JP5133840B2 - 建築板の塗装方法 - Google Patents
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Description
建築板の表面を上側にして搬送しながら、該建築板の表面に塗料を塗布する工程は、スプレー方法、フローコーター方法、搬送ラインの上方に貯留タンクを設け、該貯留タンクから大量の塗料を自重落下させて、建築板の表面に大量の塗料を塗布する方法、ノズルの塗料噴射口の下方に該塗料噴射口と対面し、湾曲した塗料受液面を設け、ノズルから低圧で大量の塗料を噴射し、該塗料受液面で拡散させて、建築板の表面に大量の塗料を塗布する方法などからなり、建築板の表面に過剰の塗料を塗布する。塗布量としては、400g/m2以上の塗布量であれば、建築板の表面に複雑な凹凸模様が形成されていたとしても表面全体に塗料を十分に塗布することが可能であり、また、2200g/m2より多い塗布量であっても、2200g/m2の場合と比較して効果が上がるわけではなく、膨大な塗料が必要になる、設備費が高くなる、該建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程において除去される塗料の量が多くなり非効率であるなどのデメリットが発生するので、400〜2200g/m2とすることが好ましい。建築板の表面に過剰な量の塗料を塗布することで、該建築板の表面全体に十分に該塗料を塗布することができるとともに、該建築板に該塗料が十分に浸透し、塗装後の建築板は水を吸いにくくなる。
また、建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程は、高圧のエアーを吹き付けるエアーナイフによる方法及び/又はロールによる掻き取り方法などからなる。本発明では、建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程により、該建築板上の該塗料の量を40〜200g/m2としているので、大量の余剰塗料が建築板の表面を移動し、除去されることとなり、該建築板の表面が塗り残し無く均一に塗装される。建築板の表面が凹凸模様を有すると、凸部の斜面下端付近に塗料が溜まりやすいが、エアーナイフ又は柔らかいロールにより余剰塗料を除去するので、凸部の斜面下端付近に塗料が溜まることがなく、建築板の表面全体は均一に塗装される。なお、建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程を、該建築板の表面の塗料の量が40〜200g/m2となるように行うのは、建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程後の該建築板の表面における該塗料の量が40g/m2より少ないと、塗装後の建築板の耐水性、耐候性等の物性に悪影響を及ぼす恐れがあり、200g/m2より多いと、塗膜が厚くなりすぎて乾燥に時間がかかるなどの悪影響を及ぼす恐れがあるためである。よって、本発明は、建築板の表面に塗料を過剰に塗布し、その後に余剰分の塗料を除去するので、該建築板の表面に塗料を塗り残し無く十分に塗布するとともに、該建築板の表面に形成される塗料液膜の厚さを均一化することができる。
また、該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付けるとともに、該建築板の表面の余剰分の塗料を除去する工程から該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程までの間、該建築板の表面に大気圧以上の圧力がかかっている状態とするので、塗料は該建築板の表面内部方向へ押圧され、該建築板の表面に浸透するとともに、該建築板の表面にある微細な凹凸を埋めるので、該建築板の表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にするとともに、該建築板への塗料の密着が改善される。
更に、空気吹き出し口は該建築板の横幅よりも広い横幅を有するとともに、該建築板の表面を覆った状態で空気を吹き付けるので、該建築板の表面に確実に空気を吹き付けることができる。
更に、該空気吹き出し口は、該建築板の表面の余剰分の塗料を除去する工程の後にあり、該建築板の表面を覆っているので、該建築板の表面の余剰分の塗料を除去する工程において塗料が飛散しやすいが、該空気吹き出し口により、該建築板の表面に飛散した塗料が付着することを防ぐことができる。
