JP3691320B2 - キャニスタの転倒防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性雑固体廃棄物の溶融炉の付帯設備として用いられるキャニスタの転倒防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所等の原子力設備から発生する放射性雑固体廃棄物のうち焼却できないもののほとんどは、溶融炉で溶融することにより減容処理されている。この溶融は通常は耐火物性のキャニスタを用いて行われており、キャニスタのまま冷却固化する場合には、溶融炉から下方に取り出されたキャニスタを、動力駆動式のコンベヤによって冷却室まで搬送している。
【0003】
ところがこのキャニスタの内部には、1000℃以上の高温の溶融物が収納されているため、万一搬送中に地震等による振動が加わると、キャニスタが転倒して放射性の溶融物が周囲に飛散する事故が発生する可能性がある。このため従来からコンベヤの両側には転倒防止用のガイドレールが設置されているが、コンベヤの長手方向については転倒防止用のガイドレールを設けることは不可能であるため、キャニスタがコンベヤの長手方向に転倒する可能性はゼロではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決して、溶融物を収納したキャニスタがコンベヤ上で転倒することを確実に防止できるキャニスタの転倒防止装置を提供するためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明のキャニスタの転倒防止装置は、溶融炉から取り出され円形台座上に載せられたキャニスタを搬送するコンベヤの両側にはコンベヤに沿ってガイドが設けられ、このガイドにガイドされつつこのコンベヤの両側においてキャニスタに追従して長手方向に移動できる台車を設け、この台車上には、前記台座を両側から挟持可能な一対の台座クランプを設けるとともに、この台座クランプに立設した柱上部には、キャニスタを両側から挟んでキャニスタの転倒を防止する転倒防止アームを設けて、前記台座クランプと転倒防止アームとを同時に開閉可能としたことを特徴とするものである。また、台車をクラッチ付きの自走モータを備えたものとし、キャニスタとともに目的位置まで移動した後は、自走して待機位置まで戻れるようにしておくことが好ましい。更にキャニスタをコンベヤと溶融炉との間で昇降させる昇降装置の周囲にも、キャニスタの転倒を防止するガイドを設けておくことが好ましい。
【0006】
本発明のキャニスタの転倒防止装置は、円形台座上に載せられたキャニスタを搬送するコンベヤに沿って設けられたガイドにガイドされつつ走行できる台車上に、前記台座を両側から挟持可能な一対の台座クランプを設けるとともに、この台座クランプに立設した柱上部には、キャニスタを両側から挟んでキャニスタの転倒を防止する転倒防止アームを立設したものであるから、この台車をキャニスタとともに移動させることにより、キャニスタの転倒をコンベヤの長手方向についても確実に防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
図1は装置全体の正面図であり、図2はその平面図である。これらの図中、1は雑固体廃棄物の溶融炉、2は溶融物を収納したキャニスタ3を冷却固化するための冷却室である。雑固体廃棄物はキャニスタ3に収納されて溶融炉1の内部で溶融されたのち、図1に示す昇降装置4によりコンベヤ5上に置かれ、冷却室2まで搬送される。なお、6は新しい空のキャニスタ3の供給コンベヤであり、7は冷却室2から取り出された冷却済みのキャニスタ3の排出コンベヤである。図示のように、キャニスタ3は耐火物製のキャニスタ台8を介して金属製の円形の台座9上に支持されている。
【0008】
このコンベヤ5には、図3〜図5に示される通りの本発明のキャニスタの転倒防止装置が設けられている。この装置は、台車10上にキャニスタ3を両側から挟む一対の転倒防止アーム11を立設したものである。この転倒防止アーム11は柱12の上端に水平に取り付けられたもので、キャニスタ3の外周面よりもやや大きい曲率半径を持つ凹円弧面を備えている。またこの柱12の基部には、キャニスタ3の台座9を両側からクランプする台座クランプ13が設けられている。この台座クランプ13も台座9の外周面よりもやや大きい曲率半径を持つ凹円弧面を備えている。
【0009】
台車10上の両側位置には、それぞれシリンダ14が内向きに設けられており、上記した転倒防止アーム11及び台座クランプ13を柱12とともに同時に開閉し、図3のようにキャニスタ3及び台座9を両側から挟むことができる。このとき、台座クランプ13は台座9を両側から確実にクランプするが、キャニスタ3の表面は1000℃以上の高温であるため、転倒防止アーム11は閉じた状態でもキャニスタ3に接触させず、もしキャニスタ3が傾いた場合にのみ転倒防止アーム11と接触するようにしておく。
【0010】
図3、図5に示すように、コンベヤ5の両側にはガイド20がコンベヤ5に沿って設けられており、台車10はこれらのガイド20にガイドされつつコンベヤ5の長手方向に自由に移動することができる。このため、溶融炉1から取り出されたキャニスタ3の両側から図3のように転倒防止アーム11及び台座クランプ13を閉じ、コンベヤ5の各ローラを回転させてキャニスタ3を冷却室2の方向に移動させれば、台車10もこれに追従して移動することができる。そしてこの移動中に地震等の振動を受けてキャニスタ3が揺れた場合には、転倒防止アーム11がキャニスタ3の転倒を防止する。
【0011】
上記のように台車10はキャニスタ3に追従して自由に移動することができるが、キャニスタ3を冷却室2に収納した後は自力走行して戻れるようにしておくことが好ましい。そこでこの実施形態では、台車10の下部にクラッチ付きの自走モータ21が設けられている。この自走モータ21は歯車22を持ち、コンベヤ5の下部に設けられた直線状のラック23と噛み合わせてある。そこで台車10がキャニスタ3に追従して移動する際にはクラッチをオフとして歯車22がフリー回転できるようにしておき、台車10が戻る際にはクラッチをオンとして自走モータ21を回転させれば、ラック23と噛み合う歯車22が回転するため、台車10は任意の位置まで戻ることができる。
【0012】
次に、図1、図2に示す装置全体の動きを説明する。
