JP3687920B2 - フォトサーモグラフィ記録材料 - Google Patents

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Description

発明の属する技術分野
本発明は非常に微細で均一に分布するハロゲン化銀粒子を有するフォトサーモグラフィ記録材料に関する。
発明の背景
熱的画像形成又はサーモグラフィは、画像通りに変調される熱エネルギーの利用により画像が形成される記録法である。
サーモグラフィにおいて3つの方法が既知である:
1.化学的又は物理的過程により色又は光学濃度が変化する物質を含有する記録材料の画像通りの加熱による可視画像パターンの直接熱的形成。
2.化学的又は物理的過程が色又は光学濃度における変化をもたらすために必要な成分を、化学的又は物理的過程に必要な他の成分を含有する受容要素に画像通りに転移させ、続いて均一に加熱して色又は光学濃度における変化をもたらす方法。
3.画像通りに加熱されたドナー要素から受容要素への着色種の転移により可視画像パターンが形成される熱的色素転移印刷法。
1型のサーモグラフィ材料は、UV光、可視光又はIR光への露出の後に色又は光学濃度における変化をもたらすサーモグラフィ過程を触媒するか又はそれに関与することができる感光性試薬を導入することにより、フォトサーモグラフィ性とすることができる。
US−P 3,457,075は光−画像に露出し、続いて均一に加熱することを含む方法による画像形成において有用であり、(a)感光性ハロゲン化銀触媒−生成手段、ならびに(b)(1)酸化剤としての水に不溶性の長鎖脂肪酸の銀塩及び(2)銀イオンのための還元剤を含み、可視の変化を生ずるためのそれらの酸化−還元反応が触媒により加速されるような感熱性反応物画像−形成手段を含有する層を含み;層はさらに、脂肪酸銀塩に基づいて少なくとも約4分の1モルパーセントという十分な量の感光性手段が感熱性手段の十分な部分と触媒的に近接していて、層が光−画像に画像通りに露出され、次いで画像が均一な加熱により現像されると、少なくとも約0.5という極限ガンマ値を与えることを特徴とするシート材料を開示しており、ここでシート材料の製造法はハライドイオンの供給源を脂肪酸銀塩と、それらの間の反応を可能にしてハロゲン化銀触媒−生成手段を生成させるような条件下で混合することを含む。有機銀塩のハロゲン化銀への転換のためのハライドイオンの供給源としてGB1,547,326は:無機ハロゲン化物、ハロゲン−含有金属錯体、オニウムハライド(例えば第4級ハロゲン化アンモニウム、第4級ハロゲン化ホスホニウム及び第3級ハロゲン化スルホニウム)、ハロゲン化炭化水素、N−ハロ化合物ならびに他のハロゲン−含有化合物を挙げている。
実質的に非感光性の有機銀塩、有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩のための還元剤に基づくそのようなフォトサーモグラフィ材料についての標準的記載は、場合により外部で生成したハロゲン化銀の存在下に、水性触媒中で有機銀塩を生成させ、沈澱させ、乾燥し、その後それから分散液がコーティングされる有機溶媒中に分散させることであり、ハロゲン化銀はUS−P3,080,254に記載のように外部で製造され、有機銀塩の分散液に加えられるか、あるいはUS−P3,839,049に開示されているように有機銀塩の生成の間に存在するか、あるいはUS−P3,457,075に開示されているように有機銀塩からハライドイオン供給源との反応によりその場で製造される。後者の場合、有機銀塩と無機もしくは有機であることができるハライドイオン供給源との反応は、溶媒中における有機銀塩の分散の後に行われ、従って反応は非−水性媒体中で行われる。US−P3,839,049に開示されているように50nmのハロゲン化銀の粒子の存在下でベヘン酸銀を生成させることにより製造されるベヘン酸銀/ハロゲン化銀分散液を用いるフォトサーモグラフィ材料は、最適感光度のために約10モル%のハロゲン化銀を必要とする。
この製造法は水中で生成した後に有機銀塩を分離し、乾燥してから溶媒中に分散しなければならないので非常に非効率的なものであり、コーティング過程の間に溶媒の蒸発が起こるので環境的に不健康であり、該方法は有機銀塩分散液の製造の間に長時間のプラントの使用を含んでおり、溶媒の爆発予防手段及び環境への溶媒の発散の予防のための溶媒回収が必要なためにコーティングは経費のかかるプラントを必要とする。
さらに、水性媒体中で感光性ハロゲン化銀を分光増感させるのが望ましく、それはこれがより広範囲の分光増感色素の使用を可能にするからである。
この分野における40年の継続的研究にかかわらず、実質的に非感光性の有機銀塩、有機銀塩と接触的に連合している感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩のための還元剤に基づくフォトサーモグラフィ材料のための、現在の教示が有するこれらの欠点がない製造法は我々の知る限りまだ開発されていない。
WO 94/16361は、有機貴金属塩の中間の乾燥が必要でなく、水性分散液からコーティング可能な直接熱的記録のための多層感熱性材料を開示している。この材料は:担体組成物中に分布されられた発色量の微粉砕固体無色の有機酸の貴金属もしくは鉄塩;熱的コピー及び印刷温度で貴金属もしくは鉄塩と発色反応をすることができるカラー現像量の環状もしくは芳香族有機還元剤;ならびに画像調色剤を含み、(a)担体組成物が貴金属もしくは鉄塩のための実質的に水溶性のポリマー性担体及び分散剤を含み、(b)材料が発色層のための保護上塗り層を含むことを特徴としている。しかしこの材料は画像形成の前及び後の両方における低い安定性に悩まされている。
さらに望ましい目的は、実質的に非感光性の有機銀塩、有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩のための還元剤に基づくフォトサーモグラフィ材料において求められる感度を達成するために必要な感光性ハロゲン化銀の量を減少させることである。これはそのような材料の固有の安定性及び従ってそれらの感度(又は同じ感度を達成するために必要なハロゲン化銀の量)を改善し、それはこれが許容され得る露出−前及び−後の安定性を達成するのに必要な安定剤の量を減少させ、従って安定剤−誘導の感度の損失の程度を下げるからである。
発明の目的
従って、本発明の第1の目的は、優れた画像形成性を有するフォトサーモグラフィ材料のためのフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素を含むフォトサーモグラフィ記録材料を提供することである。
従って、本発明の第2の目的は、有機銀塩の中間の乾燥を必要とせずに製造することができる、実質的に非感光性の有機銀塩、有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩のための還元剤に基づく、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素を含むフォトサーモグラフィ記録材料を提供することである。
従って、本発明の他の目的は、水性媒体からコーティングすることができる、実質的に非感光性の有機銀塩、有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩のための還元剤に基づく、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素を含むフォトサーモグラフィ記録材料を提供することである。
本発明のさらなる目的は、許容され得る感度を達成するために必要なハロゲン化銀の量が比較的少ない、実質的に非感光性の有機銀塩、有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩のための還元剤に基づく、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素を含むフォトサーモグラフィ記録材料を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、上記の改良された性質を有するサーモグラフィ記録材料のための記録法を提供することである。
