JP3682350B2 - 樹脂管と金属管との変換継手のシール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂管と金属管との間に介在されてそれらの材質の異なる2つの管を接続するための変換継手のシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の変換継手が特開平4−125384号公報に記載されている。図8に示したように、この公報に記載されている変換継手は、樹脂管(不図示)が接続される合成樹脂製の第1接続筒部1と、金属管が接続される金属製の第2接続筒部2とを有し、第1接続筒部1の根元部に形成された合成樹脂製の連結筒部3と第2接続筒部2の根元部に形成された金属製の被連結筒部4とが径方向で重なり合って双方の連結筒部が結合されている。
【0003】
このような変換継手において、第1接続筒部1や連結筒部3をポリエチレン樹脂で成形したものでは、合成樹脂製の第1接続筒部1を金属製の第2接続筒部2と共にインサート成形するときにそれらの重なり面5の全面を接着するようにしており、その接着が重なり面5の全面で確実に行われているときには、その重なり面5に管路Fを流れる都市ガスなどの流体の漏れを生じるような隙間が生じない。しかし、上記重なり面5に隙間が形成されることもある。
【0004】
そこで、図5のように、連結筒部3と被連結筒部4との間にゴム製のOリングでなるシール部材51を介在することによって、重なり面5に流体の漏れを生じるような隙間が生じていたとしても、そのシール部材51によって流体漏れを防ぐという対策が試みられた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5で説明したシール部材51は、そのシール部材51を被連結筒部4に保持させた第2接続筒部2と共に第1接続筒部1をインサート成形することによって、連結筒部3と被連結筒部4との間に介在される。そのため、その成形時の熱による影響でシール部材51が熱劣化を起こしてシール部材51によるシール信頼性が低下するおそれがある。また、連結筒部3は合成樹脂製であるため、シール部材51の復元作用によってその連結筒部3が応力緩和を起こしやすく、仮に連結筒部3が事後的に応力緩和を起こすと、それだけ連結筒部3に対するシール部材51の面圧が低下して良好なシール性能を維持できなくなるおそれがある。
【0006】
そこで、本願出願人は、先に、図3に示したシール装置を提案した。このシール装置は、第1接続筒部1の内周面に第1シール座面11を設け、第2接続筒部2の内周面に第2シール座面21を設けると共に、それらの第1シール座面11と第2シール座面21とを軸方向で面一に連続させておく一方、それらのシール座面11,21の内側に挿入した支持リング6に、この支持リング6の外周面に形成された支持面61と上記第1シール座面11および上記第2シール座面21との両方に密着する1つのリング状のシール部材62を設けたものである。
【0007】
図3のシール装置によると、1つのシール部材62が、支持リング6側の支持面61に密着し、しかも第1シール座面11や第2シール座面21にも密着するので、合成樹脂製の連結筒部3と金属製の被連結筒部4との重なり面5に管路を流れる流体の漏れを生じるような隙間が存在しているとしても、上記シール部材62によってその隙間に流体が入ることが阻止されるので、その隙間に起因する流体漏れを防ぐことが可能である。
【0008】
しかしながら、ポリエチレン樹脂は射出成形後に収縮するという性質を有している。そのため、第1接続筒部1をポリエチレン樹脂で成形した変換継手においては、合成樹脂製の第1接続筒部1を金属製の被連結筒部4と共にインサート成形した場合に、その第1接続筒部1が収縮して所謂「ひけ」による凹みが生じ、それが原因で第1シール座面11が上記した第2シール座面よりも少し径大になるという事態の起こることがある。このような事態が起こると、第1シール座面11や第2シール座面21に対する上記シール部材62の面圧として適正な大きさが維持されなくなり、シール部材62によるシール性能が損なわれるおそれのあることが知見された。具体的には、成形に伴う第1シール座面11の収縮をあらかじめ考慮してシール部材62の大きさ(特に外周直径)をその第1シール座面11に合わせておくと、第2接続筒部2側の第2シール座面21に対するシール部材62の面圧が大きくなり過ぎてそのシール部材62の劣化が早まり、長期に亘るシール性能の維持に問題が生じる。その逆に、第2接続筒部2側の第2シール座面21にシール部材62の大きさを合わせておくと、成形に伴う第1シール座面11の収縮によって第1シール座面11に対するシール部材62の面圧が小さくなり過ぎ、シール信頼性に問題が生じる、ということが知見された。
【0009】
