JP3679987B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口から液体滴を吐出させる液体噴射装置に係り、とりわけ、液体量が異なる複数種類の液体滴を同一のノズル開口から吐出可能な液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式プリンタやインクジェット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査方向に沿って移動させると共に記録紙(印刷記録用媒体の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、記録紙上に画像(文字)を記録する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連通した圧力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
【0003】
圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル開口からインク滴が吐出する。
【0004】
このような記録装置では、複数の駆動パルスを一連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、階調情報を含む印字データが記録ヘッドに送信される。そして、当該送信された印字データに基づいて、必要な駆動パルスのみが前記駆動信号から選択されて圧電振動子に供給される。これにより、ノズル開口から吐出させるインク滴の量を、階調情報に応じて変化させている。
【0005】
より具体的には、例えば、非記録の印字データ(階調情報00)、小ドットの印字データ(階調情報01)、中ドットの印字データ(階調情報10)、及び、大ドットの印字データ(階調情報11)からなる4階調を設定したプリンタにおいては、それぞれの階調に応じて、インク量の異なるインク滴が吐出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近においては、1台のインクジェット式記録装置でユーザーの多様な要求に応えることが求められている。例えば、より高画質の記録を行わせたり、ある程度の画質を維持しつつより高速に記録を行わせること等の複数の細かな要求を、1台のインクジェット式記録装置で実施できることが求められている。
【0007】
従来のインクジェット式記録装置においても、吐出されるインク量を階調情報に応じて変化させて、画質の向上等の要求に応えている。しかしながら、従来のインクジェット式記録装置における階調設定数は少なく、多様な要求を満足させるには十分でない。
【0008】
インク量をきめ細かく設定すべく、一律に階調情報のビット数を増やすと、記録ヘッドへの印字データの送信時間が長くなってしまって、記録速度が低下するという問題が生じる。
【0009】
また、印字データの転送クロックを高速にして、データ転送時間の短縮化を図る場合、高周波駆動が可能な素子を使用する必要があるため、消費電力の増加やコストアップ等の新たな問題が生じる。
【0010】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、比較的少ない設定数の階調情報を有効に使用して、ユーザーの多様な要求に応えることができるインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分のインクの圧力を変動させる圧力変動手段と、複数の吐出モードから一の選択吐出モードを設定する吐出モード設定手段と、記録データに基づいて、複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、選択吐出モードに基づいて吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、選択階調データと前記吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備え、吐出モード毎に、同一の階調データに基づいて生成される駆動パルスが異なっていることを特徴とする液体噴射装置である。
【0012】
本発明によれば、吐出駆動信号が選択吐出モードに基づいて生成され、さらに当該吐出駆動信号と吐出データに基づく選択階調データとに基づいて駆動パルスが生成されるため、駆動パルスによる液体吐出の態様制御が、吐出モードと階調データとの2因子によって行われ、結果的にユーザーの多様な要求に応えることが可能となる。
【0013】
好ましくは、各駆動パルスに基づいてノズル開口から吐出される液体の量は、同一の選択階調データについて吐出モード毎に異なっていると共に、同一の選択吐出モードについて階調データ毎に異なっている。
【0014】
このように、吐出される液体の量を変化させることは、吐出速度及び吐出画質を制御する上で、極めて効果的である。
【0015】
より詳細には、例えば、各吐出駆動信号は、複数のパルス波形を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、各階調データから吐出駆動信号の一周期に対応する矩形パルス列を生成し、当該矩形パルス列と吐出駆動信号とのANDによって駆動パルスを生成するようになっている。この場合、迅速な信号処理が実現され得る。
【0016】
また、好ましくは、複数の吐出モードは、第1モードを含んでおり、複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一周期中において、少なくとも3以上のn個の分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小滴用パルス波形を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが小ドット用データである時、1以上のp個の小滴用パルス波形のみを駆動パルスとし、選択階調データが中ドット用データである時、pより大のq個の小滴用パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、qより大かつn以下のr個の小滴用パルス波形を駆動パルスとするようになっている。
【0017】
特に好ましくは、複数の吐出モードは、第1モードを含んでおり、複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一周期中において、3つの分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用パルス波形を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが小ドット用データである時、1つの小ドット用パルス波形のみを駆動パルスとし、選択階調データが中ドット用データである時、2つの小ドット用パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、3つの小ドット用パルス波形の全てを駆動パルスとするようになっている。
【0018】
このような第1モードは、高速の吐出に好適である。
【0019】
また、好ましくは、複数の吐出モードは、第2モードを含んでおり、複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一周期中において、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用パルス波形と、ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用パルス波形と、ノズル開口から2滴以上の液体滴を吐出させる大ドット用パルス波形と、を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、大ドット用パルス波形を駆動パルスとするようになっている。
【0020】
特に好ましくは、複数の吐出モードは、第2モードを含んでおり、複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一周期中において、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用パルス波形と、小ドット用パルス波形と分離しており、ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用パルス波形と、を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用パルス波形のみを駆動パルスとし、選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用パルス波形のみを駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、小ドット用パルス波形と中ドット用パルス波形の両方を駆動パルスとするようになっている。
【0021】
あるいは、複数の吐出モードは、第2モードを含んでおり、複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一周期中において、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用パルス波形と、小ドット用パルス波形と分離しており、ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用パルス波形と、前記中ドット用パルス波形により吐出される液体滴と共に大液体滴を形成する第2液体滴を吐出させる大ドット用追加パルス波形と、を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用パルス波形のみを駆動パルスとし、選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用パルス波形のみを駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、中ドット用パルス波形と大ドット用追加パルス波形の両方を駆動パルスとするようになっている。
【0022】
このような第2モードは、中速、かつ、高精度の吐出に好適である。
【0023】
あるいは、複数の吐出モードは、第3モードを含んでおり、複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、第3モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一周期中において、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用パルス波形と、ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用パルス波形と、ノズル開口から大液体滴を吐出させる大ドット用パルス波形と、を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、大ドット用パルス波形を駆動パルスとするようになっている。
【0024】
このような第3モードは、超高精度の吐出に好適である。
【0025】
その他、圧力変動手段は、圧電振動子を有していることが好ましい。
【0026】
また、液体はインクであり得る。この場合、インクは、着色剤及び有機溶剤を含有し得る。この場合、着色剤のインク中における濃度は、0.1〜10重量%であることが好ましい。さらに、着色剤は、顔料もしくは染料のいずれか一方を含んでいることが好ましい。あるいは、着色剤は、粒径が20〜250nmの顔料であることが好ましい。また、インクの粘度は、1〜10cpsであることが好ましく、インクの表面張力は、25〜60mN/mであることが好ましく、インクは、水を含有していることが好ましい。
【0027】
また、本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分のインクの圧力を変動させる圧力変動手段と、を備えた液体噴射装置を制御する制御装置であって、複数の吐出モードから一の選択吐出モードを設定する吐出モード設定手段と、記録データに基づいて、複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、選択吐出モードに基づいて吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、選択階調データと前記吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備え、吐出モード毎に、同一の階調データに基づいて生成される駆動パルスが異なっていることを特徴とする制御装置である。
【0028】
前記の制御装置あるいは制御装置の各要素手段は、コンピュータシステムによって実現され得る。
【0029】
また、コンピュータシステムに各装置または各手段を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
【0030】
ここで、記録媒体とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0032】
図1は、本実施の形態の液体噴射装置であるインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。インクジェットプリンタ1において、キャリッジ2が、ガイド部材3に移動可能に取り付けられている。このキャリッジ2は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡されたタイミングベルト6に接続されている。駆動プーリ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。以上のような構成により、キャリッジ2は、パルスモータ7の駆動によって、記録紙8の幅方向に移動(主走査)されるようになっている。
【0033】
キャリッジ2における記録紙8との対向面(下面)には、記録ヘッド10(ヘッド部材)が取り付けられている。
【0034】
