JP3683844B2 - 多孔質板の塗装処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質板の塗装処理方法に関し、更に言えば、表面に凹凸や気泡等を有する多孔質板(例えば軽量気泡コンクリートで、以下単にALC板あるいはALC製の外壁材ともいう。)の表面に防水性塗料を塗装する工程を有する多孔質板の塗装処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建物の外壁としては、土等を塗った土壁等のように、建築現場で施工する外壁が多かったが、最近では、外壁材を工場等で生産し、この外壁材を建物の外壁部分に取り付けた外壁が、速く、均質に、しかも、見栄え良く施工できるので広く普及してきている。
【0003】
工場生産される外壁材としては、ALC(Autoclaved Light-weight Concrete)製の外壁材、プレキャストコンクリート製の外壁材、硬質木片セメント板製の外壁材等が多い。
【0004】
特に、ALC製の外壁材は、外観がプレキャストコンクリート製の外壁材に似ていて、しかも、軽く施工し易いので、多く生産されている。そして、住宅等の建物の外壁材としては、最近彫りの深い凹凸模様を設けたものが、外観が豪華であることから、施工主に好まれている。
【0005】
このような外壁材では、通常、外観を良くしたり水分を吸収しないようにするために、表面に塗料が塗布される。従来から、このような外壁材の表面に塗料を塗布する塗装方法としては、刷毛塗り方法、スプレー塗装方法、ロールコーター、フローコーター、ディッピング方法等がある。
【0006】
刷毛塗り方法では、塗料を付着させた刷毛で外壁材の表面を撫でて塗布する方法であり、最も原始的な方法である。この刷毛塗り方法は、刷毛を塗料溜に入れて刷毛に塗料を付着させ、この刷毛を外壁材表面に撫でて塗布するので、少量生産の外壁材や外壁材の塗装面を修理する場合に適しているが、大量生産には適していないため、外壁材の大量生産工程では採用されていない。
【0007】
これに対して、スプレー塗装方法は、スプレーの先端のノズルから塗料を吹き出させ、この吹き出た塗料を外壁材の表面に吹き付けて塗装する方法であり、エアースプレー方式とエアーレススプレー方式とがある。エアースプレー方式は、スプレーガンの先端のノズルに通ずる圧縮空気の通路と、塗料溜からこの圧縮空気の通路に通ずる通路とから構成されているものであって、圧縮空気の通路を介してエアーガンの先端のノズルに圧縮空気を通過させると、この圧縮空気の通路が減圧になり、この圧縮空気の通路に通ずる通路を通して塗料溜の塗料が吸い込まれ、この吸い込んだ塗料と空気とが一緒になってノズルから出て塗装する方法である。
【0008】
かつ、エアーレススプレー方式とは、塗料溜からスプレーガンの先端のノズルに通ずる通路が設けられていて、塗料溜の中に圧縮空気を導入すると、この圧縮空気の圧力により塗料溜の塗料が通路に押し出され、スプレーガンの先端のノズルから塗料が吹き出て塗装する方法である。このスプレー塗装方法は、塗料を外壁材の表面に吹き付けることができるので、彫りの深い外壁材でも塗装でき、様々な外壁材の塗装に採用されている。
【0009】
更に、エアーレススプレー塗装した後に、空気噴流をスリット状に出すエアーナイフ等で余分な塗料を削ぎ落とす方法やスプレー塗装後減圧ブースを通した後に加圧ブースで空気噴流をあてる方法等の組み合わせ塗装が採用されている。
【0010】
しかしながら、外壁材の表面を塗装する最も効果的な方法と考えられている従来のスプレー塗装方法であっても、彫りの深いALC製の外壁材を塗装する場合には、多くの問題が生じていた。即ち、溝等の深い彫りがあると、溝部と非溝部とでは、スプレーによって塗布された塗料の塗布量が異なる等の問題があった。
【0011】
また、ALC製の外壁材では、製造時、表面に多くの気泡が現れて微細な孔〈凹凸〉となるので、この表面にスプレー方式で塗料を塗布すると、凹凸の内部まで塗布されず、この凹凸の内部に空気溜を含んだ状態となり、この塗料液膜形成後に空気溜が破け、その部分が、塗装されていない状態または塗料液膜の薄い状態になる。
【0012】
また、スプレー塗装後のエアーナイフによる塗料削ぎ落としや、減圧ブース+加圧ブースで塗料を均一な薄膜化にする方法では溝部等の塗料溜りは減少するが気泡内部まで塗料液膜を形成できないという問題がある。
【0013】
従来の表面に塗料液膜が形成されたALC板の一部を図式化して例示すると、例えば図9(a)に示すように、ALC板1の表面に防水塗装装置を用いて塗装を施して塗料液膜2を形成した場合には、ALC板1の表面に在る多数の気泡3の内部に空気が塗料液膜2によって密封された状態で空気溜5が形成されていた。
【0014】
しかし、気泡3の孔径が大きい場合には、図9(b)に示すように、時間が経過しかつ気圧が変化したような場合には、気泡3内の空気溜5が膨張してはじけて塗料液膜2にピンホール4が生ずる問題があった。
【0015】
