JP3685250B2 - 疎水性二酸化珪素微粉末の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料、接着剤、合成樹脂用の増粘剤、プラスチックスの補強材、コピー用のトナーの流動性改良などに用いられる疎水性二酸化珪素微粉末の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
熱分解法二酸化珪素(以下、シリカと呼ぶ)は、粒径が約5〜50nmと非常に微細であり、そのままでは捕集が困難なため、凝集させた後、捕集している。この凝集したシリカには高濃度の塩素が含まれており、脱酸する必要がある。この脱酸は、通常流動槽で行っている。上記凝集したシリカを脱酸する場合、脱酸時に流動槽から廃ガスと共に飛散するシリカの量はわずかであるが、シリカを疎水化処理剤で処理すると、処理により凝集がほぐれ、凝集したシリカを脱酸する場合と比べて、流動槽から数倍以上のシリカ(以下、処理シリカという)が廃ガスと共に飛散する。この廃ガスをスクラバーで処理すると、処理シリカが存在するためフィルターでの濾別が難しい発泡を生じるなど、実際の操業に支障がでてくる。
【0003】
本発明は、上記事情を改善したもので、上記凝集したシリカをオルガノハロシランを疎水化処理剤として用いて流動槽で処理した場合、廃ガスと共に飛散して出てくる処理シリカを、装置及び制御を複雑にすることなく、確実に回収することができる疎水性二酸化珪素(シリカ)微粉末の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、流動槽からの飛散シリカを回収するために、サイクロン、バグフィルターを設置し、回収量から飛散の程度を調べた。その結果、通常の熱分解法シリカを流動槽で脱酸したところ、飛散率は0.3〜0.5%であったが、疎水化処理剤で処理・脱酸したところ、4〜15%まであった。装置の形状、流動条件により飛散率は異なるが、疎水化処理により凝集がほぐれ、脱酸のみと比べ飛散し易くなるためと思われる。従って、製品の歩留まり向上、廃ガス処理の軽減のために、飛散シリカの回収が必要となる。
【0005】
ところで、廃ガス中には未反応の疎水化処理剤のオルガノハロシラン(以下、シランと呼ぶ)が含まれ、同様に存在する水分の結露によりゲル等が生成し、装置、配管の目詰まりを引き起こすことがある。そこで、廃ガス系の各所を温度測定し、検討したところ、装置及び廃ガス温度を100℃以上に保持すれば廃ガスに含まれる水分が結露することがなく、水分及び未反応のシランによるゲルやオイルなどが全くできないことがわかった。特に、バグフィルターの濾布にゲル又はオイルなどが生成しないことから目詰まりせず、連続運転の可能なことがわかった。
【0006】
また、流動条件と飛散の関係については、流動条件により飛散の程度も変わってくる。通常、疎水化処理では高濃度の塩素がガス中に含まれ、処理後これを脱酸する必要があるが、疎水化処理と脱酸を分けて行うほうが有効である。この場合、脱酸時の流動には水分の有無が関係してくる。そこで、水の量について検討したところ、水分がない状態では流動しにくく、流動用ガスにわずかでも水を添加すると流動状態がよくなり、飛散も少なくなることがわかった。飛散が少なくなれば、サイクロン、特にバグフィルターの負荷を下げることができる。
【0007】
このように、飛散を抑え、サイクロン、バグフィルターの温度を100℃以上に保持することで、飛散シリカをほぼ100%回収し得ることを知見したものである。
【0008】
