JP3682177B2 - 脱穀選別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバイン等に設けられる脱穀選別装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種脱穀選別装置においては、順次供給される穀稈から穀粒を脱穀すると共に、脱穀した穀粒を、揺動選別体に設けられる濾過選別部(チャフシーブ等)で粗選別し、さらに濾過選別部から漏下した穀粒を唐箕ファンの選別風で精選するが、濾過選別部の開度が一定である場合には、穀粒の増減に伴って選別精度にバラツキが生じる許りでなく、所謂オーバーフローが発生して飛散粒が増加する可能性があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、揺動選別体上に積層した穀粒の層厚を検出し、該検出値に基づいて濾過選別部の開度を自動制御するものが既に提案されているが、前記層厚を検出するセンサは、扱室から落下する穀粒が直接当る位置を避けて配置する必要があるため、穀粒量を正確に検出することが難しく、その結果、濾過選別部の開度が実際の処理状況に適合しない可能性があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、順次供給される穀稈から穀粒を脱穀すると共に、脱穀した穀粒を、揺動選別体に設けられる濾過選別部で粗選別し、さらに濾過選別部から漏下した穀粒を唐箕ファンの選別風で精選する脱穀選別装置において、穀稈の供給量を判断する穀稈供給量判断手段と、選別風の風圧を判断する風圧判断手段と、穀稈供給量判断手段および風圧判断手段の判断結果に基づいて濾過選別部の目標開度を決定する目標開度決定手段とを設けて前記濾過選別部の開度を自動制御するにあたり、選別室と外気との差圧に応じた空気の流れが生じる検出風路を形成し、前記風圧判断手段は、その検出風路を流れる空気流量検出に基づいて選別風の風圧を判断するものであることを特徴とする脱穀選別装置である。つまり、濾過選別部への穀粒供給量に略比例する穀稈供給量と、濾過選別部の処理状況に応じて変化する選別風の風圧とを入力情報として濾過選別部の目標開度を決定するため、揺動選別体に積層した穀粒の層厚のみを入力情報としている従来のものに比べ、処理状況に適合した開度選択を行うことができる。しかも、穀稈供給量や選別風の風圧は、穀粒に接触することなく検出可能であるため、従来の層厚センサの様に、配設位置に制約を受けて検出精度が低下する不都合がなく、その結果、入力情報の精度を高めて開度選択の精度を向上させることができる。また、選別風路にセンサを配設する必要がないため、センサが選別風の流れを阻害する不都合がない許りでなく、センサの耐久性も向上させることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、目標開度決定手段は、穀稈供給量判断手段の判断結果に基づいて決定した基本開度範囲を基準とし、風圧判断手段の判断結果に基づいて目標開度を段階的に増減させることを特徴とする脱穀選別装置である。つまり、穀稈供給量の変化に対する応答性を確保しつつ、選別風の風圧変化に応じた開度調節を行うことができ、しかも、開度を段階的に増減させるため、頻繁な開度変化を規制して穀粒の損傷等を防止することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1はコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈取る前処理部2、刈取茎稈から穀粒を脱穀し、かつ穀粒を選別する脱穀選別部3、選別済みの穀粒が貯溜される穀粒タンク4、脱穀済みの排稈を排出処理する後処理部5、各種の操作具が配設される操作部6、左右一対のクローラ走行装置7aを備える走行部7等で構成されるが、これらの基本構成は何れも従来通りである。
【0006】
8は前記走行部7に設けられるトランスミッションであって、該トランスミッション8は、主変速機構として機能する静油圧式無段変速ユニット(HST)9を介してエンジン10の動力を入力すると共に、該動力を副変速機構11およびサイドクラッチ機構12を介して左右のクローラ走行装置7aに伝動するが、トランスミッション8の一側部には、中間伝動軸13の回転数に基づいてコンバイン1の車速を検出する車速センサ14(穀稈供給量判断手段)が設けられている。
