液および/または乳濁液状に維持する、本明細書に記載の方法は、酸性媒体内のこれらの化合物との任意の所望の化学反応を一般に促進する。
【0039】
本発明は、複数の特定の例を参照して、以下、説明され、それぞれの例は、本発明の範囲を制限しない。次の例において、以下の複数の試験を参照する。
【0040】
1. 生物致死性試験
所望の濃度を得るために、標本を無菌水で希釈する。重量19.9gの希釈標本を、無菌ジャー内に入れ、Ps.aeruginosa(シュードモナス・エルジノーサすなわち緑膿菌)及び混合物の107〜108懸濁液0.1mLを接種する。ただちに、接種された標本1mLを、9mLの肉汁栄養物内に入れて、撹拌する。1:10の系列(serial)希釈で培養基で培養する。トリプトンダイズ寒天を注ぐ。37℃で3日にわたりインキュベートする。
【0041】
2. 最小殺し濃度試験
無菌0.85%生理食塩水を使用して、標本の1:2系列希釈を行う。試験生物体の0.1mL懸濁液を、希釈物に添加する。24時間にわたり37℃でインキュベートする。各管から1mLを、10mL無菌肉汁栄養物+TWEEN80内に継代培養する。24時間にわたり37℃でインキュベートする。
【0042】
3. 殺胞子性試験
無菌ボトル内の10mLの標本溶液に、B.subtilus var nigerの1mL胞子懸濁液(コロニー形成単位107/mL)を添加し、攪拌する。ただちに、0.020mLを取出し、回収肉汁に添加する。これは5回繰返す。攪拌し、14日にわたり、37℃でインキュベートする。全ての試験に対して「熱ショック」により確認する。
【0043】
4. 殺胞子性効率試験
B.subtilus car nigerの懸濁液(コロニー形成単位107/mL)を、無菌ガラススライドに接種する。30℃で、24時間にわたり、真空下で乾燥する。スライドに、4mLの標本溶液を添加する。10分間にわたる接触時間後、72時間にわたり、30℃で、スライドを乾燥する。スライドを音波処理及び攪拌して、失活肉汁にする。寒天内で、4つの1:10系列希釈を行うことにより、計数し、30℃で、48時間にわたりインキュベートする。
【0044】
5. 改変Kelsev Sykes試験
3mLの試験溶液に、1%酵母を含む試験生物体2×108〜2×109コロニー形成単位/mLの培養物1mLを添加する。8分で、回収肉汁を含む5つの管のそれぞれの中に、0.02mLを継代培養し、攪拌する。48時間にわたり、37℃で、インキュベートする。
【0045】
6. 安定性試験
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)(1g)を、0.5%w/w水性炭酸ナトリウム内に溶解し、室温で放置した。安定性は、紫外線法により測定した。
【0046】
重合体の水性溶液の安定性は、268nmの近傍の紫外線ピークの消滅と、232nmの近傍のピークの出現とにより、求められた。0.02%溶液の268nmにおけるおおよその吸収率=1.5。
【0047】
例1
(a) ヒドロキノンを使用;大気に対して開いた状態で
水(周囲温度約20℃において720mL)と、アクロレイン(60g:新たに希釈され、ヒドロキノンが添加されて、0.25%w/wにされた)とを、煙霧排出装置(fume cupboard)内の開放形ビーカ内に置き、機械的に非常に強く攪拌した。次いで、0.2M水性水酸化ナトリウム(21.4mL)を、添加し、これにより、pHが、10.5〜11.0にされた。溶液は、ただちに、ヒドロキノンアニオンに典型的な黄色となり、1分間内に色は消滅し、透明溶液は乳白色になった。約1分後、白色結晶すなわち羊毛状重合体の沈殿が開始し、15〜30分以内に完全に出現した。重合体沈澱物すなわちポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)は、ろ過し、水(250ml)により洗浄し、2日間にわたり、濾過紙上で室温で乾燥させ(収量25.2g)、次いで、ガラスのペトリ皿内で薄層として広げ、8日間にわたり40℃で加熱した。この加熱は、次のスケジュールで継続した。50℃で15時間にわたり(次いで粉砕された)、65℃で4時間にわたり、70℃で2時間にわたり、75℃で18時間にわたり、82℃で24時間にわたり行なった。この方法は、例えばアクロレインを段階的に添加し、次いで、より迅速に乾燥することを含むように、規模拡大できることがみてとれる。
【0048】
通常、その結果のポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の溶液は、1%w/w水性炭酸ナトリウム溶液(100mL)に、15〜30分間にわたり撹拌しながら2gのポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を添加することにより調製され、所要のように希釈された。
【0049】
(b) ヒドロキノンを使用;閉鎖型容器
反応容器が、栓により閉じられた1リットルフラスコである以外、(a)と同様。これにより、ガラス状で、結晶度の低い、緩慢に形成される沈澱物が得られた。収量は25.5gであった。
【0050】
(c) ヒドロキノンなし;閉鎖型容器
ヒドロキノンが除外された以外、(a)と同様であり、反応容器は、栓により閉じられた1リットルフラスコであった。これにより、結晶状生成物が得られた。収量は21.0gであった。
【0051】
(d) ヒドロキノンなし;大気に対して開いた状態で
ヒドロキノンが除外された以外、(a)と同様。これにより、結晶状生成物が得られた。収量は26.0gであった。
【0052】
