JP3685557B2 - モータ駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられるパルスモータの加減速制御を行うモータ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の複写機の光学系では、原稿台に沿って移動して原稿台上の原稿を露光走査する露光装置の駆動源として、パルスモータを使用することが一般的であった。この場合、駆動初期におけるパルスモータの加速を等加速で行っていたため、定速度に達した時に多少の振動が残り、そのため加速領域を長くとらなければならないといった欠点があった。
【0003】
すなわち、従来の駆動方式は、図1に示すように、駆動初期時にパルスモータに与えるパルスのパルス周期TiをT0、T1、T2、…Tnと順次段階的に変化させて加速を行うことにより光学系を駆動させる。このとき、上記パルス周期Tiは等加速度になるように与えられるものであり、それを式で示せば次のようになる。
1/Ti=(1/T0)+{(1/Tc)−(1/T0)}{i/(n−1)} したがって、 i=nのとき、つまりTi=Tnのとき、つまりTi=Tnのとき一定速度Vcとなる。なお、Tcは一定速度時のパルス周期である。ここで、パルス周期Tiのときの速度Viを[Vi=α/Ti]として速度と時間との関係をグラフに表すと図2に示すようになるが、この図から明らかなように、上述したような等加速度でパルスモータを駆動すると、実際の光学系の動作(速度)は第2図に破線で示す曲線Aのようになり、定速度Vcに達した時に大きな振動が残る。すなわち、光学系のオーバーシュートが生じる。このため、駆動初期から上記振動がなくなるまでの時間tc1が長くなり、よって加速領域を長く取らなければならない。したがって、光学系の全移動距離も必然的に長くなるので、複写機の大型化を招くとともに、複写時間も長くなってしまう。なお、図2に実線で示す曲線Bはパルス周期Tiによるパルスモータの動作(速度)である。
【0004】
また、特公平2−58626号公報に記載されているように、光学系が目標とした定速度に近づいた時点で速度Viを減速するように、つまりパルス周期Tiを定速度のパルス周期よりも長くするように与えることにより、光学系のオーバーシュート、つまり定速度に達したときの振動を除去しようとする複写機等の駆動装置が知られているが、加速中の慣性負荷を減速した場合、パルスモータの脱調を生じ易いという欠点を有しており、また、どの程度の減速を施せば良いのかの条件決定が非常に困難である。そのうえ、脱調を防止するために大きなトルクを発生するモータを使用すれば、装置の小型化は実現不可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に 鑑みてなされたもので、パルスモータを最短距離でかつ振動を抑えながら目標速度まで加速することを可能にしたモータ駆動装置を提供することを目的とする。本発明はまた、脱調を防止することができるモータ駆動装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1記載の発明は、原稿台に沿って移動することにより原稿台上の原稿を露光走査する光学系と、前記光学系を駆動させるパルスモータと、このパルスモータに印加する一連のパルスの周期に対応したパルス列データを記憶する記憶手段と、この記憶手段から順次パルス列データを読み出して一連のパルスを発生するパルス発生手段と、このパルス発生手段からのパルスを前記パルスモータに印加する手段とを有し、前記記憶手段には、パルスモータにおける起動時のパルス列データと、最高加速時のパルス列データと、加速時でかつ定速に移行する期間のパルス列データと、定速時のパルス列データと、減速時のパルス列データを記憶し、前記起動時のパルス列データは、自起動周波数以下であって、前記光学系の速度変動が所定の変動幅に収斂するまでは所定の周期に対応したパルス列データであり、前記光学系の加速度(α)がゼロとなるように設定されていることを特徴とする。
【0007】
前記課題を解決するために請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、パルスモータの最高加速時の加速度(β)が、起動時の加速度(α)よりも大きく(β>α)、かつパルスモータの許容加速度よりも小さいことを特徴とする。
【0008】
前記課題を解決するために請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、加速時でかつ定速に移行する期間のパルス列データによるパルスモータの加速度(γ)が、パルスモータの最高加速時の加速度(β)よりも小さい(γ<β)ことを特徴とする。
【0009】
