JP3687559B2 - ロールヘミング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アウタパネルの外周フランジをローラにより押圧してインナパネル側に折り曲げることにより、アウタパネルとインナパネルとを一体化するロールヘミング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のロールヘミング装置100は、図10の全体図に示すように、外周フランジPfを起立せしめたアウタパネルPoを下型150上に載置し、その上にインナパネルPiを、該インナパネルPiの外周縁Pgが前記アウタパネルPoの外周フランジPfの内側に位置するように位置決め載置し、ロボットアーム111の手首部112にローラ支持部140を介して回転自在に取り付けたローラ120により、前記アウタパネルPoの外周フランジPfをインナパネルPi側に折り曲げることにより、被ヘミング材WであるアウタパネルPoとインナパネルPiとを一体化するものである。
【0003】
この従来のロールヘミング装置100では、前記アウタパネルPoの外周フランジPfをインナパネルPi側に折り曲げるために、ロボット110をティーチングして、ローラ120の移動軌跡を被ヘミング材Wの板厚分を考慮した一定距離とするが、ヘミング加工の実行時には、ロボットアーム111のたわみやロボット110の各関節のガタなどにより実際の軌跡はティーチング軌跡よりずれるため、ローラ120の押圧力が不十分となり、したがってヘミング部の折り曲げが不完全なものとなる。
これを対策する技術として、前記ローラ120をその押圧方向に一致して変位可能にローラ支持部140に支持させることが、特開平5−305357号公報に開示されている。
【0004】
すなわち、上記公報に記載の技術は、図11に示すように、外周フランジPfを本曲げするときのローラ120の移動軌跡は、ローラ120が下型150の成形面155から「(アウタパネルPoの板厚×2)+インナパネルPiの板厚」δだけ離れた一定の距離とすることが望ましいが、ロボット110は完全な剛体ではないため、ローラ120で外周フランジPfを押圧したときに、図12に示すように、外周フランジPfの反力を受けてロボットアーム111のたわみやロボット110の各関節のガタにより前記距離δより距離αだけずれたものとなってしまうため、ローラ120による押圧力が不十分なものとなって、外周フランジPfの折り曲げを不完全なものとし、良好なヘミングとならなかったという問題を解決するものである。
【0005】
上記問題を解決するために、特開平5−305357号公報に記載の技術は、ローラ120をその押圧方向に一致して変位可能にローラ支持部140に支持させたものであり、変位可能な手段として、圧縮コイルバネを用いるもの、油圧を用いるもの、電気モータを利用したものなどが開示されている。その代表例として、図13、図14に油圧サーボ方式のものを例示する。
【0006】
すなわち、この図13、図14に示すローラ支持部140の例は、支持ブラケット531に複動式の油圧シリンダ532を設け、この油圧シリンダ532を図14に示す油圧制御回路によって制御するように構成したものである。
支持ブラケット531には、下方に開口する断面方形状のスライド孔531aと、このスライド孔531aの上方の底部にシリンダ孔531bが形成されている。シリンダ孔531bにピストン軸533と、該ピストン軸533と一体にピストン533aが、シーリング534、534によりシールされながら摺動自在に嵌め込まれている。
【0007】
シリンダ孔531bの側壁の、ピストン533aに対する上下の位置に油圧ポート531d、531eが開口しており、この油圧ポート531d、531eに別に設けた油圧ユニットからホースを経由して油を流出入することにより、ピストン軸533を上下方向に移動可能にしている。
ピストン軸533の下端は、スライド孔531aに摺動自在に挿入したスライドブロック537に、その上面に設けたネジ部533bを介して連結されている。スライドブロック537にはローラ120が取り付けられている。
【0008】
以上のように構成されたローラ支持部140の油圧ポート531d、531eから油を流出入することにより、ローラ120を押圧方向と一致する方向に移動させることができる。