室温で3日後、例1(a)〜1(b)の生成物である希釈標本(0.25%w/w)を、生物致死性試験により試験した。その結果は、表1に示されている。
【0053】
【表1】
Figure 0003692301
【0054】
例2
界面活性剤、および/または水、および/または緩衝液、および/またはフェノールが、沈殿状態及びpHに与える影響を検査するために、一連の試験を行なった。結果は、表2に示されている。
【0055】
【表2】
Figure 0003692301
【0056】
例3
(a) 周囲pH(〜9.8)での、2%w/wラウリル硫酸ナトリウム含有2%w/w水性炭酸ナトリウム中の2%w/wポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の溶液は、紫外線試験により、38℃で11日間にわたり、ラウリル硫酸ナトリウム不含溶液に比して、より安定していることが分かった。
(b) 塩酸によりpH5まで酸性化された、2%w/wラウリル硫酸ナトリウム含有4%w/w水性重炭酸ナトリウム中の4%w/wポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の溶液は、紫外線試験により、室温で4日間にわたり、ラウリル硫酸ナトリウム不含溶液に比して、より安定していることが分かった。
結果は表3に示されている。
【0057】
【表3】
Figure 0003692301
【0058】
例4
EDTAまたはSLSを組込むことが、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の2%w/w溶液の抗菌活性へ与える影響を検査するために、一連の試験を行なった。生物致死性試験の結果が、表4に示されている。
【0059】
【表4】
Figure 0003692301
【0060】
例5
65%w/wエタノール水中のポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の1.5%w/w溶液の試験処方物を、水中の65%w/wエタノールの対照処方物と比較した。第一に、皮膚防腐薬としてのヒトの手上での生体内試験の結果が、表5Aに示されている。第二に、試験処方物は、改変ケルセイ・サイクス試験(Kelsey Sykes Test)により評価され、結果が、表5Bに示されている。
処方物:
(a) 65%w/wエタノール内の1.5%w/w重合体(試験)
(b) 水中の65%w/wエタノール(対照)
【0061】
【表5】
Figure 0003692301
【0062】
【表6】
Figure 0003692301
【0063】
例6
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)が、フェノールおよび/またはグルタルアルデヒドを含む組成物の臭いに与える影響を検査するために、一連の試験を行なった。結果は、表6に示されている。
溶液A − ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)1gを、1%w/w炭酸ナトリウム50mL中に溶解した。
溶液B − 4−tert−アミルフェノール1gと、水酸化ナトリウム2gとを、水40mL中に溶解した。
溶液C − 水中の25%w/wグルタルアルデヒド。
【0064】
【表7】
Figure 0003692301
【0065】
例7
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含む溶液の抗菌活性と、EDTAおよび/またはフェノール、および/またはイソチアゾリノン、および/またはグルタルアルデヒドとの間の共同作用を検査するために、一連の試験を行なった。
【0066】
化合物A、B、及びA及びBの混合物の最小殺し濃度が、それぞれ、a、b及びmとすると、次の場合、AとBとを混合すると、共同作用(S)が存在する。
a/m+b/m>1
すなわち、共同作用においては、
S=(a+b)/m>1
【0067】
次の溶液を、最小殺し濃度試験により、試験し、表7に示されている結果が、得られた。
【0068】
【表8】
Figure 0003692301
【0069】
例8
様々な薬剤が、皮膚のモデルを透過する際に、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の存在が、その透過移動に与える影響は、次のように研究された。結果は、表8に示されている。
【0070】
(a) ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)(0.5g)は、70℃で、撹拌して、ポリエチレングリコール1000(10g)に溶解させ、次いで、水酸化ナトリウムのマイクロペレット(50mg)を添加し、2分間、攪拌し、次いで、ケイ皮酸オクチルメトキシ(10g、遮光薬)を添加し、次いで、重合体乳化剤PEMULIN TR1及びCARBOPOL 2984の混合物(0.5g;等しい割合で)を添加し、その際、温度は、15分間にわたり70℃に維持した。生じた組成物は、次いで、攪拌しながら、水(79g、室温)中に注入し、その際、pHは、7に調整された。
【0071】
(b) ケイ皮酸オクチルメトキシが、p−アミノ安息香酸オクチルジメチルに置き換えられたことを除き、前述の(a)と同様である。
【0072】
(c) 重合体乳化剤の1:1混合物が、TWEEN 80とステアリン酸との1:1混合物に置き換えられたことを除き、前述の(a)と同様である。
【0073】
(d) 重合体乳化剤の1:1混合物が、TWEEN 80とステアリン酸との1:1混合物に置き換えられ、次いで、CARBOPOL 2984(0.25g)が、添加されたことを除き、前述の(a)と同様である。
