JP3688474B2 - バックアップ電源回路及び電子回路装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックアップ電源回路及び電子回路装置に係り、特に停電などの電源異常遮断時にバックアップ用の電源をマイクロプロセッサ等の電子機器に供給するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の電子機器においては、直流電源装置から安定化された直流電圧が供給されることにより動作しており、直流電源装置は、商用交流電源などからの交流電圧が印加され、整流平滑出力信号をスイッチングレギュレータ等により所望の直流出力電圧となるように制御するものである。
【0003】
このような直流電源装置の直流出力電圧が停電などにより低下すると、電子機器の動作が不安定となるため、停電検出により緊急割込処理等により誤動作を防止することが望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子機器にとっては、ユーザが電源スイッチをオフすることにより動作用の電源の供給を遮断した場合も、電源スイッチがオンの状態で停電などにより電源供給が遮断された場合も、電源供給が遮断されたという観点からは同一であり、両者を区別することはできない。
【0005】
この結果、電源スイッチを再びオンにした場合と、停電が復帰した場合とで、同一の動作を行うこととなっていた。
【0006】
しかしながら、例えば、医療機器などのように、停電時と、電源スイッチオフによる電源遮断時とを明確に区別して、電源再供給後の動作を行わせることが望まれる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ユーザの操作による電源スイッチオフに伴う電源遮断と、停電などの電源異常遮断時とを明確に区別して、電源復帰時の動作を行わせることが可能な電源バックアップ装置及び電子回路装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、外部の電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給する充電式のバックアップ電源供給手段と、電源スイッチがオン状態、かつ、前記電子回路ユニットに供給すべき動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、前記電源スイッチのオンにより前記電子回路ユニットに接続されて該電子回路ユニットと共に前記動作用電源の供給を受けている前記バックアップ電源供給手段の前記電子回路ユニットに対する接続状態を保持する接続状態保持手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、接続状態保持手段は、電源スイッチがオン状態、かつ、電子回路ユニットに供給すべき動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、電源スイッチのオンにより電子回路ユニットに接続されて電子回路ユニットと共に動作用電源の供給を受けているバックアップ電源供給手段の電子回路ユニットに対する接続状態を保持する。
【0010】
これによりバックアップ電源供給手段は、外部の電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給する。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧を前記基準電圧と比較することにより電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、前記電圧検出信号に基づいて、前記電源電圧が前記基準電圧以下となった場合に、前記電子回路に対し、低消費電力モード信号を出力し、前記電子回路ユニットを低消費電力モードで動作させるための動作モード判別手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、電圧検出手段は、動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧を基準電圧と比較することにより電圧検出信号を動作モード判別手段に出力する。
【0013】
動作モード判別手段は、電圧検出信号に基づいて、電源電圧が基準電圧以下となった場合に、電子回路に対し、低消費電力モード信号を出力し、電子回路ユニットを低消費電力モードで動作させる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧をあらかじめ定めた所定のリセット基準電圧と比較することによりリセット検出信号を出力するリセット検出手段と、前記電源電圧が前記リセット基準電圧以下となった場合に、前記電子回路に対し、リセット信号を出力するリセット判別手段と、を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の発明の作用に加えて、リセット検出手段は、動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧をあらかじめ定めた所定のリセット基準電圧と比較することによりリセット検出信号をリセット判別手段に出力する。