従って、本発明は、シラン化合物の熱分解によって生成した二酸化珪素微粉末をオルガノハロシランにより流動槽で疎水化処理する疎水性二酸化珪素微粉末の製造方法において、流動槽から飛散する疎水化処理された二酸化珪素微粉末を100〜500℃に保持されたサイクロン及びバグフィルターで捕集することを特徴とする疎水性二酸化珪素微粉末の製造方法を提供する。この場合、流動槽が二酸化珪素微粉末を疎水化処理する疎水化処理部と、疎水化処理後に脱酸処理する脱酸部とから構成され、脱酸部にて流動用ガスに水を0.1〜1容量%添加して脱酸処理を行うようにすることが好ましい。また、本発明は、シラン化合物を熱分解し二酸化珪素微粉末とするための熱分解手段と、二酸化珪素微粉末を凝集するための凝集手段と、凝集された二酸化珪素微粉末を捕集するための第1のサイクロン及び第1のフィルターと、捕集された二酸化珪素微粉末を疎水化処理するための疎水化部を有する流動槽と、前記流動槽から飛散する疎水性二酸化珪素微粉末を捕集するためのそれぞれ温度100〜500℃に保持し得る第2のサイクロン及び第2のフィルターとを具備することを特徴とする疎水性二酸化珪素微粉末の製造装置を提供する。
【0009】
本発明によれば、シランの加熱加水分解によりできた二酸化珪素微粉末(シリカ)を、流動槽でオルガノハロシランなどの疎水化処理剤により疎水化すると、処理しない場合と比べて廃ガス中へのシリカの飛散量は多くなり、廃ガス中のシリカを回収しようとすると、廃ガス中の水分の結露に伴い、未反応として廃ガスと共に出てくる疎水化処理剤のオルガノハロシランのゲル化やオイル化が問題となるが、回収装置のサイクロン、バグフィルターを100℃以上に保持することにより、オルガノハロシランのゲル又はオイルが全くできず、配管、バグフィルターの目詰まりがないことから連続運転が可能となる。また、飛散シリカをほぼ100%回収できることから、製品の歩留まりが向上するだけでなく、廃ガスをスクラバーで処理しても、飛散シリカによるフィルターでの濾別が難しい発泡が殆どなくなり、廃ガス、廃液処理の負担を大幅に減らすことができるものである。
【0010】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の疎水性二酸化珪素微粉末の製造方法は、シラン化合物(ハロゲン化珪素化合物)の熱分解法によって二酸化珪素微粉末(熱分解法シリカ)を製造し、これを流動槽にて疎水化処理剤としてオルガノハロシランを用いて疎水化処理するものである。
【0011】
この場合、熱分解法シリカは、メチルトリクロロシラン等のハロゲン化珪素化合物を用いて公知の方法によって製造される。なお、熱分解法シリカとしては、疎水化に際し、流動性等の点から比表面積が50〜400m2/gであるものが好ましい。
【0012】
ハロゲン化珪素化合物から公知の方法で製造された熱分解法シリカは、好ましくはこれを凝集し、塩素ガス等のハロゲンガスを分離除去後、疎水化処理剤としてオルガノハロシラン、水蒸気及び不活性ガスを使用して流動槽にて疎水化される。この場合、流動槽は、疎水化処理部と脱酸部とに分け、疎水化処理部で熱分解性シリカの疎水化処理を行った後、脱酸部にて脱酸処理を行うことが好ましい。
【0013】
本発明においては、流動槽(処理部、脱酸部)から飛散する疎水化処理されたシリカ微粉末を100〜500℃に保持されたサイクロン及びバグフィルターで捕集し、これを流動槽、特に脱酸部に戻すものである。この場合、脱酸部にて、流動用ガスに水を0.1〜1容量%添加することが、流動性の点から好ましい。
【0014】
好ましい実施態様において、本発明の方法は熱分解法シリカを製造する工程を有する装置内で連続的に製造されるが、これに限定されるものではない。
【0015】
図1は、本発明の好適な実施態様を説明するもので、常法に従いハロゲン化珪素化合物を水素、空気と共に燃焼室(熱分解手段)1で燃焼することにより製造された熱分解法シリカは、凝集器(凝集手段)2により、サイクロン3及びバグフィルター4で捕集するために凝集される。なお、燃焼室1内で副生した塩素等のハロゲン含有ガスの分離は、サイクロン3及びバグフィルター4を使用して達成され、分離されたハロゲン含有ガスはスクラバーに導かれる。凝集したシリカは、ロータリーバルブ5を通り、ホッパー6に集められる。なお、バグフィルター4で分離された凝集したシリカもホッパー6に回収される。