本発明において、建築板の表面の余剰分の塗料を除去する工程の前に行われる、該建築板の表面に塗料を塗布する工程が、該建築板の表面に該塗料が400〜2200g/m2塗布されるように行うので、該建築板の表面全体に十分な量の該塗料を塗布することができるとともに、該建築板に該塗料が十分に浸透し、塗装後の建築板は水を吸いにくくなる。なお、建築板の表面に塗料が400〜2200g/m2塗布されるように行うのは、400g/m2以上の塗布量であれば、建築板の表面に複雑な凹凸模様が形成されていたとしても表面全体に十分な量の塗料を塗布することが可能であり、また、2200g/m2より多い塗布量であっても、2200g/m2の場合と比較して効果が上がるわけではなく、膨大な塗料が必要になる、設備費が高くなる、該建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程において除去される塗料の量が多くなり非効率であるなどのデメリットが発生するためである。
本発明において、空気吹き出し口が建築板の表面と側面を覆った状態で空気を吹き付けるので、該建築板の表面と側面に確実に空気を吹き付けることができる。更に、該空気吹き出し口は、該建築板の表面の余剰分の塗料を除去する工程の後にあり、該建築板の表面と側面を覆うので、該建築板の表面の余剰分の塗料を除去する工程において塗料が飛散しやすいが、該空気吹き出し口により、該建築板の表面と側面に飛散した塗料が付着することを防ぐことができる。
本発明において、整流板により空気を整流して空気吹き出し口から建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付けるので、該建築板の表面全体に確実に空気を吹き付けることができる。
建築板の裏面を減圧する工程は、建築板の搬送ラインにおいて、搬送される該建築板の下方の空気を吸い込むことにより行う。
本発明において、建築板の表面の塗料に空気を吹き付けるとともに、該建築板の裏面が減圧されるので、塗料は該建築板の表面内部方向へ押圧されるとともに裏面側へ引っ張られるので、該建築板の表面にある微細な凹凸を更に埋めやすくなり、該建築板の表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にするとともに、該建築板への塗料の密着が更に改善される。
前述したとおり、建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、該建築板の表面が、該建築板の横幅よりも広い横幅の空気吹き出し口に覆われた状態で、該空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより行う。また、建築板の裏面を減圧する工程は、該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程とともに行われる。本発明において、建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、該建築板の裏面を減圧する工程より長く行われるので、該建築板の裏面を減圧する工程は、該空気吹き出し口により上方が覆われた状態で行うこととなり、減圧する際の空気の吸い込みが安定する。
図1に示された設備では、建築板Aが、表面を上側にして搬送ライン上に置かれ、搬送ローラー1を矢印X方向に回転させることにより、建築板Aは搬送ライン上を矢印Y方向に搬送される。なお、建築板Aは表面に凸部A1を有し、縦3030mm、横463mmの大きさであり、進行方向に対して垂直側の幅が463mmとなるように搬送される。
搬送ラインには、筺体の塗装装置C1が設けられており、建築板Aは表面を上側にして塗装装置C1の内部を通過する。塗装装置C1は、内部にスプレー10と、エアーナイフ20と、空気吹付室30と、塗料回収室40と、減圧室50とを備える。塗装装置C1において、搬送ラインの上方には、搬入口側から搬出側に向かってスプレー10、エアーナイフ20、空気吹付室30が設けてあり、スプレー10とエアーナイフ20の間は壁71により区画されている。一方、塗装装置C1において、搬送ラインの下方には、搬入口側から搬出側に向かって塗料回収室40と、減圧室50とが設けてあり、塗料回収室40と減圧室50の間は壁72により区画されている。なお、塗装装置C1が筺体であるのは、塗料が外部に飛散することを防ぐためである。
スプレー10は建築板Aの表面に塗料Bを塗布する塗布装置であり、供給された塗料Bを、ノズルから噴射することができる。本設備においては、建築板Aがスプレー10の下方を通過する際に、ノズルから塗料Bを噴射して、建築板Aの表面に塗料Bを塗布量400〜2200g/m2となるよう塗布し、建築板Aの表面に塗料Bを十分に塗布することができる。
