JP3688793B2 - ボタン電話装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、音声メッセージを録音・再生するボイスメールシステムを有する主装置と、この主装置に接続すると共に、デジタルMCA無線システムの移動局と接続する接続装置とを有するボタン電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルMCA無線システムを利用したボタン電話装置としては、公衆回線と接続するボタン電話主装置と、このボタン電話主装置と接続する内線電話機及び接続装置と、この接続装置と接続するデジタルMCA無線システムの指令局と、この指令局と無線接続する移動局とを有している。
【0003】
このようなデジタルMCA無線システムと連動したボタン電話装置においては、前記ボタン電話主装置、接続装置及び指令局を介して前記内線電話機及び移動局間の通話を行うことができる。
【0004】
また、近年、このようなボタン電話装置のボタン電話主装置側にボイスメールシステムを備え、移動局がこのボイスメールシステムを利用することができるボタン電話装置も考案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなボイスメールシステムを備えたボタン電話装置によれば、デジタルMCA無線システムの移動局からボイスメールシステムを利用するとき、このボイスメールシステムに記憶されたメッセージが長時間に及んだり、複数のメッセージを有するような場合、移動局側はデジタルMCA無線システムにて制限された通話時間の中で、これらのメッセージを最後まで受聴することは非常に困難であるといった問題点があった。
【0006】
しかも、再び移動局からボイスメールシステムにアクセスし、未だ受聴していない残りのメッセージを受聴しようとしても、移動局側はアクセスの度に受聴済みのメッセージを再度受聴しなければならず、これらのメッセージを最後まで受聴することはできないといった問題点があった。
【0007】
本発明はこれら上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ボイスメールに記憶されたメッセージが長時間に亙ったとしても、移動局側にてこれらのメッセージをデジタルMCA無線システムにて制限された通話時間の中で効率良く受聴することができるボタン電話装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のボタン電話装置は、公衆回線と接続すると共に、ボイスメールシステムを有する主装置と、この主装置と接続すると共に、デジタルMCA無線システムの移動局と無線接続する接続装置とを有するボタン電話装置であって、前記ボイスメールシステムは、音声メッセージを記憶するメッセージ記憶手段と、移動局からの再生指令を受けると、メッセージ記憶手段に記憶された音声メッセージを移動局に送信すると共に、デジタルMCA無線システムにより制限された通話時間経過後に音声メッセージの送信を切断する送信手段と、音声メッセージ送信切断時に送信すべき音声メッセージがあるか否かを判別する送信メッセージ判別手段と、音声メッセージ送信切断時に送信すべき音声メッセージがあれば、音声メッセージ送信切断時に係わる移動局の移動局番号、通話経過時間及び音声メッセージを記憶更新するデータ記憶手段と、移動局からの再生指令を受けると、この移動局に係わる移動局番号と同一の移動局番号を前記データ記憶手段から検索し、同一移動局番号があれば、この移動局番号に対応する通話経過時間及び音声メッセージを前記データ記憶手段から検索する検索手段と、この検索された通話経過時間に基づいて前記検索された音声メッセージから前記送信すべき音声メッセージを読み出し、この読み出された音声メッセージを前記送信手段にて送信させる制御手段とを有するものである。
【0009】
