JP3682760B2 - トンネル内壁の形成方法およびその形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水路トンネルの繊維強化プラスティックシ−トによる二次覆工に好適で、前記プラスティックライニングによる流体摩擦と剥離作用を低下して、流量損失の低下を抑制し、耐久性を向上するとともに、従来の接着用樹脂の吹き付け法を廃し、作業環境と作業性を改善し、平滑で一様な厚さの二次覆工面を容易かつ速やかに得られるとともに、工期の短縮化と工費の低減ないし合理化を図れ、しかも簡単な構造で簡便に使用でき、設備の小規模化と低廉化を図れ、内空面積の小さなトンネルや急曲線施工にも対応できるようにした、トンネル内壁の形成方法およびその形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にシールドトンネルは、シールド掘進後に一次覆工としてセグメントを組み立て、該セグメントの内面に一次覆工の補強や防水、内装を目的として、二次覆工に場所打ちコンクリートを巻き立てていた。
【0003】
しかし、この従来のシールドトンネルは施工および機能上、二次覆工のコンクリートを所定厚以上に施工しなければならず、そのため所定のトンネル内空を確保する必要上、上記厚さ分掘削断面が拡大して、シールド掘進が大掛かりになり、シールド掘進機の大形化や掘削土量の増大、セグメントの大口径化等を招いて、工期の長期化と工費の増大を助長するという問題があった。
【0004】
特に、上記問題は下水用トンネルの場合、汚水に含まれる硫化水素等に起因して、二次覆工コンクリートが腐食し、耐久性が低下するという問題があり、予ねてよりその改善が望まれていた。
【0005】
従来、このような問題を解決するものとして、例えば特開平8−21194号公報では、一次覆工用のセグメントの内面に接着剤を介して、二次覆工用のFRP板を接着しており、また特開平10−37690号公報では、一次覆工用のセグメントの内面に、FRPを形成する合成樹脂とその硬化剤を吹き付けて、薄厚のFRP層を形成していた。
【0006】
しかし、この従来の二次覆工法は、前者の場合、FRP板の製作とその接着作業を要して、型製作や成形機等に多大の設備費を要する上に、FRP板の貼り付けが煩雑で工期の長期化と工費の上昇を助長する問題があった。
【0007】
また、後者の場合、合成樹脂とその硬化剤を吹き付けているため、液剤の飛散によって作業環境が劣化するとともに、平滑な仕上り面が得難く、しかもFRP層をトンネルの円周方向に形成しているため、FRP層の接合部が流体摩擦を形成する上に、FRP層の剥離を助長して該層の耐久性が低下し、更に二次覆工設備として、ビームを有するクローラーと、ビームを移動可能な覆工装置とを要して大規模かつ高価になり、内空面積が小さいトンネルや曲率半径の小さなトンネルに対応できない等の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決し、水路トンネルの繊維強化プラスティックシ−トによる二次覆工に好適で、前記プラスティックライニングによる流体摩擦と剥離作用を低下して、流量損失の低下を抑制し、耐久性を向上するとともに、従来の接着用樹脂の吹き付け法を廃し、作業環境と作業性を改善し、平滑で一様な厚さの二次覆工面を容易かつ速やかに得られるとともに、工期の短縮化と工費の低減ないし合理化を図れ、しかも簡単な構造で簡便に使用でき、設備の小規模化と低廉化を図れ、内空面積の小さなトンネルや急曲線施工にも対応できるようにした、トンネル内壁の形成方法およびその形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の発明は、トンネルの一次覆工壁内面に所定幅の繊維強化プラスティックシ−トを押し当てて押圧し、薄厚の繊維強化プラスティック壁をトンネルの軸方向に沿って形成するトンネル内壁の形成方法において、複数の前記繊維強化プラスティックシ−トを前記一次覆工壁内面の円周方向に隣接して配置し、施工が容易で設備費を低減でき、工期の短縮化と工費の低減を図るとともに、例えば水路トンネルの場合、流体摩擦や剥離作用が低下し、前記繊維強化プラスティック壁の耐久性ないし寿命を向上するようにしている。
【0010】
請求項2の発明は、前記繊維強化プラスティックシ−トは、表裏両面に粘着面を有し、該粘着面に剥離シ−トを接着した紫外線硬化型繊維強化プラスティックシ−トであって、前記裏面の剥離シ−トを剥離し、かつ表面の剥離シ−トを接着したまま、前記繊維強化プラスティックシ−トを一次覆工壁内面に押し当てて接着するようにして、繊維強化プラスティックシ−トの取り扱いの容易化と、接着時の繊維強化プラスティックシ−トの表面側粘着面の保護を図れ、繊維強化プラスティックシ−トを容易かつ安全に一次覆工壁内面に接着するとともに、表面側の剥離シ−ト上に押圧ロ−ラを転動可能にして、一次覆工壁と繊維強化プラスティックシ−トとの間に混入した気泡を排除し、平滑な繊維強化プラスティック壁を形成するようにしている。
請求項3の発明は、前記剥離シ−トは透明で、表面の剥離シ−トを接着したまま、前記繊維強化プラスティックシ−トに紫外線または太陽光を照射して硬化させ、繊維強化プラスティックシ−トの表面側の粘着面を保護し、一次覆工壁内面に容易かつ安全に接着するとともに、繊維強化プラスティックシ−トの粘着面の硬化時におけるスチレンガスの放出や樹脂の飛散を防止して、作業環境の劣化を未然に防止し得るようにしている。
【0011】
請求項4の発明は、前記繊維強化プラスティックシ−トの硬化後、前記表面の剥離シ−トを剥離するようにして、繊維強化プラスティックシ−トの表面側の粘着面を保護し、一次覆工壁内面に容易かつ安全に接着するとともに、繊維強化プラスティックシ−トの粘着面の硬化時におけるスチレンガスの放出や樹脂の飛散を防止して、作業環境の劣化を未然に防止し得るようにしている。
請求項5の発明は、前記複数の繊維強化プラスティックシ−トを、一次覆工壁内面の円周方向の全域に亘って隣接して配置するようにして、円形断面のトンネル内壁の形成に好適にしている。
【0012】
