JP3680850B2 - 連続鋳造機用ロール軸受の密封装置、密封方法および連続鋳造機 - Google Patents

連続鋳造機用ロール軸受の密封装置、密封方法および連続鋳造機 Download PDF

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Description

本発明は、連続鋳造機用ロールの中間部を回転自在に軸支するロール軸受の密封装置、密封方法および連続鋳造機に関する。
各種の連続鋳造機用ロールが鋳片を連続的に鋳造する連続鋳造機に備えられている。連続鋳造機に備えられているピンチロール10は、図5に示すように鋳片Cを間に挟んで、ロール軸受30、40、50により回転自在に軸支され、かつピンチロール10の一端部はロール軸受40内を貫通し図示しない駆動源に連結され、他端部はロール軸受50内に納められている。
連続鋳造機用のピンチロール10の中間部は、ロール軸受30により回転自在に軸支されている。連続鋳造機用のピンチロール10を軸支するロール軸受30、40、50は、ピンチロール10間の間隔を調整可能に設けてあり、ピンチロール10で鋳片Cを適度な挟圧力で挟み込むことによって、鋳片Cを過度に圧下することなく引き抜くことを可能としている。
ピンチロール10の中間部を回転自在に軸支するロール軸受30内には、図6に示すように、軸方向の中央部にころ20が装着してあり、ころ20に油脂を供給するための給脂通路40と排脂通路50とが設けてある。
従来の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置としては、図6に示すように、ロール軸受30の軸方向両端部にラビリンス80と、パッキン90と、1種類のシール60が備えられている。このラビリンス80は、ロール軸受30の内輪と軸受箱との隙間の軸受箱側に取り付けられ、かつピンチロール10の大径部と小径部の間の側端面に設けた周溝内に隙間を有して挿入可能とされている。パッキン90およびシール60は、ラビリンス80の内周面に接触するように、ピンチロール10と共に回転可能に装着される内輪の異なる外周溝にロール軸受30の端面側からパッキン90、シール60の順に設けられている。
また、図7に示すような軸受密封装置も知られている(特許文献1)。
特開平8-4776号公報
ところで、回転機械等の回転軸の軸受部分に設ける密封装置は、軸受内の油やグリース等の潤滑剤の保持ならびに防塵、防水のために設けられることが多い。粉塵や冷却水などがわずかでも軸受内に侵入すると、軸受の円滑な回転動作が阻害され、摩耗が増大して寿命が短くなるから、特に、粉塵等が多量に存在する悪環境下においてはシール等の密封装置を設けることは必須である。
周知のように、シール(使用目的によりオイルシール、ダストシール等の名称で呼ばれることもある)は、環状の部品であり、ゴム等の弾性体で形成されたリップと呼ばれる部分が回転摺動部に接触し、これを境に空間を軸方向に区分している。リップの回転摺動部への接触力は、リップ自身の弾性による場合もあるが、大型のものではリップの裏側にリング状のスプリングを嵌めてリップの先端を回転摺動部に押しつける構造が一般的である。またリップには向きがあり、リップの向いている側から反対側への物質の通過は困難であるが、その逆は比較的容易である。
シールは上記の如き構造であるため、図6に示す従来の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置では、シール性をよくするために、内輪150 の溝に嵌め込んだシール60のリップ部と、ラビリンス80内周面との接触を強くする必要があり、回転軸に対する摩擦抵抗が大きくなると共にリップ部の摩耗も大きく、シール60の寿命が短いという本質的な問題があった。
また、図6に示す従来の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置では、シール60が温度の高くなるラビリンス80の内周面に接触するため、シール60の寿命が短いという問題もあった。また、図6に示す従来の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置では、雰囲気温度の変動幅が大きい場合、シール60内外の圧力差がシール60の密封能力を上回り、温度上昇時にはロール軸受30内の空気および潤滑剤が熱膨張して吹き出し現象が発生し、次の温度低下時には吸い込み現象により周囲の水や異物を巻き込んでロール軸受30内に空気が侵入するという問題点があった。
一方、図7に示した軸受の密封装置は、ロール軸受130 の軸方向両端部に、ロール軸受130 内からの潤滑剤の漏洩を防止する第1のシール106Aおよびロール軸受130 内への異物の侵入を防止する第2のシール106Bをロール軸受の端面側から第2のシール106B、第1のシール106Aの順に互いに間隔を空けて設けると共に2つのシール間の空間100Sに連通する給気通路107 を設けた装置である。なお、符号140 は、軸受120 に油脂を供給する給脂通路を示す。
