JP3554110B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関し、詳しくは1つのインク流路に複数の電気熱変換素子を備えるインクジェットヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
なお、本発明はオリフィスで用いられるプリンタ等のようにその被プリント媒体を紙とするものだけでなく、布,糸,シート等、インク付与を受けることができる媒体に対して記録を行う産業用装置等、全てのインクジェット記録装置に適用することができるものである。
【0003】
【背景技術】
近年、インクジェット記録装置では、小型化、低価格化のみならず、カラー記録化、高階調化、高画質化への要求が高まってきている。高画質化を実現する方法として、例えば特公昭62−48585号公報には、1つのインク流路内に2つ以上の電気熱変換素子を設けることにより、比較的簡単な構成で吐出量を変化させて高画質、高階調を実現するものが提案されている。
【0004】
このようなヘッドの構成の具体的なものとしては、1つの流路内に並列して電気熱変換素子を2つ設ける構成が一般的である。例えは、第1の電気熱変換素子を電気熱変換素子1、第2の電気熱変換素子を電気熱変換素子2とするとき、大きな体積の液滴(大液滴)を吐出するときには電気熱変換素子1および電気熱変換素子2の両方を駆動し、小さな体積の液滴(小液滴)を吐出するときは電気熱変換素子1または2のいずれか一方を駆動する。
【0005】
ところでインクジェット記録方式に用いられるインクは、顔料や染料等の記録剤部分と、これを溶解/分散する水、溶剤等の溶媒部分から構成されている。このインク溶媒はインクジェットヘッドにおいてインクが吐出するインク流路先端に設けられたオリフィス(吐出口)から、蒸発する。そのため、インクジェットヘッドのオリフィスをキャップした状態で長期間放置した場合や記録中の特に吐出に関与しない吐出口において、溶媒の一部が蒸発してオリフィス近傍のインク粘度が増大し、吐出不良を生じることがある。
【0006】
そこで特公平5−13064号公報に示されるように、例えば記録開始直前には、所定の個所で記録に関与しないインク吐出を行う、いわゆる予備吐出を行うのが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1つのインク流路に複数の電気熱変換素子を並列に配列した前述の吐出量変調ヘッドにおいて、オリフィスの開口面積は大液滴または小液滴のいずれを吐出する場合でも一定であることは勿論である。そして、オリフィス近傍のインク増粘の程度はオリフィスの開口面積に比例するため、大液滴又は小液滴のいずれを吐出する場合でもインク増粘の程度は同じである。一方、吐出量変調ヘッドにおいて、小液滴の吐出量または吐出速度は大液滴に比べて小さくなる場合が多いため、増粘インク排除の効果はより小さくなる。これらのことから、小液滴吐出時は、大液滴吐出時と比較して装置の長時間放置後や、記録開始直後における吐出不良がより起き易いといえる。
【0008】
また、各インク色に対応した吐出量変調ヘッドが一体に形成され、しかもオリフィスが形成されるプレートが一体であるようなヘッドである場合には、例えば吸引回復作動後に吸引によりオリフィスから排出されたインクがキャップ内で混じり合うことがある。そして、その混合インクの一部はオリフィス内に逆流して、インク流路や液室内のインクと混色する場合がある。
【0009】
通常、この混色を解消するために吸引回復動作の直後に予備吐出を行い、インク流路等に存在する混色インクを排出するようにしている。この場合、複数の電気熱変換素子を並列に配列した吐出量変調ヘッドにおいては、小さい液滴のみを吐出するヘッドのオリフィスに比べ、その開口面積が大きいのが一般的であるが、その大きい分だけ混色を生じ易い。しかし、吐出量変調ヘッドにおいて、小液滴吐出時の吐出量および吐出速度は大液滴吐出時に比べて小さい為、良好な回復処理を行なうには吸引回復直後の予備吐出数を多くする必要がある。そのため、予備吐出に要する時間が長くなり、装置全体のスループットの低下をもたらすことになる。また、予備吐出数が多くなることにより、記録に有効な電気熱変換素子の寿命もそれだけ短かくなる。
【0010】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、吐出量を変調可能なヘッドの小液滴吐出を行う場合に、長時間放置後や記録中に吐出不良を生じず、安定吐出に基づく高品位な記録が可能なインクジェット記録装置を提供することにある。
【0011】