本発明のさらなる目的及び利点は下記の記載から明らかになるであろう。
発明の概略
写真材料の感光度はハロゲン化銀結晶の寸法が増加すると共に向上する(例えばT.H.Jamesにより編集され、1977年にMacmillan Publishing Co.,Inc.,New Yorkにより出版された“Theory of the Photographic Process”,Fourth Editionの100頁に引用されているA.P.H.Trivelli and W.F.Smithにより1939年のPhotographic Journal,volume 79で330、463及び609頁から始まる論文において及び1940年のPhotographic Journal,volume 80で361頁から始まる論文において開示されている通り)というハロゲン化銀写真における一般則にかかわらず、驚くべきことに、本発明のフォトサーモグラフィ材料の感光度が少なくとも10nmの直径までハロゲン化銀結晶の寸法が減少すると共に向上することが、同じ露出及び現像条件下で許容され得る画像濃度を得るために必要なハロゲン化銀の量の減少により示されることが見いだされた。
本発明に従えば、実質的に非感光性の有機銀塩、実質的に非感光性の有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び実質的に非感光性の有機銀塩と熱的作用関係にある還元剤及び結合剤を含むフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素を含むフォトサーモグラフィ記録材料であって、結合剤が水溶性ポリマー、水−分散性ポリマー又は水溶性ポリマーと水−分散性ポリマーの混合物ならびにフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素中で非凝集性であり且つ実質的に非感光性の有機銀塩の粒子上及び粒子間に均一に分布する感光性ハロゲン化銀の粒子を含み、該粒子の数の少なくとも80%が透過型電子顕微鏡により決定される≦40nmの直径を有することを特徴とする記録材料が提供される。
本発明に従えば:(i)実質的に非感光性の有機銀塩、実質的に非感光性の有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び実質的に非感光性の有機銀塩と熱的作用関係にある還元剤及び結合剤を含むフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素を含むフォトサーモグラフィ記録材料を準備し;(ii)記録材料をそれが感受性である化学線源に近接させ;(iii)記録材料を化学線に画像通りに露出し;(iv)画像通りに露出された記録材料を熱源と近接させ;(v)画像通りに露出された記録材料を熱的に現像し;(vi)熱的に現像された画像通りに露出された記録材料を熱源からはずす段階を含む記録法であって、結合剤が水溶性ポリマー、水−分散性ポリマー又は水溶性ポリマーと水−分散性ポリマーの混合物を含み、感光性ハロゲン化銀の粒子がフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素中で非凝集性であり且つ実質的に非感光性の有機銀塩の粒子上及び粒子間に均一に分布しており、該粒子の数の少なくとも80%が透過型電子顕微鏡により決定される≦40nmの直径を有することを特徴とする方法も提供される。
発明の詳細な記述
下記において、例として添付の図を参照しつつ本発明を説明する。図中:
図1は:本発明の実施例1の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/臭化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真を示し;
図2は:本発明の実施例3の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/臭化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真を示し;
図3は:本発明の実施例4の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真を示し;
図4は:本発明の実施例6の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真を示し;
図5は:本発明の実施例17の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真を示し;
図6は:本発明の実施例6の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の150,000x倍における透過型電子顕微鏡写真を示し;
図7は:比較実施例1の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/臭化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真を示す。
水性
本発明の目的に関し、水性という用語は、水及び水との混和性の有機溶媒、例えばアルコール類、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、イソ−アミルアルコール、オクタノール、セチルアルコールなど;グリコール類、例えばエチレングリコール;グリセリン;N−メチルピロリドン;メトキシプロパノール;ならびにケトン類、例えば2−プロパノン及び2−ブタノンなどとの混合物を含む。
感光性ハロゲン化銀粒子
本発明に従うと、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素は実質的に非感光性の有機銀塩、実質的に非感光性の有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び実質的に非感光性の有機銀塩と熱的作用関係にある還元剤及び結合剤を含み、感光性ハロゲン化銀の粒子が凝集しておらず且つ実質的に非感光性の有機銀塩の粒子上及び粒子間に均一に分布しており、該粒子の少なくとも80%が透過型電子顕微鏡により決定される≦40nmの直径を有することを特徴とする。
本発明の好ましい実施態様では、感光性ハロゲン化銀粒子の数の少なくとも80%が透過型電子顕微鏡により決定される≦25nmの直径を有する。
本発明の他の好ましい実施態様では、感光性ハロゲン化銀粒子の数の少なくとも90%が透過型電子顕微鏡により決定される≦40nmの直径を有する。
本発明の特に好ましい実施態様では、感光性ハロゲン化銀粒子の数による少なくとも90%が透過型電子顕微鏡により決定される≦25nmの直径を有する。
凝集しておらず且つ実質的に非感光性の有機銀塩の粒子上及び粒子間に均一に分布し、粒子の数の少なくとも80%が透過型電子顕微鏡に決定される40≦nmの直径を有する感光性ハロゲン化銀の粒子を得る1つの方法は、実質的に非感光性の有機銀塩の粒子の水性分散液をハライド又はポリハライドアニオンを有する少なくとも1種のオニウム塩と反応させることによる方法である。オニウム塩は“McGraw−Hill Dictionary of Scientific and Technical Terms,Fourth Edition,edited by SP Parker,McGraw−Hill Book Company,New York(1989)”:“chemical suffix indicating a complex cation”に示されている定義に従う意味を有する。本発明に従うとハライド又はポリハライドオニウム塩は固体又は溶液として加えることができるかあるいは実質的に非感光性の銀塩の粒子の水性分散液中で、ハライドもしくはポリハライドアニオンを有する塩とハライドもしくはポリハライド以外のアニオンを有するオニウム塩の間のメタセシスにより生成させることができる。