エアーナイフ20は建築板Aの表面に塗布された余剰分の塗料Bを除去し、塗料液膜を形成する除去装置であり、ブロアー室61からエアー分配室62を介して空気が供給されるようになされており、エアーナイフ20の先端ノズルから高圧の空気を吹き付けることができる。本設備においては、スプレー10により表面に塗料Bが塗布された建築板Aがエアーナイフ20の下方を通過する際に、先端ノズルから空気を吹き付け、建築板Aの表面の余剰分の塗料Bを空気により除去し、建築板Aの表面の塗料Bの量を40〜200g/m2とすることができるとともに、凸部A1の斜面下端付近に塗料Bが過剰に溜まることなく、厚さが均一な塗料液膜を形成することができる。なお、図2に示すように、エアーナイフ20の進行方向に対して垂直側の幅は、建築板Aの進行方向に対して垂直側の幅よりも広く、エアーナイフ20は、建築板Aを、進行方向に対して斜めに横断する状態となるように設置されているので、建築板Aへの空気の吹き付けが、進行方向に対して斜めに横断した状態で行われる。この状態で高圧の空気を吹き付けると、余剰塗料は建築板Aを斜めに横断して最後には建築板Aの端部から落ちることとなり、確実に余剰分の塗料を除去し、塗料液膜を形成することができる。また、建築板Aに塗り残しや塗料Bの量が他よりも少ない部分があった場合には、余剰分の塗料Bにより塗料が補充され、厚さが均一な塗料液膜を形成することができる。
なお、スプレー10とエアーナイフ20の間は壁71により区画されており、エアーナイフ20から吹き出された空気やエアーナイフ20により飛散した塗料Bがスプレー10に影響を与えることを防いでいる。
空気吹付室30は建築板Aの表面の塗料液膜に空気を吹き付ける加圧装置であり、空気吹き出し口31と、整流板32とを備えており、ブロアー室61からエアー分配室62を介して空気が供給されるようになされており、空気吹き出し口31より空気を吹き出すことができる。空気吹き出し口31より吹き出される空気は、整流板32により整流されるので、空気吹き出し口31の全体から空気を吹き出すことができる。空気吹き出し口31の進行方向に対して垂直側の幅は、図2に示すように、建築板Aの進行方向に対して垂直側の幅よりも広く、かつ、図1に示すように、建築板Aの側面をも覆っている。この状態で空気吹き出し口31より空気を吹き出すと、建築板Aの表面全体に確実に空気を吹き付けることができるとともに、建築板Aの表面と側面に、エアーナイフ20により飛散した塗料Bが付着することを防ぐことができる。本設備においては、エアーナイフ20により余剰分の塗料Bが除去され、塗料液膜が形成された建築板Aが空気吹付室30の下方を通過する際に、空気吹き出し口31から空気を吹き付けることができる。この空気吹付室30の空気吹き付けにより、塗料Bは建築板Aの表面内部方向へ押圧されることとなり、建築板Aの表面にある微細な凹凸を埋めるので、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にするとともに、建築板Aへの塗料Bの密着が改善される。なお、空気吹付室30はエアーナイフ20よりも搬出口側に設けられているので、空気吹き出し口31の先端は、エアーナイフ20の設置状態に沿って、建築板Aを斜めに横断した形状となっている。また、空気吹き出し口31の前端部には断面L字形状のアングル33を有する。このアングル33を有することにより、エアーナイフ20により除去され飛散した塗料Bが空気吹付室30に、特に空気吹き出し口31の上面に付着したとしても、付着した塗料Bはアングル33に沿って横方向に流れ、空気吹き出し口31の横端部から落ちるので、前端部から垂れて建築板の表面に付着することを防ぐことができ、建築板Aの外観を損なわない。
なお、エアーナイフ20と空気吹付室30の間には若干の隙間があるが、本設備において、エアーナイフ20と空気吹付室30は1つの筺体の1区画内にあり、エアーナイフ20と空気吹付室30のどちらも建築板Aの表面を加圧しているので、同区画内は全体として加圧状態にあり、建築板Aの表面は、エアーナイフ20から空気吹付室30へ搬送される間も大気圧以上の圧力がかかった状態にある。
塗料回収室40はスプレー10から噴射されたが建築板Aに塗布されなかった塗料B、及び、エアーナイフ20により除去された塗料Bを回収する装置である。本設備においては、建築板Aが塗料回収室40の上方を通過する際に、スプレー10から噴射されたが建築板Aに塗布されなかった塗料B、及び、エアーナイフ20により除去された塗料Bを回収する。回収された塗料Bは金網(図示せず)により濾過し、ポンプ41により再びスプレー10に供給される。
減圧室50は建築板Aの裏面を減圧する減圧装置であり、減圧室50内の空気をブロアー室61へ送ることにより減圧室50内を減圧して、建築板Aの裏面を減圧することができる。本設備においては、建築板Aが減圧室50の上方を通過する際に、減圧室50内の空気をブロアー室61へ送ることにより減圧室50内を減圧して、建築板Aの裏面を減圧する。減圧室50は空気吹付室30の下方にあるので、塗料Bは建築板Aの表面内部方向へ押圧されるとともに裏面側へ引っ張られるので、建築板Aの表面にある微細な凹凸を更に埋めやすくなり、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にするとともに、建築板Aへの塗料Bの密着が更に改善される。また、減圧室50は空気吹き出し口31により上方の一部が常に覆われた状態なので、減圧する際の空気の吸い込みが安定する。