本発明は以上の状況の下でなされたものであり、上記した合成樹脂製の連結筒部と金属製の被連結筒部との重なり面に管路を流れる流体の漏れを生じるような隙間が存在しているとしても、その隙間に流体が入ることを阻止してその隙間に起因する流体漏れを防ぐことを基本とし、たとえ合成樹脂製の第1接続筒部側に具備された第1シール座面に、第1接続筒部の成形に起因する収縮が起こっても、その収縮がシール性能に悪影響を与えるといった事態をなくすることのできる樹脂管と金属管との変換継手のシール装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の樹脂管と金属管との変換継手のシール装置は、樹脂管が接続される合成樹脂製の第1接続筒部と、金属管が接続される金属製の第2接続筒部とを有し、上記第1接続筒部の根元部に具備された合成樹脂製の連結筒部と上記第2接続筒部の根元部に具備された金属製の被連結筒部とが径方向で重なり合って双方の連結筒部が結合されてなる樹脂管と金属管との変換継手において、この変換継手に挿入された支持リングに、この支持リングの外周面に形成された第1支持面と上記第1接続筒部の内周面に形成された第1シール座面とに密着されたリング状の第1シール部材と、この支持リングの外周面に形成された第2支持面と上記第2接続筒部の内周面に形成された第2シール座面とに密着されたリング状の第2シール部材とが設けられている、というものである。
【0011】
このシール装置において、第1支持面および第1シール座面に密着された第1シール部材と、第2支持面および第2シール座面に密着された第2シール部材とは、別々のシール部材である。そのため、第1シール座面に第1接続筒部の成形に起因する収縮が生じている場合、第1シール部材としてその収縮を考慮した内周直径および外周直径のシール部材を用いることによって、その第1シール部材が適正な面圧で第1支持面および第1シール座面に密着し、その密着箇所の良好なシール性能が確保される。また、第2シール部材として第2シール座面の内周直径や第2支持面の外周直径を考慮した内周直径および外周直径のシール部材を用いることによって、その第2シール部材が適正な面圧で第2シール座面および第2支持面に密着し、その密着箇所の良好なシール性能が確保される。したがって、連結筒部と被連結筒部との重なり面に流体漏れを生じさせるような隙間が存在しているととしても、その隙間に流体の入ることが上記した支持リングや第1および第2のシール部材により阻止されて、上記隙間からの流体漏れが確実に防止され、長期に亘ってシール信頼性が確保される。
【0012】
請求項2に係る発明の樹脂管と金属管との変換継手のシール装置は、請求項1に記載したものにおいて、上記第1シール座面の内周直径が上記第2シール座面の内周直径よりも大きい、というものである。
【0013】
このシール装置において、第1シール座面の内周直径と第2シール座面の内周直径との寸法差には、第1接続筒部の成形に起因する収縮によって生じた寸法差が含まれる。そして、このように第1シール座面の内周直径と第2シール座面の内周直径とに寸法差があるとしても、上記したところと同様の理由により、第1シール部材や第2シール部材により良好なシール性能が確保され、連結筒部と被連結筒部との重なり面に隙間が存在しているととしても、その隙間に流体の入ることが阻止されて上記隙間からの流体漏れが確実に防止され、長期に亘ってシール信頼性が確保される。
【0014】
請求項3に係る発明の樹脂管と金属管との変換継手のシール装置は、請求項2に記載したものにおいて、上記第1シール部材と上記第2シール部材との相互間において、自然状態での内周直径と外周直径とが同一になっており、上記支持リングの上記第1支持面の直径がその第2支持面の直径よりも径大でかつ上記第1シール部材の内周直径よりも径大であるというものである。
【0015】
このシール装置によれば、第1シール部材と第2シール部材とに同じ大きさのシール部材を用いることができるので、必要になるシール部材の種類が1種類になるという利点がある。それにもかかわらず、支持リングの第1支持面の直径がその第2支持面の直径よりも径大でかつ第1シール部材の内周直径よりも径大であるので、第1支持面に嵌め込んだ第1シール部材が拡開されてその第1シール部材が、第2シール座面の内周直径よりも大きな内周直径を有する第1シール座面に良好に密着するようになり、長期に亘って良好なシール信頼性が確保される。
【0016】
請求項4に係る発明の樹脂管と金属管との変換継手のシール装置は、請求項2または請求項3に記載したものにおいて、上記支持リングに、上記第1支持面の軸方向の両側から突出して第1シール部材を保持する第1鍔部が設けられていると共に、上記第2支持面の軸方向の両側から突出して第2シール部材を保持する第2鍔部が設けられている、というものである。
【0017】
