JP3679955B2 - 油中水型乳化組成物及びこれを用いた乳化化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油中水型乳化組成物および乳化化粧料に関する。さらに詳しくは、肌のつるつる感に優れ、かつみずみずしくさっぱりとした使用感を有し、良好な乳化状態を呈する高内水相型油中水型乳化組成物およびこれを用いた乳化化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、乳化化粧料などに利用される油中水型乳化組成物において、みずみずしく、さっぱりした使用感を出すために、内水相比が高くても基剤の安定性が良好な乳化剤として、特定の親油性ショ糖脂肪酸エステルが開発されている(特開平9−239259号公報参照)。
また、従来乳化組成物の使用感をさっぱりしたものにするために、乳化組成物中の油分には通常シリコーン油が用いられており、この場合には特定のポリエーテル変性シリコーンを乳化剤として用いることで、安定な油中水型乳化化粧料が開発されている(特開平2−258710号公報他)。
しかしながら、シリコーン油を配合し、かつ内水相比の高い高内水相型油中水型乳化組成物を調製しようとすると、従来の技術では安定性の点で満足できるものは得られなかった。
本発明は、上記したような従来の事情に対処してなされたもので、シリコーン油を含む高内水相油中水型乳化組成物で、さっぱりとみずみずしい使用感を有し、かつ安定性が良好な基剤を提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定のポリエーテル変性シリコーンとHLB4以下で常温で液体であるショ糖脂肪酸エステルから選択される一種または二種以上を乳化剤として得られる油中水型乳化組成物の水相中に、塩類の一種または二種以上を含有させることによって、よりさっぱりとみずみずしい感触を有し、かつ肌のつるつる感にも優れた乳化安定性の良好な高内水相型油中水型乳化組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0004】
本発明によれば、従来油中水型乳化組成物において配合が困難であった紫外線吸収剤や、ビタミン類等の油溶性薬剤を溶解する極性の高い油分も、本基剤中には配合可能である。
【0005】
即ち本発明は、(a)下記一般式(1)で示されるポリエーテル変性シリコーンの一種または二種以上を0.1〜10.0重量%と、(b)HLB4以下であるショ糖脂肪酸エステルから選択される一種または二種以上を0.1〜10.0重量%と、(c)シリコーン系油分と、(d)無機塩及び/又は有機塩を含有する水溶液、を含有し、(a)〜(c)成分を含む油相と、(d)成分の配合比が重量比で、(a)〜(c)成分を含む油相:(d)成分=1:4〜1:20であることを特徴とする油中水型乳化組成物である。
【0006】
【化2】
Figure 0003679955
【0007】
[式中、Aはメチル基、フェニル基または後述するBを示し、Bは一般式:−C36O(C24O)a(C36O)bR’(式中、R’は水素原子、アシル基、および炭素数1〜4のアルキル基からなる群から選択される基であり、aは5〜50の整数であり、bは5〜50の整数である。)で示されるポリオキシアルキレン基であり、Rはメチル基またはフェニル基であり、mは50〜1000の整数であり、nは1〜40の整数である。ただし、分子中に少なくとも1個はポリオキシアルキレン基を有する。]
【0008】
以下、本発明の構成について詳述する。
本発明に用いられる(a)ポリエーテル変性シリコーンは、前記一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン基を有するオルガノポリシロキサンである。
【0009】
ポリエーテル変性シリコーン分子中にはポリオキシアルキレン基が40重量%以上含まれていることが好ましい。ポリオキシアルキレン基中のR’のアシル基として、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、アクリロイル基、ベンゾイル基、トルオイル基等が例示され、炭素数1〜4のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基が例示される。
【0010】
なお、ポリオキシアルキレン基において、aまたはbが5未満である場合には、ポリエーテル変性シリコーンが十分な乳化効果を示さなくなり、また、aまたはbが50を超える場合には、得られた油中水型乳化組成物がべとつき感を有するようになる。
【0011】
ポリオキシアルキレン基の含有量は40重量%以上が好ましく、より好ましくは40〜70重量%の範囲にある。これは、ポリオキシアルキレン基の含有量が40重量%未満の場合にはシリコーン油以外の非極性油に対する乳化性が低下し、70重量%を超える場合には得られた乳化組成物がべたつきを有するようになるためである。また、mは50〜1000の整数であり、nは1〜40の整数である。これは、mが50未満であり、nが1未満である場合には、乳化効果が不十分であり、またmが1000を超え、かつnが40を越える場合には、得られた乳化組成物がべとつき感を有するようになるからである。
【0012】
また、本発明に用いられるポリエーテル変性シリコーンの分子量は30000以上であることが好ましく、50000以上がより好ましい。これは、ポリエーテル変性シリコーンの分子量が30000未満であると、シリコーン油以外の非極性油分に対する乳化能が低下するためである。
【0013】
本発明におけるポリエーテル変性シリコーンは、例えば特開平5−311076号公報に記載されている。また市販品としては、TSポリマー50−D5(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
【0014】
また、本発明に用いられるポリエーテル変性シリコーンの配合量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜10.0重量%であり、より好ましくは0.3〜5.0重量%である。ポリエーテル変性シリコーンの配合量が0.1重量%未満であると、乳化剤としての機能が十分発揮されず、安定な乳化状態を得ることができない。また10.0重量%を越えると、乳化組成物がべたつき感を有するようになる場合がある。
【0015】
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルは、構成脂肪酸の少なくとも50重量%以上が炭素数8〜18の飽和脂肪酸又は炭素数16〜22の不飽和脂肪酸であり、その95重量%以上がジエステル体以上のポリエステル体であり、かつ上昇融点が20℃以下であるような化合物であることが望ましい。