記録ヘッド10は、図2に示すように、インクカートリッジ11(図1参照)からのインクが供給されるインク室12と、複数(例えば64個)のノズル開口13が副走査方向に列設されたノズルプレート14と、ノズル開口13のそれぞれに対応して複数設けられた圧力室16と、を主に備える。圧力室16は、圧電振動子15の変形によって膨張・収縮するようになっている。
【0035】
インク室12と圧力室16とは、インク供給口17及び供給側連通孔18を介して連通されている。また、圧力室16とノズル開口13とは、第1ノズル連通孔19及び第2ノズル連通孔20を介して連通されている。即ち、インク室12から圧力室16を通ってノズル開口13に至る一連のインク流路が、ノズル開口13毎に形成されている。
【0036】
上記のノズルプレート14は、従来公知のノズルプレート基板と同様の材料から形成することができる。例えば、金属、セラミックス、シリコン、ガラス、又はプラスチック等で形成される。好ましくはチタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、スズ、金等の単一金属、あるいは、ニッケル−リン合金、スズ−銅−リン合金(リン青銅)、銅−亜鉛合金、ステンレス鋼等の合金や、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ABS樹脂(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、又は各種の感光性樹脂から形成され得る。
【0037】
本実施の形態におけるノズルプレート14は、撥インク処理ノズルプレート14として構成してある。この撥インク処理ノズルプレート14は、均一に形成された撥インク性皮膜をノズルプレート基板の表面上に担持させたものである。撥インク処理ノズルプレート14は、貫通孔として設けられた複数個のノズル開口13を含む。
【0038】
ノズル開口13は、記録紙8と対向するノズルプレート14の外側の表面に、比較的小さい口径で開口している一方、第2ノズル連通孔20側であるノズルプレートの裏側に、比較的大きい口径で開口している。このため、ノズル開口13の内側壁面は、漏斗状、あるいは、コーン状となる。なお、前記の撥インク性皮膜は、ノズルプレート14の少なくとも外側表面に形成される。
【0039】
上記の圧電振動子15は、所謂たわみ振動モードの圧電振動子15である。たわみ振動モードの圧電振動子15を用いると、充電により圧電振動子15が電界と直交する方向に縮んで圧力室16が収縮し、充電された圧電振動子15を放電することにより、圧電振動子15が電界と直交する方向に伸長して圧力室16が膨張する。
【0040】
すなわち、記録ヘッド10では、圧電振動子15に対する充放電に伴って、対応する圧力室16の容量が変化する。このような圧力室16の圧力変動を利用して、ノズル開口13からインク滴を吐出させることができる。
【0041】
なお、上記のたわみ振動モードの圧電振動子15に代えて、いわゆる縦振動モードの圧電振動子を用いることも可能である。縦振動モードの圧電振動子は、充電による変形で圧力室を膨張させ、放電による変形で圧力室を収縮させる圧電振動子である。
【0042】
なお、上記のインクカートリッジ11に貯留されたインクは、前記撥インク処理ノズルプレート14に対する専用のインクである。
【0043】
ここで、インクについて詳細に説明する。このインクは、水系又は有機系であり得るが、水系であることが好ましい。また、このインクの粘度は、1〜10cps程度がよく、さらに好ましくは、2.5〜6cps程度がよい。
【0044】
このインクは、着色剤として、任意の着色剤、すなわち、染料として、例えば、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、若しくは反応性染料等を用いることができる。あるいは、顔料として、例えば、無機顔料及び/又は有機顔料を用いることができる。
【0045】
上記の染料としては、ブラック染料、イエロー染料、マゼンタ染料、シアン染料が用いられる。
【0046】
ブラック染料としては、例えば、C.I.Direct B1ack 17、C.I.Direct B1ack 19、C.I.Direct Black62、C.I.Direct Brack 154、C.I.Food B1ack 2、C.I.Reactive B1ack 5、C.I Acid B1ack 52、C.I.Projet Fast Black 2等を挙げることができる。
【0047】
イエロー染料としては、例えば、C.I.Direct Yellow 11、C.I.Direct Yellow 44、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct Yellow 330、C.I.Acid Yellow 3,C.I.Acid Yellow 38、C.I.Basic Yellow 11、C.I.Basic Yellow 51、C.I.Disperse Yellow 3、C.I.Disperse Yellow 5、C.I.Reactive Yellow 2等を挙げることができる。
【0048】
マゼンタ染料としては、例えば、C.I.Direct Red 227、C.I.Direct Red 23、C.I.Acid Red 18、C.I.Acid Red 52、C.I.Basic Red 14、C.I.Basic Red 39、C.I.Disperse Red 60等を挙げることができる。
【0049】
シアン染料としては、例えば、C.I.Direct B1ue 15、C.I.Direct B1ue 199、C.I.Direct B1ue 168、C.I.Acid Blue 9、C.I.Acid Blue 40、C.I.Basic Blue 41、C.I.Acid Blue 74、C.I.Reactive Blue 15等を挙げることができる。
【0050】
無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネスト法、又はサーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを利用することができる。
【0051】
また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、又はキレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ベリレン顔料、ベリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、又はキノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを利用することができる。
【0052】
具体例として、イエロー顔料として、C.I.ピグメントイエロー74、109、110、138、マゼンタ顔料として、C.I.ピグメントレッド122、202、209、シアン顔料として、C.L.ピグメントブルー15:3、60、ブラック顔料として、C.I.ピグメントブラック7、オレンジ顔料として、C.I.ピグメントオレンジ36、43、グリーン顔料としてC.I.ピグメントグリーン7、36等を用いることができる。
【0053】
上記した着色剤に関し、この着色剤のインク中における濃度としては、0.1〜10重量%が好ましい。
【0054】
また、顔料の粒径は、累積平均径が好ましくは20nm〜250nmであり、より好ましくは50nm〜200nmである。
【0055】
以下、顔料インクに関して説明するが、以下の記載において特に断らない限り、それらの説明は染料インクにも当てはまる。
【0056】
好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調整するのに用いられている公知の分散剤、例えば高分子分散剤、又は界面活性剤を利用することができる。
【0057】
高分子分散剤の例としては、天然高分子化合物、例えば、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質類;アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類;サボニンなどのグルコシド類;アルギン酸及びアルギン酸プロビレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロ一ス誘導体などを挙げることができる。
【0058】
更に、高分子分散剤として、合成高分子化合物を用いることもできる。合成高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール類;ポリビニルピロリドン類;ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのスチレン−アクリル酸樹脂;スチレン−マレイン酸;スチレン−無水マレイン酸;ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体;ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体;酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニルマレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニルクロトン酸共重合体、酢酸ビニルアクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びこれらの塩を挙げることができる。
【0059】
これらの中で特に疎水性基を持つモノマーと親水性基を持つモノマーとの共重合体、及び、疎水性基と親水性基とを併せもつモノマーからなる重合体が好ましい。
【0060】
上記の塩としては、ジエチルアミン、アンモニア、エチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどとの塩を挙げることができる。これらの共重合体の重量平均分子量は、好ましくは3,000〜30,000、より好ましくは5,000〜15,000である。
【0061】
また、分散剤として好ましい界面活性剤の例としては、脂肪酸塩類、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、スルホ琥珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類などの陰イオン界面活性剤;脂肪酸アミン塩、第四アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウムなどのカチオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などのノニオン性界面活性剤などを挙げることができる。インクの表面張力としては、25〜60mN/mが好ましく、より好ましくは28〜40mN/mである。
【0062】
これらの分散剤の添加量は、顔料1に対して、好ましくは0.06〜3重量%の範囲、より好ましくは0.125〜3重量%の範囲である。
【0063】
また、このインクは、更に湿潤剤を含んでなるのが好ましい。湿潤剤の好ましい例としては、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられ、特にエチレンオキサイド基を有するものが好ましく、ジエチレングリコールが最も好ましい。更に、これらの湿潤剤に加えて、低沸点有機溶剤を更に添加するのが好ましい。
【0064】
低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモイエチルエーテルなどが挙げられる。特に一価アルコールが好ましい。
【0065】
これらの湿潤剤の添加量は、インクの0.5〜40重量%、好ましくは2〜20重量%の範囲が適当である。また、低沸点有機溶剤の添加量は、インクの0.5〜10重量%好ましくは1.5〜6重量%の範囲が適当である。
【0066】
さらに、このインクは、界面活性剤を含むことができる。好ましい界面活性剤の例としては、アニオン性界面活性剤(例えばドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど)を挙げることができ、これらを単独又は二種以上混合して用いることができる。また、アセチレングリコール〔オレフィンY、並びにサーフィノール82、104、440、465、485、及びTG(いずれもAir Productsand Chemicals Inc.製)〕系界面活性剤を用いることも可能である。
【0067】
その他、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤、及び/又は、防かび剤等をインクに含ませてもよい。
【0068】
なお、このインクは、前記成分を適当な方法で分散、混合することによって製造することができる。
【0069】
好ましくは、有機溶剤及び揮発性成分を除いた混合物を、適当な分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーターミル、ヘンシェルミキー、コロイトドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合して均質な組成物としてから、有機溶剤及び揮発性成分を添加する。その後、目詰まりの原因となる粗大粒子及び異物を除去するために、ろ過(好ましくは金属フィルター、メンブランフィルターなどを用いた減圧又は加圧ろ過)又は遠心分離を行う。
【0070】
さて、以上のように構成されたプリンタ1は、記録動作時においてキャリッジ2の主走査に同期させて、記録ヘッド10から上記のようなインクをインク滴として吐出させる。一方、キャリッジ2の往復移動に連動させてプラテンを回転し、記録紙8を紙送り方向に移動(即ち副走査)させる。この結果、記録紙8には、記録データに基づく画像や文字等が記録される。
【0071】
次に、インクジェット式プリンタの電気的構成について説明する。図3に示すように、本プリンタ1は、プリンタコントローラ23とプリントエンジン24とを備えている。
【0072】