かかる問題点を解決するためのひとつの方策として、塗料液膜を厚く塗布する方策が考えられるが、このようにすると、多量の塗料(被覆組成物)が必要となり、解決策としては未だ不十分である等の問題があった。図10はALC板1の表面に極めて肉厚の塗料液膜2を形成した状態を図式化したものである。
【0016】
そこで、本出願人は、多孔質板の表面に塗料を加圧吹付けしてその表面に設けられた気泡内に塗料を押し込め、この多孔質板の塗料液膜表面を減圧することで、前記気泡内に閉じ込められた空気溜を膨張破裂させて塗料液膜を形成するようにした塗装方法を開発した。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記塗装方法において、多孔質板を搬入工程から搬出工程まで順次コンベア搬送し、その途上で当該多孔質板に塗装作業を施す塗装工程ラインを構築し、多量生産化を図る場合に、以下の問題が発生することがあった。
【0018】
即ち、塗装終了後の多孔質板を重ねて順次段積み収納していくと、重力、温度、時間等が影響して、上下の多孔質板同士が貼り付いてしまい、無理に剥がそうとすると多孔質板の表面が傷ついてしまう不良(以下、ブロッキング不良)が起きていた。
【0019】
この原因は、多孔質板の表面に塗料を塗布し、塗料をエアーブローすることで、当該多孔質板の表面に塗料をほぼ均一の厚さで塗装する際に、エアーブローの風圧の影響で表面の塗料が裏面まで回り込んでしまい、そのまま搬送されてくる多孔質板を順次重ね合わせて収納しているためであることがわかった。
【0020】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記問題点を解決するため、本発明の多孔質板の塗装処理方法は、多孔質板を搬入工程から搬出工程まで搬送する途上で当該多孔質板の表面に塗装を施す工程を有するものにおいて、前記多孔質板の表面に塗料を加圧吹き付けする工程と、前記多孔質板の表面の過剰分の塗料を空気吹き付けによって除去する工程と、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄しながら除去する工程とを有することを特徴とするものである。
【0021】
そして、かかる塗装処理方法によれば、前記多孔質板の表面に塗料を加圧吹き付けし、その過剰分の塗料を空気吹き付けによって除去した際に、当該多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄して除去する工程を有するため、塗装終了後の多孔質板を重ねた状態で収納部に段積み収納しても、裏面に回り込んだ塗料により上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合の発生を抑止できる。
【0022】
また、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄して除去する工程の後に、前記多孔質板を乾燥させる工程と、前記多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布する工程とを有することを特徴とするものである。
【0023】
そして、かかる塗装処理方法によれば、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄して除去し、当該多孔質板を乾燥させた後に、当該多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布した状態で、塗装終了後の多孔質板を収納部に段積み収納していくため、上下の多孔質板同士の間に当該粉が介在することで、上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合の発生を抑止できる。
【0024】
更に、本発明の多孔質板の塗装処理方法は、多孔質板を搬入工程から搬出工程まで搬送する途上で当該多孔質板の表面に塗装を施す工程を有するものにおいて、前記多孔質板の表面に塗料を加圧吹き付けする工程と、前記多孔質板の表面の過剰分の塗料を空気吹き付けによって除去する工程と、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料に当接する当接部を用いて当該塗料を掻き取る工程とを有することを特徴とするものである。
【0025】
そして、かかる塗装処理方法によれば、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料に対し、当該塗料を当接部で掻き取る工程を有するため、塗装終了後の多孔質板を重ねた状態で収納部に段積み収納しても、裏面に回り込んだ塗料により上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合の発生を抑止できる。
【0026】
また、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料を当接部で掻き取る工程の後に、前記多孔質板を乾燥させる工程と、前記多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布する工程とを有することを特徴とするものである。