まず、搬送ローラー1を矢印X方向に回転させることにより、建築板Aを、表面を上側にして搬送ライン上を矢印Y方向に搬送し、建築板Aがスプレー10の下方を通過する際に、スプレー10のノズルから塗料Bを噴射し、建築板Aの表面に塗料Bが塗布量400〜2200g/m2となるよう塗布する。このスプレー10による塗料Bの塗布により、建築板Aの表面に塗料Bを十分に塗布することができる。なお、スプレー10から噴射されたが建築板Aに塗布されなかった塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
続いて、スプレー10により表面に塗料Bが塗布された建築板Aがエアーナイフ20の下方を通過する際に、エアーナイフ20の先端ノズルから空気を吹き付け、建築板Aの表面の余剰分の塗料を空気により除去し、建築板Aの表面の塗料Bの量を40〜200g/m2とするとともに、凸部A1の斜面下端付近に塗料Bが過剰に溜まることなく、建築板Aの表面に厚さが均一な塗料液膜を形成する。前述したとおり、エアーナイフ20の進行方向に対して垂直側の幅は、建築板Aの進行方向に対して垂直側の幅よりも広く、エアーナイフ20は、建築板Aを、進行方向に対して斜めに横断する状態となるように設置されており、建築板Aへの空気の吹き付けが、進行方向に対して斜めに横断した状態で行われるので、余剰塗料は建築板Aを斜めに横断して最後には建築板Aの端部から落ちることとなり、確実に余剰分の塗料Bが除去され、厚さが均一な塗料液膜が形成される。また、建築板Aに塗り残しや塗料Bの量が他よりも少ない部分があった場合には、余剰分の塗料により塗料が補充され、厚さが均一な塗料液膜が形成される。なお、エアーナイフ20により除去された塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
更に、エアーナイフ20により余剰分の塗料Bが除去され、塗料液膜が形成された建築板Aが空気吹付室30の下方を通過する際に、空気吹き出し口31から空気を吹き付ける。前述したとおり、空気吹き出し口31より吹き出される空気は、整流板32により整流され、空気吹き出し口31の全体から空気が吹き出されており、空気吹き出し口31の進行方向に対して垂直側の幅は、建築板Aの進行方向に対して垂直側の幅よりも広く、かつ、建築板Aの側面をも覆っているので、建築板Aの表面と側面に、エアーナイフ20により飛散した塗料Bが付着することを防ぐとともに、建築板Aの表面全体に確実に空気を吹き付けられる。この空気の吹きつけにより、塗料Bは建築板Aの表面内部方向へ押圧されることとなり、建築板Aの表面にある微細な凹凸を埋めるので、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にするとともに、建築板Aへの塗料Bの密着が改善される。
更に、建築板Aが減圧室50の上方を通過する際に、減圧室50内の空気をブロアー室61へ送ることにより減圧室50内を減圧して、建築板Aの裏面を減圧する。前述したように、減圧室50は空気吹付室30の下方にあるので、塗料Bは建築板Aの表面内部方向へ押圧されるとともに裏面側へ引っ張られるので、建築板Aの表面にある微細な凹凸を更に埋めやすくなり、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にするとともに、建築板Aへの塗料Bの密着が更に改善される。また、減圧室50は空気吹き出し口31により上方の一部が常に覆われた状態なので、減圧する際の空気の吸い込みが安定する。
図3は本発明の塗装方法を実施する設備の別の一例を示した側方断面図であり、図4は図3に示した設備の1−1’線の断面を上方側から見た断面図である。
搬送ラインには、筺体の塗装装置C2が設けられており、建築板Aは表面を上側にして塗装装置C2の内部を通過する。塗装装置C2は、図1と図2に示された塗装装置C1のスプレー10をフローコーター11に変更しただけであり、他は塗装装置C1と同じである。すなわち、塗装装置C2は、内部にフローコーター11と、エアーナイフ20と、空気吹付室30と、塗料回収室40と、減圧室50とを備える。塗装装置C2において、搬送ラインの上方には、搬入口側から搬出側に向かってフローコーター11、エアーナイフ20、空気吹付室30が設けてあり、フローコーター11とエアーナイフ20の間は壁71により区画されている。一方、塗装装置C2において、搬送ラインの下方には、搬入口側から搬出側に向かって塗料回収室40と、減圧室50とが設けてあり、塗料回収室40と減圧室50の間は壁72により区画されている。
本設備では、フローコーター11により、建築板Aの表面に塗料Bを塗布量400〜2200g/m2となるよう塗布し、建築板Aの表面に塗料Bを十分に塗布することができる。なお、フローコーター11から流下されたが建築板Aに塗布されなかった塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