【0016】
リセット判別手段は、電源電圧がリセット基準電圧以下となった場合に、電子回路に対し、リセット信号を出力する。
これにより電子回路は、リセット動作に移行することとなる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記リセット判別手段は、前記リセット信号を所定時間遅延させて出力する信号遅延手段を備えたことを特徴としている。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の作用に加えて、信号遅延手段リセット判別手段は、リセット信号を所定時間遅延させて出力する。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明において、前記接続状態保持手段は、自己保持型リレーを有することを特徴としている。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明の作用に加えて、接続状態保持手段の自己保持型リレーは、電源遮断時の状態を保持する。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発明において、前記バックアップ電源供給手段は、スーパーキャパシタであることを特徴としている。
【0022】
請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発明において、バックアップ電源供給手段はスーパーキャパシタであり、バックアップ用電源を供給する。
【0023】
請求項7記載の発明は、各種処理を行う電子回路ユニットを備えた電子回路装置において、前記電子回路ユニットへの動作用電源の供給/遮断を行うための電源スイッチ手段と、前記電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給する充電式のバックアップ電源供給手段と、前記電源スイッチ手段がオン状態にあり、かつ、前記動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、電源スイッチのオンにより電子回路ユニットに接続されて該電子回路ユニットと共に前記動作用電源の供給を受けている前記バックアップ電源供給手段の前記電子回路ユニットに対する接続状態を保持する接続状態保持手段と、を備えたことを特徴としている。
【0024】
請求項7記載の発明によれば、各種処理を行う電子回路ユニットを備えた電子回路装置において、電源スイッチ手段は、電子回路ユニットへの動作用電源の供給/遮断を行う。
【0025】
一方、接続状態保持手段は、電源スイッチ手段がオン状態にあり、かつ、動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、電源スイッチのオンにより電子回路ユニットに接続されて電子回路ユニットと共に動作用電源の供給を受けているバックアップ電源供給手段の電子回路ユニットに対する接続状態を保持する。
【0026】
この結果、バックアップ電源供給手段は、電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給する。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【0033】
[1] 実施形態の具体的構成
図1に輸液ポンプ等の医療機器に用いられる電子機器の電源系を主とした概要構成ブロック図を示す。
【0034】
電子機器10は、電子機器10に電源を供給するための3路構成の電源スイッチ11と、電源スイッチ11のオン(閉)時にセットされ、電源スイッチのオフ(開)時にリセットされる自己保持型リレー12と、電子機器10全体に動作用の+5[V]電源を供給するための+5ボルト安定化電源13と、電子機器10全体に動作用の+12[V]電源を供給するとともに、自己保持型リレーのセット/リセット用電源を供給するための+12ボルト安定化電源14と、ベース端子に+5[V]電源が印加され、停電等の電源遮断時には、オフ状態となり後述のスーパーキャパシタ16を放電可能状態とするバイポーラトランジスタ15と、バックアップ電源として機能するスーパーキャパシタ16と、+5ボルト安定化電源13が+5[V]電源として出力する電力の電圧、つまり、バイポーラトランジスタ15のエミッタ側における電位を、検出基準電圧(基準電圧に相当)=4.8[V]と比較し、第1検出信号S1(低消費電力モード信号に相当)を出力する第1電圧検出用IC17と、+5[V]電源として電子機器10に供給される電力の電圧、つまり、バイポーラトランジスタ15のコレクタ側に接続された自己保持型リレー12の接点12Aの下流側における電位を、検出基準電圧(リセット基準電圧に相当)=4.3[V]と比較し、第2検出信号S2(リセット信号に相当)を出力する第2電圧検出用IC18と、第2電圧検出用IC18から出力された第2検出信号S2を所定時間遅延させて遅延第2検出信号S2´として出力する遅延回路19と、電子機器10全体を制御するためのマイクロプロセッサ20と、を備えて構成されている。