【0027】
そして、かかる塗装処理方法によれば、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料を当接部で掻き取り、当該多孔質板を乾燥させた後に、当該多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布した状態で、塗装終了後の多孔質板を収納部に段積み収納していくため、上下の多孔質板同士の間に当該粉が介在することで、上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合の発生を抑止できる。
【0028】
また、前記当接部により前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料を掻き取る工程は、前記多孔質板のコンベアによる搬送レベル位置に配置させた板バネ状の当接部を当該多孔質板の裏面に当接させることで前記塗料を掻き取ることを特徴とするものである。
【0029】
そして、かかる塗装処理方法によれば、多孔質板の搬送に伴って、前記板バネ状の当接部が当該多孔質板の裏面に当接するようにコンベアによる搬送レベル位置に当該当接部を配置させるといった簡単な構成により、前記塗料を掻き取ることができる。
【0030】
更に、本発明の多孔質板の塗装処理方法は、多孔質板を搬入工程から搬出工程まで搬送する途上で当該多孔質板の表面に塗装を施す工程を有するものにおいて、前記多孔質板の表面に塗料を加圧吹き付けする工程と、前記多孔質板の表面の過剰分の塗料を空気吹き付けによって除去する工程と、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄しながら除去する工程と、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料に当接する当接部を用いて当該塗料を掻き取る工程とを有することを特徴とするものである。
【0031】
そして、かかる塗装処理方法によれば、ブラシ洗浄だけでは除去しきれない前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料があったとしても、更に当接部により当該塗料を掻き取るようにしたため、裏面の塗料を確実に除去することができる。
【0032】
また、前記ブラシ洗浄により多孔質板の裏面に回り込んだ塗料を除去し、更に当接部により多孔質板の裏面に回り込んだ塗料を掻き取る工程の後に、当該多孔質板を乾燥させる工程と、当該多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布する工程とを有することを特徴とするものである。
【0033】
そして、かかる塗装処理方法によれば、前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄し、更に当接部を当接させて除去することで、裏面の塗料の除去作業をより安定なものとすることができ、更に、当該多孔質板を乾燥させた後に、当該多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布した状態で、塗装終了後の多孔質板を収納部に段積み収納していくため、上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合が発生するといった危険性をより低減させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る多孔質板の塗装処理方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0035】
図1は本発明を適用した塗装工程ラインの概略を示す構成図である。
【0036】
100は素材置き場から供給される多孔質板11(以下、ALC板という。)を、搬入装置(図示省略)を用いて塗装工程ライン内に搬入する搬入工程で、当該搬入工程100において搬入されたALC板11が、次工程のプレヒート工程101へ搬送される。
【0037】
前記プレヒート工程101は、前記ALC板11を予め加熱するための工程であり、ここで加熱されたALC板11が次工程の第1塗装工程102において塗装処理される。以下、当該塗装工程102について、図2を参照しながら説明する。
【0038】
図2において、10は本発明に係る塗装装置全体を示し、前記プレヒート工程101におけるプレヒート部25で予熱され、コンベア搬送されてくるALC板11の表面に防水性塗料12を塗着する塗装部30を有する。
【0039】
前述のALC板11は予めプレヒート部25で、例えば40〜50℃に熱せられる。次に、搬送ローラ72及び73に載せられたALC板11は、搬送ローラ72,73の回転によって図中矢印a方向に送られ、これにより塗装部30による各処理がALC板11に対して順次施される。
【0040】
この塗装装置10には制御部22が設けられており、当該制御部22は入力されたコマンドに従って塗装装置10の各部を制御する。
【0041】