また本発明の他の目的は、複数のインク色に対応した複数の吐出量変調ヘッドそれぞれのオリフィスにおける混色解消のための予備吐出数を少なくすることができるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明では、インクを吐出するための1つのオリフィスに対して複数の電気熱変換素子を備えたインクジェットヘッドを用い、該インクジェットヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、インクジェットヘッドにおいて、駆動に用いる電気熱変換素子を選択することにより第1の吐出量の第1の吐出モードおよび該第1の吐出量より小さい第2の吐出量の第2の吐出モードを可能とし、該第1の吐出モードまたは第2の吐出モードを選択してインクジェットヘッドを駆動するヘッド駆動手段と、該ヘッド駆動手段が前記第1の吐出モードでインクジェットヘッドを駆動して記録動作を行わせるとき、前記第1の吐出モードで当該インクジェットヘッドを駆動して記録に関与しない予備吐出を行い、また、前記第2の吐出モードでインクジェットヘッドを駆動して記録動作を行わせるとき、前記第1の吐出モードで当該インクジェットヘッドを駆動して記録に関与しない予備吐出を行うよう、前記ヘッド駆動手段を制御する予備吐出手段と、を備え、前記予備吐出手段は、前記第2の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔を、前記第1の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔より短くすることを特徴とする。
【0013】
以上の構成によれば、第1の吐出量の第1の吐出モードより小さい第2の吐出量の第2の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔を、第1の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔より短くするので、より少ない吐出量の第2の吐出モードで記録動作を行うときに、オリフィス面積が吐出に与える影響が相対的に増したり吐出速度が小さくなったりしてインク増粘が吐出に悪影響を及すことがあっても、より頻繁に行われる予備吐出によって増粘インクや混色インクを吐出不良が発生する前に除去することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0015】
(参考例)
図1は本発明の参考例に係るインクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)と、このインクジェットヘッドに供給するためのインクを保持したインク容器とを分離可能に接続したインクジェットカートリッジである。
【0016】
尚、このインクジェットカートリッジIJCを構成するインク容器501へのインクの注入は、次のように行う。インク容器にインク供給パイプ等を接続することでインクを導入するインク導入路を形成し、このインク導入路を介してインク容器にインクを注入する。インク容器側のインク供給口としては、インクジェットヘッド側への供給口(不図示)、大気連通口502、またはインク容器の壁面にあけた穴等を用いることができる。
【0017】
図2は、以上のように構成されるインクジェットカートリッジIJCを搭載可能なインクジェット記録装置の一例を示す外観図である。このインクジェット記録装置IJRAは、駆動モータ2010の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア2020,2030を介して回転するリードスクリュウ2040を有する。インクジェット記録ヘッドとインクタンクとが一体化されたインクジェットカートリッジIJCが載置されるキャリッジHCは、キャリッジ軸2050およびリードスクリュウ2040に支持され、リードスクリュウ2040の羅線溝2041に対して係合するピン(不図示)を有しており、リードスクリュウ2040の回転にともなって、矢印aまたはb方向に往復移動できる。2060は紙押え板であり、キャリッジHCの移動範囲にわたって紙Pをプラテンローラ2070に対し押圧する。2080および2090はフォトカプラであり、これらは、キャリッジHCに設けられたレバー2100のこの域での存在を確認してモータ2010の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知手段として動作する。2110は記録ヘッドの全面をキャップする部材であり、支持部材2120により支持されている。2130はこのキャップを介して記録ヘッドのオリフィスからインクを吸引する吸引ユニットである。記録ヘッドの端面をクリーニングするクリーニングブレード2140は、前後方向に移動可能に部材2150に設けられており、これらは本体支持板2160に支持されている。なお、プレート2140は図に示す形態に限定されず、周知のクリーニングブレードが本例に適用できることはいうまでもない。