【0035】
この場合において、第1電圧検出用IC17は、+5ボルト安定化電源13が+5[V]電源として出力する電力の電圧、つまり、バイポーラトランジスタ15のエミッタ側における電位をV DET1 とすると、
V DET1 ≧4.8[V]
で“L”レベルの第1検出信号S1を出力する。また、
V DET1 <4.8[V]
で“H”レベルの第1検出信号S1を出力する。
【0036】
一方、第2電圧検出用IC18は、+5[V]電源として電子機器10に供給される電力の電圧、つまり、バイポーラトランジスタ15のコレクタ側に接続された自己保持型リレー12の接点12Aの下流側における電位をV DET2 とすると、
V DET2 ≧4.3[V]
で“H”レベルの第2検出信号S2を出力する。また、
V DET2 <4.3[V]
で“L”レベルの第2検出信号S2を出力する。
【0037】
また、マイクロプロセッサ20は、動作用電源が供給される電源供給端子Vcc、第1検出信号S1の立ち上がり(“L”→“H”)を検出して、マイクロプロセッサ20を通常動作モードからホルトモード(低消費電力モード)に移行させるための動作モード制御端子!NMI、第1検出信号S1の立下がり(“H”→“L”)を検出して、マイクロプロセッサ20をホルトモード(低消費電力モード)から通常動作モードに移行させるための割込端子INT0と、第2検出信号S2の立下がり(“H”→“L”)を検出して、マイクロプロセッサ20をリセットし、初期状態に移行させるリセット端子!RESETと、を備えて構成されている。
【0038】
[2] 実施形態の動作
次に実施形態の動作について説明する。
【0039】
[2.1] 電源スイッチの操作に伴う電源投入時の動作
まず、電源スイッチの操作に伴う電源投入時の動作について説明する。
【0040】
ユーザが電源スイッチ11をオン状態とすると、交流100[V]の電源が電源スイッチ11の第1接点及び第2接点を介して+12ボルト安定化電源14及び+5ボルト安定化電源13に供給される。
【0041】
これにより、電源スイッチ11の第3接点を介して自己保持型リレーのセット端子には、+12[V]の回路電源が供給され、自己保持型リレー12の接点12Aが閉(オン)状態となる。
【0042】
一方、第1電圧検出用IC17は、+5ボルト安定化電源13が+5[V]電源として出力する電力の電圧、つまり、バイポーラトランジスタ15のエミッタ側における電位である検出電圧V DET1 を検出基準電圧=4.8[V]と比較する。初期状態においては、
検出電圧V DET1 <4.8[V]
であるので、第1検出信号S1は、“H”レベルとなる。
【0043】
また、第2電圧検出用IC18は、+5[V]電源として電子機器10に供給される電力の電圧、つまり、バイポーラトランジスタ15のコレクタ側に接続された自己保持型リレー12の接点12Aの下流側における電位である検出電圧V DET2 を検出基準電圧=4.3[V]と比較する。
【0044】
初期状態においては、ユーザが電源スイッチ11をオン状態とすることにより自己保持型リレー12の接点12Aが閉(オン)状態となることに伴って、スーパーキャパシタが接続状態となって放電可能になるので、
検出電圧V DET2 ≧4.3[V]
となり、第2検出信号S2は“H”レベルとなる。
【0045】
この段階において、第2電圧検出用IC18とマイクロプロセッサ20の間には、遅延回路が介在するため、マイクロプロセッサ20のリセット端子!RESETは、未だ“L”レベルである。
【0046】
さらに+5ボルト安定化電源13の出力電圧が上昇すると、
検出電圧V DET1 ≧4.8[V]
となり、第1検出信号S1は“L”レベルとなり、これに伴って、バイポーラトランジスタ15はオン状態となり、スーパーキャパシタ16は、充電可能状態となる。
【0047】
また、第1検出信号S1の反転信号!S1が入力されるマイクロプロセッサ20の動作モード制御端子!NMI及び割込制御端子INT0は“H”レベルとなる。
【0048】
これによりマイクロプロセッサ20は、割込制御端子INT0を介して第1検出信号S1の立下がり(“H”→“L”)、換言すると、第1検出信号S1の反転信号!S1の立ち上がり(“L”→“H”)を検出する。
【0049】
その後、第2検出信号S2は、遅延回路19により所定時間遅延されて、遅延第2検出信号S2’としてマイクロプロセッサ20のリセット端子!RESETに入力される。
【0050】
この場合において、第2検出信号S2を遅延回路19により所定時間遅延させ、遅延第2検出信号S2’としているのは、マイクロプロセッサ20のリセット解除後(リセット端子/RESETの信号レベルが“L”から“H”に遷移後)に割込制御端子INT0において第1検出信号S1の立下がりエッジ、換言すると、第1検出信号S1の反転信号!S1の立ち上がりエッジが検出されることにより、異常動作となるのを防止すべく、常にリセット解除を動作モード制御端子!NMI及び割込制御端子INT0の信号レベル遷移後とするためである。