【0007】
前記前処理部2は、未刈茎稈を分草するデバイダ15、分草された茎稈を引き起す引起し装置16、茎稈の株元位置を切断する刈刃(図示せず)、刈取茎稈を後述する扱深さ搬送装置17まで挟持搬送する前処理搬送装置18等で構成されるが、前処理搬送装置18や扱深さ搬送装置17には、静油圧式無段変速ユニット9を経由したエンジン動力が供給されるため、車速に連動した速度で茎稈の刈取りおよび搬送が行われるようになっている。
【0008】
前記扱深さ搬送装置17は、搬送終端側を支点として上下回動自在であると共に、その回動位置を、扱深さモータ(図示せず)の正逆駆動に基づいて調節することができるようになっている。即ち、扱深さ搬送装置17は、前処理搬送装置18の搬送終端部で茎稈を受け継ぐにあたり、その挟持位置を、上記回動に基づいて上下させることが可能であるため、扱深さ搬送装置17の終端部で茎稈を引き継ぐ脱穀フィードチェン19の茎稈挟持位置を変化させて脱穀選別部3における扱深さを調節することができるようになっている。
【0009】
20は扱深さ搬送装置17に設けられる扱深さセンサであって、該扱深さセンサ20は、搬送茎稈の穂先位置を検出すべく一対の接触式検出スイッチで構成されており、該検出スイッチ信号に基づいて扱深さ搬送装置17を適正な回動位置に自動制御(扱深さ自動制御)するが、さらに扱深さ搬送装置17には、搬送茎稈の有無を検出する扱深さメインセンサ21が設けられており、該センサ信号に基づいて自動制御のON−OFFを切換えるようになっている。
【0010】
前記脱穀選別部3は、刈取茎稈を扱室22に沿って挟持搬送する前述の脱穀フィードチェン19、搬送茎稈から被処理物(混合物を含む穀粒)を脱穀する扱胴23、脱穀された被処理物を漏下する受網24、該受網24から漏下せずに扱室終端まで達した被処理物を単粒化処理する処理胴25、該処理胴25が単粒化した被処理物を漏下する第二受網26、前記受網24から漏下した被処理物を順次揺動搬送する揺動流板27、該揺動流板27の終端部で被処理物を濾過選別する濾過選別部28、該濾過選別部28から漏下した被処理物を一番選別風で精選する唐箕ファン29、精選された穀粒(選別材料)を横搬送する一番ラセン30、該一番ラセン30の終端まで搬送された穀粒を穀粒タンク4に揚上搬送する揚穀筒31、前記濾過選別部28から漏下しなかった被処理物や第二受網26から漏下した被処理物を濾過選別するストロラック32、該ストロラック32から漏下した被処理物を二番選別風で風選別する二番選別ファン33、風選別された二番物を横搬送する二番ラセン34、該二番ラセン34の終端まで搬送された被処理物を上記選別経路中に還元する二番還元筒35、前記ストロラック32の終端位置で藁屑等を機外に排出する排塵ファン36、脱穀処理済みの排藁を機体後部まで挟持搬送する排藁チェン37、該排藁チェン37の搬送茎稈からささり粒を落下させるロータ(図示せず)等で構成されているが、前記揺動流板27、濾過選別部28、ストロラック32等は、一体的な揺動アッセンブリAを構成し、クランク機構もしくはカム機構で駆動されるようになっている。
【0011】
前記濾過選別部28は、第一濾過選別体であるチャフシーブ38と、第二濾過選別体であるグレインシーブ39とを上下二段に設けて構成されており、上段のチャフシーブ38は、前後方向に所定間隔を存して並設される複数のフィン40で構成される一方、下段のグレインシーブ39は、所定の目合いを有する金網部材で構成されているが、前記各フィン40から左右方向に突出する上側支持ピン40aは、揺動アッセンブリAの側板に枢支される一方、下側支持ピン40bは、可動プレート(図示せず)を介して一連状に連結されており、そのため、上側支持ピン40aを支点とする各フィン40の同期揺動に基づいてチャフシーブ38の開度を変化させることができるようになっている。
【0012】
