JP3690228B2 - チャイルドシート固定用ロアアンカー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車輌のチャイルドシートに係り、更に詳細にはチャイルドシートをシートに固定するためのロアアンカー装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌に於いてチャイルドシートをシートに固定するためのチャイルドシート固定装置の一つとして、例えば特開平9−220952号公報に記載されている如く、シートバックフレームに固定されたチャイルドシートアンカーと、チャイルドシートフレームに固定されたチャイルドシートブラケットと、これらのアンカー及びブラケットを連結するピンとを有するチャイルドシート固定装置が従来より知られている。
【0003】
かかるチャイルドシート固定装置によれば、例えばチャイルドシートブラケットがただ単にチャイルドシートアンカーに抜き差し自在に取り付けられる構造の場合に比して、チャイルドシートを確実にシートバックに固定し、これにより車輌の衝突時等に於いてチャイルドシートが転倒したりすることを確実に防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述の如き従来のチャイルドシート固定装置に於いては、チャイルドシートブラケットがチャイルドシートアンカーに対し所定の位置に位置決めされるようチャイルドシートをシートバックに対し位置決めし、その状態にてピンをチャイルドシートブラケット及びチャイルドシートアンカーの孔に挿入して固定しなければならないため、チャイルドシートの取り付け及び取り外しが容易ではなく、また部品点数が多く構造が複雑であるという問題がある。
【0005】
本発明は、チャイルドシートブラケットがピンによりチャイルドシートアンカーに連結固定されるよう構成された従来のチャイルドシート固定装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、ISO−FIX式のチャイルドシート固定用ロアアンカー装置の構造を工夫することにより、チャイルドシートの取り付け及び取り外しが容易であり、チャイルドシートの転倒を確実に防止することができ、しかも部品点数が少なく構造が簡単なチャイルドシート固定用ロアアンカー装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ちチャイルドシートに取り付けられた固定フックと共働してチャイルドシートをシートに固定するためのロアアンカー装置にして、シートに固定され実質的に車輌横方向に延在する棒状部材と、車輌横方向に互いに隔置され前記棒状部材に固定された一対のロアアンカー部材とを有し、各ロアアンカー部材は一対の脚部と該一対の脚部を一体に接続し前記固定フックに着脱自在に係合する係合部とを有し、前記一対の脚部の一方は上側より前記棒状部材を少なくとも部分的に巻回する態様にて前記棒状部材に固定され、前記一対の脚部の他方は下側より前記棒状部材を少なくとも部分的に巻回する態様にて前記棒状部材に固定されていることを特徴とするロアアンカー装置によって達成される。
【0007】
上記請求項1の構成によれば、各ロアアンカー部材の一対の脚部の一方は上側より棒状部材を少なくとも部分的に巻回する態様にて棒状部材に固定され、一対の脚部の他方は下側より棒状部材を少なくとも部分的に巻回する態様にて棒状部材に固定されているので、例えばチャイルドシートに転倒方向の力が作用し固定フックが棒状部材に対し相対的に上下動する状況に於いては、各ロアアンカー部材の一対の脚部の一方には曲げ荷重及び引張り荷重が作用し、一対の脚部の他方には曲げ荷重及び圧縮荷重が作用する。
【0008】
従って一対の脚部が何れも上側又は下側より棒状部材を部分的に巻回する態様にて棒状部材に固定された構造の場合に比して、棒状部材に対する固定フックの相対的上下動が確実に抑制され、これによりチャイルドシートの転倒が確実に防止される。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記一対のロアアンカー部材の前記棒状部材に対する巻回態様は互いに他に対し左右対称であるよう構成される(請求項2の構成)。
【0010】