このシール装置によると、第1シール部材や第2シール部材が支持リングの第1支持面や第2支持面に適切に対応する位置に保持される。そのため、第1シール部材や第2シール部材の位置ずれに伴うシール信頼性の低下が起こらない。
【0018】
請求項5に係る発明の樹脂管と金属管との変換継手のシール装置は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載したものにおいて、上記支持リングに雄ねじが設けられ、上記第2接続筒部に上記雄ねじをねじ込み可能な雌ねじが設けられ、これらの雄ねじと雌ねじとがねじ合わされて上記支持リングと上記第2接続筒部とが結合されている、というものである。
【0019】
このシール装置によると、支持リングが第2接続筒部にねじ合わせによって確実に結合されるので、第1シール部材や第2シール部材の位置ずれに伴うシール信頼性の低下が長期に亘って起こらなくなる。
【0020】
請求項6に係る発明の樹脂管と金属管との変換継手のシール装置は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5のいずれかに記載したものにおいて、上記第1シール部材と上記第2シール部材とが共にゴム製のOリングでなり、上記第1シール部材であるOリングの自然状態での外周直径が上記第1シール座面の内周直径よりも大きく、上記第2シール部材であるOリングの自然状態での外周直径が上記第2シール座面の内周直径よりも大きい、というものである。
【0021】
このシール装置によると、必要になるシール部材としてのOリングの種類が1種類になるという利点がある。また、それらのOリングが圧縮された状態で第1シール座面や第2シール座面に密着して高いシール信頼性が確保される。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るシール装置を採用した変換継手Aに金属管Cを接続した場合の部分縦断側面図、図2は図1のII部の拡大図である。
【0023】
変換継手Aは、樹脂管(不図示)が接続される合成樹脂製の第1接続筒部1と、金属管Cが接続される金属製の第2接続筒部2とを有している。第2接続筒部2はその根元部が被連結筒部4となされており、その被連結筒部4が、上記第1接続筒部1の根元部に具備された連結筒部3に埋入状態で結合されている。このような連結筒部3と被連結筒部4との結合は、第1接続筒部1を第2接続筒部2と共にインサート成形することによって行われている。図例では、被連結筒部4の複数箇所に開口41を開設し、それらの開口41を通して被連結筒部4の外側と内側とに第1接続筒部1を形成している合成樹脂、図例ではポリエチレン樹脂を回り込ませて両者の結合強度を高めている。したがって、図例では、金属製の被連結筒部4の外側と内側とにおいて、合成樹脂製の連結筒部3が径方向で重なり合っている。
【0024】
連結筒部3と被連結筒部4との最内周側に位置している突当り面(上記重なり面5の一部分を形成している)52を挟む両側において、第1接続筒部1の内周面には第1シール座面11が形成されているのに対し、第2接続筒部2の内周面には第2シール座面21が形成されている。また、第2シール座面21には段付面23を介して雌ねじ部24が連設されている。
【0025】
他方、この変換継手Aには、上記突当り面52の両側に跨がる位置に金属製の支持リング6が挿入されている。この支持リング6には、上記した第1シール座面11に対応する第1支持面63と、上記した第2シール座面21に対応する第2支持面64とが軸方向に並んで形成されている。また、支持リング6には、第1支持面63の軸方向の両側から突出する一対の第1鍔部65,66と、第2支持面64の軸方向の両側から突出する一対の第2鍔部66,67とが設けられている。図例の支持リング6においては、中央の鍔部66を第1鍔部と第2鍔部とに兼用してある。そして、一対の第1鍔部65,66により位置決めされたゴム製のOリングでなる第1シール部材35が第1支持面63と第1シール座面11とに密着しており、また、一対の第2鍔部66,67により位置決めされたゴム製のOリングでなる第2シール部材45が第2支持面64と第2シール座面21とに密着している。図2に仮想線で示したように、第1シール部材35であるOリングの自然状態での外周直径は第1シール座面11の内周直径よりも大きく、第2シール部材45であるOリングの自然状態での外周直径は第2シール座面21の内周直径よりも大きい。また、第1シール部材35と第2シール部材45とに用いられている2つのゴム製のOリングは、自然状態において、その内周直径および外周直径、断面形状、材質がすべて同一である同じ種類のものである。そして、これらのOリングと上記した第1および第2の支持面63,64や第2および第2のシール座面11,21との密着は、それらのOリングが圧縮されているときの復元力によっている。
【0026】