従って、本発明のボタン電話装置によれば、デジタルMCA無線システムの移動局から主装置側のボイスメールシステムを利用するときに、このボイスメールシステムに記憶された音声メッセージが長時間に及んだり、複数の音声メッセージを有するような場合であったとしても、移動局側はボイスメールシステムに対する複数回のアクセス(再生指令)により、デジタルMCA無線システムにて制限された通話時間の中で、受聴済みの音声メッセージを再び受聴することなく、これらの音声メッセージを最後まで効率良く受聴することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のボタン電話装置は、公衆回線と接続すると共に、ボイスメールシステムを有する主装置と、この主装置と接続すると共に、デジタルMCA無線システムの移動局と無線接続する接続装置とを有するボタン電話装置であって、前記ボイスメールシステムは、音声メッセージを記憶するメッセージ記憶手段と、移動局からの再生指令を受けると、メッセージ記憶手段に記憶された音声メッセージを移動局に送信すると共に、デジタルMCA無線システムにより制限された通話時間経過後に音声メッセージの送信を切断する送信手段と、音声メッセージ送信切断時に送信すべき音声メッセージがあるか否かを判別する送信メッセージ判別手段と、音声メッセージ送信切断時に送信すべき音声メッセージがあれば、音声メッセージ送信切断時に係わる移動局の移動局番号、通話経過時間及び音声メッセージを記憶更新するデータ記憶手段と、移動局からの再生指令を受けると、この移動局に係わる移動局番号と同一の移動局番号を前記データ記憶手段から検索し、同一移動局番号があれば、この移動局番号に対応する通話経過時間及び音声メッセージを前記データ記憶手段から検索する検索手段と、この検索された通話経過時間に基づいて前記検索された音声メッセージから前記送信すべき音声メッセージを読み出し、この読み出された音声メッセージを前記送信手段にて送信させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0011】
尚、前記音声メッセージ送信切断時に送信すべき音声メッセージとは、デジタルMCA無線システムにて制限された通話時間内に送信することができなかった残りの音声メッセージに相当するものである。
【0012】
また、前記データ記憶手段に記憶される移動局番号、通話経過時間及び音声メッセージとは、音声メッセージの送信を切断された移動局の移動局番号と、その音声メッセージ送信に係わる通話経過時間及びその送信対象の音声メッセージに相当するものである。
【0013】
尚、例えば移動局からボイスメールシステムに対して3回のアクセス(再生指令)で、移動局が音声メッセージを最後まで受聴することができるような場合、前記データ記憶手段においては2回のデータ更新を行うものであるが、この2回目のデータ更新時における通話経過時間としては1回目の通話経過時間に2回目の通話経過時間をインクリメントした時間に相当するものである。
【0014】
従って、本発明のボタン電話装置によれば、このボイスメールシステムに記憶された長時間におよぶ音声メッセージをデジタルMCA無線システムの移動局側にて受聴する場合、デジタルMCA無線システムにて制限された通話時間経過後、つまり音声メッセージ送信切断時に、なおも送信すべき音声メッセージがあれば、この音声メッセージ送信切断時に係わる移動局の移動局番号、通話経過時間及び音声メッセージをデータ記憶手段に記憶更新しておき、再度、移動局からのアクセスを受けると、このアクセス中の移動局の移動局番号と前記データ記憶手段に記憶された移動局番号と同一であれば、このデータ記憶手段に記憶された移動局番号に対応する通話経過時間及び音声メッセージを検索し、この検索された通話経過時間に基づいて音声メッセージを再生し、この音声メッセージを最後まで再生し終えるまで、これら一連の動作を繰り返し継続するようにしたので、移動局側はボイスメールシステムに対する複数回のアクセスにより、デジタルMCA無線システムにて制限された通話時間の中で、受聴済みの音声メッセージを再び受聴することなく、これらの音声メッセージを最後まで効率良く受聴することができる。
【0015】
以下、図面に基づいて本発明のボタン電話装置における実施の形態について説明する。図1は本発明の実施形態であるボタン電話装置内部の概略構成を示すブロック図である。
【0016】
図1においてボタン電話装置は、局線と接続するボタン電話主装置(以下、単に主装置と称する)1と、この主装置1と接続する内線電話機13及び接続装置2と、この接続装置2に接続されたデジタルMCA無線システム3とを有している。
【0017】
主装置1は、局線着信の検出、通話路の形成及びダイヤル送信等を行う局線インタフェース部(以下、単に局線I/F部と称する)5と、内線電話機13や接続装置2とのデータ通信制御を行う電話機インタフェース(以下、単に電話機I/F部と称する)7と、音声メッセージを録音すると共に、この録音された音声メッセージを再生するボイスメールシステム4と、様々なデータを記憶するメモリ部8と、この主装置1全体を制御するメインCPU6とを有している。
【0018】