【0016】
次いで、凝集したシリカは、ダブルダンパー7を通り、ダイアフラムポンプ8により疎水化のために流動槽9に送られる。
【0017】
流動槽9は、疎水化処理部Aと脱酸部Bとに区画され、図の装置では下部において処理部Aと脱酸部Bとが連通している。そして、処理部Aでシリカの疎水化処理が行われ、脱酸部Bで処理部Aからシリカと共にくる塩素等のハロゲンガスを除去する。なお、疎水化処理、脱酸はそれぞれ独立の装置で行ってもよい。
【0018】
処理部Aにおいて、シリカは、不活性ガス、一般的には窒素N2で流動させ、疎水化処理剤で処理する。疎水化処理剤10は、ポンプ11により蒸発器12を通して流動槽9へ送られる。なお、疎水化処理剤は、シリカが流動槽9に入る前にシリカと混合させてもよく、また水を同伴した流動用窒素を加熱し、その後同ガス流に疎水化処理剤を混ぜて流動槽9に導入するようにしてもよい。
【0019】
シリカを疎水化処理するに際し、シリカの疎水化処理温度は400〜600℃、より好ましくは450〜550℃であることが望ましい。流動速度は、1〜6cm/secが好ましく、安定な流動状態及びシリカの飛散を抑える点から、より好ましくは1.4〜3cm/secである。疎水化処理に効果があるため水が使用され、水14はポンプ15にて流動用不活性ガスに供給され、ヒーター13で加熱されて処理部Aに導入されるが、疎水化処理に用いられる水は、シリカ100重量部当り、0.1〜5重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3重量部である。なお、疎水化処理剤はオルガノハロシランであり、ジメチルジクロロシランが好適に用いられる。
【0020】
脱酸部Bにおいて、シリカを不活性ガス、一般的には窒素N2にて流動させ、脱酸処理を行うが、この場合、この流動用ガスに水を添加して、水の存在雰囲気下で脱酸処理を行う。この水の添加は、図1に示したようにポンプ17にて水16を流動用ガスに添加し、ヒーター13で加熱して、脱酸部Bに導入することが好ましく、この場合、流動用ガスに添加する水の量は、0.1容量%以上が好ましく、特に0.1〜1容量%とすることが好ましい。水分が存在しないと、流動性が悪くなって流動用ガスを多くせざるを得なくなり、結果的に飛散が増え、特にバグフィルターの負荷の点から好ましくない。また、水分が多すぎると、脱酸部Bからシリカ回収容器24に回収したとき、結露が生じるなどの不都合が生じるおそれがある。
【0021】
なお、脱酸温度は400〜500℃が好ましく、流動速度は1〜6cm/secが好ましい。
【0022】
上記流動槽(処理部A、脱酸部B)9からの廃ガスは、サイクロン18、バグフィルター19を経てスクラバーに送られると共に、廃ガスに随伴するシリカは、上記サイクロン18からロータリーバルブ20を経て、またバグフィルター19からホッパー21に集められ、ロータリーバルブ22、ダイアフラムポンプ23により脱酸部Bに戻される。また、脱酸処理されたシリカは回収容器24に集められる。
【0023】