しかしながら、特開平8-4776号公報に記載されている軸受密封装置は、第2のシール106Bをロール軸受130 の端面に設けてあり、高温環境下で使用すると、シール寿命が短いという問題があった。
本発明の目的は、従来技術の上記問題点を解消することにあり、高温環境下において、シール寿命の低下を防止でき、かつロール軸受内からの潤滑剤の漏洩とロール軸受内への異物の侵入との両方を防止可能な連続鋳造機用ロール軸受の密封装置、密封方法および連続鋳造機を提供することにある。
本発明は、以下のとおりである。
1.連続鋳造機用ロールの中間部を回転自在に軸支するロール軸受の密封装置において、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部に、前記ロール軸受内への異物の侵入を防止する第2のシールと前記ロール軸受内からの潤滑剤の漏洩を防止する第1のシールとを前記ロール軸受の軸方向両端部からこの順に互いに間隔を空けて、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部内周面に形成された溝に設けると共に、前記第1、第2のシール間の空間に気体を吹き込む給気通路が設けられ、さらに鋳片と対向する側の軸受箱が水冷可能な構造とされ、前記第2のシールを嵌め込む溝のころ中央からの軸方向距離を、ころ中央から半環状冷却水室の軸方向端までの距離以内とすると共に、前記給気通路に気体を供給する接続口および前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給する接続口並びに前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水する接続口が鋳片と反対側の軸受箱に設けられていることを特徴とする連続鋳造機用ロール軸受の密封装置。
2.連続鋳造機用ロールの中間部を回転自在に軸支するロール軸受の密封装置において、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部に、前記ロール軸受内への異物の侵入を防止する第2のシールと前記ロール軸受内からの潤滑剤の漏洩を防止する第1のシールとを前記ロール軸受の軸方向両端部からこの順に互いに間隔を空けて、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部内周面に形成された溝に設けると共に、前記第1、第2シール間の空間に気体を吹き込む給気通路が設けられ、さらに、鋳片と対向する側の軸受箱が水冷可能な構造とされ、前記給気通路に気体を供給する接続口および前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給する接続口および前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水する接続口およびころに油脂を供給するための給脂通路ならびに排脂通路が、鋳片と反対側の軸受箱に設けられていることを特徴とする連続鋳造機用ロール軸受の密封装置。
.上記1.又は2.に記載の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置を用いたロール軸受により、連続鋳造機用ロールの中間部を回転自在に軸支するに際し、前記給気通路に除塵、除湿した気体を供給すると共に、前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給し、前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水することを特徴とする連続鋳造機用ロール軸受の密封方法。
.鋳片を挟んで一対のピンチロールを鋳片の引き抜き方向複数箇所に設置した連続鋳造機であって、前記ピンチロールの中間部を回転自在に軸支するロール軸受に上記1.又は2.に記載の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置が用いられ、鋳片と反対側の軸受箱に設けられている各接続口に、除塵、除湿した気体を供給する気体配管、前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給する給水配管および前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水する排水配管が接続されていることを特徴とする連続鋳造機。
本発明によれば、高温環境下において、シール寿命の低下を防止でき、ロール軸受内からの潤滑剤の漏洩およびロール軸受内への水や異物の侵入を防止できるようになり、シール性を向上させることができる。このため、連続鋳造機の稼動率が向上するばかりでなく、シールの交換頻度が低下して保守作業工数が削減され、潤滑剤の漏洩による汚染や潤滑剤消費がなくなり、軸受寿命を大幅に延長させることができる等の多くのすぐれた効果がある。