ここで、第1シール座面11は、第1接続筒部1の成形時の収縮によって、その内周直径が第2シール座面21の内周直径よりも少し大きくなっている。また、支持リング6の第1支持面63の直径がその第2支持面64の直径よりも少し径大になっており、しかも、第1支持面63の直径は、自然状態での第1シール部材35の内周直径よりも少し径大になっている。このため、第1支持面63に嵌め込んだ第1シール部材11が拡開されていその第1シール部材11が、第2シール座面21の内周直径よりも大きな内周直径を有する第1シール座面11に適正な面圧で密着している。また、第2支持面64に嵌め込んだ第2シール部材21も第2シール座面21に適正な面圧で密着している。このため、第1シール部材11や第2シール部材21によるシール性能が長期に亘って良好に維持される。
【0027】
支持リング6の端部に雄ねじ68が設けられており、この雄ねじ68が、上記雌ねじ24にねじ合わされている。このため、支持リング6と第2接続筒部2とがそれらの雄ねじ68と雌ねじ24とのねじ合わせによって結合されている。こうしておくことにより、第1シール座面11や第2シール座面21に対する第1シール部材35や第2シール部材45の位置ずれが防止されるので、それらのシール部材35,45の位置ずれに伴うシール信頼性の低下が長期に亘って起こり得ない。この作用は、第1シール部材35や第2シール部材45が第1鍔部65,66や第2鍔部66,67によって支持リング6の第1支持面63や第2支持面64に適切に対応する位置に保持されて位置ずれを生じないようになっていることによりいっそう確実に発揮される。
【0028】
このようなシール装置によれば、連結筒部3と被連結筒部4との最内周側に位置している上記突当り面52を挟む両側に第1シール部材35と第2シール部材45とが配備されており、しかも、第1シール部材35が第1支持面63および第1シール座面11に適正な面圧で密着され、第2シール部材45が第2支持面64および第2シール座面21に適正な面圧で密着されているので、上記重なり面5に流体漏れを生じさせるような隙間が生じていても、その隙間に管路の流体が入らない。したがって、その隙間に起因する流体漏れを生じることはない。
【0029】
図例の変換継手Aにおいて、第1接続筒部1には、図示していない樹脂管(たとえばポリエチレン管)が、ヒートフュージョン方式あるいはエレクトリックフュージョン方式といった熱融着方式で接合されたり、メカニカル継手や差し込み継手を介して接合されたりする。
【0030】
第2接続筒部2には、合成樹脂製の被覆チューブ81によって被覆された波形の金属管Cが接続されている。この金属管Cは先端部が被覆チューブ81から突き出ている。第2接続筒部2と金属管Cとの間には、外部から管路への水の浸入を防ぐためのシール部72と、金属管Cの抜出しを防ぐための抜止め機構77とが設けられている。すなわち、上記第1接続筒部2の端部に形成された雌ねじ22に押輪73の雄ねじ74がねじ込まれており、この押輪73に内周側に設けられた管状溝75にT字状断面のゴム製シール材76が保持され、そのシール材76が上記被覆チューブ71に密着している。このため、押輪73と被覆チューブ71との間の隙間が、シール材76によって形成される上記シール部72によって塞がれて外部からの水の浸入が防止されている。また、波形の金属管Cの先端側の谷部C1に押付けリング78が嵌め込まれていると共に、この押付けリング78が上記押輪73により押し付けられている。そして、押付けリング78と上記第1接続筒部2に形成された段付面25とにより金属管Cの先端側の山部C2が圧潰された状態で挾圧保持されている。このような抜止め機構77の作用によって、金属管Cが抜け止めされている。なお、圧潰されている金属管Cの上記山部C2や上記押付けリング78と上記第1接続筒部2との間にはゴム製のシール材26が介在されてこの箇所をシールしていると共に、上記第2接続筒部2の端部と上記押輪73との間に防水パッキン79が介在されていて、この防水パッキン79によって第2接続筒部2の端部と上記押輪73との間が水密に塞がれている。
【0031】
図示した変換継手Aによって接続される樹脂管と金属管Cとは、都市ガスなどの気体を家屋に引き込む管路を形成している。そのため、図1に示すように、被覆チューブ71を有する上記金属管Cの外側に保護管81が嵌め込まれている。そして、保護管81の一端部と金属管Cの被覆チューブ71との隙間に雨水などの水が浸入することを防ぐために防水キヤップ82が取り付けられていると共に、保護管81の他端部側からその保護管81と金属管Cの被覆チューブ71との隙間に水が入ることを防ぐために防水機構8が設けられている。この防水機構8は、外筒83と、この外筒83の一端部にねじ込まれた止め輪84と、外筒83と保護管81との間に介在されたシール材85,86とからなり、シール材85の抜落ちが上記止め輪84により防止されている。