【0018】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復はキャリッジHCがホームポジション側領域にきたときにリードスクリュウ2040の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作をこうようにすれば、本例には何れも適応できる。
【0019】
次に、記録ヘッド(以下、単にヘッドともいう)のオリフィス(吐出口ともいう)およびインク路構成を具体的に説明する。図3及び図4はこれらの構成を一部破断して示す斜視図である。図3および図4はそれぞれエッジタシュータータイプおよびサイドシュータータイプと呼ばれる構成のヘッドであり、インク路104内のインクは電気熱変換素子(以下、ヒータともいう)53及び/または54により加熱されて発泡を生じ、図中側方あるいは上方に解放されたオリフィス40からインクを吐出するものである。基板23はベースプレート41に接着されており、インク路壁109は天板101に一体に形成されている。
【0020】
次にこのヘッドを用いた階調制御について図5(a)〜(c)を参照して説明する。
【0021】
図5(a)に示すように、インク路壁109で囲まれたインク路104にはインクが満たされており、電気熱変換素子53または54に駆動信号を加えその発生する熱によってインクを加熱発泡させるとその圧力によりオリフィス40よりインクが吐出される。図5(b)は一方の電気熱変換素子53が駆動され、発泡113により小液滴114が吐出された状態を示す。この時の吐出量は約30ng、吐出速度は10m/sである。これに対し、図5(c)は電気熱変換素子53および54を共に駆動し、大液滴を吐出する状態を示す。電気熱変換素子53が駆動されることによって発泡113が発生し、電気熱変換素子54が駆動されることによって発泡112が発生し、この2つの発泡により大液滴115が吐出される。この時の吐出量は約65ng、吐出速度は16m/sである。以上のようにして階調表現に必要な吐出量変調を行うが、以上の各吐出モードの吐出速度、吐出量の点から小液滴吐出モードと大液滴吐出モードとでは吐出パワーに大きな差があることがわかる。
【0022】
図5(b)および(c)に示す吐出モードを実現する記録ヘッドの駆動回路を図6に示す。図6は図5に示す1つのオリフィスに対応した1組の電気熱変換素子53および54の駆動回路を示す。
【0023】
シフトレジスタ36にはCLK信号線37およびシリアルデータ線35を介して各電気熱変換素子に対応したシリアルの駆動データがクロック信号CLKに同期してシフトレジスタ36に順次転送される。シフトレジスタ36に転送され駆動データは、ラッチ信号線34を介したラッチ信号LATによりラッチ33に保持される。次に、イネーブル信号EIは信号線32を介してANDゲート31に入力しこれにより、ラッチ33が保持する駆動データとの論理積として得られる信号によってトランジスタ10および11に印加する駆動信号が圧成される。なお、電気熱変換素子53および54のそれぞれに対応してイネーブル信号EIは独立に供給される構成であるため、電気熱変換素子53および54の同時またはタイミングをずらした駆動が可能である。
【0024】
小液滴吐出モードと大液滴吐出モードの選択はイネーブル信号EIを供給する2本のイネーブル信号線32をスイッチングすることにより行うことができ、これにより、電気熱変換素子53のみによる小液滴吐出または電気熱変換素子53および54の両者を駆動する大液滴吐出モードを選択することができる。
【0025】
ところで、先に説明したように、上述したヘッドでは非吐出状態で長時間放置すると、インク溶媒の蒸発によってオリフィス近傍の粘度が増大する。一般的にこのインク増粘の程度は、蒸発量の影響を受けるから、小さな液滴のみを吐出する小さな開口面積のオリフィスの方が大液滴を吐出するオリフィスに比べ小さいといえる。一方、吐出によって自身のオリフィス近傍に存在する増粘インクを除去できるか否かは、主に、吐出速度と吐出量によって決まるが、これら吐出速度等が比較的小さい小液滴吐出用オリフィスの場合ても、増粘インクはその程度がそれ程重大でないため小液滴の吐出でも除去することができる。
【0026】
しかしながら、本参考例の吐出量変調ヘッドは、オリフィスの開口面積は大液滴吐出に適合したものである為、オリフィス近傍のインク増粘の程度は比較的重大である。従って、本参考例のヘッドでは小液滴吐出モードの場合、予備吐出によって増粘インクを除去し難く、また、増粘による不良吐出も生じ易くなる。
【0027】