請求項6の発明は、所定幅の繊維強化プラスティックシ−トを捲回したシ−トロ−ルと、前記シ−トロ−ルから繰り出した前記繊維強化プラスティックシ−トをトンネルの一次覆工壁内面の軸方向に押し当てて押圧する押圧ロ−ラ−とを備え、前記シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−とを水平軸周りに旋回可能にし、前記一次覆工壁内面の円周方向の定位置に配置可能に設け、前記一次覆工壁内面に薄厚の繊維強化プラスティック壁を形成可能にしたトンネル内壁の形成装置において、前記シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−の各回転軸心をトンネルの軸方向と直交方向に設け、該シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−をトンネルの軸方向に沿って移動可能にするとともに、前記押圧ロ−ラ−を前記一次覆工壁内面の円周方向に沿って所定角度旋回可能にして、複数の繊維強化プラスティックシ−トをトンネルの軸方向に沿って確実に接着するとともに、これを円周方向に沿って隣接して配置し得るようにしている。
請求項7の発明は、前記シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−とを垂直軸周りに旋回可能にし、一次覆工壁の状況および作業条件に容易に応じられるようにしている。
【0013】
請求項8の発明は、前記押圧ロ−ラ−を、その回転軸方向と直交方向へ揺動可能で原位置に復帰回動可能に付勢した揺動ア−ムに設け、前記押圧ロ−ラ−によって繊維強化プラスティックシ−トを一次覆工壁に密着させ、前記繊維強化プラスティックシ−トの接着を円滑かつ確実に行なえるようにしている。
請求項9の発明は、前記押圧ロ−ラ−を複数設け、該ロ−ラ−の各回転軸を前記一次覆工壁内面の円周方向に沿って直列に設置し、各押圧ロ−ラ−を前記繊維強化プラスティックシ−トの幅方向に配置して押し当て可能にし、前記繊維強化プラスティックシ−トを一次覆工壁の内面に円滑かつ確実に定着可能にしている。
請求項10の発明は、接着用樹脂とその硬化剤を吐出し、前記一次覆工壁内面に配置した繊維強化プラスティックシ−トの表面を転動可能な塗布ロ−ラ−を前記押圧ロ−ラ−の後方に設け、接着用樹脂とその硬化剤を別々に供給して吹き付ける従来の装置に比べ、構成が簡単で、液剤の飛散による作業環境の劣化を防止し得るようにしている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を下水用の水路トンネルに適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図7において1は円形断面のシールドトンネルで、掘削穴2の内面にセグメント3〜7が一次覆工され、該セグメント3〜7の内面に繊維強化プラスティックからなる極薄の二次覆工壁、実施形態では2〜3mm厚の極薄のFRP(繊維強化プラスティック)層8が覆工されている。
【0019】
前記繊維強化プラスティック層8は、ガラス繊維製の不織布からなる繊維強化プラスティックシート9をセグメント3〜7の内面に接着して形成され、この状況は図2のようである。
すなわち、セグメント3〜7の内面を清掃し下地を処理後、当該表面に後述する不織布の定着を促すプライマ剤を塗布し、この後二次覆工資材供給装置10と塗布装置11とを前後してトンネル1内に搬入する。
【0020】
このうち、二次覆工資材供給装置10は図2,3のように、トンネル1内を移動可能な機台12と各一対の走行車輪13,14とを有し、その駆動側走行車輪13の車軸15にスプロケット16が固定されている。
一方、機台12上の一端部に軸受17を介して回動軸18が回転自在に支持され、該軸18の一端部に手漕ハンドル19の基端部が回動可能に連結されている
【0021】
前記回動軸18にスプロケット20が固定され、該スプロケット20と前記スプロケット16との間にチェーン21が巻き掛けられ、前記ハンドル19の動力をスプロケット20,16およびチェーン21を介して、 車軸15に伝達可能にしている。図中、22はブレーキレバーで、その起倒操作を介して前記動力の断続を可能にしている。
【0022】
機台12上の中央に支柱23が立設され、該支柱23の上端部にラックピニオン機構を駆使したロータリーブラケット24が設置されている。
前記ブラケット24は、操作ハンドル25を介して支柱23の円周上を所望角度回動可能に設けられ、該ブラケット24上にラックピニオン機構を駆使した軸継手26が設けられている。
【0023】
軸継手26は、旋回ハンドル27に連係する出力軸28を備え、該出力軸28は旋回ハンドル27の回動軸と直交配置されていて、該軸28に基枠29の中央部を固定している。
基枠29の両端部に一対のブラケット30が設けられ、該ブラケット30の先端部にシートロール31の管状の芯軸32が回転自在に支持されている。
【0024】
前記シートロール31は長尺の繊維強化プラスティックシート9を捲回してロール状に形成され、その表面から上記シート9を繰り出し可能にしている。
前記基枠29の両端部に主枠33,33の一端が固定され、該枠33の他端部に張出枠34が突設されている。
【0025】
張出枠34,34の先端部に、軸受35を介して支軸36が回動自在に支持され、該軸36に揺動アーム37が固定されている。
揺動アーム37の一側にスライドガイド38が設けられ、該ガイド38にスクリュシャフト39が摺動可能に嵌合している。
【0026】
スクリュシャフト39の先端部の螺軸部は、主枠33に固定したナット40にねじ込まれ、そのねじ込み量を調整ハンドル41で調整可能にしている。
調整ハンドル41は、その回動操作を介して揺動アーム37の起立角度を調整可能にされ、トンネル断面の大小および内面の曲率の変化に対応可能にしている
【0027】
図中、42は揺動アーム37の一側と主枠33との間に掛け渡したリターンスプリングで、その弾性によって揺動アーム37を上向きに回動可能に付勢している。43,44は主枠33および揺動アーム37の先端部間に掛け渡した補強枠である。
【0028】
前記揺動アーム37の他側端部間にローラー取付枠45が掛け渡され、該枠45に複数組の支持脚46〜48が取付けられている。
支持脚46〜48の長さは、前記取付枠45の中央に向かって漸増し、その各一対の先端部間に同様な押圧ローラー49〜51が回転自在に支持されている。
【0029】
押圧ローラー49〜51は、各一対の支持脚46〜48間に斜状または直角に配置され、それらの転動面をセグメント3〜7の円周方向の内面に接触可能にしている。