前記ボイスメールシステム4は、主装置1側と音声やデータの送受信を行う主装置インタフェース部(以下、単に主装置I/F部と称する)9と、音声メッセージの録音や再生等を行う音声録音・再生部11と、音声メッセージ等を記憶するメモリ12と、このボイスメールシステム4全体を制御するCPU10とを有している。
【0019】
前記接続装置2は、主装置1側と音声やデータの送受信を行う有線データ通信のための主装置インタフェース部(以下、単に主装置I/F部と称する)14と、アナログ音声の通話路を形成する通話回路15と、デジタルMCA無線システム3とのアナログ音声データ通信を行うDMCAインタフェース部(以下、単にDMCA I/F部と称する)16と、DMCA I/F部16を介してデジタルMCA無線システム3とデータ通信を行うシリアル通信部18と、様々なデータを記憶するメモリ19と、この接続装置2全体を制御するCPU17とを有している。
【0020】
前記デジタルMCA無線システム3は、前記接続装置2と有線接続するデジタルMCA指令局(以下、単に指令局と称する)20と、この指令局20に無線接続する移動局21とを有している。尚、前記デジタルMCA無線システム3においては、指令局20側にて移動局21の通話時間を制御しており、移動局21の通話中に予め設定された通話時間が経過すると、この通話は強制的に切断されるものである。
【0021】
次にボタン電話装置の動作について説明する。
通常、内線電話機13からボイスメールシステム4に記憶された音声メッセージを受聴する場合、内線電話機13からの所定操作に応じてボイスメールシステムを作動させる再生指令を入力し、この再生指令を電話機I/F部7及び主装置I/F部9を介してCPU10に通知する。
【0022】
CPU10は、この再生指令に応じてメモリ12に記憶された音声メッセージを音声録音・再生部11にて再生し、この再生された音声メッセージを前記内線電話機13に送信する。
【0023】
また、移動局21からボイスメールシステム4に記憶された音声メッセージを受聴する場合、デジタルMCA無線システム3内の移動局21から指令局20に発信する。指令局20は、移動局21及び指令局20間の無線通信が確立されると、通話指示音を移動局21に送信する。移動局21は通話指示音に基づいてボイスメールシステム4の内線番号を入力し、この入力された内線番号を指令局20に送信する。
【0024】
指令局20は、この内線番号によるボイスメール機能作動に係わる指令、つまりボイスメールシステム4に記憶された音声メッセージを再生させる再生指令を接続装置2のDMCA I/F部16及びシリアル通信部18を介してCPU17に通知する。
【0025】
このCPU17は、このシリアル通信部18から得られる再生指令を、通常行われている内線電話機13からの再生指令に変換し、この変換された再生指令を前記主装置1に通知する。この際、CPU17においては前記通話回路15に対して前記主装置1及び指令局20間の通話路を形成及び保持させる、つまり移動局21はボイスメールシステム4に接続されたことになる。
【0026】
移動局21のユーザーは、ボイスメールシステム4との接続後、移動局21からのキー操作に応じてボイスメールシステム4のメモリ12に記憶された音声メッセージを音声録音・再生部11にて再生し、この再生された音声メッセージを受聴した後、このボイスメールシステム4に音声メッセージへの保存及び消去等の操作を行うことができる。
【0027】
ここで、移動局21のユーザーがボイスメールシステム4に記憶された音声メッセージを受聴中に、MCAデジタル無線システム3により制限された通話時間に達すると、指令局20は移動局21及びボイスメールシステム4間の通話を切断する。この際、ボイスメールシステム4側のCPU10は、その移動局21の移動局番号と、通話切断前まで受聴対象の音声メッセージと、その通話経過時間とをメモリ12に記憶する。
【0028】
この通話切断後に移動局21から指令局20及び接続装置2を介して再度ボイスメールシステム4に接続すると、このボイスメールシステム4側のCPU10は、現在接続中の移動局21の移動局番号を検出し、この検出された移動局番号に対応する移動局番号を前記メモリ12から検索する。
【0029】
CPU10は、現在接続中の移動局21に対応する同一の移動局番号がメモリ12内にあれば、この同一の移動局番号に対応する通話経過時間及び音声メッセージをメモリ12から検索し、この検索された通話経過時間に基づいて音声メッセージから通話切断時点以後の送信すべき音声メッセージを前記音声録音・再生部11にて再生させ、この音声メッセージを移動局21に送信させる。