本発明に従って好ましいオニウムは有機−ホスホニウム、有機−スルホニウム及び有機−窒素オニウムカチオンであり、複素環式窒素オニウム(例えばピリジニウム)、第4級ホウホニウム及び第3級スルホニウムカチオンが好ましい。本発明に従って好ましいハライドアニオンはクロリド、ブロミド及びヨーダイドアニオンである。本発明に従って好ましいポリハライドアニオンは塩素、臭素及びヨウ素原子を含む。
本発明に従うとオニウムカチオンはポリマー性又は非−ポリマー性であることができる。本発明に従う実質的に非感光性の有機銀塩の粒子の感光性ハロゲン化銀への部分的転換のために適したポリマー性オニウムハライド及びポリハライドは:
POLY01=エチルブロミドで50%第4級化されたポリウレタン樹脂;
POLY02=20.1モル%のトリブチル(3−ビニルベンジル)ホスホニウムクロリドとトリブチル(4−ビニルベンジル)ホスホニウムクロリドの混合物、45.5モル%のN−ビニルイミダゾール及び34.4モル%のアクリロニトリルのコポリマー;
POLY03=エチルブロミドで第4級化されたポリ(2−ビニルピリジン);
POLY04=エチルヨーダイドで第4級化されたポリ(2−ビニルピリジン);
POLY05=ポリ(4−ビニルピリジン)ヒドロクロリド
POLY06=ポリ(4−ビニルピリジン)ヒドロブロミドペルブロミド
POLY07=エチルブロミドで第4級化された83.5重量%のアクリルアミド、15重量%の4−ビニルピリジン及び1.5重量%のN−ビニルイミダゾールのコポリマー
POLY08=8重量%のスチレン、17重量%の4−ビニルピリジン及び28重量%の臭素を有する75重量%のN−エチル−4−ビニル−ピリジニウムブロミドのコポリマー;
POLY09=46重量%のスチレン、19重量%の4−ビニルピリジン及び13重量%の臭素を有する35重量%のN−エチル−4−ビニル−ポリジニウムブロミドのコポリマー;
POLY10=62重量%のスチレン、21重量%の4−ビニルピリジン及び6.34重量%の臭素を有する17重量%のN−エチル−4−ビニル−ピリジニウムブロミドのコポリマー;
POLY11=77重量%のスチレン、17重量%の4−ビニルピリジン及び2.24重量%の臭素を有する6重量%のN−エチル−4−ビニル−ポリジニウムブロミドのコポリマー
である。
本発明に従う実質的に非感光性の有機銀塩の粒子の感光性ハロゲン化銀への部分的転換のために好ましい非ポリマー性オニウム塩は:
窒素−オニウムポリハライド(NC):
NC01=ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド
NC02=ピリジニウムヒドロブロミド
NC03=N−ドデシル−ピリジニウムヨーダイド
NC04=N−ヘキサデシル−ピリジニウムブロミド
NC05=α,ω−ビス−(N−ピリジニウム)デカンジブロミド
NC06=2−(2−[1−(3−ニトロフェニル)エテニル]−N−(2−フェニルエチル)−ピリジニウムブロミド
NC07=テトラブチルアンモニウムブロミド
NC08=テトラブチルアンモニウムヨーダイド
NC09=テトラメチルアンモニウムブロミド
第4級ホスホニウムポリハライド(PC):
PC01=3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミドペルブロミド
PC02=3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミド
PC03=3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ヨーダイド
PC04=3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ヨーダイドペルクロリド
PC05=3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ヨーダイドペルブロミド
PC06=3−(トリフェニル−ホスホニウム)エタノールブロミド
PC07=3−(トリフェニル−ホスホニウム)エタノールクロリド
PC08=メチル−トリフェニル−ホスホニウムブロミド
PC03=メチル−トリフェニル−ホスホニウムヨーダイド
PC10=テトラフェニル−ホスホニウムヨーダイドペルクロリド
ならびに第3級スルホニウムポリハライド:
SC01=トリメチルスルホニウムヨーダイド
である。
本発明に従うと、感光性ハロゲン化銀は好ましくは実質的に非感光性の有機銀塩に対して0.1〜35モル%の濃度で存在し、0.5〜20モル%の量が特に好ましく、1〜12モル%の量が特別に好ましい。
フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素
本発明に従うフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素は、実質的に非感光性の有機銀塩、実質的に非感光性の有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び実質的に非感光性の有機銀塩と熱的作用関係にある還元剤及び水溶性又は水−分散性結合剤を含む。該要素は、実質的に非感光性の有機銀塩成分と触媒的に連合しているハロゲン化銀、ハロゲン化銀粒子と緊密な増感的連合にあり、場合により超色増感剤と一緒の分光増感剤及び該要素の熱的現像過程又は現像前もしくは現像後安定化において活性な他の成分を同一の層又は他の層内に有する層系を含むことができ、但し、有機還元剤及びもし存在するならば調色剤は実質的に非感光性の有機銀塩と熱的作用関係にあり、すなわち熱的現像過程の間、還元剤及びもし存在するならば調色剤は、実質的に非感光性の有機銀塩にも拡散することができる。
実質的に非感光性の有機銀塩
本発明に従う実質的に非感光性の有機銀塩は、3μm未満の好ましい長さ及び0.3μm未満の好ましい直径を有する棒−形の粒子として存在する。
本発明に従う好ましい実質的に非感光性の有機銀塩は、脂肪族炭素鎖が好ましくは少なくとも12個のC−原子を有する脂肪酸として既知の脂肪族カルボン酸の銀塩、例えばその銀塩が「銀石鹸」とも呼ばれるラウリン酸銀、パルミチン酸銀、ステアリン酸銀、ヒドロキシステアリン酸銀、オレイン酸銀及びベヘン酸銀;US−P 4,504,575に記載のドデシルスルホン酸銀;ならびにEP−A 227 141に記載のジ−(2−エチルヘキシル)−スルホコハク酸銀である。例えばGB−P 1,111,492に記載されているチオエーテル基を有する修飾脂肪族カルボン酸及びGB−P 1,439,478に記載の他の有機銀塩、例えば安息香酸銀及び銀フタラジノンを同様に、熱的に現像可能な銀画像の形成に用いることができる。さらに銀イミダゾレート及びUS−P 4,260,677に記載の実質的に非感光性の無機又は有機銀錯体が挙げられる。
有機カルボン酸の銀塩の粒子は可溶性銀塩と有機カルボン酸もしくはその塩の反応により製造される。
実質的に非感光性の有機銀塩を含有する粒子の懸濁液は、未公開ヨーロッパ特許出願番号9501968.5に記載されているように、少なくとも1個のイオン化可能な水素原子を有する有機化合物又はその塩の溶液もしくは懸濁液;ならびに銀塩の溶液を液体に同時に計量添加することを含む方法を用いることにより得ることができる。
有機還元剤
該実質的に非感光性の有機重金属塩の還元に適した有機還元剤は、O、N又はCに結合した少なくとも1つの活性水素原子を含有する有機化合物である。実質的に非感光性の有機銀塩の還元に特に適した有機還元剤、実質的に非感光性の有機銀塩のための有機還元剤は、少なくとも3つの置換基を有する非−スルホ−置換6−員芳香環又は複素芳香環化合物であり、3つの置換基の1つは第1炭素原子におけるヒドロキシ基であり、その第2は第2炭素原子上で置換しているヒドロキシ又はアミノ−基であり、1、3又は5個の環原子が共役二重結合の系において、化合物の第1炭素原子から隔離され、ここで(i)第3置換基は環付加炭素環式又は複素環式環系の一部であることができ;(ii)第3置換基又はそれ以上の置換基はそのアリール基がヒドロキシ−、チオール−もしくはアミノ−基で置換されているアリール−又はオキソ−アリール−基ではなく;(iii)第3置換基又はそれ以上の置換基は、第2置換基がアミノ−基の場合、非−スルホ−電子吸引性基である。