前記課題を解決するために請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、パルスモータの最高加速時の最後のパルス周期をTi−1、パルスモータの加速時でかつ定速に移行する期間のデータのパルス周期をTi、パルスモータの加速時でかつ定速に移行する期間の2番目のデータパルス周期をTi+1としたとき、これらのパルス周期の間にTi−1>Ti>Ti+1なる関係を持たせたことを特徴とする。
【0010】
前記課題を解決するために請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、加速データによるパルスモータの起動時の加速度α、最高加速時の加速度β、加速時でかつ定速に移行する期間の加速度γがそれぞれ等加速度であることを特徴とする。
【0012】
モータの起動時には、露光装置の起動時の振動による速度変動が所定の振動幅に収斂するまでは、一定速度かまたは後の加速領域よりも小さな加速度で動作させ、速度収斂を早めさせるようにしている。これは、速度変動が所定の変動幅以上の時に最高加速を行うとパルスモータは非常に脱調し易いからである。その後の加速領域において最高加速を行い、定速領域に近づいた時点で今までの加速領域よりも小さな加速度に変更し、目標の定加速度に到達させる。特にこのステップでは、加速度は減少させるが速度は減少させないように制御することにより、定速度に達したときの速度変動を除去し、また、特公平2−58626号公報に記載された発明において生じるパルスモータの脱調を防ぐことが可能となる。これにより、最高加速での動作が可能になり、加速時間、加速距離ともに最小になるため、装置の小型化が可能であり、しかも光学系を振動させることなく円滑に加速させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかるモータ駆動装置の実施の形態の一例について説明する。図4は本発明にかかるモータ駆動装置を用いることができる原稿台固定式の電子複写機を概略的に示した図である。複写機本体1の上面には、原稿台2が固定されている。そして、この原稿台2上にセットされた原稿は、露光ランプ3、ミラー4及びミラー5からなる光学系6が、原稿台2の下面に沿って図示矢印方向に往復動することにより、その往動時に露光走査されるように構成されている。この場合、ミラー5は、光路長を一定に保持するようミラー4の1/2の速度にて移動するようになっている。光学系6の走査による原稿からの反射光、つまり露光ランプ3の照射による原稿からの反射光は、ミラー4及びミラー5により反射された後、レンズ7を通り、さらにミラー8及びミラー9によって反射されて感光体ドラム10に導かれ、原稿の像が感光体ドラム10の表面に結像されるように構成されている。
【0014】
感光体ドラム10は、図示矢印方向に回転し、まず帯電用帯電器11によって表面が帯電され、しかる後、原稿の像がスリット露光されることにより静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置12によってトナー付着されることにより可視像化されるように構成されている。
【0015】
一方、用紙Pは、給紙カセット13内に収納されており、取出ローラ14によって1枚づつ取り出され、搬送路15によって転写部へ送られる。転写部に送られた用紙Pは、帯電用帯電器16の部分で感光体ドラム10の表面と密着することにより、上記帯電器16の作用で感光体ドラム10上のトナー像が転写されるように構成されている。そして、転写後の感光体ドラム10は、除電用帯電器17によって除電された後、クリーナ18で残留トナーが除去され、初期状態に戻るようになっている。
【0016】
また、転写後の用紙Pは、剥離用帯電器19の作用で感光体ドラム10から剥離された後、搬送路15によって定着器20へ送られ、ここを通過することにより転写像が定着される。そして、定着後の用紙Pは、排紙トレイ21に排出されるように構成されている。
【0017】
図5は前記光学系6を往復運動させるための駆動機構を概略的に示すもので、ミラー4及びミラー5はその各両端部がそれぞれキャリッジ221、222、231、232に支持されており、この各キャリッジ221、222、231、232は丸棒上のガイドレール241、242に案内されて図示矢印方向に平行移動自在となっている。しかし、4相モータ25は、減速機構26を介してワイヤドラム27を駆動する。このワイヤドラム27には、駆動ワイヤ28が巻回されており、そのワイヤ28の一端は、滑車29及びアイドラ(動滑車)30を経由して、一端が固定されたスプリング31の他端に固定されている。また、駆動ワイヤ28の他端は、アイドラ30を経由して所定部位に固定される。
【0018】
アイドラ30は、ミラー5を支持するキャリッジ231に回転自在に固定され、またワイヤドラム27とアイドラ30との間のワイヤ28の中途部にミラー4を支持するキャリッジ221が連結されている。モータ25が回転することにより、ワイヤドラム27に巻回されたワイヤ28が移動し、それに伴ってミラー4が移動する。ミラー5は、アイドラ30を介して移動するので、この場合はミラー4の1/2の速度にて同一方向に移動する。