なお、このローラ支持部140はロボットアーム111の手首部112に、手首部112の軸線112Aと直交して取り付けられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来のロールヘミング装置100では、ローラ支持部140に前述の油圧を用いるものにあっては、油圧ポンプやそのモータあるいは油圧ホース等を配置する必要から油圧装置が複雑かつ大型化し、また、ロボットアーム111に沿わせて油圧ホースを取り回すためロボット110の可動範囲を制限することとなったり、油圧ホースの接続部や、油圧シリンダなどからの油漏れが発生しやすく、その保守・整備のためロールヘミング装置100の稼働率が低くなるという問題が生じていた。
また、上記従来のロールヘミング装置100のように油圧を用いるものにあっては、油漏れや空気の混入等が発生し易いため、ローラ支持部140をロボットの手首部112から取り外して別のツールに持ち替え、ロボットをヘミング加工以外に使用してロボットの稼働率を上げるような使い方はできなかった。
また、上記従来のロールヘミング装置100のように油圧を用いるものにあっては、油圧ポンプを油圧シリンダの近くに配置することはできず、これにより応答性が悪くなって押圧力を微妙に調整することが困難であった。
【0010】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、ローラ支持部にエアシリンダを用いることにより、装置を小型化でき、また、ロボットアームの手首部からローラ支持部を容易に着脱できて、ロボットを他の加工目的にも使用できるロールヘミング装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1に記載のロールヘミング装置は、外周フランジを起立せしめたアウタパネルにインナパネルを重ねた状態で両パネルを下型上に位置決め載置し、該アウタパネルの外周フランジをロボットアームの手首部に取り付けたローラにより押圧してインナパネル側に折り曲げることにより、アウタパネルとインナパネルとを一体化するロールヘミング装置であって、前記ローラがその押圧方向と一致した方向に変位可能に支持されるロールヘミング装置において、前記ローラの支持部を、ベース部材と、該ベース部材の一端にベース部材に沿って4面がガイドされて摺動可能に保持された摺動部材と、該摺動部材とベース部材の他端間に介装され、摺動部材をベース部材から突出する方向に付勢するエアシリンダと、前記摺動部材の軸心と前記エアシリンダの軸心とが一致しており、前記摺動部材の突出端部に形成されたローラ取り付け孔に摺動部材の摺動方向と直交する軸により、前記エアシリンダの軸心から偏心した位置で回転自在に枢着され、該摺動部材と背面との間にスラストワッシャが挿入されたローラとで構成したことを特徴とする。
【0012】
よって、ロボットには通常ロボットアームの先端までエア配管が付設されているので、既存のエア配管を利用してエアシリンダを作動させることができ、従来の油圧式に比べ、装置の小型化が可能であり、また、油漏れ等の恐れがなく、メンテナンス工数を大幅に削減できる。
【0013】
また、本発明に係る請求項2に記載のロールヘミング装置は、請求項1に記載のロールヘミング装置において、前記ローラ支持部を、ロボットアームの手首部側に固定されるマスタプレートと、該マスタプレートに対して接続および分離自在のローラ支持部側に固定されるツールプレートとからなり、分離時に空気圧ポートの遮断が可能なチェンジャを介して、ロボットアームの手首部に着脱自在に取り付けたことを特徴とする。
よって、ロボットアームの手首部からローラ支持部を取り外して別のツールに持ち替え、ロボットをヘミング加工以外に使用することで、ロボットの稼働率を向上させることができる。
【0014】
また、本発明に係る請求項3に記載のロールヘミング装置は、請求項1または請求項2に記載のロールヘミング装置において、前記エアシリンダの空気圧を制御する電空レギュレータをロボットのアーム部に配置したことを特徴とする。
よって、ロボットからの信号によりエアシリンダの空気圧を制御してローラの押圧力を変化させることができ、しかもエアシリンダと電空レギュレータ間の距離が短いため、応答性に優れる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るロールヘミング装置の一の実施の形態について図面を参照して以下に説明する。