請求項2の構成によれば、一対のロアアンカー部材の棒状部材に対する巻回態様は互いに他に対し左右対称であるので、チャイルドシートがシートに対し相対的に上下動する場合には一対のロアアンカー部材は左右対称に荷重を担持し、チャイルドシートが横転倒方向の力を受けることにより一対のロアアンカー部材に上下方向で互いに逆方向の荷重が作用する場合には、二つのロアアンカー部材の車輌横方向同一の側の一対の脚部に圧縮荷重が作用し、反対側の一対の脚部に引張り荷重が作用し、従って棒状部材に対する二つのロアアンカー部材の脚部の巻回態様が互いに同一である場合や棒状部材に対する全ての脚部の巻回方向が同一である場合に比して、固定フックより一対のロアアンカー部材に作用する荷重が適正に担持される。
【0011】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、ロアアンカー部材の少なくとも係合部近傍の一対の脚部は車輌横方向に見て車輌後方に開いた実質的にV字形をなすよう構成される(好ましい態様1)。
【0012】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、棒状部材は実質的に円形の断面形状を有し、各ロアアンカー部材の一対の脚部は互いに共働して180°以上の範囲に亘り棒状部材に巻回されるよう構成される(好ましい態様2)。
【0013】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、各ロアアンカー部材の一対の脚部は棒状部材に対し係合部とは反対の側に於いて棒状部材の周りの共通の円弧範囲に延在する状態にて棒状部材に巻回されるよう構成される(好ましい態様3)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明によるチャイルドシート固定用ロアアンカー装置の一つの実施形態を示す概略構成図、図2及び図3はそれぞれ図1に示された実施形態の要部を示す拡大斜視図及び拡大断面図である。
【0016】
これらの図に於いて、10はチャイルドシートを示し、12はチャイルドシート10が取り付けられるシートを示している。チャイルドシート10の後面の下端部にはISO−FIX式の一対の固定フック14L及び14Rが固定的に設けられている。固定フック14L及び14Rは横方向に互いに隔置され、後方へ向けて開き実質的に水平に延在する溝16L及び16Rを有している。
【0017】
シート12のシートバック18の下端部には棒状部材20が設けられており、棒状部材20は車輌横方向に延在し、両端にて図には示されていないシートバックフレームに固定されている。棒状部材20にはばね鋼の如き弾性を有する線材にて形成された一対のロアアンカー部材22L及び22Rが溶接等の手段により固定されており、これらのロアアンカー部材は固定フック14L及び14Rの中心間隔と同一の中心間隔にて車輌横方向に互いに隔置されている。またロアアンカー部材22L及び22Rはシートバック18の下端部とシート12の本体24の後端部との間に位置し、上方より見て後方へ向けて開いた実質的にコの字形をなしている。
【0018】
図2及び図3に示されている如く、ロアアンカー部材22Lは一対の脚部22LA及び22LBと、これらの脚部を一体に接続し棒状部材20に平行に延在する係合部22LCとを有し、脚部22LA及び22LBの先端部は棒状部材20の周りに円弧状に延在している。同様にロアアンカー部材22Rは一対の脚部22RA及び22RBと、これらの脚部を一体に接続し棒状部材20に平行に延在する係合部22RCとを有し、脚部22RA及び22RBの先端部は棒状部材20の周りに円弧状に延在している。
【0019】
係合部22LC及び22RCはそれぞれ固定フック14L及び14Rの溝16L及び16Rに嵌入し、これにより固定フック14L及び14Rがそれぞれロアアンカー部材22L及び22Rに着脱自在に固定されるようになっているが、固定フックが係合部22LC及び22RCに着脱自在に固定される構造自体は本発明の要旨をなすものではなく、固定フックは対応する係合部に他の態様にて固定されるよう構成されてもよい。
【0020】
特に図示の実施形態に於いては、脚部22LAの先端部は上側より棒状部材20の周りに90°以上且つ180°未満の範囲に亘り巻回された状態にて棒状部材20に固定され、脚部22LBの先端部は下側より棒状部材20の周りに90°以上且つ180°未満の範囲に亘り巻回された状態にて棒状部材20に固定され、これにより一対の脚部22LA及び22LBは車輌の横方向に見て後方へ向けて開き且つ棒状部材20より前方又は前方且つ僅かに下方へ向けて突出するV字形をなしている。
【0021】