【0019】
なお、ミラー4及びミラー5の移動速度の制御は、モータ25の回転速度を変化させることにより行い、またミラー4及びミラー5の移動方向の制御は、モータ25の回転方向を変化させることにより行うことができる。
【0020】
また、図示していないが、露光ランプ3もミラー4を支持するキャリッジ221、222に取付部材を介して支持されていて、ミラー4とともに移動するようになっている。
【0021】
図6は、前記パルスモータ25を駆動制御するための制御回路を示すもので、主制御部としてのマイクロプロセッサ32、出力ポート33、タイマ34、ROM35、及び駆動回路36から構成されていて、マイクロプロセッサ32、出力ポート33、タイマ34、及びROM35はデータバス・制御ライン37によって接続されている。また、出力ポート33には駆動回路36が接続されており、この回路36によって前記パルスモータ25が励磁駆動されるようになっている。
【0022】
なお、本実施の形態では、駆動回路36は、図7にタイミングチャートを示すように、2相励磁方式により駆動するようになっている。また、タイマ34には、図示しないクロック発生回路から出力されるクロックパルスが供給されていて、タイマ34は、このクロックパルスによりダウンカウントを行い、そのタイムアウト信号はマイクロプロセッサ32への割込信号として与えられるようになっている。さらに、ROM35には、図8に示すように、パルスモータ25に与えるパルス周期Tiを決定するためのデータD0〜Dnがそれぞれ格納されている。データD0〜Dnは、例えば図3における各パルス周期T0,T1,T2,…Tnをそれぞれ上記クロックパルスのパルス周期(周期時間)Tpによって除算した値である。
【0023】
次に、上記ような構成のモータ駆動装置において、図6に示す制御系の動作を図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。光学系6の駆動開始命令が与えられると、マイクロプロセッサ32は割込み受け付け可にして、タイマ34からのタイムアウト信号を検出できるようにするとともに、任意の励磁相を出力ポート33にセットする。そして、マイクロプロセッサ32は、ROM35からのデータD0(T0/Tp)を読み出してタイマ34にセットし、光学系6が往動する方向にパルスモータ25の励磁相を切り換えることにより回転させる。
【0024】
タイマ34は、データD0がセットされると、入力されるクロックパルスに応じてカウント動作し、そのセットされたデータD0を順次ダウンカウントする。そして、タイマ34の内容が「0」になると、タイマ34はタイムアウト信号を出力し、このタイムアウト信号は割込信号としてマイクロプロセッサ32へ供給される。すると、マイクロプロセッサ32は、このタイムアウト信号を検出することにより、その励磁相の励磁時間が終了したものと判断し、次の励磁相を出力ポート33にセットするとともに、その励磁相に対応するデータD1(T1/Tp)をROM35から読み出して、タイマ34に再びセットし、上記同様な動作を繰り返す。
【0025】
このようにして、ROM35からデータD0〜Dnを順次読み出して1相の励磁時間を決定し、それに応じて励磁相を切り換えることにより、パルスモータ25を回転させ、図3に示すように加速、定速、減速の制御を順次行う。特に加速時には以下に詳細に説明するようなパルスデータで制御を行っており、これが本実施の形態の特徴となっている。
【0026】
本実施の形態においては、パルスモータの加速期間を3段階に分けている。パルスモータの起動時の加速度をα、最高加速時の加速度をβ、加速時でかつ定速に移行する期間の加速度をγとすると、駆動周波数と時間との関係は図10又は図11に示すようになる。図10はパルスモータ起動時の加速度α=0とした場合であり、図11は加速度α>0とした場合である。パルスモータの起動時の加速度αと最高加速時の加速度βとの間には、常にα<βの関係があり、また、最高加速時の加速度βと加速時でかつ定速に移行する期間の加速度γとの間には、常にβ>γの関係が成り立つ。
【0027】
パルスモータの起動時には、静止状態のパルスモータが起動可能なパルス周波数以下で、かつ図12に示すように、起動後の露光装置の振動(速度変動)が早く収斂する起動周波数を採用する。なお、パルス周波数は、パルス周期をTとした時、1/Tで求められ、起動可能なパルス周波数を自起動周波数という。図12において、t0は起動周波数f0の場合の収斂時間、t1は起動周波数f1の場合の収斂時間(ただし、f1>f0)を示す。起動周波数f2はモータの固有振動数であるため、振動が持続する例を示している。
【0028】
このパルスモータ起動後の露光装置の振動は、光学系機構の剛性、固有振動とモータの固有振動に影響する所が大きく、個々の露光装置で最適な起動周波数を選択すればよい。