前述のようにプレヒート部25において所定温度に加熱されたALC板11は、塗装部30に送られる。塗装部30のALC板11の搬入口近傍には、ALC板11の有無を検出するためのセンサ26が設けられている。このセンサ26は、レーザー光をALC板11の搬入経路に照射してその反射光の強度に基づいてALC板11の有無を検出するもの等を用いることが可能である。
【0042】
前記制御部22は、前記センサ26の検出結果を常時監視しており、ALC板11が搬入されたことを検出すると、塗装部30の各部を動作させることにより、当該搬入されたALC板11に対する塗装処理を塗装部30に実行させるように制御する。
【0043】
塗装部30は、筐体31によってその内部の塗装処理空間が外部空間から遮蔽されている。この塗装処理空間は隔壁42、43及び44によって4つの処理空間に分けられている。これら4つの処理空間のうち、ALC板11の搬入口側に設けられている第1の処理空間は、塗料を加圧吹付けする加圧吹付室であって、ALC板11の表面に対して塗料(被覆組成物)12を高圧で叩き付けるための噴射塗装部32があり、ポンプ52から配管51を介して塗料12が噴射ノズル54に供給される。
【0044】
このとき塗料12は、液圧計53によってその圧力が制御されながら、ALC板11の表面に対する塗装打力が2g/cm2以上(好ましくは10g/cm2以上)となるような圧力でALC板11の表面に吹き付けられる。この結果、ALC板11の表面の微細な孔に塗料がほとんど押し込まれることとなる。
【0045】
また、この噴射塗装部32を構成する第1の処理空間内には、ALC板11の搬入口から塗料12が外部に漏れ出さないようにするためのシヤッタ41が設けられている。
【0046】
噴射塗装部32において、その表面に塗料12の塊が高圧噴射によって吹き付けられたALC板11は、搬送ローラ72、73の回転によって第2の処理空間に送り込まれる。この第2の処理空間は、過剰分の塗料を空気吹付けによって除去する空気吹付室であって、ALC板11の表面に盛られた状態の塗料12にエアーを吹き付けることによって、ALC板11の表面から余分な塗料を削ぎ取るためのエアーブロー部33が設けられている。このエアーブロー部33に設けられたエアーカッタ65に対して、ブロアー部61からエアー分配室62を介してエアーが供給されるように構成されており、当該供給されたエアーは、エアーカッタ65の一対のエアーブロー板65A及び65Bに供給され、それらの先端部からALC板11の塗料に対して高圧のエアーが吹き付けられる。
【0047】
このようにして、ALC板11はエアーカッタ65によってエアーが吹き付けられながら搬送ローラ72、73の回転によって矢印a方向に送られることにより、その表面に盛られている塗料のうち、過剰な塗料が除去される。また、除去された塗料は、ALC板11の両側部から回収タンク46に流れ落ちる。回収タンク46に溜まった塗料12は、ポンプ74によって配管75に送られ、当該配管75の先に設けられているフィルタ(図示省略)に供給される。
【0048】
以下、図示して説明は省略するが、前記フィルタは回収タンク46から搬出された塗料12から不純物を除去するためのものであり、筐体内に、回収塗料を通過させて濾過するための金網が設けられている。金網を通った回収塗料は不純物が除去されてタンク内に溜められる。当該タンク内に溜められた濾過済みの塗料は、ポンプによって再び塗装装置10に戻され、図2において上述した場合と同様にして、噴射塗装部32においてALC板11に噴射塗装される。
【0049】
また、フィルタを介して回収塗料から除去されたALC粉等の不純物は、廃棄槽に溜められる。このように、塗装装置10においては、エアーカッタ65で削ぎ落とされる等した余分な塗料が回収タンク46に回収された後、フィルタを介して再利用されることにより、塗料の使用効率が高くなるように構成されている。
【0050】
続いて、図2に示す塗装装置10のエアーブロー部33において過剰な塗料が除去されたALC板11は、搬送ローラ72、73の回転によって第3の処理空間に送り込まれる。この第3の処理空間は、ALC板11の表面に塗着された塗料液膜表面を減圧させる処理空間であって、ALC板11の表面において塗料12が確実に入りきっていない気泡、つまり塗料液膜の形成によって、残留する気泡内に閉じ込められた空気のある状態の空気溜を膨張破裂させるための減圧室34である。ブロアー部61によってエアーを引き出すことにより、減圧室34の内部が大気圧よりも1.5KPa以上低い気圧を保つことにより、気泡内の空気溜の空気が膨張するように構成されている。このとき、エアーブロー部における過剰塗料の除去が少ないと気泡入口上の塗料液膜が厚くなり気泡内の空気の膨張によりはじけることができなくなり、塗り残しが発生することとなる。
【0051】
この減圧室34において塗装部分の気泡内の空気溜がはじけたALC板11は、搬送ローラ72、73の回転によって続く第4の処理空間に送られる。この第4の処理空間は、ALC11の表面に塗着された塗料液膜に空気を吹き付ける加圧室であって、気泡内の空気溜がはじけ入口の開いた気泡内部に塗料を、加圧されたエアーの流れによって流し込むための加圧室35が設けられている。
