JP2000136696A - トンネルの覆工構造およびその覆工方法並びに覆工装置 - Google Patents
トンネルの覆工構造およびその覆工方法並びに覆工装置Info
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Abstract
る二次覆工に好適で、前記プラスティックライニングに
よる流体摩擦と剥離作用を低下して、流量損失の低下を
抑制し、耐久性を向上するとともに、従来の接着用樹脂
の吹き付け法を廃し、作業環境と作業性を改善し、平滑
で一様な厚さの二次覆工面を容易かつ速やかに得られる
とともに、工期の短縮化と工費の低減ないし合理化を図
れ、しかも簡単な構造で簡便に使用でき、設備の小規模
化と低廉化を図れ、内空面積の小さなトンネや急曲線施
工にも対応できる、トンネルの覆工構造およびその覆工
方法並びに覆工装置を提供すること。 【解決手段】 トンネル1の一次覆工壁3〜7内面に繊
維強化プラスティックからなる二次覆工壁8,62を形
成する。前記二次覆工壁8を、補強繊維シート9に接着
用樹脂とその硬化剤を塗布して形成する。または前記二
次覆工壁62を、紫外線硬化型FRPプリプレグシート
62に紫外線を照射して形成する。
Description
強化プラスティックによる二次覆工に好適で、前記プラ
スティックライニングによる流体摩擦と剥離作用を低下
して、流量損失の低下を抑制し、耐久性を向上するとと
もに、従来の接着用樹脂の吹き付け法を廃し、作業環境
と作業性を改善し、平滑で一様な厚さの二次覆工面を容
易かつ速やかに得られるとともに、工期の短縮化と工費
の低減ないし合理化を図れ、しかも簡単な構造で簡便に
使用でき、設備の小規模化と低廉化を図れ、内空面積の
小さなトンネルや急曲線施工にも対応できるようにし
た、トンネルの覆工構造およびその覆工方法並びに覆工
装置に関する。
進後に一次覆工としてセグメントを組み立て、該セグメ
ントの内面に一次覆工の補強や防水、内装を目的とし
て、二次覆工に場所打ちコンクリートを巻き立ててい
た。
工および機能上、二次覆工のコンクリートを所定厚以上
に施工しなければならず、そのため所定のトンネル内空
を確保する必要上、上記厚さ分掘削断面が拡大して、シ
ールド掘進が大掛かりになり、シールド掘進機の大形化
や掘削土量の増大、セグメントの大口径化等を招いて、
工期の長期化と工費の増大を助長するという問題があっ
た。
汚水に含まれる硫化水素等に起因して、二次覆工コンク
リートが腐食し、耐久性が低下するという問題があり、
予ねてよりその改善が望まれていた。
て、例えば特開平8−21194号公報では、一次覆工
用のセグメントの内面に接着剤を介して、二次覆工用の
FRP板を接着しており、また特開平10−37690
号公報では、一次覆工用のセグメントの内面に、FRP
を形成する合成樹脂とその硬化剤を吹き付けて、薄厚の
FRP層を形成していた。
場合、FRP板の製作とその接着作業を要して、型製作
や成形機等に多大の設備費を要する上に、FRP板の貼
り付けが煩雑で工期の長期化と工費の上昇を助長する問
題があった。
を吹き付けているため、液剤の飛散によって作業環境が
劣化するとともに、平滑な仕上り面が得難く、しかもF
RP層をトンネルの円周方向に形成しているため、FR
P層の接合部が流体摩擦を形成する上に、FRP層の剥
離を助長して該層の耐久性が低下し、更に二次覆工設備
として、ビームを有するクローラーと、ビームを移動可
能な覆工装置とを要して大規模かつ高価になり、内空面
積が小さいトンネルや曲率半径の小さなトンネルに対応
できない等の問題があった。
題を解決し、水路トンネルの繊維強化プラスティックに
よる二次覆工に好適で、前記プラスティックライニング
による流体摩擦と剥離作用を低下して、流量損失の低下
を抑制し、耐久性を向上するとともに、従来の接着用樹
脂の吹き付け法を廃し、作業環境と作業性を改善し、平
滑で一様な厚さの二次覆工面を容易かつ速やかに得られ
るとともに、工期の短縮化と工費の低減ないし合理化を
図れ、しかも簡単な構造で簡便に使用でき、設備の小規
模化と低廉化を図れ、内空面積の小さなトンネルや急曲
線施工にも対応できるようにした、トンネルの覆工構造
およびその覆工方法並びに覆工装置を提供することを目
的とする。
明は、トンネルの一次覆工壁内面に繊維強化プラスティ
ックからなる二次覆工壁を形成したトンネルの覆工構造
において、前記二次覆工壁を、補強繊維シートに接着用
樹脂とその硬化剤を塗布し、または紫外線硬化型FRP
プリプレグシートに紫外線を照射して形成し、従来の液
状樹脂の吹き付け法による作業環境の劣化をなくし、平
滑な二次覆工面を容易に得られ、流体摩擦と剥離作用を
低下し流量損失を抑制するるとともに、特に後者の場合
は施工の容易化と作業性の向上を図れ、しかも一様な厚
さの二次覆工壁を容易に得られるようにしている。
ネルの軸方向に沿って形成し、二次覆工壁をトンネルの
円周方向に形成するものに比べて、前記プラスティック
ライニングによる流体摩擦と剥離作用を低下し、流量損
失を抑制するとともに、耐久性を向上するようにしてい
る。請求項3の発明は、トンネルの一次覆工壁内面に繊
維強化プラスティックからなる二次覆工壁を施工するト
ンネルの覆工方法において、前記二次覆工壁を、補強繊
維シートに接着用樹脂とその硬化剤を塗布し、または紫
外線硬化型FRPプリプレグシートに紫外線を照射して
形成し、従来の液状樹脂の吹き付け法による作業環境の
劣化をなくし、平滑な二次覆工面を容易に得られるとと
もに、特に後者の場合は施工の容易化と作業性の向上を
図れ、しかも二次覆工壁の厚さの管理を容易に行なえる
ようにしている。
ンネルの軸方向に沿って覆工するとともに、天端部から
順次下方へ施工し、二次覆工壁を合理的かつ容易に覆工
し得るようにしている。請求項5の発明は、前記一次覆
工壁内面に補強繊維シートをトンネルの軸方向に沿って
配置し、該シートに接着用樹脂とその硬化剤を塗布し、
前記シートを一次覆工壁内面に接着し、従来の液状樹脂