同様に、脚部22RAの先端部は上側より棒状部材20の周りに90°以上且つ180°未満の範囲に亘り巻回された状態にて棒状部材20に固定され、脚部22RBの先端部は下側より棒状部材20の周りに90°以上且つ180°未満の範囲に亘り巻回された状態にて棒状部材20に固定され、これにより一対の脚部22RA及び22RBは車輌の横方向に見て後方へ向けて開き且つ棒状部材20より前方又は前方且つ僅かに上方へ向けて突出するV字形をなしている。
【0022】
上述の如く構成されたロアアンカー装置の製造に際しては、棒状部材20と互いに同一の大きさ及び形状を有する一対のロアアンカー部材を用意し、一対のロアアンカー部材を互いに他に対し鏡像の関係をなすよう棒状部材20に対し位置決めし、その状態にて各脚部の円弧状の先端部を溶接等により棒状部材に固定する。
【0023】
この場合棒状部材20に対する一対のロアアンカー部材の位置決めは、例えば治具により二つのロアアンカー部材を所定の間隔にて固定し、二つのロアアンカー部材の脚部に棒状部材を挿通して位置決めすることにより、或いは各ロアアンカー部材の一対の脚部を互いに離れる方向へ弾性変形により押し広げ、その状態にて各一対の脚部の間に棒状部材を嵌め込むことにより行われてよい。
【0024】
また上述の如く構成されたロアアンカー装置によりチャイルドシート10をシート12に固定する場合には、まずチャイルドシート10をシート12の本体24の上面に沿って車輌後方へ移動させ、これにより固定フック14L及び14Rの溝16L及び16Rにそれぞれロアアンカー部材22L及び22Rの係合部22LC及び22RCを嵌入させ、しかる後図には示されていないシートベルト又は専用のベルトによりチャイルドシート10をシート12に固定する。
【0025】
図示の実施形態に於いて、例えば車体のバウンド、リバウンドによりシート12に対し相対的にチャイルドシート10を上下動させる力が作用すると、ロアアンカー部材22L及び22Rは固定フック14L及び14Rより上下方向の荷重を受ける。
【0026】
例えばロアアンカー部材22L及び22Rが固定フック14L及び14Rより上向きの荷重を受ける場合には、ロアアンカー部材22L及び22Rのシート12の幅方向の中心に対し外側の脚部22LA及び22RAは上向きの曲げ荷重及び圧縮荷重を受け、内側の脚部22LB及び22RBは下向きの曲げ荷重及び引張り荷重を受け、従って二つのロアアンカー部材22L及び22Rは左右対称に荷重を受ける。
【0027】
同様に、ロアアンカー部材22L及び22Rが固定フック14L及び14Rより下向きの荷重を受ける場合には、ロアアンカー部材22L及び22Rのシート12の幅方向の中心に対し外側の脚部22LA及び22RAは下向きの曲げ荷重及び引張り荷重を受け、内側の脚部22LB及び22RBは上向きの曲げ荷重及び圧縮荷重を受け、従ってこの場合にも二つのロアアンカー部材22L及び22Rは左右対称に荷重を受ける。
【0028】
従って図示の実施形態によれば、図4及び図5に示されている如く二つのロアアンカー部材22L′及び22R′の脚部が互いに左右対称ではなく互いに同一の態様にて棒状部材20′に固定された構造や、図6及び図7に示されている如く二つのロアアンカー部材22L″及び22R″の全ての脚部が上側又は下側より棒状部材20″に巻回された態様にて棒状部材20″に固定された構造の場合に比して、車体のバウンド、リバウンド時等に於いてもチャイルドシート10をシート12に安定的に固定された状態に維持することができる。
【0029】
また図示の実施形態に於いて、図8に示されている如く、車輌の側突等によりシート12に対し相対的にチャイルドシート10を車輌横方向へ転倒させる力Fが作用すると、ロアアンカー部材22L及び22Rの一方は固定フック14L及び14Rより上向きの荷重を受け、他方のロアアンカー部材は下向きの荷重を受ける。
【0030】
例えばロアアンカー部材22Lが上向きの荷重を受け、ロアアンカー部材22Rが下向きの荷重を受ける場合には、ロアアンカー部材22Lの外側の脚部22LAは上向きの曲げ荷重及び圧縮荷重を受け、内側の脚部22LBは上向きの曲げ荷重及び引張り荷重を受け、ロアアンカー部材22Rの外側の脚部22RAは下向きの曲げ荷重及び引張り荷重を受け、内側の脚部22RBは下向きの曲げ荷重及び圧縮荷重を受ける。
【0031】
逆にロアアンカー部材22Lが下向きの荷重を受け、ロアアンカー部材22Rが上向きの荷重を受ける場合には、ロアアンカー部材22Lの外側の脚部22LAは下向きの曲げ荷重及び引張り荷重を受け、内側の脚部22LBは下向きの曲げ荷重及び圧縮荷重を受け、ロアアンカー部材22Rの外側の脚部22RAは上向きの曲げ荷重及び圧縮荷重を受け、内側の脚部22RBは上向きの曲げ荷重及び引張り荷重を受ける。
【0032】