通常、記録密度が360dpiのプリンタにおいて用いる、吐出量が60〜80ngのインクジェット記録ヘッドり場合、予備吐出数が3〜5発の設定であればオリフィス近傍の増粘インクを除去でき、ヘッドを正常吐出状態に戻すことが可能である。しかし、1つのオリフィスに対応して例えば2つの電気熱変換素子を備えた吐出量変調ヘッドでは、小液滴吐出モードの場合同じ3〜5発の予備吐出数とすると、吐出不良が頻繁に発生する。下表は、低温度湿度環境下でインクジェット記録装置によりインク吐出を行わない状態でヘッドの走査を行う間に、8secごとに予備吐出を行い、小液滴吐出モード、大液滴吐出モードそれぞれの場合について、それぞれ19回および16回の走査を行う間の吐出不良の回数、すなわち吐出不良が発生する頻度を示したものである。
【0028】
吐出不良を解消する方法の一つとして、予備吐出数を増す方法が一般的に知られている。この方法を、本参考例に適用すると、小液滴吐出モードの時、予備吐出回数を増すことになる。しかし、予備吐出回数が増すことによって、電気熱変換素子を駆動する回数も増加し、ヘッド寿命が短くなる。すなわち、小液滴吐出モードで用いられる電気熱変換素子は、小液滴および大液滴のいずれの吐出モードでも駆動される為、他方の電気熱変換素子に比べ、使用頻度が高くなり、その不均一な使用頻度によって結果としてヘッド寿命が短くなることになる。また、予備吐出数が増すことにより、記録に関与しない時間が増し、装置のスループットを低下させることにもなる。
【0029】
そこで本参考例では、次のような動作モードとする。
【0030】
1つのオリフィスに2つの電気熱変換素子を備え、2つの異なった体積の液滴、例えば、360dpiの記録密度に対応した吐出量が60〜80ngの大液滴吐出モードと、720dpiの記録密度に対応した吐出量が28〜30ngの小液滴吐出モードを選択的に用いる記録動作モードにおいて、小液滴吐出モード(720dpiモード)の時に行う予備吐出を大液滴吐出モードに切り替えを行う。これによりより吐出パワーのある予備吐出を行うことができ、増粘インクが存在していても比較的容易にこれを除去することができ、また、そのための予備吐出数が増加することも防止できる。
【0031】
ここで、小液滴吐出モードと大液滴吐出モードの切り替えは、図6にて説明したようにイネーブル信号EIの供給を2つの信号線32のいずれかまたは双方に供給する信号供給の切り替えを行うことにより、簡単に行うことができる。なお、ピエゾ素子を用いる吐出方式では電圧を変えることにより、圧電素子の振幅を変えて、吐出量を変調させるもの為、本参考例のような切り替えを容易に行うことができない。これに対し、本参考例では、例えばヘッドのスキャンごとに切り替えることも容易に可能となる。
【0032】
以上のように、本参考例では、小液滴吐出モード(720dpi)および大液滴吐出モード(360dpi)のいずれのモードで記録を行う場合であっても、予備吐出によって増粘インクを良好に除去することができる。これとともに、従来と比較して予備吐出数が減ることによる予備吐出時間の短縮、さらには電気熱変換素子を駆動する総回数が現象することによる電気熱変換素子の長寿命化を実現できる。
【0033】
なお、本参考例において用いたインクの組成は以下のとおりであるが、本発明の効果は、このインクに限られず良好に得ることができるのは勿論である。
【0034】
水 82.8重量%
グリセリン 5重量%
エチレングリコール 5重量%
尿素 5重量%
染料(ダイレクト ブラック195) 2.2重量%
また、インクの特性によりオリフィス近傍の増粘具合も変化するので、それに応じて予備吐出シーケンスを調整するようにしてもよい。
【0035】
(実施形態1)
上述した参考例では、小液滴吐出モードの吐出量が28〜30ngであったが、駆動信号を変更することによって、より体積の小さな、例えば25ng以下の小液滴を吐出することも可能である。
【0036】
このような小液滴の吐出時は、オリフィス面積が吐出に与える影響は相対的に大きくなり、さらに吐出速度も小さくなる傾向がある。従って、吐出量が小さい程インクの増粘による、液滴の着弾位置のズレ、吐出量の突発的減少などがより発生しやすい。さらに、25ng以下の小液滴を用いる場合、被記録媒体上に形成されるドットはより小さなものとなるので着弾位置のズレもより目立ちやすくなる。
【0037】
そこで、本実施形態では、小液滴吐出時の吐出安定性を高めるため、大液滴で予備吐出を行うことに加えて、予備吐出を行ってから次の予備吐出までの時間間隔を短くする。これにより、吐出不良の発生頻度がきわめて少なくなり、安定した記録を行うことが可能となる。
【0038】
吐出不良の発生頻度に関する実験結果を次に示す。
【0039】
上記の実験結果からも解るように、より小さな液滴を吐出するモードでは、大液滴吐出により予備吐出を行い、さらに予備吐出間隔を短くすることが、安定した吐出に効果的である。