このようなショ糖脂肪酸エステルの具体例としては、ショ糖カプリル酸エステル、ショ糖カプリン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらのうち特に好ましいのはショ糖オレイン酸エステルおよびショ糖エルカ酸エステルである。ジエステルを含むポリエステル(以下、ポリエステルと略記する)の割合については、100重量%であることが望ましいが、少なくとも95重量%以上、好ましくは97重量%以上であることが望ましい。
【0016】
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルの配合量は、0.1〜10.0重量%、好ましくは0.3〜5.0重量%である。
【0017】
本発明に用いられるシリコーン系油分はジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
【0018】
本発明の乳化組成物において、シリコーン系油分の配合量は乳化組成物全量に対して、1.0〜20.0重量%、好ましくは、5.0〜15.0重量%が配合される。シリコーン系油分の配合量が1.0重量%未満であるとつるつる感が感じられず、さっぱりしない。また20.0重量%を超えると、使用中油っぽさが感じられる。
【0019】
本発明においては、シリコーン系油分以外の油分を含ませることもできる。かかる油分としては、例えば、トリグリセリド、流動パラフィン等が挙げられる。
【0020】
シリコーン系油分を含む油分全体の配合量は、乳化組成物全量中、3.0〜20.0重量%が好ましい。
【0021】
また、本発明で用いられる無機塩及び/又は有機塩としては次のようなものが挙げられる。
【0022】
即ち、無機塩としては、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩またはアンモニウム塩等が挙げられる。好ましい無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化アンモニウム等の塩化物;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硫酸アンモニウム等の硫化物;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸アルミニウム、硝酸亜鉛、硝酸アンモニウム等の硝酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸化物;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸化物があげられ、中でも、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムが特に好ましい。
【0023】
有機塩としては、アルギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0024】
本発明で用いられる無機塩及び/又は有機塩の配合量は、0.1〜7.0重量%、好ましくは0.5〜5.0重量%である。0.1重量%未満及び7.0重量%を越える配合量では、乳化物を安定化することが困難となる場合がある。
【0025】
(a)〜(c)成分を含む油相と(d)成分の配合比は、重量比で(a)〜(c)成分を含む油相:(d)成分=1:4〜1:20、特に1:4.3〜1:10が、使用性及び安定性の面で好ましい。
【0026】
また、本発明の水中油型乳化組成物には本発明の効果を損なわない範囲で多価アルコールや保湿剤を配合することにより保湿効果を高めることができる。
【0027】
例えば、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価のアルコール;キシリトール等の5価のアルコール;ソルビトール、マンニトール等の6価のアルコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール共重合体;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール、ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジペート、エチレングリコールジサクシネート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の2価のアルコールエーテルエステル類;
キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル;ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリスリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール;グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、POEテトラハイドロフルフリルアルコール、POPブチルエーテル、POP・POEブチルエーテル、ポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POP・POEペンタエリスルトールエーテル等が挙げられる。
【0028】
保湿剤としては、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸モノ塩、dl−ピロリドンカルボン酸モノ塩、短鎖可溶性コラーゲン、イザヨイバラ抽出液、セイヨウノコギリソウ抽出物などが挙げられる。
【0029】
また、本発明の乳化組成物の使用感、pH等を損なわない範囲で水溶性高分子を配合することも可能である。天然の水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。
【0030】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子が挙げられる。
【0031】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル系高分子、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOL 940, 941; BF Goodrich社)等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、ポリエチレングリコール6,000、ポリエチレングリコール4,000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等の共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