【0030】
前記主枠33,33の中間部に架枠52が突設され、これらの先端部に一対のテンションローラー53が近接して配置され、該ローラ53の間に前記繊維強化プラスティックシート9を導き入れている。
図中、54はブラケット30の先端部に着脱可能に設けた支軸で、前記芯軸32に係合可能にされ、55は略コ字形状に枠組したウェイトで、その両端部を前記基枠29に固定している。
【0031】
一方、塗布装置11は走行車輪56を備えた架台57に、二次覆工用資材である液状の接着用樹脂、実施形態ではエポキシアクリレート樹脂収納タンク58と、上記樹脂の硬化を促す液状の硬化剤収納タンク(図示略)と、これらの圧送ポンプ(図示略)と、ミキサー59とが設けられ、これらの混合液を単一の圧送ホース60を介して、塗布ローラ61へ圧送可能にしている。
【0032】
上記圧送ホース60は少なくとも施工距離分、実施形態では10m以上の長さを有し、また塗布ローラ61は、上記ホース60に連通する芯軸周面に多数の噴口を備え、該噴口から前記混合液を吐出可能にしている。
【0033】
このように構成した本発明のトンネル内壁の形成装置は、二次覆工資材供給装置10と塗布装置11とを別々に構成したから、これらの装置を一体に構成した従来の装置に比べ構成が簡単で小形軽量であり、特別な駆動源を要せず手押し移動可能であり、その持ち運びや使用を容易に行なえ、水路用トンネルのような小形のトンネルや、急曲線トンネルの施工に対応できる。
【0034】
しかも、塗布装置11は、後述のように装置本体側で接着用樹脂とその硬化剤の二液を混合し、これを単一の圧送ホース60で塗布ローラー61へ圧送しているから、それぞれのホースで二液をローラーへ圧送し、これらを吹き付ける従来の装置に比べて、ホースや圧送ポンプを節減でき、構成の簡潔化と製作の低廉化を促せるとともに、接着用樹脂およびその硬化剤の飛散を防止し、良好な作業環境と平滑な二次覆工壁8を得られる。
【0035】
次に上記装置を用いてトンネル1を築造する場合、シールド掘削機を介して掘削穴2を掘削し、該穴2の内壁にセグメント3〜7を組み立て、該セグメント3〜7の表面を清掃し、凹凸部を補修する等して平滑に下地処理する。
この後、セグメント3〜7の内面の一施工区間に亘ってプライマ剤を塗布し、その乾燥後に塗布装置11を搬入し、これを手押し操作で所定位置へ移動する。
【0036】
この場合、本発明は二次覆工をトンネル1の縦断方向、つまり軸方向に施工するから、一定の施工距離分セグメント3〜7を軸方向へ巻き立てたところで、前記塗布装置11を搬入し、これをセグメント施工側の定位置に移動する。
【0037】
次に二次覆工資材供給装置10をトンネル1内に搬入する。
その際、上記装置10は、前述のように小形軽量であるから手押し移動でき、また他の移動手段として、例えば前記装置10に作業者が乗り込み、手漕ハンドル19を操作して、該ハンドル19を基端部を支点に上下方向へ往復角運動する
【0038】
このようにすると、回動軸18が駆動回動し、これにスプロケット20が同動して、その回動力がチェーン21を介しスプロケット16に伝達され、スプロケット16と一体の車軸15が駆動し、車輪13が駆動して、二次覆工資材供給装置10が走行する。
【0039】
そして、二次覆工資材供給装置10を所定位置へ移動後、そのマット貼付け姿勢を調整する。
すなわち、操作ハンドル25を回動操作し、基枠29およびローラー取付枠45等を支柱23を中心に水平に旋回し、例えばブラケット30をトンネル1の軸方向と平行で、かつ機台12の端面と平行に正対させる。
【0040】
次に旋回ハンドル27を回動操作し、基枠29およびローラー取付枠45等を出力軸28を中心にトンネル1の円周方向に旋回し、その第1施工時はローラー取付枠45を略水平に設定し、押圧ローラー49〜51をトンネル1の天端部に位置付ける。
この状況は図3,4のようで、押圧ローラー49〜51がトンネル1の天端部の円周方向に沿って位置する。
【0041】
このような状況の下で支軸54,54間にシートロール31を取付け、該ロール31から繊維強化プラスティックシート9を繰り出し、その一端をテンションローラー53,53の間に導き、これを押圧ローラー49〜51上に掛け渡すとともに、その所定長さを前記ローラー49〜51の後方、つまり施工方向と反対方向へ引き出して置く。
【0042】
その際、揺動アーム37の上端部を支軸36を支点に、スプリング42の弾性に抗してシートロール31側へ押し倒し、押圧ローラー49〜51と天端部との間に隙間を形成し、この隙間に前記補強繊維シート9を導き入れる。
【0043】
この場合、調整ハンドル41を回動操作し、ナット40に対しスクリューシャフト39のねじ込み量を加減すると、揺動アーム37の起立角度が変化し、押圧ローラー49〜51の高さを調整できるから、繊維強化プラスティックシート9に対する押圧力や、トンネル1の断面形状の変化に多少の融通性を得られる。
【0044】
そして、この後揺動アーム37をスプリング42の弾性によって原状に復帰させ、繊維強化プラスティックシート9を押圧ローラー49〜51を介して天端部に押し付ける。
この状況は図5のようで、前記繊維強化プラスティックシート9がその幅方向に亘って複数の押圧ローラー49〜51で押し付けられ、かつ該ローラー49〜51の外端面が、トンネル1の内面と略同形状に配置されているから、前記シート9を精密かつ均一に押圧し、その皺の発生を防止して平滑かつ良好な仕上がりを得られることになる。
【0045】
この後、押圧ローラー49〜51から引き出した繊維強化プラスティックシート9を保持して天端部に沿わせ、その先端部を天端部の施工開始位置に押し当てる。
一方、前記搬入した塗布装置11の圧送ホース60を施工開始側へ引き伸ばし、塗布ローラ61を施工開始部の補強繊維シート9へ軽く押し付ける。
【0046】
このような状況の下で塗布装置11に装備した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、積載した接着用樹脂とその硬化剤を混合して圧送ホース60へ圧送する。
このようにすると、接着用樹脂と硬化剤の混合液が塗布ローラー61から吐出し、これが前記繊維強化プラスティックシ−ト9を浸透してセグメント3,4の内面に到達し、その後急速に硬化して乾燥し上記シート9を接着する。
【0047】