プリンタコントローラ23は、外部インターフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶したROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28と、クロック信号(CK)を発生する発振回路29と、記録ヘッド10へ供給するための駆動信号(COM)を発生する駆動信号生成回路30と、駆動信号や、印刷データ(記録データ)に基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン24に送信する内部インターフェース(内部I/F)31と、を備えている。
【0073】
外部I/F25は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、ビシー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を通じて、ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0074】
さらに、本実施の形態の外部I/F25は、本実施の形態による記録紙8(記録用媒体)への記録精度に関する画質モード(吐出モード)を設定する画質モード設定手段として機能する、キーボード等のインタフェース機器100に接続されている。
【0075】
RAM26は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F25を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部28により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
【0076】
ROM27には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
【0077】
制御部28は、ROM27に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、制御部28は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)する。そして、制御部28は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。各ドットパターンデータは、階調情報として、この場合2ビットのデータからなる。すなわち、制御部28は、階調データ設定手段として機能する。
【0078】
記録ヘッド10の1回の主走査により記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファから内部I/F31を通じて順次記録ヘッド10に出力される。出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
【0079】
さらに、制御部28は、タイミング信号発生手段の一部を構成し、内部I/F31を通じて記録ヘッド10にラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)を供給する。これらのラッチ信号やチャンネル信号は、駆動信号(COM)を構成するパルス信号の供給開始タイミングを規定する。
【0080】
一方、プリントエンジン24は、紙送り機構としての紙送りモータ35と、キャリッジ送り機構としてのパルスモータ7と、記録ヘッド10の電気駆動系33と、を含んで構成してある。紙送りモータ35は、プラテン34(図1参照)を回転させて記録紙8を移動させ、パルスモータ7は、タイミングベルト6を介してキャリッジ2を走行させる。
【0081】
記録ヘッド10の電気駆動系33は、図3に示すように、第1シフトレジスタ36及び第2シフトレジスタ37からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路39及び第2ラッチ回路40からなるラッチ回路と、デコーダ42と、制御ロジック43と、レベルシフタ44と、スイッチ回路45と、圧電振動子15とを備えている。
【0082】
これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回路、デコーダ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞれ、図4に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口13毎に設けた第1シフトレジスタ36A〜36N、第2シフトレジスタ37A〜37N、第1ラッチ回路39A〜39N、第2ラッチ回路40A〜40N、テコーダ42A〜42N、スイッチ回路45A〜45N及び圧電振動子15A〜15Nから構成されている。
【0083】
このような電気駆動系33によって、記録ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの印字データ(階調情報)に基づいてインク滴を吐出する。プリントコントローラ23からの印字データ(SI)は、発振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F31から第1シフトレジスタ36及び第2シフトレジスタ37にシリアル伝送される。
【0084】
プリンタコントローラ23からの印字データは、上記したように2ビットのデータである。具体的には、非記録、小ドット、中ドット、大ドットからなる4階調について、非記録が(00)であり、小ドットが(01)であり、中ドットが(10)であり、大ドットが(11)で表されている。
【0085】
このような印字データは、各ドット毎、即ち、各ノズル開口13毎に設定される。そして、全てのノズル開口13に関して下位ビットのデータが第1シフトレジスタ36(36A〜36N)に入力され、全てのノズル開口13に関して上位ビットのデータが第2シフトレジスタ37(37A〜37N)に入力される。
【0086】
図3に示すように、第1シフトレジスタ36には、第1ラッチ回路39が電気的に接続されている。同様に、第2シフトレジスタ37には、第2ラッチ回路40が電気的に接続されている。そして、プリントコントローラ23からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路39,40に入力されると、第1ラッチ回路39は印字データの下位ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路40は印字データの上位ビットをラッチする。
【0087】
このように、第1シフトレジスタ36及び第1ラッチ回路39からなる回路ユニットと、第2シフトレジスタ37及び第2ラッチ回路40からなる回路ユニットは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわち、これらの回路ユニットは、デコーダ42に入力される前の印字データ(階調情報)を一時的に記憶する。
【0088】
各ラッチ回路39、40でラッチされた印字データは、デコーダ42A〜42Nに入力される。デコーダ42は、2ビットの印字データ(階調データ)を翻訳してパルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。パルス選択データは、階調データに等しいかそれよりも多い複数ビットで構成され、各ビットは駆動信号(COM)を構成する各パルス波形に対応している。そして、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応じて、圧電振動子15に対する駆動パルス波形の供給/非供給が選択されるようになっている。なお、駆動信号(COM)及び駆動パルス波形の供給についての詳細は、後述される。
【0089】
一方、デコーダ42には、制御ロジック43からのタイミング信号も入力される。制御ロジック43は、制御部28と共にタイミング信号発生手段として機能し、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)に基づいてタイミング信号を発生する。
【0090】
デコーダ42によって翻訳されたパルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフタ44に入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングではパルス選択データの最上位ビットのデータがレベルシフタ44に入力され、2番目のタイミングではパルス選択データにおける2番目のビットのデータがレベルシフタ44に入力される。
【0091】
レベルシフタ44は、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが「1」の場合には、スイッチ回路45を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。
【0092】
レベルシフタ44で昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部として機能するスイッチ回路45に供給される。このスイッチ回路45は、印字データの翻訳により生成されたパルス選択データに基づき、駆動信号(COM)に含まれる駆動パルスを選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、スイッチ回路45の入力側には、駆動信号生成回路30からの駆動信号(COM)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
【0093】
パルス選択データは、スイッチ回路45の作動を制御する。例えば、スイッチ回路45に加わるパルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ回路45が接続状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
【0094】
一方、スイッチ回路45に加わるパルス選択データが「0」の期間中は、レベルシフタ44からスイッチ回路45を作動させる電気信号が出力されない。このため、スイッチ回路45が切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。パルス選択データが「0」の期間においては、圧電振動子15は、パルス選択データが「0」に切り換わる直前の電位レベルを維持する。
【0095】
次に、駆動信号生成回路30が生成する駆動信号(COM)と、この駆動信号によるインク滴の吐出制御について詳細に説明する。駆動信号生成回路30は、設定された画質モード(第1モード〜第3モード)に応じて、同じ印字データ(階調情報)であっても吐出するインク量が相違するような複数種類の駆動信号を生成するようになっている。
【0096】
各画質モードについて相対的に説明すれば、第1モードは、高速低画質記録モードであり、第2モードは、中速中画質モードであり、第3モードは、低速高画質モードである。
【0097】
図5は、第1モードの駆動信号を示す図、図6は第1モードの駆動信号における駆動パルスを説明する図、図7は第2モードの駆動信号を示す図、図8は第2モードの駆動信号における駆動パルスを説明する図、図9は第3モードの駆動信号を示す図、図10は第3モードの駆動信号における駆動パルスを説明する図である。
【0098】
まず、第1モードで規定される駆動信号Aを、図5に示す。図5に示すように、駆動信号Aは、期間T1に配置された第1パルス信号PS21と、期間T2に配置された第2パルス信号PS22と、期間T3に配置された第3パルス信号PS23とを一連に接続してあり、記録周期TCで繰り返し発生するパルス列波形信号である。この場合、記録周期TCの周波数は、8.57×3kHzである。駆動信号Aにおいて、第1パルス信号PS21は第1の駆動パルスDP6であり、第2パルス信号PS22は第2の駆動パルスDP7であり、第3パルス信号PS23は第3の駆動パルスDP8である。
【0099】
これらの第1の駆動パルスDP6、第2の駆動パルスDP7及び第3の駆動パルスDP8は、何れも同じ波形形状であり、それぞれ単独でインク滴を吐出可能な信号である。
【0100】
すなわち、各駆動パルスDP6,DP7,DP8は、中間電位VMから勾配θ31に沿って最低電位VLまで電位を下降する第1放電要素P51と、この最低電位VLを短い時間維持する第1ホールド要素P52と、最低電位VLから急勾配θ32に沿って最高電位VHまで極く短時間で電位を上昇させる第1充電要素P53と、最高電位を維持する第2ホールド要素P54と、最高電位VHから勾配θ33に沿って中間電位VMまで電位を下降させる第2放電要素P55とから構成される。
【0101】
これらの各駆動パルスが圧電振動子15に供給されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口13から吐出される。
【0102】
より具体的には、第1放電要素P51が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから放電されることにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から最大容積まで膨張する。そして、第1充電要素P53により、圧力発生室16は最小容積まで急激に収縮する。この圧力発生室16の収縮状態は第2ホールド要素P54が供給されている期間に亘って維持される。この圧力発生室16の急激な収縮及び収縮状態の保持により、圧力発生室16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口13からはインク滴が吐出する。このとき吐出されるインク滴の量は、例えば13pL程度となっている。そして、第2放電要素P55により、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力発生室16を膨張復帰させる。
【0103】
この第1モードでは、図6に示すように、圧電振動子15に供給する駆動パルスの数を増減することによって、階調制御を行うことができる。例えば、駆動パルスを1つ供給することで小ドットの記録を行い、駆動パルスを2つ供給することで中ドットの記録を行い、駆動パルスを3つ供給することで大ドットの記録を行うことができる。
【0104】