【0052】
この加圧室35には、ブロアー部61からエアー分配室62を介して加圧エアーが供給されるように構成されている。このような加圧室35から隣接する減圧室34には図中矢印bで示すようなエアーの流れが発生しており、かかるエアーの流れの中をALC板11が送られることにより、その表面の塗装部分が滑らかに延ばされると共に気泡内部へも、塗料12が流れ込むことになる。
【0053】
かくして、ALC板11の表面には、気泡内部まで塗装され、塗装されない箇所のないように塗料液膜20が形成されることとなる。
【0054】
ここで、図3は図2における前述した塗装装置10の塗装処理手順を示すフローチャート図である。
【0055】
図3に示すように、前記塗装装置10がステップA1から当該処理手順に入ると、塗装対象であるALC板11はステップA2に移る。
【0056】
ステップA2において、塗装装置10は、プレヒート部25によってALC板11を加熱した後、ステップA3に移る。
【0057】
ステップA3からは塗装部30における塗装工程に入り、当該ステップA3において塗装装置10は、噴射塗装部32によってALC板11の表面に塗料の塊を高圧噴射する。
【0058】
そして、ステップA4に移って、エアーブロー部33においてエアーカッタ65による余分な塗料の削ぎ取り処理を行い、塗料液膜20を形成する。
【0059】
更にステップA5に移って、減圧室34によって、ALC板11の表面の塗料が確実に入りきっていない気泡、つまり塗料液膜20の形成によって残留する気泡内に空気が閉じ込められた状態の、当該気泡内の空気溜を膨張させることによってはじけさせ、ステップA6に移る。
【0060】
ステップA6において、塗装装置10は気泡内で空気溜がはじけてピンホールが形成された状態のALC板11を加圧室35に送ることにより、ALC板11の表面に形成された塗料液膜20に空気を吹き付けて塗料液膜20の表面の塗料を気泡内に流し込み前記ピンホールを閉鎖し、かつ塗料液膜20を滑らかに延ばす。
【0061】
次に、図4(a)、(b)、(c)、(d)及び図5を参照して、前述してALC板11の表面に設けられた気泡内に塗料液膜が形成される状態を各工程順に説明する。即ち、ALC板11の表面には、図4(a)の加圧吹付室において、多量の塗料12が高圧吹付けによって肉厚に装着される(前記ステップA3)。その際に、塗料12はALC板11の表面に内在する気泡3内に、その入口より押し込められてその気泡3の奥に空気を閉じ込めて空気溜5を形成する。同図(b)の空気吹付室において、ノズルより高圧空気が噴出されて、ALC板11の表面に装着された塗料12の内の余分なものが除去されてALC板11の表面には塗料液膜20が形成される(前記ステップA4)。
【0062】
続いて、図4(c)の減圧室において、ALC板11に塗着された塗料液膜20の表面が減圧されるので、前述のように気泡3内に閉じ込められていた空気溜5の空気は膨張して、気泡3内の入口に押し込められていた塗料よりなる塗料液膜20が破裂し外方に放出される。その空気が放出された塗料液膜20の所定の部分にはピンホール4が形成される(前記ステップA5)。
【0063】
更に、図4(d)の加圧室において、ノズルより高圧空気をALC板11の表面の塗料液膜20に吹き付けることによって、前述のように気泡3内に閉じ込められていた空気が放出された後のピンホール4の回りにおいて、その塗料液膜20の塗料の一部が、ピンホール4内に流入してピンホール4を閉鎖し、この部分に塗料液膜20を形成する。同時に、この空気の吹付けによって塗料液膜20の表面を滑らかに延ばすことができる(前記ステップA6)。
【0064】
従って、本発明の塗装方法を実施することによって、図4(d)及び図5に示す如く、気泡3の内部の奥部全面にも塗装されない箇所のないように塗料液膜20を形成することができる。
【0065】
ここで、前述した本発明の塗装方法を実施するために使用される塗料について説明すると次の通りである。
【0066】
即ち、本実施の形態に用いる下塗り被覆組成物である防水性塗料は、樹脂/顔料=1/10〜6/10(固形分重量比)であり、塗装時における不揮発分が50%以上、#4フォードカップによる粘度が10〜50秒/25で、ラメラ長が3mm以下である下塗り被覆組成物である。そのためには(A)樹脂、(B)顔料及び(C)溶媒に分散するものであり、樹脂としてアクリルエマルジョン樹脂が好ましいものとして構成される。
【0067】
樹脂塗料液膜を形成する樹脂としては、例えばアクリル樹脂、シリコン変性アクリル樹脂等の水溶性、水分散(エマルジョン)型の水性樹脂が挙げられ、特に、アクリル樹脂またはシリコン変性アクリル樹脂のエマルジョン樹脂が好ましく用いられる。ヒドラジド、グリシジルメタアクリレート、シラノール、オキサゾリン、酸化金属等の架橋材と混合して使用することもできる。また、これらの樹脂は、1種に限らず2種以上を組み含わせて使用することができる。
【0068】