こうして、繊維強化プラスティックシート9の一端部を接着後、該シート9から手を放し、塗布ローラー61を前記接着位置から図2の矢視方向へ転動し、また二次覆工資材供給装置10を同方向へ手押しで移動して、上記シート9をセグメント3,4の内面に連続的に接着する。
【0048】
この場合、塗布ローラー61を可及的に二次覆工資材供給装置10と近接移動し、それらの間に位置する前記繊維強化プラスティックシート9の天端部からの撓みを防止することが望ましい。
また、本発明は混合液を塗布ローラー61から低速で吐出し、従来のように勢い良く吹き出していないから、それらの飛散による作業環境の劣化を防止し、作業環境を改善して二次覆工壁8を平滑に形成する。
【0049】
一方、上記のように二次覆工資材供給装置10を移動すると、押圧ローラー49〜51が前記繊維強化プラスティックシート9の上端部を天端側に押し付けて転動し、これにより前記シート9が緊張してシートロール31が引き回され、該ロール31から前記移動分のシート9が繰り出される。
【0050】
そして、二次覆工資材供給装置10が施工距離移動したところで、前記繊維強化プラスティックシート9を切断し、その切断端部を塗布ローラ61を介して天端部の施工終端部に接着する。
こうして、天端部の施工区間の全域に前記繊維強化プラスティックシート9を接着後、圧送ポンプ(図示略)の駆動を停止し、塗布ローラ61を塗布装置11の原位置に戻し、二次覆工資材供給装置10を施工開始位置へ移動する。
【0051】
その際、調整ハンドル41を回動操作し、スクリューシャフト39のねじ込み量を減退し、揺動アーム37を前傾させ、押圧ローラー49〜51を天端部から離間させて、前記ローラー49〜51と二次覆工壁8との擦過を阻止する。
【0052】
そして、二次覆工資材供給装置10の移動後、前述と同じ要領で前記装置10のマット貼付け姿勢を調整する。
すなわち、操作ハンドル25を回動操作し、ローラー取付枠45および機枠29等を支柱23を中心に旋回し、二次覆工資材供給装置10を正対させる。
【0053】
また、旋回ハンドル27を回動操作し、ローラー取付枠45および機枠29等を出力軸28を中心にトンネル1の円周方向に旋回し、ローラー取付枠45を略垂直に位置付け、各押圧ローラー49〜51を天端部に形成した二次覆工壁8の一端に隣接するセグメント4〜6に位置付ける。この状況は図6のようである。
【0054】
このような状況の下で前述と同様に、シートロール31から繊維強化プラスティックシート9を繰り出し、その一端をテンションローラ53,53の間に導き、これを押圧ローラー49〜51上に掛け渡すとともに、その所定長さを前記ローラー49〜51の後方、つまり施工方向と反対方向へ引き出し、これを側壁部に沿わせて、その先端部を側壁部の施工開始位置に押し当てる。
【0055】
次に塗布装置11の圧送ホース60を施工開始側へ引き伸ばし、塗布ローラー61を前記繊維強化プラスティックシート9の端部に軽く押し付ける。
このような状況の下で塗布装置11に装備した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、積載した接着用樹脂と硬化剤を混合して圧送ホース60へ圧送し、これらを塗布ローラー61から吐出し、前記シート9をセグメント4〜6の内面に接着する。
【0056】
こうして、繊維強化プラスティックシート9の一端部を接着後、該シート9から手を放し、塗布ローラー61を前記接着位置から図2の矢視方向へ転動し、また二次覆工資材供給装置10を塗布ローラー61と同方向へ略同速度で手押し移動し、前記シート9をセグメント4〜6の内面に連続的に接着する。
【0057】
一方、上記のように二次覆工資材供給装置10を移動すると、押圧ローラー49〜51が前記繊維強化プラスティックシート9の先端部を側壁側に押し付けて転動し、これにより前記シート9が緊張してシートロール31が引き回され、該ロール31から前記移動分の前記シート9が繰り出される。
【0058】
そして、二次覆工資材供給装置10が施工距離移動したところで、前記繊維強化プラスティックシート9を切断し、その切断端部を塗布ローラ61を介して側壁部の施工終端部に接着する。
こうして、側壁部の施工区間の全域に繊維強化プラスティックシート9を接着後、圧送ポンプ(図示略)の駆動を停止し、塗布ローラ61を塗布装置11の原位置に戻し、二次覆工資材供給装置10を施工開始位置へ移動する。
【0059】
前記装置10の移動後、前述と同じ要領で操作ハンドル25と旋回ハンドル27を回動操作し、上記装置10のマット貼付け姿勢を調整する。
【0060】
このうち、旋回ハンドル27を回動操作し、ローラー取付枠45および機枠29等を出力軸28を中心にトンネル1の円周方向に旋回し、ローラー取付枠45を略垂直に位置付け、各ローラー49〜51を天端部に形成した二次覆工壁8の他端に隣接するセグメント4〜6に位置付ける。この状況は図7のようである。
【0061】
このような状況の下で前述と同様に、シートロール31から繰り出した前記シート9をテンションローラ53を介して押圧ローラー49〜51上に掛け渡し、その所定長さを前記ローラー49〜51から引き出して側壁部に沿わせ、その先端部を側壁部の施工開始位置に押し当て、当該部に塗布ローラ61を軽く押し付ける。
【0062】
このような状況の下で塗布装置11に装備した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、搭載した接着用樹脂と硬化剤を介し、前記シート9の先端部をセグメント4〜6の内面に接着する。
この後、塗布ローラ61を矢視方向へ転動し、また二次覆工資材供給装置10を塗布ローラー61と同方向へ略同速度で手押し移動して、前記シート9をセグメント4〜6の内面に連続的に接着する。
【0063】
そして、二次覆工資材供給装置10を施工距離移動し、側壁部の施工区間の全域に繊維強化プラスティックシート9を接着後、圧送ポンプ(図示略)の駆動を停止する。
【0064】
こうして、トンネル1の天端部と両側壁に二次覆工壁8を形成後、未覆工の底部を二次覆工する場合は、二次覆工資材供給装置10を施工区間外に搬出し、塗布ローラ61を塗布装置11の原位置に戻す。
【0065】
この場合、前述の覆工法では二次覆工壁8の形成毎に二次覆工資材供給装置10を施工開始側へ移動しているが、施工終端部で次期覆工を準備し、当該部を起点に前記装置10を施工開始側へ折り返し移動すれば、前記移動の煩雑や手間がなくなり、その分この種の覆工を迅速に行なえる。