次に、第2モードで規定される駆動信号Bを、図7に示す。図7に示すように、駆動信号Bは、期間T1に配置された第1パルス信号PS1と、期間T1の後の期間T2に配置された第2パルス信号PS2とを一連に接続してあり、印刷周期TAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。駆動信号Bにおいて、第1パルス信号PS1はノズル開口13から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスDP1(第1の小ドット駆動パルス)であり、第2パルス信号PS2はノズル開口13から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP2(第1の中ドット駆動パルス)である。
【0105】
第1パルス信号PS1(小ドット駆動パルスDP1)は、中間電位VMから比較的緩やかに設定された電位勾配θ1に沿って電位を上昇させる第1充電要素P1と、最高電位VHを所定時間維持する第1ホールド要素P2と、最高電位VHから所定の電位勾配θ2で最低電位VLまで電位を下降させる第1放電要素P3と、最低電位VLを短時間維持する第2ホールド要素P4と、急勾配に設定した電位勾配θ3に沿って最低電位VLから最高電位VHまで極く短時間で電位を上昇させる第2充電要素P5と、最高電位VHを極く短時間維持する第3ホールド要素P6と、中間電位VMと最低電位VLとの間に設定した第2中間電位VM2まで最高電位から勾配θ4に沿って極く短時間で電位を下降させる第2放電要素P7と、第2中間電位VM2を所定時間維持する第4ホールド要素P8と、電位勾配θ5に沿って電位を上昇させて中間電位VMに復帰させる第3充電要素P9とから構成される。
【0106】
なお、この第1パルス信号PS1において、電位勾配θ1、θ2、及び、θ5は、インク滴が吐出しない程度の勾配に設定されている。
【0107】
第2パルス信号PS2(中ドット駆動パルスDP2)は、中間電位VMから最低電位VLまでインク滴を吐出させない程度の一定勾配θ6で電位を降下させる第3放電要素P11と、最低電位VLを所定時間保持する第5ホールド要素P12と、最低電位VLから最高電位VHまで急勾配θ7で電位を上昇させる第4充電要素P13と、最高電位VHを所定時間保持する第6ホールド要素P14と、最高電位VHから中間電位VMまで電位を下降させる第4放電要素P15とから構成される。
【0108】
なお、本実施の形態の駆動信号Bでは採用していないが、第1パルス信号PS1と第2パルス信号PS2との間には、印字内微振動用の微振パルスが形成され得る。
【0109】
以上のような吐出駆動信号Bのうち、第1パルス信号PS1部分が圧電振動子15に供給されると、小ドットを形成し得る小インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0110】
より具体的には、第1充電要素P1が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから充電されることにより、圧力発生室16の容積は、基準容積(中間電位VMに対応する容積)から徐々に減少する。そして、第1ホールド要素P2により、圧力発生室16は最高電位VHに対応する最小容積を所定時間維持する。その後、第1放電要素P3により、圧力発生室16は、最低電位VLに対応する最大容積まで膨張する。
【0111】
続いて、圧力発生室16は、第2充電要素P5により、最大容積から最小容積まで急激に収縮する。この収縮によって圧力発生室16内のインク圧力が高まり、ノズル開口13からインク滴が吐出する。この第2充電要素P5の供給時間は極く短時間に設定してあるので、第2放電要素P7によって圧力発生室16はすぐに膨張する。これによりノズル開口13から吐出されるインク滴の量は、例えば、3〜9pLと少ない量に制限される。
【0112】
そして、第4ホールド要素P8によって第2中間電位VM2に対応する圧力発生室16の容積が所定時間維持され、第3充電要素P9によりメニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力発生室16を収縮させる。
【0113】
一方、第2パルス信号PS2部分が圧電振動子15に供給されると、中ドットに対応する中インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0114】
より具体的には、第3放電要素P11が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから放電されることにより、圧力発生室16の容積が基準容積から徐々に膨張する。そして、第5ホールド要素P12により、圧力発生室16は最低電位VLに対応する最大容積を短い時間維持する。その後、第4充電要素P13により、圧力発生室16は最高電位VHに対応する最小容積まで急激に収縮する。この収縮によって圧力発生室16内のインク圧力が高まり、ノズル開口13からインク滴が吐出する。ここで、第6ホールド要素P14によって最小容積の状態が所定時間に亘って維持される。これによりノズル開口13から吐出されるインク滴の量は、例えば9〜15pLとなる。続いて、第4放電要素P15により、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力発生室16を基準容積まで膨張復帰させる。
【0115】
この記録モードでは、図8を用いて後述するように、第1パルス信号PS1と第2パルス信号PS2とを組み合わせて供給することにより、大ドットの記録を行うことができる。
【0116】
以上のような駆動信号Bは、駆動信号を構成するパルス信号が第1パルス信号PS1(小ドット駆動パルスDP1)と第2パルス信号PS2(中ドット駆動パルスDP2)の2種類しかないので、印刷周期TAを比較的短く設定することができる。これにより、1つのドットを記録するために必要な時間を短縮することができ、高画質を維持しつつも速い記録を行わせることができる。
【0117】
次に、第3モードで規定される駆動信号Cを、図9に示す。図9に示すように、駆動信号Cは、期間T1に配置された第1パルス信号PS11と、期間T2に配置された第2パルス信号PS12と、期間TS1に配置された第1接続要素CP1と、期間T3に配置された第3パルス信号PS13と、期間T4に配置された第4パルス信号PS14と、期間T5に配置された第5パルス信号PS15と、期間TS2に配置された第2接続要素CP2と、期間T6に配置された第6パルス信号PS16と、期間TS3に配置された第3接続要素CP3と、期間T7に配置された第7パルス信号PS17と、を一連に接続してあり、印刷周期TBで繰り返し発生するパルス列波形信号である。なお、接続要素CP1,CP2,CP3は、両側に位置するパルス信号同士の異なる電位レベルを接続する波形要素であり、圧電振動子15には供給されない。
【0118】
図9に示すように、駆動信号Cにおいて、第1パルス信号PS11は、印字内微振動を行わせるための微振動パルスである。第2パルス信号PS12は、ノズル開口13から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスDP3の一部を構成する信号である。第3パルス信号PS13はノズル開口13から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP4である。第4パルス信号PS14はノズル開口13から大インク滴を吐出させる大トット駆動パルスDP5の一部を構成したり、微振動パルスの一部を構成する信号である。第5パルス信号PS15は第4パルス信号PS14と対になって微振動パルスを構成する信号である。第6パルス信号PS16は第2パルス信号PS12と対になって小ドット駆動パルスDP3を構成する信号である。第7パルス信号PS17は第4パルス信号PS14と対になって大ドット駆動パルスDP5を構成する信号である。
【0119】
すなわち、図10に示すように、第2パルス信号PS12と第6パルス信号PS16とを駆動信号Cから抽出することにより、小ドット駆動パルスDP3(第2の小ドット駆動パルス)が生成される。同様に、第3パルス信号PS13を駆動信号Cから抽出することにより、中ドット駆動パルスDP4(第2の中ドット駆動パルス)が生成され、第4パルス信号PS14と第7パルス信号PS17とを駆動信号Cから抽出することにより、大ドット駆動パルスDP5が生成される。
【0120】
なお、図示は省略したが、印字内微振動パルスは、第1パルス信号PS11及び/または第4パルス信号PS14及び第5パルス信号PS15を駆動信号Cから抽出することで生成される。
【0121】
図9および図10に示すように、小ドット駆動パルスDP3は、中間電位VMから比較的緩やかに設定された勾配θ11に沿って電位を上昇させる第1充電要素P21と、最高電位VHを比較的長時間に亘って維持する第1ホールド要素P22と、最高電位VHから最低電位VLまで急勾配のθ12に沿って電位を下降させる第1放電要素P23と、最低電位VLを短い時間維持する第2ホールド要素P24と、中間電位VMと最高電位VHとの間に設定した第2最高電位VH2まで急勾配のθ13に沿って最低電位VLから電位を上昇させる第2充電要素P25と、第2最高電位VH2を極く短時間維持する第3ホールド要素P26と、第2最高電位VH2から第2中間電位VM2まで急勾配のθ14に沿って電位を下降させる第2放電要素P27と、第2中間電位VM2を極く短時間維持する第4ホールド要素P28と、第2最高電位VH2よりも僅かに低い第3最高電位VH3まで急勾配のθ15に沿って第2中間電位VM2から電位を上昇させる第3充電要素P29と、第3最高電位VH3を短い時間維持する第5ホールド要素P30と、第3最高電位VH3から中間電位まで勾配θ16に沿って電位を下降させる第3放電要素P31とから構成される。
【0122】
この小ドット駆動パルスDP3が圧電振動子15に供給されると、小インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0123】
より具体的には、第1充電要素P21が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから充電されることにより、圧力発生室16は、基準容積から徐々に収縮して最小容積となる。続いて、第1ホールド要素P22により、圧力発生室16は最小容積を維持する。その後、圧力発生室16は、第1放電要素P23によって急速に膨張し、第2充電要素P25によって再度収縮し、第2放電要素P27によって再度膨張する。この一連の膨張・収縮に伴って圧力発生室16内のインク圧力が変化し、ノズル開口13からはインク量が0.5〜4pL程度のインク滴が吐出される。続いて、第3充電要素P29、第5ホールド要素P30、第3放電要素P31が順に供給される。これにより、インク吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で収束させるべく、圧力発生室16は収縮し、膨張復帰する。
【0124】
中ドット駆動パルスDP4は、中間電位VMから勾配θ17に沿って最低電位VLまで電位を下降させる第4放電要素P32と、最低電位VLを維持する第6ホールド要素P33と、最低電位VLから第2最高電位VH2まで急勾配のθ18に沿って電位を上昇させる第4充電要素P34と、第2最高電位VH2を極く短時間維持する第7ホールド要素P35と、第2最高電位VH2から第2中間電位VM2まで急勾配のθ19に沿って電位を下降させる第5放電要素P36と、第2中間電位VM2を極く短時間維持する第8ホールド要素P37と、第2中間電位VM2から第3最高電位VH3まで急勾配のθ20に沿って電位を上昇させる第5充電要素P38と、第3最高電位VH3を短い時間維持する第9ホールド要素P39と、第3最高電位VH3から中間電位まで勾配θ21に沿って電位を下降させる第6放電要素P40とから構成される。
【0125】
この中ドット駆動パルスDP4が圧電振動子15に供給されると、中インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0126】
より具体的には、第4放電要素P32が供給されることにより、圧力発生室16は、基準容積から膨張して最大容積となる。その後、圧力発生室16は、第4充電要素P34によって収縮し、第5放電要素P36によって再度膨張する。この一連の膨張・収縮に伴って圧力発生室16内のインク圧力が変化し、ノズル開口13からはインク量が5〜10pL程度の中インク滴が吐出される。続いて、第5充電要素P38、第9ホールド要素P39、第6放電要素P40が順に供給される。これにより、インク吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で収束させるべく、圧力発生室16は収縮し、膨張復帰する。
【0127】
大ドット駆動パルスDP5は、中間電位VMと第2中間電位の間に設定された第3中間電位VM3まで勾配θ22に沿って中間電位から電位を下降させる第7放電要素P41と、この第3中間電位VM3を比較的長時間に亘って維持する第10ホールド要素P42と、第3中間電位VM3から最低電位まで勾配θ23に沿って電位を下降させる第8放電要素P43と、最低電位VLを所定時間維持する第11ホールド要素P44と、最低電位VLから第2最高電位VH2まで急勾配θ24に沿って電位を上昇させる第6充電要素P45と、第2最高電位VH2を所定時間維持する第12ホールド要素P46と、第2最高電位VH2から中間電位VMまで勾配θ25で電位を下降させる第9放電要素P47とから構成される。
【0128】
この大ドット駆動パルスDP5が圧電振動子15に供給されると、大インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0129】