【0030】
再び、前記デジタルMCA無線システム3にて制限された通話時間に達すると、指令局20は移動局21及びボイスメールシステム4間の通話を切断するのであるが、なおも送信すべき音声メッセージが残っているのであれば、上述したように通話切断時点に係わる移動局の移動局番号、通話経過時間や音声メッセージをメモリ12に記憶更新し、一連の動作に移行する。このようにして移動局21はボイスメールシステム4から最後まで音声メッセージを再生させることができる。
【0031】
従って、このボタン電話装置によれば、このボイスメールシステム4に記憶された長時間におよぶ音声メッセージをデジタルMCA無線システム3の移動局21側にて受聴する場合、デジタルMCA無線システム3にて制限された通話時間経過後、つまり音声メッセージ送信切断時に、なおも送信すべき音声メッセージがあれば、この音声メッセージ送信切断時に係わる移動局21の移動局番号、通話経過時間及び音声メッセージをメモリ12に記憶更新しておき、再度、移動局21からのアクセス(再生指令)を受けると、このアクセス中の移動局21の移動局番号と前記メモリ12に記憶された移動局番号とが同一であれば、このメモリ12に記憶された移動局番号に対応する通話経過時間及び音声メッセージを検索し、この検索された通話経過時間に基づいて音声メッセージを再生し、この音声メッセージを最後まで再生し終えるまで、これら一連の動作を繰り返し継続するようにしたので、移動局21側はボイスメールシステム4に対する複数回のアクセスにより、デジタルMCA無線システム3にて制限された通話時間の中で、受聴済みの音声メッセージを再び受聴することなく、これらの音声メッセージを最後まで効率良く受聴することができる。
【0032】
【発明の効果】
上記のように構成された本発明のボタン電話装置によれば、デジタルMCA無線システムの移動局から主装置側のボイスメールシステムを利用するときに、このボイスメールシステムに記憶された音声メッセージが長時間に及んだり、複数の音声メッセージを有するような場合であったとしても、移動局側はボイスメールシステムに対する複数回のアクセスにより、デジタルMCA無線システムにて制限された通話時間の中で、受聴済みの音声メッセージを再び受聴することなく、これらの音声メッセージを最後まで効率良く受聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるボタン電話装置内部の概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 ボタン電話主装置(主装置)
2 接続装置(接続装置)
3 デジタルMCA無線通信システム
4 ボイスメールシステム(主装置)
10 CPU(送信メッセージ判別手段、検索手段、制御手段)
11 音声録音・再生部(送信手段)
12 メモリ(メッセージ記憶手段、データ記憶手段)
20 指令局(接続装置)
21 移動局
Claims (1)
- 公衆回線と接続すると共に、ボイスメールシステムを有する主装置と、この主装置と接続すると共に、デジタルMCA無線システムの移動局と無線接続する接続装置とを有するボタン電話装置であって、
前記ボイスメールシステムは、
音声メッセージを記憶するメッセージ記憶手段と、
移動局からの再生指令を受けると、メッセージ記憶手段に記憶された音声メッセージを移動局に送信すると共に、デジタルMCA無線システムにより制限された通話時間経過後に音声メッセージの送信を切断する送信手段と、
音声メッセージ送信切断時に送信すべき音声メッセージがあるか否かを判別する送信メッセージ判別手段と、
音声メッセージ送信切断時に送信すべき音声メッセージがあれば、音声メッセージ送信切断時に係わる移動局の移動局番号、通話経過時間及び音声メッセージを記憶更新するデータ記憶手段と、
移動局からの再生指令を受けると、この移動局に係わる移動局番号と同一の移動局番号を前記データ記憶手段から検索し、同一移動局番号があれば、この移動局番号に対応する通話経過時間及び音声メッセージを前記データ記憶手段から検索する検索手段と、
この検索された通話経過時間に基づいて前記検索された音声メッセージから前記送信すべき音声メッセージを読み出し、この読み出された音声メッセージを前記送信手段にて送信させる制御手段とを有することを特徴とするボタン電話装置。
Priority Applications (1)
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