【0032】
また、上記外筒83の他端部は、上記第1接続筒部1の端部に外嵌されており、その外筒83の他端部とその外筒83が外嵌している第1接続筒部1の端部との間にシール材87が介在されており、このシール材87によって、外筒83と第1接続筒部1との隙間からの水の浸入が防止されている。
【0033】
以上説明した変換継手Aにおいて、第1接続筒部1の連結筒部3は第2接続筒部2の被連結筒部4に対してその外側と内側とで径方向に重なり合っているけれども、この点は、たとえば、図3、図4または図5に示したように、連結筒部3が被連結筒部4に対してその外側だけで径方向に重なり合っていてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、合成樹脂製の連結筒部と金属製の被連結筒部との重なり面に管路を流れる流体の漏れを生じるような隙間が存在しているとしても、その隙間に流体が入ることを阻止してその隙間に起因する流体漏れを防ぐことが可能である。特に、合成樹脂製の第1接続筒部側に具備された第1シール座面が、第1接続筒部の成形によって生じた収縮を生じてその内周直径が第2シール座面の内周直径より大きくなっていても、そのことがシール性能に悪影響を与えるといった事態をなくすることができるようになり、長期に亘って高いシール信頼性が確保されるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシール装置を採用した変換継手に金属管を接続した場合の部分縦断側面図である。
【図2】図1のII部の拡大図である。
【図3】比較例による変換継手の要部を拡大した縦断側面図である。
【図4】従来の変換継手の縦断側面図である。
【図5】図4の変換継手を改良したものの縦断側面図である。
【符号の説明】
A 変換継手
C 金属管
1 第1接続筒部
2 第2接続筒部
3 連結筒部
4 被連結筒部
6 支持リング
11 第1シール座面
21 第2シール座面
24 雌ねじ
35 第1シール部材
45 第2シール部材
63 第1支持面
64 第2支持面
65,66 第1鍔部
66,67 第2鍔部
68 雄ねじ
Claims (6)
- 樹脂管が接続される合成樹脂製の第1接続筒部と、金属管が接続される金属製の第2接続筒部とを有し、上記第1接続筒部の根元部に具備された合成樹脂製の連結筒部と上記第2接続筒部の根元部に具備された金属製の被連結筒部とが径方向で重なり合って双方の連結筒部が結合されてなる樹脂管と金属管との変換継手において、
この変換継手に挿入された支持リングに、この支持リングの外周面に形成された第1支持面と上記第1接続筒部の内周面に形成された第1シール座面とに密着されたリング状の第1シール部材と、この支持リングの外周面に形成された第2支持面と上記第2接続筒部の内周面に形成された第2シール座面とに密着されたリング状の第2シール部材とが設けられていることを特徴とする樹脂管と金属管との変換継手のシール装置。 - 上記第1シール座面の内周直径が上記第2シール座面の内周直径よりも大きい請求項1に記載した樹脂管と金属管との変換継手のシール装置。
- 上記第1シール部材と上記第2シール部材との相互間において、自然状態での内周直径と外周直径とが同一になっており、上記支持リングの上記第1支持面の直径がその第2支持面の直径よりも径大でかつ上記第1シール部材の内周直径よりも径大である請求項2に記載した樹脂管と金属管との変換継手のシール装置。
- 上記支持リングに、上記第1支持面の軸方向の両側から突出して第1シール部材を保持する第1鍔部が設けられていると共に、上記第2支持面の軸方向の両側から突出して第2シール部材を保持する第2鍔部が設けられている請求項2または請求項3に記載した樹脂管と金属管との変換継手のシール装置。
- 上記支持リングに雄ねじが設けられ、上記第2接続筒部に上記雄ねじをねじ込み可能な雌ねじが設けられ、これらの雄ねじと雌ねじとがねじ合わされて上記支持リングと上記第2接続筒部とが結合されている請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載した樹脂管と金属管との変換継手のシール装置。
- 上記第1シール部材と上記第2シール部材とが共にゴム製のOリングでなり、上記第1シール部材であるOリングの自然状態での外周直径が上記第1シール座面の内周直径よりも大きく、上記第2シール部材であるOリングの自然状態での外周直径が上記第2シール座面の内周直径よりも大きい請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5のいずれかに記載した樹脂管と金属管との変換継手のシール装置。
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