ここで、廃ガスと共に飛散したシリカを捕集し、物性を調べたところ、カーボン量からすると十分処理されているが、pHは3.7〜4.1であり、捕集シリカは再度脱酸が必要となる。そこで、サイクロン18、バグフィルター19で捕集したシリカを、ダイアフラムポンプ23により流動槽の脱酸部Bの中央部に供給する。この場合、廃ガス中には未反応シランが存在し、廃ガス中に存在する水分が100℃未満では装置壁面で結露することに伴い、シランがゲル又はオイルとなり、配管、特にバグフィルター19の濾布の目詰まりを起こしてしまう。従って、系内は100℃以上を保持することが必要となる。図1でT1,T2は温度計でそれぞれ廃ガス温度を測定する。T1及びT2における測定値は100℃以上必要であり、特にバグフィルターはガスのみではなく装置の接ガス部のためにもより高い温度、例えば130℃以上が好ましい。これから、廃ガス系内は100〜500℃に保持する必要があるが、バグフィルター濾布、装置の選定などから130〜200℃に保持することが好ましい。バグフィルター19の濾布にゴム状又はオイルの付着物が生成すると差圧が上昇し、運転が困難となることから、差圧の変化を知るためバグフィルター19に差圧計P1を取り付けてある。なお、図中28は保温部、29は温度低下を防ぐためのスチームトレースである。
【0024】
なお、本発明の処理により得られる疎水性シリカの特性として、特に制限されるものではないが、例えば比表面積が110m2/g前後でカーボン量が約0.9重量%以上、pHが4.5以上であることが好ましく、これにより例えばシーラント用として好適に用いることができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0026】
[実施例1]
図1の装置を用い、連続運転を合計500時間行った。この場合、メチルトリクロロシラン50.3kg/hrを水素、空気と共に燃焼し、シリカを20.1kg/hr生成した。シリカの疎水化処理は、流動槽A部への窒素量30Nm3/hr、ジメチルジクロロシラン2.0kg/hr、水の量0.5kg/hr、温度490℃で行った。シリカのA部の流動速度は約2.0cm/secである。また、脱酸処理は、流動槽B部への窒素量35Nm3/hr、水の量0.2kg/hr、温度480℃、流動速度約2.2cm/secで行った。得られた処理シリカの物性は、平均で比表面積は114m2/g、カーボン量は0.97重量%、pH4.7であった。また、サイクロン18、バグフィルター19の温度は平均で、T1:150℃、T2:135℃であった。バグフィルターの差圧P1は運転開始時0.8kPa、運転終了時1.4kPaであった。運転途中でダイアフラムポンプ23の吐出側で、サイクロン18、バグフィルター19の捕集量を調べたところ、合計0.8kg/hrで、飛散率は約4%であった。運転終了後、スクラバーの液にシリカの浮遊は殆ど見られなかった。また、バグフィルターの濾布へのゲル、オイルの付着は全く見られなかった。
【0027】
なお、図1の装置でメチルトリクロロシランを燃焼し、シリカ20kg/hrを生成し、6時間ジメチルジクロロシランで処理し、ダイアフラムポンプ23の出口で飛散シリカを回収したところ平均1.4kg/hrであった。一方、ジメチルジクロロシランを供給しないで、脱酸のみを行ったところ0.07kg/hrであった。これらを数回行ったが、処理をしない場合は飛散率は0.3〜0.5%であったが、処理を行うと4〜15%へ大きく増加してしまった。
【0028】
[実施例2]
図1の装置を用い、運転を7時間行った。この場合、メチルトリクロロシラン49.6kg/hrを水素、空気と共に燃焼し、シリカを19.8kg/hr生成した。シリカの疎水化処理において、流動槽A部は実施例1と同じである。また、流動槽B部に水は供給せず、窒素量45Nm3/hr、温度480℃、流動速度約2.8cm/secとした。処理シリカの物性は、比表面積114m2/g、カーボン量0.95重量%、pH4.6であった。ダイアフラムポンプ23吐出側での捕集量は2.4kg/hrで、飛散率は約12%であった。
【0029】
[実施例3]
図1の装置を用い、運転を7時間行った。この場合、メチルトリクロロシラン50.4kg/hrを水素、空気と共に燃焼し、シリカを20.1kg/hr生成した。流動槽A部は実施例1と同じである。また、流動槽B部へ水2.0kg/hrを供給した他は実施例1と同じである。処理シリカの物性は比表面積108m2/g、カーボン量は0.95重量%、pH4.8であった。ダイアフラムポンプ23吐出側での捕集量は1.2kg/hrで、飛散率は約6%であった。また、流動槽9出のシリカ回収容器24に結露が見られた。