エアーナイフ20と、空気吹付室30と、塗料回収室40と、減圧室50とについては図1と図2に示した設備と同じであり、図1と図2に示した設備と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成される塗料液膜の厚さを均一化することができる。
図3と図4に示された設備では、図1と図2に示された設備において、スプレー10をフローコーター11に変更したので、搬送された建築板Aの表面に、フローコーター11により、塗布量400〜2200g/m2となるよう塗料Bを塗布する。このフローコーター11による塗料Bの塗布により、建築板Aの表面に塗料を十分に塗布することができる。なお、フローコーター11から流下されたが建築板Aに塗布されなかった塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
他は図1と図2に示された設備と同じなので、フローコーター11以後の塗装方法は、上述した図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様である。すなわち、エアーナイフ20により建築板Aの表面の余剰分の塗料Bを除去して、建築板Aの表面の塗料Bの量を40〜200g/m2とするとともに、塗料液膜を形成し、続いて空気吹付室30の空気吹き出し口31から建築板Aの塗料液膜に空気を吹き付け、更に、減圧室50内の空気をブロアー室61へ送ることにより減圧室50内を減圧して、建築板Aの裏面を減圧する。なお、エアーナイフ20により除去された塗料Bも塗料回収室40に回収する。
図3と図4に示した設備を用いた塗装方法においても、図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にし、建築板Aへの塗料Bの密着を改善することができる。
図5は本発明の塗装方法を実施する設備の別の一例を示した側方断面図であり、図6は図5に示した設備の1−1’線の断面を上方側から見た断面図である。
搬送ラインには、筺体の塗装装置C3が設けられており、建築板Aは表面を上側にして塗装装置C3の内部を通過する。塗装装置C3は、図1と図2に示された塗装装置C1のスプレー10を、底面に排出口を備えた塗料貯留タンク12に変更しただけであり、他は塗装装置C1と同じである。すなわち、塗装装置C3は、内部に塗料貯留タンク12と、エアーナイフ20と、空気吹付室30と、塗料回収室40と、減圧室50とを備える。塗装装置C3において、搬送ラインの上方には、搬入口側から搬出側に向かって塗料貯留タンク12、エアーナイフ20、空気吹付室30が設けてあり、塗料貯留タンク12とエアーナイフ20の間は壁71により区画されている。一方、塗装装置C3において、搬送ラインの下方には、搬入口側から搬出側に向かって塗料回収室40と、減圧室50とが設けてあり、塗料回収室40と減圧室50の間は壁72により区画されている。
本設備では、塗料貯留タンク12の底面の排出口から塗料Bを自重落下させることにより、建築板Aの表面に塗料Bを塗布量400〜2200g/m2となるよう塗布し、建築板Aの表面に塗料を十分に塗布することができる。なお、塗料貯留タンク12から流下されたが建築板Aに塗布されなかった塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
エアーナイフ20と、空気吹付室30と、塗料回収室40と、減圧室50とについては図1と図2に示した設備と同じであり、図1と図2に示した設備と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成される塗料液膜の厚さを均一化することができる。
図5と図6に示された設備では、図1と図2に示された設備において、スプレー10を、底面に排出口を備えた塗料貯留タンク12に変更したので、搬送された建築板Aの表面に、塗料貯留タンク12の底面の排出口から塗料Bを自重落下させることにより、塗布量400〜2200g/m2となるよう塗料Bを塗布する。この塗料貯留タンク12を用いた塗料Bの塗布により、建築板Aの表面に塗料Bを十分に塗布することができる。なお、塗料貯留タンク12から流下されたが建築板Aに塗布されなかった塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
他は図1と図2に示された設備と同じなので、塗料貯留タンク12による塗料Bの塗布以後の塗装方法は、上述した図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様である。すなわち、エアーナイフ20により建築板Aの表面の余剰分の塗料Bを除去して、建築板Aの表面の塗料Bの量を40〜200g/m2とするとともに、塗料液膜を形成し、続いて空気吹付室30の空気吹き出し口31から建築板Aの塗料液膜に空気を吹き付け、更に、減圧室50内の空気をブロアー室61へ送ることにより減圧室50内を減圧して、建築板Aの裏面を減圧する。なお、エアーナイフ20により除去された塗料Bも塗料回収室40に回収する。