好ましい還元剤の場合、非−スルホ−置換6−員芳香族又は複素芳香族環化合物の環原子は窒素及び炭素環原子から成り、非−スルホ−置換6−員芳香族又は複素芳香族環化合物に芳香族又は複素芳香族環系が環付加している。
さらに好ましい還元剤の場合、非−スルホ−置換6−員芳香族又は複素芳香族環化合物は1つ又はそれ以上の下記の置換基で置換されており、それも置換されていることができる:アルキル、アルコキシ、カルボキシ、カルボキシエステル、チオエーテル、アルキルカルボキシ、アルキルカルボキシエステル、アリール、スルホニルアルキル、スルホニルアリール、ホルミル、オキソ−アルキル及びオキソ−アリール。
特に好ましい還元剤は置換カテコール類又は置換ヒドロキノン類であり、3−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−プロピオン酸、3’,4’−ジヒドロキシ−ブチロフェノン、没食子酸メチル、没食子酸エチル及び1,5−ジヒドロキシ−ナフタレンが特に好ましい。
熱的現像過程の間、還元剤はそれが実質的に非感光性の有機銀塩粒子に拡散することができ、実質的に非感光性の有機銀塩の還元が起こり得るようなやり方で存在しなければならない。
還元剤導入
熱的現像過程の間、還元剤はそれが実質的に非感光性の有機重金属塩粒子に拡散することができ、有機重金属塩の還元が起こり得るようなやり方で存在しなければならない。
還元剤:有機銀塩のモル比
銀画像の濃度は上記の還元剤及び有機銀塩の被覆力に依存し、好ましくは80℃より高く加熱すると少なくとも1.5の光学濃度が得られ得るようなものでなければならない。好ましくは有機重金属塩の1モル当たり少なくとも0.10モルの還元剤が用いられる。
補助還元剤
一次還元剤又は主還元剤とみなされる上記の還元剤を、いわゆる補助還元剤と一緒に用いることができる。上記の一次還元剤と一緒に用いることができる補助還元剤は、US−P 5,464,738に開示されているようなスルホニルヒドラジド還元剤、US−P 5,496,695に開示されているようなトリチルヒドラジド類及びホルミル−フェニル−ヒドラジド類ならびに有機還元性金属塩、例えばUS−P 3,460,946及び3,547,648に記載されているようなステアリン酸錫である。
分光増感剤
本発明に従うフォトサーモグラフィ記録材料の光−アドレス可能で熱的に現像可能な要素は、ハロゲン化銀のための分光増感剤を場合により超色増感剤と一緒に含有することができる。場合により、特に赤外線に対する増感の場合はいわゆる超色増感剤の存在下に、シアニン、メロシアニン、スチリル、ヘミシアニン、オキソノール、ヘミオキソノール及びキサンテン色素を含む種々の既知の色素を用いてハロゲン化銀を分光的に増感することができる。有用なシアニン色素には塩素性核、例えばチアゾリン核、オキサゾリン核、ピロリン核、ピリジン核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール核及びイミダゾール核を有する色素が含まれる。好ましい有用なメロシアニン色素には上記の塩基性核のみでなく酸核、例えばチオヒダントイン核、ローダニン核、オキサゾリジンジオン核、チアゾリジンジオン核、バルビツール酸核、チアゾリノン核、マロノニトリル核及びピラゾロン核も有する色素が含まれる。上記のシアニン及びメロシアニン色素の中で、イミノ基又はカルボキシル基を有するものが特に有効である。赤外線に対するハロゲン化銀の適した増感剤にはEP−A 465 078、559 101、616 014及び635 756、JN 03−080251、03−163440、05−019432、05−072662及び06−003763ならびにUS−P 4,515,888、4,639,414、4,713,316、5,258,282及び5,441,866に開示されているものが含まれる。赤外分光増感剤と一緒に用いるために適した超色増感剤はEP−A 559 228及び587 338ならびにUS−P 3,877,943及び4,873,184に開示されている。
水−分散性及び水溶性結合剤
本発明に従うと、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素は水容性結合剤、水−分散性結合剤又は水溶性結合剤と水−分散性結合剤の混合物を含む結合剤を含有している。結合剤及び結合剤混合物を選択する場合の重要な前提条件は、それが存在する他の成分と連続層を形成できることである。
本発明の好ましい実施態様の場合、結合剤はポリマーラテックスである。
特に好ましい実施態様の場合、結合剤はジエン−モノマー及びメタクリレートから成る群より選ばれるモノマー単位を含むポリマーである。
他の特に好ましい実施態様の場合、結合剤はスチレン及びアクリレートから成る群より選ばれるモノマー単位を含むポリマーである。
結合剤を選択する場合の重要な前提条件は、それが存在する他の成分と連続層を形成できることである。
水−分散性結合剤は、例えば水に不溶性のセルロース誘導体、α,β−エチレン性不飽和化合物から誘導されるポリマー、例えばポリ塩化ビニル、後−塩素化ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと塩化ビニリデンのコポリマー、塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマー、ポリ酢酸ビニル及び部分的加水分解ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、出発化合物としてのポリビニルアルコールから作られ、繰り返しビニルアルコール単位の一部のみがアルデヒドと反応していることができるポリビニルアセタール、好ましくはポリビニルブチラール、アクリロニトリルとアクリルアミドのコポリマー、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン及びポリエチレンあるいはそれらの混合物などのいずれの水に不溶性のポリマーであることもできる。少量のビニルアルコール単位を含有する特に適したポリビニルブチラールはMONSANTO USAの商品名BUTVAR B79の下に販売されており、紙及び適切に下塗りされたポリエステル支持体への優れた接着性を与える。非常に小さいポリマー粒子の場合はポリマー分散液とポリマー溶液の間に明確に区切られる遷移点はなく、ポリマーの最小の粒子が溶解していてわずかにそれより大きい粒子が分散状態にあるという結果を生ずることに注意しなければならない。
本発明に従う適した水溶性ポリマーは:ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリエチレングリコール、タンパク質、例えばゼラチン及びフタロイルゼラチンなどの修飾ゼラチン、多糖類、例えば澱粉、アラビアゴム及びデキストランならびに水溶性セルロース誘導体である。
水溶性及び水−分散性ポリマーの層−形成性を向上させるために、可塑剤をポリマー中に導入することができ、水に混和性の溶媒を分散媒に加えることができ、水溶性ポリマーの混合物、水−分散性ポリマーの混合物あるいは水溶性及び水−分散性ポリマーの混合物を用いることができる。
結合剤対有機銀塩の重量比
結合剤対有機重金属塩の重量比は好ましくは0.2〜6の範囲内であり、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素の厚さは好ましくは5〜50μmの範囲内である。
サーマルソルベント
上記の結合剤又はその混合物は、ワックス類あるいは、高温における酸化−還元反応の反応速度を向上させる「サーマルソルベント」又は「サーモソルベント」とも呼ばれる「ヒートソルベント」と一緒に用いることができる。