本実施の形態の下塗り被覆組成物は、ラメラ長が3mm以下であることが好ましい。ラメラ長とは、塗料等の液状膜における液切れの程度を示すもので、測定値が小さいほど塗料の液膜が切れ易く、空気吹付けによる過剰塗料の除去がし易い。ラメラ長が3mmを超えると、塗料の液膜の液切れが良くなく、空気吹付けによる過剰塗料の除去が困難になる傾向がある。より好ましくは、0.1〜2mmである。
【0069】
因みに、防水用塗料組成物としてアクリルエマルジョン系のシーラー(オーデータイト155,日本ペイント社製)を用いて塗布量と透水量の対比を行った。
【0070】
本発明の方法により加圧吹付けシャワーとエアーナイフとを使用した場合(2回処理)、シーラーの塗布量が750〜850g/m2で透水量が2cc/24時間以下であった。一方、従来法である一般的なスプレーの2度塗りでは、シーラーの塗布量を2100g/m2にしても透水量が4cc/24時間以下になる程度であった。尚、透水量を測定する方法として、ロートを逆さにしてALC板の表面に立て、ロート円周部をシーラーで止め水を注入する方法を用いた。
【0071】
更に、本発明の塗装方法の動作について説明すると、次の通りである。即ち、前述したような機能、構成を有する本発明を実施する塗装装置10においては、その塗装部30でALC板11の表面を高圧で叩き付けられた塗料のうち、余分な塗料をエアーカッタ65によって削り落とす。このとき、ALC板11の表面には塗料(被覆組成物)が本来有する防水性等の特性を発揮するために必要十分な厚みの塗料液膜20が確保される。これは、従来のように塗装乾燥後に、塗料液膜下にある気泡が破れて膜厚が薄くなったり、塗り残しが発生することに対応して余分な厚みを確保する場合に比べて、一段と薄い膜厚となっている。
【0072】
このような厚みで形成された塗料液膜は、その下に多孔質板表面の気泡の内に塗料が完全に入っていない気泡が生じている状態となっているが、塗装装置10は、当該気泡が生じている塗料液膜を形成してなるALC板11を減圧室34に入れることにより、気泡3の内部の気圧が減圧室34の気圧よりも高くなって、気泡3内に閉じ込められている空気溜5の空気が膨張してはじけることとなる。
【0073】
このように空気溜5がはじけた塗料液膜20の表面は、はじけた部分においてピンホール4等の凹凸を有する状態となっているが、かかる塗料液膜は未だ硬化していない状態であり、このような状態において続く加圧室35に入ることにより、空気を吹き付けることによって加圧エアーの流れによって塗料液膜20の表面がならされ、気泡内に塗料が流れ込み、塗り残しのない塗料液膜20となる。
【0074】
かくして、ALC板11の表面にはその凹凸(微細な孔)に十分に行き渡った塗り残した気泡3がなく、かつ必要十分な厚みの塗料液膜が形成されることになる。
【0075】
尚、前述した実施形態においては、減圧室34によって気泡3の空気溜5がはじけた状態で、当該塗料液膜20が形成されたALC板11を加圧室35に入れ、加圧室35から減圧室34に流れる空気によって塗料液膜20を延ばすようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば噴射ノズルを用いて塗料液膜20の表面に空気を吹き付けるようにしても良く、要は、塗料液膜20の表面を空気の流れにさらすようにすれば良い。
【0076】
また、前述の実施形態においては、加圧室35から減圧室34にエアーの流れを生じさせて、塗料液膜20の表面を均一に延ばすようにしたが、本発明はこれに限らず、加圧室35を設けることなく、減圧室34に対して外部空間からエアーが流れ込むようにすることによって、当該流れ込むエアーによって塗料の表面を延ばすようにしても良い。
【0077】
そして、図1に示すように前記第1塗装工程102が終了したALC板11は、セッティング工程103においてALC板11の搬送方向の前後を反転させた後に、次の第2塗装工程104に搬送される。ここで、前述した手順に基づいて塗装装置10によって前記ALC板11への塗装が施される。このとき、前記第2塗装工程104における塗装工程では、その塗装装置10内に搬入するALC板11の向きを、前記第1塗装工程102における塗装工程とは逆向きとなるように前記セッティング工程103によりセッティングしているため、ALC板11に塗料を2度塗りする際の膜厚をより均一なものとすることができる。
【0078】
続いて、図3に示すようにステップA7において、コンベア搬送されてくるALC板11に対し、その裏面に回り込んだ塗料を除去する除去工程105に移る(図1参照)。
【0079】
本工程は、本発明の特徴をなすもので、前述した塗装工程においてALC板11上に塗料を塗布し、それをエアーブローして余分な塗料を削り取ることで、当該ALC板11上に塗料液膜20を形成しているため、自ずとALC板11の裏面に塗料が回り込んでしまう。
【0080】
このような状態で、後述する乾燥・冷却工程を経て収納部に直接重ねた状態で、段積み収納すると、ALC板11自体の重量や周辺温度やそのままの状態で放置した時間等による影響で、上下のALC板11同士が貼り付いてしまう、いわゆるブロッキング現象の発生を抑止するためのものである。