本発明の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置について、図1、図2、図3を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の密封装置を設けた連続鋳造機用ロール軸受を示す正面図であり、図2は、連続鋳造機用ロール軸受の密封装置を示す図1のX−X断面図である。また、図3は密封装置の内、2つのシールのリップの向きを示す部分断面図である。
符号1はロール軸受で軸支されるピンチロール(連続鋳造機用ロール)を示し、1Aはピンチロール1の中間部、2はころ、3はロール軸受を示す。また、符号3A、3Bは軸受箱、4は給脂通路、5は排脂通路、6Aは第1のシール、6Bは第2のシールを示し、Sは2枚のシール間に形成される空間を示す。符号7は、2枚のシール間に形成される空間Sに気体を吹き込む給気通路を示す。
なお、符号8はラビリンス、8Aは平行ピン、9はパッキン、15は内輪を示し、符号31は半環状冷却水室、31A は給排水通路、32はジャケット板を示す。
連続鋳造機のピンチロール1の中間部1Aを軸支するロール軸受3は、図1、図2に示すように、ころ2と、一方の軸受箱3Aと、他方の軸受箱3Bと、円筒状の内輪15を備えている。ロール軸受3は、内輪15の外周面と、締結ボルト33で一体とされた軸受箱3A、3Bの内周面との間にころ2を装着し、ころ2によりピンチロール1と共に回転するように取り付けられる内輪15を回転可能に軸受箱3A、3Bで支承すると共に、締結ボルト33を弛めることで軸受箱3Aと軸受箱3Bとに2分割可能とされている。
一方の軸受箱3Aは、扁平した円筒を高さ方向に平行な面で2分割した扁平な半円筒形状体であり、軸受箱3Aの内周面は内輪15の半分を覆うように形成されている。軸受箱3Aには、ジャケット板32で密封した半環状冷却水室31が設けてあり、半環状冷却水室31の周方向両端部は、一方が給水通路とされ、他方が排水通路とされた給排水通路31A に連通し、給排水通路31A に連通する接続口は軸受箱3Bの軸方向の端面に設けてある。そして、接続口から冷却水を供給することにより、半環状冷却水室31内を周方向に沿って流れる冷却水によって鋳片と向かい合う軸受箱3Aの内周面を冷却可能としている。
他方の軸受箱3Bは、一端面に内輪15の残りの半分を覆う周面を形成した凹部を有する直方体形状である。軸受箱3B内には、ころ2に油脂を供給するための給脂通路4および排脂通路5が設けてあり、給脂通路4および排脂通路5に連通する接続口が軸受箱3Bの軸方向の端面に設けてある。そして、接続口から油脂を供給することによって、ロール軸受3内に装着したころ2を潤滑可能としている。
このピンチロール1の中間部を軸支するロール軸受3の密封装置としては、図2に示すように、ロール軸受の軸方向両端部に、ラビリンス8と、パッキン9と、第1のシール6Aおよび第2のシール6Bが備えてある。ラビリンス8は、軸受箱3A、3Bと内輪15との間の軸受箱3A、3Bの端面に設けたリング状の溝に平行ピン8Aで取り付けられ、かつピンチロール1の大径部と小径部の間の側端面に設けた周溝内に隙間を有して挿入可能とされている。また、パッキン9は、ラビリンス8の内周面に接触するように内輪の外周面に刻設された溝に嵌め込んである。
第1のシール6Aおよび第2のシール6Bは、図2に示すように、軸受箱3A、3Bと内輪との間の軸受箱3A、3Bの内面に設けた周方向に沿った溝内に、互いに間隔を空けてロール軸受3の端面側から第2のシール6B、第1のシール6Aの順に設けてあり、かつ2つのシール間の空間に連通する給気通路7が設けてある。第1のシール6Aはロール軸受3内からの潤滑剤の漏洩を防止するためのシールであり、第2のシール6Bはロール軸受3内への異物の侵入を防止するためのシールである。
ロール軸受3の軸方向の端面に近い方から第2のシール6B、第1のシール6Aの順に設けてあるため、第2のシール6Bにより、異物が侵入してくる軸方向の端面に近い方で異物の侵入を防止し、第1のシール6Aにより、潤滑剤が漏洩してくるロール軸受3内に近い方で潤滑剤の漏洩を防止するので、ロール軸受3内への異物の侵入と、ロール軸受内からの潤滑剤の漏洩とを防止できる。また、給気通路7から気体を供給することができるので、上記防止効果が確実に得られる。
ここで、本発明の密封装置における第2のシール6Bは、図2に示すように、ロール軸受3の軸受箱3A、3Bの軸方向両端面から離れた位置の内周面に形成された溝内に設けてあり、ロール軸受3の軸方向両端部には、パッキン9を内周面に接触させたラビリンス8が設けてある。そして、第2のシール6Bを嵌め込む溝を内周面に刻設した軸受箱3A、3Bの内、軸受箱3Aの内周面に刻設した溝の外周には、軸受箱3Aを水冷する外周略半環状の冷却水室(以下、半環状冷却水室という)31が設けてある。