【0051】
この結果、リセット端子!RESETは、“H”レベルとなり、マイクロプロセッサ20は、通常動作を行うこととなる。
【0052】
[2.2] 電源遮断時の動作
次に電源遮断時の動作を電源スイッチの操作に伴う場合と、停電などの異常遮断による場合とに分けて説明する。
【0053】
[2.2.1] 電源スイッチの操作に伴う電源遮断時の動作
まず、電源スイッチの操作に伴う電源遮断時の動作について説明する。
ユーザが電源スイッチ11をオフ状態とすると、交流100[V]電源の電源スイッチ11の第1接点及び第2接点を介した+12ボルト安定化電源14及び+5ボルト安定化電源13への供給は停止されるが、直ちに+5[V]の電源及び+12[V]の電源の電圧が0[V]となるわけではない。
【0054】
この結果、電源スイッチ11の第3接点を介して自己保持型リレーのリセット端子には、+12[V]の回路電源が供給され、自己保持型リレー12の接点12Aが開(オフ)状態となる。
【0055】
従って、スーパーキャパシタ16は、非接続状態となり、第2電圧検出用IC18やマイクロプロセッサ20にバックアップ電源が供給されなくなるので、ここで両者は動作しなくなる。
【0056】
一方、第1電圧検出用IC17は、+5ボルト安定化電源13の出力電圧、すなわち、検出電圧VDET1を検出基準電圧=4.8[V]と比較するが、検出電圧VDET1は徐々に低下し、
検出電圧VDET1<4.8[V]
となり、第1検出信号S1は、“H”レベルとなる。
【0057】
しかし、この時点でマイクロプロセッサ20は既に動作しなくなっているので、第1電圧検出用IC17からの第1検出信号S1が“H”レベルとなっても、それによる状態変化は起こらない。
【0061】
これらの結果、次回電源スイッチがオンされると、[2.1]項で先に説明した「電源スイッチの操作に伴う電源投入時の動作」が行われるので、初期化された状態で装置を稼働させることが可能となる。
【0062】
[2.2.2] 異常遮断による電源遮断時の動作
停電などに起因して、電源が異常遮断されると、交流100[V]電源の電源スイッチ11の第1接点及び第2接点を介した+12ボルト安定化電源14及び+5ボルト安定化電源13への供給は停止されるが、直ちに+5[V]の電源及び+12[V]の電源の電圧が0[V]となるわけではない。
【0063】
一方、電源スイッチ11は、電源遮断前の状態であるので、自己保持型リレー12も、電源投入時の状態を保持することとなり、自己保持型リレー12の接点12Aが閉(オン)状態のままとなっている。
【0064】
一方、第1電圧検出用IC17は、+5ボルト安定化電源13の出力電圧、すなわち、検出電圧VDET1を検出基準電圧=4.8[V]と比較し、
検出電圧VDET1<4.8[V]
となると、第1検出信号S1を、“H”レベルとする。
【0065】
これに伴って、バイポーラトランジスタ15はオフ状態となり、スーパーキャパシタ16は、放電可能状態、すなわち、バックアップ用電源供給可能状態となる。この場合において、スーパーキャパシタ16の定格出力電圧VSCは、
4.3[V]≦VSC<4.8[V]
となるようにあらかじめ設定されており、スーパーキャパシタ16の出力電圧は、第2電圧検出用IC18及びマイクロプロセッサ20の電源供給端子Vccに印加される。
【0066】
これにより、第2電圧検出用IC18は、検出電圧VDET2を検出基準電圧=4.3[V]と比較するが、スーパーキャパシタ16の定格出力電圧V SC は、先に説明したように、
4.3[V]≦V SC <4.8[V]
であることから、常に、
検出電圧V DET2 ≧4.3[V]
となり、よって、第2検出信号S2は“H”レベルのままとなる。
【0067】
一方、マイクロプロセッサ20は、第1検出信号S1が“H”レベルとなると、ホルトモード(低消費電力モード)に移行する。
【0068】
この場合には、マイクロプロセッサ20の電源供給端子Vccには、スーパーキャパシタ16からのバックアップ用電源が供給されているため、マイクロプロセッサ20は、ホルトモードに移行しているだけであり、また、第2検出信号S2は“H”レベルであるため、遅延回路19を介してマイクロプロセッサ20のリセット端子!RESETに入力される遅延第2検出信号S2´の信号レベルも“H”レベルであり、図示しないマイクロプロセッサ20の内蔵RAMも初期化されず、バックアップされた状態で保持されることとなる。
【0069】
[2.3] 電源異常遮断後の電源復帰時の動作
次に電源異常遮断後の電源復帰時の動作について説明する。
【0070】
停電などにより電源が異常遮断された後に、交流100[V]の電源が復帰すると、交流100[V]の電源は、再び電源スイッチ11の第1接点及び第2接点を介して+12ボルト安定化電源14及び+5ボルト安定化電源13に供給される。
このとき、自己保持型リレー12の接点12Aは閉(オン)状態のままである。
【0071】
一方、第1電圧検出用IC17は、+5ボルト安定化電源13の出力電圧、すなわち、検出電圧V DET1 を検出基準電圧=4.8[V]と比較する。初期状態においては、