41は所定の上側支持ピン40aに一体的に設けられるフィン作動アームであって、該フィン作動アーム41の先端部には、転動自在なローラ41aが設けられており、該ローラ41aの上下動に連動して複数のフィン40が揺動するようになっている。一方、42は揺動アッセンブリAの外側面部に前後摺動自在に設けられるガイドプレートであって、該ガイドプレート42の上部には、前記ローラ41aに接当する傾斜ガイド部42aが形成される一方、ガイドプレート42の前部には、フィン駆動モータ43(減速機構付きモータ)のピニオンギヤ43aに噛合するラック部42bが形成されている。即ち、前記傾斜ガイド部42aは、ガイドプレート42の前後摺動位置に応じてローラ41aを上下動させるため、ガイドプレート42を強制的に前後摺動させるフィン駆動モータ43の正逆駆動に基づいてチャフシーブ38の開度(フィン間隔)を調節することができるようになっている。因みに、本実施形態の各フィン40は、揺動流板27に対する距離に応じて、前段フィン40Fと、中段フィン40Mと、後段フィン40Rとにグループ分けされると共に、このグループ単位で連動するように連結されており、従って、各フィン40の開度調節範囲や開度変化パターンをグループ単位で設定することができるようになっている。
【0013】
44はチャフシーブ38の開度を検出するフィン開度検出センサであって、該フィン開度検出センサ44は、センサブラケット44aに一体的に取付けられるポテンショメータ44b、該ポテンショメータ44bの入力軸に一体的に設けられる検出プレート44c、該検出プレート44cを後方に付勢する弾機(図示せず)等で構成されている。そして、検出プレート44cは、ガイドプレート42に突設されるピン42cに接当し、該ピン42cの前後位置に応じてポテンショメータ44bの入力軸を回動させるため、ガイドプレート42の前後位置に応じて変化するチャフシーブ38の開度を検出することができるようになっている。尚、42dはガイドプレート42に前後方向を向いて形成される長孔状のガイド孔部、45はガイド孔部42dを前後摺動自在にガイドし、かつガイドプレート42を抜止めする抜止めガイド部材であり、該抜止めガイド部材45に対してガイド孔部42dの端部が接当する位置がガイドプレート42の機械的な作動限度位置である。
【0014】
46は選別室S1の終端部上方に配設される排塵室天板であって、該排塵室天板46は、唐箕ファン29、二番選別ファン33および排塵ファン36によって起風される選別風を、濾過選別部28よりも風下位置で排塵ファン36に導く選別風路を形成しているが、排塵室S2に達した選別風は、濾過選別部28を吹き抜けた風であるため、濾過選別部28における被処理物の量(処理状況)に応じて風圧が変化するようになっている。
【0015】
47は前記排塵室S2の外側面部に取付けられる流量センサであって、該流量センサ47の吸入口47aは、吸入パイプ48を介して機外に通じる一方、排出口47bは、吹出パイプ49および吹出ノズル50を介して排塵室S2に通じており、そのため、流量センサ47内には、機外の気圧(大気圧)と、排塵室S2の気圧(選別風の風圧に応じて生じる負圧)との差圧に応じた空気の流れが生じるようになっている。
【0016】
前記流量センサ47は、吸入口47aから吹出口47bに至る検出風路中に、周囲温度を検出する周囲温度センサと、周囲温度よりも所定温度だけ高くなるように加熱温度が制御されるヒータと、該ヒータの風上側に配置される風上側温度センサと、ヒータの風下側に配置される風下側温度センサとが組込まれる検出チップを配置した機械的作動部分の無い構造であり、風上側検出温度と風下側検出温度との温度差に基づいて流量検出を行うものである。つまり、検出風路に流れが無い場合には、ヒータ周囲の温度分布が均等になるため、前記温度差が「0」になる一方、検出風路に流れがある場合には、ヒータ周囲の温度分布が流量に応じて風下側に偏るため、前記温度差に基づいて流量を検出することができるようになっている。
【0017】
前記吹出ノズル50の先端部50aには、排塵室S2の選別風路に延出して前記差圧に応じた風を吹出す吹出口50bが形成されるが、本実施形態の吹出ノズル50は、全体的に排塵室天板46の下面に沿い、先端部50aのみが排塵室天板46から下方の選別風路に延出すべく折曲形成されている。そのため、吹出ノズル50の基端側に対する藁屑等の引っ掛かりを防止することができるうえに、選別室内部の清掃(洗車)時に吹出ノズル50の奥まで水が侵入する不都合を解消することができるようになっている。
【0018】