【0081】
先ず、本工程105において、前記ALC板11の裏面を洗浄装置110を用いて洗浄する。
【0082】
図6に示すように無端のチェーンベルトから成るコンベア111によるALC板11の搬送レベル位置に設置したナイロン製の水洗ブラシ112を、水供給ノズル113から供給された水を蓄えた水槽114内でモータ115により回転させることで、当該ALC板11の裏面を水洗いしながら、裏面の塗料を前記ブラシ112で掻き取る。
【0083】
そして、水槽114内の水と共に除去された塗料がホース116を通って排水タンク117に排出される。
【0084】
その後、更に前記ALC板11の裏面に回り込んだ塗料を搬送レベル位置に配置させた後続の当接部118を用いて掻き取る工程を有する。
【0085】
そして、前記当接部118により前記ALC板11の裏面に回り込んだ塗料を掻き取る工程は、図7に示すように前記ALC板11のコンベア111による搬送レベル位置に配置させた板バネ状の鋼製板材から成る、L字状の当接部118が搬送中のALC板11の裏面に当接することで、当該ALC板11の裏面に回り込んだ塗料を掻き取るものである。このように本実施形態では、当接部118を直接、ALC板11の裏面に当接させ、裏面に回り込んだ塗料を掻き取る構成を採用したことで、前述の水洗ブラシ112だけでは除去しきれない塗料があったとしても、更に当該当接部118により裏面に回り込んだ塗料を掻き取るようにしたため、裏面の塗料をより確実に除去することができる。
【0086】
また、コンベア111によるALC板11の搬送に伴って、前記板バネ状の当接部118が当該ALC板11の裏面に当接するようにコンベア111による搬送レベル位置に当該当接部118を配置させる構成を採用したことで、前記塗料の掻き取り作業が比較的簡単な構成で実現できる。
【0087】
ここで、本実施形態では、図7に示すようにコンベア111により搬送されるALC板11の両端部に、前記水洗ブラシ112と前記当接部118とをそれぞれ接するように一対ずつ配置させ、この両端部の裏面に回り込んだ塗料12をブラシ洗浄した後に、当接部118で掻き取っている。これは、前述した塗装装置10による塗装工程102,104において、ALC板11をその長手方向に搬送させているため、特に、その搬送方向に対してALC板11の前と後位置で塗料の裏回りが発生するため、当該両端部の裏面の塗料を除去する必要があるためである。尚、当該除去工程105において、ALC板11を塗装装置10と同様に長手方向に搬送させるように構成し、単体の水洗ブラシ112,単体の当接部118を用いてALC板11の裏面全体を処理するものであっても構わない。
【0088】
本工程は、本発明の特徴をなすもので、先ずALC板11の裏面に回り込んだ塗料を水洗ブラシ112で洗浄することで、当該塗料を掻き取る。更に、前記当接部118を用いて、前記ブラシ洗浄だけでは除去しきれなかった塗料を確実に除去している。尚、本除去工程105は、水洗ブラシ112で洗浄する工程と前記当接部118で掻き取る工程とを必ず有する必要はなく、塗料の付着状態にもよるが、どちらか一方だけの処理であっても対応可能な場合がある。しかしながら、上述したように水洗ブラシ112による洗浄工程と当接部118による掻き取り工程とを有することで、前記ALC板11の裏面に回り込んだ塗料をより確実に除去することができる。
【0089】
更に、ステップA8はALC板11の表面の塗料液膜を乾燥させた(図1に示す乾燥工程106)後に、当該ALC板11を冷却させる(図1に示す冷却工程107)もので、前記塗料を水洗ブラシ112でブラシ洗浄し、更に当接部118により掻き取った後に、当該ALC板11を乾燥させ、冷却する。
【0090】
続いて、ステップA9はALC板11上に当該ALC板11を構成する材質から成る非常に細かい粉末状のコンクリート粉を散布する粉散布工程108であり、図8に示すように先に収納したALC板11の表面に粉散布機120を用いて粉121を万遍なく散布する。その上に次のALC板11を段積みし、当該ALC板11の表面にも粉121を散布する。
【0091】
このようにして、上下のALC板11同士の間に当該粉121を介在させることで、下のALC板11の表面と上のALC板11の裏面とが貼り付いてしまうといった不具合の発生をより確実に抑止している。尚、前記粉散布機120を用いることなく、手作業で、前記ALC板11の表面に当該粉121を蒔くものであっても構わない。
【0092】
尚、前記粉121は非常に細かな粉末状であるため、当該ALC板11を使用する際に、当該粉121はALC板11を叩いたり、水洗いするだけで容易に落とせるため、使い勝手が良い。
【0093】
かくして、ステップA10において、ALC板11に対する塗装工程が終了し、搬出装置(図示省略)による搬出工程109を経て、当該ALC板11は完成品置き場に搬出される。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄しながら除去する工程を有することで、塗装終了後の多孔質板を収納部に段積み収納していく際に、裏面に回り込んだ塗料により上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合の発生を抑止できる。