の吹き付け法による作業環境の劣化をなくし、平滑な二
次覆工面を容易に得られるようにしている。
紫外線硬化型FRPプリプレグシートの一側面をトンネ
ルの軸方向に沿って貼り付け、前記シートの他側面に紫
外線を照射して前記シートを硬化させ、液状樹脂の吹き
付けや接着剤の塗布法を廃して、良好な作業環境を保持
できるとともに、簡単で作業性および施工性が良く、平
滑で一様な厚さの二次覆工壁面を得られ、しかも前記シ
ートを無駄無く有効に使用できるようにしている。請求
項7の発明は、前記一次覆工壁内面に補強繊維シートの
一端を接着し、該シートを一次覆工壁内面に沿わせてト
ンネルの軸方向に配置し、該シートに沿って前記接着用
樹脂とその硬化剤を吐出する塗布ローラーを移動し、二
次覆工壁を合理的かつ容易に覆工し得るようにしてい
る。請求項8の発明は、前記一次覆工壁の円周方向内面
に係合可能な複数の押圧ローラーを設け、この押圧ロー
ラーを前記補強繊維シートに係合し、かつトンネルの軸
方向に沿って移動させ、皺がなく平滑で良好な仕上がり
の二次覆工壁を覆工できるようにしている。
記塗布ローラーよりも覆工方向前方へ配置し、これらの
ローラーを互いに近接して同方向へ移動させ、前記ロー
ラー間の繊維強化プラスティックシートの弛みを防止
し、これを円滑かつ平滑に覆工し得るようにしている。
請求項10の発明は、セグメントの巻き立て後、該セグ
メントの内面に前記紫外線硬化型FRPプリプレグシー
トの一側面を貼り付け、該シートを紫外線を介して硬化
させ、前記シートを一括して貼り付けるとともに硬化さ
せて、施工の合理化と迅速化を図るようにしている。
て前に、各セグメントの内面に前記紫外線硬化型FRP
プリプレグシートの一側面を貼り付け、該シートを紫外
線を介して硬化させ、前記シートの貼り付け作業を施工
現場以外で可能にし、その合理化と貼り付け作業の生産
性の向上を図れるとともに、狭小なトンネルの施工に応
じられるようにしている。請求項12の発明は、前記巻
き立てたセグメントの内面の各凹部に充填部材を填充
し、該セグメントの内面に前記紫外線硬化型FRPプリ
プレグシートを貼り付け、かつ該シートを硬化させて、
前記シートの一括した貼り付け法を可能にしている。
ントの内面に、凹部を残して前記紫外線硬化型FRPプ
リプレグシートを貼り付け、かつ該シートを硬化させ
て、前記凹部の使用を可能にし、巻き立て前の各セグメ
ントに対する前記シートの貼り付け法を可能にするとと
もに、セグメントの巻き立てを可能にしている。請求項
14の発明は、前記セグメントを巻き立て後、前記凹部
に充填部材を填充し、当該部に前記紫外線硬化型FRP
プリプレグシートを貼り付け、かつ該シートを硬化させ
て、前記セグメントの巻き立てを可能にしている。請求
項15の発明は、トンネルの一次覆工壁内面に沿って軸
方向に移動し、前記覆工壁内面に繊維強化プラスティッ
クからなる二次覆工壁を施工するトンネルの覆工装置に
おいて、一次覆工壁の内面に係合可能に配置する押圧ロ
ーラーと、該ローラーへ繰り出し可能な補強繊維シート
を捲回したシートロールとを有し、これら押圧ローラー
とシートロールを垂直面と平行に旋回可能にした二次覆
工資材供給装置を備え、一次覆工壁の内面に沿って補強
繊維シートを繰り出し、円滑かつ能率良く二次覆工壁を
施工可能にしている。
シートロールを水平面と平行に旋回可能にし、一次覆工
壁の状況および作業条件に容易に応じられるようにして
いる請求項17の発明は、前記押圧ローラーとシートロ
ールをトンネルの円周方向に旋回可能に設置し、二次覆
工壁を合理的かつ容易に施工し得るようにしている請求
項18の発明は、前記押圧ローラーをその軸方向と直交
方向へ回動可能に設けるとともに、前記押圧ローラーを
原位置へ復帰回動可能に付勢し、前記ローラーによって
補強繊維シートを一次覆工壁に密着させ、該シートの接
着を円滑かつ確実に行なえるようにしている。請求項1
9の発明は、複数の押圧ローラーを一次覆工壁の円周方
向内面に係合可能に配置し、補強繊維シートを一次覆工
壁の内面に円滑かつ確実に定着させるようにしている。
化剤を塗布ローラーへ供給可能に設け、該塗布ローラー
を一次覆工壁内面に配置した補強繊維シートに転動可能
にした、塗布装置を有し、接着用樹脂とその硬化剤を別
々に供給して吹付ける従来装置に比べ、構造を簡潔に
し、また液剤の飛散による作業環境の劣化をなくすよう
にしている。請求項21の発明は、前記二次覆工資材供
給装置と塗布装置を一次覆工壁内面に沿って、互いに近
接して同方向へ移動可能にし、二次覆工壁を円滑かつ容
易に施工できるとともに、これらの装置を別々に構成す
ることで、内空面積の小さなトンネや急曲線施工にも対
応でき、これらを一体構成した従来装置の不具合を解決
している。
ネルに適用した図示の実施形態について説明すると、図
1乃至図7において1は円形断面のシールドトンネル
で、掘削穴2の内面にセグメント3〜7が一次覆工さ
れ、該セグメント3〜7の内面に繊維強化プラスチック
からなる極薄の二次覆工壁、実施形態では2〜3mm厚
の極薄のFRP層8が覆工されている。
からなる補強繊維シート9をセグメント3〜7の内面に
接着して形成され、この状況は図2のようである。すな
わち、セグメント3〜7の内面を清掃し下地を処理後、
当該表面に後述する不織布の定着を促すプライマ剤を塗
布し、この後二次覆工資材供給装置10と塗布装置11
とを前後してトンネル1内に搬入する。
2,3のように、トンネル1内を移動可能な機台12と
各一対の走行車輪13,14とを有し、その駆動側走行
車輪13の車軸15にスプロケット16が固定されてい
る。一方、機台12上の一端部に軸受17を介して回動
軸18が回転自在に支持され、該軸18の一端部に手漕
ハンドル19の基端部が回動可能に連結されている
され、該スプロケット20と前記スプロケット16との
間にチェーン21が巻き掛けられ、前記ハンドル19の
動力をスプロケット20,16およびチェーン21を介
して、 車軸15に伝達可能にしている。図中、22はブ