そこで、ロール軸受3の軸方向両端面から離れた位置における、半環状冷却水室31が設けてある鋳片と対向する側の軸受箱3Aの内周面の温度は、高温の鋳片からの輻射熱により温度上昇が著しいロール軸受3の端面における温度、もしくはロール軸受3の軸方向両端部に装着したラビリンス8における温度より低くできるため、第2のシール6Bの温度上昇を抑制でき、第2のシール6Bを長寿命にできる。
もちろん、第1のシール6Aは、第2のシール6Bよりもロール軸受3の軸受箱3A、3Bの軸方向両端面から離れた位置の内周面に形成された溝内に設けてあり、ピンチロール1の回転速度が低く、ころ2の発熱量が少ないため、第1のシール6Aの寿命が問題となることはない。なお、第2のシール6Bを嵌め込む溝のころ2中央からの軸方向距離を、ころ2中央から半環状冷却水室31の軸方向端までの距離以内とするのが、鋳片の温度の影響をさらに小さくでき、長寿命にできるので好ましい。
また、本発明の密封装置では、図3に示すように、2つのシール間の空間Sに気体を吹き込む給気通路7が鋳片と反対側の軸受箱3Bに設けてあり、第1のシール6Aのリップの向きをころ2が設けられた内方とし、かつ第2のシール6Bのリップの向きをころ2が設けられた方とは反対の外方にすることが好ましい。
この理由は、図3に示すように、第1のシール6Aのリップの向きを内方にすると、リップ部分が背面から加圧され、リップの接触圧が低下し、リップを押し広げて矢印に示すように気体が内方へ噴出し、内部からの潤滑剤の漏洩を防止する作用がある。なお、気体がころ2を装着した内方に噴出することになるが、除塵、除湿した低圧の気体を用いるのでなんら支障がない。第2のシール6Bのリップの向きを外方にすると、上記と同様にしてリップを押し広げて矢印に示すように気体が外方に噴出するため、内部への異物の侵入を防止する作用がある。このように、ロール軸受内からの潤滑剤の漏洩を防止する作用およびロール軸受内への異物の侵入を防止する作用を有し、優れた密封性能が得られるのである。
本発明における連続鋳造機用ロール軸受の密封装置では、図3に示す空間S内に給気通路7を通して供給する除塵、除湿した低圧の気体として、空気を吹き込むようにしている。空間Sに吹き込む気体の圧力は、小さすぎては上記の効果が得られないし、大きすぎると気体の消費量が増大するので、正圧の範囲内でできるだけ低圧であることが望ましく、ゲージ圧で0.03 MPa以下の範囲がよい。
空間Sに吹き込む気体の流量は、系外から水その他の異物が侵入しないようにするため、1か所あたり20 Nl/min 以下の微量で十分である。1か所とは、第1のシール6A、第2のシール6Bの間の1つの空間Sのことである。
本発明の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置において使用する気体は、シール付近の腐食等を起こす恐れのない清浄なものであればよいから、空気以外の窒素等の気体にすることもできる。また、本発明の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置に用いる第1のシール6A、第2のシール6Bの材質は、フッ素ゴムにすることができる。
以上説明した本発明の密封装置は、連続鋳造機用のピンチロールのロール軸受に設けた場合を例としているが、本発明はピンチロールのロール軸受に限定されることはなく、連続鋳造機用ロールの中間部を軸支するロール軸受に適用できる。
図1〜図3で説明した密封装置を連続鋳造機用のピンチロール1の中間部を軸支するロール軸受3に設け、ロール軸受3の半環状冷却水室31を密閉するジャケット板32の外周面が鋳片Cと向き合うようにロール軸受3をピンチロール1の中間部に取り付けて連続鋳造機に配置し、図4に示すようにピンチロール1で鋳片Cを引き抜いて連続鋳造した。
なお、図4では、連続鋳造機の1対のピンチロール1のみを示し、また、ピンチロール1の中間部を軸支するロール軸受3と接続する給脂・排脂配管および冷却水を供給する給水・排水配管の図示を省略してある。
図4で、符号71は空気配管、72はオリフィス、73は空気本管、74は除塵装置、75は除湿装置、76は減圧弁、Cは鋳片を示す。ここで空気本管73に除塵装置74、除湿装置75、減圧弁76を設けると共に、減圧弁76と空気配管71との間で、かつロール軸受3に接近した位置にオリフィス72を設けてある。そして、減圧弁76の出側圧力を0.05〜0.4 MPa 程度に設定し、軸受近傍に挿入するオリフィス72の孔径を 0.3〜2.5mm の範囲で個々に選定し、空間Sにおける気体圧力がゲージ圧で0.03 MPa以下、流量が1か所あたり20 Nl/min 以下にした。
ピンチロールで鋳片を挟みつつ連続的に鋳造した結果、高温環境下においてもシール寿命の低下を防止でき、かつ軸受内からの潤滑剤の漏洩と軸受内への異物の侵入との両方を防止可能であった。