【0032】
本発明の乳化組成物については、その他にも通常化粧料や医薬品の分野で配合されている各種成分を配合することができる。例えば、ビタミンB群、ビタミンC及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等のビタミン類などの水溶性活性物質、グルタミン酸ナトリウム、アルギニン、アスパラギン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸などの緩衝剤、EDTAなどのキレート剤、防腐剤などの他、紫外線吸収剤、各種粉末、各種色素等が挙げられる。
【0033】
また、本発明の効果を損なわない範囲でアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤を配合することも可能である。
【0034】
本発明の油中水型乳化組成物は、例えば化粧品、医薬部外品、医薬品分野において、皮膚化粧料、毛髪化粧料、皮膚外用剤などとして利用される。優れた使用感を有するので乳化化粧料として使用されることが望ましい。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明する。なお%はすべて重量%を意味する。
【0036】
実施例1〜6,比較例1〜5
次の表1〜表2に示す処方で常法により油中水型乳化組成物である保湿クリームを調製し、使用した時の(1)みずみずしさ、(2)さっぱり感、、(3)肌のつるつる感、および(4)安定性を評価した。その結果を併せて表1〜表2に示す。評価方法は次の通りである。
【0037】
(1)使用性評価
女性パネル10人により以下の評価基準に基づいて使用性の評価を行った。
?みずみずしさ
◎:10名中、8名以上がみずみずしいと回答した。
○:10名中、6名以上,8名未満がみずみずしいと回答した。
△:10名中、4名以上,6名未満がみずみずしいと回答した。
×:10名中、4名未満がみずみずしいと回答した。
【0038】
?さっぱり感
◎:10名中、8名以上がさっぱりすると回答した。
○:10名中、6名以上,8名未満がさっぱりすると回答した。
△:10名中、4名以上,6名未満がさっぱりすると回答した。
×:10名中、4名未満がさっぱりすると回答した。
【0039】
?肌のつるつる感
◎:10名中、8名以上がつるつるすると回答した。
○:10名中、6名以上,8名未満がつるつるすると回答した。
△:10名中、4名以上,6名未満がつるつるすると回答した。
×:10名中、4名未満がつるつるすると回答した。
【0040】
(2)安定性の評価
0℃、室温、37℃、50℃に1ヶ月放置して以下の実験評価を行い、その外観を評価した。
◎:外観に異常なし。
○:一部でわずかに油浮きしている。
△:油浮きしている。
×:分離している。
【0041】
【表1】
Figure 0003679955
【0042】
【表2】
Figure 0003679955
【0043】
*1:次の式(2)で表される化合物(分子量:55000、ポリオキシアルキレン基含有率:45% )を用いた。
【0044】
【化3】
Figure 0003679955
【0045】
表1および表2より、本発明の油中水型乳化組成物は安定性が良好で優れた使用性を有していることが分かる。
【0046】
実施例7 保湿クリーム
(1) 精製水 残部
(2) 食塩 1.0 重量%
(3) 1,3−ブチレングリコール 5.0
(4) トレハロース 3.0
(5) ヒアルロン酸 0.1
(6) メチルパラベン 適量
(7) デカメチルシクロペンタシロキサン 8.0
(8) トリオクタン酸グリセリル 4.0
(9) 流動パラフィン 2.0
(10)ポリエーテル変性シリコーン 2.0
(前記式(2)で表される化合物)
(11)ショ糖オレイン酸ポリエステル 2.0
(12)ビタミンE−アセテート 1.0
(13)香料 適量
(製法)
成分(7)〜(13)を室温にて混合し、油相の均一分散を行う。(3)に(6)を加えて溶解し、さらに(2)、(4)、(5)を加えた水相を前記油相に徐添し、ホモディスパーで均一分散後、乳化粒子を整え、油中水型乳化化粧料である保湿クリームを製造した。得られた保湿クリームは安定性が良好で優れた使用性を有していた。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば安定性が良好で、肌のつるつる感に優れ、みずみずしく、さっぱりとした使用感の高内水相型油中水型乳化組成物及び乳化化粧料を提供できる。

Claims (4)

  1. (a)下記一般式(1)で示されるポリエーテル変性シリコーンの一種または二種以上を0.1〜10.0重量%と、(b)HLB4以下であるショ糖脂肪酸エステルから選択される一種または二種以上を0.1〜10.0重量%と、(c)シリコーン系油分と、(d)無機塩及び/又は有機塩を含有する水溶液、を含有し、(a)〜(c)成分を含む油相と、(d)成分の配合比が重量比で、(a)〜(c)成分を含む油相:(d)成分=1:4〜1:20であることを特徴とする油中水型乳化組成物。
    Figure 0003679955
    [式中、Aはメチル基、フェニル基または後述するBを示し、Bは一般式:−C36O(C24O)a(C36O)bR’(式中、R’は水素原子、アシル基、および炭素数1〜4のアルキル基からなる群から選択される基であり、aは5〜50の整数であり、bは5〜50の整数である。)で示されるポリオキシアルキレン基であり、Rはメチル基またはフェニル基であり、mは50〜1000の整数であり、nは1〜40の整数である。ただし、分子中に少なくとも1個はポリオキシアルキレン基を有する。]
  2. (b)成分のショ糖脂肪酸エステルが、構成脂肪酸の少なくとも50重量%以上が炭素数8〜18の飽和脂肪酸又は炭素数16〜22の不飽和脂肪酸であり、その95重量%以上がジエステル体以上のポリエステル体であり、かつ上昇融点が20℃以下であるような化合物である請求項1記載の油中水型乳化組成物。
  3. (d)成分中の無機塩及び/又は有機塩の含有量が、全組成物に対して0.1〜7.0重量%である請求項1記載の油中水型乳化組成物。
  4. 乳化組成物が乳化化粧料である請求項1〜3のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
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