【0030】
[比較例1]
図2の装置を用いた。ここで、図2において、31,32は流動槽、33は疎水化処理剤容器、34は恒温槽、35,37は水タンク、36,38はポンプ、39はバグフィルター、40はヒーター、42は保温部であり、図1と同一構成部品については同一の参照符号を付す。また、T51,T52,T53は温度計、P51は差圧計である。
【0031】
メチルトリクロロシラン約3kg/hrを水素、空気と共に燃焼し、シリカを約1.2kg/hr生成した。疎水化処理条件は、流動槽31,32の温度500℃、ジメチルジクロロシラン0.12kg/hr、水は流動槽31へ0.03kg/hr、流動槽32ヘ流動用ガス100容量部当り1容量部加えた。流動速度は約2.7cm/secである。処理シリカの物性は、比表面積は115m2/g、カーボン量は0.92重量%、pH4.5であった。温度は平均で、T51:110℃、T52:90℃、T53:75℃であった。バグフィルターの差圧計P51は運転開始時0.7kPaのところ、2.8kPaまで上昇したので、合計40時間で運転を中止した。終了後、バグフィルターの濾布にオイル状のべとつきが見られた。T51部の配管の管壁には見られなかったが、T52部にはゲル、オイルの付着がかなり見られた。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、流動槽からの飛散シリカをサイクロン、バグフィルターで回収する。これらの装置を100℃以上に保持するという容易な制御条件で、飛散シリカをほぼ100%回収できる。これにより、製品の歩留まりが上がり、廃ガス処理の負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様のフローである。
【図2】本発明の比較例1のフローである。
【符号の説明】
1 燃焼室
2 凝集器
3,18 サイクロン
4,19 バグフィルター
5,20,22 ロータリーバルブ
6,21 ホッパー
7 ダブルダンパー
8,23 ダイアフラムポンプ
9 流動槽
10 疎水化剤タンク
11 ポンプ
12 蒸発器
13 ヒーター
14,16 水タンク
15,17 ポンプ
24 回収容器
28 保温部
29 スチームトレース
P1 差圧計
T1,T2 温度計

Claims (3)

  1. シラン化合物の熱分解によって生成した二酸化珪素微粉末をオルガノハロシランにより流動槽で疎水化処理する疎水性二酸化珪素微粉末の製造方法において、流動槽から飛散する疎水化処理された二酸化珪素微粉末を100〜500℃に保持されたサイクロン及びバグフィルターで捕集することを特徴とする疎水性二酸化珪素微粉末の製造方法。
  2. 流動槽が二酸化珪素微粉末を疎水化処理する疎水化処理部と、疎水化処理後に脱酸処理する脱酸部とから構成され、脱酸部にて流動用ガスに水を0.1〜1容量%添加して脱酸処理を行うようにした請求項1記載の製造方法。
  3. シラン化合物を熱分解し二酸化珪素微粉末とするための熱分解手段と、二酸化珪素微粉末を凝集するための凝集手段と、凝集された二酸化珪素微粉末を捕集するための第1のサイクロン及び第1のフィルターと、捕集された二酸化珪素微粉末を疎水化処理するための疎水化部を有する流動槽と、前記流動槽から飛散する疎水性二酸化珪素微粉末を捕集するためのそれぞれ温度100〜500℃に保持し得る第2のサイクロン及び第2のフィルターとを具備することを特徴とする疎水性二酸化珪素微粉末の製造装置。
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