【0066】
この後、シートロール31を用意し、これをトンネル1の底部の施工開始位置に位置付け、かつ施工方向へ転がして、上記ロール31から繊維強化プラスティックシート9を施工長分繰り出し、このシート9を切断後、その一端部を施工開始位置に押し当て、当該部に塗布ローラ61を軽く押し付ける。
【0067】
このような状況の下で塗布装置11に装備した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、積載した接着用樹脂と硬化剤を塗布ローラ61へ供給し、繊維強化プラスティックシート9の先端部をセグメント6,7の内面に接着する。この後、塗布ローラ61を施工方向へ転動し、前記シート9をセグメント6,7の内面に連続的に接着する。
【0068】
こうして、トンネル1の底部の全域に繊維強化プラスティックシート9を接着し、トンネル1の施工区間全域の内面に二次覆工壁8を形成後、該覆工壁8の表面を平滑に仕上げれば、一連の二次覆工作業が終了する。
【0069】
この場合、例えば二次覆工資材供給装置10の出力軸28を長尺に形成し、押圧ローラー49〜51の旋回域を機台12の外側に配置し、前記ローラー49〜51を出力軸28を中心に360゜回動可能にすれば、前述のようにトンネル1の底部を二次覆工する場合の特別な工程を要せず、作業が単純化し合理化を図れる。
【0070】
こうして築造したトンネル1は、繊維強化プラスティックからなる極薄の二次覆工壁8を形成したから、所要のトンネル内空を得るに当たって、掘削穴2の小径化と掘削作業の簡易化、掘削設備の小能力化とセグメントの小径化、更に工期の短縮と工費の低減を図れる。
【0071】
また、本発明は二次覆工壁8を形成する繊維強化プラスティック層をトンネル1の縦断方向、つまり軸方向に形成しているから、これを円周方向に形成したものに比べて、流体摩擦係数ないし流体摩擦が小さく、流体の流量損失を低減できるとともに、二次覆工壁8における流体の剥離作用を防止し、トンネル1の耐久性を向上することができる。
しかも、本発明は液剤を塗布し、従来のように吹き付けていないから、平滑な二次覆工壁8が得られ、前記流体摩擦係数ないし流体摩擦の低下を促す。
【0072】
図8乃至図14は本発明の他の実施形態を示し、前述の実施形態と対応する構成部分に同一の符号を用いている。
これらの実施形態は前記繊維強化プラスティックシ−ト9として、ガラス繊維に紫外線硬化型の樹脂、例えば不飽和ポリエステル樹脂若しくはエポキシアクリレート樹脂、エポキシ樹脂またはメラミン樹脂等を含浸した粘着性を有する、いわゆる紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシート(以下、紫外線硬化型繊維強化プラスティックシートと呼ぶ)62を用い、これを施工条件に応じて巻き立て後または巻き立て前のセグメント3〜7の内面に接着し、該繊維強化プラスティックシート62に紫外線を照射して硬化させている。
【0073】
前記紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62は施工条件に応じて適宜寸法のものを用い、その内外面に透明なフィルム状の剥離シ−ト63,64を接着して粘着面を密封し、常時はこれを暗室等に保管している。
【0074】
このうち、図8乃至図14は本発明の第2の実施形態を示し、この実施形態では掘削穴2の内面にセグメント3〜7を巻きたて、このセグメント3〜7の内面に紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を貼り付け、かつこれを硬化させている。
【0075】
図中、65はセグメント3〜7の内面に塗布したプライマー等の下地処理剤、66は紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62の接着時に使用する押圧ローラ、67,68はセグメント3〜7の内面に形成した凹部であるボルトボックスと注入孔で、これらにモルタル等の充填部材69を填充している。
【0076】
70はセグメント3〜7の内面の周囲に形成した凹部である継手溝で、該溝70にコーキング材(図示略)が充填される。71はエアーガン、72はトンネル1内に搬入した紫外線照射装置で、キャスタ73を備えた架台74に略半円形断面のロータリー枠75を回転自在に支持し、該枠75に複数の直管状の紫外線ランプ76をトンネル1の軸方向に配置している。
【0077】
すなわち、この実施形態は図8のように掘削穴2内の一定区間にセグメント3〜7を巻き立て、セグメント3〜7の表面、ボルトボックス67、注入孔68、継手溝70にエアーガン71を吹き付け、それらを清浄する。この状況は図9のようである。
この後、図10のようにボルトボックス67、注入孔68にモルタル69を充填し、継手溝70にコーキング部材(図示略)を装着して、それらを穴埋め後、セグメント3〜7の表面に下地処理剤65を塗布し、密着性の良い平滑な下地を形成する。
【0078】
次に所定長さの紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を用意し、これをトンネル1の天端部に軸方向に沿って保持し、その一方の剥離シート64を引き剥がし、露出した前記シート62の粘着面をセグメント3〜7の表面に押し当てて貼り付ける。
その際、押圧ローラ66を別の剥離シート63上に押し当てて移動し、前記シート62と下地処理剤65との間に混入した気泡を押し出し、前記シート62を密着させるとともに、隣接の紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62と平行かつ近接して貼り付ける。この状況は図11および図12のようである。
【0079】
このように紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62の貼付けは、剥離シート64を引き剥がし、下地処理剤65へ貼り付ける簡単な作業で、特別な設備や工具を要せず、前述のように補強繊維シートをセグメントに押し当て、その表面を塗布ローラで接着剤等を塗布する煩雑な作業から解消され、これを迅速に行なえる。
【0080】