図5と図6に示した設備を用いた塗装方法においても、図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にし、建築板Aへの塗料Bの密着を改善することができる。また、塗料貯留タンク12の底面の排出口から塗料Bを自重落下させることにより、建築板Aの表面に塗料Bを塗布するので、使用する塗料の粘性を受けにくく、使用できる塗料の自由度が高まり、更に、エネルギーコストを安く抑えることができる。
図7は本発明の塗装方法を実施する設備の別の一例を示した側方断面図であり、図8は図7に示した設備の1−1’線の断面を上方側から見た断面図である。
搬送ラインには、筺体の塗装装置C4が設けられており、建築板Aは表面を上側にして塗装装置C4の内部を通過する。塗装装置C4は、図1と図2に示された塗装装置C1のスプレー10を、ノズルの塗料噴射口14の下方に塗料噴射口14と対面し、湾曲した塗料受液面15を有する低圧塗装機13に変更しただけであり、他は塗装装置C1と同じである。すなわち、塗装装置C4は、内部に低圧塗装機13と、エアーナイフ20と、空気吹付室30と、塗料回収室40と、減圧室50とを備える。塗装装置C4において、搬送ラインの上方には、搬入口側から搬出側に向かって低圧塗装機13、エアーナイフ20、空気吹付室30が設けてあり、低圧塗装機13とエアーナイフ20の間は壁71により区画されている。一方、塗装装置C4において、搬送ラインの下方には、搬入口側から搬出側に向かって塗料回収室40と、減圧室50とが設けてあり、塗料回収室40と減圧室50の間は壁72により区画されている。
本設備では、低圧塗装機13のノズルの塗料噴射口14から低圧で大量の塗料Bを噴射し、塗料受液面15で塗料Bを拡散させることにより、建築板Aの表面に塗料Bを塗布量400〜2200g/m2となるよう塗布し、建築板Aの表面に塗料Bを十分に塗布することができる。なお、低圧塗装機13から流下されたが建築板Aに塗布されなかった塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
エアーナイフ20と、空気吹付室30と、塗料回収室40と、減圧室50とについては図1と図2に示した設備と同じであり、図1と図2に示した設備と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成される塗料液膜の厚さを均一化することができる。
図7と図8に示された設備では、図1と図2に示された設備において、スプレー10を、ノズルの塗料噴射口14の下方に塗料噴射口14と対面し、湾曲した塗料受液面15を有する低圧塗装機13に変更したので、搬送された建築板Aの表面に、低圧塗装機13のノズルの塗料噴射口14から低圧で大量の塗料Bを噴射し、塗料受液面15で塗料Bを拡散させることにより、塗布量400〜2200g/m2となるよう塗料Bを塗布する。この低圧塗装機13を用いた塗料Bの塗布により、建築板Aの表面に塗料Bを十分に塗布することができる。なお、塗料貯留タンク12から流下されたが建築板Aに塗布されなかった塗料Bは、塗料回収室40に回収する。
他は図1と図2に示された設備と同じなので、低圧塗装機13による塗料Bの塗布以後の塗装方法は、上述した図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様である。すなわち、エアーナイフ20により建築板Aの表面の余剰分の塗料Bを除去して、建築板Aの表面の塗料Bの量を40〜200g/m2とするとともに、塗料液膜を形成し、続いて空気吹付室30の空気吹き出し口31から建築板Aの塗料液膜に空気を吹き付け、更に、減圧室50内の空気をブロアー室61へ送ることにより減圧室50内を減圧して、建築板Aの裏面を減圧する。なお、エアーナイフ20により除去された塗料Bも塗料回収室40に回収する。
図7と図8に示した設備を用いた塗装方法においても、図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にし、建築板Aへの塗料Bの密着を改善することができる。また、低圧塗装機13のノズルの塗料噴射口14から低圧で大量の塗料Bを噴射し、塗料受液面15で塗料Bを拡散させることにより、建築板Aの表面に塗料Bを塗布するので、塗料Bの塗布量が安定する、飛散する塗料Bの量を抑えることができる、エネルギーコストを安く抑えることができるという効果も奏する。
図9は本発明の塗装方法を実施する設備の更に別の一例を示した側方断面図であり、図10は図9に示した設備の1−1’線の断面を上方側から見た断面図である。