まず、新しいキャニスタ3が供給コンベヤ6からコンベヤ5上に載せられ、コンベヤ5によって溶融炉1の中心位置Aまで搬送される。台車10は待機位置Bから予め溶融炉1の中心位置Aまで自走しており、新しいキャニスタ3が供給されると図3のように転倒防止アーム11及び台座クランプ13を閉じる。コンベヤ5上における台車10の位置は機械的に決定されているため、これによって空のキャニスタ3はコンベヤ5上で溶融炉1の中心位置Aに正しくセンタリングされる。
【0013】
次に転倒防止アーム11及び台座クランプ13は開放され、キャニスタ3は昇降装置4により溶融炉1の内部まで持ち上げられ、その内部に雑固体廃棄物が投入されて溶融される。予めキャニスタ3は中心位置Aに正しくセンタリングされているため、溶融炉1の内部に正確に挿入される。溶融の終了後、キャニスタ3は昇降装置4により降ろされてコンベヤ5上に載せられ、前記したように台車10上の転倒防止アーム11及び台座クランプ13がその回りに閉じられる。この状態でコンベヤ5によりキャニスタ3は冷却室2まで搬送されるが、台車10はキャニスタ3とともに追従して移動し、前記したようにキャニスタ3が搬送中に転倒することを防止する。キャニスタ3が冷却室2まで搬送された後、台車10はクラッチをオンとして自走モータ21を回転させ、元の待機位置Bまで戻る。
【0014】
上記したように、本発明のキャニスタの転倒防止装置は、溶融炉1から取り出されたキャニスタ3が冷却室2まで搬送される間の転倒を確実に防止することができる。しかし溶融炉1から下降してきたキャニスタ3がコンベヤ5上に載るまでの間については、上記の装置による転倒防止は不可能である。
【0015】
そこでこの実施形態では、図1に示したように溶融炉1の下方の昇降装置4の周囲に、多数本の垂直棒からなるガイド30を鳥籠のように円形に配置した。この円の直径をキャニスタ3の外形よりもやや大きく設定しておけば、キャニスタ3はガイド30の内面に沿って昇降するので、昇降中に地震等による振動を受けても転倒することがない。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のキャニスタの転倒防止装置は溶融物を収納したキャニスタがコンベヤ上で転倒することを確実に防止することができ、転倒に伴う溶融物の飛散等の事故を未然に避けることができる。またこの装置はキャニスタのセンタリングを行う機能をも備えているので、キャニスタを溶融炉の中心に正確に挿入するうえでも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャニスタ搬送ライン全体の正面図である。
【図2】キャニスタ搬送ライン全体の平面図である。
【図3】キャニスタの転倒防止装置の斜視図である。
【図4】キャニスタの転倒防止装置の正面図である。
【図5】キャニスタの転倒防止装置の側面図である。
【符号の説明】
1 雑固体廃棄物の溶融炉、2 冷却室、3 キャニスタ、4 昇降装置、5コンベヤ、6 供給コンベヤ、7 排出コンベヤ、8 キャニスタ台、9 台座、10 台車、11 転倒防止アーム、12 柱、13 台座クランプ、14シリンダ、20 ガイド、21 クラッチ付きの自走モータ、22 歯車、23 ラック、24 ガイド
Claims (3)
- 溶融炉から取り出され円形台座上に載せられたキャニスタを搬送するコンベヤの両側にはコンベヤに沿ってガイドが設けられ、このガイドにガイドされつつこのコンベヤの両側において長手方向に往復可能に走行できる台車を設け、この台車上には、前記台座を両側から挟持可能な一対の台座クランプを設けるとともに、この台座クランプに立設した柱上部には、キャニスタを両側から挟んでキャニスタの転倒を防止する転倒防止アームを設けて、前記台座クランプと転倒防止アームとを同時に開閉可能とし、かつキャニスタに追従して前記台車を長手方向に移動できるようにしたことを特徴とするキャニスタの転倒防止装置。
- 台車がクラッチ付きの自走モータを備えたものである請求項1記載のキャニスタの転倒防止装置。
- キャニスタをコンベヤと溶融炉との間で昇降させる昇降装置の周囲にも、キャニスタの転倒を防止するガイドを設けた請求項1記載のキャニスタの転倒防止装置。
Priority Applications (1)
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JP36472999A JP3691320B2 (ja) | 1999-12-22 | 1999-12-22 | キャニスタの転倒防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP36472999A JP3691320B2 (ja) | 1999-12-22 | 1999-12-22 | キャニスタの転倒防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP3691320B2 true JP3691320B2 (ja) | 2005-09-07 |
Family
ID=18482527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36472999A Expired - Lifetime JP3691320B2 (ja) | 1999-12-22 | 1999-12-22 | キャニスタの転倒防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3691320B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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KR100973460B1 (ko) * | 2010-02-05 | 2010-08-03 | 한국수력원자력 주식회사 | 드럼적재시 자동으로 드럼을 적재하는 장치 및 방법 |
KR100973186B1 (ko) * | 2010-02-05 | 2010-07-30 | 한국수력원자력 주식회사 | 드럼적재시 드럼과 운반용기를 함께 취급하는 장치 및 방법 |
-
1999
- 1999-12-22 JP JP36472999A patent/JP3691320B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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