【0095】
また、多孔質板の裏面に回り込んだ塗料を当接部で掻き取る工程を有することで、塗装終了後の多孔質板を収納部に段積み収納していく際に、裏面に回り込んだ塗料により上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合の発生を抑止できる。
【0096】
更に、多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄した後に、更に多孔質板の裏面を当接部で掻き取る工程を有することで、ブラシ洗浄だけでは除去しきれない塗料があった場合でも、当該塗料をより確実に除去することができる。
【0097】
また、多孔質板の裏面に回り込んだ塗料を除去する工程の後に、当該多孔質板を乾燥させる工程と、当該多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布する工程とを有することで、塗装終了後の多孔質板を収納部に段積み収納していく際に、上下の多孔質板同士の間に当該粉が介在しているため、上下の多孔質板同士が貼り付いてしまうといった不具合の発生する危険性をより低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装方法に係る各工程を示す図である。
【図2】本発明の塗装方法を実施する塗装装置の概略説明図である。
【図3】本発明の塗装方法を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の塗装方法によるALC板の表面の気泡内に塗料液膜が形成される工程を示す断面説明図である。
【図5】本発明の塗装方法によるALC板の要部を示す断面拡大説明図である。
【図6】本発明の塗装方法に係る除去工程に用いる洗浄装置を示す斜視図である。
【図7】本発明の塗装方法に係る除去工程に用いる当接部を示す斜視図である。
【図8】本発明の塗装方法に係る粉散布工程に用いる粉散布機を示す斜視図である。
【図9】従来の塗装方法により塗装処理されたALC板を示す断面拡大説明図である。
【図10】従来の塗装方法により塗装処理されたALC板であって、表面に多量の塗料が塗着された状態を示す断面拡大説明図である。
【符号の説明】
10 塗装装置
11 ALC板(多孔質板)
12 防水性塗料
20 塗料液膜
30 塗装部
110 洗浄装置
111 コンベア
112 水洗ブラシ
113 水供給ノズル
114 水槽
115 モータ
116 ホース
117 排水タンク
118 当接部
120 粉散布機
121 粉
Claims (3)
- 多孔質板を搬入工程から搬出工程まで搬送する途上で当該多孔質板の表面に塗装を施す工程を有する多孔質板の塗装処理方法において、
前記多孔質板の表面に塗料を加圧吹き付けする工程と、
前記多孔質板の表面の過剰分の塗料を空気吹き付けによって除去する工程と、
前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄しながら除去する工程と、
その後、前記多孔質板を乾燥させる工程と、
前記多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布する工程とを有することを特徴とする多孔質板の塗装処理方法。 - 多孔質板を搬入工程から搬出工程まで搬送する途上で当該多孔質板の表面に塗装を施す工程を有する多孔質板の塗装処理方法において、
前記多孔質板の表面に塗料を加圧吹き付けする工程と、
前記多孔質板の表面の過剰分の塗料を空気吹き付けによって除去する工程と、
前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料に当接する当接部を用いて当該塗料を掻き取る工程と、
その後、前記多孔質板を乾燥させる工程と、
前記多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布する工程とを有することを特徴とする多孔質板の塗装処理方法。 - 多孔質板を搬入工程から搬出工程まで搬送する途上で当該多孔質板の表面に塗装を施す工程を有する多孔質板の塗装処理方法において、
前記多孔質板の表面に塗料を加圧吹き付けする工程と、
前記多孔質板の表面の過剰分の塗料を空気吹き付けによって除去する工程と、
前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄しながら除去する工程と、
前記多孔質板の裏面に回り込んだ塗料に当接する当接部を用いて当該塗料を掻き取る工程と、
その後、前記多孔質板を乾燥させる工程と、
前記多孔質板を構成する材質を粉末状にした粉を当該多孔質板の表面に散布する工程とを有することを特徴とする多孔質板の塗装処理方法。
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