また、紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62は、保有する粘着力で略瞬時にセグメントに接着されるから、硬化剤に促進剤を添加して接着剤を作成し、かつ接着剤の接着効果に一定の時間を要する従来の施工法に比べて、合理的で作業能率が良く、従来のように一定の接着強度を得る間、前記シートを支え持つ不合理やその労力の負担を解消し、しかもその際の不自然な作業姿勢を強いられることが無い。
【0081】
こうして、トンネル1の略上半部周面に紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を貼付けたところで、当該施工現場に紫外線照射装置72を搬入し、そのロータリー枠75を上向きに設定して、紫外線ランプ76をONする。
【0082】
このようにすると、各ランプ76から紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62に向けて紫外線が照射され、これが透明な剥離シート63を透過して前記シート62に進入し、その内部に添加した光硬化開始剤の反応を促して、前記シート62が表面から急速に硬化し始め、トンネル1の略上半部周面に前記繊維強化プラスティック層8と同質の極薄(2.5mm)の二次覆工壁が形成される。剥離シート63は紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62の硬化後、引き剥がされる。
【0083】
その際、紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62が非常に速く硬化し、またその表面を剥離シート63が被覆しているため、前記硬化時にスチレンが殆ど放出されず、樹脂の飛散もないから、作業環境が良好に保たれる。
【0084】
また、紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62は温度の高低に関係なく硬化するため、施工場所の温度管理が容易で作業条件を容易に設定でき、前記シート62の保管も容易になる。
更に、前記紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62は、前述の紫外線硬化型繊維強化プラスティック単体で組成され、いわゆる一液性であるから、余った樹脂を再び使用でき、材料の無駄がなく経済的である。
【0085】
こうして形成した二次覆工壁は、紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62によって一様な厚さを得られるから、繊維強化プラスティックシートに接着剤を塗布して形成する前述の二次覆工壁に比べて、壁厚の管理が容易で合理的に行なえるとともに、平滑な仕上り面を得られ、流水抵抗の低減を図れる。
【0086】
そして、前記二次覆工壁形成後、紫外線照射装置72を施工現場から移動し、トンネル1の下部周面に紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を前述と同じ要領で貼り付ける。
この後、当該施工現場に紫外線照射装置72を移動し、そのロータリー枠75を下向きに設定し、紫外線ランプ76をONして、紫外線を前記シート62に照射する。この結果、前記シート62が硬化し、トンネル1の略下半部周面に前記繊維強化プラスティック層8と同質の極薄の二次覆工壁が形成される。この状況は図12のようである。
【0087】
この後、隣接する紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62の間に帯状の紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を重合して貼り付け、これに紫外線照射装置72を介して紫外線を照射し、前記シート62を硬化して一様な二次覆工壁面を形成する。
【0088】
このように、この実施形態はセグメント3〜7を組み立て後、該セグメント3〜7の凹部を充填して平坦面に形成し、紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を施工現場で一括して貼り付けるようにしたから、前記貼付け作業を合理的かつ速やかに行なえ、前記シート62を無駄なく使用できるとともに、平滑な二次覆工壁面を得られる。
【0089】
図15乃至図19は本発明を応用した別の形態を示し、この応用形態ではセグメント3〜7の組み立て前に予め紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を接着し、これを施工現場に搬入して巻き立てている。
すなわち、工場等でセグメント3〜7の内面を図16のようにエアーガン71を介して掃除し、その表面に下地処理剤65を塗布し、この処理剤65上に前述の要領で紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を貼り付ける。この状況は図17のようである。
【0090】
その際、前記紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を剥離シート63,64と一緒に各セグメント3〜7の形状寸法に裁断し、かつボルトボックス67、注入孔68の対応位置を剥離シート63,64と一緒に刳り貫いて置くことが望ましい。
この後、前記紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62に紫外線ランプ(図示略)または太陽光を介して紫外線を照射し、該シート62を硬化させる。
前記硬化後、剥離シート63を接着して置き、セグメント3〜7の運搬や組み立て時に前記シート62の硬化面が損傷する事態を未然に防止することが望ましい。
【0091】
次に前記セグメント3〜7を施工現場へ運搬し、これらを巻き立てる。
この場合、前述のように紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62や剥離シート63のボルトボックス67および注入孔68の対応位置が刳り貫かれているから、セグメント3〜7の組み立て作業が可能になる。
【0092】
この後、図18のようにボルトボックス67、注入孔68にモルタル69を充填し、継手溝70にコーキング部材(図示略)を装着し、それらを穴埋めしたところで、モルタル69の表面に下地処理剤65を塗布し、当該部に例えば前記刳り貫いた各紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を貼り付ける。