本発明において「ヒートソルベント」という用語は、50℃より低温において記録層中で固体の状態であるが、60℃より高温において、加熱された領域において記録層のための可塑剤となるならびに/又は酸化還元反応物の少なくとも1つ、例えば有機重金属塩のための還元剤のための液体溶媒となる加水分解−不可能な有機材料を意味する。その目的のために有用なのはUS−P 3,347,675に記載されている平均分子量が1,500〜20,000の範囲内のポリエチレングリコールである。さらに尿素、メチルスルホンアミド及びエチレンカーボネートなどの化合物がUS−P 3,667,959にヒートソルベントであるとして記載されており、テトラヒドロ−チオフェン−1,1−ジオキシド、アニス酸メチル及び1,10−デカンジオールなどの化合物がResearch Disclosure,December 1976,(item 15027)pages 26−28にヒートソルベントとして記載されている。ヒートソルベントのさらに別の例はUS−P 3,438,776及び4,740,446ならびに公開EP−A 0 119 615及び0 122 512ならびにDE−A 3 339 810に記載されている。
調色剤
より高い濃度において中性のブラック画像色調をそしてより低い濃度において中性のグレーを得るために、記録層は好ましくは有機重金属塩及び還元剤と混合して、サーモグラフィ又はフォトサーモグラフィから既知のいわゆる調色剤を含有する。
適した調色剤は、コハク酸イミド及びフタルイミドならびにUS−P 4,082,901に記載されている一般式の範囲内のフタラジノンである。さらにUS−P 3,074,809、US−P 3,446,648及びUS−P 3,844,797に記載されている調色剤が挙げられる。他の特に有用な調色剤は、以下の一般式:
Figure 0003687920
[式中、
XはO又はN−アルキルを示し;
1、R2、R3及びR4のそれぞれは(同一又は異なり)水素、アルキル、例えばC1−C20アルキル、好ましくはC1−C4アルキル、シクロアルキル、例えばシクロペンチル又はシクロヘキシル、アルコキシ、好ましくはメトキシ又はエトキシ、好ましくは最高2個の炭素原子を有するアルキルチオ、ヒドロキシ、アルキル基が好ましくは最高2個の炭素原子を有するジアルキルアミノあるいはハロゲン、好ましくは塩素又は臭素を示すか;あるいはR1とR2又はR2とR3は縮合芳香族環、好ましくはベンゼン環を完成するために必要な環メンバーを示すかあるいはR3及びR4は縮合芳香族芳香族又はシクロヘキサン環を完成させるのに必要な環メンバーを示す]
の範囲内のベンズオキサジンジオン又はナフトオキサジンジオン型の複素環式トナー化合物である。該一般式の範囲内のトナーはGB−P 1,439,478及びUS−P 3,951,660に記載されている。
ポリヒドロキシベンゼン還元剤と組み合わせて用いるために特に適したトナー化合物は、US−P 3,951,660に記載されている3,4−ジヒドロ−2,4−ジオキソ−1,3,2H−ベンズオキサジンである。
ハレーション防止色素
本発明のフォトサーモグラフィ記録材料は、該成分の他にさらに、感光層を通過した光を吸収し、それによりその反射を防止するハレーション防止又はアキュータンス色素を含むことができる。そのような色素はフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素中に又は本発明のフォトサーモグラフィ記録材料を構成する他のいずれかの層に導入することができる。ハレーション防止色素は、US−P 4,033,948、4,088,497、4,153,463、4,196,002、4,201,590、4,271,263、4,283,487、4,308,379、4,316,984、4,336,323、4,373,020、4,548,896、4,594,312、4,977,070、5,258,274、5,314,795及び5,312,721に開示されているように熱的現像過程の間に熱的に漂白されるか又はUS−P 3,984,248、3,988,154、3,988,156、4,111,699及び4,359,524に開示されているように熱的現像過程の後に除去可能になった後に(after removable)光−漂白することもできる。さらにハレーション防止層はUS−P 4,477,562及びEP−A 491 457に開示されているように露出過程に続いて除去され得る層に含有されていることができる。赤外光の場合に用いるのに適したハレーション防止色素はEP−A 377 961及び652 473、EP−B 101 646及び102 781ならびにUS−P 4,581,325及び5,380,635に記載されている。
界面活性剤
水性媒体中で実質的に非感光性の有機カルボン酸の銀塩の粒子の分散液を調製するため及び水性媒体中にポリマーラテックスなどの水−分散性結合剤を分散するために、ノニオン性、カチオン性又はアニオン性界面活性剤を本発明に従って用いることができる。ノニオン性とアニオン性界面活性剤かノニオン性とカチオン性界面活性剤かカチオン性とアニオン性界面活性剤かあるいはノニオン性、カチオン性及びアニオン性界面活性剤の混合物も本発明に従い、用いることができる。
本発明の1つの実施態様の場合、界面活性剤はアニオン性界面活性剤である。本発明の好ましい実施態様の場合、アニオン性界面活性剤はスルホネート、例えばアルキル、アリール、アルカリール又はアラルキルスルホネートであり、アルキル及びアルカリールスルホネート、例えば:
MERSOLATTM H,BAYERからのアルキルスルホネートのナトリウム塩
ULTRAVONTM W,CIBA−GEIGYからのアリールスルホネートのナトリウム塩
が特に好ましい。
本発明の別の実施態様の場合、イオン性界面活性剤はノニオン性界面活性剤、例えばアルキル、アリール、アルカリール又はアラルキルポリエトキシエタノールである。本発明に従って好ましいノニオン性界面活性剤はアルコキシ−ポリエトキシエタノール及びアルカリールオキシ−ポリエトキシエタノールである。
他の添加剤
成分に加え、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素は他の添加剤、例えば遊離の脂肪酸、界面活性剤(surface−active agents)、帯電防止剤、例えばF3C(CF26CONH(CH2CH2O)−Hにおけるようにフルオロカーボン基を含有するノニオン性帯電防止剤、シリコーン油、例えば
Figure 0003687920
(BAYER AG−GERMANYの商品名)、紫外光吸収性化合物、白色光反射性及び/又は紫外光反射性顔料、シリカ、コロイドシリカ、微細ポリマー粒子[例えばポリ(メチルメタクリレート)の]ならびに/又は光学的増白剤を含有することができる。
支持体
本発明に従うフォトサーモグラフィ記録材料のための支持体は、透明、半透明又は例えば白色光反射面を有する不透明であることができ、好ましくは例えば紙、ポリエチレン塗布紙あるいは例えば三酢酸セルロースなどのセルロースエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート又はポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートから作られた透明樹脂フィルから作られている薄い柔軟性担体である。例えば白色反射性顔料を含有することができる紙ベース支持体が存在し、その顔料を場合により記録材料と紙ベース支持体の間の中間層にも適用することができる。
支持体はシート、リボン又はウェブの形態であることができ、その上にコーティングされる感−熱性記録層への接着性を向上させる必要がある場合は下塗りされていることができる。支持体は不透明化樹脂組成物、例えば顔料及び/又は微孔を用いてならびに/あるいは不透明顔料−結合剤層がコーティングされている不透明化されたポリエチレンテレフタレートから作られていることができ、合成紙又は紙様フィルムと呼ばれることができ;そのような支持体に関する情報はEP 194 106及び234 563ならびにUS−P 3,944,699、4,187,113、4,780,402及び5,059,579に見いだすことができる。透明ベースが用いられるべき場合、ベースは無色であるか又は着色されて、例えば青色を有していることができる。
カール性又は帯電性などの物理的性質を制御するために1つ又はそれ以上の裏引き層を設けることができる。
保護層