より具体的には、第7放電要素P41が供給されることにより、圧力発生室16は基準容積より少し膨張した状態になる。この少し膨張した状態は、第10ホールド要素P42の供給によって維持される。その後、圧力発生室16は、第8放電要素P43によって最大容積まで膨張し、第11ホールド要素P44によって最大容積の状態を少しの間維持する。そして、第6充電要素P45によって圧力発生室16は急速に収縮し、第12ホールド要素P46によってこの収縮状態が少しの間維持される。これらの第6充電要素P45双び第12ホールド要素P46の供給によって圧力発生室16内のインク圧力が急激に高まり、さらに、圧力発生室16の収縮状態が所定時間に亘って維持される。これにより、ノズル開口13からはインク量が10〜20pL程度の大インク滴が吐出される。その後、第9放電要素P47が供給され、インク吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で収束させるべく、圧力発生室16は膨張復帰する。
【0130】
このように、駆動信号Cには、小ドット駆動パルスDP3と中ドット駆動パルスDP4と大ドット駆動パルスDP5とを含ませてある。そして、この駆動信号Cでは、駆動パルスを構成する波形要素の電位勾配や供給時間等を各要素毎に設定できるので、駆動パルスの波形形状を比較的自由に構成できる。このため、各駆動パルス毎にインク量を変更することが容易である。これにより、各種類のドットの大きさをきめ細かに制御することができ、より高い画質の記録を行わせることができる。
【0131】
ここで、本実施の形態において、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて生成されるパルス選択データについて、具体的に説明する。
【0132】
図5及び図6に示す駆動信号Aが用いられる場合(第1モード)には、圧電振動子15に供給する駆動パルスの数を増減することによって、階調制御を行う。例えば、駆動パルスを1つ供給することで小ドットの記録を行い、駆動パルスを2つ供給することで中ドットの記録を行い、駆動パルスを3つ供給することで大ドットの記録を行う。
【0133】
デコーダ42は、この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、3ビットのパルス選択データを生成dする。
【0134】
この3ビットのパルス選択データの各ビットが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス選択データの最上位ビットが第1パルス信号PS21(第1の駆動パルスDP6)に対応し、2番目のビットが第2パルス信号PS22(第2の駆動パルスDP7)に対応し、最下位のビットが第3パルス信号PS23(第3の駆動パルスDP8)に対応している。
【0135】
この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(010)が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(101)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(111)が生成される。
【0136】
そして、パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T1の始端で発生する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T2の始端で発生する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T3の始端で発生する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。同様に最下位のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から次の印刷周期TCにおける期間T1の始端で発生するタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。
【0137】
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第2の駆動パルスDP7だけが供給される。同様に、中ドットのドットパターンデータに基づいて第1の駆動パルスDP6と第3の駆動パルスDP8とが供給され、大ドットのドットパターンデータに基づいて第1の駆動パルスDP6、第2の駆動パルスDP7、及び、第3の駆動パルスDP8が続けて供給される。
【0138】
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が1回吐出し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が2回続けて吐出し、記録紙8上に合計26pLのインク滴による中ドットが形成される。同様に、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が3回連続して吐出し、記録紙8上に合計39pLのインク滴による大ドットが形成される。
【0139】
このように、第1モードにおいては、パルス選択データが3ビットであり、駆動パルスの生成が比較的高速に実施され得るため、記録速度の高速化が可能である。特に、大ドットのインク滴として1パスで39pLを吐出できるため、結果的に記録速度を極めて高速にすることができる。しかしながら、中ドットや大ドットが、独立に吐出される小インク滴の和によって形成されるため、第2モード及び第3モードと比較して、画質は劣る。
【0140】
次に、図7及び図8に示すような形態の駆動信号Bが用いられる場合(第2モード)について説明する。
【0141】
デコーダ42は、この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、2ビットのパルス選択データを生成する。
【0142】
この2ビットのパルス選択データの各ビットが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス選択データの上位ビットが第1パルス信号PS1(小ドット駆動パルスDP1)に対応し、下位ビットが第2パルス信号PS2(中ドット駆動パルスDP2)に対応している。
【0143】
この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(10)が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(01)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0144】
そして、パルス選択データの上位ビットが「1」の場合には、期間T1の始端で発生する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T2の始端で発生する2番目のタイミング信号(CH信号)までスイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。一方、下位ビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から次の印刷周期における期間T1の始端で発生するタイミング信号(ラッチ信号)までスイッチ回路45が接続状態になる。
【0145】
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第1パルス信号PS1だけが供給される。同様に、中ドットのドットパターンデータに基づいて第2パルス信号PS2だけが供給され、大ドットのドットパターンデータに基づいて第1パルス信号PS1及び第2パルス信号PS2が続けて供給される。
【0146】
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは3〜9pLの小インク滴が吐出され、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは9〜15pLの中インク滴が吐出され、記録紙8上に中ドットが形成される。さらに、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは17〜30pLのインク滴が吐出され、記録紙8上に大ドットが形成される。
【0147】
このように、第2モードにおいては、パルス選択データが2ビットであり、駆動パルスの生成が極めて高速に実施され得るため、記録速度の高速化が可能である。また、中ドットは1インク滴によって形成され、大ドットも2インク滴で形成されるため、第1モードによる記録と比較して画質が良い。しかしながら、大ドットのインク滴として1パスで30pLしか吐出できないため、記録速度は第1モードと比較して劣る。また、大ドットが2インク滴で形成されるため、記録画質は第3モードと比較して劣る。
【0148】
次に、図9及び図10に示すような形態の駆動信号Cが用いられる場合(第3モード)について説明する。
【0149】
デコーダ42は、この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、10ビットのパルス選択データを生成する。
【0150】
この10ビットのパルス選択データの各ビットが、各パルス信号及び接続要素に対応している。すなわち、パルス選択データの最上位ビットが期間T1の第1パルス信号PS11に対応し、2番目のビットが期間T2の第2パルス信号PS12に対応し、3番目のビットが期間TS1の第1接続要素CP1に対応し、4番目のビットが期間T3に配置された第3パルス信号PS13に対応し、5番目のビットが期間T4に配置された第4パルス信号PS14に対応し、6番目のビットが期間T5に配置された第5パルス信号PS15に対応し、7番目のビットが期間TS2に配置された第2接続要素CP2に対応し、8番目のビットが期間T6に配置された第6パルス信号PS16に対応し、9番目のビットが期間TS3に配置された第3接続要素CP3に対応し、10番目のビットが期間T7に配置された第7パルス信号PS17に対応している。
【0151】
各接続要素に対応するビットには、常にデータ「0」が設定される。
【0152】
この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(0100000100)が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(0001000000)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(0000100001)が生成される。
【0153】
そして、パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には、期間T1の始端で発生する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T2の始端で発生する2番目のタイミング信号(CH信号)までスイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。これにより、駆動信号Cから第1パルス信号PS11が抽出されて圧電振動子15に供給される。同様に、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間TS1の始端で発生する3番目のタイミング信号(CH信号)までスイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。これにより、駆動信号Cから第2パルス信号PS12が抽出されて圧電振動子15に供給される。また、3番目以降のビットについても同様に、当該ビットデータが「1」であった場合に、対応するパルス信号が供給される。
【0154】
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には第2パルス信号PS12と第6パルス信号PS16とが供給される。また、中ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第3パルス信号PS13だけが供給される。同様に、大ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第4パルス信号PS14と第7パルス信号PS17とが供給される。
【0155】
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、圧電振動子15に小ドット駆動パルスDP3が供給され、0.5〜4pLの小インク滴が吐出されて、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、圧電振動子15には中ドット駆動パルスDP4が供給され、5〜10pLの中インク滴が吐出されて、記録紙8上に中ドットが形成される。また、大ドットのドットパターンデータに対応して、圧電振動子15には大ドット駆動パルスDP5が供給され、10〜20pLの大インク滴が吐出されて、記録紙8上に大ドットが形成される。
【0156】
このように、第3モードにおいては、中ドット及び大ドットをそれぞれ1インク滴で形成するため、超高画質の記録が可能である。しかしながら、パルス選択データが10ビットであり、駆動パルスの生成に比較的時間を要する他、大ドットのインク滴として1パスで20pLしか吐出できないため、記録速度は第1モード及び第2モードと比較して劣る。
【0157】
次に、プリンタ1の動作について説明する。
【0158】
記録動作に先だって、インタフェース機器100を介して、複数の画質モード(第1モード〜第3モード)から一の選択画質モードが設定される。この画質モードの設定は、インタフェース機器100によらず、ホストコンピュータ等から送信される制御コマンドによって、制御部28において自動的になされてもよい。
【0159】
画質モードが設定されたならぱ、制御部28は、駆動信号生成回路30やデコーダ42に制御情報(画質モード情報)を出力する。
【0160】
この制御情報に基づき、駆動信号生成回路30は、画質モードに応じた駆動信号が生成可能な状態を設定する。例えば、第1モードが設定された旨の制御情報を受信したならば駆動信号A(図5)が生成可能な状態を設定し、第2モードが設定された旨の制御情報を受信したならば駆動信号B(図7)を生成可能な状態を設定し、第3モードが設定された旨の制御情報を受信したならば駆動信号C(図9)を生成可能な状態を設定する。
【0161】