レーキレバーで、その起倒操作を介して前記動力の断続
を可能にしている。
該支柱23の上端部にラックピニオン機構を駆使したロ
ータリーブラケット24が設置されている。前記ブラケ
ット24は、操作ハンドル25を介して支柱23の円周
上を所望角度回動可能に設けられ、該ブラケット24上
にラックピニオン機構を駆使した軸継手26が設けられ
ている。
る出力軸28を備え、該出力軸28は旋回ハンドル27
の回動軸と直交配置されていて、該軸28に基枠29の
中央部を固定している。基枠29の両端部に一対のブラ
ケット30が設けられ、該ブラケット30の先端部にシ
ートロール31の管状の芯軸32が回転自在に支持され
ている。
9を捲回してロール状に形成され、その表面から上記シ
ート9を繰り出し可能にしている。前記基枠29の両端
部に主枠33,33の一端が固定され、該枠33の他端
部に張出枠34が突設されている。
介して支軸36が回動自在に支持され、該軸36に揺動
アーム37が固定されている。揺動アーム37の一側に
スライドガイド38が設けられ、該ガイド38にスクリ
ュシャフト39が摺動可能に嵌合している。
は、主枠33に固定したナット40にねじ込まれ、その
ねじ込み量を調整ハンドル41で調整可能にしている。
調整ハンドル41は、その回動操作を介して揺動アーム
37の起立角度を調整可能にされ、トンネル断面の大小
および内面の曲率の変化に対応可能にしている
33との間に掛け渡したリターンスプリングで、その弾
性によって揺動アーム37を上向きに回動可能に付勢し
ている。43,44は主枠33および揺動アーム37の
先端部間に掛け渡した補強枠である。
ー取付枠45が掛け渡され、該枠45に複数組の支持脚
46〜48が取付けられている。支持脚46〜48の長
さは、前記取付枠45の中央に向かって漸増し、その各
一対の先端部間に同様な押圧ローラー49〜51が回転
自在に支持されている。
脚46〜48間に斜状または直角に配置され、それらの
転動面をセグメント3〜7の円周方向の内面に接触可能
にしている。
突設され、これらの先端部に一対のテンションローラー
53が近接して配置され、該ローラ53の間に前記補強
繊維シート9を導き入れている。図中、54はブラケッ
ト30の先端部に着脱可能に設けた支軸で、前記芯軸3
2に係合可能にされ、55は略コ字形状に枠組したウェ
イトで、その両端部を前記基枠29に固定している。
た架台57に、二次覆工用資材である液状の接着用樹
脂、実施形態ではエポキシアクリレート樹脂収納タンク
58と、上記樹脂の硬化を促す液状の硬化剤収納タンク
(図示略)と、これらの圧送ポンプ(図示略)と、ミキ
サー59とが設けられ、これらの混合液を単一の圧送ホ
ース60を介して、塗布ローラ61へ圧送可能にしてい
る。
分、実施形態では10m以上の長さを有し、また塗布ロ
ーラ61は、上記ホース60に連通する芯軸周面に多数
の噴口を備え、該噴口から前記混合液を吐出可能にして
いる。
供給装置10と塗布装置11は、これらを別々に構成し
たから、これらの装置を一体に構成した従来の装置に比
べ構成が簡単で小形軽量であり、特別な駆動源を要せず
手押し移動可能であり、その持ち運びや使用を容易に行
なえ、水路用トンネルのような小形のトンネルや、急曲
線トンネルの施工に対応できる。
置本体側で接着用樹脂とその硬化剤の二液を混合し、こ
れを単一の圧送ホース60で塗布ローラー61へ圧送し
ているから、それぞれのホースで二液をローラーへ圧送
し、これらを吹き付ける従来の装置に比べて、ホースや
圧送ポンプを節減でき、構成の簡潔化と製作の低廉化を
促せるとともに、接着用樹脂およびその硬化剤の飛散を
防止し、良好な作業環境と平滑な二次覆工壁8を得られ
る。
る場合、シールド掘削機を介して掘削穴2を掘削し、該
穴2の内壁にセグメント3〜7を組み立て、該セグメン
ト3〜7の表面を清掃し、凹凸部を補修する等して平滑
に下地処理する。この後、セグメント3〜7の内面の一
施工区間に亘ってプライマ剤を塗布し、その乾燥後に塗
布装置11を搬入し、これを手押し操作で所定位置へ移
動する。
の縦断方向、つまり軸方向に施工するから、一定の施工
距離分セグメント3〜7を軸方向へ巻き立てたところ
で、前記塗布装置11を搬入し、これをセグメント施工
側の定位置に移動する。
1内に搬入する。その際、上記装置10は、前述のよう
に小形軽量であるから手押し移動でき、また他の移動手
段として、例えば前記装置10に作業者が乗り込み、手
漕ハンドル19を操作して、該ハンドル19を基端部を
支点に上下方向へ往復角運動する
し、これにスプロケット20が同動して、その回動力が
チェーン21を介しスプロケット16に伝達され、スプ
ロケット16と一体の車軸15が駆動し、車輪13が駆
動して、二次覆工資材供給装置10が走行する。
位置へ移動後、そのマット貼付け姿勢を調整する。すな
わち、操作ハンドル25を回動操作し、基枠29および
ローラー取付枠45等を支柱23を中心に水平に旋回
し、例えばブラケット30をトンネル1の軸方向と平行
で、かつ機台12の端面と平行に正対させる。
29およびローラー取付枠45等を出力軸28を中心に
トンネル1の円周方向に旋回し、その第1施工時はロー
ラー取付枠45を略水平に設定し、押圧ローラー49〜
51をトンネル1の天端部に位置付ける。この状況は図
3,4のようで、押圧ローラー49〜51がトンネル1
の天端部の円周方向に沿って位置する。
シートロール31を取付け、該ロール31から補強繊維
シート9を繰り出し、その一端をテンションローラ5
3,53の間に導き、これを押圧ローラー49〜51上
に掛け渡すとともに、その所定長さを前記ローラー49
〜51の後方、つまり施工方向と反対方向へ引き出して
置く。
6を支点に、スプリング42の弾性に抗してシートロー
ル31側へ押し倒し、押圧ローラー49〜51と天端部
との間に隙間を形成し、この隙間に前記補強繊維シート
9を導き入れる。
し、ナット40に対しスクリューシャフト39のねじ込
み量を加減すると、揺動アーム37の起立角度が変化