ここで、図1は、本発明のロールヘミング装置の全体斜視図であり、図2はローラ支持部の斜視図である。図3乃至図5はそれぞれローラ支持部の正面図、側面図、斜視図である。
【0016】
(構成)
本発明に係るロールヘミング装置の構成について説明する。ロールヘミング装置10は、図1に示すように、下型ベース501に載置された下型50と、ロボット架台12上に載置されたロボット101とから構成され、従来と同様に被ヘミング材Wの外周フランジPfを起立せしめたアウタパネルPoを下型50に載置し、その上にインナパネルPiを、該インナパネルPiの外周縁Pgが前記アウタパネルPoの外周フランジPfの内側に位置するように載置し、クランプ502により位置決め、固定し、図2に示すように、ロボット101のロボットアーム11の手首部13にローラ支持部20を介して取り付けたローラ24により、前記アウタパネルPoの外周フランジPfをインナパネルPi側に折り曲げることにより、被ヘミング材WであるアウタパネルPoとインナパネルPiとを一体化するものである。
ロボットアーム11の手首部13は、ロボットアーム11の先端に回動機構102を介して回動自在に取り付けられている。
なお、図1では被ヘミング材Wは図示を省略してある。
【0017】
本発明のロールヘミング装置10は、前記ローラ支持部20にエアシリンダ22を採用した点、および、ロボットアーム11の手首部13とローラ支持部20とを接離自在のチェンジャ30を介して接続した点に特徴を有する。以下、この点について詳細に説明する。
【0018】
まず、ローラ支持部20は、図3乃至図5に示すように、ロボット101のロボットアーム11の手首部13にチェンジャ30を介して着脱自在に取り付けられるベース部材21と、このベース部材21の一端にベース部材21に沿って摺動可能に保持された摺動部材23と、これら摺動部材23とベース部材21の他端間に介装され、摺動部材23をベース部材21から突出する方向に付勢するエアシリンダ22と、この摺動部材23の突出端に摺動部材23の摺動方向と直交する支持軸245により回転自在に枢着されたローラ24とから構成されている。
【0019】
ベース部材21は、長方形の厚板鋼板製の後板211の上端に、該後板211と直角に厚板鋼板製の天板212を溶接し、後板211の下端に、該後板211と直角に厚板鋼板製の底板214を溶接し、後板211と天板212および底板214の左右端に、後板211と天板212および底板214を接続する台形の縦壁板213、213が溶接されて前方に開口した箱状に構成されている。
天板212の上面には、このベース部材21ひいてはローラ支持部20をロボットアーム11の手首部13に着脱自在に取り付けるためのチェンジャ30のツールプレート32が取り付けられている。
底板214は、ベース部材21の開口方向と同一方向に切欠2141が設けられ、平面視で凹型に形成されている。
【0020】
ベース部材21の天板212の上面とは反対側の下面に、エアシリンダ22のシリンダ本体221がボルト締めされ、エアシリンダ22のピストンロッド222の中心がロボットアーム11の手首部13の軸心と略一致するように、エアシリンダ22をベース部材21に取り付けている。
エアシリンダ22のピストンロッド222は下向きに突出し、その先端に断面T型のピストンヘッド223が幅広底面を下側にして固着されている。
【0021】
ベース部材21の底板214の下面の奥側には、下方に向かって垂下する垂下板215が溶接され、該垂下板215の前面に、摺動部材23が垂下板215に沿って摺動可能に保持されている。
【0022】
摺動部材23は、断面角形の本体231の上端にT字型のストッパ236を有し、本体231が前記垂下板215の前面に底部でネジ止めされた平面視コ字断面のケース232と、該ケース232の前面開口を閉鎖するカバー233とにより形成される空間内に上下に摺動自在に収納され、下端の取付孔234にローラ24が回転自在に枢着されている。
【0023】
摺動部材23の上端の、前記ケース232から上方に突出するT字型のストッパ236は、ベース部材21の底板214の切欠2141に入り込むように形成され、該ストッパ236の左右の両端でケース232に当接して、摺動部材23がケース232から抜けないようになっている。
また、摺動部材23の下端の前記ケース232から下方に突出する部位には、本体231の角形断面を大きくして、ローラ24の上方へのストロークを規制している。