また、デコーダ42は、印字データ(階調情報)とパルス選択データの組み合わせを設定する。例えば、デコーダ42は、画質モード毎に印字データとパルス選択データとの組み合わせを定めたテーブル情報及び制御部28からの制御情報に基づいて、設定された画質モードに対応するテーブル情報を選択する。
【0162】
続いて、プリンタ1は、設定された画質モードに基づく記録動作を行う。
【0163】
すなわち、第1モードにおいて、駆動信号生成回路30(駆動信号生成手段)は、波形形状が同じ第1の駆動パルスDP6、第2の駆動パルスDP7、及び、第3の駆動パルスDP8を一連に接続した駆動信号Aを生成する。また、デコーダ42は、小ドットの印字データ(階調情報01)の翻訳によってパルス選択データ(010)を生成し、中ドットの印字データ(階調情報10)の翻訳によってパルス選択データ(101)を生成し、大ドットの印字データ(階調情報11)の翻訳によってパルス選択データ(111)を生成する。
【0164】
そして、スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)は、制御ロジック43から出力されるタイミング信号が入力される毎に、すなわち、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)で規定されるタイミング毎に、パルス選択データの内容を参照し、パルス選択データが(1)の場合に、対応する期間に亘って駆動パルスを圧電振動子15に供給する。
【0165】
その結果、小ドットの印字データに基づき、第2の駆動パルスDP7だけが圧電振動子15に供給されてインク量が13pLの小インク滴がノズル開口13から吐出される。また、中ドットの印字データに基づき、第1の駆動パルスDP6と第3の駆動パルスDP8とが連続的に圧電振動子15に供給されてインク量が13pLの小インク滴が2滴ノズル開口13から吐出される。同様に、大ドットの印字データに基づき、第1の駆動パルスDP6と第2の駆動パルスDP7と第3の駆動パルスDP8とが連続的に圧電振動子15に供給されてインク量が13pLの小インク滴が3滴ノズル開口13から吐出される。
【0166】
あるいは、第2モードにおいて、駆動信号生成回路30(駆動信号生成手段)は、小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスDP1と中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP2とを一連に接続した駆動信号Bを生成する。また、デコーダ42は、小ドットの印字データ(階調情報01)の翻訳によってパルス選択データ(10)を生成し、中ドットの印字データ(階調情報10)の翻訳によってパルス選択データ(01)を生成し、大ドットの印字データ(階調情報11)の翻訳によってパルス選択データ(11)を生成する。
【0167】
そして、スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)は、制御ロジック43から出力されるタイミング信号が入力される毎にパルス選択データの内容を参照し、パルス選択データが(1)の場合に、対応する期間に亘って駆動パルスを圧電振動子15に供給する。
【0168】
その結果、小ドットの印字データに基づき、小ドット駆動パルスDP1が圧電振動子15に供給されてインク量が3〜9pLの小インク滴がノズル開口13から吐出される。また、中ドットの印字データに基づき、中ドット駆動パルスDP2が圧電振動子15に供給されてインク量が9〜15pLの中インク滴がノズル開口13から吐出される。同様に、大ドットの印字データに基づき、小ドット駆動パルスDP1と中ドット駆動パルスDP2とが圧電振動子15に連続的に供給されて合計で17〜30pLとなる小インク滴及び中インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0169】
あるいは、第3モードにおいて、駆動信号生成回路30(駆動信号生成手段)は、小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスDP3と中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP4と大インク滴を吐出させる大ドット駆動パルスDP5とを含ませた駆動信号Cを生成する。また、デコーダ42は、小ドットの印字データ(階調情報01)の翻訳によってパルス選択データ(0100000100)を生成し、中ドットの印字データ(階調情報10)の翻訳によってパルス選択データ(0001000000)を生成し、大ドットの印字データ(階調情報11)の翻訳によってパルス選択データ(0000100001)を生成する。
【0170】
そして、スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)は、制御ロジック43から出力されるタイミング信号が入力される毎にパルス選択データの内容を参照し、パルス選択データが(1)の場合に、対応する期間に亘ってパルス信号を圧電振動子15に供給する。
【0171】
その結果、小ドットの印字データに基づき、小ドット駆動パルスDP3が圧電振動子15に供給されてインク量が0.5〜4pLの小インク滴がノズル開口13から吐出される。また、中ドットの印字データに基づき、中ドット駆動パルスDP4が圧電振動子15に供給されてインク量が5〜10pLの中インク滴がノズル開口13から吐出される。同様に、大ドットの印字データに基づき、大ドット駆動パルスDP5が圧電振動子15に供給されてインク量が10〜20pLの大インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0172】
このように、本実施の形態では、印字データ(階調情報)とインク量との組み合わせを画質モード毎に変更している。
【0173】
従って、同じ階調情報の印字データであっても、設定された画質モードに応じて、異なる量のインク滴による記録が行われる。例えば、小ドットの印字データ(階調情報01)において、第1モードでのインク量は13pLであり、第2モードでのインク量は3〜9pLであり、第3モードでのインク量は0.5〜4pLである。また、中ドットの印字データ(階調情報10)において、第1モードでのインク量は13×2=26pLであり、第2モードでのインク量は9〜15pLであり、第3モードでのインク量は5〜10pLである。さらに、大ドットの印字データ(階調情報11)において、第1モードでのインク量は13×3=39pLであり、第2モードでのインク量は17〜30pLであり、第3モードでのインク量は10〜20pLである。
【0174】
その結果、印字データの階調情報に対応するインク量の設定の自由度が増大し、ユーザーの多様な要求に応えることが可能となる。例えば、第1モードのように文字等の文書を高速で記録させたり、第2モードのように記録速度を維持しつつ高画質の記録を行わせたり、第3モードのように一層の高画質を追求した記録を行わせたり、することができる。本実施の形態について、階調毎に吐出されるインク量と記録画質との関係を、図11に示す。
【0175】
なお、各モードで規定される駆動信号は、上記の実施の形態に限られない。一変形例として、第2モードで規定され得る駆動信号Dを、図12及び図13に示す。
【0176】
図12に示すように、駆動信号Dは、期間T1に配置された第1パルス信号PS31と、期間TS1に配置された第1接続要素CP31と、期間T2に配置された第2パルス信号PS32と、期間TS2に配置された第2接続要素CP32と、期間T3に配置された第3パルス信号PS33と、期間T4に配置された第4パルス信号PS34と、を一連に接続してあり、印刷周期TDで繰り返し発生するパルス列波形信号である。なお、接続要素CP31,CP32は、両側に位置するパルス信号同士の異なる電位レベルを接続する波形要素であり、圧電振動子15には供給されない。
【0177】
この場合、期間T1と期間TS1との和は、期間TS2と期間T3との和に等しくなっている。
【0178】
図13に示すように、駆動信号Dにおいて、第1パルス信号PS31は、ノズル開口13から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスDP11の一部を構成する信号である。第2パルス信号PS32はノズル開口13から大ドット用追加インク滴(第2液体滴)を吐出させる大ドット用追加パルスDP12である。ここで、大ドット用追加インク滴とは、後述する中ドット駆動パルスDP13により吐出されるインク滴と組合されて大インク滴を形成するインク滴である。第3パルス信号PS33は第1パルス信号PS31と対になって小ドット駆動パルスDP11を構成する信号である。第4パルス信号PS34はノズル開口13から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP13である。
【0179】
すなわち、図13に示すように、第1パルス信号PS31と第3パルス信号PS33とを駆動信号Dから抽出することにより、小ドット駆動パルスDP11(第3の小ドット駆動パルス)が生成される。同様に、第4パルス信号PS34を駆動信号Dから抽出することにより、中ドット駆動パルスDP13(第3の中ドット駆動パルス)が生成され、第2パルス信号PS32と第4パルス信号PS34とを駆動信号Dから抽出することにより、大ドット駆動パルスとしての大ドット用追加パルスDP12及び中ドット駆動パルスDP13の組合せが生成される。
【0180】
図12及び図13に示すように、小ドット駆動パルスDP11は、中間電位VMから比較的緩やかに設定された勾配θ51に沿って電位を上昇させる第1充電要素P71と、第3最高電位VH3を比較的長時間に亘って維持する第1ホールド要素P72と、第3最高電位VH3から最低電位VLまで急勾配のθ52に沿って電位を下降させる第1放電要素P73と、最低電位VLを所定の時間維持する第2ホールド要素P74と、最高電位VHまで急勾配のθ53に沿って最低電位VLから電位を上昇させる第2充電要素P75と、最高電位VHを極く短時間維持する第3ホールド要素P76と、最高電位VHから第2中間電位VM2まで急勾配のθ54に沿って電位を下降させる第2放電要素P77と、第2中間電位VM2を極く短時間維持する第4ホールド要素P78と、最高電位VHよりも僅かに低い第2最高電位VH2まで急勾配のθ55に沿って第2中間電位VM2から電位を上昇させる第3充電要素P79と、第2最高電位VH2を短い時間維持する第5ホールド要素P80と、第2最高電位VH2から中間電位まで勾配θ56に沿って電位を下降させる第3放電要素P81とから構成される。
【0181】
この小ドット駆動パルスDP11が圧電振動子15に供給されると、小インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0182】
より具体的には、第1充電要素P71が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから充電されることにより、圧力発生室16は、基準容積から徐々に収縮して小容積となる。続いて、第1ホールド要素P72により、圧力発生室16は小容積を維持する。その後、圧力発生室16は、第1放電要素P73によって急速に膨張し、第2充電要素P75によって再度収縮し、第2放電要素P77によって再度膨張する。この一連の膨張・収縮に伴って圧力発生室16内のインク圧力が変化し、ノズル開口13からはインク量が0.5〜4pL程度のインク滴が吐出される。続いて、第3充電要素P79、第5ホールド要素P80、第3放電要素P81が順に供給される。これにより、インク吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で収束させるべく、圧力発生室16は収縮し、膨張復帰する。
【0183】
中ドット駆動パルスDP13は、中間電位VMから勾配θ57に沿って第2最低電位VL2まで電位を下降させる第4放電要素P82と、第2最低電位VL2を維持する第6ホールド要素P83と、第2最低電位VL2から最高電位VHまで急勾配のθ58に沿って電位を上昇させる第4充電要素P84と、最高電位VHを所定時間維持する第7ホールド要素P85と、最高電位VHから中間電位VMまで急勾配のθ59に沿って電位を下降させる第5放電要素P86とから構成される。
【0184】
この中ドット駆動パルスDP13が圧電振動子15に供給されると、中インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0185】
より具体的には、第4放電要素P82が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから放電されることにより、圧力発生室16の容積が基準容積から徐々に膨張する。そして、第6ホールド要素P83により、圧力発生室16は第2最低電位VL2に対応する大容積を所定時間維持する。その後、第4充電要素P84により、圧力発生室16は最高電位VHに対応する最小容積まで急激に収縮する。この収縮によって圧力発生室16内のインク圧力が高まり、ノズル開口13からインク滴が吐出する。ここで、第7ホールド要素P85によって最小容積の状態が所定時間に亘って維持される。これによりノズル開口13から吐出されるインク滴の量は、例えば9〜15pLとなる。続いて、第5放電要素P86により、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力発生室16を基準容積まで膨張復帰させる。
【0186】
一方、大ドット用追加パルスDP12は、この場合、中ドット駆動パルスDP13と同一波形となっており、中間電位VMから勾配θ57に沿って第2最低電位VL2まで電位を下降させる第6放電要素P87と、第2最低電位VL2を維持する第8ホールド要素P88と、第2最低電位VL2から最高電位VHまで急勾配のθ58に沿って電位を上昇させる第5充電要素P89と、最高電位VHを所定時間維持する第9ホールド要素P90と、最高電位VHから中間電位VMまで急勾配のθ59に沿って電位を下降させる第7放電要素P91とから構成される。
【0187】
この大ドット用追加パルスDP12と前述の中ドット駆動パルスDP13とが組合されて圧電振動子15に供給されると、2インク滴からなる大インク滴がノズル開口13から吐出される。
【0188】