図1は本発明の密封装置を設けた連続鋳造機用ロール軸受を示す正面図である。 図2は、連続鋳造機用ロール軸受の密封装置を示す図1のX−X断面図である。 図3は密封装置の内、シールのリップの向きを示す部分断面図である。 図4は実施例における密封装置を設けた連続鋳造機用ロール軸受の配置図である。 図5は従来の連続鋳造機用ロールのロール軸受の配置図である。 図6は従来の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置を示す断面図である。 図7は従来の他の軸受密封装置を示す断面図である。
符号の説明
1 ピンチロール(連続鋳造機用ロール)
1A 中間部
2 ころ
3 ロール軸受(連続鋳造機用ロール軸受)
3A、3B 軸受箱
4 給脂通路
5 排脂通路
6A 第1のシール
6B 第2のシール
S 空間
7 給気通路
8 ラビリンス
8A 平行ピン
9 パッキン
15 内輪
31 半環状冷却水室
31A 給排水通路
32 ジャケット板
33 締結ボルト
71 空気配管
72 オリフィス
73 空気本管
74 除塵装置
75 除湿装置
76 減圧弁
C 鋳片

Claims (4)

  1. 連続鋳造機用ロールの中間部を回転自在に軸支するロール軸受の密封装置において、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部に、前記ロール軸受内への異物の侵入を防止する第2のシールと前記ロール軸受内からの潤滑剤の漏洩を防止する第1のシールとを前記ロール軸受の軸方向両端部からこの順に互いに間隔を空けて、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部内周面に形成された溝に設けると共に、前記第1、第2シール間の空間に気体を吹き込む給気通路が設けられ、さらに鋳片と対向する側の軸受箱が水冷可能な構造とされ、前記第2のシールを嵌め込む溝のころ中央からの軸方向距離を、ころ中央から半環状冷却水室の軸方向端までの距離以内とすると共に、前記給気通路に気体を供給する接続口および前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給する接続口並びに前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水する接続口が鋳片と反対側の軸受箱に設けられていることを特徴とする連続鋳造機用ロール軸受の密封装置。
  2. 連続鋳造機用ロールの中間部を回転自在に軸支するロール軸受の密封装置において、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部に、前記ロール軸受内への異物の侵入を防止する第2のシールと前記ロール軸受内からの潤滑剤の漏洩を防止する第1のシールとを前記ロール軸受の軸方向両端部からこの順に互いに間隔を空けて、前記ロール軸受の軸受箱の軸方向両端部内周面に形成された溝に設けると共に、前記第1、第2シール間の空間に気体を吹き込む給気通路が設けられ、さらに、鋳片と対向する側の軸受箱が水冷可能な構造とされ、前記給気通路に気体を供給する接続口および前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給する接続口および前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水する接続口およびころに油脂を供給するための給脂通路ならびに排脂通路が、鋳片と反対側の軸受箱に設けられていることを特徴とする連続鋳造機用ロール軸受の密封装置。
  3. 請求項1又は2に記載の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置を用いたロール軸受により、連続鋳造機用ロールの中間部を回転自在に軸支するに際し、前記給気通路に除塵、除湿した気体を供給すると共に、前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給し、前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水することを特徴とする連続鋳造機用ロール軸受の密封方法。
  4. 鋳片を挟んで一対のピンチロールを鋳片の引き抜き方向複数箇所に設置した連続鋳造機であって、前記ピンチロールの中間部を回転自在に軸支するロール軸受に請求項1又は2に記載の連続鋳造機用ロール軸受の密封装置が用いられ、鋳片と反対側の軸受箱に設けられている各接続口に、除塵、除湿した気体を供給する気体配管、前記鋳片と対向する側の軸受箱内に冷却水を供給する給水配管および前記鋳片と対向する側の軸受箱内から使用後の冷却水を排水する排水配管が接続されていることを特徴とする連続鋳造機。
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