【0029】
ここで、パルスモータ起動後の露光装置の振動が所定の変動幅に収斂した後に最高加速に移行させるが、図13のように起動直後の露光装置の振動(速度変動)が大きいときは、図中のaの期間では大きな加速状態であるが、bの期間では大きな減速状態にある。例えば、大きな減速状態にあるb期間に最高加速ステップに移行して急激に加速しようとすると、パルスモータは非常に脱調し易くなる。そのため、後の最高加速に円滑に移行できるように起動後の露光装置の振動(速度振動)が早く収斂できる起動周波数を採用する必要がある。
【0030】
最高加速期間のパルスデータは、次の加速時でかつ定速に移行する期間に切り替わるパルス周波数まで加速可能な最高加速度を提供できるパルスデータを採用すれば良い。これは最短時間で目標の定速度まで到達させるためである。
【0031】
最後の加速時でかつ定速に移行する期間は、目標の定速度まで最高加速度を提供できるパルスデータを使用すると、特公平2−58626号公報に記載されているように、光学系のオーバシュートが大きくなる。これを防止するため、特公平2−58626号公報においては、目標速度に近づいた時点で減速するようなパルスデータを提供しているが、前述したようにパルスモータの脱調を生じさせる欠点をもっている。
【0032】
そこで、本発明では、目標の定速度領域に近づいた時点、すなわち加速時でかつ定速に移行する期間で速度を減速するのではなく、加速度を減少させる。さらに、加速度の切り換え時点での脱調を防止するために、図14に示すように、最高加速時の最後のパルス周期をTi-1、加速時でかつ定速に移行する期間の最初のデータのパルス周期をTi、加速時でかつ定速に移行する期間の2番目のデータパルス周期をTi+1としたとき、これらのパルス周期にTi-1>Ti>Ti+1なる関係を持たせ、必ず加速度は減少させるが、速度は増加するようにパルスデータを作成している。
【0033】
このように、本発明では脱調を防止し、かつオーバシュートを少なくし、加速領域を最短距離にすることを可能にしたため、本発明を例えば露光走査装置に適用すれば、装置の小型化を図ることができる。また、本発明ではパルスモータの起動時の加速度α、最高加速時の加速度β、加速時でかつ定速に移行する期間の加速度γをそれぞれ等加速度になるようにパルスデータを作成しているため、さらに短時間で目標速度まで加速することができる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、原稿台に沿って移動することにより原稿台上の原稿を露光走査する光学系と、前記光学系を駆動させるパルスモータと、このパルスモータに印加する一連のパルスの周期に対応したパルス列データを記憶する記憶手段と、この記憶手段から順次パルス列データを読み出して一連のパルスを発生するパルス発生手段と、このパルス発生手段からのパルスを前記パルスモータに印加する手段とを有し、前記記憶手段には、パルスモータにおける起動時のパルス列データと、最高加速時のパルス列データと、加速時でかつ定速に移行する期間のパルス列データと、定速時のパルス列データと、減速時のパルス列データを記憶し、前記起動時のパルス列データは、自起動周波数以下であって、前記光学系の速度変動が所定の変動幅に収斂するまでは所定の周期に対応したパルス列データであり、前記光学系の加速度(α)がゼロとなるように設定したため、起動時の速度変動を短時間で収斂させ、パルスモータを最短距離でかつ振動を抑え、目標速度まで加速可能なため、次の最高加速へ脱調なく円滑に移行でき、小型のモータ駆動装置を提供することができる。
【0035】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、パルスモータの最高加速時の加速度(β)が、起動時の加速度(α)よりも大きく(β>α)、かつパルスモータの許容加速度をより小さくしたため、脱調せずに最高加速を得られ、加速距離を最短にできる。
【0036】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、加速時でかつ定速に移行する期間のパルス列データによるパルスモータの加速度(γ)が、パルスモータの最高加速日の加速(β)よりも小さい(γ<β)ように設定したため、目標の定速度に近づいた時点で加速度を減少させるので、脱調を防止し、かつ目標速度に到達した時の光学系せずに最高加速を得られ、加速距離を最短にできる。
【0037】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、パルスモータの最高加速時の最後のパルス周期をTi−1、パルスモータの加速時でかつ定速に移行する期間の最初のデータのパルス周期をTi、パルスモータの加速時でかつ定速に移行する期間の2番目のデータパルス周期をTi+1としたとき、これらのパルス周期の間にTi−1>Ti>Ti+1なる関係を持たせたため、パルスデータの切り換え時点で、加速を維持するように切り換えるので、脱調を防止でき、大きなトルクを発生するモータを使用する必要がなく、安価で小型のモータ駆動装置を提供することができる。