本発明のフォトサーモグラフィ記録材料の好ましい実施態様に従うと、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素には、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素の局部的変形を避けるため、摩耗に対するその抵抗性を向上させるため及び熱的現像に用いられる装置の部品とのその直接の接触を防ぐために保護層が設けられる。
この保護層は、熱的色素転移材料において色素ドナー材料の後側で適用される粘着防止コーテイング又は滑り層あるいは直接熱的記録のための材料において用いられる保護層と同じ組成を有することができる。
保護層は好ましくは結合剤を含み、それは溶媒可溶性(疎水性)、溶媒分散性、水溶性(親水性)又は水分散性であることができる。疎水性結合剤の中で、例えばEP−A 614 769に記載されているようなポリカーボネートが特に好ましい。適した親水性結合剤は、例えばゼラチン、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体又は他の多糖類、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどであり、硬膜可能な結合剤が好ましく、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
本発明に従う保護層は架橋することができる。架橋は、WO 95/12495において記載されているような保護層のための架橋剤、例えばテトラ−アルコキシシラン、ポリイソシアナート、ジルコネート、チタネート、メラミン樹脂などを用いて行うことができ、テトラアルコキシシラン、例えばテトラメチルオルトシリケート及びテトラエチルオルトシリケートが好ましい。
本発明に従う保護層は、結合剤中に150℃より低い融点を有する少なくとも1種の固体潤滑剤及び少なくとも1種の液体潤滑剤を含み、潤滑剤の少なくとも1種がリン酸誘導体である他に、さらに溶解された潤滑材料及び/又は粒子状材料、例えば場合により最外層から突き出ていることができるタルク粒子を含むことができる。適した潤滑材料の例は界面活性剤、液体潤滑剤、記録材料の熱的現像の間に溶融しない固体潤滑剤、記録材料の熱的現像の間に溶融する固体潤滑剤(熱溶融性)あるいはそれらの混合物である。潤滑剤はポリマー性結合剤を用いて又は用いずに適用することができる。界面活性剤はカルボン酸塩、スルホン酸塩、脂肪族アミン塩、脂肪族第4級アンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、フルオロアルキルC2−C20脂肪族酸などの当該技術分野で既知のいずれの試薬であることもできる。液体潤滑剤の例にはシリコーン油、合成油、飽和炭化水素及びグリコールが含まれる。固体潤滑剤の例には種々の高級アルコール、例えばステアリルアルコール及び脂肪酸が含まれる。適した滑り層組成物は例えばEP 138483、EP 227090、US−P 4,567,113、4,572,860及び4,717,711ならびにEP−A 311841に記載されている。
適した滑り層は、結合剤としてスチレン−アクリロニトリルコポリマー又はスチレン−アクリロニトリル−ブタジエンコポリマーあるいはこれらの混合物を含み、潤滑剤として結合剤(混合物)の0.1〜10重量%の量でポリシロキサン−ポリエーテルコポリマー又はポリテトラフルオロエチレンあるいはこれらのコポリマーを含む層である。
滑り(粘着−防止)コーティングとして適用することができる他の適した保護層組成物は例えば公開ヨーロッパ特許出願(EP−A)0 501 072及び0 492 411に記載されている。
そのような保護層は粒子状材料、例えばWO 94/11198に記載されているような、場合により保護最外層から突き出ていることができるタルク粒子も含むことができる。他の添加剤、例えばコロイドシリカなどのコロイド粒子を保護層に導入することもできる。
帯電防止層
本発明の記録材料の好ましい実施態様の場合、支持体の、フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素がコーティングされていない側の最外層に帯電防止層が適用される。そのための適した帯電防止層は、EP−A 444 326、534 006及び644 456、US−P 5,364,752及び5,472,832ならびにDOS 4125758に記載されている。
コーティング
本発明の記録材料のいずれの層のコーティングも、例えばModern Coating and Drying Technology,edited by Edward D.Cohen and Edgar B.Gutoff,(1992) VCH Publishers Inc.220 East 23rd Street,Suite 909 New York,NY 10010,U.S.A.に記載されているようないずれのコーティング法によっても行うことができる。
記録法
本発明のフォトサーモグラフィ材料はX−線波長から5ミクロンの波長の間の放射線を用いて露出することができ、画像は精密に焦点が合わされた光源、例えばCRT光源;UV、可視又はIR波長レーザー、例えばHe/Ne−レーザー又は例えば780nm、830nmもしくは850nmで発光するIR−レーザーダイオード;あるいは発光ダイオード、例えば659nmで発光するものを用いる画素−通りの露出によるか;あるいは対象物自身へか又はそれからの画像への例えばUV、可視又はIR光を用いる適した照明による直接の露出により得られる。
本発明の画像−通りに露出されたフォトサーモグラフィ記録材料の熱的現像のために、例えば接触加熱、放射加熱、マイクロ波加熱などの、関連する用途にとって許容され得る時間内に記録材料を現像温度に均一に加熱することを可能にするいずれの種類の熱源も用いることができる。
用途
本発明のフォトサーモグラフィ記録材料は、トランスパレンシー及び反射型プリントの作製の両方に用いることができる。これは、支持体が透明又は、例えば白色光反射面を有する不透明であろうことを意味する。例えば白色反射性顔料を含有することができる紙ベース支持体が存在し、その顔料を場合により記録材料と紙ベース支持体の間の中間層にも適用することができる。透明ベースが用いられるべき場合、ベースは無色であることができるか又は着色されて、例えば青色を有することができる。
ハードコピーの分野では、白色不透明ベース上のフォトサーモグラフィ記録材料が用いられるが、医学的診断の分野では、ライトボックスを用いて操作される検査法において黒−画像形成されたトランスパレンシーが広く用いられる。
下記において本発明をその好ましい実施態様と関連させて記載するが、本発明をその実施態様に制限することは意図されていないことが理解されるであろう。反対に、添付の請求の範囲により定義される本発明の精神及び範囲内に含まれ得るすべての変法、修正及び同等事項を網羅することが意図されている。
下記で本発明を本発明の実施例及び比較実施例を用いて例示する。これらの実施例に示されるパーセンテージは、他の様に指示されなければ重量による。
本発明の実施例1
ベヘン酸銀/ハロゲン化銀−乳剤のその場製造
340mLの2−プロパノールに65℃において34g(0.1モル)のベヘン酸を溶解し、撹拌されたベヘン酸溶液に400mLの0.25Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えることによりベヘン酸をベヘン酸ナトリウムに転換し、最後に250mLの0.4M硝酸銀水溶液を加えてベヘン酸銀を析出させることによりベヘン酸銀を製造した。これを濾過し、次いで10体積%の2−プロパノール及び90体積%の脱イオン水の混合物で洗浄して残留硝酸ナトリウムを除去した。
45℃で12時間乾燥した後、ベヘン酸銀をアニオン性分散剤UltravonTM W及びMersolatTM Hを用いて脱イオン水に分散させ、高速混合して予備分散液とし、微小流動化装置(microfluidizer)を用いて均質化した後、20重量%のベヘン酸銀、2.1重量%のUltravonTM W及び0.203重量%のMersolatTM Hを含有する微粉砕された安定な分散液を得た。得られた分散液のpHを約6.5に調整した。