さらに、摺動部材23の、前記ケース232に収納される部位には、摺動部材23がケース232およびカバー233に対してなめらかに摺動するように摺動抵抗を少なくするために、複数のオイルレスメタル(図示略)が埋め込まれている。
【0024】
被ヘミング材Wの外周フランジPfに当接して、該外周フランジPfをインナパネルPi側に折り曲げるローラ24は、前記摺動部材23の下端に穿設したローラ取付孔234に、先端に設けたベアリングでローラ24を回転自在に保持するローラフォロア241の軸部である支持軸245を挿通し、摺動部材23の背面から突出した支持軸245から連続するネジ部に取付ナット243により締め付けて取り付けられている。
【0025】
また、ローラ24が、摺動部材23を介してエアシリンダ22の軸心から若干偏心しているため、摺動部材23に対してローラ24が傾く方向に荷重が作用してもローラ24の回転がなめらかになるように、ローラ24の背面と摺動部材23との間にスラストワッシャ244が挿入されている。
【0026】
つぎに、ロボットアーム11の先端の手首部13とローラ支持部20との間には、図6、図7に示すようなチェンジャ30が介装されて、ローラ支持部20を手首部13から簡単に着脱可能になっている。
即ち、ロボットアーム11の手首部13側には、図6に示すように、チェンジャ30の一方を構成するマスタープレート31が取り付けられている。本実施の形態で用いたチェンジャ30は、ビーエルオートテック株式会社製のクイックチェンジ「Flex−300」であり、既製品のため概略の説明に留める。
すなわち、マスタープレート31は、手首部13に取り付けられる本体部311に、ロボット101側のエア配管に接続される空気圧ポートや電気信号接点を有し、本体部311の下面中央に、後述するツールプレート32の嵌合孔324と嵌合する嵌合部314が形成されている。この嵌合部314には、ツールプレート32の嵌合孔324と嵌合したときに抜け止めロックする複数の剛球315が嵌合部314の中心から放射状に出没するように取り付けられている。
【0027】
一方、ローラ支持部20に取り付けられるツールプレート32は、図7に示すように、本体部321の中央に円形の嵌合孔324が形成され、マスタプレート31と同様に空気圧ポートや電気信号接点を有している。これらマスタプレート31およびツールプレート32は、分離時に空気圧ポートの遮断が可能に構成されており、この空気圧ポートを介してローラ支持部20のエアシリンダ22に空気圧を供給できるようになっている。
【0028】
次に、エアシリンダ22のエア回路を説明すると、図8に示すように、ロボット101側に設けられている既設の電磁切替弁152のインポート1521側の3ポートの内の1ポートは、工場エアの配管151に接続されており、他の2ポートはサイレンサ153に接続されている。
電磁切替弁152のエクスポート1522側の2ポートの内の1ポートは、ロボットアーム11に取り付けた電空レギュレータ40に接続され、さらに前述したチェンジャ30のマスタプレート31とツールプレート32を介してローラ支持部20のエアシリンダ22の上部のポートに接続している。
電磁切替弁152のエクスポート1522側の他の1ポートは、チェンジャ30のマスタプレート31とツールプレート32を介してローラ支持部20のエアシリンダ22の下部のポートに接続している。
【0029】
(作用)
次に、上記のように構成された本実施の形態に係るロールヘミング装置10の動作について説明する。
まず、このロールヘミング装置10によって被ヘミング材Wを本曲げする場合のロボット101のティーチング作業について説明する。
ティーチング作業の前に、ローラ支持部20のエアシリンダ22のピストンロッド222を伸張してピストンヘッド223を摺動部材23の上端のストッパ236に加圧状態で当接し、摺動部材23ひいてはローラ24をローラ支持部20に固定しておく。
【0030】
上記の状態でロボットアーム11を移動させてローラ24を下型50の成形面55に当接する(図9の接点(イ))。この接点(イ)の位置データをロボット101にインプットする。次にロボットアーム11を移動させて、ローラ24を成形面55の次の点(図9の接点(ロ))に当接させて、この接点(ロ)の位置データをロボット101にインプットする。このような作業を繰り返して、被ヘミング材Wが自動車のフードの場合で、上記の位置データが80点から100点となり、これらをロボットのメモリに記憶させる。