検出電圧V DET1 <4.8[V]
であるので、第1検出信号S1は、“H”レベルとなっている。
【0072】
一方、第2電圧検出用IC18は、+5[V]電源として電子機器10に供給される電力の電圧、つまり、バイポーラトランジスタ15のコレクタ側に接続された自己保持型リレー12の接点12Aの下流側における電位である検出電圧V DET2 を検出基準電圧=4.3[V]と比較するが、スーパーキャパシタ16によりバックアップ用電源が供給されている状態であり、
検出電圧V DET2 ≧4.3[V]
であるので、第2検出信号S2は“H”レベルとなったままである。
【0073】
さらに+5ボルト安定化電源13の出力電圧が上昇すると、
検出電圧V DET1 ≧4.8[V]
となり、第1検出信号S1は“L”レベルとなり、これに伴って、バイポーラトランジスタ15はオン状態となり、スーパーキャパシタ16は、放電可能状態から充電可能状態となる。
【0074】
また、第1検出信号S1の反転信号!S1が入力されるマイクロプロセッサ20の動作モード制御端子!NMI及び割込制御端子INT0は“H”レベルとなる。
【0075】
これによりマイクロプロセッサ20は、割込制御端子INT0を介して第1検出信号S1の立下がり(“H”→“L”)、換言すると、第1検出信号S1の反転信号!S1の立ち上がり(“L”→“H”)を検出して、動作モードを再び通常動作モードに移行し、マイクロプロセッサ20は、通常動作を行うこととなる。
【0076】
従って、マイクロプロセッサ20の図示しない内蔵RAMに設定した各種データを初期化することなく、そのまま利用して通常動作に移行することができる。
【0077】
[3] 実施形態の効果
以上の説明のように本実施形態によれば、ユーザの操作による電源スイッチオフに伴う電源遮断と、停電などの電源異常遮断時とを明確に区別して、電源復帰時の動作を行わせることが可能となり、電源スイッチオフに伴う電源遮断時にのみ、データを初期化して初期設定で動作させることが可能となる。
【0078】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、接続状態保持手段は、電源スイッチがオン状態、かつ、電子回路ユニットに供給すべき動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、電源スイッチのオンにより電子回路ユニットに接続されて該電子回路ユニットと共に前記動作用電源の供給を受けている充電式のバックアップ電源供給手段の電子回路ユニットに対する接続状態を保持し、バックアップ電源供給手段は、外部の電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給するので、電源スイッチの状態に応じてユーザの操作による電源スイッチオフに伴う電源遮断と、停電などの電源異常遮断時とを明確に区別して、的確な電源バックアップを行うことができる。
【0079】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、電圧検出手段は、動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧を基準電圧と比較することにより電圧検出信号を動作モード判別手段に出力し、動作モード判別手段は、電圧検出信号に基づいて、電源電圧が基準電圧以下となった場合に、電子回路に対し、低消費電力モード指示信号を出力し、電子回路ユニットを低消費電力モードで動作させるので、停電などの電源異常遮断時に確実に電子回路ユニットを低消費電力モードに移行させ、電源復帰まで待機させることが可能となる。
【0080】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、リセット検出手段は、動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧をあらかじめ定めた所定のリセット基準電圧と比較することによりリセット検出信号をリセット判別手段に出力し、リセット判別手段は、電源電圧がリセット基準電圧以下となった場合に、電子回路に対し、リセット信号を出力し、電子回路ユニットは、リセット動作に移行することとなるので、バックアップ用電源が供給されない場合、すなわち、電源スイッチがオフ状態とされた場合にのみ、リセット動作に移行させることができる。
【0081】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて、信号遅延手段リセット判別手段は、リセット信号を所定時間遅延させて出力するので、リセット動作後に電源復帰動作がなされることがなく、誤動作を防止することができる。
【0082】
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、接続状態保持手段の自己保持型リレーは、電源遮断時の状態を保持するので、何ら電力を消費することなく、電源バックアップを行うことができる。
【0083】