次いで以下の成分:1gのラテックス−コポリマー(メチルメタクリレート、ブタジエン及びイタコン酸を45:45:10の重量比で共重合させることにより得た)の30重量%濃厚液、0.013gのスクシンイミド、脱イオン水とメタノールの混合物中のサポニンの11重量%溶液の0.1gならびにベヘン酸銀に対して8モル%のPC01の濃度に相当する3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミドペルブロミド(PC01)の1.28重量%の水溶液の2.4gを1.5gのベヘン酸銀分散液に撹拌しながら加え、ベヘン酸銀の一部の臭化銀へのその場転換を行った。
得られるベヘン酸銀/臭化銀分散液の透過型電子顕微鏡写真
得られる分散液の50,000x(1cm−200nm)の倍率で得た透過型電子顕微鏡写真を図1に示す。大きな棒−形の粒子はベヘン酸銀である。これらのベヘン酸銀粒子上に均一に分布し、又これらの粒子の間にも均一に分布している直径が≦40nmの非常に小さい黒い粒子は臭化銀粒子である。
サーモグラフィ材料のコーティング及び乾燥
100μmの厚さを有する下塗りされたポリエチレンテレフタレート支持体にベヘン酸銀/臭化銀分散液を、60μmのブレード設定でドクターブレード−コーティングした。コーティング床上で40℃において数分間乾燥した後、次いで乳剤層に3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオン酸の2.44重量%水溶液を30μmのブレード設定でドクターブレードコーティングした。得られるサーモグラフィ材料を最初にコーティング床上で40℃において数分間乾燥させ、次いで熱風炉において50℃で1時間乾燥した。
画像−通りの露出及び熱処理
次いでAgfa−GevaertTM DL 2000露出装置において材料と接触させた試験原稿を介してサーモグラフィ材料を紫外光に露出し、続いて加熱された金属ブロック上で95℃において10秒間加熱し、高いコントラスト及び優れた鮮鋭度を有する非常に優れた画像を得た。得られる画像の質を定性的に評価し、0〜5の数値得点を与え、ここでこれらの数値は:
0=画像なし
1=非常に弱い画像
2=弱い画像
3=中程度の画質
4=優れた画像
5=高いコントラスト及び優れた鮮鋭度を有する非常に優れた画像
に対応する。
この材料は画質に関して5つの得点を与えられた。
本発明の実施例2〜28
オニウムポリハライド、3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミドペルブロミド(PC01)の水溶液を表1に示すオニウムポリハライドの水溶液により置き換え、ベヘン酸銀に対するこれらのオニウムポリハライドの種々のモル濃度を用いた以外は本発明の実施例1の場合に記載した通りに本発明の実施例2〜28の材料を製造した。
本発明の実施例3、4、6及び17の材料の製造の間に得られたベヘン酸銀/ハロゲン化銀分散液に関し、50,000x(1cm−200nm)の倍率において透過型電子顕微鏡写真を得、これらをそれぞれ図2、3、4及び5に示す。図1におけると同様に、これらの図のすべてにおいて非常に小さいハロゲン化銀(黒)の粒子が占有的に(exclusively)大きな棒−形のベヘン酸銀粒子上に分布しており、ハロゲン化銀粒子はこれらの粒子上に均一に分布し、又これらの粒子の間にも均一に分布している。これらのハロゲン化銀粒子は図4及び6(それぞれ本発明の実施例6及び17)の場合に特に小さく、それぞれ≦15nm及び≦20nmの直径を有していた。図4(本発明の実施例6)の場合、ヨウ化銀粒子は非常に小さくて50,000xの倍率でそのほとんどが見えない。しかしそれは150,000xの倍率で明確に見え、図6を参照されたい。最大粒度及びハロゲン化銀粒子分布の分布の均一性を表1にも示す。
表1から、ホスホニウムハライドPC03、本発明の実施例4〜7の場合、ベヘン酸銀に対して8〜0.5モル%のPC03濃度において優れた画像を得ることができたことがわかり、PC03の、従ってそれから生成するヨウ化銀のモル濃度の減少に伴う感光度の驚くべき一貫性を示している。この結果は感光度を犠牲にせずに、より低いハロゲン化銀含有率、従って向上した固有の安定性を有するフォトサーモグラフィ記録材料を製造することを可能にする。
Figure 0003687920
比較実施例1〜6
オニウムポリハライド、3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミドペルブロミド(PC01)の水溶液を加えないことか(比較実施例1)又はオニウムポリハライド、3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミドペルブロミド(PC01)の水溶液を表2に示す無機ハライドの水溶液に置き換え、ベヘン酸銀に対してこれらの無機ハライドの種々のモル濃度を用いた(比較実施例2〜5)こと以外は本発明の実施例1の場合に記載した通りに比較実施例1〜6の材料を製造した。
比較実施例1の材料の製造の間に得られるベヘン酸銀/ハロゲン化銀分散液に関し、50,000x(1cm−200nm)の倍率において透過型電子顕微鏡写真を得、図7に示す。この場合、ずっと少数であるが(黒い)もっと大きな粒子が、もっとずっと大きな棒−形ベヘン酸銀粒子上に明らかに占有的にではなく分布し、ベヘン酸銀粒子上のこれらの粒子の分布は均一からは程遠い。臭化銀粒子の最大粒度をこれらの粒子の分布の均一性の程度と一緒に表2に示す。
比較実施例1〜6の材料につき、画像通りの露出及び続く熱処理を本発明の実施例1の場合に記載した通りに行い、得られる画質評価の値を表2に示す。
Figure 0003687920
PC01がない場合(比較実施例1)画像は得られず、従って画質に関して0という数値得点が指定された。驚くべきことにPC01が種々の無機ハライドにより置き換えられると弱い画像しか得られず、2という数値得点が与えられた。これは非常に優れた画像を与える無機ハライドが加えられたベヘン酸銀乳剤の溶媒分散液を用いて製造される類似の材料の性能と顕著に異なっている。
比較実施例7及び8
オニウムポリハライド、3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミドペルブロミド(PC01)の水溶液を、存在するベヘン酸銀に対してそれぞれ10モル%及び20モル%のハロゲン化銀に相当する量で、ゼラチンの水溶液中の96.3モル%の臭化銀及び3.7モル%のヨウ化銀から成る50nmの粒子の外部で製造されたハロゲン化銀乳剤により置き換える以外は本発明の実施例1の場合に記載した通りに比較実施例7及び8の材料を製造した。
本発明の実施例1の場合に記載した通りの画像通りの露出及び続く熱処理は、驚くべきことに非常に弱い画像しか与えず、1という数値得点を与えられた。これも外部で製造される類似のハロゲン化銀乳剤をベヘン酸銀の水性分散液と混合し、分散媒を蒸発させ、有機溶媒中に再分散させ、適量の適した還元剤及び調色剤を加え、次いで得られる分散液をコーティングし、乾燥することにより製造され、それを用いて同じ露出及び熱処理条件下で非常に優れた画像が得られる類似の材料の性能と異なる。
比較実施例9及び10
US−P 3,839,049に記載されている通り、比較実施例7及び8のベヘン酸銀/ハロゲン化銀分散液において用いられたと同じハロゲン化銀乳剤の存在下でベヘン酸銀を製造することにより製造されるベヘン酸銀/ハロゲン化銀分散液を用い、比較実施例9及び10の材料を製造した。化学量論的量の水酸化ナトリウムをベヘン酸の水性分散液に加えることにより最初にベヘン酸ナトリウムを製造し、次いでベヘン酸ナトリウムの1モル当たり0.1モルのハロゲン化銀(比較実施例9)又は0.2モルのハロゲン化銀(比較実施例10)という量でハロゲン化銀乳剤を加え、最後に本発明の実施例1に記載した通り硝酸銀水溶液を加えることにより、ハロゲン化銀の存在下でベヘン酸ナトリウムをベヘン酸銀に化学量論的に転換した。得られるベヘン酸銀/ハロゲン化銀沈澱を次いで濾過し、10体積%の2−プロパノール及び90体積%の脱イオン水の混合物で洗浄して残留硝酸ナトリウムを除去した。