さて、前記吹出ノズル50の先端部50aは、選別室S1の幅方向に沿うように配置されており、しかも、先端部50aに形成される吹出口50bは、選別室S1の幅方向を向いている。即ち、選別風の流入等による検出誤差を回避すべく、吹出口50bを選別風の流れに対して略直角(吹出口50bの端面は流れに対して略平行)に配置するにあたり、吹出口50bを選別室S1の幅方向に向けて配置したため、側面視における選別風の向きが通過経路によって様々であったとしても、選別風に対する吹出口50bの向きを略直角に保つことができ、その結果、選別風の流入等による検出誤差を可及的に小さくして風圧検出精度の向上を計ることができるようになっている。
【0019】
51はマイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される選別制御部であって、該選別制御部51の入力側には、前述した車速センサ14、扱深さメインセンサ21、フィン開度検出センサ44および流量センサ47に加え、選別材料の種類を設定する選別ダイヤル52、後述する「選別自動制御」をON/OFFする選別自動スイッチ53、作業機クラッチ(脱穀クラッチ)の入/切を検出する作業機クラッチセンサ54等が所定の入力インタフェース回路を介して接続される一方、出力側には、前述したフィン駆動モータ43等が所定の出力インタフェース回路を介して接続されている。つまり、選別制御部51は、各種の入力信号に基づいてチャフシーブ38の開度を自動的に制御する「選別自動制御」等の制御プログラムを備えており、以下、「選別自動制御」の制御手順をフローチャートに基づいて説明する。
【0020】
前記「選別自動制御」では、まず、選別自動スイッチ53のON/OFFを判断し、該判断がNOである場合には、サブルーチンとして定義される「選別手動制御」を実行するが、YESの場合には、作業機クラッチの入/切を判断し、ここで切りと判断した場合には、直ちにメインルーチンに復帰する一方、入りと判断した場合には、現在の車速が低速範囲、中速範囲、高速範囲の何れに含まれるかを判断した後、その車速範囲に適した最大ランクMAX0〜2(基本開度範囲の上限開度)および最小ランクMIN0〜2(基本開度範囲の下限開度)をアッパランク変数およびロワーランク変数にセットする。つまり、穀稈供給量の変動要素である車速に着目し、該車速検出に基づいてチャフシーブ38の基本開度範囲(段階的な開度制御のランク増減範囲)を決定するようになっている。尚、各車速範囲に適した最大ランクMAX0〜2および最小ランクMIN0〜2は、選別材料の種類毎に予め設定されている。
【0021】
上記の処理が終ると、扱深さメインセンサ21の立上りエッジ(OFF→ON)に応じてランクカウンタ変数(目標開度)にロワーランク変数値をセットする処理を実行した後、現在の流量センサ値(風圧)が適正であるか否かを判断する。ここで、流量センサ値が適正であると判断した場合には、現在のランクカウンタ変数値を維持するが、流量センサ値が不感帯下限値α1よりも小さい場合には、ランクダウン遅延タイマの計時を開始した後、該タイマの終了を待ってランクカウンタ変数値をランクダウン処理(ランクカウンタ←ランクカウンタ−1)し、また、流量センサ値が不感帯上限値α2(α2>α1)よりも大きい場合には、ランクアップ遅延タイマの計時を開始した後、該タイマの終了を待ってランクカウンタ変数値をランクアップ処理(ランクカウンタ←ランクカウンタ+1)するようになっている。そして、ランクアップ処理およびランクダウン処理は、前記アッパランク変数およびロワーランク変数を越えない範囲で実行されるため、穀稈供給量の変動要素である車速に基づいて決定された基本開度範囲を基準とし、流量センサ値に応じてチャフシーブ38の目標開度(ランクカウンタ)が段階的に増減されることになる。従って、穀稈供給量の変化に対する応答性を確保しつつ、選別風の風圧変化に応じたチャフシーブ38の開度制御が可能になり、しかも、開度を段階的に増減させるため、頻繁な開度変化を規制して穀粒の損傷等を可及的に防止することができるようになっている。
【0022】
上記の処理が終ると、ランクカウンタ変数値をポジション変数にセットしてメインルーチンに復帰するが、それに先立って再度車速範囲(低速、中速、高速)を判断すると共に、ランクカウンタ変数値が各車速範囲の最小ランクMIN0〜2よりも小さい場合には、ランクカウンタ変数値に各車速範囲の最小ランクMIN0〜2をセットするようになっている。つまり、車速の増速操作に伴って基本開度範囲が変化し、それによって目標開度(ランクカウンタ変数値)が基本開度範囲の下限開度MIN0〜2から外れた場合には、流量センサ値(選別風の風圧)に拘わらず目標開度を前記下限開度まで一気に増加させるため、車速変化に伴う穀稈供給量の急激な増加にも応答でき、その結果、急激な穀粒量増大に伴うオーバーフローを回避して飛散粒の増加を防止することができるようになっている。