し、押圧ローラー49〜51の高さを調整できるから、
補強繊維シート9に対する押圧力や、トンネル1の断面
形状の変化に多少の融通性を得られる。
グ42の弾性によって原状に復帰させ、補強繊維シート
9を押圧ローラー49〜51を介して天端部に押し付け
るこの状況は図5のようで、前記シート9がその幅方向
に亘って複数の押圧ローラー49〜51で押し付けら
れ、かつ該ローラー49〜51の外端面が、トンネル1
の内面と略同形状に配置されているから、前記シート9
を精密かつ均一に押圧し、その皺の発生を防止して平滑
かつ良好な仕上がりを得られることになる。
出した補強繊維シート9を保持して天端部に沿わせ、そ
の先端部を天端部の施工開始位置に押し当てる。一方、
前記搬入した塗布装置11の圧送ホース60を施工開始
側へ引き伸ばし、塗布ローラ61を施工開始部の補強繊
維シート9へ軽く押し付ける。
した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、積載した接着用樹
脂とその硬化剤を混合して圧送ホース60へ圧送する。
このようにすると、接着用樹脂と硬化剤の混合液が塗布
ローラー61から吐出し、これが前記シート9を浸透し
てセグメント3,4の内面に到達し、その後急速に硬化
して乾燥し上記シート9を接着する。
着後、該シート9から手を放し、塗布ローラー61を前
記接着位置から図2の矢視方向へ転動し、また二次覆工
資材供給装置10を同方向へ手押しで移動して、上記シ
ート9をセグメント3,4の内面に連続的に接着する。
次覆工資材供給装置10と近接移動し、それらの間に位
置する前記シート9の天端部からの撓みを防止すること
が望ましい。また、本発明は混合液を塗布ローラー61
から低速で吐出し、従来のように勢い良く吹き出してい
ないから、それらの飛散による作業環境の劣化を防止
し、作業環境を改善して二次覆工壁8を平滑に形成す
る。
10を移動すると、押圧ローラー49〜51が前記シー
ト9の上端部を天端側に押し付けて転動し、これにより
前記シート9が緊張してシートロール31が引き回さ
れ、該ロール31から前記移動分のシート9が繰り出さ
れる。
距離移動したところで、前記シート9を切断し、その切
断端部を塗布ローラ61を介して天端部の施工終端部に
接着する。こうして、天端部の施工区間の全域に前記シ
ート9を接着後、圧送ポンプ(図示略)の駆動を停止
し、塗布ローラ61を塗布装置11の原位置に戻し、二
次覆工資材供給装置10を施工開始位置へ移動する。
スクリューシャフト39のねじ込み量を減退し、揺動ア
ーム37を前傾させ、押圧ローラー49〜51を天端部
から離間させて、前記ローラー49〜51と二次覆工壁
8との擦過を阻止する。
後、前述と同じ要領で前記装置10のマット貼付け姿勢
を調整する。すなわち、操作ハンドル25を回動操作
し、ローラー取付枠45および機枠29等を支柱23を
中心に旋回し、二次覆工資材供給装置10を正対させ
る。
ーラー取付枠45および機枠29等を出力軸28を中心
にトンネル1の円周方向に旋回し、ローラー取付枠45
を略垂直に位置付け、各押圧ローラー49〜51を天端
部に形成した二次覆工壁8の一端に隣接するセグメント
4〜6に位置付ける。この状況は図6のようである。
トロール31から補強繊維シート9を繰り出し、その一
端をテンションローラ53,53の間に導き、これを押
圧ローラー49〜51上に掛け渡すとともに、その所定
長さを前記ローラー49〜51の後方、つまり施工方向
と反対方向へ引き出し、これを側壁部に沿わせて、その
先端部を側壁部の施工開始位置に押し当てる。
開始側へ引き伸ばし、塗布ローラー61を前記シート9
の端部に軽く押し付ける。このような状況の下で塗布装
置11に装備した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、積載
した接着用樹脂と硬化剤を混合して圧送ホース60へ圧
送し、これらを塗布ローラー61から吐出し、前記シー
ト9をセグメント4〜6の内面に接着する
着後、該シート9から手を放し、塗布ローラー61を前
記接着位置から図2の矢視方向へ転動し、また二次覆工
資材供給装置10を塗布ローラー61と同方向へ略同速
度で手押し移動し、前記シート9をセグメント4〜6の
内面に連続的に接着する。
10を移動すると、押圧ローラー49〜51が前記シー
ト9の先端部を側壁側に押し付けて転動し、これにより
前記シート9が緊張してシートロール31が引き回さ
れ、該ロール31から前記移動分の前記シート9が繰り
出される。
距離移動したところで、前記シート9を切断し、その切
断端部を塗布ローラ61を介して側壁部の施工終端部に
接着する。こうして、側壁部の施工区間の全域に補強繊
維シート9を接着後、圧送ポンプ(図示略)の駆動を停
止し、塗布ローラ61を塗布装置11の原位置に戻し、
二次覆工資材供給装置10を施工開始位置へ移動する。
操作ハンドル25と旋回ハンドル27を回動操作し、上
記装置10のマット貼付け姿勢を調整する。
し、ローラー取付枠45および機枠29等を出力軸28
を中心にトンネル1の円周方向に旋回し、ローラー取付
枠45を略垂直に位置付け、各ローラー49〜51を天
端部に形成した二次覆工壁8の他端に隣接するセグメン
ト4〜6に位置付ける。この状況は図7のようである。
トロール31から繰り出した前記シート9をテンション
ローラ53を介して押圧ローラー49〜51上に掛け渡
し、その所定長さを前記ローラー49〜51から引き出
して側壁部に沿わせ、その先端部を側壁部の施工開始位
置に押し当て、当該部に塗布ローラ61を軽く押し付け
る。
した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、搭載した接着用樹
脂と硬化剤を介し、前記シート9の先端部をセグメント
4〜6の内面に接着する。この後、塗布ローラ61を矢
視方向へ転動し、また二次覆工資材供給装置10を塗布
ローラー61と同方向へ略同速度で手押し移動して、前