【0038】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、加速データによるパルスモータの起動時の加速度α、最高加速時の加速度β、加速時でかつ定速に移行する期間の加速度γがそれぞれ等加速度としたため、目標の定速度まで最短時間で加速可能となり、装置の作業性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるモータ駆動装置に用いることができるパルスモータに与えるパルス周期例を示すタイミングチャートである。
【図2】従来のモータ駆動装置に用いられたパルスモータ及び光学系の速度と時間の関係の一例を示すグラフである。
【図3】本発明にかかるモータ駆動装置に用いることができるパルスモータの速度と時間の関係の一例を示すグラフである。
【図4】本発明にかかるモータ駆動装置に用いることができる電子複写機の一例を示す側面図である。
【図5】本発明にかかるモータ駆動装置を用いることができる電子複写機の駆動系の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明にかかるモータ駆動装置の制御系の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明にかかるモータ駆動装置に用いることができるパルスモータのタイミングチャートの一例である。
【図8】本発明にかかるモータ駆動装置の制御系のROMに格納されるデータの一例を示す図である。
【図9】本発明にかかるモータ駆動装置の制御系の動作例を示すフローチャートである。
【図10】本発明にかかるモータ駆動装置の加速領域におけるモータの加速度変化の一例を示すグラフである。
【図11】本発明にかかるモータ駆動装置の加速領域におけるモータの加速度変化の別の例を示したグラフである。
【図12】本発明にかかるモータ駆動装置の起動周波数と収斂時間との関係を示すグラフである。
【図13】本発明にかかるモータ駆動装置を起動周波数f0で駆動したときの減衰の様子を示すグラフである。
【図14】本発明にかかるモータ駆動装置の加速領域におけるパルス周期の例を示したタイミングチャートである。
【符号の説明】
2 原稿台
6 光学系
25 パルスモータ
32 マイクロプロセッサ
33 出力回路
34 タイマ
35 ROM
36 駆動回路
Claims (5)
- 原稿台に沿って移動することにより原稿台上の原稿を露光走査する光学系と、前記光学系を駆動させるパルスモータと、このパルスモータに印加する一連のパルスの周期に対応したパルス列データを記憶する記憶手段と、この記憶手段から順次パルス列データを読み出して一連のパルスを発生するパルス発生手段と、このパルス発生手段からのパルスを前記パルスモータに印加する手段とを有し、前記記憶手段には、パルスモータにおける起動時のパルス列データと、最高加速時のパルス列データと、加速時でかつ定速に移行する期間のパルス列データと、定速時のパルス列データと、減速時のパルス列データを記憶し、前記起動時のパルス列データは、自起動周波数以下であって、前記光学系の速度変動が所定の変動幅に収斂するまでは所定の周期に対応したパルス列データであり、前記光学系の加速度(α)がゼロとなるように設定されていることを特徴とするモータ駆動装置。
- パルスモータの最高加速時の加速度(β)が、起動時の加速度(α)よりも大きく(β>α)、かつパルスモータの許容加速度よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 加速時でかつ定速に移行する期間のパルス列データによるパルスモータの加速度(γ)が、パルスモータの最高加速時の加速度(β)よりも小さい(γ<β)ことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- パルスモータの最高加速時の最後のパルス周期をTi−1、パルスモータの加速時でかつ定速に移行する期間のデータのパルス周期をTi、パルスモータの加速時でかつ定速に移行する期間の2番目のデータパルス周期をTi+1としたとき、これらのパルス周期の間にTi−1>Ti>Ti+1なる関係を持たせたことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 加速データによるパルスモータの起動時の加速度α、最高加速時の加速度β、加速時でかつ定速に移行する期間の加速度γがそれぞれ等加速度であることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
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