【0023】
ところで、前記流量センサ値が適正であると判断した場合、原則として現在のランクカウンタ変数値を維持するが、車速の減速操作に伴って基本開度範囲が変化し、それによって目標開度(ランクカウンタ変数値)が基本開度範囲の上限開度MAX0〜2から外れた状態を維持する可能性があるため、本実施形態では、サブルーチンとして定義される「ランクダウン促進」を実行するようになっている。
【0024】
前記「ランクダウン促進」では、車速範囲(中速、低速)を判断すると共に、ランクカウンタ変数値が各車速範囲の最大ランクMAX0、1よりも大きい場合には、ランクカウンタ変数値のランクダウン処理(ランクカウンタ←ランクカウンタ−1)を所定時間毎(ランク維持タイマ終了時)に実行するようになっている。つまり、基本開度範囲の変化に伴って目標開度(ランクカウンタ変数値)が基本開度範囲の上限開度MAX0、1から外れた場合、流量センサ値(選別風の風圧)が適正であっても目標開度を前記上限開度MAX0、1まで段階的に減少させるため、穀稈供給量の減少に対する応答性が向上し、その結果、目標開度が基本開度範囲の上限開度から外れた状態を維持して選別精度の低下を招く不都合を回避することができるようになっている。
【0025】
叙述の如く構成されたものにおいて、チャフシーブ38の開度を自動制御するにあたり、穀稈供給量の主な変動要素である車速と、チャフシーブ38の処理状況に応じて変化する選別風の風圧とに基づいてチャフシーブ38の目標開度を決定するため、揺動流板27に積層した穀粒の層厚に基づいて目標開度を決定していた従来のものに比べ、処理状況に適合した開度制御を行うことができ、穀稈の供給量や選別風の風圧は、穀粒に接触することなく検出可能であるため、従来の層厚センサの様に、配設位置に制約を受けて検出精度が低下する不都合も解消することができる。
【0026】
また、穀稈供給量の変動要素である車速に基づいて決定された基本開度範囲を基準とし、流量センサ値に応じてチャフシーブ38の目標開度を段階的に増減させるため、穀稈供給量の変化に対する応答性を確保しつつ、選別風の風圧変化に応じたチャフシーブ38の開度制御が可能になり、しかも、開度を段階的に増減させるため、頻繁な開度変化を規制して穀粒の損傷等を可及的に防止することができる。
【0027】
また、車速の減速操作に伴って基本開度範囲が変化し、これによって目標開度が基本開度範囲の上限開度から外れた場合には、流量センサ値が適正であっても目標開度を前記上限開度まで段階的に減少させるため、穀稈供給量の減少に対する応答性が向上し、その結果、目標開度が基本開度範囲の上限開度から外れた状態を維持して選別精度の低下を招く不都合を回避することができる。
【0028】
また、車速の増速操作に伴って基本開度範囲が変化し、それによって目標開度が基本開度範囲の下限開度から外れた場合には、流量センサ値に拘わらず目標開度を前記下限開度まで一気に増加させるため、車速変化に伴う穀稈供給量の急激な増加にも応答でき、その結果、急激な穀粒量増大に伴うオーバーフローを回避して飛散粒の増加を防止することができる。
【0029】
また、選別風の風圧を判断するにあたり、選別室S1と外気との差圧に応じた空気の流れを発生させ、その流量検出に基づいて選別風の風圧を判断するため、選別風路にセンサを配設する必要がなく、その結果、センサが選別風の流れを阻害する不都合がない許りでなく、センサの耐久性も向上させることができる。
【0030】
また、本実施形態では、選別室S1に設けられる排塵室S2と外気との差圧検出に基づいて選別風の風圧を判断するため、チャフシーブ38を通過した選別風の風圧を検出することができ、その結果、チャフシーブ38の処理状況に適合した風圧判断を行うことができる。
【0031】
また、選別室S1と外気との差圧に応じた空気の流れが生じる流路に流量センサ47を介設し、センサ値に基づいて選別風の風圧を判断するにあたり、前記流路の吹出口50bを、選別室S1に延出する吹出ノズル50の先端部50aに形成すると共に、該吹出ノズル50の吹出口50bを、選別室S1の幅方向に向けて配置したため、側面視における選別風の向きが様々であったとしても、選別風に対する吹出口50bの角度を略直角に保つことができる。従って、吹出口50bから選別風が流入する等の不都合を防止でき、その結果、検出誤差を可及的に小さくして検出精度の向上を計ることができる。