請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発明において、バックアップ電源供給手段はスーパーキャパシタであり、バックアップ用電源を供給するので、長時間にわたりバックアップ用電源を供給し、電源異常遮断に起因して電子回路ユニットが不用意に初期化されることを防止することができる。
【0084】
請求項7記載の発明によれば、各種処理を行う電子回路ユニットを備えた電子回路装置において、電源スイッチ手段は、電子回路ユニットへの動作用電源の供給/遮断を行い、接続状態保持手段は、電源スイッチ手段がオン状態にあり、かつ、動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、電源スイッチのオンにより電子回路ユニットに接続されて該電子回路ユニットと共に前記動作用電源の供給を受けている充電式のバックアップ電源供給手段の電子回路ユニットに対する接続状態を保持し、バックアップ電源供給手段は、電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給するので、電源スイッチの状態に応じてユーザの操作による電源スイッチオフに伴う電源遮断と、停電などの電源異常遮断時とを明確に区別して、的確な電源バックアップを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の概要構成ブロック図である。
【符号の説明】
10 電子機器
11 電源スイッチ
12 自己保持型リレー
13 +5ボルト安定化電源
14 +12ボルト安定化電源
15 バイポーラトランジスタ
16 スーパーキャパシタ
17 第1電圧検出用IC
18 第2電圧検出用IC
19 遅延回路
20 マイクロプロセッサ
S1 第1検出信号
S2 第2検出信号
Claims (7)
- 外部の電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給する充電式のバックアップ電源供給手段と、
電源スイッチがオン状態、かつ、前記電子回路ユニットに供給すべき動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、前記電源スイッチのオンにより前記電子回路ユニットに接続されて該電子回路ユニットと共に前記動作用電源の供給を受けている前記バックアップ電源供給手段の前記電子回路ユニットに対する接続状態を保持する接続状態保持手段と、
を備えたことを特徴とするバックアップ電源回路。 - 請求項1記載のバックアップ電源回路において、
前記動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧を前記基準電圧と比較することにより電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、
前記電圧検出信号に基づいて、前記電源電圧が前記基準電圧以下となった場合に、前記電子回路に対し、低消費電力モード信号を出力し、前記電子回路ユニットを低消費電力モードで動作させるための動作モード判別手段と、
を備えたことを特徴とするバックアップ電源回路。 - 請求項1または請求項2記載のバックアップ電源回路において、
前記動作用電源の電圧を検出し、検出した動作用電源電圧をあらかじめ定めた所定のリセット基準電圧と比較することによりリセット検出信号を出力するリセット検出手段と、
前記電源電圧が前記リセット基準電圧以下となった場合に、前記電子回路に対し、リセット信号を出力するリセット判別手段と、
を備えたことを特徴とするバックアップ電源回路。 - 請求項3記載のバックアップ電源回路において、
前記リセット判別手段は、前記リセット信号を所定時間遅延させて出力する信号遅延手段を備えたことを特徴とするバックアップ電源回路。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のバックアップ電源回路において、
前記接続状態保持手段は、自己保持型リレーを有することを特徴とするバックアップ電源回路。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のバックアップ電源回路において、
前記バックアップ電源供給手段は、スーパーキャパシタであることを特徴とするバックアップ電源回路。 - 各種処理を行う電子回路ユニットを備えた電子回路装置において、
前記電子回路ユニットへの動作用電源の供給/遮断を行うための電源スイッチ手段と、
前記電子回路ユニットにバックアップ用電源を供給する充電式のバックアップ電源供給手段と、
前記電源スイッチ手段がオン状態にあり、かつ、前記動作用電源の電圧があらかじめ定めた所定の基準電圧以下となった状態で、前記電源スイッチのオンにより前記電子回路ユニットに接続されて該電子回路ユニットと共に前記動作用電源の供給を受けている前記バックアップ電源供給手段の前記電子回路ユニットに対する接続状態を保持する接続状態保持手段と、
を備えたことを特徴とする電子回路装置。
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