搬送ラインには、筺体の塗装装置C5が設けられており、建築板Aは表面を上側にして塗装装置C5の内部を通過する。塗装装置C5は、図1と図2に示された塗装装置C1の空気吹付室30の形状を変更するとともに、アングル33を無くして折り曲げ34を有し、更に、壁73を追加しているが、他は塗装装置C1と同じである。折り曲げ34は空気吹き出し口31’の前端部に形成されており、上方に向かって折り曲げられている。壁73は、空気吹き出し口31’の上方で、折り曲げ34よりも搬出口側に設けられており、エアーナイフ20で飛散した塗料Bが壁73よりも搬出口側へ移動することを防いでおり、空気吹付室30’への塗料Bの付着を軽減することができる。壁73に付着した塗料Bは空気吹き出し口31’の上面に垂れるが、空気吹き出し口31’の上面が傾斜形状となっているので、空気吹き出し口31’の上面の塗料Bは前端部方向へ移動することとなる。前端部には折り曲げ34が形成されているので、この折り曲げ33により塗料Bは横方向に流れ、空気吹き出し口31’の横端部から落ちる。
また、塗装装置C5は、内部にスプレー10と、エアーナイフ20と、空気吹付室30’と、塗料回収室40と、減圧室50をも備える。塗装装置C5において、搬送ラインの上方には、搬入口側から搬出側に向かってスプレー10、エアーナイフ20、空気吹付室30’が設けてあり、スプレー10とエアーナイフ20の間は壁71により区画されている。一方、塗装装置C5において、搬送ラインの下方には、搬入口側から搬出側に向かって塗料回収室40、減圧室50が設けてある。
スプレー10と、エアーナイフ20と、空気吹付室30’と、塗料回収室40と、減圧室50とについては図1と図2に示した設備と同じであり、図1と図2に示した設備と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成される塗料液膜の厚さを均一化することができる。
図9と図10に示した設備を用いた塗装方法においても、図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様に、スプレー10により建築板Aの表面に塗布量400〜2200g/m2となるよう塗料Bを塗布し、余剰分の塗料Bをエアーナイフ20で除去して、建築板Aの表面の塗料Bの量を40〜200g/m2とするとともに、建築板Aの表面に塗料液膜を形成させ、更に、空気吹き出し口31’から建築板Aの表面の塗料液膜に空気を吹き付け、更に、減圧室50内の空気をブロアー室61へ送ることにより減圧室50内を減圧して、建築板Aの裏面を減圧する。なお、スプレー10から噴射されたが建築板Aに塗布されなかった塗料B、及びエアーナイフ20により除去された塗料Bは塗料回収室40に回収する。
図9と図10に示した設備を用いた塗装方法においても、図1と図2に示した設備を用いた塗装方法と同様に、建築板Aの表面に塗料Bを塗り残し無く十分に塗布するとともに、建築板Aの表面に形成された塗料液膜の厚さを更に均一にし、建築板Aへの塗料Bの密着を改善することができる。
A1 凸部
B 塗料
C1〜C3 塗装装置
1 搬送ローラー
10 スプレー
11 フローコーター
12 塗料貯留タンク
13 低圧塗装機
14 塗料噴射口
15 塗料受液面
30,30’ 空気吹付室
31,31’ 空気吹き出し口
32 整流板
33 アングル
34 折り曲げ
40 塗料回収室
41 ポンプ
50 減圧室
61 ブロアー室
62 エアー分配室
71 壁
72 壁
73 壁
Claims (6)
- 建築板の表面全体に塗装を施す塗装方法であり、
上記建築板の表面を上側にして搬送しながら、該建築板の表面に塗料を塗布する工程と、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去し、塗料液膜を形成する工程と、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付けて、該塗料液膜を加圧する工程とを有し、
上記建築板の表面に塗料を塗布する工程は、該建築板の表面に塗料が400〜2200g/m 2 塗布されるように行い、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程は、該建築板の表面の塗料の量が40〜200g/m2となるように行い、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、該建築板の表面が、該建築板の横幅よりも広い横幅の空気吹き出し口に覆われた状態で、該空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより行い、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程の後に、該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程を行い、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程から該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程までの間、該建築板の表面に大気圧以上の圧力がかかっている状態とする
ことを特徴とする建築板の塗装方法。 - 建築板の表面全体に塗装を施す塗装方法であり、