従って何れの場合にも各ロアアンカー部材の一方の脚部に引張り荷重が作用すれば、他方の脚部には圧縮荷重が作用するので、例えば図6及び図7に示された構造の如く各ロアアンカー部材の一対の脚部の何れにも引張り荷重又は圧縮荷重が作用する場合に比して、シート12に対するチャイルドシート10の傾斜を確実に且つ効果的に抑制することができる。
【0033】
また図4及び図5に示された構造に於いては、ロアアンカー部材22L′の脚部22LA′が圧縮荷重を受ける場合には、脚部22LB′及び22RB′は引張り荷重を受け、脚部22RA′は圧縮荷重を受け、逆にロアアンカー部材22L′の脚部22LA′が引張り荷重を受ける場合には、脚部22LB′及び22RB′は圧縮荷重を受け、脚部22RA′は引張り荷重を受ける。従ってシート12に対し相対的にチャイルドシート10を車輌横方向へ転倒させる力の方向によって引張り荷重を受ける二つの脚部の間隔及び圧縮荷重を受ける二つの脚部の間隔が変化してしまう。
【0034】
これに対し図示の実施形態によれば、各ロアアンカー部材の一方の脚部に引張り荷重が作用すれば、他方の脚部には圧縮荷重が作用するので、シート12に対し相対的にチャイルドシート10を車輌横方向へ転倒させる力Fの方向に拘わらず引張り荷重を受ける二つの脚部の間隔及び圧縮荷重を受ける二つの脚部の間隔は一定であり、従って図4及び図5に示された構造の場合に比してチャイルドシート10を転倒させる力を効果的に且つ確実に担持することができる。
【0035】
また図6及び図7に示された構造に於いては、二つのロアアンカー部材22L″及び22R″が棒状部材20″に対し強固に固定されるよう、例えば棒状部材20″の延在方向に沿って見て二つの脚部の先端部が180°以上に亘り巻回された状態になるようにするためには、各脚部の先端部が180°以上に亘り円弧状をなすよう湾曲加工されなければならない。
【0036】
これに対し、図示の実施形態によれば、各ロアアンカー部材の二つ脚部の先端部は上側及び下側より巻回された状態にて棒状部材20に固定されるので、図3に示されている如く各脚部の先端部の円弧状に延在する部分の範囲が180°未満であっても棒状部材20の延在方向に沿って見て二つの脚部の先端部の延在範囲は180°以上になり、従って各ロアアンカー部材の二つ脚部の先端部の湾曲加工量を低減することができ、また各ロアアンカー部材の二つ脚部の先端部の湾曲加工量が同一である場合について見て図6及び図7に示された構造の場合に比して、ロアアンカー部材を棒状部材に対し強固に固定することができる。
【0037】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0038】
例えば上述の実施形態に於いては、ロアアンカー部材22L及び22Rは上述の請求項2の構成に対応して互いに鏡像の関係をなしているが、一対のロアアンカー部材は上述の説明に於いて比較例1として図4及び図5に示されている如く構成されてもよい。
【0039】
また上述の実施形態に於いては、棒状部材20は円形断面を有し、ロアアンカー部材22L及び22Rの各脚部の先端部は棒状部材20の周りに円弧状に延在しているが、棒状部材20の断面形状は例えば楕円形の如き円形以外の形状であつてもよく、またロアアンカー部材の各脚部の先端部は棒状部材の周りに少なくとも部分的に巻回された状態にてこれに固定されている限り、円弧状以外の形態にて延在していてもよい。
【0040】
また上述の実施形態に於いては、ロアアンカー部材22L及び22Rの各脚部の先端部は棒状部材20の周りに180°以下の範囲にて円弧状に延在しているが、各脚部の先端部は180°以上の範囲に亘り延在していてもよい。この場合各脚部の先端部が例えば図9に示されている如く先端が直線部に近接したり、各脚部の円弧状部分の先端部が他の円弧状部分に重なり合い且つ棒状部材20の軸線方向に互いに隣接するよう湾曲加工されると、人体や衣服が各脚部の円弧状部分の先端に接触する虞れが確実に低減されるので、人体や衣服が各脚部の円弧状部分の先端によって損傷される虞れを確実に低減することができる。
【0041】
更に上述の実施形態に於いては、各脚部の円弧状部分の先端はその延在方向に対し垂直な端面を有しているが、各脚部の円弧状部分の先端は例えば図10に示されている如く先端へ向かうにつれて漸次径方向の厚さが減少するよう加工されてもよく、かかる構成の場合にも人体や衣服が各脚部の円弧状部分の先端によって損傷される虞れを確実に低減することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明より明らかである如く、本発明の請求項1の構成によれば、一対の脚部が何れも上側又は下側より棒状部材を部分的に巻回する態様にて棒状部材に固定された構造の場合に比して、棒状部材に対する固定フックの相対的上下動を確実に抑制し、これによりチャイルドシートが大きく傾動したり転倒したりすることを確実に且つ効果的に防止することができる。