そして、これらのシート62に前記紫外線照射装置72を介して紫外線を照射し、前記シート62を硬化させて二次覆工壁面を形成する。
【0093】
この後、隣接する紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62間に、適宜形状の紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を重合して貼り付け、これに紫外線照射装置72を介して紫外線を照射し、前記シート62を硬化して一様な二次覆工壁面を形成する。
【0094】
このように、応用形態はセグメント3〜7の組み立て前に、紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62を貼り付け、二次覆工壁を形成するようにしたから、前記シート62の取り付けの生産性の向上と、二次覆工壁作製の合理化を図れ、ボルトボックス67削減タイプのセグメント3〜7に適用すれば、前述の効果が一層増進し好適である。
また、この応用形態は施工現場での紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート62の貼り付け作業を大幅に割愛できるから、十分な作業スペースを得られない狭小なトンネル1の施工条件に好適である。
【0095】
なお、以上の実施形態および応用形態は新設のトンネルの施工に適用しているが、これに限らず例えば既設トンネルの補修ないしトンネル内コンクリ−ト壁の剥落防止、トンネルの耐震補強、スチールセグメントの防食、防錆に適用することも可能である。
【0096】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、複数の繊維強化プラスティックシ−トを前記一次覆工壁内面の円周方向に隣接して配置するから、施工が容易で設備費を低減でき、工期の短縮化と工費の低減を図れるとともに、例えば水路トンネルの場合、流体摩擦や剥離作用が低下し、前記繊維強化プラスティック壁の耐久性ないし寿命を向上することができる。
【0097】
請求項2の発明は、前記繊維強化プラスティックシ−トは、表裏両面に粘着面を有し、該粘着面に剥離シ−トを接着した紫外線硬化型繊維強化プラスティックシ−トであって、前記裏面の剥離シ−トを剥離し、かつ表面の剥離シ−トを接着したまま、前記繊維強化プラスティックシ−トを一次覆工壁内面に押し当てて接着するから、繊維強化プラスティックシ−トの取り扱いの容易化と、接着時の繊維強化プラスティックシ−トの表面側粘着面の保護を図れ、繊維強化プラスティックシ−トを容易かつ安全に一次覆工壁内面に接着できるとともに、表面側の剥離シ−ト上に押圧ロ−ラを転動可能にして、一次覆工壁と繊維強化プラスティックシ−トとの間に混入した気泡を排除し、平滑な繊維強化プラスティック壁を形成することができる。
請求項3の発明は、前記剥離シ−トは透明で、表面の剥離シ−トを接着したまま、前記繊維強化プラスティックシ−トに紫外線または太陽光を照射して硬化させるから、繊維強化プラスティックシ−トの表面側の粘着面を保護し、一次覆工壁内面に容易かつ安全に接着できるとともに、繊維強化プラスティックシ−トの粘着面の硬化時におけるスチレンガスの放出や樹脂の飛散を防止して、作業環境の劣化を未然に防止することができる。
【0098】
請求項4の発明は、前記繊維強化プラスティックシ−トの硬化後、前記表面の剥離シ−トを剥離するようにしたから、繊維強化プラスティックシ−トの表面側の粘着面を保護し、一次覆工壁内面に容易かつ安全に接着するとともに、繊維強化プラスティックシ−トの粘着面の硬化時におけるスチレンガスの放出や樹脂の飛散を防止して、作業環境の劣化を未然に防止することができる。
請求項5の発明は、前記複数の繊維強化プラスティックシ−トを、一次覆工壁内面の円周方向の全域に亘って隣接して配置するようにしたから、円形断面のトンネル内壁の形成に好適な効果がある。
【0099】
請求項6の発明は、シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−の各回転軸心をトンネルの軸方向と直交方向に設け、該シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−をトンネルの軸方向に沿って移動可能にするとともに、前記押圧ロ−ラ−を前記一次覆工壁内面の円周方向に沿って所定角度旋回可能にしたから、複数の繊維強化プラスティックシ−トをトンネルの軸方向に沿って確実に接着できるとともに、これを円周方向に隣接して配置することができる。
請求項7の発明は、前記シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−とを垂直軸周りに旋回可能にしたから、一次覆工壁の状況および作業条件に容易に応じられる効果がある。
【0100】
請求項8の発明は、前記押圧ロ−ラ−を、その回転軸方向と直交方向へ揺動可能で原位置に復帰回動可能に付勢した揺動ア−ムに設けたから、前記押圧ロ−ラ−によって繊維強化プラスティックシ−トを一次覆工壁に密着させ、前記繊維強化プラスティックシ−トの接着を円滑かつ確実に行なうことができる。
請求項9の発明は、前記押圧ロ−ラ−を複数設け、該ロ−ラ−の各回転軸を前記一次覆工壁内面の円周方向に沿って直列に設置し、各押圧ロ−ラ−を前記繊維強化プラスティックシ−トの幅方向に配置して押し当て可能にしたから、前記繊維強化プラスティックシ−トを一次覆工壁の内面に円滑かつ確実に定着することができる。
請求項10の発明は、接着用樹脂とその硬化剤を吐出し、前記一次覆工壁内面に配置した繊維強化プラスティックシ−トの表面を転動可能な塗布ロ−ラ−を前記押圧ロ−ラ−の後方に設けたから、接着用樹脂とその硬化剤を別々に供給して吹き付ける従来の装置に比べ、構成が簡単で、液剤の飛散による作業環境の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により築造したトンネルの実施形態を示す断面図である。
【図2】 本発明による二次覆工壁の覆工状況を示す正面図である。
【図3】 本発明に適用した二次覆工資材供給装置の一例を示す正面図である。
【図4】 図3の側面図である。