記シート9をセグメント4〜6の内面に連続的に接着す
る。
距離移動し、側壁部の施工区間の全域に補強繊維シート
9を接着後、圧送ポンプ(図示略)の駆動を停止する。
二次覆工壁8を形成後、未覆工の底部を二次覆工する場
合は、二次覆工資材供給装置10を施工区間外に搬出
し、塗布ローラ61を塗布装置11の原位置に戻す。
の形成毎に二次覆工資材供給装置10を施工開始側へ移
動しているが、施工終端部で次期覆工を準備し、当該部
を起点に前記装置10を施工開始側へ折り返し移動すれ
ば、前記移動の煩雑や手間がなくなり、その分この種の
覆工を迅速に行なえる。
をトンネル1の底部の施工開始位置に位置付け、かつ施
工方向へ転がして、上記ロール31から補強繊維シート
9を施工長分繰り出し、このシート9を切断後、その一
端部を施工開始位置に押し当て、当該部に塗布ローラ6
1を軽く押し付ける。
した圧送ポンプ(図示略)を駆動し、積載した接着用樹
脂と硬化剤を塗布ローラ61へ供給し、補強繊維シート
9の先端部をセグメント6,7の内面に接着する。この
後、塗布ローラ61を施工方向へ転動し、前記シート9
をセグメント6,7の内面に連続的に接着する。
繊維シート9を接着し、トンネル1の施工区間全域の内
面に二次覆工壁8を形成後、該覆工壁8の表面を平滑に
仕上げれば、一連の二次覆工作業が終了する。
0の出力軸28を長尺に形成し、押圧ローラー49〜5
1の旋回域を機台12の外側に配置し、前記ローラー4
9〜51を出力軸28を中心に360゜回動可能にすれ
ば、前述のようにトンネル1の底部を二次覆工する場合
の特別な工程を要せず、作業が単純化し合理化を図れ
る。
プラスティックからなる極薄の二次覆工壁8を形成した
から、所要のトンネル内空を得るに当たって、掘削穴2
の小径化と掘削作業の簡易化、掘削設備の小能力化とセ
グメントの小径化、更に工期の短縮と工費の低減を図れ
る。
の縦断方向、つまり軸方向に形成しているから、これを
円周方向に形成したものに比べて、流体摩擦係数ないし
流体摩擦が小さく、流体の流量損失を低減できるととも
に、二次覆工壁8における流体の剥離作用を防止し、ト
ンネル1の耐久性を向上することができる。しかも、本
発明は液剤を塗布し、従来のように吹き付けていないか
ら、平滑な二次覆工壁8が得られ、前記流体摩擦係数な
いし流体摩擦の低下を促す。
示し、前述の実施形態と対応する構成部分に同一の符号
を用いている。これらの実施形態は前記補強繊維シート
9として、ガラス繊維に紫外線硬化型の樹脂、例えば不
飽和ポリエステル樹脂若しくはエポキシアクリレート樹
脂、エポキシ樹脂またはメラミン樹脂等を含浸した粘着
性を有する、いわゆる紫外線硬化型FRPプリプレグシ
ート(以下、紫外線硬化型シートと呼ぶ)62を用い、
これを施工条件に応じて巻き立て後または巻き立て前の
セグメント3〜7の内面に接着し、該シート62に紫外
線を照射して硬化させている。
応じて適宜寸法のものを用い、その内外面に透明なフィ
ルム状の剥離シート63,64を接着して粘着面を密封
し、常時はこれを暗室等に保管している。
の実施形態を示し、この実施形態では掘削穴2の内面に
セグメント3〜7を巻き立て、このセグメント3〜7の
内面に紫外線硬化型シート62を貼り付け、かつこれを
硬化させている。
布したプライマー等の下地処理剤、66は紫外線硬化型
シート62の接着時に使用する押圧ローラ、67,68
はセグメント3〜7の内面に形成した凹部であるボルト
ボックスと注入孔で、これらにモルタル等の充填部材6
9を填充している。
成した凹部である継手溝で、該溝70にコーキング材
(図示略)が充填される。71はエアーガン、72はト
ンネル1内に搬入した紫外線照射装置で、キャスタ73
を備えた架台74に略半円形断面のロータリー枠75を
回転自在に支持し、該枠75に複数の直管状の紫外線ラ
ンプ76をトンネル1の軸方向に配置している。
削穴2内の一定区間にセグメント3〜7を巻き立て、セ
グメント3〜7の表面、ボルトボックス67、注入孔6
8、継手溝70にエアーガン71を吹き付け、それらを
清浄する。この状況は図9のようである。この後、図1
0のようにボルトボックス67、注入孔68にモルタル
69を充填し、継手溝70にコーキング部材(図示略)
を装着して、それらを穴埋め後、セグメント3〜7の表
面に下地処理剤65を塗布し、密着性の良い平滑な下地
を形成する。
用意し、これをトンネル1の天端部に軸方向に沿って保
持し、その一方の剥離シート64を引き剥がし、露出し
た前記シート62の粘着面をセグメント3〜7の表面に
押し当てて貼り付ける。その際、押圧ローラ66を別の
剥離シート63上に押し当てて移動し、前記シート62
と下地処理剤65との間に混入した気泡を押し出し、前
記シート62を密着させるとともに、隣接の紫外線硬化
型シート62と平行かつ近接して貼り付ける。この状況
は図11および図12のようである。
けは、剥離シート64を引き剥がし、下地処理剤65へ
貼り付ける簡単な作業で、特別な設備や工具を要せず、
前述のように補強繊維シートをセグメントに押し当て、
その表面を塗布ローラで接着剤等を塗布する煩雑な作業
から解消され、これを迅速に行なえる。
る粘着力で略瞬時にセグメントに接着されるから、硬化
剤に促進剤を添加して接着剤を作成し、かつ接着剤の接
着効果に一定の時間を要する従来の施工法に比べて、合
理的で作業能率が良く、従来のように一定の接着強度を
得る間、前記シートを支え持つ不合理やその労力の負担
を解消し、しかもその際の不自然な作業姿勢を強いられ
ることが無い。
外線硬化型シート62を貼付けたところで、当該施工現
場に紫外線照射装置72を搬入し、そのロータリー枠7
5を上向きに設定して、紫外線ランプ76をONする。
線硬化型シート62に向けて紫外線が照射され、これが
透明な剥離シート63を透過して前記シート62に進入
し、その内部に添加した光硬化開始剤の反応を促して、
前記シート62が表面から急速に硬化し始め、トンネル
1の略上半部周面に前記FRP層8と同質の極薄(2.