45℃で12時間乾燥した後、ベヘン酸銀/ハロゲン化銀混合物をアニオン性分散剤UltravonTM W及びMersolatTM Hを用いて脱イオン水に分散させ、高速混合して予備分散液とし、微小流動化装置を用いて均質化した後、20重量%のベヘン酸銀/ハロゲン化銀混合物、2.1重量%のUltravonTM W及び0.203重量%のMersolatTM H80を含有する微粉砕された安定な分散液を得た。得られた分散液のpHを約6.5に調整した。
次いで以下の成分:1gのラテックス−コポリマー(メチルメタクリレート、ブタジエン及びイタコン酸を45:45:10の重量比で共重合させることにより得た)の30重量%濃厚液、0.013gのスクシンイミドならびに脱イオン水とメタノールの混合物中のサポニンの11重量%の溶液の0.1gを、ベヘン酸銀に対して10モル%のハロゲン化銀を有する1.5gのベヘン酸銀/ハロゲン化銀分散液(比較実施例9)又はベヘン酸銀に対して20モル%のハロゲン化銀を有する1.5gのベヘン酸銀/ハロゲン化銀分散液(比較実施例10)に撹拌しながら加えた。
得られる分散液をコーティングし、得られるサーモグラフィ材料を本発明の実施例1の場合に記載した通りに乾燥した。これらの材料の画像通りの露出及び熱処理も本発明の実施例1の場合に記載した通りに行い、比較実施例9及び10の両方の材料の場合に非常に弱い画像が得られ、画質に関して1という数値得点が与えられた。
これも又、乾燥されたベヘン酸銀/銀混合物を有機溶媒中に分散させ、適量の適した還元剤及び調色剤を加え、得られる分散液を次いでコーティングし、乾燥することにより製造され、それを用いて同じ露出及び熱処理条件下で非常に優れた画像が得られる類似の材料の性能と異なる。
本発明の実施例29
ベヘン酸銀分散液を未公開ヨーロッパ特許出願番号95201968.5に記載されている方法により製造した以外は本発明の実施例1の場合に記載した通りに本発明の実施例29の材料を製造した。反応容器において60gのゼラチンを1500gの脱イオン水に溶解し、得られる溶液を75℃に加熱した。液中の銀電極(≧99.99%の純度のもの)と10%のKNO3塩溶液から成る塩橋を介して液に連結されている3MのKCL溶液中のAg/AgCl−電極から成る参照電極間の室温における電位差として定義されるUAgを400mVに調整した。この溶液に80℃における脱イオン水と2−プロパノールの混合物中のベヘン酸ナトリウムの溶液及び室温における硝酸銀の水溶液を、UAgが400mVで一定のままであるようにして反応容器中に同時に量り込んだ。次いで限外濾過により溶解した塩を除去し、ベヘン酸銀の分散液を得、pHを6.5に調整した後、本発明の実施例1に記載した方法に従った。
本発明の実施例1に記載した通りの画像通りの露出及び熱処理は、高いコントラストを有する非常に優れた画像を与え、それは本発明の実施例1の材料の場合と同様に画質に関して5の得点を与えられた。
本発明の実施例30
用いられる結合剤を変え、ラテックス−コポリマー(メチルメタクリレート、ブタジエン及びイタコン酸を45:45:10の重量比で共重合させることにより得た)の30重量%の濃厚液の代わりに1gのラテックス−コポリマー(メチルメタクリレート、ブタジエン及びイタコン酸を47.5:47.5:5の重量比で共重合させることにより得た)の30重量%濃厚液を用いた以外は本発明の実施例1の場合に記載した通りに本発明の実施例30の材料を製造した。得られる材料を本発明の実施例1に記載した通りに画像通りに露出し、熱処理すると、高いコントラストを有する非常に優れた画像を与え、それは本発明の実施例1の材料の場合と同様に画質に関して5の得点を与えられた。
本発明の実施例31
用いられる結合剤を変え、ラテックス−コポリマー(メチルメタクリレート、ブタジエン及びイタコン酸を45:45:10の重量比で共重合させることにより得た)の30重量%濃厚液の代わりに1gのラテックス−コポリマー(メチルメタクリレート、イソプレン及びイタコン酸を47.5:47.5:5の重量比で共重合させることにより得た)の30重量%濃厚液を用いた以外は本発明の実施例1の場合に記載した通りに本発明の実施例31の材料を製造した。得られる材料を本発明の実施例1に記載した通りに画像通りに露出し、熱処理すると、高いコントラストを有する非常に優れた画像を与え、それは本発明の実施例1の材料の場合と同様に画質に関して5の得点を与えられた。
本発明の実施例32
オニウムポリハライド、3−(トリフェニル−ホスホニウム)プロピオン酸ブロミドペルブロミド(PC01)の水溶液を1−メトキシ−2−(トリフェニル−ホスホニウム)エタントシレートの水溶液の添加及び続く臭化カリウムの溶液の添加により置き換えた以外は実施例1の場合に記載した通りに本発明の実施例32の材料を製造した。
得られる材料を本発明の実施例1に記載した通りに画像通りに露出し、熱処理すると優れた画像を与え、それは画質に関して4の得点を与えられた。
本発明の好ましい実施態様を詳細に記載してきたが、ここで、続く請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、多数の修正をその中で行い得ることが当該技術分野における熟練者に明らかであろう。
図:
図1:本発明の実施例1の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/臭化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真。
図2:本発明の実施例3の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/臭化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真。
図3:本発明の実施例4の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真。
図4:本発明の実施例6の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真。
図5:本発明の実施例17の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真。
図6:本発明の実施例6の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/ヨウ化銀分散液の150,000x倍における透過型電子顕微鏡写真。
図7:比較実施例1の材料の製造の間に得たベヘン酸銀/臭化銀分散液の50,000x倍における透過型電子顕微鏡写真。

Claims (3)

  1. 実質的に非感光性の有機銀塩、該実質的に非感光性の有機銀塩と触媒的に連合している感光性ハロゲン化銀及び該実質的に非感光性の有機銀塩と熱的作用関係にある還元剤ならびに結合剤を含むフォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素を含んでなるフォトサーモグラフィ記録材料であって、該結合剤が水溶性ポリマー、水−分散性ポリマー又は水溶性ポリマーと水−分散性ポリマーの混合物を含んでなり、そして該感光性ハロゲン化銀の粒子が該フォト−アドレス可能で熱的に現像可能な要素中で非凝集性であり且つ実質的に非感光性の有機銀塩の粒子上及び粒子間に均一に分布しており、該粒子の数の少なくとも80%が透過型電子顕微鏡により決定される≦25nmの直径を有することを特徴とするフォトサーモグラフィ記録材料。
  2. 該結合剤が水−分散性ポリマーラテックスを含んでなる請求の範囲第1項に記載のフォトサーモグラフィ記録材料。
  3. (i)請求の範囲第1又は2項のいずれかに記載のフォトサーモグラフィ記録材料を準備し;(ii)該記録材料をそれが感受性である化学線源に近接させ;(iii)該記録材料を該化学線に画像通りに露出し;(iv)該画像通りに露出された記録材料を熱源と近接させ;(v)該画像通りに露出された記録材料を熱的に現像し;(vi)該熱的に現像された画像通りに露出された記録材料を熱源からはずす段階を含んでなる記録法。
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