【0074】
(e) ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)が、除外されたことを除き、前述の(a)と同様である。
(f) ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)が、除外されたことを除き、前述の(c)と同様である。
【0075】
特別な装置において、標本は、0.45ミクロンの厚さを有する酢酸セルロース膜の一方の側に適用され、酢酸セルロース膜の他方の側は、エタノールの、攪拌された溶液と接触されている。1.5時間「後」、「エタノール」のスペクトルが、同一の溶剤内の標本の溶解「前」のものと比較された。
【0076】
【表9】
Figure 0003692301
【0077】
例9
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の、遊離基を吸収する能力は、次のそれぞれにより示されている。
【0078】
第一に、pH7.1に調整された、水性炭酸ナトリウム中の1%w/wポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の溶液が、0.1%w/w硫酸第一鉄 (3mL)と30%v/v過酸化水素(3mL)とを含むフェントン試薬を2回にわたり順次に添加することにより処理され、次いで、攪拌された。酸素の泡が、観察され、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)溶液の典型的な黄金色が、消滅した。
【0079】
第二に、表9に示されているように、次のものを混合した。
【0080】
【表10】
Figure 0003692301
【0081】
ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)により、亜麻仁油の、コバルトにより触媒される遊離基自動酸化が阻止されることは、ガラス表面上に薄膜とし凝集した後、「粘着的」になる、各標本の速度により示された。すなわち、標本2>標本1。
【0082】
例10
表10A、10B及び10Cに、本発明から誘導される次の典型的な組成物に対して得られた結果が示されている。
【0083】
(a) ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)(18g)を、炭酸水素ナトリウム(18g)を含む水(528g)中に溶解し、次いで、EDTA四ナトリウム(18g)とラウリル硫酸ナトリウム(18g)との混合物を添加し、次いで、30分間にわたり攪拌し、次いで、水酸化ナトリウムマイクロペレット(約2g)を添加することにより、pHを8.5から9へ調整した。
【0084】
(b) A部: ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)(2.7g)は、炭酸ナトリウム(0.9g)を含む水(63g)内で撹拌することにより、溶解させ、DOWFAX 3B2(2.7g)を添加し、次いで、15分間にわたり攪拌し、次いで、10%w/w塩酸(2.5g)を添加することにより、pHを9.4から5.1に調整した。
B部: 炭酸ナトリウム(1.35g)とEDTA四ナトリウム(2.7g)とを含む水(27g)。
B部を、微生物学的試験の直前に、A部に添加した。
【0085】
(c) ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)(2g)は、DOWICIDE A(2g)を含む水(98g)内で、20分間撹拌することにより、溶解させ、DOWFAX 3B2(8g)を添加し、次いで、60分間にわたり攪拌し、これにより、pH10.5の透明溶液が得られ、次いで、10%w/w塩酸(1.2g)を添加することにより、pH5.0の安定な乳濁液に調整した。抗菌的結果が、38℃で14日間にわたり経時させて、得られた。
【0086】
【表11】
Figure 0003692301
【0087】
【表12】
Figure 0003692301
【0088】
【表13】
Figure 0003692301
【0089】
当業者に自明な改変及び変形は、本発明の範囲内にあるものと考えられる。

Claims (23)

  1. 水性塩基中にポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を溶解する方法段階と、1つ以上の疎水基を含む有機化合物であって、アニオン界面活性剤である有機化合物を添加する方法段階と、次いで、溶液を酸性化する方法段階とを含む、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の組成物の調製法であって、
    前記有機化合物の前記疎水基と、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)との間の相互作用が、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)がpH≧5.5で沈殿するのを阻止し、これに起因して、前記溶液は、広いpH領域にわたり安定している、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の組成物の調製法。
  2. ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の沈殿が、pH≧3.5で阻止される、請求項1に記載の方法。