なお、ローラ24の下型50への当接は接触のみで、何ら荷重は掛けない。
【0031】
ところで、被ヘミング材Wは、三次元曲面を描くことが多いので、ティーチングの一点から次の一点までは直線で移動させるとその中間部分は、ローラ24は下型50から僅かに浮いた状態となる。
すなわち、図9に示すように、ローラ24と下型50の成形面55との始めの接点(イ)から次の接点(ロ)までローラ24を直線移動させるが、成形面55は三次元曲面であるため、接点(イ)、(ロ)の中間部でローラ24の直線移動軌跡と成形面55との間に寸法βの隙ができる。
したがって、この隙が発生する部分にローラ24を案内して、ローラ24を成形面55に接触させ(寸法βを0にし)て、その位置データをロボット101に記憶させるならば、ティーチングの精度は向上するが位置データ量が膨大なものとなり、ロボット101に設けるメモリを大量に必要とし、かつ、これらのデータに追従してヘミング加工を行うので加工速度が遅くなる等、現実的でない。
【0032】
そこで、上記のような状態にティーチングされたロールヘミング装置10により本曲げを行うと、ローラ24がエアシリンダ22によりその押圧方向と一致した方向に変位可能に支持されており、しかもロボットのティーチングが下型50の成形面55を基準に行われたことにより、最大「(アウタパネルPoの板厚×2)+インナパネルPiの板厚」δの範囲内でローラ24と成形面55間に形成される上記寸法βの隙は吸収されて、ローラ24の押圧力は適正値に保持され、良好なヘミング加工を行うことができる。
【0033】
電空レギュレータ40は、電気信号でエアシリンダ22に作用する空気圧を変化させるもので、これによりエアシリンダ22によるローラ24の加圧力を容易に変化させることができる。
すなわち、電気信号によるため、ロボットの制御盤にて制御が可能であり、コスト低減できる。
【0034】
このように、ロールヘミング装置10のローラ支持部20に、ローラ24を加圧するエアシリンダ22を取り付け、該エアシリンダに供給するエアは工場エアをロボットに配置されたエア配管を通して、ロボットアーム11に取り付けた電空レギュレータ40と、ロボットアーム11の手首部13とローラ取付部20に取り付けたチェンジャ30を介して供給するようにしたので、ロボット内の既設のエア配管を活用でき、また、電空レギュレータ40によりローラ24の加圧力を容易に変化させることができ、さらに、チェンジャ30を介してのローラ支持部20の取り付けにより、ロボットアーム11の手首部13への他のツールの持ち替えによるロボット101の汎用化が可能となった。
【0035】
なお、本発明は前記実施の形態のものに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施の形態では、ローラ24に溝付きのもので表示したが、これに限られず、溝なしのものでも可能である。
また、チェンジャは既製品で示したが、要するにクイックチェンジ式のものであれば便利である。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、外周フランジを起立せしめたアウタパネルにインナパネルを重ねた状態で両パネルを下型上に位置決め載置し、該アウタパネルの外周フランジをロボットアームの手首部に取り付けたローラにより押圧してインナパネル側に折り曲げることにより、アウタパネルとインナパネルとを一体化するロールヘミング装置であって、前記ローラがその押圧方向と一致した方向に変位可能に支持されるロールヘミング装置において、前記ローラの支持部を、ベース部材と、該ベース部材の一端にベース部材に沿って4面がガイドされて摺動可能に保持された摺動部材と、該摺動部材とベース部材の他端間に介装され、摺動部材をベース部材から突出する方向に付勢するエアシリンダと、前記摺動部材の軸心と前記エアシリンダの軸心とが一致しており、前記摺動部材の突出端部に形成されたローラ取り付け孔に摺動部材の摺動方向と直交する軸により、前記エアシリンダの軸心から偏心した位置で回転自在に枢着され、該摺動部材と背面との間にスラストワッシャが挿入されたローラとで構成したので、ロボットのエア配管を利用してエアシリンダを作動させることができ、従来の油圧式に比べ、装置の小型化が可能であり、また、油洩れ等の恐れがなく、メンテナンス工数を大幅に削減可能になった。また、ローラ支持部を、チェンジャを介してロボットアームの手首部に着脱自在に取り付けることが可能となり、これにより、ロボットの稼働率を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置の全体斜視図である。