【0040】
本実施形態では、予備吐出間隔を3sec としたが、小液滴の吐出量が小さくなる程、この予備吐出間隔を短くすることが好ましい。またインクの特性によりオリフィス近傍の増粘具合も変化するので、それに応じて予備吐出間隔を加減するようにすることもできる。
【0041】
(実施形態2)
上述した参考例および実施形態では、オリフィス近傍の増粘インクを除去する点において本発明を適用する場合について説明したが、本実施形態では混色防止について本発明を適用する場合について説明する。
【0042】
図7は本発明に関わる、1つのオリフィスに2つの電気熱変換素子を備え、2種類の異なった大きさの液滴、例えば、360dpi対応の吐出量が60〜80ngの大液滴と、720dpi対応の吐出量が28〜30ngの小液滴を切り替えて吐出することができるヘッドを複数のインクを色毎に備え各色のオリフィスが設けられたプレートが一体であるインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置の概略的構成を示す斜視図である。
【0043】
キャリッジ1001は、インクジェットヘッド1002が固定された下端部と、ヘッド1002へインクを供給するためのカラータンク1010およびブラックタンク1011がタンクガイド1003に沿って着脱自在に装着されるためのインクタンク保持部とを有する。また、キャリッジ1001は、キャリッジモータ(不図示)に連動したリードスクリュー1004の回転にともなって、リードスクリュー1004および該スクリュー1004と平行なガイド軸1005上を主走査方向(図中矢印A方向)に沿って移動することができる。
【0044】
インクジェットヘッド1002は、被記録媒体(記録用紙)1006に対向して配置された複数の吐出口からなる吐出口面を有する。これにより、インクジェットヘッド1002の吐出口面から吐出されるインクは、記録用紙1006上に着弾して画像を形成する。記録用紙1006は、インクジェットヘッド1002の記録動作に連動して副走査方向(図中矢印B方向)に沿って搬送され、かつ排紙される。搬送・排紙手段は、不図示の排紙モータ、これに連動する給紙ローラ1007、排紙ローラ1008、および紙押え板1009等から構成される。
【0045】
図8は、図7に示す記録装置に具備されるキャリッジの詳細を説明するための斜視図である。
【0046】
ここでは、インクジェットヘッド1002の吐出口面1002a側を前部とし、その反対側を後部とする。図に示すように、カラータンク1010およびブラックタンク1011はインクジェットヘッド1002の後部から取り付けられる。カラータンク1010は、シアン,マゼンタ,イエローのインクを1つの筐体に蓄えているが、それぞれのインクは隔離壁によって分離されている。それぞれのタンク1010,1011とインクジェットヘッド1002は、インク供給パイプ1002b,1002c,1002dおよび1002eを介して連通する。
【0047】
さて、上記のインクジェット記録装置において、予備吐出を行うタイミングは、主に1)記録中に所定間隔で、2)キャッピングした状態で放置した後、3)回復処理後の3つである。記録中とキャッピング放置後は増粘インクを除去する吐出パワーが求められるのがほとんどであるが、回復処理後は、前述したようにインク路内で混色を生じることがあるため、回復直後に予備吐出を行い、インク路や液室の混色したインクを取り除くことにより混色を解消するために行うことが多い。
【0048】
しかし、この場合も小液滴で予備吐出を行うと、吐出量が少ないため、大液滴の予備吐出に比べ、より多くの吐出数を要することになる。本実施形態のヘッドを用い混色が無くなる最低の予備吐出を調べたところ、小液滴吐出では1吐出口当り約7000〜8000発の予備吐出が必要であるが、大液滴吐出では1吐出口当り約3000〜3500発の予備吐出で済むことが解かった。
【0049】
このように混色インク除去のための予備吐出を行う場合も、大液滴吐出モードで行うことにより、混色インクの除去が良好に行われるとともに、上記の実施形態と同様、電気熱変換素子に与える印加パルス数も減少し、ヘッド寿命を長くすることができる。
【0050】
(その他)
なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0051】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0052】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。
【0053】
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0054】