5mm)の二次覆工壁が形成される。剥離シート63は
紫外線硬化型シート62の硬化後、引き剥がされる。
速く硬化し、またその表面を剥離シート63が被覆して
いるため、前記硬化時にスチレンが殆ど放出されず、樹
脂の飛散もないから、作業環境が良好に保たれる。
の高低に関係なく硬化するため、施工場所の温度管理が
容易で作業条件を容易に設定でき、前記シート62の保
管も容易になる。更に、前記紫外線硬化型シート62
は、前述の紫外線硬化型樹脂単体で組成され、いわゆる
一液性であるから、余った樹脂を再び使用でき、材料の
無駄がなく経済的である。
化型シート62によって一様な厚さを得られるから、補
強繊維シートに接着剤を塗布して形成する前述の二次覆
工壁に比べて、壁厚の管理が容易で合理的に行なえると
ともに、平滑な仕上り面を得られ、流水抵抗の低減を図
れる。
射装置72を施工現場から移動し、トンネル1の下部周
面に紫外線硬化型シート62を前述と同じ要領で貼り付
けるこの後、当該施工現場に紫外線照射装置72を移動
し、そのロータリー枠75を下向きに設定し、紫外線ラ
ンプ76をONして、紫外線を前記シート62に照射す
る。この結果、前記シート62が硬化し、トンネル1の
略下半部周面に前記FRP層8と同質の極薄の二次覆工
壁が形成される。この状況は図12のようである。
の間に帯状の紫外線硬化型シート62を重合して貼り付
け、これに紫外線照射装置72を介して紫外線を照射
し、前記シート62を硬化して一様な二次覆工壁面を形
成する。
〜7を組み立て後、該セグメント3〜7の凹部を充填し
て平坦面に形成し、紫外線硬化型シート62を施工現場
で一括して貼り付けるようにしたから、前記貼付け作業
を合理的かつ速やかに行なえ、前記シート62を無駄な
く使用できるとともに、平滑な二次覆工壁面を得られ
る。
態を示し、この実施形態ではセグメント3〜7の組み立
て前に予め紫外線硬化型シート62を接着し、これを施
工現場に搬入して巻き立てている。すなわち、工場等で
セグメント3〜7の内面を図16のようにエアーガン7
1を介して掃除し、その表面に下地処理剤65を塗布
し、この処理剤65上に前述の要領で紫外線硬化型シー
ト62を貼り付ける。この状況は図17のようである
3,64と一緒に各セグメント3〜7の形状寸法に裁断
し、かつボルトボックス67、注入孔68の対応位置を
剥離シート63,64と一緒に刳り貫いて置くことが望
ましい。この後、前記シート62に紫外線ランプ(図示
略)または太陽光を介して紫外線を照射し、該シート6
2を硬化させる。前記硬化後、剥離シート63を接着し
て置き、セグメント3〜7の運搬や組み立て時に前記シ
ート62の硬化面が損傷する事態を未然に防止すること
が望ましい。
搬し、これらを巻き立てる。この場合、前述のように紫
外線硬化型シート62や剥離シート63のボルトボック
ス67および注入孔68の対応位置が刳り貫かれている
から、セグメント3〜7の組み立て作業が可能になる。
7、注入孔68にモルタル69を充填し、継手溝70に
コーキング部材(図示略)を装着し、それらを穴埋めし
たところで、モルタル69の表面に下地処理剤65を塗
布し、当該部に例えば前記刳り貫いた各紫外線硬化型シ
ート62を貼り付ける。そして、これらのシート62に
前記紫外線照射装置72を介して紫外線を照射し、前記
シート62を硬化させて二次覆工壁面を形成する。
間に、適宜形状の紫外線硬化型シート62を重合して貼
り付け、これに紫外線照射装置72を介して紫外線を照
射し、前記シート62を硬化して一様な二次覆工壁面を
形成する。
〜7の組み立て前に、紫外線硬化型シート62を貼り付
け、二次覆工壁を形成するようにしたから、前記シート
62の取り付けの生産性の向上と、二次覆工壁作製の合
理化を図れ、ボルトボックス67削減タイプのセグメン
ト3〜7に適用すれば、前述の効果が一層増進し好適で
ある。また、この実施形態は施工現場での紫外線硬化型
シート62の貼り付け作業を大幅に割愛できるから、十
分な作業スペースを得られない狭小なトンネル1の施工
条件に好適である。
施工に適用しているが、これに限らず例えば既設トンネ
ルの補修や耐震補強、スチールセグメントの防食、防錆
に適用することも可能である。
覆工壁を、補強繊維シートに接着用樹脂とその硬化剤を
塗布し、または紫外線硬化型FRPプリプレグシートに
紫外線を照射して形成したから、従来の液状樹脂の吹き
付け法による作業環境の劣化をなくし、平滑な二次覆工
面を容易に得られ、流体摩擦と剥離作用を低下し、流量
損失を抑制することができるとともに、特に後者の場合
は施工の容易化と作業性の向上を図れ、しかも一様な厚
さの二次覆工壁を容易に得られる効果がある。
ネルの軸方向に沿って形成したから、二次覆工壁をトン
ネルの円周方向に形成するものに比べて、前記プラステ
ィックライニングによる流体摩擦と剥離作用を低下し、
流量損失を抑制するとともに、耐久性を向上することが
できる。請求項3の発明は、二次覆工壁を、補強繊維シ
ートに接着用樹脂とその硬化剤を塗布し、または紫外線
硬化型FRPプリプレグシートに紫外線を照射して形成
したから、従来の液状樹脂の吹き付け法による作業環境
の劣化をなくし、平滑な二次覆工面を容易に得られると
ともに、特に後者の場合は施工の容易化と作業性の向上
を図れ、しかも二次覆工壁の厚さの管理を容易に行なう
ことができる。
ンネルの軸方向に沿って覆工するとともに、天端部から
順次下方へ施工したから、二次覆工壁を合理的かつ容易
に覆工することができる。請求項5の発明は、前記一次
覆工壁内面に補強繊維シートをトンネルの軸方向に沿っ
て配置し、該シートに接着用樹脂とその硬化剤を塗布
し、前記シートを一次覆工壁内面に接着したから、従来
の液状樹脂の吹き付け法による作業環境の劣化をなく
し、平滑な二次覆工面を容易に得ることができる。