【図5】 本発明による二次覆工壁の覆工状況を示す断面図で、その初期の施工状態を示している
【図6】 本発明による二次覆工壁の覆工状況を示す断面図で、図5の後の施工状態を示している
【図7】 本発明による二次覆工壁の覆工状況を示す断面図で、図6の後の施工状態を示している
【図8】 本発明の第2の実施形態を示す断面図で、一次覆工壁の内面に紫外線硬化型繊維強化プラスティックシートによる二次覆工壁を施工した状況を示している。
【図9】 前記第2の実施形態の施工途中の状況を示す斜視図で、巻き立てたセグメントの内面をエアーガンで掃除している。
【図10】 前記第2の実施形態の施工途中の状況を示す斜視図で、巻き立てたセグメントの内面の各凹部に充填部材を填充している。
【図11】 前記第2の実施形態の施工途中の状況を示す斜視図で、セグメントの内面に塗布した下地処理剤に紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシートを貼り付けている。
【図12】 前記第2の実施形態の施工途中の状況を示す断面図で、セグメントの内面に塗布した下地処理剤に紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシートを貼り付けている。
【図13】 前記第2の実施形態の施工途中の状況を示す断面図で、セグメントの内面上半部周面に貼り付けた紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシートに、紫外線照射装置を介して紫外線を照射している。
【図14】 前記第2の実施形態の施工途中の状況を示す断面図で、セグメントの内面下半部周面に貼り付けた紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシートに、紫外線照射装置を介して紫外線を照射している。
【図15】 本発明の応用形態を示す断面図で、一次覆工壁の内面に紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシートによる二次覆工壁を施工した状況を示している。
【図16】 前記応用形態の施工途中の状況を示す斜視図で、巻き立て前のセグメントの内面をエアーガンで掃除している。
【図17】 前記応用形態の施工途中の状況を示す斜視図で、巻き立て前のセグメントの内面に各凹部の対応位置を刳り貫いて、紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシートを貼り付けている。
【図18】 前記応用形態の施工途中の状況を示す斜視図で、巻き立てたセグメントの内面の各凹部に充填部材を填充している。
【図19】 前記応用形態の施工途中の状況を示す斜視図で、前記充填部材の填充後、当該部に紫外線硬化型繊維強化プラスティックプリプレグシートを貼り付けている。
【符号の説明】
1 トンネル
3〜7 一次覆工壁(セグメント)
8 二次覆工壁
9 繊維強化プラスティックシ−ト
31 シートロール
49〜51,66 押圧ローラー
61 塗布ローラー
62 紫外線硬化型繊維強化プラスティックシート(二次覆工壁)
Claims (10)
- トンネルの一次覆工壁内面に所定幅の繊維強化プラスティックシ−トを押し当てて押圧し、薄厚の繊維強化プラスティック壁をトンネルの軸方向に沿って形成するトンネル内壁の形成方法において、複数の前記繊維強化プラスティックシ−トを前記一次覆工壁内面の円周方向に隣接して配置することを特徴とするトンネル内壁の形成方法
- 前記繊維強化プラスティックシ−トは、表裏両面に粘着面を有し、該粘着面に剥離シ−トを接着した紫外線硬化型繊維強化プラスティックシ−トであって、前記裏面の剥離シ−トを剥離し、かつ表面の剥離シ−トを接着したまま、前記繊維強化プラスティックシ−トを一次覆工壁内面に押し当てて接着する請求項1記載のトンネル内壁の形成方法。
- 前記剥離シ−トは透明で、表面の剥離シ−トを接着したまま、前記繊維強化プラスティックシ−トに紫外線または太陽光を照射して硬化させる請求項2記載のトンネル内壁の形成方法。
- 前記繊維強化プラスティックシ−トの硬化後、前記表面の剥離シ−トを剥離する請求項3記載のトンネル内壁の形成方法。
- 前記複数の繊維強化プラスティックシ−トを、一次覆工壁内面の円周方向の全域に亘って隣接して配置する請求項1記載のトンネル内壁の形成方法。
- 所定幅の繊維強化プラスティックシ−トを捲回したシ−トロ−ルと、前記シ−トロ−ルから繰り出した前記繊維強化プラスティックシ−トをトンネルの一次覆工壁内面の軸方向に押し当てて押圧する押圧ロ−ラ−とを備え、前記シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−とを水平軸周りに旋回可能にし、前記一次覆工壁内面の円周方向の定位置に配置可能に設け、前記一次覆工壁内面に薄厚の繊維強化プラスティック壁を形成可能にしたトンネル内壁の形成装置において、前記シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−の各回転軸心をトンネルの軸方向と直交方向に設け、該シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−をトンネルの軸方向に沿って移動可能にするとともに、前記押圧ロ−ラ−を前記一次覆工壁内面の円周方向に沿って所定角度旋回可能にしたことを特徴とするトンネル内壁の形成装置。
- 前記シ−トロ−ルと押圧ロ−ラ−とを垂直軸周りに旋回可能にした請求項6記載のトンネル内壁の形成装置。
- 前記押圧ロ−ラ−を、その回転軸方向と直交方向へ揺動可能で原位置に復帰回動可能に付勢した揺動ア−ムに設けた請求項6記載のトンネル内壁の形成装置。
- 前記押圧ロ−ラ−を複数設け、該ロ−ラ−の各回転軸を前記一次覆工壁内面の円周方向に沿って直列に設置し、各押圧ロ−ラ−を前記繊維強化プラスティックシ−トの幅方向に配置して押し当て可能にした請求項6記載のトンネル内壁の形成装置。
- 接着用樹脂とその硬化剤を吐出し、前記一次覆工壁内面に配置した繊維強化プラスティックシ−トの表面を転動可能な塗布ロ−ラ−を前記押圧ロ−ラ−の後方に設けた請求項6記載のトンネル内壁の形成装置。
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