【0032】
また、前記吹出ノズル50は、全体的に排塵室天板46の下面に沿い、先端部50aのみが排塵室天板46から下方の選別風路に延出すべく折曲形成されているため、吹出ノズル50の基端側に対する藁屑等の引っ掛かりを防止することができる許りでなく、選別室S1の清掃(洗車)時に吹出ノズル50の奥まで水が侵入する不都合を解消することができる。
【0033】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論であって、例えば、「選別自動制御」の「ランクダウン促進」は、省くことが可能である。そして、この場合には、車速の減速操作に伴って基本開度範囲が変化し、これによって目標開度が基本開度範囲の上限開度から外れた場合に、流量センサ値が適正であると、しばらくはそのままの状態を維持することになるが、いずれは穀稈供給量の減少に伴って流量センサ値が減少し、これに基づいて目標開度のランクダウン処理が実行されることになる。
【0034】
また、前記実施形態では、排塵室S2と外気との差圧検出に基づいて選別風の風圧を判断しているが、唐箕ファン29が設けられる唐箕室S3と外気との差圧検出に基づいて選別風の風圧を判断してもよい。そして、この場合には、チャフシーブ38を通過する以前の段階で選別風の風圧を検出できるため、選別風の乱れに基づく検出誤差を可及的に少なくすることができる。
【0035】
また、前記実施形態では、吹出ノズル50の先端部50aを選別室S1の幅方向に沿うように配置しているが、吹出口50bが選別室S1の幅方向を向いていれば、吹出ノズル50の先端部50aは、必ずしも選別室S1の幅方向に沿う必要はなく、例えば、吹出ノズル50の先端部50aを選別室S1の幅方向に対して傾斜状に配置しても、前記実施形態と略同様な作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの平面図である。
【図2】トランスミッションの動力伝動図である。
【図3】脱穀選別部の概略側面図である。
【図4】同上要部側面図である。
【図5】揺動アッセンブリの側面図である。
【図6】同上平面図である。
【図7】同上要部拡大平面図である。
【図8】フィンの側面図である。
【図9】吹出ノズルの配置を示す要部平面図である。
【図10】同上要部側面図である。
【図11】同上要部後面図である。
【図12】選別制御部の入出力を示すブロック図である。
【図13】「選別自動制御」を示すフローチャートである。
【図14】「選別自動制御」を示すフローチャートである。
【図15】「ランクダウン促進」を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 コンバイン
3 脱穀選別部
14 車速センサ
28 濾過選別部
29 唐箕ファン
36 排塵ファン
38 チャフシーブ
46 排塵室天板
47 流量センサ
50 吹出ノズル
50a 先端部
50b 吹出口
51 選別制御部
S1 選別室
S2 排塵室
S3 唐箕室

Claims (2)

  1. 順次供給される穀稈から穀粒を脱穀すると共に、脱穀した穀粒を、揺動選別体に設けられる濾過選別部で粗選別し、さらに濾過選別部から漏下した穀粒を唐箕ファンの選別風で精選する脱穀選別装置において、穀稈の供給量を判断する穀稈供給量判断手段と、選別風の風圧を判断する風圧判断手段と、穀稈供給量判断手段および風圧判断手段の判断結果に基づいて濾過選別部の目標開度を決定する目標開度決定手段とを設けて前記濾過選別部の開度を自動制御するにあたり、選別室と外気との差圧に応じた空気の流れが生じる検出風路を形成し、前記風圧判断手段は、その検出風路を流れる空気流量検出に基づいて選別風の風圧を判断するものであることを特徴とする脱穀選別装置。
  2. 請求項1において、目標開度決定手段は、穀稈供給量判断手段の判断結果に基づいて決定した基本開度範囲を基準とし、風圧判断手段の判断結果に基づいて目標開度を段階的に増減させることを特徴とする脱穀選別装置。
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