この場合において、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて生成されるパルス選択データについて、具体的に説明する。
【0189】
デコーダ42は、この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、6ビットのパルス選択データを生成する。
【0190】
この6ビットのパルス選択データの各ビットが、各パルス信号及び接続要素に対応している。すなわち、パルス選択データの最上位ビットが期間T1の第1パルス信号PS31に対応し、2番目のビットが期間TS1の第1接続要素CP31に対応し、3番目のビットが期間T2の第2パルス信号PS32に対応し、4番目のビットが期間TS2の第2接続要素CP32に対応し、5番目のビットが期間T3に配置された第3パルス信号PS33に対応し、6番目のビットが期間T4に配置された第4パルス信号PS34に対応している。
【0191】
各接続要素に対応するビットには、常にデータ「0」が設定される。
【0192】
この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(100010)が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(000001)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(001001)が生成される。
【0193】
そして、パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には、期間T1の始端で発生する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間TS1の始端で発生する2番目のタイミング信号(CH信号)までスイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。これにより、駆動信号Dから第1パルス信号PS31が抽出されて圧電振動子15に供給される。同様に、3番目のビットが「1」の場合には、期間T2の始端で発生する3番目のタイミング信号(CH信号)から期間TS2の始端で発生する4番目のタイミング信号(CH信号)までスイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。これにより、駆動信号Dから第2パルス信号PS32が抽出されて圧電振動子15に供給される。また、5番目及び6番目のビットについても同様に、当該ビットデータが「1」であった場合に、対応するパルス信号が供給される。
【0194】
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には第1パルス信号PS31と第3パルス信号PS33とが供給される。また、中ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第4パルス信号PS34だけが供給される。同様に、大ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第2パルス信号PS32と第4パルス信号PS34とが供給される。
【0195】
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、圧電振動子15に小ドット駆動パルスDP11が供給され、3〜9pLの小インク滴が吐出されて、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、圧電振動子15には中ドット駆動パルスDP13が供給され、9〜15pLの中インク滴が吐出されて、記録紙8上に中ドットが形成される。また、大ドットのドットパターンデータに対応して、圧電振動子15には大ドット用追加駆動パルスDP12及び中ドット駆動パルスDP13が供給され、合計で17〜30pLのインク滴が吐出されて、記録紙8上に大ドットが形成される。
【0196】
このように、駆動信号Dを用いる第2モードにおいては、パルス選択データが6ビットであるため、第3モードと比較すれば駆動パルスの生成が高速に実施され得る。また、中ドットは1インク滴によって形成され、大ドットも2インク滴で形成されるため、第1モードによる記録と比較して画質が良い。もっとも、大ドットのインク滴として1パスで30pLしか吐出できないため、記録速度は第1モードと比較して劣るし、大ドットが2インク滴で形成されるため、記録画質は第3モードと比較して劣る。
【0197】
なお、駆動信号Dを用いる場合の他の利点について説明する。この場合、期間T1と期間TS1との和が、期間TS2と期間T3との和に等しくなっていると共に、大ドット用追加駆動パルスDP12と中ドット駆動パルスDP13とが同一の波形であるため、大ドットを形成する2インク滴が、同一周期で、同一量ずつ吐出される。このことは、特に、双方向印字の場合において、往動時と復動時とで同じ記録状態を実現できるために、好ましい。
【0198】
また、小ドット駆動パルスDP11の要部が、大ドット用追加駆動パルスDP12と中ドット駆動パルスDP13との間に挟まれているため、小インク滴の着弾位置と大インク滴との着弾位置とを揃えることができ、画質の向上が図れる。
【0199】
なお、圧力室16の容積を変化させる圧力発生素子は、圧電振動子15に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室16を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしてもよいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室16に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
【0200】
なお、前述のように、プリンタコントローラ1はコンピュータシステムによって構成されているが、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象である。
【0201】
さらに、前記の各要素が、コンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202も、本件の保護対象である。
【0202】
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0203】
なお、以上の説明はインクジェット式記録装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア等が用いられ得る。
【0204】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、吐出駆動信号が選択画質モードに基づいて生成され、さらに当該吐出駆動信号と吐出データに基づく選択階調データとに基づいて駆動パルスが生成されるため、駆動パルスによるインク吐出の態様制御が、吐出モードと階調データとの2因子によって行われ、結果的にユーザーの多様な要求に応えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるインクジェット式プリンタの概略斜視図である。
【図2】記録ヘッドの内部構造を説明する断面図である。
【図3】プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。
【図4】記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図である。
【図5】駆動信号の一例を示す図である。
【図6】図5の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
【図7】駆動信号の一例を示す図である。
【図8】図7の吐出駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
【図9】駆動信号の一例を示す図である。
【図10】図9の吐出駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
【図11】吐出されるインク量と画質との関係について説明する図である。
【図12】駆動信号の一例を示す図である。
【図13】図12の吐出駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ
2 キャリッジ
3 ガイド部材
4 駆動プーリ
5 遊転プーリ
6 タイミングベルト
7 パルスモータ
8 記録紙
10 記録ヘッド
11 インクカートリッジ
12 インク室
13 ノズル開口
14 ノズルプレート
15 圧電振動子
16 圧力室
17 インク供給口
18 供給側連通孔
19 第1ノズル連通孔
20 第2ノズル連通孔
23 プリンタコントローラ
24 プリントエンジン
25 外部インターフェース
26 RAM
27 ROM
28 制御部
29 発振回路
30 駆動信号生成回路
31 内部インターフェース
33 記録ヘッドの電気駆動系
34 プラテン
35 紙送りモータ
36 第1シフトレジスタ
37 第2シフトレジスタ
39 第1ラッチ回路
40 第2ラッチ回路
42 デコーダ
43 制御ロジック
44 レベルシフタ
45 スイッチ回路

Claims (23)

  1. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    吐出データに基づいて、複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、
    複数の吐出モードから設定される各選択吐出モードに基づいて互いに異なる吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    選択階調データと前記吐出駆動信号とに基づいて、圧力変動手段の駆動波形を生成する駆動波形生成手段と、
    を備え、
    各吐出駆動信号は、一液体噴射周期内に複数の波形要素を有する周期信号であり、
    吐出モード毎に、同一の吐出データに基づいて生成される駆動波形が異なっており、
    各駆動波形に基づいてノズル開口から吐出される液体の量は、同一の吐出データについて吐出モード毎に異なっていると共に、同一の吐出モードについて吐出データ毎に異なっている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 圧力変動手段は、圧電振動子を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 液体は、着色剤及び有機溶剤を含有している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記着色剤の液体中における濃度は、0.1〜10重量%である
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記着色剤は、顔料もしくは染料のいずれか一方を含んでいる
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の液体噴射装置。
  6. 前記着色剤は、粒径が20〜250nmの顔料である
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の液体噴射装置。
  7. 液体の粘度は、1〜10cpsである
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の液体噴射装置。
  8. 液体の表面張力は、25〜60mN/mである
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の液体噴射装置。
  9. 液体は、水を含有している
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の液体噴射装置。
  10. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    を備えた液体噴射装置を制御する制御装置であって、
    吐出データに基づいて、複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、
    複数の吐出モードから設定される各選択吐出モードに基づいて互いに異なる吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    選択階調データと前記吐出駆動信号とに基づいて、圧力変動手段の駆動波形を生成する駆動波形生成手段と、
    を備え、
    各吐出駆動信号は、一液体噴射周期内に複数の波形要素を有する周期信号であり、
    吐出モード毎に、同一の吐出データに基づいて生成される駆動波形が異なっており、
    各駆動波形に基づいてノズル開口から吐出される液体の量は、同一の吐出データについて吐出モード毎に異なっていると共に、同一の吐出モードについて吐出データ毎に異なっている
    ことを特徴とする制御装置。
  11. 複数の吐出モードは、第1モードを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、少なくとも3以上のn個の分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小滴吐出用波形要素を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、1以上のp個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、pより大のq個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、qより大のr個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成するようになっている