上記建築板の表面を上側にして搬送しながら、該建築板の表面に塗料を塗布する工程と、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去し、塗料液膜を形成する工程と、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付けて、該塗料液膜を加圧する工程とを有し、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程は、該建築板の表面の塗料の量が40〜200g/m 2 となるように行い、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、該建築板の表面が、該建築板の横幅よりも広い横幅の空気吹き出し口に覆われた状態で、該空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより行い、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程の後に、該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程を行い、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程から該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程までの間、該建築板の表面に大気圧以上の圧力がかかっている状態とし、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、更に、該建築板の側面が上記空気吹き出し口に覆われた状態で、該空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより行う
ことを特徴とする建築板の塗装方法。 - 請求項1に記載の塗装方法であり、
前記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、更に、該建築板の側面が前記空気吹き出し口に覆われた状態で、該空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより行う
ことを特徴とする建築板の塗装方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の塗装方法であり、
前記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、更に、整流板により空気を整流し、前記空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより行う
ことを特徴とする建築板の塗装方法。 - 建築板の表面全体に塗装を施す塗装方法であり、
上記建築板の表面を上側にして搬送しながら、該建築板の表面に塗料を塗布する工程と、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去し、塗料液膜を形成する工程と、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付けて、該塗料液膜を加圧する工程と、
上記建築板の裏面を減圧する工程とを有し、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程は、該建築板の表面の塗料の量が40〜200g/m 2 となるように行い、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、該建築板の表面が、該建築板の横幅よりも広い横幅の空気吹き出し口に覆われた状態で、該空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより行い、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程の後に、該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程を行い、
上記建築板の表面に塗布された余剰分の塗料を除去する工程から該建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程までの間、該建築板の表面に大気圧以上の圧力がかかっている状態とし、
上記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程を行いながら、該建築板の裏面を減圧する工程を行う
ことを特徴とする建築板の塗装方法。 - 請求項5に記載の塗装方法であり、
前記建築板の表面の塗料液膜に空気を吹き付ける工程は、該建築板の裏面を減圧する工程より長く行われる
ことを特徴とする建築板の塗装方法。
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