【0043】
また請求項1の構成によれば、チャイルドシートの固定方式はISO−FIX式であるので、前述の公開公報に記載されたチャイルドシート固定装置の場合に比してシートに対するチャイルドシートの取り付け及び取り外しを容易に行うことができ、またチャイルドシートの固定フックは従来のISO−FIX式の固定フックの構造のままでよいので、チャイルドシート固定装置の部品点数の増大や構造の複雑化を確実に回避することができる。
【0044】
また請求項2の構成によれば、チャイルドシートがシートに対し相対的に上下動する場合には一対のロアアンカー部材は左右対称に荷重を担持し、チャイルドシートが横転倒方向の力を受けることにより一対のロアアンカー部材に上下方向で互いに逆方向の荷重が作用する場合には、二つのロアアンカー部材の車輌横方向同一の側の一対の脚部に圧縮荷重が作用し、反対側の一対の脚部に引張り荷重が作用するので、棒状部材に対する二つのロアアンカー部材の脚部の巻回態様が互いに同一である場合や棒状部材に対する全ての脚部の巻回方向が同一である場合に比して、固定フックより一対のロアアンカー部材に作用する荷重を適正に担持することができ、これによりチャイルドシートをシートに安定的に固定することができる。
【0045】
また請求項2の構成によれば、一対の脚部の先端部の巻回方向が互いに逆方向である二つのロアアンカー部材を互いに他に対し鏡像の関係をなすよう棒状部材に固定すればよく、互いに異なる形状の一対のロアアンカー部材を用意する必要がないので、上述の如くチャイルドシートをシートに安定的に固定することができるロアアンカー装置を比較的低廉に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるチャイルドシート固定用ロアアンカー装置の一つの実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1に示された実施形態の要部を示す拡大斜視図である。
【図3】図1に示された実施形態の要部を示す拡大断面図である。
【図4】一対のロアアンカー部材の脚部が互いに同一の態様にて巻回された第一の比較例としてのロアアンカー装置を示す拡大斜視図である。
【図5】図4に示された比較例の要部を示す拡大断面図である。
【図6】一対のロアアンカー部材の脚部が互いに同一の側より巻回された第二の比較例としてのロアアンカー装置を示す拡大斜視図である。
【図7】図6に示された比較例の要部を示す拡大断面図である。
【図8】シート12に対し相対的にチャイルドシート10を車輌横方向へ転倒させる力が作用した状況を示す説明図である。
【図9】本発明によるチャイルドシート固定用ロアアンカー装置の他の一つの実施形態の要部を示す拡大断面図である。
【図10】本発明によるチャイルドシート固定用ロアアンカー装置の更に他の一つの実施形態の要部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10…チャイルドシート
12…シート
14L、14R…固定フック
18…シートバック
20…棒状部材
22L、22R…ロアアンカー部材
22LA、22LB、22RA、22RB……脚部
22LC、22RC……係合部
Claims (2)
- チャイルドシートに取り付けられた固定フックと共働してチャイルドシートをシートに固定するためのロアアンカー装置にして、シートに固定され実質的に車輌横方向に延在する棒状部材と、車輌横方向に互いに隔置され前記棒状部材に固定された一対のロアアンカー部材とを有し、各ロアアンカー部材は一対の脚部と該一対の脚部を一体に接続し前記固定フックに着脱自在に係合する係合部とを有し、前記一対の脚部の一方は上側より前記棒状部材を少なくとも部分的に巻回する態様にて前記棒状部材に固定され、前記一対の脚部の他方は下側より前記棒状部材を少なくとも部分的に巻回する態様にて前記棒状部材に固定されていることを特徴とするロアアンカー装置。
- 前記一対のロアアンカー部材の前記棒状部材に対する巻回態様は互いに他に対し左右対称であることを特徴とする請求項1に記載のロアアンカー装置。
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