紫外線硬化型FRPプリプレグシートの一側面をトンネ
ルの軸方向に沿って貼り付け、前記シートの他側面に紫
外線を照射して前記シートを硬化させたから、液状樹脂
の吹き付けや接着剤の塗布法を廃して、良好な作業環境
を保持できるとともに、簡単で作業性および施工性が良
く、平滑で一様な厚さの二次覆工壁面を容易に得られ、
しかも前記シートを無駄無く有効に使用できる効果があ
る。請求項7の発明は、前記一次覆工壁内面に補強繊維
シートの一端を接着し、該シートを一次覆工壁内面に沿
わせてトンネルの軸方向に配置し、該シートに沿って前
記接着用樹脂とその硬化剤を吐出する塗布ローラーを移
動したから、二次覆工壁を合理的かつ容易に覆工するこ
とができる。
方向内面に係合可能な複数の押圧ローラーを設け、この
押圧ローラーを前記補強繊維シートに係合し、かつトン
ネルの軸方向に沿って移動させたから、皺がなく平滑で
良好な仕上がりの二次覆工壁を覆工することができる。
請求項9の発明は、前記押圧ローラーを前記塗布ローラ
ーよりも覆工方向前方へ配置し、これらのローラーを互
いに近接して同方向へ移動させたから、前記ローラー間
の繊維強化プラスティックシートの弛みを防止し、これ
を円滑かつ平滑に覆工することができる。
て後、該セグメントの内面に前記紫外線硬化型FRPプ
リプレグシートの一側面を貼り付け、該シートを紫外線
を介して硬化させたから、前記シートを一括して貼り付
けかつ硬化させ、施工の合理化と迅速化を図ることがで
きる。請求項11の発明は、セグメントの巻き立て前
に、各セグメントの内面に前記紫外線硬化型FRPプリ
プレグシートの一側面を貼り付け、該シートを紫外線を
介して硬化させたから、前記シートの貼り付け作業を施
工現場以外で可能にし、その合理化と貼り付け作業の生
産性向上を図れるとともに、狭小なトンネルの施工に好
適な効果がある。
メントの内面の各凹部に充填部材を填充し、該セグメン
トの内面に前記紫外線硬化型FRPプリプレグシートを
貼り付け、かつ該シートを硬化させたから、前記シート
の一括した貼り付け法を実現することができる。請求項
13の発明は、巻き立て前のセグメントの内面に、凹部
を残して前記紫外線硬化型FRPプリプレグシートを貼
り付け、かつ該シートを硬化させたから、前記凹部の使
用を可能にし、巻き立て前の各セグメントに対する前記
シートの貼り付け法を可能にするとともに、セグメント
の巻き立てを実現することができる。
き立て後、前記凹部に充填部材を填充し、当該部に前記
紫外線硬化型FRPプリプレグシートを貼り付け、かつ
該シートを硬化させたから、前記セグメントの巻き立て
を実現することができる。請求項15の発明は、一次覆
工壁の内面に係合可能に配置する押圧ローラーと、該ロ
ーラーへ繰り出し可能な補強繊維シートを捲回したシー
トロールとを有し、これら押圧ローラーとシートロール
を垂直面と平行に旋回可能にした二次覆工資材供給装置
を備えたから、一次覆工壁の内面に沿って補強繊維シー
トを繰り出し、円滑かつ能率良く二次覆工壁を施工する
ことができる。
シートロールを水平面と平行に旋回可能にしたから、一
次覆工壁の状況および作業条件に容易に応じられる効果
がある。請求項17の発明は、前記押圧ローラーとシー
トロールをトンネルの円周方向に旋回可能に設置したか
ら、二次覆工壁を合理的かつ容易に施工することができ
る。請求項18の発明は、前記押圧ローラーをその軸方
向と直交方向へ回動可能に設けるとともに、前記押圧ロ
ーラーを原位置へ復帰回動可能に付勢したから、前記ロ
ーラーによって補強繊維シートを一次覆工壁に密着さ
せ、該シートの接着を円滑かつ確実に行なうことができ
る。
を一次覆工壁の円周方向内面に係合可能に配置したか
ら、補強繊維シートを一次覆工壁の内面に円滑かつ確実
に定着させることができる。請求項20の発明は、接着
用樹脂とその硬化剤を塗布ローラーへ供給可能に設け、
該塗布ローラーを一次覆工壁内面に配置した補強繊維シ
ートに転動可能にした、塗布装置を有するから、接着用
樹脂とその硬化剤を別々に供給して吹付ける従来装置に
比べ、構造を簡潔にし、また液剤の飛散による作業環境
の劣化をなくすことができる。請求項21の発明は、前
記二次覆工資材供給装置と塗布装置を一次覆工壁内面に
沿って、互いに近接して同方向へ移動可能にしたから、
二次覆工壁を円滑かつ容易に施工できるとともに、これ
らの装置を別々に構成することで、内空面積の小さなト
ンネや急曲線施工にも対応でき、これらを一体構成した
従来装置の不具合を解決することができる。
す断面図である。
図である。
を示す正面図である。
図で、その初期の施工状態を示している。
図で、図5の後の施工状態を示している。
図で、図6の後の施工状態を示している。
覆工壁の内面に紫外線硬化型FRPプリプレグシートに
よる二次覆工壁を施工した状況を示している。
視図で、巻き立てたセグメントの内面をエアーガンで掃
除している。
斜視図で、巻き立てたセグメントの内面の各凹部に充填
部材を填充している。
斜視図で、セグメントの内面に塗布した下地処理剤に紫
外線硬化型FRPプリプレグシートを貼り付けている。
断面図で、セグメントの内面に塗布した下地処理剤に紫
外線硬化型FRPプリプレグシートを貼り付けている。
断面図で、セグメントの内面上半部周面に貼り付けた紫
外線硬化型FRPプリプレグシートに、紫外線照射装置
を介して紫外線を照射している。
断面図で、セグメントの内面下半部周面に貼り付けた紫
外線硬化型FRPプリプレグシートに、紫外線照射装置
を介して紫外線を照射している。
次覆工壁の内面に紫外線硬化型FRPプリプレグシート
による二次覆工壁を施工した状況を示している。
斜視図で、巻き立て前のセグメントの内面をエアーガン
で掃除している。
斜視図で、巻き立て前のセグメントの内面に各凹部の対
応位置を刳り貫いて、紫外線硬化型FRPプリプレグシ