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0055】
また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができる。
【0056】
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0057】
さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0058】
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、第1の吐出量の第1の吐出モードより小さい第2の吐出量の第2の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔を、第1の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔より短くするので、より少ない吐出量の第2の吐出モードで記録動作を行うときに、オリフィス面積が吐出に与える影響が相対的に増したり吐出速度が小さくなったりしてインク増粘が吐出に悪影響を及すことがあっても、より頻繁に行われる予備吐出によって増粘インクや混色インクを吐出不良が発生する前に除去することが可能となる。
【0060】
この結果、最適な予備吐出によって、吐出不良を生じず、安定吐出に基づく高品位な記録が可能なインクジェット記録装置を提供することが可能となる。
【0061】
また、複数のヘッドのオリフィスが設けられたプレートが一体であるヘッドにおいて混色を生じていても、最大液滴で予備吐出することにより、インク路または液室内の混色を解消しやすくなる。さらに、予備吐出数が減ることによる予備吐出時間の短縮また電気熱変換素子を駆動する総回数が減少することによる電気熱変換素子の長寿命化などが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例によるインクジェット記録ヘッドの斜視図である。
【図2】本発明の参考例によるインクジェット記録装置の模式的斜視図である。
【図3】参考例で用いることができるインクジェット記録ヘッドの主要部の構造を部分的に破断で示す斜視図である。
【図4】参考例で用いることができる他のインクジェット記録ヘッドの図3と同様の斜視図である。
【図5】(a),(b)および(c)は、参考例によるインクジェット記録ヘッドを用いた階調制御を説明する図である。
【図6】図5に示すインクジェット記録ヘッドを駆動するための駆動回路を示す回路図である。
【図7】本発明の第2実施形態によるインクジェット記録装置を示す模式斜視図である。
【図8】図7に示すインクジェット記録ヘッドの詳細を示す斜視図である。
【符号の説明】
40 オリフィス
53,54 電気熱変換素子
101 天板
104 インク路
109 インク路壁
112,113 発泡
114 小液滴
115 大液滴
Claims (2)
- インクを吐出するための1つのオリフィスに対して複数の電気熱変換素子を備えたインクジェットヘッドを用い、該インクジェットヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
インクジェットヘッドにおいて、駆動に用いる電気熱変換素子を選択することにより第1の吐出量の第1の吐出モードおよび該第1の吐出量より小さい第2の吐出量の第2の吐出モードを可能とし、該第1の吐出モードまたは第2の吐出モードを選択してインクジェットヘッドを駆動するヘッド駆動手段と、
該ヘッド駆動手段が前記第1の吐出モードでインクジェットヘッドを駆動して記録動作を行わせるとき、前記第1の吐出モードで当該インクジェットヘッドを駆動して記録に関与しない予備吐出を行い、また、前記第2の吐出モードでインクジェットヘッドを駆動して記録動作を行わせるとき、前記第1の吐出モードで当該インクジェットヘッドを駆動して記録に関与しない予備吐出を行うよう、前記ヘッド駆動手段を制御する予備吐出手段と、
を備え、前記予備吐出手段は、前記第2の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔を、前記第1の吐出モードで記録動作を行うときの予備吐出の間隔より短くすることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記インクジェットヘッドは、インクの色毎に複数用いられ、該複数のインクジェットヘッドそれぞれのオリフィスが一体のプレートに形成されたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
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