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  12. 複数の吐出モードは、第1モードを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、3つの分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、1つの小ドット用波形要素のみを含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、2つの小ドット用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、3つの小ドット用波形要素を含む駆動波形を生成するようになっている
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  13. 複数の吐出モードは、第2モードを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、小ドット用波形要素を含まない一方で中ドット用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、小ドット用波形要素と中ドット用波形要素の両方を含む駆動波形を生成するようになっている
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の制御装置。
  14. 複数の吐出モードは、第2モードを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    前記中ドット用波形要素により吐出される液体滴と共に大液体滴を形成する第2液体滴を吐出させる大ドット用追加波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、中ドット用波形要素と大ドット用追加波形要素の両方を含む一方で小ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成するようになっている
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の制御装置。
  15. 複数の吐出モードは、第1モードと第2モードとを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、少なくとも3以上のn個の分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小滴吐出用波形要素を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、1以上のp個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、pより大のq個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、qより大のr個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、小ドット用波形要素を含まない一方で中ドット用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、小ドット用波形要素と中ドット用波形要素の両方を含む駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードによる吐出は、第1モードによる吐出よりも、高質である
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  16. 複数の吐出モードは、第1モードと第2モードとを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、少なくとも3以上のn個の分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小滴吐出用波形要素を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、1以上のp個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、pより大のq個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、qより大のr個の小滴吐出用波形要素を含む駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    前記中ドット用波形要素により吐出される液体滴と共に大液体滴を形成する第2液体滴を吐出させる大ドット用追加波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、中ドット用波形要素と大ドット用追加波形要素の両方を含む一方で小ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードによる吐出は、第1モードによる吐出よりも、高質である
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  17. 複数の吐出モードは、第1モードと第2モードとを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、3つの分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、1つの小ドット用波形要素のみを含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、2つの小ドット用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、3つの小ドット用波形要素を含む駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、小ドット用波形要素を含まない一方で中ドット用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、小ドット用波形要素と中ドット用波形要素の両方を含む駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードによる吐出は、第1モードによる吐出よりも、高質である
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  18. 複数の吐出モードは、第1モードと第2モードとを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第1モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、3つの分離した、ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、1つの小ドット用波形要素のみを含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、2つの小ドット用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、3つの小ドット用波形要素を含む駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    前記中ドット用波形要素により吐出される液体滴と共に大液体滴を形成する第2液体滴を吐出させる大ドット用追加波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、中ドット用波形要素と大ドット用追加波形要素の両方を含む一方で小ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成するようになっており、
    第2モードによる吐出は、第1モードによる吐出よりも、高質である
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  19. 複数の吐出モードは、第3モードを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第3モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    ノズル開口から大液体滴を吐出させる大ドット用波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素及び大ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び大ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、大ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び中ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成するようになっている
    ことを特徴とする請求項10乃至18のいずれかに記載の制御装置。
  20. 複数の吐出モードは、第2モードと第3モードとを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、小ドット用波形要素を含まない一方で中ドット用波形要素を含む駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、小ドット用波形要素と中ドット用波形要素の両方を含む駆動波形を生成するようになっており、
    第3モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    ノズル開口から大液体滴を吐出させる大ドット用波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素及び大ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び大ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、大ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び中ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成するようになっており、
    第3モードによる吐出は、第2モードによる吐出よりも、高質である
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の制御装置。
  21. 第2モードにおいて、
    小ドット用波形要素によって吐出される液体量は、3〜9pLであり、
    中ドット用波形要素によって吐出される液体量は、9〜15pLであり、
    小ドット用波形要素及び中ドット用波形要素によって吐出される液体量は、17〜30pLであり、
    第3モードにおいて、
    小ドット用波形要素によって吐出される液体量は、0.5〜4pLであり、
    中ドット用波形要素によって吐出される液体量は、5〜10pLであり、
    大ドット用波形要素によって吐出される液体量は、10〜20pLである
    ことを特徴とする請求項20に記載の制御装置。
  22. 複数の吐出モードは、第2モードと第3モードとを含んでおり、
    複数の階調データは、小ドット用データと、中ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    第2モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    前記中ドット用波形要素により吐出される液体滴と共に大液体滴を形成する第2液体滴を吐出させる大ドット用追加波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、中ドット用波形要素と大ドット用追加波形要素の両方を含む一方で小ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成するようになっており、
    第3モードに基づいて生成される吐出駆動信号は、一液体噴射周期内において、
    ノズル開口から小液体滴を吐出させる小ドット用波形要素と、
    ノズル開口から中液体滴を吐出させる中ドット用波形要素と、
    ノズル開口から大液体滴を吐出させる大ドット用波形要素と、
    を有する周期信号であり、
    駆動波形生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが小ドット用データである時、小ドット用波形要素を含む一方で中ドット用波形要素及び大ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが中ドット用データである時、中ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び大ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成し、
    選択階調データが大ドット用データである時、大ドット用波形要素を含む一方で小ドット用波形要素及び中ドット用波形要素を含まない駆動波形を生成するようになっており、
    第3モードによる吐出は、第2モードによる吐出よりも、高質である
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の制御装置。
  23. 第2モードにおいて、
    小ドット用波形要素によって吐出される液体量は、3〜9pLであり、
    中ドット用波形要素によって吐出される液体量は、9〜15pLであり、
    中ドット用波形要素及び大ドット用追加波形要素によって吐出される液体量は、17〜30pLであり、
    第3モードにおいて、
    小ドット用波形要素によって吐出される液体量は、0.5〜4pLであり、
    中ドット用波形要素によって吐出される液体量は、5〜10pLであり、
    大ドット用波形要素によって吐出される液体量は、10〜20pLである
    ことを特徴とする請求項22に記載の制御装置。
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