ートを貼り付けている。
斜視図で、巻き立てたセグメントの内面の各凹部に充填
部材を填充している。
斜視図で、前記充填部材の填充後、当該部に紫外線硬化
型FRPプリプレグシートを貼り付けている。
プリプレグシート製) 67,68,70 凹部 69 充填部材
Claims (21)
- 【請求項1】 トンネルの一次覆工壁内面に繊維強化プ
ラスティックからなる二次覆工壁を形成したトンネルの
覆工構造において、前記二次覆工壁を、補強繊維シート
に接着用樹脂とその硬化剤を塗布し、または紫外線硬化
型FRPプリプレグシートに紫外線を照射して形成した
ことを特徴とするトンネルの覆工構造 - 【請求項2】 前記二次覆工壁をトンネルの軸方向に沿
って形成した請求項1記載のトンネルの覆工構造。 - 【請求項3】 トンネルの一次覆工壁内面に繊維強化プ
ラスティックからなる二次覆工壁を施工するトンネルの
覆工方法において、前記二次覆工壁を、補強繊維シート
に接着用樹脂とその硬化剤を塗布し、または紫外線硬化
型FRPプリプレグシートに紫外線を照射して形成する
ことを特徴とするトンネルの覆工方法 - 【請求項4】 前記二次覆工壁を、トンネルの軸方向に
沿って覆工するとともに、天端部から順次下方へ施工す
る請求項3記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項5】 前記一次覆工壁内面に補強繊維シートを
トンネルの軸方向に沿って配置し、該シートに接着用樹
脂とその硬化剤を塗布し、前記シートを一次覆工壁内面
に接着した請求項3記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項6】 前記一次覆工壁内面に紫外線硬化型FR
Pプリプレグシートの一側面をトンネルの軸方向に沿っ
て貼り付け、前記シートの他側面に紫外線を照射し、前
記シートを硬化させた請求項3記載のトンネルの覆工方
法。 - 【請求項7】 前記一次覆工壁内面に補強繊維シートの
一端を接着し、該シートを一次覆工壁内面に沿わせてト
ンネルの軸方向に配置し、該シートに沿って前記接着用
樹脂とその硬化剤を吐出する塗布ローラーを移動した請
求項3記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項8】 前記一次覆工壁の円周方向内面に係合可
能な複数の押圧ローラーを設け、この押圧ローラーを前
記補強繊維シートに係合し、かつトンネルの軸方向に沿
って移動させた請求項3記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項9】 前記押圧ローラーを前記塗布ローラーよ
りも覆工方向前方へ配置し、これらのローラーを互いに
近接して同方向へ移動させた請求項8記載のトンネルの
覆工方法。 - 【請求項10】 セグメントの巻き立て後、該セグメン
トの内面に前記紫外線硬化型FRPプリプレグシートの
一側面を貼り付け、該シートを紫外線を介して硬化させ
た請求項6記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項11】 セグメントの巻き立て前に、各セグメ
ントの内面に前記紫外線硬化型FRPプリプレグシート
の一側面を貼り付け、該シートを紫外線を介して硬化さ
せた請求項3記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項12】 前記巻き立てたセグメントの内面の各
凹部に充填部材を填充し、該セグメントの内面に前記紫
外線硬化型FRPプリプレグシートを貼り付け、該シー
トを硬化させた請求項10記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項13】 巻き立て前のセグメントの内面に、凹
部を残して前記紫外線硬化型FRPプリプレグシートを
貼り付け、該シートを硬化させた請求項12記載のトン
ネルの覆工方法。 - 【請求項14】 前記セグメントを巻き立て後、前記凹
部に充填部材を填充し、当該部に前記紫外線硬化型FR
Pプリプレグシートを貼り付け、該シートを硬化させた
請求項13記載のトンネルの覆工方法。 - 【請求項15】 トンネルの一次覆工壁内面に沿って軸
方向に移動し、前記覆工壁内面に繊維強化プラスティッ
クからなる二次覆工壁を施工するトンネルの覆工装置に
おいて、一次覆工壁の内面に係合可能に配置する押圧ロ
ーラーと、該ローラーへ繰り出し可能な補強繊維シート
を捲回したシートロールとを有し、これら押圧ローラー
とシートロールを垂直面と平行に旋回可能にした二次覆
工資材供給装置を備えたことを特徴とするトンネルの覆
工装置。 - 【請求項16】 前記押圧ローラーとシートロールを水
平面と平行に旋回可能にした請求項15記載のトンネル
の覆工装置。 - 【請求項17】 前記押圧ローラーとシートロールをト
ンネルの円周方向に旋回可能に設置した請求項15記載
のトンネルの覆工装置。 - 【請求項18】 前記押圧ローラーをその軸方向と直交
方向へ回動可能に設けるとともに、前記押圧ローラーを
原位置へ復帰回動可能に付勢した請求項15記載のトン
ネルの覆工装置。 - 【請求項19】 複数の押圧ローラーを一次覆工壁の円
周方向内面に係合可能に配置した請求項15記載のトン
ネルの覆工装置。 - 【請求項20】 接着用樹脂とその硬化剤を塗布ローラ
ーへ供給可能に設け、該塗布ローラーを一次覆工壁内面
に配置した補強繊維シートに転動可能にした、塗布装置
を有する請求項15記載のトンネルの覆工装置。 - 【請求項21】 前記二次覆工資材供給装置と塗布装置
を一次覆工壁内面に沿って、互いに近接して同方向へ移
動可能にした請求項15記載のトンネルの覆工装置。
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