  3. 1つ以上のフェノールが、酸性化の前に、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の溶液にさらに添加される、請求項1または2に記載の方法。
  4. ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を含有する前記組成物が、まず、界面活性剤の添加及び酸性化の前に、塩基性組成物内に、一時、貯蔵されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記アニオン界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウムまたはデシル(スルホフォキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウム及びオキシビス(デシルスルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウムから選択される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記フェノールが、o−フェニル−フェノールである、請求項3に記載の方法。
  7. 前記組成物が、向上された抗菌活性を示し、前記方法が、抑制薬を使用してまたは使用しないで、空気および/または酸素の存在下で、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)を調製することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記組成物が、向上された抗菌活性を示し、前記方法が、次いで、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の前記組成物を、塩基性組成物にすることを含む、請求項1に記載の方法。
  9. エチレンジアミン四酢酸、低級アルカノール、フェノール、イソチアゾリノン及びグルタルアルデヒドからなる群から選ばれる1つ以上の成分の添加をさらに含み、前記組成物が、抗菌活性において共同作用的な増加を示す、請求項1または7または8に記載の方法。
  10. さらに、フェノールおよび/またはグルタルアルデヒドの添加を含み、その際、フェノールおよび/またはグルタルアルデヒドの臭いが、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の存在により低減される、請求項1に記載の方法。
  11. 遮光薬の添加をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記遮光薬が、ケイ皮酸オクチルメトキシまたはp−アミノ安息香酸オクチルジメチルのうちの1つまたは双方である、請求項11に記載の方法。
  13. ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)と、1つ以上の疎水基を含む有機化合物であって、アニオン界面活性剤である有機化合物とを含む水性重合体組成物であって、有機化合物の疎水基と、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)との間の相互作用が、pH≧5.5において、ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)の沈殿を阻止する組成物。
  14. ポリ(2−プロペナール、2−プロペン酸)が、pH≧3.5で沈殿しない、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記アニオン界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウムまたはデシル(スルホフォキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウム及びオキシビス(デシルスルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウムのどちらかから選択される、請求項13に記載の組成物。
  16. さらに、1つ以上フェノールを含む、請求項13乃至15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. フェノールが、o−フェニル−フェノールである、請求項16に記載の組成物。
  18. 組成物が、エチレンジアミン四酢酸、低級アルカノール、フェノール、イソチアゾリノン及びグルタルアルデヒドからなる群から選ばれる1つ以上の成分をさらに含み、前記組成物が、抗菌活性における共同作用の増加を示す、請求項13乃至17のいずれか1項に記載の組成物。
  19. 前記組成物が、乳濁液である、請求項13乃至18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. エチレンジアミン四酢酸、低級アルカノール、フェノール、イソチアゾリノン及びグルタルアルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1以上を含む請求項13に記載の殺菌組成物。
  21. 遮光薬を含む請求項13に記載の遮光組成物。
  22. 請求項13または20に記載の組成物を無生物対象物に使用し、抗菌効果を得ることを含む、無生物対象物を殺菌する方法。
  23. 請求項13に記載の組成物を動物飼料に添加することを含む動物飼料の調製方法。
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