【図2】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置のローラ支持部をロボットアームの手首部に取り付けた状態の斜視図である。
【図3】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置のローラ支持部の正面図である。
【図4】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置のローラ支持部の側面図である。
【図5】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置のローラ支持部の斜視図である。
【図6】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置に用いるチェンジャのマスタプレートの、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図7】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置に用いるチェンジャのツールプレートの、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図8】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置のエア配管図である。
【図9】本発明の一の実施の形態に係るロールヘミング装置のティーチングの状態を表す拡大断面図である。
【図10】従来のロールヘミング装置の全体側面図である。
【図11】従来のロールヘミング加工の完了状態を示す断面図である。
【図12】従来のロールヘミング加工の途中の状態を示す断面図である。
【図13】従来のロールヘミング装置のローラ支持部の断面図である。
【図14】従来のロールヘミング装置のローラ支持部の油圧回路図である。
【符号の説明】
10 ロールヘミング装置
20 ローラ支持部
21 ベース部材
22 エアシリンダ
23 摺動部材
24 ローラ
30 チェンジャ
31 マスタプレート
32 ツールプレート
40 電空レギュレータ
50 下型

Claims (3)

  1. 外周フランジを起立せしめたアウタパネルにインナパネルを重ねた状態で両パネルを下型上に位置決め載置し、該アウタパネルの外周フランジをロボットアームの手首部に取り付けたローラにより押圧してインナパネル側に折り曲げることにより、アウタパネルとインナパネルとを一体化するロールヘミング装置であって、前記ローラがその押圧方向と一致した方向に変位可能に支持されるロールヘミング装置において、
    前記ローラの支持部を、ベース部材と、
    該ベース部材の一端にベース部材に沿って4面がガイドされて摺動可能に保持された摺動部材と、
    該摺動部材とベース部材の他端間に介装され、摺動部材をベース部材から突出する方向に付勢するエアシリンダと、
    前記摺動部材の軸心と前記エアシリンダの軸心とが一致しており、前記摺動部材の突出端部に形成されたローラ取り付け孔に摺動部材の摺動方向と直交する軸により、前記エアシリンダの軸心から偏心した位置で回転自在に枢着され、該摺動部材と背面との間にスラストワッシャが挿入されたローラとで構成したことを特徴とするロールヘミング装置。
  2. 請求項1に記載のロールヘミング装置において、
    前記ローラ支持部を、ロボットアームの手首部側に固定されるマスタプレートと、該マスタプレートに対して接続および分離自在のローラ支持部側に固定されるツールプレートとからなり、分離時に空気圧ポートの遮断が可能なチェンジャを介して、ロボットアームの手首部に着脱自在に取り付けたことを特徴とするロールヘミング装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のロールヘミング装置において、
    前記エアシリンダの空気圧を制御する電空レギュレータをロボットのアーム部に配置したことを特徴とするロールヘミング装置。
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